説明

両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法

【課題】インク受容層の薬剤によらずに摩擦係数を下げて、積層された両面シートを1枚ずつ搬送する際の重送を防止して、画質に優れた両面プリントを作成する。
【解決手段】前記両面シートの一方の面の、該両面シートの搬送方向に関する先端部及び後端部の少なくとも一方に、前記インク受容層を形成するための塗布液が塗布されない未塗布部を形成し、積層した両面シートの前記未塗布部に対応する位置に給紙ローラを配置して、積層された前記両面シートを1枚ずつ搬送し、前記両面シートの両面に画像を形成した後、前記両面シートの前記未塗布部をカットすることにより両面プリントを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、両面にインク受容層が塗布された両面シートが積層されたスタッカから1枚ずつ両面シートを取り出して搬送し、その両面にインクジェット記録により画像を形成する両面印刷技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像記録装置として、多数のノズルを配列させたインクジェット記録ヘッドを有し、このインクジェット記録ヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルから記録媒体に向けてインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。
【0003】
ここでインクジェット記録装置において、記録媒体として特に基材上にインク受容層を塗布したインクジェット記録専用のインクジェット記録用紙が用いられている。インクジェット記録用紙において、高精細な画像を記録できるようにするために、従来から、インクとマッチングさせる様々な技術的な対応がなされている。
【0004】
例えば、インクジェット記録装置の記録機能において、写真のような画像を用紙の周囲の縁に余白を設けずに記録する縁無し印字処理がある。例えば、縁無し印字時には、記録済みの画像部分を含む記録媒体先端を用紙カッタユニットによりカットするようにするものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0005】
また例えば、両面にインク受容層を塗布した両面シートを用いて、両面シートの一方の表面に画像を形成した後、反転搬送機構によりシートを反転して搬送し、裏面に画像を形成することにより両面印刷することが行われている。
【0006】
このとき両面印刷を行う場合、両面シートを重ねてシートスタッカに積層し、搬送機構を用いて1枚ずつ取り出そうとすると、両面シートは記録面が両面であるので、シート間の摩擦係数が大きいため、1枚だけでなく複数枚のシートをまとめて搬送してしまう、いわゆる重送が起きてしまうという問題があった。
【0007】
この重送を防止するために従来様々な工夫がなされている。
【0008】
例えば、両面シートの基材の反対面側に、ポリオレフィン樹脂を主体とする層を形成することにより、印字面との摩擦力を低下させ、搬送装置内での搬送適性を改良したものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
【0009】
また例えば、両面シートの支持体の少なくとも一方の面に一層以上の層構成からなるインク受理層を設け、インク受理層の上に滑り層を設けることにより摩擦係数を下げ、インクジェット記録シートが何枚も重なって搬送されることなく、1枚1枚スムーズに搬送されるようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−74759号公報
【特許文献2】特開2002−96554号公報
【特許文献3】特開2006−69005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の摩擦係数を低下させて重送を防止する方法では、摩擦係数を下げることによりある程度は重送を防ぐことは可能であるが、摩擦係数の低下の度合いや両面シートの種類等によってはまだ重送が発生してしまう虞れがあった。また、摩擦係数を低下させるためにインク受理層の薬剤に特殊な工夫をする必要があり、製造工程が煩雑となったり、またあるいはコスト高になる等の問題があった。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、インク受容層の薬剤によらずに摩擦係数を下げて、積層された両面シートを1枚ずつ搬送する際の重送を防止して、画質に優れた両面印刷が可能な両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、インクジェット記録による両面記録のためにその両面にインク受容層が形成された両面シートであって、前記両面シートの一方の面の、該両面シートの搬送方向に関する先端部及び後端部の少なくとも一方に、前記インク受容層を形成するための塗布液が塗布されない未塗布部が形成されたことを特徴とする両面シートを提供する。
【0014】
これにより、両面シートの一方の面の少なくとも先端後端のどちらか一方の端部に塗布液を塗布しない未塗布部を設けることにより、インク受容層の薬剤によらずに摩擦係数が非常に低い部分(切断シロ)を設けることができる。
【0015】
また、同様に前記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の両面シートを複数枚積層するシート収納部材と、前記シート収納部材に収納された複数の両面シートのうち最上位の両面シートの前記未塗布部に対応する位置に配置された給紙ローラと、前記最上位の両面シートが前記給紙ローラに圧接されるように、前記シート収納部材の一端を下側から上方に付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする両面シート搬送装置を提供する。
【0016】
これにより、積層された両面シートを重送なく1枚ずつ確実に搬送することができる。
【0017】
また、同様に前記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の前記両面シート搬送装置から搬出され、搬送経路を搬送される請求項1に記載の前記両面シートに対して画像を記録する画像形成手段と、前記両面シートの表裏を反転させて再度前記画像形成手段に送給する反転搬送経路と画像が記録された前記両面シートの前記未塗布部をカットする前記搬送経路に配置されたカッターと、を備え、前記積層された前記両面シートを1枚ずつ搬送し、前記両面シートの両面に画像を形成した後、前記両面シートの前記未塗布部をカットすることにより両面プリントを作成することを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0018】
これにより、積層された両面シートの搬送時における重送が防止され、精度の良い紙送りができ、その結果高画質の両面プリントを作成することが可能となる。
【0019】
また、請求項4に示すように、前記両面プリントは縁無しプリントであることを特徴とする。
【0020】
これにより、高画質の縁無し両面プリントを作成することが可能となる。
【0021】
また、同様に前記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、両面シートの両面に塗布液を塗布してインク受容層を形成する際、一方の面においてその搬送方向の先端及び後端の少なくとも一方に前記塗布液を塗布しない未塗布部を設け、前記未塗布部が形成された両面シートを積層し、該積層の一番上の両面シートの前記未塗布部に対応する位置を給紙ローラで圧接して前記両面シートを1枚ずつ搬送し、前記両面シートの両面に画像を形成した後、前記未塗布部をカットすることにより、縁無し両面プリントを作成することを特徴とする画像形成方法を提供する。
【0022】
これにより、積層された両面シートの搬送時における重送が防止され、精度の良い紙送りができ、その結果高画質の縁無し両面プリントを作成することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明によれば、両面シートに対してインク受容層の薬剤によらずに摩擦係数が非常に低い部分を設けることができ、積層された両面シートを重送なく1枚ずつ確実に搬送することができるので、精度の良い紙送りができ、その結果高画質の両面プリントを作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る両面シートとその搬送装置を備えた画像形成装置の概略を示す全体構成図である。
【図2】吸着搬送部の概略構成を示す斜視図である。
【図3】吸着搬送部の幅方向の断面図である。
【図4】本実施形態の画像形成装置の電気系の概略を示す要部構成図である。
【図5】本実施形態で用いられる両面シートを製造する様子を示す説明図である。
【図6】本実施形態で用いられる両面印刷用の両面シートを示す平面図である。
【図7】(a)は両面シートを積層した様子を示す説明図、(b)は両面シートの先端後端を切断する様子を示す説明図である。
【図8】シート式給紙部及びシート搬送部を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る両面シートとその搬送装置を備えた画像形成装置の概略を示す全体構成図である。
【0027】
本実施形態の画像形成装置は、記録媒体としてシート状の記録用紙及びロール状の記録用紙の両方を用いることができ、さらに、片面印刷だけでなく両面印刷も可能である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、記録用紙に画像等を形成する画像形成部12を備え、該画像形成部12は、記録用紙に向けてインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14及び該インクジェット記録ヘッド14を保持するキャリッジ16とを有している。
【0029】
インクジェット記録ヘッド14は、そのノズル配列方向が記録用紙の搬送方向(副走査方向)に略平行になるように配置され、キャリッジ16によって記録用紙の搬送方向(副走査方向)に略直交する方向(主走査方向)に往復運動してシャトル(シリアル)走査を行って記録用紙に画像を形成する。
【0030】
以下本実施形態においては、画像形成装置10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(黒)の4色でカラー画像を形成するカラー式の画像形成装置として説明するが、これに限定されるものではなく、モノクロ式の画像形成装置であっても本発明が適用可能であることはいうまでもない。
【0031】
また、画像形成装置10は、長尺状(ロール状)の記録用紙の後端を切断する後端カッター17、記録用紙のインクジェット記録ヘッド14により画像が形成された面側に乾燥風を送給してインク滴を固化させるドライヤー18、記録用紙を画像毎に切断するカッター(第1のカッター)20、及びインクジェット記録ヘッド14から後端カッター17、ドライヤー18、カッター20へと記録用紙を順次搬送するメイン搬送経路22とを備えている。
【0032】
なお、図1においては、カッター20として2枚の刃が描かれているが、刃の枚数は2枚に限定されるものではなく、1枚であってもよい。
【0033】
メイン搬送経路22には、記録用紙を水平方向へ搬送する水平部分22A及び水平方向に搬送される記録用紙の搬送方向を上側に所定の曲率でU字状に変更すると共に記録用紙を湾曲させる変更湾曲部22Bが設けられている。
【0034】
水平部分22Aには、インクジェット記録ヘッド14による画像形成位置、後端カッター17によるカット位置、及びドライヤー18による乾燥風の送給位置がこの順に配置されている。また、水平部分22Aには、インクジェット記録ヘッド14による画像形成の処理速度に応じて記録用紙を搬送するための複数のローラ対23Aが設置されている。
【0035】
また、メイン搬送経路22の変更湾曲部22Bには、カッター20による切断の処理速度に応じて記録用紙を搬送するための複数のローラ対23Bが設置されている。この変更湾曲部22Bは、記録用紙の搬送を一時的に滞留させて記録用紙を外側に湾曲させることにより記録用紙を一時的に保持することが可能なバッファを形成する。図1に示すように、本実施形態では変更湾曲部22Bは、記録用紙の搬送方向が最初に変わる部分で記録用紙の搬送を一時的に滞留させることが可能なように構成されている。
【0036】
変更湾曲部22Bには、形成可能な最大画像で1枚分の記録用紙が保持されて記録用紙が外側に湾曲した位置に記録用紙を検出する用紙センサ80が設けられている。用紙センサ80は、例えば、発光素子80Aと受光素子80Bが対向されて配置され、受光素子80Bによって受光すべき発光素子80Aからの光が記録用紙によって遮断されたことを検知することにより記録用紙を検出するように構成されている。
【0037】
変更湾曲部22Bを通過した記録用紙はカッター20に搬送され、カッター20によって画像毎に切断される。画像毎に切断された記録用紙は、複数のローラ対23Cによって搬送され、スイッチバック収納部70に一旦収納され、その後搬送方向が反転されて排紙口72からトレイ73に排出されるようになっている。
【0038】
また、画像形成装置10は、両面印刷用の反転搬送経路74を備えている。反転搬送経路74は、ローラ対74Aを含んで構成されている。インクジェット記録ヘッド14により片面に画像が形成された記録用紙は、反転搬送経路74で表裏が反転されて再びメイン搬送経路22に送給される。これにより、記録用紙の両面に画像を形成することが可能とされている。
【0039】
メイン搬送経路22のローラ対23A及び反転搬送経路74のローラ対74Aはモータ82Aから駆動伝達経路84Aを介して伝達された駆動力によって回転駆動し、変更湾曲部22Bのローラ対23Bはモータ82Bからの駆動伝達経路84Bを介して伝達された駆動力によって回転駆動するようになっている。
【0040】
すなわち、本実施形態においては、ローラ対23A及びローラ対74Aを駆動させる駆動源及び駆動伝達経路と、ローラ対23Bを駆動させる駆動源及び駆動伝達経路を別々に備えている。
【0041】
また、画像形成装置10は、シート状の記録用紙PSを給紙するシート式給紙部24と、長尺状の記録用紙27を給紙する第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28とを備えている。シート式給紙部24は、記録用紙の上面側が大気開放面側となるように記録紙を収容する給紙カセット25を備えている。
【0042】
給紙カセット25は、例えば、内部の仕切り部材等の位置を調整することによってサイズの異なるシート状の記録用紙PSのサイズを検出するための複数のメカニカルスイッチ(図示省略)が設けられている。複数のメカニカルスイッチは、収納されたシート状の記録用紙PSに当接されることにより、当該シート状の記録用紙PSのサイズに応じてオン、オフ状態の組み合わせに応じて収納されている記録用紙PSのサイズを検出することができるようになっている。
【0043】
第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28は、例えば、102mm〜254mmの間で幅の異なる長尺状の記録用紙をロール状に巻回したロール状記録用紙27が収納可能となっている。第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28にも、収納されたロール状記録用紙27の幅を検出するための複数のメカニカルスイッチ(図示省略)が設けられている。
【0044】
さらに、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28には、ロール状記録用紙27の厚さに基づいてロール状記録用紙27の残量を検出する残量センサ29がそれぞれ設けられている。なお、残量センサ29は、ロール状記録用紙27の厚さではなくその重さに基づいてその残量を検出するものであってもよい。
【0045】
画像形成装置10は、シート式給紙部24から送り出されたシート状の記録用紙PSを搬送するシート搬送部30と、第1ロール式給紙部26から巻き出された長尺状の記録用紙PR1を搬送する第1ロール搬送部32と、第2ロール式給紙部28から巻き出された長尺状の記録用紙PR2を搬送する第2ロール搬送部34とを備えている。なお、シート状の記録用紙PS、長尺状の記録用紙PR1、PR2(ロール状記録用紙27)を、以下単に記録用紙Pで表すこともある。
【0046】
なお、シート式給紙部24及びシート搬送部30について詳しくは後述する。
【0047】
また、画像形成装置10は、シート式給紙部24、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28からの記録用紙Pをメイン搬送経路22に送給する副走査ローラ40を備えている。シート状の記録用紙PS、長尺状の記録用紙PR1、PR2(ロール状記録用紙27)は選択的に副走査ローラ40を介してメイン搬送経路22に搬送される。
【0048】
なお、本実施形態の画像形成装置10においては、記録用紙としては、例えば写真プリントに用いるフォトプリント用の用紙や普通紙等を用いることができる。フォトプリント用の用紙では、吸水性のシリカ粒子を含有するコーティング層が両面に形成されている。従って、記録用紙Pの片面で乾燥が進むと、この片面側のコーティング層が収縮し、この片面が凹となるようにカールする。また、普通紙の場合でも、同様に、片面が大気面と接すると、この片面の乾燥が進んで紙繊維の収縮が進み、この片面が凹となるようにカールする。さらに、ロール状記録用紙27の場合には、ロール状に巻回されているため、巻回された内側が凹となるようにカールする。
【0049】
そこで、メイン搬送経路22には、インクジェット記録ヘッド14による画像形成位置に搬送される記録用紙Pの平面性を確保しつつ記録用紙Pとインクジェット記録ヘッド14との距離を一定に保つため、吸着搬送部42が設けられている。この吸着搬送部42は、副走査ローラ40から搬出された記録用紙Pを、吸着しつつ画像形成部12で画像が形成される領域(すなわちインクジェット記録ヘッド14の直下)に吸着搬送するようになっている。
【0050】
また、反転搬送経路74には、記録用紙をデカール処理するデカール搬送部38を備えている。デカール搬送部38は、画像が形成されて上面が凹にカールした記録用紙のデカールを行って、メイン搬送経路22上で表面が凸となるようにカールさせる。
【0051】
図2は、吸着搬送部42の概略構成を示す斜視図である。
【0052】
図2に示すように、吸着搬送部42は、記録用紙Pの幅方向(記録用紙Pの搬送方向(図の左右方向)に略直交する方向)に対して2つの空気室(チャンバー)48A、48Bを形成する空気室形成部材50で構成され、その上面がメイン搬送経路22を形成するようになっている。空気室形成部材50は、記録用紙Pの幅方向に対する幅が、本実施形態の画像形成装置10で使用可能な記録用紙Pの最大幅よりも大きく形成されている。また、メイン搬送経路22を形成する空気室形成部材50の上面には、空気室48A、48Bとメイン搬送経路22側とを連通させるための多数の吸引孔49が形成されている。
【0053】
図3は、吸着搬送部42の幅方向の断面図である。
【0054】
図3に示すように、空気室形成部材50に形成された各空気室48A、48Bの下側に、負圧吸引を行う吸引ファン52A、52Bがそれぞれに対応して設けられている。また、空気室形成部材50の底面側には、各吸引ファン52A、52Bがそれぞれ各空気室48A、48Bと連通するように、開口62A、62Bが形成されている。
【0055】
また、図3に示したように、記録用紙Pは、幅方向の一端が空気室形成部材50の幅方向一端と略一致するように吸着搬送部42に搬送される。
【0056】
図4は、本実施形態の画像形成装置10の電気系の概略を示す要部構成図である。
【0057】
図4に示すように、画像形成装置10は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)100と、各種データを一時的に記憶するRAM102と、装置全体を制御する制御プログラムを含む各種プログラムや後述する吸引制御処理プログラム等が予め記憶されたROM104と、各種情報を記憶する不揮発性メモリ105と、各種の操作画面を表示する液晶表示パネル等の表示装置106に接続されて当該表示装置106を制御する表示制御部108と、ユーザからの各種の操作指示が入力される操作パネル110に接続されて当該操作パネル110に対する操作を検出する操作入力検出部112とを備えている。
【0058】
また、画像形成装置10は、上述した画像形成部12による画像形成処理を制御する画像形成制御部116と、吸着搬送部42の吸引ファン52A、52Bを制御する吸引制御部118と、記録用紙Pの搬送を制御する搬送制御部120と、ジャム処理用カッター92及びカッター20による切断動作を制御するカッター制御部121とを備えている。
【0059】
搬送制御部120は、シート搬送部30、第1ロール搬送部32、第2ロール搬送部34を制御して、記録用紙Pを選択的にメイン搬送経路22に搬送させる。また、搬送制御部120は、モータ82A及び82Bを制御して、記録用紙Pのメイン搬送経路22の搬送を制御する。
【0060】
CPU100、RAM102、ROM104、不揮発性メモリ105、表示制御部108、操作入力検出部112、画像形成制御部116、吸引制御部118、搬送制御部120及びカッター制御部121は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU100は、RAM102、ROM104及び不揮発性メモリ105へのアクセスと、表示制御部108を介して表示装置106への操作画面、各種メッセージ等の各種情報の表示の制御と、画像形成制御部116を介した画像形成部12の作動の制御と、吸引制御部118を介した記録用紙Pの吸着の制御と、搬送制御部120を介した記録用紙Pの搬送の制御とを各々行うことができる。また、CPU100は、操作入力検出部112により検出された操作情報に基づく操作パネル110に対する操作内容を把握することができる。
【0061】
また、システムバスBUSには、用紙センサ80、用紙サイズ検出部122及び残量センサ29が接続されている。CPU100は、用紙センサ80からの信号により、変更湾曲部22Bに最大画像で1枚分の記録用紙Pが保持されたか否かの把握を行うことができる。また、用紙サイズ検出部122は、シート状の記録用紙PSのサイズ毎に記録用紙PSの幅を示した用紙幅情報が記憶されている。用紙サイズ検出部122は、給紙カセット25に設けられた複数のメカニカルスイッチのオン、オフ状態の組み合わせに応じて給紙カセット25に収納された記録用紙PSのサイズを検出し、用紙幅情報に基づいて検出された記録用紙PSの幅を導出する。また、用紙サイズ検出部122は、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28にそれぞれ設けられた複数のメカニカルスイッチのオン、オフ状態の組み合わせに応じて第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の幅を検出する。従って、CPU100は、給紙カセット25に収納された記録用紙PSの幅や第1ロール式給紙部26、第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の幅の把握と、第1ロール式給紙部26、第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の残量の把握とをそれぞれ行うことができる。
【0062】
以下、本実施形態においては、両面記録用のシート状の記録用紙PS(両面シート)を用いて両面印刷を行う場合を例にとって、積層された両面シートを搬送する際、重送せずに1枚ずつ搬送することにより、画質に優れた両面印刷を行う技術について説明する。
【0063】
まず、ここで用いられる両面シートについて説明する。
【0064】
図5に、本実施形態で用いられる両面シートを製造する様子を示すが、両面シートの製造方法はこれに限定されるものではない。
【0065】
図5に示すものは、ロール状の基材に対してインク受容層を形成するための塗布液を塗布する塗布装置(ギーサー)150である。この塗布装置150は、その上部斜面152からインク受容層を形成する塗布液を供給し、先端部152aからロール状の基材表面に薄く塗布するようになっている。例えば直径1m、幅3mの巨大ロールに巻き回された基材を引き出しながら、まずその一方の面の全面に塗布液を塗布する。
【0066】
次に、塗布装置150の上部斜面152に所定の間隔で遮蔽板(ガイド板)154を配置して、基材の反対側の面に塗布液を塗布すると、遮蔽板154が配置された部分にあたる基材には塗布されないので、図5に示すように基材156には、塗布液が塗布された塗布部158と、塗布されない未塗布部160が交互に並んで形成される。なお、図5では塗布部158が基材156の幅方向に4つ形成されているがこれは説明の便宜上であって、実際には形成される塗布部158の個数は4つに限定されるものではなく、これよりも多い場合もあるし、少ない場合もある。
【0067】
次に、この図5に示すように裏面の全面と表面の塗布部158に塗布液が塗布された基材156を、基材156の幅方向の線162a、162a及び未塗布部160を縦方向に二分する線162bに沿って切断する。これにより、(図5において)左右に切断シロを有するシート状の記録用紙(両面シート)164が形成される。
【0068】
なお、ここでは塗布装置150として、図5に示すように基材156の上側から塗布液を供給して塗布する形式のものを示したが、塗布装置はこれに限定されるものではなく、例えば、対向する2つのローラの間に基材を通して、下側のローラが半分だけ塗布液に漬かるようにしておき、下側のローラにより基材の下側から塗布液を塗布するようにしてもよい。
【0069】
図6に、このようにして出来た両面印刷用のシート状記録用紙(両面シート)164(PS)を示す。この両面シート164は図の矢印F1のように横方向に搬送され、これに対して矢印F2で示すように、搬送方向に直交する方向にインクジェット記録ヘッド14がシャトル(シリアル)走査されて画像が形成されるようになっている。
【0070】
このとき両面シート164の搬送方向の先端側と後端側にはそれぞれ切断シロ166が形成されている。例えば、この両面シート164の(プリント)サイズがA4サイズであった場合には、その幅(矢印F2方向)は210mm、縦方向(矢印F1方向)の長さはA4の縦の長さ300mmに左右の切断シロ166、166の長さを加えた長さとなる。例えば、一つの切断シロを5mmとした場合には(前後の切断シロは5mm×2=10mmとなるので)両面シート164の縦方向の長さは310mmとなる。また一つの切断シロを10mmとした場合には(前後の切断シロは10mm×2=20mmとなるので)両面シート164の縦方向の長さは320mmとなる。
【0071】
図7に、この両面シート164を積層した様子を示す。両面シート164は、基材156の両面に塗布液が塗布されて塗布部158が形成されているが、図7に示すように、その一方の面はその左右(搬送方向の先端及び後端)に未塗布部160が形成されている。
【0072】
搬送する場合には、図7(a)に示すように、給紙ローラ170が未塗布部160の丁度上に配置され、未塗布部160に対して給紙ローラ170の駆動力が加わるようになっている。未塗布部160は、普通紙と同じように摩擦係数が低いので給紙ローラ170の直下の一枚だけを給紙することができる。
【0073】
また、未塗布部160にはインク受容層が形成されていないため画像が形成されないので、両面印刷後は、図7(b)に示すように、両面シート164の先端後端の未塗布部160を矢印F3、F4で示すようにカットして、両面プリントが作成される。
【0074】
図8に、シート式給紙部24及びシート搬送部30を示す。
【0075】
前述したように、シート式給紙部24は、記録用紙の上面側が大気開放面側となるように記録紙を収容する給紙カセット25を備えている。給紙カセット25の中には中板(シート収納部材)172が設けられており、中板172には上のように製造された両面シート164が図7(a)に示すような状態で積層されている。
【0076】
中板172の先端側の下部には圧縮バネ(付勢手段)174が設けられており、この圧縮バネ174によって中板172が上方に付勢され、両面シート164の先端部が給紙ローラ170に圧接されるようになっている。
【0077】
このとき、図7(a)に示すように、給紙ローラ170は、両面シート164の一方の側の端部に形成された未塗布部160に対応する位置に配置されている。未塗布部160は、インク受容層が形成されていない基材156だけの状態なので普通紙と同じ状態であり、摩擦係数は極めて低い。
【0078】
その結果、給紙ローラ170を駆動すると、圧縮バネ174によって下から給紙ローラ170に圧接されている一番上の両面シート164のみが、給紙ローラ170によって給紙カセット25から引き出される。また、シート搬送部30は、両面シート164をメイン搬送経路22に送給する副走査ローラ40側へ導くためのガイド板176を有している。これにより、給紙カセット25から引き出された両面シート164は、ガイド板176によって副走査ローラ40へと搬送される。
【0079】
このとき、両面シート164には様々なサイズがあり得るが、給紙カセット25は先端揃え機構を備えており、両面シート164の先端部が常に給紙ローラ170に圧接されるようになっている。
【0080】
なお、ここでは両面シート164の一方の面の(搬送方向の)先端及び後端の両方に未塗布部160を形成したが、先端及び後端のどちらか一方にのみ未塗布部160を設けるようにしてもよい。その場合には、給紙ローラ170は、その未塗布部160の上から両面シート164を圧接する位置に配置される。
【0081】
また、摩擦係数を小さくするために未塗布部を設けたのであるが、未塗布部を設ける代わりに、摩擦係数が少なくなるような処方領域を、両面シート164の一方の面の先端及び後端の両方またはどちらか一方に設けるようにしてもよい。
【0082】
以下、本実施形態の作用として、両面シート164に両面印刷を行う処理について説明する。
【0083】
まず、図7(a)に示すように、一方の面には全面に塗布液が塗布されインク受容層が形成され、他方の面にはその搬送方向両端に未塗布部160が形成され画像形成領域にのみ塗布部158が形成された両面シート164(記録用紙PS、あるいは単に記録用紙P)を積層して、これを図8に示すように給紙カセット25にセットする。
【0084】
給紙カセット25に積層された両面シート164は、給紙ローラ170によって1枚ずつ搬出される。このとき、給紙ローラ170に圧接されている両面シート164の先端部下面は未塗布部160となっており、その下の両面シート164のインク受容層との間の摩擦係数は極めて低くなっており、一番上の両面シート164が一枚だけ搬出される。
【0085】
給紙カセット25から搬出された両面シート164は、副走査ローラ40を介してメイン搬送経路22に搬送される。
【0086】
CPU100は、両面シート164に対して画像形成を行う場合、吸引制御処理プログラムを実行し、吸着搬送部42を制御して両面シート164(記録用紙P)を吸着させる。また、CPU100は、画像形成部12を制御してキャリッジ16を走査させると共にインクジェット記録ヘッド14からインク滴を吐出させて両面シート164の一方の面に画像を一定幅ずつ形成させ、画像が一定幅形成される毎に、搬送制御部120を介してモータ82Aを制御したローラ対23Aを回転駆動させ、両面シート164を搬送方向に間欠搬送させる。
【0087】
CPU100は、画像形成対象とする両面シート164の幅を把握し、画像形成対象とする両面シート164の幅が所定幅以下であるか否かを判定する。この所定幅とは、空気室48Aのみからの吸着で記録用紙Pの平面性を確保しつつインクジェット記録ヘッド14との距離を一定に保つことが可能な幅として予め定めた値である。
【0088】
上記判定が肯定的であった場合には、吸引ファン52Aの負圧吸引を開始させて吸着搬送部42の空気室48Aに対応する領域でのみ両面シート164を吸着させる。
【0089】
一方、上記判定が否定的であった場合には、吸引ファン52A、52Bの負圧吸引を開始させて吸着搬送部42の全面で両面シート164を吸着させる。
【0090】
このようにして、両面シート164は、吸着搬送部42で吸着搬送され、画像形成部12でインクジェット記録ヘッド14からのインク吐出により両面シート164の一方の面側に画像が形成される。
【0091】
一方の面に画像が形成された両面シート164は、ドライヤー18からの温風が当てられ、その表面に着弾したインク滴が固化される。そして、他方の面に画像を形成するために、表裏を反転させて、その搬送方向が逆方向に切り換えられて、反転搬送経路74上を搬送される。
【0092】
なお、インク吐出滴に含まれている溶媒が両面シート164のコーティング層もしくは紙の繊維に吸収され、両面シート164の画像が形成された一方の面が他方の面よりも吸湿して伸長するため、一方の面に画像が形成された両面シート164はその一方の面側に更に凸となるようにカールする力が作用する。また、このように両面印刷の場合、反対側の面に画像が形成されているか否かによって両面シート164の状態が変わるため、それを考慮してそれぞれの面の塗布の厚みを変えて、インク受容層の厚みを変えるようにしてもよい。
【0093】
上記カールに対して、反転搬送経路74では、両面シート164をデカール搬送部38でデカール処理する。デカール搬送部38でデカール処理された両面シート164は、カール方向が反転する。すなわち、デカール搬送部38から搬出された状態では両面シート164は上(一方の面側)に凸であったのに対して、2回目の画像形成(他方の面)側への画像形成でメイン搬送経路22を両面シート164が搬送される際、1回目の画像形成のときと同様、両面シート164は搬送経路形状に沿った形状にされて搬送され、先端がメイン搬送経路22から浮き上がることがない。
【0094】
デカール搬送部38でデカール処理された両面シート164は、再びメイン搬送経路22により画像形成部12に搬送され、今度は他方の面に対して画像が形成される。
【0095】
このようにして両面に画像が形成された両面シート164は、変更湾曲部22Bに搬送されて外側に湾曲することにより変更湾曲部22Bに一時的に保持される。
【0096】
CPU100は、変更湾曲部22Bに保持された両面シート164が最大画像で1枚分となり、用紙センサ80で両面シート164が検出された場合、搬送制御部120を介してモータ82Bを制御してローラ対23Bを回転駆動させ、両面シート164を画像1枚分だけ搬送させ、カッター制御部121を介してカッター20を制御して画像毎に両面シート164の先端後端の未塗布部160を切断する。
【0097】
もともと縁無しプリントを作成する場合には、例えば記録用紙搬送方向に直交する記録用紙幅方向の記録用紙サイド側には縁無し印字用のインク受けを設け、用紙サイズよりも大きな画像を記録することにより記録用紙幅いっぱいまで画像を記録し、用紙サイドの外側にはみ出した画像部分のインクはインク受けで受けるようにするとともに、記録用紙搬送方向については、記録用紙の先端後端にそれぞれ切断シロ(余剰部)を設けておき、記録後両端の切断シロを切断することにより縁無しプリントが作成される。
【0098】
そこで本実施形態では、縁無しプリントの場合に必要なこの切断シロ(余剰部)を用い、この余剰部に摩擦係数の低い未塗布部を形成し、この未塗布部を給紙ローラで圧接して搬送することにより、両面シートの重送を防止するようにしたものである。これによって、画像形成領域以外の両端の未塗布部を切断シロとして用い、これを切断して縁無しプリントが作成される。
【0099】
画像毎に切断された両面シート164(記録用紙P)は、スイッチバック収納部70に一端収納された後に搬送方向が反転されて排紙口72からトレイ73へ排出される。
【0100】
このように、本実施形態においては、両面シートの一方の面の少なくとも先端後端のどちらか一方の端部に塗布液を塗布しない未塗布部を設けることにより、インク受容層の薬剤によらずに摩擦係数が非常に低い部分(切断シロ)を設け、積層された両面シートの搬送時における重送を防止したことにより、精度の良い紙送りができ、高画質の縁無し両面プリントを作成することが可能となる。
【0101】
以上、本発明の両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0102】
10…画像形成装置、12…画像形成部、14…インクジェット記録ヘッド、16…キャリッジ、17…後端カッター、18…ドライヤー、20…カッター、22…メイン搬送経路、22A…水平部分、22B…変更湾曲部、27…ロール状記録用紙、70…スイッチバック収納部、72…排紙口、73…トレイ、74…反転搬送経路、80…用紙センサ、100…CPU、106…表示装置、108…表示制御部、116…画像形成制御部、120…搬送制御部、121…カッター制御部、150…塗布装置(ギーサー)、154…遮蔽板、156…基材、158…塗布部、160…未塗布部、164…両面シート、170…給紙ローラ、172…中板、174…圧縮バネ、176…ガイド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェット記録による両面記録のためにその両面にインク受容層が形成された両面シートであって、
前記両面シートの一方の面の、該両面シートの搬送方向に関する先端部及び後端部の少なくとも一方に、前記インク受容層を形成するための塗布液が塗布されない未塗布部が形成されたことを特徴とする両面シート。
【請求項2】
請求項1に記載の両面シートを複数枚積層するシート収納部材と、
前記シート収納部材に収納された複数の両面シートのうち最上位の両面シートの前記未塗布部に対応する位置に配置された給紙ローラと、
前記最上位の両面シートが前記給紙ローラに圧接されるように、前記シート収納部材の一端を下側から上方に付勢する付勢手段と、
を備えたことを特徴とする両面シート搬送装置。
【請求項3】
請求項2に記載の前記両面シート搬送装置から搬出され、搬送経路を搬送される請求項1に記載の前記両面シートに対して画像を記録する画像形成手段と、
前記両面シートの表裏を反転させて再度前記画像形成手段に送給する反転搬送経路と
画像が記録された前記両面シートの前記未塗布部をカットする前記搬送経路に配置されたカッターと、
を備え、前記積層された前記両面シートを1枚ずつ搬送し、前記両面シートの両面に画像を形成した後、前記両面シートの前記未塗布部をカットすることにより両面プリントを作成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記両面プリントは縁無しプリントであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
両面シートの両面に塗布液を塗布してインク受容層を形成する際、一方の面においてその搬送方向の先端及び後端の少なくとも一方に前記塗布液を塗布しない未塗布部を設け、
前記未塗布部が形成された両面シートを積層し、該積層の一番上の両面シートの前記未塗布部に対応する位置を給紙ローラで圧接して前記両面シートを1枚ずつ搬送し、
前記両面シートの両面に画像を形成した後、前記未塗布部をカットすることにより、縁無し両面プリントを作成することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−11489(P2011−11489A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158654(P2009−158654)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】