説明

両面粘着シート、剥離シート付き両面粘着シート、その製造方法および透明積層体

【課題】膨れ防止性および凹凸追従性が共に優れた両面粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明の両面粘着シート10は、第1の粘着剤層11と、第1の粘着剤層11の片面11a側に設けられた第2の粘着剤層12とを備え、第1の粘着剤層11はアクリル系2液架橋型粘着剤(I)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量は35万〜80万であり、第2の粘着剤層12はアクリル系2液架橋型粘着剤(II)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量は90万〜200万である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に粘着剤層の内部に基材を有さない両面粘着シート、剥離シート付き両面粘着シート、その製造方法および該両面粘着シートを用いた透明積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
両面粘着シートは様々な部材同士の接着に用いられている。中でも、粘着剤層の内部に基材を有さない両面粘着シートは、透明性が得られることから、光学部品同士の接着に用いられ、例えば、タッチパネルを製造する際の位置入力装置と該位置入力装置の前面側に配置された前面板との接着に用いられている(例えば、特許文献1参照)。また、位置入力装置とその下側に配置される画像表示パネル(液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機エレクトロルミネッセンスパネル)との接着にも両面粘着シートが使用されている。
両面粘着シートにより接着される光学部品の基材や前面板としては、光学特性に優れることから、ポリカーボネートシート又はポリメチルメタクリレートシートが広く用いられている。
また、位置入力装置と液晶パネルとを両面粘着シートにより接着する場合には、液晶パネルを構成する偏光板の基材(トリアセチルセルロースシートやシクロオレフィンポリマーシート)に両面粘着シートが貼り付けられることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−77287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、両面粘着シートを介してポリカーボネートシートまたはポリメチルメタクリレートシートに光学部品を接着した後には、加熱処理を施すことがあるが、その際に、ポリカーボネートシートまたはポリメチルメタクリレートシートからガスが発生することがあった。そのガスが、ポリカーボネートシートまたはポリメチルメタクリレートシートと両面粘着シートとの間に溜まると、いわゆる「膨れ」を生じることがあった。また、偏光板に使用されるトリアセチルセルロースシートにおいては、環境の湿度の変化によって水分を放出することがある。そのため、位置入力装置と液晶パネルを構成する偏光板のトリアセチルセルロースシートとを両面粘着シートにより接着した場合、放出した水分によってトリアセチルセルロースシートと両面粘着シートとの間に「膨れ」を生じることがあった。このようなことから、膨れの発生を防止できる両面粘着シートが求められていた。
また、両面粘着シートが貼着される面は必ずしも平面状でなく、凹凸が形成されていることもある。そのため、両面粘着シートには、凹凸面にも隙間なく密着するように凹凸追従性が求められていた。
【0005】
本発明者らが検討したところ、両面粘着シートの粘着剤として平均分子量が大きなものを用いて凝集力を高めると、膨れを防止しやすくなった。しかし、平均分子量が大きい粘着剤を用いると、粘着剤層を形成するための塗工液の粘度が高くなりやすくなるため、塗工液濃度を低くすることがある。塗工液濃度を低くすると、厚く塗工することが困難になるため、粘着剤層が薄くなってしまうが、粘着剤層が薄いほど、凹凸追従性が低くなる傾向にあった。
本発明は、膨れ防止性および凹凸追従性が共に優れた両面粘着シートおよび該両面粘着シートを備える剥離シート付き両面粘着シートを提供することを目的とする。また、本発明は、前記剥離シート付き両面粘着シートの製造に有用な製造方法を提供することを目的とする。また、膨れ防止性に優れ、しかも凹凸面に高い密着性で両面粘着シートが密着した透明積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]第1の粘着剤層と、該第1の粘着剤層の片面側に設けられた第2の粘着剤層とを備え、第1の粘着剤層はアクリル系2液架橋型粘着剤(I)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量は35万〜80万であり、第2の粘着剤層はアクリル系2液架橋型粘着剤(II)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量は90万〜200万であることを特徴とする両面粘着シート。
[2]第1の粘着剤層の厚みが第2の粘着剤層の厚みの1.5〜100倍である[1]に記載の両面粘着シート。
[3]第1の粘着剤層の厚みが20〜500μmである[2]に記載の両面粘着シート。
[4]第2の粘着剤層の厚みが5〜50μmである[2]または[3]に記載の両面粘着シート。
[5][1]に記載の両面粘着シートの少なくとも片面に剥離シートが積層された剥離シート付き両面粘着シート。
[6][5]に記載の剥離シート付き両面粘着シートを製造する方法であって、
剥離シート上に、質量平均分子量35万〜80万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液と、質量平均分子量90万〜200万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液とを同時多層塗工し、加熱して前記両面粘着シートを形成する工程を有する剥離シート付き両面粘着シートの製造方法。
[7]第1の透明基材と第2の透明基材とが、請求項1に記載の両面粘着シートによって接着され、第1の透明基材に第1の粘着剤層が接し、第2の透明基材に第2の粘着剤層が接する透明積層体であって、第1の透明基材および第2の透明基材の少なくとも一方は、両面粘着シート側の面に凹凸が形成されたものであり、第2の透明基材は、ポリカーボネート単層シート、ポリメチルメタクリレート単層シート、ポリカーボネート・ポリメチルメタクリレート積層シート、トリアセチルセルロースシート、シクロオレフィンポリマーシートのいずれかであることを特徴とする透明積層体。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、膨れ防止性および凹凸追従性が共に優れた両面粘着シートおよび該両面粘着シートを備える剥離シート付き両面粘着シートを提供できる。
本発明によれば、前記剥離シート付き両面粘着シートの製造に有用な製造方法を提供できる。
本発明によれば、膨れ防止性に優れ、しかも凹凸面に高い密着性で両面粘着シートが密着した透明積層体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の両面粘着シートの一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の剥離シート付き両面粘着シートの一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の透明積層体の一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<両面粘着シート>
本発明の両面粘着シートの一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の両面粘着シートを示す。本実施形態の両面粘着シート10は、第1の粘着剤層11と、第1の粘着剤層11の一方の面11aに接して設けられた第2の粘着剤層12とを備える。
【0010】
(第1の粘着剤層)
第1の粘着剤層11は、アクリル系2液架橋型粘着剤(I)を主成分とする。
本発明において、「アクリル系2液架橋型粘着剤」は、アクリル重合体が架橋剤によって架橋されたものである。また、「主成分」とは、粘着剤層全体に対して50質量%以上のことである。
さらに、凹凸追従性がより高くなる点では、第1の粘着剤層11全体に対するアクリル系2液架橋型粘着剤(I)の割合が70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
【0011】
[アクリル重合体]
アクリル重合体は、非架橋性アクリル単量体単位と架橋性単量体単位とを有する重合体である。
ここで、「単量体単位」は重合体を構成する繰り返し単位である。「アクリル単量体」は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基またはメタクリロイル基であることを示す。また、非架橋性アクリル単量体は架橋性基を有さないアクリル単量体であり、架橋性単量体は架橋性基を有する単量体である。架橋性単量体は、非架橋性アクリル単量体と重合可能なものであればアクリル単量体であっても非アクリル単量体であってもよく、アクリル単量体であることが好ましい。架橋性基としては、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、グリシジル基等が挙げられる。
【0012】
非架橋性アクリル単量体単位としては、たとえば、(メタ)アクリル酸のカルボキシ基の水素原子を炭化水素基で置換した(メタ)アクリル酸エステル単位が挙げられる。該炭化水素基の炭素数は1〜18が好ましく、1〜8がより好ましい。該炭化水素基は、該炭化水素基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、架橋性基を含まないものであれば特に限定されず、たとえばメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基が挙げられる。該(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
これらの中でも、接着性の点からは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチルが好ましい。
【0013】
架橋性単量体単位としては、カルボキシ基含有共重合性単量体単位、ヒドロキシ基含有共重合性単量体単位、アミノ基含有共重合性単量体単位、グリシジル基含有共重合性単量体単位が挙げられる。カルボキシ基含有共重合性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、グラタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸やその無水物などが挙げられる。
ヒドロキシ基含有共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミドなどが挙げられる。
グリシジル基含有共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが挙げられる。
これらの中でも、粘着性、架橋性および重合性、さらには透明導電膜に用いられるスズドープ酸化インジウムや電磁波シールドに用いられる銅などの金属の腐食性が小さい点から、ヒドロキシ基含有共重合性単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルがより好ましく、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが特に好ましい。
【0014】
アクリル重合体における架橋性単量体単位の含有量は0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。架橋性単量体単位の含有量が前記下限値以上であれば、充分に架橋でき、膨れ防止性をより高くでき、前記上限値以下であれば、充分な粘着力を確保できる。
また、架橋性単量体単位としてカルボキシ基含有共重合性単量体単位を含有する場合、酸性が強くなるため、スズドープ酸化インジウム膜や金属膜等の腐食性を有する膜が接すると、これらの膜を腐食させることがある。そのため、腐食防止性の点から、架橋性単量体単位としてカルボキシ基含有共重合性単量体単位を含有する場合には、その含有量は0.5質量%未満であることが好ましく、全く含まないことがより好ましい。
【0015】
また、アクリル重合体は、非架橋性アクリル単量体単位および架橋性単量体単位以外のその他の単量体単位を有してもよい。その他の単量体としては、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
アクリル重合体におけるその他の単量体単位の含有量は0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。その他の単量体単位の含有量が前記下限値以上であれば、物性を容易に調整でき、前記上限値以下であれば、経時劣化による黄変などを防止できる。
【0016】
[架橋剤]
架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などが挙げられる。これら架橋剤の中でも、アクリル重合体を容易に架橋できることから、イソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。特にアクリル重合体が架橋性単量体単位としてヒドロキシ基含有共重合性単量体単位のみを含む場合は、ヒドロキシ基の反応性からイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。架橋剤の含有量は、所望とする粘着物性に応じて適宜選択することが好ましい。
【0017】
[分子量]
第1の粘着剤層11におけるアクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量は35万〜80万であり、40万〜70万であることが好ましい。アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量が前記下限値未満であると、充分な凝集力が発現せず、耐久性が劣る場合があり、前記上限値を超えると、凹凸追従性が損なわれる。
また、アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の分散度(質量平均分子量/数平均分子量)は10以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましい。アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の分散度が前記上限値以下であれば、分子量10万未満の低分子成分が少なくなり、凝集力を高め、耐久性が向上する。
なお、本発明におけるアクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量および分散度は、それぞれ、架橋剤で架橋される前のアクリル重合体の質量平均分子量および分散度である。該質量平均分子量および分散度は、ゲルパーミエーションクラマトグラフィにより測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。後述するアクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量および分散度も同様である。
【0018】
[添加剤]
また、第1の粘着剤層11には、必要に応じて、酸化防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、充填剤などの他の添加剤が含まれてもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
【0019】
[厚み]
第1の粘着剤層11の厚みは後述の第2の粘着剤層12の厚みの1.5〜100倍であることが好ましい。特に両面粘着シート10の総厚み(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)が100μm以下の場合は2〜20倍であることがより好ましく、両面粘着シート10の総厚み(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)が100μmより厚い場合は10〜80倍であることがより好ましい。第1の粘着剤層11の厚みが第2の粘着剤層12の厚みの前記下限値以上であれば、両面粘着シート10を凹凸面に貼着した際の凹凸追従性がより高くなり、前記上限値以下であれば、第1の粘着剤層11を容易に形成できる。
また、第1の粘着剤層11の厚みは20〜500μmであることが好ましく、25〜400μmであることがより好ましい。第1の粘着剤層11の厚みが前記下限値以上であれば、両面粘着シート10を凹凸面に貼着した際の凹凸追従性がより高くなり、前記上限値以下であれば、第1の粘着剤層11を容易に形成できる。
【0020】
[粘着剤の弾性率]
第1の粘着剤層11は、周波数1Hz、25℃における貯蔵弾性率(以下、G’という。)が5.0×10〜8.0×10Paであることが好ましい。G’は、粘着剤層の弾性的な性質を示すもので、上記温度におけるG’が上記範囲の上限値以下であると凹凸追従性に優れる。また、両面粘着シート10は、タッチパネルの部材の大きさに合わせて打ち抜き加工が施されることがあるが、第1の粘着剤層12のG’が上記範囲の下限値以上であると、裁断刃に粘着剤が付着しにくくなり、打ち抜き適性が向上する。
同様の理由から、第1の粘着剤層11の周波数1Hz、50℃におけるG’は、1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるG’は、5.0×10〜1.0×10Paであることが好ましい。
また、上記と同様の理由から、第1の粘着剤層11の周波数1Hz、25℃における損失弾性率(以下、G”という。)は、5.0×10〜8.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、50℃におけるG”は、1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるG”は、5.0×10〜1.0×10Paであることが好ましい。
また、上記と同様の理由から、第1の粘着剤層11の周波数1Hz、25℃における損失正弦(以下、tanδという。)は、0.50〜1.50であることが好ましい。また、周波数1Hz、50℃におけるtanδは、0.20〜1.00であることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるtanδは、0.20〜080であることが好ましい。
G’およびG”は、レオメーターにより、周波数1Hz、歪0.1%、昇温速度3℃/分の条件で測定される。tanδは、G’とG”との比(G”/G’)として求められる。
G’、G”、tanδの値は、それぞれ、アクリル重合体の質量平均分子量、単量体の組成、架橋剤の配合量(架橋度合)等により調節できる。
【0021】
(第2の粘着剤層)
第2の粘着剤層12は、アクリル系2液架橋型粘着剤(II)を主成分とする。
ここで、第2の粘着剤層12全体に対するアクリル系2液架橋型粘着剤(II)の割合は、50質量%以上であり、さらに、ウーズの点では、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
アクリル系2液架橋型粘着剤(II)は、分子量が異なる以外はアクリル系2液架橋型粘着剤(I)と同様のものが挙げられ、第1の粘着剤層11に含まれるアクリル系2液架橋型粘着剤(I)と構成成分及びその成分割合が同様のもの、構成成分は同様で成分割合が異なるもの、構成成分が異なるものなど、目的(被着体)によって任意に選択使用される。
第2の粘着剤層12には、必要に応じて、添加剤が含まれてもよい。該添加剤としては、第1の粘着剤層11に含まれてもよい添加剤として挙げたものと同様のものが挙げられる。
【0022】
[分子量]
第2の粘着剤層12におけるアクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量は90万〜200万であり、100万〜180万であることが好ましい。アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量が前記下限値未満であると、膨れが生じやすくなり、前記上限値を超えると、凹凸追従性が損なわれる、粘着剤の塗工液の粘度が高くなりすぎて粘着剤塗工時に支障をきたすなどの問題を生じる場合がある。
また、アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の分散度(質量平均分子量/数平均分子量)は10未満であることが好ましく、6未満であることがより好ましい。アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の分散度が前記上限値以下であれば、低分子成分が少なくなり、凝集力を高めて膨れをより生じ難くさせる傾向にある。
【0023】
[厚み]
第2の粘着剤層12の厚みは5〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。第2の粘着剤層12の厚みが前記下限値以上であれば、第2の粘着剤層12をポリカーボネートシート又はポリメチルメタクリレートシートと貼着した際に膨れを防止できる。また、第2の粘着剤層12を構成するアクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量が大きいため、第2の粘着剤層12を形成するための塗工液の粘度が高くなりやすく、塗工液の濃度を薄めにすることがあるが、厚みが前記上限値以下の第2の粘着剤層12であれば、塗工液濃度を薄くしても容易に形成できる。
【0024】
[粘着剤の弾性率]
第2の粘着剤層12は、周波数1Hz、25℃におけるG’が1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましい。上記各温度におけるG’が上記範囲の上限値以下であると凹凸追従性に優れ、下限値以上であると打ち抜き適性が向上する。
同様の理由から、第2の粘着剤層12の周波数1Hz、50℃におけるG’は、8.0×10〜2.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるG’は、1.0×10〜1.0×10Paであることが好ましい。
また、上記と同様の理由から、第2の粘着剤層12の周波数1Hz、25℃におけるG”は、7.0×10〜5.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、50℃におけるG”は、1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるG”は、1.0×10〜2.0×10Paであることが好ましい。
また、上記と同様の理由から、第2の粘着剤層12の周波数1Hz、25℃におけるtanδは、0.20〜1.00であることが好ましい。また、周波数1Hz、50℃におけるtanδは、0.10〜0.50であることが好ましい。また、周波数1Hz、80℃におけるtanδは、0.10〜0.50であることが好ましい。
なお、本発明においては、アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量が35万〜80万であり、第2の粘着剤層はアクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量が90万〜200万であることから、第2の粘着剤層12のG’が、第1の粘着剤層11のG’よりも小さい傾向がある。
【0025】
また、両面粘着シート10全体(第1の粘着剤層と第2の粘着剤層を積層した状態)の周波数1Hz、25℃におけるG’は、1×10〜9×10Paであることが好ましく、2×10〜5×10Paであることがより好ましい。上記各温度におけるG’が上記範囲の上限値以下であると凹凸追従性に優れ、下限値以上であると打ち抜き適性が向上する。
同様の理由から、両面粘着シート10の周波数1Hz、50℃におけるG’は、7×10〜5×10Paであることが好ましく、1×10〜3×10Paであることがより好ましい。また、両面粘着シート10の周波数1Hz、80℃におけるG’は、7×10〜5×10Paであることが好ましい。
また、上記と同様の理由から、両面粘着シート10の周波数1Hz、25℃におけるG”は、7×10〜5×10Paであることが好ましく、1×10〜3×10Paであることがより好ましい。周波数1Hz、50℃におけるG”は、5×10〜5×10Paであることが好ましく、7×10〜2×10Paであることがより好ましい。周波数1Hz、80℃におけるG”は、1×10〜9×10Paであることが好ましく、3×10〜5×10Paであることがより好ましい。
また、上記と同様の理由から、両面粘着シート10の周波数1Hz、25℃におけるtanδは、0.2〜1.0であることが好ましく、0.5〜0.8であることがより好ましい。周波数1Hz、50℃におけるtanδは、0.2〜1.0であることが好ましく、0.3〜0.6であることがより好ましい。周波数1Hz、80℃におけるtanδは、0.1〜0.8であることが好ましく、0.2〜0.5であることがより好ましい。
【0026】
(作用効果)
上記両面粘着シート10では、粘着剤層を第1の粘着剤層11と第2の粘着剤層12の2層とし、そのうちの第1の粘着剤層11の主成分となる粘着剤の平均分子量を小さめにして凝集力を弱くしている。そのため、第1の粘着剤層11が凹凸面に接した場合のみならず、第2の粘着剤層12が凹凸面に接した場合も、両面粘着シート10はその凹凸に追従しやすい。
一方、第2の粘着剤層12の主成分となる粘着剤の平均分子量を大きめにして、凝集力を高めている。このような第2の粘着剤層12に、加熱時にガスを発生するようなガス発生性基材または水分を放出するような水分放出性基材を貼着しても、そのガス発生性基材または水分放出性基材と第2の粘着剤層12との間にガスが溜まらず、膨れを防止できる。これは、粘着剤の凝集力が高くなると、変形しにくくなるためと考えられる。
【0027】
<剥離シート付き両面粘着シート>
上記両面粘着シート10は、使用前は、第1の粘着剤層11および第2の粘着剤層12が露出しないように、その少なくとも片面、好ましくは両面に剥離シートが積層された剥離シート付き両面粘着シートの状態である。
図2に、両面粘着シート10に剥離シートが積層された剥離シート付き両面粘着シートの一実施形態を示す。本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート20は、両面粘着シート10と、第1の粘着剤層11の第2の粘着剤層12とは反対側の面に積層された第1の剥離シート30aと、第2の粘着剤層12の第1の粘着剤層11とは反対側の面に積層された第2の剥離シート30bとを備える。
【0028】
(第1の剥離シートおよび第2の剥離シート)
第1の剥離シート30aおよび第2の剥離シート30bは、少なくとも片面に離型性を有するシートである。
第1の剥離シート30aおよび第2の剥離シート30bとしては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材としては、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO単位と(CHSiO1/2単位あるいはCH=CH(CH)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
【0029】
第1の剥離シート30aと第2の剥離シート30bとは、剥離しやすくするために、剥離性が異なることが好ましい。つまり、第1の剥離シート30aの第1の粘着剤層11からの剥離性と、第2の剥離シート30bの第2の粘着剤層12からの剥離性とが異なると、剥離性が高い方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となる。その場合、貼合方法や貼合順序に応じて第1の剥離シート30aの剥離性と第2の剥離シート30bの剥離性とを調整すればよい。
ポリカーボネートやポリメチルメタクリレートなど加熱時にガスを発生するようなガス発生性基材またはトリアセチルセルロースなど水分を放出するような水分放出性基材と、ポリエチレンテレフタレートまたはガラスなどのガスを発生させない基材とを両面粘着シートを用いて貼着する際、先にガス発生性基材または水分放出性基材に両面粘着シート10を貼着させた後にガスを発生させない基材に貼合する場合には、第1の剥離シート30aの剥離性が第2の剥離シート30bの剥離性より低いことが好ましい。
一方、先にガスを発生させない基材に貼着させた後にガス発生性基材または水分放出性基材に貼合する場合には、第1の剥離シート30aの剥離性が第2の剥離シート30bの剥離性より高いことが好ましい。
通常は、先にガス発生性基材または水分放出性基材に貼着する場合が多いため第1の剥離シート30aの剥離性が第2の剥離シート30bの剥離性より低いことが好ましい場合が多い。剥離性は、剥離剤の種類によって調整される。
【0030】
<剥離シート付き両面粘着シートの製造方法>
前記剥離シート付き両面粘着シートの製造方法としては、たとえば、以下の製造方法(1)、(2)等が挙げられる。本発明においては特に、少ない工程数で製造できることから、製造方法(2)が好ましい。
製造方法(1):剥離シート上に、質量平均分子量35万〜80万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液を塗工し、加熱して第1の粘着剤層を形成し、第1の粘着シートを得る工程と、他の剥離シート上に、質量平均分子量90万〜200万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液を塗工し、加熱して第2の粘着剤層を形成し、第2の粘着シートを得る工程と、前記第1の粘着シートと前記第2の粘着シートとを、前記第1の粘着剤層と前記第2の粘着剤層とが接するように重ね、圧着して剥離シート付き両面粘着シートを得る工程と、を有する製造方法。
製造方法(2):剥離シート上に、質量平均分子量35万〜80万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液と、質量平均分子量90万〜200万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液とを同時多層塗工し、加熱して前記両面粘着シートを形成する工程を有する製造方法。
製造方法(2)は、さらに、前記第1の粘着剤層形成用塗工液および第2の粘着剤層形成用塗工液が同時多層塗工された剥離シートとは別の剥離シートを、形成された両面粘着シート上に積層する工程を有していてもよい。
【0031】
製造方法(1)について、前記図2に示した剥離シート付き両面粘着シート20を製造する場合を例に挙げてより詳細に説明する。前記剥離シート付き両面粘着シート20は、例えば、以下の製造方法により製造される。
まず、第1の剥離シート30aの離型性を有する面に、アクリル重合体と架橋剤と溶媒とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液を塗工する。ここで、第1の粘着剤層形成用塗工液の塗工方法としては、ナイフコータ、マイクロバーコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、リバースグラビアコータ、バリオグラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ等から適宜選択することができる。
次いで、塗工した第1の粘着剤層形成用塗工液を加熱することにより、粘着剤層形成用塗工液の溶媒を蒸発させるとともにアクリル重合体と架橋剤とを反応させて、第1の粘着剤層11を形成して、第1の粘着シートAを得る。
また、第2の剥離シート30bの離型性を有する面に、アクリル重合体と架橋剤と溶媒とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液を塗工する。ここで、第2の粘着剤層形成用塗工液の塗工方法は、第1の粘着剤層形成用塗工液の塗工方法と同様の方法を適用できる。
次いで、塗工した第2の粘着剤層形成用塗工液を加熱することにより、粘着剤層形成用塗工液の溶媒を蒸発させるとともにアクリル重合体と架橋剤とを反応させて、第2の粘着剤層12を形成して、第2の粘着シートBを得る。
次いで、第1の粘着シートAと第2の粘着シートBとを、第1の粘着剤層11と第2の粘着剤層12とが接するように重ね、圧着して、剥離シート付き両面粘着シート20を得る。
【0032】
製造方法(2)について、剥離シート付き両面粘着シート20を製造する場合を例に挙げてより詳細に説明する。前記剥離シート付き両面粘着シート20は、例えば、以下の製造方法により製造される。
まず、第1の剥離シート30aの離型性を有する面に、アクリル重合体と架橋剤と溶媒とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液と、アクリル重合体と架橋剤と溶媒とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液とを同時多層塗工する。ここで、第1の粘着剤層形成用塗工液および第2の粘着剤層形成用塗工液の同時多層塗工方法としては、ダイ塗工法、スライドビート塗工法、カーテン塗工法等が挙げられる。これらの中でも、塗工液の乾燥による目詰まり等のリスクが少ないこと、他の塗工法に比べて比較的厚い層を形成しやすいこと等から、ダイ塗工法が好ましい。各塗工法による塗工は、公知の塗工装置を用いて実施できる。
次いで、塗工した第1の粘着剤層形成用塗工液および第2の粘着剤層形成用塗工液を加熱することにより、各粘着剤層形成用塗工液の溶媒を蒸発させるとともにアクリル重合体と架橋剤とを反応させて、第1の粘着剤層11および第2の粘着剤層12を形成する。これにより、両面粘着シート20の第1の粘着剤層11上に第1の剥離シート30aが積層された積層体Cが得られる。
次いで、積層体Cの第2の粘着剤層12上に第2の剥離シート30bを積層して、剥離シート付き両面粘着シート20を得る。
なお、ここでは第1の剥離シート30a上に第1の粘着剤層形成用塗工液および第2の粘着剤層形成用塗工液を同時多層塗工して積層体Cを形成する例を示したが、第2の剥離シート30b上に第2の粘着剤層形成用塗工液および第1の粘着剤層形成用塗工液を同時多層塗工して、両面粘着シート20の第2の粘着剤層12上に第2の剥離シート30bが積層された積層体を形成し、その後、第1の粘着剤層11上に第1の剥離シート30aを積層してもよい。
【0033】
<透明積層体>
次に、本発明の透明積層体の一実施形態について説明する。本実施形態の透明積層体1は、第1の透明基材40と第2の透明基材50とが、上記両面粘着シート10によって接着されたものである(図3参照)。第1の透明基材40には第1の粘着剤層11が接し、第2の透明基材50には第2の粘着剤層12が接している。
【0034】
第1の透明基材40は両面粘着シート10側の面40aに凹凸が形成されたものである。本実施形態では、第1の透明基材40は、タッチパネルに使用される位置入力装置用の導電性シートであって、絶縁性基材41の片面に導電層42が設けられたものである。位置入力装置としては、抵抗膜式、静電容量式等があるが、いずれの形式においても導電性シートの両面粘着シート10側の面には電極43が設けられ、凹凸が形成されている。
導電性シートを構成する絶縁性基材41としては、例えば、ガラス板、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
【0035】
第2の透明基材50は、ポリカーボネート単層シート、ポリメチルメタクリレート単層シート、ポリカーボネート・ポリメチルメタクリレート積層シート、トリアセチルセルロースシート、シクロオレフィンポリマーシートのいずれかである。ポリカーボネート単層シート、ポリメチルメタクリレート単層シート、ポリカーボネート・ポリメチルメタクリレート積層シート、シクロオレフィンポリマーシートは、加熱時にガスを発生することがあるガス発生性基材である。また、トリアセチルセルロースシートは、環境の湿度に応じて水分を放出する水分放出性基材である。
第2の透明基材50が、ポリカーボネート単層シート、ポリメチルメタクリレート単層シート、ポリカーボネート・ポリメチルメタクリレート積層シートのいずれかである場合、保護機能を有する前面板として使用される。前面板として使用される第2の透明基材50の厚さは 0.1〜3mmであることが好ましい。第2の透明基材50厚さが前記下限値以上であれば、充分な剛性および硬度を有し、前記上限値以下であれば、透明性がより高くなる。
第2の透明基材50がトリアセチルセルロースシート、シクロオレフィンポリマーシートである場合には、偏光板の一部を構成する。
【0036】
第2の透明基材50の片面又は両面には、傷防止のためにアクリル系樹脂などからなるハードコート層が設けてられてもよい。また、第2の透明基材50は、両面粘着シート10側の面50aに印刷のインクなどにより凹凸が設けられていてもよい。また、モアレ防止のために、面50aの全面に微細な凹凸が設けられてもよい。第2の透明基材50の両面粘着シート10側の面に設けられた凹凸に対しても、両面粘着シート10は凹凸追従性に優れる。
【0037】
(作用効果)
上記透明積層体1では、両面粘着シート10が柔らかめの第1の粘着剤層11を備えるため、第1の透明基材40の凹凸面に対する凹凸追従性に優れ、密着性に優れる。また、第2の基材30に第2の粘着剤層12が貼着されているため、第2の粘着剤層12と第2の基材30との間の膨れの発生が防止されている。
【0038】
(他の実施形態)
なお、本発明の透明積層体は、上記実施形態に限定されない。例えば、第1の透明基材40の両面粘着シート10側の面が凹凸面でなく、第2の透明基材50の両面粘着シート10側の面のみが凹凸面になっていてもよい。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で第1の粘着剤層11と第2の粘着剤層12との間に透明基材が設けられていてもよい。
【実施例】
【0039】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」のことである。
また、質量平均分子量Mは、THF(テトラヒドロフラン)を溶解した試料をゲルパーミエーションクラマトグラフィ(ポンプ:PU−980、検出器:RI−2031Plus、日本分光株式会社製)を用いて測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。
G’およびG”は、レオメーター(Reologica社製:型式DYNALYSER DAR−200)により、周波数1Hz、歪0.1%、昇温速度3℃/分の条件で測定した。tanδは、G’とG”との比(G”/G’)として求めた。
【0040】
(実施例1)
[第1の粘着剤層の粘着剤溶液の合成]
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、溶媒である酢酸エチル105質量部を添加した。次いで、反応装置内に、単量体成分としてのアクリル酸メチル55質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5.0質量部、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と表記する。」)0.3質量部とをモノマー濃度が凡そ50質量%となるように酢酸エチル中に添加した。その後、攪拌しながら窒素ガス気流中、50℃で8時間攪拌した後、氷水浴にて急冷することにより重合反応を停止させて、質量平均分子量M70万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
この共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕0.4質量部を加え、酢酸エチルにて濃度35質量%の溶液となるように希釈して、粘着剤A−1の溶液を得た。
【0041】
[第2の粘着剤層の粘着剤溶液の合成]
AIBNの使用量を0.12質量部に変更した以外は第1の粘着剤層の粘着剤溶液の合成方法と同様にして、質量平均分子量M150万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。この共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕0.4質量部を加え、酢酸エチルにて濃度25質量%の溶液となるように希釈して、粘着剤B−1の溶液を得た。
【0042】
[両面粘着シートの作成]
第1の剥離シートとして、PETフィルムに剥離剤層を備えた剥離フィルム〔王子特殊紙(株)製、38μRL−07(2)〕を用意し、その第1の剥離シートの剥離剤層に、上記粘着剤A−1の溶液をナイフコータにより塗工し、100℃、3分間加熱し、第1の粘着剤層を形成して、第1の粘着シートを得た。形成された第1の粘着剤層の周波数1Hz、25℃におけるG’は2.7×10Pa、G”は1.9×10Pa、tanδは0.70であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は1.2×10Pa、G”は4.7×10Pa、tanδは0.39であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は7.3×10Pa、G”は2.7×10Pa、tanδは0.37であった。
また、第2の剥離シートとしてPETフィルムに前述の第1の剥離シートより剥離性が高い剥離剤層を備えた剥離フィルム〔王子特殊紙(株)製、38μRL−07(L)〕を用意し、その第1の剥離シートの剥離剤層に、上記粘着剤B−1の溶液をナイフコータにより塗工し、100℃、3分間加熱し、第2の粘着剤層を形成して、第2の粘着シートを得た。形成された第2の粘着剤層の周波数1Hz、25℃におけるG’は1.3×10Pa、G”は 7.3×10Pa、tanδは0.56であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は8.4×10Pa、G”は2.8×10Pa、tanδは0.33であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は6.6×10Pa、G”は1.4×10Pa、tanδは0.21であった。
次いで、第1の粘着シートと第2の粘着シートとを、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層とが接するように重ね、圧着して、剥離シート付き両面粘着シートを得た。両面粘着シート(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)の周波数1Hz、25℃におけるG’は4.1×10Pa、G”は2.8×10Pa、tanδは0.68であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は2.5×10Pa、G”は8.7×10Pa、tanδは0.36であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は1.7×10Pa、G”は4.5×10Pa、tanδは0.26であった。
【0043】
(実施例2)
[第1の粘着剤層の粘着剤溶液の合成]
AIBNの使用量を0.4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、質量平均分子量M50万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。この共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕0.4質量部を加え、酢酸エチルにて濃度35質量%の溶液となるように希釈して、粘着剤A−2の溶液を得た。
[両面粘着シートの作成]
粘着剤A−2の溶液を用いて第1の粘着剤層を形成した以外は実施例1と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
形成された第1の粘着剤層の周波数1Hz、25℃におけるG’は1.3×10Pa、G”は9.4×10Pa、tanδは0.72であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は8.9×10Pa、G”は5.2×10Pa、tanδは0.58であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は5.8×10Pa、G”は1.7×10Pa、tanδは0.29であった。第2の粘着剤層のG’、G”、tanδは実施例1の第2の粘着剤層のG’、G”、tanδと同じであった。また、両面粘着シート(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)の周波数1Hz、25℃におけるG’は3.2×10Pa、G”は2.0×10Pa、tanδは0.63であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は2.1×10Pa、G”は9.0×10Pa、tanδは0.43であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は1.6×10Pa、G”は3.7×10Pa、tanδは0.23であった。
【0044】
(実施例3)
[第2の粘着剤層の粘着剤溶液の合成]
AIBNの使用量を0.2質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、質量平均分子量M90万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。この共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕0.4質量部を加え、酢酸エチルにて濃度25質量%の溶液となるように希釈して、粘着剤B−2の溶液を得た。
[両面粘着シートの作成]
粘着剤B−2の溶液を用いて第2の粘着剤層を形成した以外は実施例2と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
形成された第1の粘着剤層のG’、G”、tanδは実施例2の第1の粘着剤層のG’、G”、tanδと同じであった。また、第2の粘着剤層の周波数1Hz、25℃におけるG’は5.1×10Pa、G”は3.8×10Pa、tanδは0.74であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は3.7×10Pa、G”は1.3×10Pa、tanδは0.35であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は2.4×10Pa、G”は7.8×10Pa、tanδは0.32であった。また、両面粘着シート(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)の周波数1Hz、25℃におけるG’は2.4×10Pa、G”は1.8×10Pa、tanδは0.75であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は1.6×10Pa、G”は7.5×10Pa、tanδは0.46であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は1.1×10Pa、G”は3.5×10Pa、tanδは0.31であった。
【0045】
(実施例4)
[第2の粘着剤層の粘着剤溶液の合成]
AIBNの使用量を0.1質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、質量平均分子量M180万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。この共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕0.4質量部を加え、酢酸エチルにて濃度25質量%の溶液となるように希釈して、粘着剤B−3の溶液を得た。
[両面粘着シートの作成]
粘着剤B−3の溶液を用いて第2の粘着剤層を形成した以外は実施例2と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
形成された第1の粘着剤層のG’、G”、tanδは実施例2の第1の粘着剤層のG’、G”、tanδと同じであった。また、第2の粘着剤層の周波数1Hz、25℃における25℃におけるG’は1.7×10Pa、G”は8.9×10Pa、tanδは0.52であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は1.0×10Pa、G”は3.2×10Pa、tanδは0.32であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は7.8×10Pa、G”は1.7×10Pa、tanδは0.22であった。また、両面粘着シート(第1の粘着剤層+第2の粘着剤層)の周波数1Hz、25℃におけるG’は4.4×10Pa、G”は2.5×10Pa、tanδは0.56であり、周波数1Hz、50℃におけるG’は2.8×10Pa、G”は1.1×10Pa、tanδは0.39であり、周波数1Hz、80℃におけるG’は2.1×10Pa、G”は4.8×10Pa、tanδは0.23であった。
【0046】
(比較例1)
上記第1の剥離シートの剥離剤層の露出面に、粘着剤A−1の溶液をナイフコータにより塗工し、100℃、3分間加熱し、第1の粘着剤層を形成した。次いで、得られた第1の粘着剤層に上記第2の剥離シートを重ね、圧着して、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(比較例2)
粘着剤A−1の溶液を粘着剤A−2の溶液に変更したこと以外は比較例1と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(比較例3)
粘着剤A−1の溶液を粘着剤B−1の溶液に変更したこと以外は比較例1と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(比較例4)
粘着剤A−1の溶液を粘着剤B−2の溶液に変更したこと以外は比較例1と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(比較例5)
粘着剤A−1の溶液を粘着剤B−3の溶液に変更したこと以外は比較例1と同様にして、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
【0047】
(評価)
各実施例および各比較例の両面粘着シートの膨れ防止性、凹凸追従性について以下のように評価した。評価結果を表1に示す。
【0048】
[膨れ防止性]
第2の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層にポリカーボネートシート(厚さ:1mm)を貼着し、続いて第1の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層にポリエチレンテレフタレートシート(厚さ:100μm)を貼着して透明積層体を得た。
この透明積層体を、加圧脱泡装置(株式会社栗原製作所製:YK−350S)内で温度50℃、圧力0.5MPaの条件で圧力を30分間付与した後、温度60℃、相対湿度90%の環境下、250時間放置した。その後、透明積層体の状態を目視により観察して、以下の基準で評価した。
○:ガス膨れがまったく生じていない。
△:細かな気泡(ガス膨れ)が少量発生。
×:全面にガス膨れが発生。
【0049】
[凹凸追従性]
高低差が30μmの凹凸が形成されるようにポリエチレンテレフタレートシートの片面に印刷を施して、凹凸付きポリエチレンテレフタレートシートを得た。
第2の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層に、凹凸のないポリエチレンテレフタレートを貼着し、続いて第1の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層に、凹凸付きポリエチレンテレフタレートシートの凹凸面を貼着して透明積層体を得た。
この透明積層体に、上記加圧脱泡装置内で、温度40℃、圧力0.5MPaの条件で圧力を10分間付与した。そして、凹凸付きポリエチレンテレフタレートシートの密着の程度を、マイクロスコープ(倍率:25倍)を用いて観察して、以下の基準で評価した。
○:凹凸の段差部分が完全に粘着剤で埋まっている。
△:凹凸の段差部分に少量の空気が残っている。
×:凹凸の段差部分全体に空気が残っている。
【0050】
【表1】

【0051】
上記質量平均分子量の粘着剤を含む第1の粘着剤層および第2の粘着剤層を備える実施例1〜4の両面粘着シートでは、膨れ防止性および凹凸追従性が高かった。
これに対し、粘着剤A−1からなる厚さ100μmの単層の粘着剤層を両面粘着シートとして用いた比較例1、粘着剤A−2からなる厚さ100μmの単層の粘着剤層を両面粘着シートとして用いた比較例2では、膨れ防止性が低かった。
粘着剤B−1からなる厚さ100μmの単層の粘着剤層を両面粘着シートとして用いた比較例3、粘着剤B−2からなる厚さ100μmの単層の粘着剤層を両面粘着シートとして用いた比較例4では粘着剤B−3からなる厚さ100μmの単層の粘着剤層を両面粘着シートとして用いた比較例5では、凹凸追従性が低かった。
【0052】
(参考例1〜4)
上記実施例1〜4の両面粘着シートについて、第1の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層にポリカーボネートシートを貼着し、第2の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層にポリエチレンテレフタレートシートを貼着して参考例1〜4の透明積層体を作製し、膨れ防止性を評価した。その結果、表2に示すように、膨れ防止性はいずれも低下していた。これにより、ポリカーボネートシートのようにガスを発生しやすい基材は、第2の粘着剤層に貼り合せることが重要であることがわかる。
また、参考例1〜4の透明積層体について凹凸追従性を評価したところ、実施例1〜4と大きな違いが見られなかった。したがって、両面粘着シートのどちらの面に凹凸面が接しても、凹凸追従性については同様の効果を示す。
【0053】
【表2】

【符号の説明】
【0054】
1 透明積層体
10 両面粘着シート
11 第1の粘着剤層
12 第2の粘着剤層
20 剥離シート付き両面粘着シート
30a 第1の剥離シート
30b 第2の剥離シート
40 第1の透明基材
41 絶縁性基材
42 導電層
43 電極
50 第2の透明基材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の粘着剤層と、該第1の粘着剤層の片面側に設けられた第2の粘着剤層とを備え、第1の粘着剤層はアクリル系2液架橋型粘着剤(I)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(I)の質量平均分子量は35万〜80万であり、第2の粘着剤層はアクリル系2液架橋型粘着剤(II)を主成分とし、該アクリル系2液架橋型粘着剤(II)の質量平均分子量は90万〜200万であることを特徴とする両面粘着シート。
【請求項2】
第1の粘着剤層の厚みが第2の粘着剤層の厚みの1.5〜100倍である請求項1に記載の両面粘着シート。
【請求項3】
第1の粘着剤層の厚みが20〜500μmである請求項2に記載の両面粘着シート。
【請求項4】
第2の粘着剤層の厚みが5〜50μmである請求項2または3に記載の両面粘着シート。
【請求項5】
請求項1に記載の両面粘着シートの少なくとも片面に剥離シートが積層された剥離シート付き両面粘着シート。
【請求項6】
請求項5に記載の剥離シート付き両面粘着シートを製造する方法であって、
剥離シート上に、質量平均分子量35万〜80万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第1の粘着剤層形成用塗工液と、質量平均分子量90万〜200万のアクリル重合体と架橋剤とを含有する第2の粘着剤層形成用塗工液とを同時多層塗工し、加熱して前記両面粘着シートを形成する工程を有する剥離シート付き両面粘着シートの製造方法。
【請求項7】
第1の透明基材と第2の透明基材とが、請求項1に記載の両面粘着シートによって接着され、第1の透明基材に第1の粘着剤層が接し、第2の透明基材に第2の粘着剤層が接する透明積層体であって、
第1の透明基材および第2の透明基材の少なくとも一方は、両面粘着シート側の面に凹凸が形成されたものであり、
第2の透明基材は、ポリカーボネート単層シート、ポリメチルメタクリレート単層シート、ポリカーボネート・ポリメチルメタクリレート積層シート、トリアセチルセルロースシート、シクロオレフィンポリマーシートのいずれかであることを特徴とする透明積層体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−52084(P2012−52084A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286642(P2010−286642)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(309033127)新タック化成株式会社 (11)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】