説明

中継サーバ、プログラム、および印刷システム

【課題】出力先をネットワーク上で自由に選択して印刷を行う場合に、ユーザが容易に出力先を指定することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】中継サーバ3は、携帯端末5とプリンタ8と通信可能である。中継サーバ3は、携帯端末5のユーザにより印刷ボタン44の押下がなされた場合に第1のジョブ要求コマンドに基づいて、プリンタ8が印刷ジョブを待機しているプリンタであると認識する。中継サーバ3は、プリンタ指定画面を表示するためのファイル要求を携帯端末5から受信し、プリンタ8のプリンタIDを含むプリンタ指定画面を表示させるためのプリンタ指定ファイルを、端末装置5に送信する。携帯端末5が、プリンタ指定画面においてプリンタ8のプリンタIDを指定すると、中継サーバ3は、プリンタ8のプリンタIDを携帯端末5から受信し、プリンタ8に、印刷ジョブを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力先をネットワーク上で自由に選択して印刷を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタドライバをインストールしていなくても、出力先をネットワーク上で自由に選択して印刷を行う技術が望まれつつある。これに対し、例えば特許文献1の技術では、端末は、サーバに、出力先となるプリンタの識別情報およびコンテンツの場所を示す情報からなる出力要求を送信する。プリンタは、サーバに定期的にアクセスして自己に対する出力要求を取得する。そして、プリンタは、コンテンツの場所を示す情報に基づいてコンテンツを取得し、印刷を実行する。このようにして、端末は、任意の出力先に印刷を実行させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−46681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、ユーザは、出力先を指定するために、出力先となるプリンタの識別情報(例えばプリンタID等)を入力する必要があった。プリンタの識別情報の入力作業は、ユーザにとって非常に手間である。また、プリンタの識別情報は煩雑であることが多く、ユーザが誤って意図しないプリンタの識別情報を出力先として入力してしまう場合もある。
【0005】
そこで、本発明は、出力先をネットワーク上で自由に選択して印刷を行う場合に、ユーザが容易に出力先を指定することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するためになされた本発明の中継サーバは、端末装置およびプリンタと通信可能な中継サーバであって、端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作が前記プリンタになされた場合にプリンタが送信する第1のコマンドであって、プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段と、第1種のプリンタに印刷を実行させるための画面を端末装置に表示させるためのファイル要求を端末装置から受信するファイル要求受信手段と、ファイル要求受信手段がファイル要求を受信した場合に、プリンタ認識手段により認識された第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、第1種のプリンタを識別するためのプリンタ識別情報を含むプリンタ指定画面を、端末装置に表示させるための第1のファイルを、ファイル要求を送信した端末装置に送信する第1のファイル送信手段と、プリンタ指定画面を表示する端末装置が、プリンタ指定画面において第1種のプリンタを指定した場合に送信する第2のコマンドを、端末装置から受信する第2のコマンド受信手段と、第2のコマンド受信手段が第2のコマンドを受信した場合に、プリンタ指定画面を表示する端末装置により指定された第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
これにより、端末装置のユーザが、印刷を実行しようとするプリンタに第1の操作をし、さらに、端末装置がファイル要求を中継サーバに送信すると、端末装置は、第1種のプリンタのプリンタ識別情報を含むプリンタ指定画面を表示する。端末装置がプリンタ指定
画面において第1種のプリンタを指定すると、指定された第1種のプリンタは、中継サーバから印刷ジョブを受信する。すなわち、端末装置ユーザが、印刷を実行しようとするプリンタに第1の操作をすることにより、端末装置には、第1の操作をしたプリンタを指定するためのプリンタ指定画面が表示される。これにより、端末装置のユーザは、印刷を実行しようとするプリンタのプリンタ識別情報を入力することなく、表示されたプリンタ指定画面から容易にプリンタを指定することができる。つまり、ユーザが容易に出力先を指定することができる。
【0008】
なお、端末装置のユーザとは、端末装置の所持者に限られず、端末装置を用いてプリンタに印刷を実行させようとする者も含む広い概念である。より具体的には、端末装置のユーザには、印刷実行時に端末装置の所持者と一緒にいる者も含まれる。
【0009】
上記の中継サーバにおいて、端末装置と、プリンタと、中継サーバと、を含むネットワーク上に複数のプリンタが存在する場合に、第1のファイルは、第1種のプリンタと、プリンタ認識手段により印刷ジョブを待機していると認識されていない第2種のプリンタと、を区別可能な状態で表示するプリンタ指定画面を、端末装置に表示させるためのファイルであるとよい。
【0010】
これにより、ネットワーク上に複数のプリンタが存在する場合に、端末装置は、第1種のプリンタと、第2種のプリンタと、を区別可能な状態で表示するプリンタ指定画面を表示する。このため、端末装置のユーザは、印刷を実行しようとするプリンタを他のプリンタと区別することができる。
【0011】
上記の中継サーバにおいて、複数のプリンタに対応するプリンタ識別情報を記憶する記憶手段をさらに備え、第1のコマンドは、第1のコマンドを送信するプリンタに対応するプリンタ識別情報を含み、第1のファイルは、ネットワーク上の複数のプリンタに対応するプリンタ識別情報の一覧を表示し、さらに、第1のコマンドに含まれるプリンタ識別情報が、他のプリンタ識別情報と異なった表示であるプリンタ指定画面を、端末装置に表示させるためのファイルであるとよい。
【0012】
これにより、端末装置は、ネットワーク上に存在する複数のプリンタのプリンタ識別情報の一覧のうち、第1のコマンドを送信したプリンタのプリンタ識別情報が、他のプリンタ識別情報と異なった表示となるプリンタ指定画面を表示する。このため、端末装置のユーザは、プリンタ一覧から、印刷を実行しようとするプリンタを容易に見つけ出すことができる。
【0013】
上記の中継サーバにおいて、第1のコマンドは、端末装置のユーザにより第1の操作がなされたプリンタが、中継サーバに、第1の期間内であってプリンタが印刷ジョブを受信するまでの期間、印刷ジョブを要求するための第1のジョブ要求コマンドであって、プリンタ認識手段は、第1のジョブ要求コマンドを送信しているプリンタを、第1種のプリンタと認識し、ジョブ送信手段は、第1のジョブ要求コマンドに応じて、印刷ジョブを送信するとよい。
【0014】
これにより、端末装置のユーザが印刷を実行させようとするプリンタに第1の操作をすると、中継サーバは、第1の操作がなされたプリンタから第1のジョブ要求コマンドを受信する。すなわち、プリンタは、ユーザにより第1の操作がなされると印刷ジョブを中継サーバに要求する。このため、プリンタが印刷ジョブを取得するために電源ON時から始終中継サーバにアクセスする必要がなくなるため、印刷システムにおけるトラヒックが軽減される。プリンタにかかる負荷が軽減される。さらに、例えばプリンタと中継サーバとがルータを介して接続されている場合(インターネットを介して接続されている場合)で
も、プリンタは、印刷ジョブを受信することができる。なお、第1のジョブ要求コマンドを送信しているプリンタとは、第1のジョブ要求コマンドを中継サーバに送信中のプリンタ、および、第1のジョブ要求コマンドを中継サーバに送信し、印刷ジョブを待機しているプリンタを指す。
【0015】
上記の中継サーバにおいて、印刷ジョブを受信した第1種のプリンタから第2のジョブ要求コマンドを受信する第2のジョブ要求コマンド受信手段であって、第2のジョブ要求コマンドは、印刷ジョブを受信した第1種のプリンタが、未だ受信していない印刷ジョブを中継サーバに要求するためのコマンドである、第2のジョブ要求コマンド受信手段をさらに備え、ジョブ送信手段は、第2のジョブ要求コマンドに応じて、印刷ジョブを受信した第1種のプリンタに未だ送信していない印刷ジョブを、第1種のプリンタに送信し、第2のジョブ要求コマンド受信手段は、印刷ジョブを受信した第1種のプリンタが中継サーバから印刷ジョブを受信しなくなるまで、第1種のプリンタから第2のジョブ要求コマンドを受信するとよい。
【0016】
これにより、印刷ジョブを受信したプリンタは、印刷ジョブを受信しなくなるまで、第2のジョブ要求コマンドを中継サーバに送信する。したがって、複数の印刷ジョブをプリンタ中継サーバが取得した場合でも、プリンタは全ての印刷ジョブを取得できる。
【0017】
上記の中継サーバにおいて、プリンタ認識手段は、第1の期間内に、端末装置のユーザにより、第1の操作がなされたプリンタに印刷ジョブの要求を延長させるための第2の操作がなされた場合に、第1のジョブ要求コマンドを第1の期間より長い第2の期間、プリンタから受信するとよい。
【0018】
これにより、第1の期間内に第2の操作がプリンタになされると、プリンタは、第1の期間から第2の期間まで延長して第1のジョブ要求コマンドを中継サーバに送信する。したがって、プリンタは、より確実に印刷ジョブを取得することができる。
【0019】
上記の中継サーバにおいて、第2のコマンドに応じて、第2のコマンドを送信した端末装置がジョブ指定画面を表示するための第2のファイルを送信する第2のファイル送信手段であって、ジョブ指定画面は、端末装置により指定された第1種のプリンタに印刷を実行させるための印刷ジョブを端末装置が指定するための画面である、第2のファイル送信手段と、ジョブ指定画面を表示する端末装置により指定された印刷ジョブを取得するジョブ取得手段と、をさらに備え、ジョブ送信手段は、ジョブ取得手段により取得された印刷ジョブを送信するとよい。
【0020】
これにより、端末装置は、プリンタ指定画面において第1種のプリンタを指定すると、指定した第1種のプリンタに印刷を実行させる印刷ジョブを指定するためのジョブ指定画面を表示する。したがって、ユーザは、印刷を実行させるプリンタに、印刷したい印刷ジョブを指定することができる。
【0021】
また、かかる目的を達成するためになされた本発明のプログラムは、端末装置およびプリンタと通信可能な中継サーバを制御するためのプログラムであって、コンピュータを、端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作がプリンタになされた場合にプリンタが送信する第1のコマンドであって、プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段、第1種のプリンタに印刷を実行させるための画面を端末装置に表示させるためのファイル要求を端末装置から受信するファイル要求受信手段、ファイル要求受信手段がファイル要求を受信した場合に、プリンタ認識手段により認識された第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、第1種のプリンタを識別するため
のプリンタ識別情報を含むプリンタ指定画面を、端末装置に表示させるための第1のファイルを、ファイル要求を送信した端末装置に送信する第1のファイル送信手段、プリンタ指定画面を表示する端末装置が、プリンタ指定画面において第1種のプリンタを指定した場合に送信する第2のコマンドを、端末装置から受信する第2のコマンド受信手段、第2のコマンド受信手段が第2のコマンドを受信した場合に、プリンタ指定画面を表示する端末装置により指定された第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段、として機能させることを特徴とする。
【0022】
上記のプログラムを備える中継サーバによれば、端末装置のユーザは、印刷を実行しようとするプリンタのプリンタ識別情報を入力することなく、表示されたプリンタ指定画面から容易にプリンタを指定することができる。つまり、ユーザが容易に出力先を指定することができる。
【0023】
また、かかる目的を達成するためになされた本発明の印刷システムは、端末装置と、プリンタと、端末装置およびプリンタと通信可能な中継サーバと、を含んで構成される印刷システムであって、プリンタは、端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作がなされた場合に第1のコマンドを中継サーバに送信する第1のコマンド送信手段であって、第1のコマンドは、プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す、第1のコマンド送信手段を備え、端末装置は、第1のコマンドを送信したプリンタに印刷を実行させるための画面を、端末装置が表示するためのファイル要求を、中継サーバに送信するファイル要求送信手段を備え、中継サーバは、第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段と、ファイル要求を端末装置から受信するファイル要求受信手段と、ファイル要求受信手段がファイル要求を受信した場合に、プリンタ認識手段により認識された第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、第1種のプリンタを識別するためのプリンタ識別情報を含むプリンタ指定画面を、端末装置に表示させるための第1のファイルを、ファイル要求を送信した端末装置に送信する第1のファイル送信手段と、を備え、端末装置は、さらに、第1のファイルを前記中継サーバから受信するファイル受信手段と、プリンタ指定画面において第1種のプリンタを指定した場合に第2のコマンドを送信する第2のコマンド送信手段と、さらに備え、中継サーバは、さらに、第2のコマンドを端末装置から受信する第2のコマンド受信手段と、第2のコマンド受信手段が第2のコマンドを受信した場合に、プリンタ指定画面を表示する端末装置により指定された第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段と、をさらに備え、プリンタは、さらに、印刷ジョブを中継サーバから受信するジョブ受信手段、を備えることを特徴とする。
【0024】
上記の印刷システムによれば、端末装置のユーザは、印刷を実行しようとするプリンタのプリンタ識別情報を入力することなく、表示されたプリンタ指定画面から容易にプリンタを指定することができる。つまり、ユーザが容易に出力先を指定することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る中継サーバによれば、出力先をネットワーク上で自由に選択して印刷を行う場合に、ユーザが容易に出力先を指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】印刷システム1の構成および中継サーバ3の構成および携帯端末5の構成およびプリンタ8の構成を説明するための説明図である。
【図2】第1実施形態における各デバイスの処理を示すシーケンス図である。
【図3】第1実施形態における各デバイスの処理を示すシーケンス図である。
【図4】第1実施形態において携帯端末5が表示する画面を説明するための説明図である。
【図5】第1実施形態において携帯端末5が表示する画面を説明するための説明図である。
【図6】第1実施形態において携帯端末5が表示する画面を説明するための説明図である。
【図7】第2実施形態における各デバイスの処理を示すシーケンス図である。
【図8】第2実施形態において携帯端末5が表示する画面を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施形態を図面に基づき説明する。
【0028】
(A.第1実施形態)
(A−1.印刷システムの構成)
図面を参照して第1実施形態を説明する。図1に示されるように、印刷システム1は、中継サーバ3と、携帯端末5と、LAN7と、LAN8と、LAN9と、LAN10と、インターネット11と、を含む。
【0029】
LAN7〜LAN10は、複数のプリンタを含む。中継サーバ3と、携帯端末5と、LAN7〜LAN10に含まれるプリンタとは、インターネット11を介して、それぞれ相互に通信可能である。
【0030】
なお、携帯端末5とLAN7〜LAN10に含まれるプリンタとは、インターネットを介して通信可能であるが、携帯端末5は、印刷を実行したいドキュメントをプリンタに送信せずに中継サーバ3に送信する。詳細は後述するが、これは、携帯端末5により印刷指示されるドキュメントがプリンタにより解釈可能なデータでないためである。印刷指示されるドキュメントは、中継サーバ3に送信されることで、プリンタが解釈可能なデータに変換される。
【0031】
(A−2.中継サーバ3の構成)
中継サーバ3は、制御手段13と、ネットワークI/F15と、を備える。制御手段13は、CPU17と、HDD19と、RAM21と、を備える。
【0032】
CPU17は、中継サーバ3のすべての構成を統括制御する。
【0033】
HDD19は、プログラム20を記憶する。CPU17は、プログラム20にしたがって、後述の処理を行う。
【0034】
また、HDD19は、ファイル記憶領域24と、プリンタID記憶領域29と、を備える。
【0035】
ファイル記憶領域24には、ドキュメント指定ファイル25(後述)と、印刷要求受信完了ファイル27(後述)と、が記憶されている。
【0036】
プリンタID記憶領域29には、インターネット11に接続されている全てのプリンタ(すなわち、LAN7〜LAN10に含まれる全てのプリンタ)のプリンタIDが、プリンタの位置情報と関連付けられて記憶されている。
【0037】
プリンタの位置情報とは、プリンタが位置する県名と、市名と、区町村名と、プリンタが置かれている会社名と、プリンタが置かれている建物名と、プリンタが置かれているフロアと、を指す。なお、プリンタIDと位置情報とは、ツリー状に記憶されている。すな
わち、県名の下位層に市名が、市名の下位層に区町村名が、区町村名の下位層に会社名が、会社名の下位層に建物名が、建物名の下位層にフロアが、フロアの下位層にそのフロアに置かれているプリンタのプリンタIDが、記憶される。なお、印刷ジョブ待機状態であるプリンタのプリンタIDには、印刷ジョブ待機状態であることを示す情報(以下、印刷ジョブ待機情報とよぶ。)が関連付けて記憶されるが、詳細は後述する。
【0038】
RAM21は、CPU17が各種処理を行った際に作成されるデータを記憶する記憶領域として用いられ、また、CPU17が各種処理を行う際に記憶領域として用いられる。
【0039】
ネットワークI/F15は、中継サーバ3をインターネット11に接続するためのインターフェイスである。
【0040】
(A−3.携帯端末5の構成)
携帯端末5は、操作手段31と、表示手段33と、CPU35と、ROM37と、RAM39と、ネットワークI/F41と、を備える。
【0041】
操作手段31は、操作キーを備える。ユーザは、操作手段31を操作することにより、携帯端末5に様々な処理を実行させることができる。
【0042】
表示手段33は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。
【0043】
CPU35は、携帯端末5の全ての構成を統括制御する。
【0044】
ROM37は、プログラム(図示省略)を記憶する。CPU35は、ROM37に記憶されるプログラムにしたがって、後述の処理を行う。
【0045】
RAM39は、CPU35が各種処理を行った際に作成されるデータを記憶する記憶領域として用いられ、また、CPU35が各種処理を行う際に記憶領域として用いられる。
【0046】
ネットワークI/F41は、携帯端末5をインターネット11に接続するためのインターフェイスである。
【0047】
(A−4.プリンタ8の構成)
LAN7に含まれるプリンタ8の構成を説明する。なお、LAN7に含まれる他のプリンタ、および、LAN8〜LAN10に含まれるプリンタは、プリンタ8と同様の構成である。
【0048】
プリンタ8は、操作手段43と、表示手段45と、印刷手段47と、ネットワークI/F49と、CPU51と、ROM53と、RAM57と、を備える。
【0049】
操作手段43は、印刷ボタン44とその他の操作キーを備える。ユーザは、操作手段43を操作することにより、プリンタ8に様々な処理を実行させることができる。
【0050】
表示手段45は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。
【0051】
印刷手段47は、印刷指示に従って、印刷処理を実行する。
【0052】
ネットワークI/F49は、プリンタ8をインターネット11に接続するためのインターフェイスである。
【0053】
CPU51は、プリンタ8の全ての構成を統括制御する。
【0054】
ROM53は、プログラム(図示省略)を記憶する。CPU51は、ROM53に記憶されるプログラムにしたがって、後述の処理を行う。
【0055】
RAM57は、CPU51が各種処理を行った際に作成されるデータを記憶する記憶領域として用いられ、また、CPU51が各種処理を行う際に記憶領域として用いられる。
【0056】
(A−5.各デバイスが実行する処理)
続いて、図2〜図6を参照して、印刷システム1の各デバイスが実行する処理について説明する。なお、携帯端末5のユーザがLAN7内のプリンタ8に印刷を実行させる場合について説明する。
【0057】
まず、携帯端末5のユーザ(以下、ユーザと呼ぶ)は、操作手段31を操作して、プリンタ8の位置情報を順に指定していくことにより、プリンタ8のプリンタID候補を絞り込む絞り込み処理を行う。
【0058】
以下、絞り込み処理を説明する。
【0059】
まず、ユーザが検索画面要求操作をする(S1)。検索画面要求操作とは、ユーザがプリンタの検索を開始するにあたりまず最初に行う操作であり、検索TOP画面(後述)を要求するための操作である。
【0060】
ユーザが検索画面要求操作をすると、携帯端末5は、検索画面要求100を中継サーバ3に送信する(S2)。中継サーバ3は、検索画面要求100を受信すると(S3)、検索TOPファイル102を携帯端末5に送信する(S5)。検索TOPファイル102は、図示していないがHDD19に記憶されている。検索TOPファイル102は、検索TOP画面59を表示するためのHTMLファイルである。図4(a)に検索TOP画面59を示す。
【0061】
携帯端末5は、検索TOPファイル102を受信する(S7)。そして、携帯端末5は、検索TOPファイル102にしたがい、検索TOP画面59を表示する(S9)。
【0062】
そして、ユーザにより県名が指定されると(S11)、携帯端末5は、絞り込み結果要求104を中継サーバに送信する(S13)。絞り込み結果要求104は、ユーザが指定した県名情報を含む。
【0063】
中継サーバ3は、絞り込み結果要求104を受信する(S15)。続いて中継サーバ3は、絞り込み結果要求104に含まれる県名情報に対応する県名の下位層にある市名をプリンタID記憶領域29から特定することにより、絞り込み結果ファイル106を作成する(S17)。絞り込み結果ファイル106は、ユーザが指定した県名の下位層にある市名をリストにした絞り込み結果画面61を表示するためのHTMLファイルである。図4(b)に絞り込み結果画面61の例を示す。
【0064】
そして、中継サーバ3は、絞り込み結果ファイル106を携帯端末5に送信する(S19)。
【0065】
携帯端末5は、中継サーバ3から絞り込み結果ファイル106を受信する(S21)。そして、携帯端末5は、絞り込み結果ファイル106にしたがい絞り込み結果画面61を表示する(S23)。
【0066】
図示しないが、同様にして、ユーザが、市名を指定すると、携帯端末5は、中継サーバ3から、指定された市名の下位層にある区町村名をリストにした絞り込み結果画面63を表示するためのHTMLファイルを受信し、絞り込み結果画面63を表示する。図4(c)に絞り込み結果画面63の例を示す。
【0067】
また同様にして、ユーザが、区町村名を指定すると、携帯端末5は、中継サーバ3から、指定された区町村名の下位層にある会社名をリストにした絞り込み結果画面65を表示するためのHTMLファイルを受信し、絞り込み結果画面65を表示する。図4(d)に絞り込み結果画面65の例を示す。
【0068】
また同様にして、ユーザが、会社名を指定すると、携帯端末5は、中継サーバ3から、指定された会社名の下位層にある建物名をリストにした絞り込み結果画面67を表示するためのHTMLファイルを受信し、絞り込み結果画面67を表示する。図5(a)に絞り込み結果画面67の例を示す。
【0069】
また同様にして、ユーザが、建物名を指定すると、携帯端末5は、中継サーバ3から、指定された建物名の下位層にあるフロアをリストにした絞り込み結果画面69を表示するためのHTMLファイルを受信し、絞り込み結果画面69を表示する。図5(b)に絞り込み結果画面69の例を示す。
【0070】
そして、ユーザが、フロアを指定すると、携帯端末5は、指定されたフロア情報を含む絞り込み結果要求124を中継サーバ3に送信する(S25)。中継サーバ3は、携帯端末5から絞り込み結果要求124を受信する(S27)。
【0071】
続いて中継サーバ3は、絞り込み結果要求124に含まれるフロア情報にしたがい、指定されたフロアの下位層にあるプリンタIDを判断する。さらに、中継サーバ3は、指定されたフロアの下位層にある各プリンタIDに印刷ジョブ待機情報が関連付けられているかを判断する。
【0072】
印刷ジョブ待機情報について詳細に説明する。
【0073】
印刷システム1内のプリンタは、ユーザにより印刷ボタンを押下されると、中継サーバ3にポーリングを開始する(後述のS47)。ポーリングとは、プリンタから一定間隔で中継サーバ3に対し印刷ジョブの取得要求を行う方式のことを指す。プリンタは、ポーリングを開始すると、自己のプリンタのプリンタIDを含む第1のジョブ要求コマンド130を、所定期間内であって印刷ジョブを受信するまでの間、一定間隔で、中継サーバ3に送信する。
【0074】
中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を携帯端末5から受信すると、第1のジョブ要求コマンド130に含まれるプリンタIDに対応するプリンタが印刷ジョブ待機状態であると判断し、プリンタID記憶領域29内の該プリンタIDに、印刷ジョブ待機情報を関連付ける。
【0075】
例えば、ユーザが上記の絞り込み処理の途中(より具体的にはS1〜S23の間)に、プリンタ8の印刷ボタン44を押下した場合には、中継サーバ3は、絞り込み結果要求124を携帯端末5から受信した時点において(S27)、プリンタ8のプリンタIDに印刷ジョブ待機情報を関連付けて記憶している。
【0076】
なお、中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130に応じて印刷ジョブをプリン
タに返信した場合には、当該第1のジョブ要求コマンド130に含まれるプリンタIDに関連付けられた印刷ジョブ待機情報を消去する。また、中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を一定間隔でプリンタから受信するが、第1のジョブ要求コマンド130を受信してから一定間隔が経過しても新たに第1のジョブ要求コマンド130を受信しない場合には、ポーリングが終了したと判断し、当該第1のジョブ要求コマンド130に含まれるプリンタIDに関連付けられた印刷ジョブ待機情報を消去する。
【0077】
図2に戻り説明を続ける。
【0078】
中継サーバ3は、指定されたフロアの下位層にあるプリンタIDを判断し、さらに、各プリンタIDに印刷ジョブ待機情報が関連付けられているかを判断すると、プリンタ指定ファイル126を作成する(S29)。
【0079】
より具体的には、中継サーバ3は、指定されたフロアの下位層にあると判断されたプリンタIDをリストにしたプリンタ指定画面を表示するためのプリンタ指定ファイル126を作成する。特に、中継サーバ3は、リストにするプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられていると判断したプリンタIDを斜体表示(強調表示)し、印刷ジョブ待機情報が関連付けられていないと判断したプリンタIDを正体表示(通常表示)するプリンタ指定ファイル126を作成する。一方、中継サーバ3は、リストにするプリンタIDに、印刷ジョブ待機情報が関連付けられていると判断したプリンタIDが存在しない場合には、リストにする全てのプリンタIDを正体表示するようプリンタ指定ファイル126を作成する。
【0080】
本実施形態では、ユーザが、絞り込み処理(S1〜S35)を終了した後、プリンタ8の印刷ボタン44を押下する場合を例に説明する。なお、印刷システム1内の全てのプリンタは、印刷ジョブ待機状態でないとする。この場合、中継サーバ3は、指定されたフロアの下位層にあると判断された全てのプリンタIDを通常表示によりリストにしたプリンタ指定画面71を表示するためのプリンタ指定ファイル126を作成する。図5(c)にプリンタ指定画面71の例を示す。
【0081】
続いて、中継サーバ3は、プリンタ指定ファイル126を携帯端末5に送信する(S31)。
【0082】
携帯端末5は、中継サーバ3からプリンタ指定ファイル126を受信する(S33)。続いて、携帯端末5は、プリンタ指定ファイル126に基づきプリンタ指定画面71を表示する(S35)。そして、絞り込み処理が終了する。
【0083】
プリンタ指定ファイル126は、プリンタ指定画面71の更新を命令する自動リフレッシュ命令を含む。自動リフレッシュ命令は、ユーザによりプリンタの指定がなされ、プリンタIDが携帯端末5から中継サーバ3に送信されるまで(後述)、プリンタ指定画面71の更新を命令する。
【0084】
携帯端末5は、プリンタ指定ファイル126に含まれる自動リフレッシュ命令にしたがい、リフレッシュ要求128を中継サーバ3に送信する(S37)。
【0085】
中継サーバ3は、リフレッシュ要求128を受信する(S39)。そして、中継サーバ3は、リフレッシュ要求128にしたがい、プリンタ指定画面71においてリストにされたプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられたプリンタIDが存在するかを判断する。本実施形態では、プリンタ8の印刷ボタン44は未だ押されていないため、プリンタ8はポーリングを開始していない。すなわち、中継サーバ3は、プリンタ8を印
刷ジョブ待機状態と判断しておらず、プリンタ8のプリンタIDに印刷ジョブ待機情報が関連付けられていない。したがって、中継サーバ3は、先に送信したプリンタ指定ファイル126を携帯端末5に再度送信する(S41)。
【0086】
携帯端末5は、プリンタ指定ファイル126を再度受信する(S43)。そして、携帯端末5は、プリンタ指定ファイル126にしたがいプリンタ指定画面71を再度表示する(図示省略)。そして、携帯端末5は、プリンタ指定ファイル126に含まれる自動リフレッシュ命令にしたがい、リフレッシュ要求128を中継サーバ3に再度送信する(図3のS51)。携帯端末5は、表示がプリンタ指定画面71からプリンタ指定画面73(後述)に切り替わり、ユーザによりプリンタが指定されるまで自動リフレッシュを繰り返す。
【0087】
一方、ユーザは、絞り込み処理を終えると(S35)、プリンタ8の印刷ボタン44を押下する(S45)。プリンタ8は、印刷ボタン44が押下されると、中継サーバ3にポーリングを開始する(S47)。なお、第1のジョブ要求コマンド130には、プリンタ8のプリンタIDが含まれる。
【0088】
中継サーバ3は、プリンタ8から第1のジョブ要求コマンド130を受信する(S49)。中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を受信すると、第1のジョブ要求コマンドに含まれるプリンタIDを判断する。そして、中継サーバ3は、PID記憶領域29内のプリンタ8のプリンタIDに対し、印刷ジョブ待機情報を関連付けて記憶する。
【0089】
図3を参照して説明を続ける。携帯端末5は、中継サーバ3に、リフレッシュ要求128を送信する(S51)。
【0090】
中継サーバ3は、携帯端末5からリフレッシュ要求128を受信する(S53)。そして、中継サーバ3は、リフレッシュ要求128にしたがい、プリンタ指定画面71においてリストの対象となったプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられたプリンタIDが存在するかを判断する。中継サーバ3は、先のS49でプリンタ8のプリンタIDに印刷ジョブ待機情報を関連付けている。したがって、中継サーバ3は、新たなプリンタ指定ファイル130を作成する(S55)。
【0091】
より具体的には、中継サーバ3は、プリンタ指定画面71においてリストにされたプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられたプリンタID、すなわち、プリンタ8のプリンタIDを斜体表示(強調表示)した新たなプリンタ指定画面73を表示するためのプリンタ指定ファイル130を作成する。図5(d)にプリンタ指定画面73の例を示す。
【0092】
中継サーバ3は、プリンタ指定ファイル130を作成すると、作成したプリンタ指定ファイル130を携帯端末5に送信する(S57)。
【0093】
携帯端末5は、中継サーバ3からプリンタ指定ファイル130を受信する(S59)。そして、中継サーバ3は、プリンタ指定ファイル130にしたがい、プリンタ指定画面73を表示する(S61)。
【0094】
このように、プリンタ指定画面73では、ユーザが印刷ボタン44を押下したプリンタ8のプリンタIDが強調表示されている。これにより、ユーザは、印刷を実行しようとしているプリンタのプリンタIDをリストから容易に見つけ出すことができる。
【0095】
なお、プリンタ指定ファイル130は、プリンタ指定画面73の更新を命令する自動リ
フレッシュ命令を含む。これにより、次のような問題を解決することができる。すなわち、ユーザがプリンタ8に印刷を実行させようとしているにも拘わらず、ユーザの付近で他のプリンタに印刷を実行させようとする人物が存在する場合には、複数のプリンタIDが強調表示されたプリンタ指定画面73が携帯端末5に表示されてしまう。このような場合でも、中継サーバ3が他のプリンタに印刷ジョブを送信すれば、他のプリンタのプリンタIDに関連付けられた印刷ジョブ待機情報が消去されるため、更新後のプリンタ指定画面73において他のプリンタの強調表示が消える。したがって、ユーザは、プリンタ8のプリンタIDを容易に見つけ出すことができる。
【0096】
図3に戻り説明を続ける。ユーザは、斜体表示(強調表示)されたプリンタIDを指定する(S63)。プリンタIDが指定されると、指定されたプリンタIDが中継サーバ3に送信される(S65)。
【0097】
なお、S16において送信される情報は、プリンタIDに限らず、ユーザが指定したプリンタを中継サーバ3が認識するための特定の情報であれば何でも良い。より具体的には、プリンタ指定ファイル130は、プリンタIDが指定された場合に携帯端末5が特定の情報を送信することを命令するコマンドを含む。特定の情報は、プリンタIDごとに相違する情報である。中継サーバ3は、携帯端末5から受信した特定の情報に基づき、携帯端末5が指定したプリンタを認識する。
【0098】
中継サーバ3は、プリンタIDを携帯端末5から受信する(S67)。なお、ユーザは、プリンタ8のプリンタIDを指定したとする。
【0099】
続いて、中継サーバ3は、HDD19に記憶するドキュメント指定ファイル25を携帯端末5に送信する(S69)。ドキュメント指定ファイル25は、S67で受信したプリンタIDに対応するプリンタ(すなわちプリンタ8)に印刷を実行させるドキュメントを指定するためのドキュメント指定画面75を表示するためのHTMLファイルである。図6(a)にドキュメント指定画面75を示す。
【0100】
携帯端末5は、中継サーバ3からドキュメント指定ファイル25を受信する(図示省略)。続いて、携帯端末5は、ドキュメント指定ファイル25にしたがい、ドキュメント指定画面75を表示する(図示省略)。
【0101】
ユーザは、ドキュメント指定画面75にしたがい、印刷を実行しようとするドキュメントを指定する(S73)。具体的には、ユーザは、中継サーバ3に既に保存済のドキュメントや、印刷システム1内に含まれる図示しない他のサーバに既に保存済のドキュメントを印刷したい場合には、ドキュメントのURLを指定する。また、ユーザは、携帯端末5に保存されているローカルドキュメントを印刷したい場合には、ドキュメント指定画面75内の参照ボタン77を選択して、印刷したいローカルドキュメントを検索して、ローカルドキュメントを指定する。そして、ユーザが印刷ボタン79を選択すると、ドキュメントの指定が完了する(S73)。
【0102】
以下、S73でユーザがローカルドキュメント132を指定したとして説明を続ける。
【0103】
携帯端末5は、ローカルドキュメント132を中継サーバ3に送信する(S75)。
【0104】
中継サーバ3は、ローカルドキュメント132を携帯端末5から受信する(S77)。中継サーバ3は、S67で受信したプリンタ8のプリンタIDと、S77で受信したローカルドキュメント132と、を関連付けて記憶する。
【0105】
続いて、中継サーバ3は、HDD19に記憶する印刷要求受信完了ファイル27を携帯端末5に送信する(S79)。印刷要求受信完了ファイル27は、「要求を受け付けました」というメッセージを表示する印刷受付完了画面77を表示するためのHTMLファイルである。図6(b)に印刷受付完了画面77を示す。
【0106】
携帯端末5は、印刷要求受信完了ファイルを中継サーバ3から受信し、印刷受付完了画面77を表示する(図示省略)。
【0107】
続いて、中継サーバ3は、S77で受信したローカルドキュメント132を、プリンタ8が印刷を実行可能なPDL形式に変換することにより印刷ジョブ134を作成する(S81)。なお、本実施形態において、「ドキュメント」とは、プリンタが解釈可能でない形式で記載されたデータを指し、「印刷ジョブ」とは、プリンタが解釈可能なPDL形式で記載されたデータを指す。
【0108】
一方、プリンタ8は、ポーリングを開始しているが(図2のS4)、ポーリング期間である所定期間の終了が近付いた場合、表示手段45を赤色点滅させることで所定期間の終了が近いことを警告する(S83)。
【0109】
そして、ユーザにより印刷ボタン44が再度押下されると、プリンタ8は、ポーリングの延長操作がなされたと判断する(S85:Yes)。そして、プリンタ8は、ポーリング期間の終了後も、所定期間延長して第1のジョブ要求コマンド130の送信を続ける。
【0110】
中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を所定期間終了後も引き続き受信する(S87)。
【0111】
一方、ユーザが印刷ボタン44が再度押下しない場合には、プリンタ8は、ポーリングの延長操作がなされないと判断する(S85:No)。そして、プリンタ8は、ポーリング期間が終了すると第1のジョブ要求コマンド130の送信を終了し、表示手段45の表示を、印刷ジョブを取得できない旨のエラー表示に切り替える(S88)。そして、プリンタ8は処理を終了する。なお、この場合には中継サーバ3は、プリンタ8から第1のジョブ要求コマンド130を受信しなくなる。したがって、中継サーバ3は、プリンタ8のプリンタIDに関連付けられる印刷ジョブ待機情報を消去する。
【0112】
S87に戻り説明を続ける。中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を受信すると、第1のジョブ要求コマンド130に含まれるプリンタIDに対応する印刷ジョブ134を、プリンタ8に返信する(S89)。中継サーバ3は、印刷ジョブ134をプリンタ8に送信すると、PID記憶領域29内の、プリンタ8のプリンタIDに関連付けられた、印刷ジョブ待機状態であることを示す情報を消去する。
【0113】
プリンタ8は、印刷ジョブ134を受信し(S91)、印刷ジョブ134の印刷を実行する(S93)。
【0114】
続いて、プリンタ8は、第2のジョブ要求コマンド136を中継サーバ3に送信する。中継サーバ3は、第2のジョブ要求コマンド136をプリンタ8から受信する(S95)。第2のジョブ要求コマンド136は、プリンタ8が印刷を実行した後に中継サーバ3に他の印刷ジョブを要求するコマンドである。プリンタ8は、印刷を実行後も、第2のジョブ要求コマンド136を中継サーバに送信するため、ユーザが、ドキュメント指定画面75において複数のドキュメントを指定した場合であっても、プリンタ8は確実に全てのドキュメントを受信する。よって、プリンタ8は、ユーザにより指定されたドキュメントの印刷を確実に実行できる。
【0115】
プリンタ8は、第2のジョブ要求コマンド136を送信後、所定時間が経過しても印刷ジョブを受信しない場合、印刷ジョブを全て受信したと判断して処理を終了する。
【0116】
一方、プリンタ8は、第2のジョブ要求コマンド136を送信後、所定時間内に印刷ジョブを受信した場合、再度第2のジョブ要求コマンド136を中継サーバに送信する(図示省略)。プリンタ8は、第2のジョブ要求コマンド136を送信後、所定時間内に印刷ジョブを受信しなくなるまで、第2のジョブ要求コマンド136の送信を続ける。
【0117】
なお、ユーザがS20においてローカルドキュメント132を指定した場合について説明したが、ユーザがドキュメントのURLを指定した場合について簡単に説明する。
【0118】
ユーザがドキュメントのURLを指定すると(S73)、指定されたURLが中継サーバ3に送信される。中継サーバ3は、URLを受信すると、URLにしたがってドキュメントを取得する。そして、中継サーバ3は、取得したドキュメントをPDL形式に変換して印刷ジョブを作成する。そして、中継サーバ3は、プリンタ8の第1のジョブ要求コマンド130に応じて、印刷ジョブを返信する。
【0119】
このように、ユーザは、ネットワーク上に保存したドキュメントの印刷においても、プリンタの指定を容易にすることができる。
【0120】
(B.第2実施形態)
続いて、図7および図8を参照して第2実施形態を説明する。第2実施形態は、携帯端末5が表示する画面が第1実施形態と相違する。以下、相違する点を重点的に説明する。なお、第2実施形態についても第1実施形態と同様に、携帯端末5のユーザ(以下、ユーザと呼ぶ。)がプリンタ8に印刷を実行させる場合について説明する。
【0121】
第1実施形態と同様に、中継サーバ3は、印刷システム1内のプリンタから第1のジョブ要求コマンドを受信すると、第1のジョブ要求コマンドを送信したプリンタは、印刷ジョブ待機状態であると判断し、当該プリンタのプリンタIDに印刷ジョブ待機情報を関連付けて記憶する。そして、第1のジョブ要求コマンドに応じて、中継サーバ3が印刷ジョブをプリンタに送信すると、中継サーバ3は、当該プリンタのプリンタIDに関連付けられた印刷ジョブ待機情報を消去する。また、中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンドを受信したプリンタから一定間隔が経過しても再度第1のジョブ要求コマンドを受信しない場合には、当該プリンタのポーリングが終了したと判断し、当該プリンタのプリンタIDに関連付けられた印刷ジョブ待機情報を消去する。
【0122】
まず、ユーザは、プリンタ8の印刷ボタン44を押下する(S103)。すると、プリンタ8は、ポーリングを開始する(S104)。プリンタ8は、ポーリングを開始すると、第1のジョブ要求コマンド130を中継サーバ3に送信する。中継サーバ3は、第1のジョブ要求コマンド130を受信する(S106)。なお、プリンタ8は、ポーリングを開始すると、所定期間内であって印刷ジョブを受信するまで、第1のジョブ要求コマンド130を中継サーバ3に送信する。
【0123】
中継サーバ3は、プリンタ8から第1のジョブ要求コマンド130を受信すると、プリンタ8は、印刷ジョブ待機状態であると判断する。すなわち、中継サーバ3は、印刷ジョブ待機情報を、プリンタ8のプリンタIDに関連付ける。
【0124】
続いて、ユーザは、操作手段31を操作することにより、端末装置5が、中継サーバ3に検索画面要求200を送信する(S107)。中継サーバ3は、検索画面要求200を
受信する(S108)。
【0125】
中継サーバ3は、検索画面要求200を受信すると、プリンタ指定ファイル202を作成する(S110)。具体的には、まず、中継サーバ3は、検索画面要求200を受信したタイミングにおいて、プリンタID記憶領域29に記憶されるプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられているプリンタIDを判別する。そして、中継サーバ3は、判別されたプリンタIDをリストにし、さらに、最も上位の位置情報(県名)をプリンタIDの絞り込み要素として表示するプリンタ指定画面79を表示するためのプリンタ指定ファイル202を作成する(S110)。図8(a)にプリンタ指定画面79の例を示す。
【0126】
続いて、中継サーバ3は、プリンタ指定ファイル202を携帯端末5に送信する(S112)。
【0127】
携帯端末5は、プリンタ指定ファイル202を受信し(S113)、プリンタ指定画面79を表示する(S114)。
【0128】
なお、中継サーバ3は、検索画面要求200を受信したタイミングにおいて、プリンタ8のプリンタIDに印刷ジョブ待機情報を関連付けて記憶している。したがって、プリンタ指定画面79のプリンタIDリストには、プリンタ8のプリンタIDが含まれる。
【0129】
ユーザは、プリンタ8の位置情報を順に指定していくことにより、プリンタ8のプリンタIDを絞り込む。
【0130】
以下、絞り混み処理を説明する。
【0131】
ユーザは、操作手段31を操作して県名を指定する(S115)。すると、携帯端末5は、絞り込み結果要求204を中継サーバ3に送信する(S116)。中継サーバ3は、絞り込み結果要求204を受信する(S117)。絞り込み結果要求204は、ユーザが指定した県名情報を含む。
【0132】
中継サーバ3は、絞り込み結果要求204を受信すると、プリンタ指定ファイル206を作成する(S118)。具体的には、中継サーバ3は、絞り込み結果要求204に含まれる県名情報に対応する県名に位置するプリンタのプリンタIDのうち、印刷ジョブ待機情報が関連付けられているプリンタIDを判別する。そして、中継サーバ3は、判別されたプリンタIDをリストにしたプリンタ指定画面81であって、絞り込み結果要求204に含まれる県名情報に対応する県名の下位層の位置情報である市名をプリンタIDの絞り込み要素として表示するプリンタ指定画面81、を表示するためのプリンタ指定ファイル206を作成する(S118)。図8(b)にプリンタ指定画面81の例を示す。
【0133】
続いて、中継サーバ3は、作成したプリンタ指定ファイル206を携帯端末5に送信する(S119)。
【0134】
携帯端末5は、プリンタ指定ファイル206を受信し(S120)、プリンタ指定画面81を表示する(S121)。
【0135】
図示しないが、同様にして、ユーザが市名を指定すると、携帯端末5は、指定された市名に位置するプリンタのうち印刷ジョブ待機状態であるプリンタのプリンタIDがリストにされたプリンタ指定画面83を表示する。プリンタ指定画面83には、絞り込み要素として、ユーザにより指定された市名に位置する区町村名が表示される。プリンタ指定画面
83の例を図8(c)に示す。
【0136】
同様にして、ユーザが区町村名を指定すると、携帯端末5は、指定された区町村名に位置するプリンタのうち印刷ジョブ待機状態であるプリンタのプリンタIDがリストされたプリンタ指定画面85を表示する。プリンタ指定画面85には、絞り込み要素としてユーザにより指定された区町村名に位置する会社名が表示される。プリンタ指定画面85の例を図8(d)に示す。
【0137】
ユーザは、図8(d)のプリンタ指定画面85のように、リストにされたプリンタIDの数が少なくなると、プリンタ8に表示または貼り付けられているプリンタIDを確認し、プリンタIDを指定する(S131)。
【0138】
ユーザがプリンタを指定すると、携帯端末5は、プリンタ8のプリンタIDを中継サーバ3に送信する(S133)。中継サーバ3は、プリンタ8のプリンタIDを携帯端末5から受信する(S135)。
【0139】
なお、ユーザがプリンタを指定し(S131)、携帯端末5が中継サーバ3にプリンタIDを送信した後、プリンタ8が印刷を実行するまでの処理は、第1実施形態の処理(S69〜S93)と同様であるため、説明を省略する。
【0140】
以上のように、第2実施形態では、印刷ジョブ待機状態であるプリンタのプリンタIDがリストになって表示され、印刷ジョブ待機状態でないプリンタのプリンタIDは表示されない。したがって、第1実施形態のように、プリンタの全ての階層の位置情報を指定することなくプリンタIDを絞り込むことが可能となる。すなわち、プリンタの絞り込み回数を減らすことができる。
【0141】
なお、実施形態では、S45およびS103が「第1の操作」に、第1のジョブ要求コマンド130が「第1のコマンド」に、S49およびS106が「プリンタ認識手段」に、リフレッシュ要求128および検索画面要求200および絞り込み結果要求204が「ファイル要求」に、CPU17により実行されるS39およびS53およびS108およびがS117の処理が「ファイル要求受信手段」に、プリンタ指定ファイル126、130、202、206、が「第1のファイル」に、CPU17により実行されるS41およびS57およびS112およびS119の処理が「第1のファイル送信手段」に、S65およびS133により送信されるプリンタ8のプリンタIDが「第2のコマンド」に、CPU17により実行されるS67およびS135の処理が「第2のコマンド受信手段」に、CPU17により実行されるS89の処理が「ジョブ送信手段」に、プリンタIDが「プリンタ識別情報」に、CPU17により実行されるS95の処理が「第2のジョブ要求コマンド受信手段」に、S85で判断される延長操作が「第2の操作」に、ドキュメント指定画面75が「ジョブ指定画面」に、ドキュメント指定ファイル25が「第2のファイル」に、CPU17により実行されるS69の処理が「第2のファイル送信手段」に、CPU17により実行されるS77の処理が「ジョブ取得手段」に、対応する。
【0142】
(変形例)
なお、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様を採ることができる。
【0143】
例えば、印刷システム1内のプリンタは、会社内に限らず、任意の場所に設置されたプリンタであってもよい。
【0144】
また、例えば、実施形態では、印刷システム1内の各デバイスは、インターネット11
を介して相互に通信する場合を説明したが、これに限らず、各デバイスは、インターネット11を介さず、LAN内で相互に通信する場合に適用してもよい。
【0145】
また、第1実施形態において、携帯端末5は、検索TOP画面59、絞り込み結果画面61〜69を順に表示し、ユーザにより最も下位の位置情報であるフロアが指定されると、そのフロアに位置する全てのプリンタIDがリストにされたプリンタ指定画面71を表示する、と説明したが、これに限らない。例えば、携帯端末5は、検索TOP画面59、および絞り込み結果画面61〜69においても、対応するプリンタのプリンタIDを表示してもよい。具体的には、例えば絞り込み結果画面61(図4(b))であれば、検索TOP画面59においてユーザが指定した「愛知県」に位置する全てのプリンタのプリンタIDを、市名とともに表示してもよい。
【0146】
また、プリンタ8は、印刷ジョブを取得するためにポーリングをしなくてもよい。具体的には、次のような処理がなされる。まず、プリンタ8の電源がONされると、中継サーバ3とプリンタ8の通信のためのコネクションが確立される。ユーザが、プリンタ8の印刷ボタン44を押下すると、プリンタは、プリンタIDと印刷ジョブ待機状態であることを示す待機通知とを中継サーバ3に送信する。中継サーバ3は、待機通知とともに送信されたプリンタIDのプリンタが、印刷ジョブ待機状態であることを記憶する。一方、プリンタIDと待機通知とを送信したプリンタは、中継サーバ3から印刷ジョブが送信されることを待つ。そして、中継サーバ3が、印刷ジョブを取得すると、印刷ジョブを待機するプリンタに、対応する印刷ジョブを送信する。なお、上記の処理は、印刷システム1内の全てのプリンタおよび中継サーバ3がLAN7内に存在し、インターネット11を介することなく相互に通信する場合に適用するとよい。全てのプリンタおよび中継サーバ3がLAN7内に存在すれば、中継サーバ3が印刷ジョブをプリンタ8に送信する場合に、LAN7のファイアウォールを考慮する必要がなくなるためである。
【0147】
また、第1実施形態において、プリンタ指定画面73のプリンタ8のプリンタIDが斜体表示される場合を説明したが、これに限らない。例えば、プリンタ8のプリンタIDと他のプリンタIDとの間で表示する色を変えたり、プリンタ8のプリンタIDを点滅させたり、特定のマークをプリンタ8のプリンタIDに付加して表示させても良い。
【0148】
また、実施形態では、ユーザは、プリンタを指定した後に、印刷を実行させるドキュメントを指定したがこれに限らず、印刷を実行させるドキュメントを指定した後に、プリンタを指定してもよい。具体的には、次のような処理がなされる。携帯端末5はドキュメント指定ファイル25を中継サーバ3に要求する。携帯端末5はドキュメント指定ファイル25を受信してドキュメント指定画面75を表示する。携帯端末5はドキュメントを指定し、中継サーバ3にローカルドキュメントまたはドキュメントのURLを送信する。中継サーバ3は、指定されたドキュメントを印刷させるプリンタを指定するためのプリンタ指定ファイルを携帯端末5に送る。携帯端末が、プリンタを指定すると、中継サーバ3は、指定されたプリンタに印刷ジョブを送信する。
【符号の説明】
【0149】
1 印刷システム
3 中継サーバ
5 携帯端末
8 プリンタ
17 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置およびプリンタと通信可能な中継サーバであって、
前記端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作が前記プリンタになされた場合に前記プリンタが送信する第1のコマンドであって、前記プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す前記第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段と、
前記第1種のプリンタに印刷を実行させるための画面を前記端末装置に表示させるためのファイル要求を前記端末装置から受信するファイル要求受信手段と、
前記ファイル要求受信手段が前記ファイル要求を受信した場合に、前記プリンタ認識手段により認識された前記第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、前記第1種のプリンタを識別するためのプリンタ識別情報を含む前記プリンタ指定画面を、前記端末装置に表示させるための第1のファイルを、前記ファイル要求を送信した前記端末装置に送信する第1のファイル送信手段と、
前記プリンタ指定画面を表示する前記端末装置が、当該プリンタ指定画面において前記第1種のプリンタを指定した場合に送信する第2のコマンドを、当該端末装置から受信する第2のコマンド受信手段と、
前記第2のコマンド受信手段が前記第2のコマンドを受信した場合に、前記プリンタ指定画面を表示する前記端末装置により指定された前記第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段と、
を備えることを特徴とする中継サーバ。
【請求項2】
前記端末装置と、前記プリンタと、前記中継サーバと、を含むネットワーク上に複数の前記プリンタが存在する場合に、
前記第1のファイルは、前記第1種のプリンタと、前記プリンタ認識手段により印刷ジョブを待機していると認識されていない第2種のプリンタと、を区別可能な状態で表示する前記プリンタ指定画面を、前記端末装置に表示させるためのファイルである、
ことを特徴とする請求項1に記載の中継サーバ。
【請求項3】
複数の前記プリンタに対応する前記プリンタ識別情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記第1のコマンドは、当該第1のコマンドを送信する前記プリンタに対応する前記プリンタ識別情報を含み、
前記第1のファイルは、前記ネットワーク上の複数の前記プリンタに対応する前記プリンタ識別情報の一覧を表示し、さらに、前記第1のコマンドに含まれる前記プリンタ識別情報が、他の前記プリンタ識別情報と異なった表示である前記プリンタ指定画面を、前記端末装置に表示させるためのファイルである、
ことを特徴とする請求項2に記載の中継サーバ。
【請求項4】
前記第1のコマンドは、前記端末装置のユーザにより前記第1の操作がなされた前記プリンタが、前記中継サーバに、第1の期間内であって当該プリンタが印刷ジョブを受信するまでの期間、印刷ジョブを要求するための第1のジョブ要求コマンドであって、
前記プリンタ認識手段は、前記第1のジョブ要求コマンドを送信している前記プリンタを、前記第1種のプリンタと認識し、
前記ジョブ送信手段は、前記第1のジョブ要求コマンドに応じて、印刷ジョブを送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の中継サーバ。
【請求項5】
印刷ジョブを受信した前記第1種のプリンタから第2のジョブ要求コマンドを受信する第2のジョブ要求コマンド受信手段であって、前記第2のジョブ要求コマンドは、印刷ジ
ョブを受信した前記第1種のプリンタが、未だ受信していない印刷ジョブを前記中継サーバに要求するためのコマンドである、前記第2のジョブ要求コマンド受信手段をさらに備え、
前記ジョブ送信手段は、前記第2のジョブ要求コマンドに応じて、印刷ジョブを受信した前記第1種のプリンタに未だ送信していない印刷ジョブを、当該第1種のプリンタに送信し、
前記第2のジョブ要求コマンド受信手段は、印刷ジョブを受信した前記第1種のプリンタが前記中継サーバから印刷ジョブを受信しなくなるまで、当該第1種のプリンタから前記第2のジョブ要求コマンドを受信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の中継サーバ。
【請求項6】
前記プリンタ認識手段は、前記第1の期間内に、前記端末装置のユーザにより、前記第1の操作がなされた前記プリンタに印刷ジョブの要求を延長させるための第2の操作がなされた場合に、前記第1のジョブ要求コマンドを前記第1の期間より長い第2の期間、前記プリンタから受信する、
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の中継サーバ。
【請求項7】
前記第2のコマンドに応じて、前記第2のコマンドを送信した前記端末装置がジョブ指定画面を表示するための第2のファイルを送信する第2のファイル送信手段であって、前記ジョブ指定画面は、当該端末装置により指定された前記第1種のプリンタに印刷を実行させるための印刷ジョブを当該端末装置が指定するための画面である、前記第2のファイル送信手段と、
前記ジョブ指定画面を表示する前記端末装置により指定された印刷ジョブを取得するジョブ取得手段と、をさらに備え、
前記ジョブ送信手段は、前記ジョブ取得手段により取得された印刷ジョブを送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の中継サーバ。
【請求項8】
端末装置およびプリンタと通信可能な中継サーバを制御するためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作が前記プリンタになされた場合に前記プリンタが送信する第1のコマンドであって、前記プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す前記第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段、
前記第1種のプリンタに印刷を実行させるための画面を前記端末装置に表示させるためのファイル要求を前記端末装置から受信するファイル要求受信手段、
前記ファイル要求受信手段が前記ファイル要求を受信した場合に、前記プリンタ認識手段により認識された前記第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、前記第1種のプリンタを識別するためのプリンタ識別情報を含む前記プリンタ指定画面を、前記端末装置に表示させるための第1のファイルを、前記ファイル要求を送信した前記端末装置に送信する第1のファイル送信手段、
前記プリンタ指定画面を表示する前記端末装置が、当該プリンタ指定画面において前記第1種のプリンタを指定した場合に送信する第2のコマンドを、当該端末装置から受信する第2のコマンド受信手段、
前記第2のコマンド受信手段が前記第2のコマンドを受信した場合に、前記プリンタ指定画面を表示する前記端末装置により指定された前記第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
端末装置と、プリンタと、前記端末装置および前記プリンタと通信可能な中継サーバと
、を含んで構成される印刷システムであって、
前記プリンタは、
前記端末装置のユーザにより印刷を実行させるための第1の操作がなされた場合に第1のコマンドを前記中継サーバに送信する第1のコマンド送信手段であって、前記第1のコマンドは、前記プリンタが印刷ジョブを待機していることを示す、前記第1のコマンド送信手段を備え、
前記端末装置は、
前記第1のコマンドを送信した前記プリンタに印刷を実行させるための画面を、前記端末装置が表示するためのファイル要求を、前記中継サーバに送信するファイル要求送信手段を備え、
前記中継サーバは、
前記第1のコマンドに基づいて、印刷ジョブを待機している第1種のプリンタを認識するプリンタ認識手段と、
前記ファイル要求を前記端末装置から受信するファイル要求受信手段と、
前記ファイル要求受信手段が前記ファイル要求を受信した場合に、前記プリンタ認識手段により認識された前記第1種のプリンタを指定するためのプリンタ指定画面であって、前記第1種のプリンタを識別するためのプリンタ識別情報を含む前記プリンタ指定画面を、前記端末装置に表示させるための第1のファイルを、前記ファイル要求を送信した前記端末装置に送信する第1のファイル送信手段と、を備え、
前記端末装置は、さらに、
前記第1のファイルを前記中継サーバから受信するファイル受信手段と、
前記プリンタ指定画面において前記第1種のプリンタを指定した場合に第2のコマンドを送信する第2のコマンド送信手段と、さらに備え、
前記中継サーバは、さらに、
前記第2のコマンドを前記端末装置から受信する第2のコマンド受信手段と、
前記第2のコマンド受信手段が前記第2のコマンドを受信した場合に、前記プリンタ指定画面を表示する前記端末装置により指定された前記第1種のプリンタに、印刷ジョブを送信するジョブ送信手段と、をさらに備え、
前記プリンタは、さらに、
印刷ジョブを前記中継サーバから受信するジョブ受信手段、
を備えることを特徴とする印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−32958(P2012−32958A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170995(P2010−170995)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】