説明

中継局、および中継局の出力光信号を調整するための方法

本発明の実施形態は、中継局、および中継局の出力光信号を調整するための方法に関する。中継局は、検出制御ユニット、出力光安定化ユニット、応答安定化ユニット、調整可能利得増幅ユニット、およびポンプ光出力ユニットを備える。中継局の出力光信号を調整するための方法は、ポンプ光生成を駆動する駆動電流を調整するステップと、応答信号が変調される交流電流信号のパイロットトーンの変調度を調整するステップと、安定した出力光信号を外乱されたポンプ光を通じて最終的に出力するステップとを備える。出力光信号と、応答信号が変調される交流電流信号のパイロットトーンの変調度をそれぞれ調整することによって、本発明の実施形態で開示される中継局、および中継局の出力光信号を調整するための方法によって、出力光信号内で変調された応答信号の安定した出力が可能になり、それによって調整されたピーク深を固定する目的を達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年9月11日に中国専利局に出願された、「RELAY STATION AND METHOD FOR ADJUSTING OUTPUT OPTICAL SIGNALS OF THE RELAY STATION」という名称の中国特許出願第200910092938.X号の優先権を主張し、その全体を参照により本明細書に組み込む。
本発明は、通信技術の分野に関し、より詳細には、中継局および中継局の出力光信号を調整するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、海底光通信の分野では、中継局(リピータ)およびブランチユニットなどの海底送信装置を監視するために、通常はコマンド&レスポンス(Command & Response、C&R)監視システムが使用されている。C&R監視システムは、地上装置が監視信号を監視されるべき海底送信装置に送信し、コマンドの受信後または予め定められたトリガ条件で、海底送信装置が動作状態の応答信号および現在の状態における様々なパラメータをフィードバックする、直接通信の動作モードを採用している。
【0003】
従来技術では、C&R監視システムによって送信された情報を変調するための方法は、主要な光チャネルで送信される主要な光信号上の、パイロットトーンの変調度がより小さい副搬送波スクランブル信号を変調するステップと、監視信号または応答信号を搬送するために、副搬送波スクランブル信号に振幅偏移キーイング(ASK)変調を実行するステップとを含む。パイロットトーン変調とは、所望の情報を得るために、識別子の機能を果たすために振幅の小さい低周波数正弦波信号をトランスミッタによって送信された光信号に重ねて、中継局で識別子を通じて対応する光信号の出力レベルを識別するために様々な周波数の正弦波信号を検出することを意味する。通常、スクランブル信号のパイロットトーンの変調度は、通常サービスの送信が影響を受けないように、主要な光チャネルで送信された主要な光信号の振幅値の10%よりも小さい。
【0004】
通常、主要な光チャネルで送信された主要な光信号の出力光パワーを一定レベルに維持できるように、海底光通信システムの中継局は自動レベル制御(ALC)モードを採用する。送信された主要な光信号上のスクランブル信号を変調するために、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)のポンプ光上でスクランブル信号を変調できる。しかし、中継局への出力光パワー入力が変化するか、気温が変化して(気温によってレーザの出力が影響される)、スクランブル信号の強度が調整されない場合、ポンプ光上で変調されたスクランブル信号のパイロットトーンの変調度が変化し、入力光パワーの変化とともに主要な光チャネル上のスクランブル信号のパイロットトーンの変調度が変化するという結果をもたらす。パイロットトーン変調度が過度に大きいと主要な光チャネルで実際に送信された主要な光信号を妨げ、パイロットトーンの変調度が過度に小さいとC&R監視システムの情報送信に影響を及ぼす。
【0005】
従来技術ではパイロットトーンの変調度を固定するための方法が採用されており、スクランブル信号の振幅とポンプ電流の振幅との比率が一定であるようにポンプ電流の強度によりスクランブル信号の振幅が調整され、それによって主要な光チャネル上のスクランブル信号のパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成する。図1は、従来技術における、パイロットトーンの変調度が固定されている中継局の概略的構造図である。図1に示されるように、中継局はアップリンク制御部10とダウンリンク制御部10'を含み、アップリンク制御部10とダウンリンク制御部10'に含まれる、調整可能利得増幅器107および調整可能利得増幅器107'などの対応する数字のコンポーネントは、中継局において同じコンポーネントである。
【0006】
アップリンク制御部10を見ると、主要な光信号および主要な光信号上で変調された監視信号を含む光信号が送信リンク100からエルビウムドープファイバ101に入り、ポンプレーザダイオード(LD)106によって生成されたポンプ光がカプラ102によってエルビウムドープファイバ101に反射して入射光信号が増幅され、増幅された光信号のほとんどは光スプリッタ103を通過する際に送信リンク100で連続的に送信されて、残りのごく一部の光信号はフォトダイオード(PD)104に入って電流信号に変換され、この部分の電流信号はフィードバックの役割を果たし、カプラ102によって出力された光信号を補償するために、LD106によって出力されたポンプ光を調整するために最終的に使用される。電流信号の直流(DC)信号は出力光安定化回路105に部分的に入り、出力光安定化回路105はDC信号の現在値とプリセット値とを比較して制御電流IDCを生成する。制御電流IDCはポンプ光の強度を制御するために使用され、出力光信号の光パワーを安定させるために、すなわち主要な光チャネル上で出力された光信号の出力光パワーを一定レベルに維持するために、ポンプ光が出力光信号上で結合できるようにする。電流信号における交流(AC)は、中央周波数がf1であるバンドパスフィルタ108に部分的に入り、f1は監視信号の搬送周波数である。バンドパスフィルタ108は、監視信号の搬送波が検出制御ユニット109に入ることを許可するにすぎない。監視信号の搬送波は監視信号を取得するために復調され、入力/出力光パワーおよびレーザ温度などのパラメータが監視信号の表示によって検出される。その後、応答信号が形成され、発振回路111によって生成された正弦波信号で変調される。次いで、信号が検出制御ユニット109から調整可能利得増幅器107に出力され、応答信号が変調される正弦波信号が調整可能利得増幅器107によって増幅され、AC信号IACがLD106に出力される。ポンプLDを駆動してAC信号IACと同じ外乱を有するポンプ光を生成するために、AC信号IACおよびIDCが結合されてポンプLD106に送信される。出力光信号がカプラ102からエルビウムドープファイバ101に入り、出力光信号がポンプ光で増幅されると、ポンプ光の外乱を通じて出力光信号上で応答信号が変調されて、検出す
るために地上監視ユニットに返送される。
【0007】
IACおよびIDCが結合される前に、応答信号が変調されるAC信号IACを調整するために、IDCの一部が演算増幅器110に送信されて電圧信号に変換される。電圧信号は、AC信号IACの振幅値が最終的にIDCとともに一定の比率で変化して、それによって主要な光チャネル上の応答信号のパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成するために、調整可能利得増幅器107の利得を制御するために使用される。
【0008】
図2は、図1の中継局におけるポンプ光の強度およびLDの出力利得の曲線図である。図2に示されるように、EDFAの出力利得とLDによって出力されたポンプ光の強度との関係は単調な曲線で表され、ポンプ光の強度が増加すると単調な曲線の傾斜が減少する。ポンプ光の強度が増加すると、ポンプ光上の外乱が出力光上で外乱を減少させうることが分かる。中継局に入力された入力光パワーが極度のジッタを有する場合、ポンプ光上で反応した極度のジッタは、EDFAの出力利得上で表せないので、主要な光チャネル上のスクランブル信号のパイロットトーンの変調度を確実に固定することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、主要な光パス上のスクランブル信号のパイロットトーンの変調度を固定するために、中継局、および中継局の出力光信号を調整するための方法を提供する。
【0010】
本発明の実施形態において提供される中継局は、
応答信号が変調されるAC信号を連続的に出力するように構成された検出制御ユニットと、
電流信号からDC信号を抽出するように構成された出力光安定化ユニットであって、電流信号が光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得され、さらに、DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較して、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流の電流値を増やすように構成され、駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用される出力光安定化ユニットと、
電流信号から第1AC信号を抽出するように構成された応答安定化ユニットであって、第1AC信号は応答信号が変調されるAC信号が一旦調整された後の信号出力であり、さらに、出力光安定化ユニットからDC信号を取得して、第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は利得値を増やすように構成され、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために利得値が使用される応答安定化ユニットと、
利得値によって応答信号が変調される受信したAC信号の振幅値を調整して、調整された第2AC信号を出力するように構成された調整可能利得増幅ユニットと、
出力光信号の強度を調整するために、第2AC信号と調整された駆動信号を結合後、ポンプ光の生成を駆動するように構成されたポンプ光出力ユニットとを含む。
【0011】
本発明のある実施形態は中継局の出力光信号を調整するための方法をさらに提供し、本方法は、
電流信号からDC信号を抽出するステップであって、電流信号が光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得されるステップと、
DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較し、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流の電流値を増やすステップであって、駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用されるステップと、
電流信号から第1AC信号を抽出するステップであって、第1AC信号が、応答信号が変調されるAC信号が一旦調整された後の信号出力であるステップと、
第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は利得値を増やすステップであって、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために利得値が使用されるステップと、
利得値によって、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整して、調整された第2AC信号を出力するステップと、
出力光信号の強度を調整するために、第2AC信号と調整された駆動信号を結合後、ポンプ光の生成を駆動するステップとを含む。
【0012】
上記の技術的ソリューションから、本発明の実施形態による中継局、および中継局の出力光信号を調整するための方法において、出力光信号、および応答信号が変調されるAC信号のパイロットトーンの変調度を調整することによって、出力光信号上で変調された応答信号が安定的に出力され、それによってパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成することが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来技術における、パイロットトーンの変調度が固定されている中継局の概略的構造図である。
【図2】図1の中継局におけるポンプ光の強度およびLDの出力利得の曲線図である。
【図3】本発明による中継局の実施形態1の概略的構造図である。
【図4】本発明による中継局の実施形態2の概略的構造図である。
【図5】本発明による、中継局の出力光信号を調整するための方法の実施形態の概略的流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下で、本発明の技術的ソリューションを添付の図面を参照して明確かつ完全に説明する。説明される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく一部にすぎないことは明らかである。独創的な影響なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲内である。
【0015】
図3は、本発明の中継局の実施形態1の概略的構造図である。図3に示されるように、中継局は、検出制御ユニット31、出力光安定化ユニット32、応答安定化ユニット33、調節可能利得増幅ユニット34、およびポンプ光出力ユニット35を含む。検出制御ユニット31は、応答信号が変調されるAC信号を連続的に出力するように構成されており、応答信号は、入力/出力光パワーおよび動作温度などの中継局の様々な動作パラメータを含む。出力光安定化ユニット32は電流信号からDC信号を抽出するように構成されており、電流信号は光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得され、さらに、DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較して、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流の電流値を増やすように構成され、駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用される。応答安定化ユニット33は電流信号から第1AC信号を抽出するように構成されており、第1AC信号は応答信号が変調されるAC信号が一旦調整された後の信号出力であり、さらに、出力光安定化ユニットからDC信号を取得して、第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は利得値を増やすように構成され、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために利得値が使用される。調整可能利得増幅ユニット34は、利得値によって応答信号が変調される受信したAC信号の振幅値を調整して、応答信号が変調される、調整された第2AC信号を出力するように構成されている。ポンプ光出力ユニット35は、出力光信号の強度を調整するために、第2AC信号と調整された駆動信号を結合後、ポンプ光の生成を駆動して、ポンプ光を通じて出力光信号上の応答信号を搬送して出力光信号の強度を調整するように構成されている。
【0016】
この実施形態による中継局では、フィードバックを通じて出力光信号および応答信号が変調されるAC信号を調整することによって、応答信号が変調されるAC信号のパイロットトーンの変調度が固定され、応答信号を搬送する出力光信号を安定的に出力できるようになり、それによって、応答信号が変調されるAC信号のパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成できる。
【0017】
上記の実施形態では、検出制御ユニット31はさらに、応答信号が変調されるAC信号を連続的に出力する前に、監視信号が変調される初期AC信号を初期電流信号から抽出するように構成されており、初期電流信号が光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な初期出力光信号から取得され、検出制御ユニット31はさらに、監視信号を取得するために初期AC信号を復調して、監視信号の表示によって応答信号を生成し、生成されたAC信号上の応答信号を変調するように構成されている。さらに、検出制御ユニット31は受信した監視信号によって応答信号を生成しない場合があるが、応答信号の生成をトリガして、応答信号が変調されるAC信号を連続的に出力する前の設定によってその応答信号を地上監視装置に送信する。
【0018】
図4は本発明の中継局の実施形態2の概略的構造図である。図3に示される実施形態における検出制御ユニット、出力光安定化ユニット、応答安定化ユニット、調整可能利得増幅ユニット、およびポンプ光出力ユニットが含まれ、検出制御ユニット41、出力光安定化ユニット42、応答安定化ユニット43、調整可能利得増幅ユニット44、およびポンプ光出力ユニット45として番号付けされ、特定の機能は以前の実施形態で説明した機能と同じなのでここでは繰り返さない。図4に示される実施形態では、中継局は、初期出力光信号と出力光信号を、部分的な初期出力光信号と部分的な出力光信号とに分割するように構成された光スプリッタ46と、受信した部分的な初期出力光信号と部分的な出力光信号を、初期電流信号と電流信号にそれぞれ変換するように構成されたPD47とをさらに含む。
【0019】
出力光安定化ユニット42は、電流信号からDC信号を抽出するように構成されたローパスフィルタ421と、DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較して、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流の電流値を増やし、駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用されるように構成された比較コントローラ422とを含むことができる。
【0020】
応答安定化ユニット43は、電流信号から第1AC信号を抽出するように構成された第1バンドパスフィルタ431と、出力光安定化ユニットからDC信号を取得するように構成された取得モジュール432と、第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は利得値を増やし、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために利得値が使用されるように構成された応答安定化モジュール433とを含むことができる。
【0021】
検出制御ユニット41は、監視信号が変調される初期AC信号を初期電流信号から抽出するように構成された第2バンドパスフィルタ411と、監視信号を取得するために初期AC信号を復調して、監視信号の表示によって応答信号を生成するように構成された応答生成モジュール412と、発振を通じて連続的なAC信号を生成するように構成されたAC信号生成モジュール413と、生成されたAC信号上の応答信号を変調するように構成された応答変調モジュール414とを含むことができる。
【0022】
以下では、信号フローの送信による、図4に示されるような中継局による出力光信号および出力光信号上で搬送された応答信号の調整を特に説明する。図4に示される中継局は、アップリンク制御部分40とダウンリンク制御部分40'に分割される。
【0023】
アップリンク制御部分40を見ると、監視信号を搬送する初期入力光信号が、送信リンク400からエルビウムドープファイバ401に入り、監視信号を搬送する初期出力光信号が波長分割マルチプレクサ402によって出力される。光スプリッタ46を通過した後、監視信号を搬送する初期出力光信号のほとんどは送信リンク上で連続的に送信され、残りのごく一部の出力光信号はPD47に入って初期電流信号に変換される。初期電流信号上で監視信号が変調される初期AC信号は、第2バンドパスフィルタ411のバンドパスフィルタを通じて応答生成モジュール412に部分的に入力される。応答生成モジュール412は、監視信号を取得するために初期AC信号を復調し、監視信号の表示による入力/出力光パワーおよびレーザ温度などのパラメータの検出を完了し、次いで応答信号を形成してAC信号生成モジュール413によって生成されたAC信号上の応答信号を変調する。次いで、応答信号が変調されるAC信号が調整可能利得増幅ユニット44に出力され、調整可能利得増幅ユニット44の初期利得値が1と仮定される場合、IACに示されるように応答信号が変調されるAC信号は依然として調整可能利得増幅ユニット44によって出力され、ポンプ光出力ユニット45内のポンプドライバ451に出力される。初期電流信号内の初期DC信号は、出力光安定化ユニット42内のローパスフィルタ421を部分的に通過して、比較コントローラ422に入力される。比較コントローラ422は初期DC信号の電流値と比較コントローラ422内の予め設定された第1プリセット値とを比較して、初期DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流IDCの電流値を減らし、初期DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流IDCの電流値を増やし、決定されたIDCをポンプドライバ451に出力する。駆動電流IDCの調節に関して、決定するためにDC信号の電流値および駆動電流IDCのマッピングテーブルが比較コントローラ422内に設定されるか、ステップが設定され、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流IDCの値が1ステップ値減らされ、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流IDCの値が1ステップ値増やされる。
【0024】
次いで、ポンプドライバ451は応答信号が変調される入力AC信号IACと駆動電流IDCとを結合して、LD452を駆動して外乱を有するポンプ光を生成するために駆動電流を生成する。出力ポンプ光は、波長分割マルチプレクサ402によってエルビウムドープファイバ401に反射され、初期入力光信号が増幅され、増幅された出力光信号が出力され、出力光信号上でポンプ光の外乱を通じて応答信号が搬送される。
【0025】
光スプリッタ46を通過した後、応答信号を搬送する初期出力光信号のほとんどは送信リンク400上で連続的に送信され、残りのごく一部の出力光信号はPD47に入って電流信号に変換される。電流信号内のDC信号は、出力光安定化ユニット42内のローパスフィルタ421を部分的に通過して、比較コントローラ422に入力される。比較コントローラ422はDC信号の電流値と比較コントローラ422内の予め設定された第1プリセット値とを比較して、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流IDCの電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流IDCの電流値を増やし、決定されたIDCをポンプドライバ451に出力する。電流信号内の応答信号を搬送する第1AC信号は、応答安定化ユニット43内の第1バンドパスフィルタ431を部分的に通過して、応答安定化ユニット43内の応答安定化モジュール433に入る。取得モジュール432は、出力光安定化ユニット42によって出力光安定化ユニット42から抽出されたDC信号を取得する。取得されたDC信号も応答安定化モジュール433に入力される。応答安定化モジュール433は、第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と応答安定化モジュール433内の第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は制御を通じて調整可能利得増幅ユニット44の利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は制御を通じて調整可能利得増幅ユニット44の利得値を増やし、利得値は応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために使用される。一方、検出制御ユニット41は、応答信号が変調される生成されたAC信号を調整可能利得増幅ユニット44に連続的に送信し、調整可能利得増幅ユニット44が、調整された利得値を通じて応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整し、次いでIACに示されるように応答信号が変調される調整された第2AC信号を出力する。
【0026】
次いで、ポンプドライバ451は再調整後に応答信号が変調される入力第2AC信号IACと駆動電流IDCとを結合して、LD452を駆動して外乱を有するポンプ光を生成するために駆動電流を生成する。出力ポンプ光は、波長分割マルチプレクサ402によってエルビウムドープファイバ401に反射され、出力光信号が増幅され、増幅された出力光信号が出力され、増幅後に出力光信号上でポンプ光の外乱を通じて応答信号が搬送される。
【0027】
手順の調整は、駆動電流IDCおよび調整可能利得増幅ユニット44の利得値によって最終調整後に出力光信号が安定して、出力光信号上で搬送される応答信号のパイロットトーンの変調度が固定されるまで、連続的に実行される。
【0028】
この実施形態による中継局では、応答信号および出力光信号を連続的にフィードバックすることによって、駆動電流IDCおよび調整可能利得増幅ユニット44の利得値が調整され、最終的に調整された駆動電流IDCおよび調整可能利得増幅ユニット44の利得値によって出力光信号上で搬送される応答信号が安定的に出力でき、それによってパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成する。
【0029】
図5は、本発明による中継局の出力光信号を調整するための方法の実施形態1の概略的流れ図である。図5に示されるように、本方法は以下のステップを含む。
ステップ501:電流信号からDC信号を抽出して、電流信号は光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得される。
ステップ502:DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較して、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、DC信号の電流値が第1プリセット値よりも小さい場合は駆動電流の電流値を増やし、駆動電流はポンプ光の生成を駆動するために使用される。
ステップ503:電流信号から第1AC信号を抽出する。第1AC信号は、応答信号が変調されるAC信号が一旦調整された後の信号出力である。
ステップ504:第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、差分値をDC信号の電流値で除算して第1比率を取得し、第1比率と第2プリセット値とを比較して、第1比率が第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、第1比率が第2プリセット値よりも小さい場合は利得値を増やし、利得値は応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整するために使用される。
ステップ505:利得値によって、応答信号が変調されるAC信号の振幅値を調整して、調整された第2AC信号を出力する。
ステップ506:出力光信号の強度を調整するために、第2AC信号と調整された駆動信号を結合後、ポンプ光の生成を駆動する。
【0030】
中継局の出力光信号を調整するための本方法の特定の実装形態に関しては中継局の実施形態における特定の説明を参照できるので、ここでは繰り返さない。
【0031】
この実施形態による中継局の出力光信号を調整するための方法では、フィードバックを通じて出力光信号および応答信号が変調されるAC信号を調整することによって、応答信号が変調されるAC信号のパイロットトーンの変調度が固定され、応答信号を搬送する出力光信号を安定的に出力できるようになり、それによって応答信号が変調されるAC信号のパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成できる。
【0032】
中継局の出力光信号を調整するための方法の実施形態によれば、AC信号上の応答信号を変調するためのステップは、
監視信号が変調される初期AC信号を初期電流信号から抽出するステップであって、初期電流信号が光電交換を通じて中継局によって受信された部分的な初期出力光信号から取得されるステップと、
監視信号を取得するために初期AC信号を復調して、監視信号の表示によって応答信号を生成するステップと、
生成されたAC信号上の応答信号を変調するステップとをさらに含む。
【0033】
さらに、ステップ501の前に、本方法は、
ステップ500a:初期出力光信号と出力光信号を、部分的な初期出力光信号と部分的な出力光信号とに分割するステップと、
ステップ500b:受信した部分的な初期出力光信号と部分的な出力光信号を、初期電流信号と電流信号に変換するとステップとをさらに含む。
【0034】
中継局の出力光信号を調整するための本方法の特定の実装形態に関しては中継局の実施形態における特定の説明を参照できるので、ここでは繰り返さない。
【0035】
この実施形態による中継局では、応答信号および出力光信号を連続的にフィードバックすることによって、駆動電流および利得値が調整され、最終的に調整された駆動電流および利得値によって出力光信号上で搬送される応答信号が安定的に出力でき、それによってパイロットトーンの変調度を固定する目的を達成する。
【0036】
本発明の実施形態による方法のステップの全てまたは一部は、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実装できることが当業者なら理解できるであろう。プログラムはコンピュータ可読記憶メディアに格納できる。プログラムが起動されると、本発明の実施形態による方法のステップが実行される。記憶メディアは磁気ディスク、光ディスク、読出し専用メモリ(ROM)でもよく、ランダムアクセスメモリ(RAM)でもよい。
【0037】
最後に、上記の実施形態は、本発明の技術的ソリューションを説明するために提供されているにすぎず、本発明を限定することを意図しない点に留意されたい。実施形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、修正および置換が本発明の趣旨および範囲から逸脱しない限り、実施形態において説明した技術的ソリューションに修正が行われてもよく、技術的ソリューションにおけるいくつかの技術的特徴に同等の置換が行われてもよいことが、当業者なら理解できるであろう。
【符号の説明】
【0038】
10 アップリンク制御部
10' ダウンリンク制御部
31 検出制御ユニット
32 出力光安定化ユニット
33 応答安定化ユニット
34 調節可能利得増幅ユニット
35 ポンプ光出力ユニット
40 アップリンク制御部分
40' ダウンリンク制御部分
41 検出制御ユニット
42 出力光安定化ユニット
43 応答安定化ユニット
44 調整可能利得増幅ユニット
45 ポンプ光出力ユニット
46 光スプリッタ
47 PD
100 送信リンク
101 エルビウムドープファイバ
102 カプラ
103 光スプリッタ
104 フォトダイオード(PD)
105 出力光安定化回路
106 ポンプレーザダイオード(LD)
107 調整可能利得増幅器
107' 調整可能利得増幅器
108 バンドパスフィルタ
109 検出制御ユニット
110 演算増幅器
111 発振回路
400 送信リンク
401 エルビウムドープファイバ
402 波長分割マルチプレクサ
411 第2バンドパスフィルタ
412 応答生成モジュール
413 AC信号生成モジュール
414 応答変調モジュール
421 ローパスフィルタ
422 比較コントローラ
431 第1バンドパスフィルタ
432 取得モジュール
433 応答安定化モジュール
451 ポンプドライバ
452 LD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
応答信号が変調される交流(AC)信号を連続的に出力するように構成された検出制御ユニットと、
電流信号から直流(DC)信号を抽出するように構成された出力光安定化ユニットであって、前記電流信号が光電変換を通じて中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得され、さらに、前記DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較して、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも小さい場合は前記駆動電流の前記電流値を増やすように構成され、前記駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用される出力光安定化ユニットと、
前記電流信号から第1AC信号を抽出するように構成された応答安定化ユニットであって、前記第1AC信号は前記応答信号が変調される前記AC信号が一旦調整された後の信号出力であり、さらに、前記出力光安定化ユニットから前記DC信号を取得して、前記第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、前記差分値を前記DC信号の前記電流値で除算して第1比率を取得し、前記第1比率と第2プリセット値とを比較して、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも小さい場合は前記利得値を増やすように構成され、前記応答信号が変調される前記AC信号の振幅値を調整するために前記利得値が使用される応答安定化ユニットと、
前記利得値によって前記応答信号が変調される前記受信したAC信号の前記振幅値を調整して、前記応答信号が変調される調整された第2AC信号を出力するように構成された調整可能利得増幅ユニットと、
前記第2AC信号と前記調整された駆動信号を結合後、前記ポンプ光の前記生成を駆動して、前記ポンプ光を通じて出力光信号上で前記応答信号を搬送して、前記出力光信号の強度を調整するように構成されたポンプ光出力ユニットとを備える、中継局。
【請求項2】
前記検出制御ユニットはさらに、前記応答信号が変調される前記AC信号を連続的に出力する前に、監視信号が変調される初期AC信号を初期電流信号から抽出するように構成され、前記初期電流信号が光電変換を通じて前記中継局によって受信された部分的な初期出力光信号から取得され、前記検出制御ユニットはさらに、前記監視信号を取得するために前記初期AC信号を復調して、前記監視信号の表示によって応答信号を生成し、前記生成されたAC信号上の前記応答信号を変調するように構成されている、請求項1に記載の中継局。
【請求項3】
前記初期出力光信号と前記出力光信号を、前記部分的な初期出力光信号と前記部分的な出力光信号とに分割するように構成された光スプリッタと、
前記受信した部分的な初期出力光信号と前記部分的な出力光信号を、前記初期電流信号と前記電流信号に変換するように構成されたフォトダイオード(PD)とをさらに備える、請求項2に記載の中継局。
【請求項4】
前記出力光安定化ユニットが、
前記電流信号から前記DC信号を抽出するように構成されたローパスフィルタと、
前記DC信号の前記電流値と前記第1プリセット値とを比較して、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも大きい場合は前記駆動電流の前記電流値を減らし、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも小さい場合は前記駆動電流の前記電流値を増やし、前記駆動電流がポンプ光の前記生成を駆動するために使用されるように構成された比較コントローラとを備える、請求項1、2、または3に記載の中継局。
【請求項5】
前記応答安定化ユニットが、
前記電流信号から前記第1AC信号を抽出するように構成された第1バンドパスフィルタと、
前記出力光安定化ユニットから前記DC信号を取得するように構成された取得モジュールと、
前記第1AC信号の前記最高値から前記最低値を減算して前記差分値を取得し、前記差分値を前記DC信号の前記電流値で除算して前記第1比率を取得し、前記第1比率と前記第2プリセット値とを比較して、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも大きい場合は前記利得値を減らし、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも小さい場合は前記利得値を増やし、前記応答信号が変調される前記AC信号の前記振幅値を調整するために前記利得値が使用されるように構成された応答安定化モジュールとを備える、請求項1、2、または3に記載の中継局。
【請求項6】
前記検出制御ユニットが、
前記監視信号が変調される前記初期AC信号を前記初期電流信号から抽出するように構成された第2バンドパスフィルタと、
前記監視信号を取得するために前記初期AC信号を復調して、前記監視信号の前記表示によって前記応答信号を生成するように構成された応答生成モジュールと、
発振を通じて連続的なAC信号を生成するように構成されたAC信号生成モジュールと、
前記生成されたAC信号上の前記応答信号を変調するように構成された応答変調モジュールとを備える、請求項2または3に記載の中継局。
【請求項7】
電流信号から直流(DC)信号を抽出するステップであって、前記電流信号が光電変換を通じて前記中継局によって受信された部分的な出力光信号から取得されるステップと、
前記DC信号の電流値と第1プリセット値とを比較し、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも大きい場合は駆動電流の電流値を減らし、前記DC信号の前記電流値が前記第1プリセット値よりも小さい場合は前記駆動電流の前記電流値を増やすステップであって、前記駆動電流がポンプ光の生成を駆動するために使用されるステップと、
前記電流信号から第1交流(AC)信号を抽出するステップであって、前記第1AC信号が、応答信号が変調されるAC信号が一旦調整された後の信号出力であるステップと、
前記第1AC信号の最高値から最低値を減算して差分値を取得し、前記差分値を前記DC信号の前記電流値で除算して第1比率を取得し、前記第1比率と第2プリセット値とを比較して、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも大きい場合は利得値を減らし、前記第1比率が前記第2プリセット値よりも小さい場合は前記利得値を増やすステップであって、前記応答信号が変調される前記AC信号の振幅値を調整するために前記利得値が使用されるステップと、
前記利得値によって、前記応答信号が変調される前記AC信号の前記振幅値を調整して、調整された第2AC信号を出力するステップと、
前記出力光信号の強度を調整するために、前記第2AC信号と前記調整された駆動信号を結合後、ポンプ光の前記生成を駆動するステップとを備える、中継局の出力光信号を調整するための方法。
【請求項8】
前記AC信号上の前記応答信号を変調するためのステップをさらに備え、前記AC信号上の前記応答信号を前記変調するステップが、
監視信号が変調される初期AC信号を初期電流信号から抽出するステップであって、前記初期電流信号が光電交換を通じて前記中継局によって受信された部分的な初期出力光信号から取得されるステップと、
前記監視信号を取得するために前記初期AC信号を復調して、前記監視信号の表示によって応答信号を生成するステップと、
前記生成されたAC信号上の前記応答信号を変調するステップとを特に備える、請求項7に記載の中継局の出力光信号を調整するための方法。
【請求項9】
前記初期出力光信号と前記出力光信号を、前記部分的な初期出力光信号と前記部分的な出力光信号とに分割するステップと、
前記受信した部分的な初期出力光信号と前記部分的な出力光信号を、前記初期電流信号と前記電流信号に変換するステップとをさらに備える、請求項7または8に記載の中継局の出力光信号を調整するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−533243(P2012−533243A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519878(P2012−519878)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【国際出願番号】PCT/CN2010/076718
【国際公開番号】WO2011/029389
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】