説明

乗り物の座席、特に航空機の客席

【課題】背もたれを簡単かつ堅牢な調節手段によって傾斜させることのできる客席を提供する。
【解決手段】乗り物の座席、特に航空機の客席であって、いくつかの座席セパレータ(12、14、16、18)を備えた座席フレーム(10)と、各々が2つの座席セパレータ間の座席フレーム上に一度に関節つなぎされ、各背もたれにつき1つの調節手段を介して座席セパレータに対してその位置において調節可能ないくつかの背もたれと、各々が座席セパレータ(12、14、16、18)間の座席フレームに固定され、その少なくとも1つは略垂直の姿勢に折りたたみ可能ないくつかの着座部とを備え、さらに、折りたたみ可能な着座部に属する背もたれ用の調節手段が、レバー手段(28)とばね部材(38)を有し、それらは着座部に対向する側の折りたたみ可能な着座部の境界を定める座席セパレータのうちの一方の上に配置され、レバー手段(28)は座席セパレータに回動可能に連結し、レバー手段の第1レバーアーム(36)がばね部材(38)に連結し、レバー手段の第2レバーアーム(32)が背もたれに連結していることを特徴とする客席。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いくつかの座席セパレータを有する座席フレームを備え、着座部と背もたれが1対ずつ座席フレーム上で関節つなぎされ、背もたれが調節手段を介して座席セパレータに対してその位置で調節可能である乗り物の座席、特に航空機の客席に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ国特許公報DE 102 14 104 Clから、折りたたみ可能な着座部を備えた航空機の客席が公知である。
【0003】
背もたれはそれぞれ、隣の座席セパレータ上で回転可能に関節つなぎされている。座席フレームは、水平方向に延びた支持ビームを有し、それに水平に延びたコンソールが取り付けられている。コンソールの遊端は空気ばねに連結し、ばねの遊端は背もたれとの連結用の連結片を持っている。空気ばねの長さの調節によって、背もたれは所望の姿勢に傾けられる。背もたれ用の調節手段は、折りたたみ可能な着座部の領域の支持ビーム上に配置されない。折りたたみ可能な着座部用の背もたれは、隣の着座部の下に配置された空気ばねによって調節され、ばねの力は座席セパレータに取り付けられたボルトを介して隣の座席の背もたれに伝えられる。
【0004】
ドイツ国特許公報DE 195 34 024 C2から、少なくとも1つの着座部が連結手段を介して上方へ折りたたみ可能な座席群が公知である。着座部を上向きにたたむ操作は、着座部に割り当てられた肘掛けを介して行っている。
【特許文献1】ドイツ国特許公報DE 102 14 104 Cl
【特許文献2】ドイツ国特許公報DE 195 34 024 C2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドイツ国特許公報DE 102 14 104 Clの構成は、背もたれの関節つなぎ用のばねのコンソールがじゃまになるから、航空機の客席の1つのみしか折りたたみできないといった問題点があった。しかしながら、より長い席列では、互いに隣接していても2つ以上の座席を折りたたみ可能にすることが望ましい。さらに、それは、隣の背もたれへの力の伝達のためにボルトに作用するモーメントが大きいから、ボルトとそれに対応する構成部品を大サイズにしなければならなく、それによって製造コストと重量が増大することが判明している。
【0006】
ドイツ国特許公報DE 195 34 024 C2は、背もたれ用の調節手段は詳細に記述されていない。
【0007】
本発明はこのような実情に着目してなされたものであって、少なくとも1つの上方へ折りたたみ可能な着座部を備え、その背もたれが簡単で堅牢な調節手段によって傾斜させることができる乗り物の座席を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この目的はクレーム1の特徴を備えた乗り物の座席によって達成される。また、クレーム11に記載の乗り物の座席も発明の目的を達成する。好適実施例はサブクレームの目的を構成する。
【0009】
発明による乗り物の座席は、いくつかの座席セパレータを備えた座席フレームを有する。2つの座席セパレータ間に、背もたれと着座部が一度に配置される。各背もたれは2つの隣接した座席セパレータ間で、座席フレームに直接、あるいは座席セパレータの一方または両方に関節つなぎされ、調節手段を介して座席セパレータに対してその位置で調節可能である。各着座部は座席セパレータ間で、座席フレームに直接、あるいは座席セパレータの一方または両方に関節つなぎされ、少なくとも1つの着座部が略垂直の姿勢に折りたたみ可能である。折りたたみ可能な着座部に対応する背もたれ用の調節手段が、その背もたれを囲む2つの座席セパレータの間で、これらの座席セパレータの一方に配置され、それは座席セパレータに関節つなぎされたレバー手段と、座席セパレータに連結したばね部材を有し、その一端が第1レバーアームに関節つなぎされ、レバー手段の第2レバーアームが背もたれに連結している。
【0010】
したがって、発明による調節手段は各々上向きの折りたたみ可能な着座部の座席セパレータ間に配置されるから、乗り物の座席用として2つ以上の着座部を折りたたみ可能に構成することができる。
【0011】
また、背もたれ上のばね部材の力が、座席セパレータに関節つなぎされたレバー手段を介して伝えられるから、レバー手段のねじれ要素が回避され、より容易に、かつより低コストで製造することができる。
【0012】
さらに、レバー手段は、折りたたみ可能な座席によって形成された空きスペースへばね部材が突出しないか、ほんの少しだけ突出するような、座席フレームに対するばね部材の配置を可能にするという非常に重要な長所を持つ。
【0013】
したがって、乗客に危険である、ぶつかるような縁またはつまずくような障害物をなくしている。座席セパレータと背もたれとの、コンソールを介する迂回のない直接連結と、楕円形の主けたは、より少ない連結部品を介して連鎖が生じるから、クリアランスの減少に貢献する。
【0014】
座席フレームが、実質的に水平方向に延び、座席セパレータに連結した支持体を有することが望ましい。少なくとも2つの座席セパレータが脚を備えている。あるいは、座席セパレータおよび座席脚は、シートフレーム中の個別の構成部品として付けることができる。あるいは、座席セパレータと脚とを個別の構成部品として座席フレームに取り付けることができる。
【0015】
各背もたれに対応する座席セパレータの一方が、背もたれから遠ざかる水平方向に延びたアームを有することが望ましい。アームにばね部材が固定されていることが望ましい。
【0016】
公知の座席フレームに関して、ドイツ国特許広報DE 102 14 104 Clのように、ばね部材を取り付けるために、支持ビームに別の支持体またはコンソールを固定する必要がないという利点がある。
【0017】
本発明によれば、折りたたみ可能な着座部が、少なくとも1本の支持アームで座席セパレータに関節つなぎされている。再調整手段が折りたたみ可能な着座部を略垂直の姿勢に再調整する。再調整手段が、実質的に座席セパレータに沿って延びるばね部材を有することが望ましい。例えば座席の前の空間を解放するために、ばね部材を介して空の着座部が自動的には上方に折りたためる。
【0018】
本発明の目的は、いくつかの座席セパレータを備えた座席フレームを有する乗り物の座席によっても達成される。1対の隣接した座席セパレータ間に、1つの背もたれと1つの着座部が一度に配置される。背もたれは隣接した座席セパレータの一方または両方に関節つなぎされることが望ましく、調節手段によって座席セパレータに対してその位置で調節可能である。着座部はそれぞれ、座席セパレータ間の座席フレームに固定され、好ましくは少なくとも1つの着座部が略垂直の姿勢に折りたたみ可能である。
【0019】
好ましくは折りたたみ可能な着座部に属する背もたれ用の調節手段が、背もたれ内に配置された少なくとも1本のばね部材を有し、それは背もたれの回動軸心と実質的に平行に延び、その一端が座席セパレータと協働することで、ばね部材の長さが背もたれの傾きを決定する。
【0020】
この実施例では、ばね部材を背もたれ内に配置することにより座席の前の自由空間の縮小をも回避し、したがって上方へ折りたためる着座部の可能性が生じる。さらに、この実施例でも、隣接する背もたれへ捻れモーメントを伝える付加的な安定した大きさの構成部品を省略できる。
【0021】
好適実施例で、調節手段が、座席セパレータに固定連結された案内部を有し、ばね部材の一端が案内部に移動可能に取り付けられている。案内部が線状に延び、案内面が水平方向に対して傾斜していることが望ましい。
【0022】
他の実施例では、ばね部材の一端が逆転レバーと協働し、逆転レバーの一端がばね部材と連結し、その他端が、座席セパレータに固定連結した受入れ部に配置され、逆転レバーがその端部間で背もたれに関節つなぎされている。さらに別の実施例で、逆転レバーは座席セパレータ上の取付け部に回動可能に取り付けられる。
【0023】
レバーの各アームが、互いに対して実質的に直角をなすことが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、発明の好適実施例を、図面を用いてより詳細に説明する。
【0025】
図1は、座席セパレータ12〜18を備えた座席フレーム10を示し、そこでは中央の座席セパレータ14、16は脚20、22を備えている。座席フレーム10は、座席セパレータ20、22を貫通して実質的に水平に延び、脚のない座席セパレータ12、18を支持する支持体24を有する。支持体24は長方形の横断面を持つパイプとして実現される。
【0026】
各座席セパレータは肘掛け26を備えている。
【0027】
座席セパレータ12、14の間の背もたれ用の調節手段はレバー28を有し、それはパイプ30によって座席セパレータに回転自在に取り付けられている。図示の例で、レバー28の一端部32には材料を節約するための孔34が設けられ、その一端部32は背もたれに配備され、背もたれに力を伝える。レバー28の支持体24側の端部36は空気ばね38に連結している。
【0028】
空気ばね38の遊端は、リンク40を介して座席セパレータ14に保持されている。リンク40の領域で、座席セパレータは突出アーム42を備えている。これによって、背もたれに加えられた力がレバー28とばね38を介して支持体24に伝わらず、アーム42を介して座席セパレータに伝わるという効果が生じる。
【0029】
肘掛けの位置を調節するために、レバー28はその取付け部30まわりで回動する。空気ばね38が伸長すると、レバー28の端部32が着座部へ向かって前側に回動する。空気ばね38が収縮すると、レバー28の端部32が着座部から離れる方向に回動し、背もたれが後退する。
【0030】
折りたたみ可能な着座部を上方へ折りたたむための手段も図2に示されている。アーム44もボルト46を介して座席セパレータ14に関節つなぎされている。ここで、アーム44とレバー28の回動軸心が一致するため、座席セパレータの安定性が高まる。
【0031】
上方へ折りたたむための手段である第2のアームが、対向する座席セパレータに回動自在に取り付けられ、両アームの回動軸心が互いに一致している。ボルト46にレバー部材48が耐トルク連結し、その遊端が第2ばね50に連結している。ばね50を伸縮させることにより、空の着座部は上方に折りたためる。
【0032】
図1に示された着座部で、着座部を上方に折りたたむ機構は、各座席用として右側(着座した人から見て)の座席セパレータに取り付けられている。左側(飛行方向で見て)の座席列については、乗客の右側に座席のリフト機構用のばねを取り付けることは道理にかなう。右側の列については、乗客の左側にそれを配置することが道理にかなう。したがって、着座部がそれぞれ折りたためるよう座席が構成されている。その際、着座部は、上方にたたまれる着座部上で乗客を支えられる支持面を備えることが望ましい。簡明さのために、着座部の支持アーム44は図1に示されていない。乗客の左側の座席セパレータ上に、背もたれ用の調節手段のレバー28が設けられている。
【0033】
本発明による解決策では、着座部がそれぞれ座席フレーム上で上方へ折畳み可能であることが明らかになる。図5の従来公知の座席フレーム52では、背もたれ用の2つの調節手段が中央の座席に取り付けられ、空気ばね56の力は対応する座席セパレータを通してボルト58によって背もたれ(図示省略)に伝えられる。さらに、背もたれ調節用のばね部材が支持ビーム54から顕著な程度に突出することが明らか図5から明らかである。これに対して、本発明によるレバー28の使用は、座席セパレータの対応するばね部材がそれほど突出しないようにすることを可能にする。
【0034】
図3は、背もたれ用の調節手段の別実施例を示し、そこではガイドカム62を備えた直線状案内部64に空気ばね60が係合する。直線状案内部64はクランク66に設けられている。背もたれに設けられたばね部材60は、案内部68を備えたスリーブ70を有し、それがばね60のロッド72を支持する。
【0035】
ロッド72を伸長させることによって、スリーブ70がクランク62に対して移動する結果、背もたれが調節される。
【0036】
図4は、別実施例を示し、同一部材には同一参照番号が付されている。ロッド72の一端が直角の逆転レバー74に連結している。逆転レバーはロッド72の遊端に関節つなぎされている。レバー74はその中心でパイプ70に回動可能に取り付けられている。逆転レバーの端部84はクランク80の凹部82に配置される。ロッド72を伸縮させることによって、逆転レバー74は回動軸心78まわりで回動し、クランク80に対して背もたれを移動させる。
【0037】
図6は、背もたれの回動軸心Aと実質的に平行なばね部材86を備えた、さらに別の実施例を示す。部分的に示された背もたれ87は、座席セパレータ88、89間に各1本のボルト91、92で回動可能に取り付けられている。背もたれ87の角度姿勢の調節は、背もたれに設けたばね部材86を介して行われる。また、そのような背もたれを図3または図4の実施例に使用することが可能である。そのように実現された背もたれ87は、上方へ折りたためる着座部に依存せずに、座席に使用することができる。
【0038】
好適な緩衝効果のために、ばね部材86を図6に部分断面で示されたケース93内に配置することができる。
【0039】
ばね部材86は、連結片96で終端するばねアーム94を持っている。連結片96は逆転レバー98に関節つなぎされる。逆転レバー98は実質的に直角の形である。逆転レバー98は、ばね部材86から遠い側の端部で取付部100に回動可能に取り付けられている。取付部100は、座席セパレータ89に固定連結されている。逆転レバーはその角部でボルト102に回動可能に取付けられ、ボルト102はケース83ないし背もたれ87に固定されている。
【0040】
調節手段全体が回動軸心Aの上方に配置される結果、逆転レバー98を介するばね部材86の調節が背もたれ87の角度姿勢を調節することになる。
【0041】
ばね部材86はガス圧力ばねとして実現されることが望ましく、それは変形例3、4および6の背もたれの回動軸心Aの上方に組み込まれる。力のクロージャ、メンテナンス、取付けなどのために、ばねは、すべての関節および作動要素とともに、シャシーにあらかじめ取り付けられる。あらかじめ取り付けたシャシーは、詳細に示されていないスナップ係合によって、背もたれ内に隙間なしに保持される。
【0042】
空気ばねは、飛行方向に直角に設置される。ばねの作用経路を逆にすることは、例えば図3に示すように、直線状案内部を備えた傾斜配置されたクランクを介して行われる。クランクの方は座席セパレータに固定連結している。ばねの作用経路を逆にすることは、例えば、図4および図6の変形例に示すように、傾斜レバーを介しても行うことができる。この場合、逆転レバーの座席フレームまたは座席セパレータに対する連結は、フォーク・ヘッド形取付部100またはクランクを介してもよく、そこに、例えば逆転レバーのボール形の端部が配置される。
【0043】
背もたれが上向きのとき、ばねは弛緩状態であり、背もたれが後方へ回動すると、ばねが緊張状態になる。ロック手段によってばねを解放することによって、背もたれを後方へ手動で回動させることができる。ロック手段を解放することによって、背もたれは実際の位置にとどまる。ロック手段を解放し、背もたれから負荷を除去することによって、背もたれは、上向き姿勢へと後方に回動する。ばねのロック(図示書略)が解放されると、背もたれが後方へ回動することができ、その結果、座席の脚または座席セパレータと背もたれの相対移動が生じる。この移動は揺動レバーに伝えられる。揺動レバーは、上側から見たとき、時計回り方向に回動する。揺動レバーの回動を通じて、座席セパレータと背もたれの相対移動(飛行方向)が、飛行方向に直交する動きに変換される。レバーの移動はばねを圧縮する。ロック手段を解放することによって、ばねは伸長される。背もたれは再び上向き姿勢へ移動する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】発明に係る背もたれ用の調節手段を備えたシートフレームを示す斜視図である。
【図2】背もたれ用の調節手段と着座部用の折りたたみ手段を備えたシートセパレータを示す斜視図である。
【図3】直線状案内部を備えたクランクにおけるスプリング素子の詳細図である。
【図4】クランク状受け入れ部における逆転レバーを備えたスプリング素子の詳細図である。
【図5】従来のシートフレームを示す斜視図である。
【図6】調節手段用の横向きスプリング素子を備えた背もたれを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
10 … 座席フレーム
12〜18 … 座席セパレータ
20,22 … 脚
24 … 支持体
26 … 肘掛け
28 … レバー(調整手段)
38 … 空気ばね
40 … リンク
42 … 突出アーム
50 … 第2ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物の座席、特に航空機の客席であって、
いくつかの座席セパレータ(12、14、16、18)を備えた座席フレーム(10)と、
各々が2つの座席セパレータ間の座席フレーム上に一度に関節つなぎされ、各背もたれにつき1つの調節手段を介して座席セパレータに対してその位置において調節可能ないくつかの背もたれと、
各々が座席セパレータ(12、14、16、18)間の座席フレームに固定され、その少なくとも1つは略垂直の姿勢に折りたたみ可能ないくつかの着座部とを備え、
さらに、折りたたみ可能な着座部に属する背もたれ用の調節手段が、レバー手段(28)とばね部材(38)を有し、それらは着座部に対向する側の折りたたみ可能な着座部の境界を定める座席セパレータのうちの一方の上に配置され、レバー手段(28)は座席セパレータに回動可能に連結し、レバー手段の第1レバーアーム(36)がばね部材(38)に連結し、レバー手段の第2レバーアーム(32)が背もたれに連結していることを特徴とする客席。
【請求項2】
座席フレームが、実質的に水平方向に延び、座席セパレータに連結した支持体(24)を有することを特徴とする請求項1に記載の客席。
【請求項3】
少なくとも2つの座席セパレータが、脚(20、22)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の客席。
【請求項4】
少なくとも2つの脚と座席セパレータが個別の構成部品として座席に固定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の客席。
【請求項5】
各背もたれについて、それぞれの側部の座席セパレータの少なくとも一方が、背もたれから遠ざかる水平方向に延びたアーム(42)を有することを特徴とする請求項2または3に記載の客席。
【請求項6】
アーム(42)にばね手段(38)が固定されていることを特徴とする請求項5に記載の客席。
【請求項7】
折りたたみ可能な着座部が、少なくとも1本の支持ビーム(44)で座席セパレータに関節つなぎされていることを特徴とする請求項1または6に記載の客席。
【請求項8】
支持ビーム(44)が、レバー手段(28)の反対側で座席セパレータに関節つなぎされていることを特徴とする請求項7に記載の客席。
【請求項9】
再調整手段(46、48、50)が、折りたたみ可能な着座部をその垂直姿勢へ再調整することを特徴とする請求項7または8に記載の客席。
【請求項10】
再調整手段が、実質的に座席セパレータに沿って延びるばね部材(50)を有することを特徴とする請求項9に記載の客席。
【請求項11】
乗り物の座席、特に航空機の客席であって、
いくつかの座席セパレータを備えた座席フレームと、
各々は2つの座席セパレータ間の座席フレーム上に関節つなぎされ、調節手段を介して座席セパレータに対してその位置において調節可能ないくつかの背もたれと、
各々は座席セパレータ間の座席フレームに固定されたいくつかの着座部とを備え、
さらに、少なくとも1つの背もたれ用の調節手段が、背もたれ内に配置されたばね部材(60)を有し、それは背もたれの回動軸心と実質的に平行に延び、その一端(62)が座席セパレータと協働することで、ばね部材の長さが背もたれの傾きを決定することを特徴とする客席。
【請求項12】
着座部の少なくとも1つが、略垂直の姿勢に折りたたみ可能であることを特徴とする請求項11に記載の客席。
【請求項13】
再調整手段が、座席セパレータに固定連結された案内部(64)を有し、ばね部材(60)の一端(62)が案内部に移動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項11または12に記載の客席。
【請求項14】
案内部(64)が線状に延び、水平方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項13に記載の客席。
【請求項15】
ばねの一端が逆転レバー(74)と協働し、逆転レバーの一端がばね部材(60、72)と連結し、その他端が、座席セパレータに固定連結した受入れ部(82)に配置され、逆転レバー(74)がその端部間で背もたれ(78)に関節つなぎされていることを特徴とする請求項11または12に記載の客席。
【請求項16】
レバーの各アームが、互いに対して実質的に直角をなすことを特徴とする請求項15に記載の客席。
【請求項17】
ばねの一端が逆転レバーと協働し、逆転レバーの一端がばね部材と連結し、その他端が、座席セパレータに固定連結した取付け部に関節つなぎされ、逆転レバーがその端部間で背もたれに関節つなぎされていることを特徴とする請求項11または12に記載の客席。
【請求項18】
空気ばねが、ばね部材(38、60)として設けられていることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の客席。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−517561(P2007−517561A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548257(P2006−548257)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000237
【国際公開番号】WO2005/066023
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(505115016)エアバス ドイチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (76)
【Fターム(参考)】