乗客用シート配列
本発明は旅客機乗客シート構造体を提供し、この構造体は、(a)シート背部が直立姿勢と傾斜姿勢との間で選択的に可動であり、相互に近隣した状態で内向き角度に配置された第1シートおよび第2シートと、(b)第1シートと第2シートとの間に配置された、相対的に幅広い後方端部及び相対的に狭い前方端部を有した中央操作部と、を含んでおり、(c)中央操作部の相対的に幅広い後方端部は、後方に位置する第1シートまたは第2シートが傾斜姿勢にあるときに、その後方に位置する第1シートまたは第2シートに着座する乗客の足を伸び入れさせる第1足収納部および第2足収納部を含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乗客用シートに関し、特に斜配置ラウンジシート配列に関する。
【背景技術】
【0002】
長距離旅客機は出発地から目的地までしばしば12時間から18時間あるいはそれ以上の時間をかけてノンストップ飛行する。現在、ファーストクラスキャビンは多様な形態の「寝台式シート」を提供する。すなわち、シート背部は、着座する乗客が横たわる姿勢となることができる位置にまでリクライニングすることができる。シートによっては水平寝台面が提供され、あるいは背部が倒されたシートの頭部は足元よりもいくらか高い位置に保たれる。一般にシートは旅客機の中心軸と平行であり、伝統的には前方向きに提供されている。
【0003】
このようなシートは良好な快適性を乗客に提供するが、この配列には欠点が存在する。旅客機運行費用は機体の物理的サイズ及び付随する空力学設計により直接的に影響を受けるため、乗客スペースを可能な限り小型化することが望まれる。従来の寝台式シートは旅客機キャビン内で大きなスペースを占領する。
【0004】
従って、旅客機キャビン内で占有するスペースを最小に保ち、着座する乗客に快適な横臥姿勢を提供する乗客用シート配列が要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記要望を満たすものである。本発明は、旅客機キャビン内でスペース的に効率的な伸縮式設置を可能にする斜配置形態の寝台式シート装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一特徴によれば、本発明は旅客機の乗客シート構造体を提供する。この旅客機乗客シート構造体は、(a)シート背部が直立姿勢と傾斜姿勢との間で選択的に可動であり、相互に近隣した状態で内向き角度に配置された第1シートおよび第2シートと、(b)第1シートと第2シートとの間で配置された、相対的に幅広い後方端部と相対的に狭い前方端部とを有した中央操作部とを含んでおり、(c)中央操作部の相対的に幅広い後方端部は、後方に位置する第1シートまたは第2シートが傾斜姿勢にあるとき、その後方に位置する第1シートまたは第2シートに着座する乗客の足を伸び入れさせる第1足収納部および第2足収納部を含む
【0007】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は旅客機キャビンの縦軸(前後方向軸)に対して傾斜している。
【0008】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は約10°から約20°の範囲である。
【0009】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は約13°から約17°の範囲である。
【0010】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は略三角形状である。
【0011】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートはそれぞれリクライニング式バックレストおよび前方伸展式フットレストを含んでいる。
【0012】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は少なくとも1体の後方向きビデオモニタを含んでいる。
【0013】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は第1シートと第2シートのそれぞれの乗客から見られるように1対の後方・外側向きビデオモニタを含んでおり、モニタ画面は第1シートと第2シートのそれぞれ対応する内向き角度に対して直角に設置されている。
【0014】
本発明の別の特徴によれば、ビデオモニタは第1足収納部と第2足収納部の上方にて中央操作部上に設置されている。
【0015】
本発明の別の特徴によれば、第1足収納部と第2足収納部はそれぞれ足収納部内に置かれた乗客の足を載せる足置部を含んでいる。
【0016】
本発明の別の特徴によれば、本発明は旅客機内で占有するスペースを最小とし、寝台面を提供する旅客機シート構成を提供する。この旅客機シート構成は第1縦軸に対して斜姿勢で配置されている第1乗客シートと第2乗客シートとを含んでいる。これら乗客シートのそれぞれはシート背部、シート底部、レッグレストおよび離間配置されているアームレストを含む。中央操作部は乗客シート間に設置されている。第1乗客シートおよび第2乗客シートの後方に着座する乗客の足を収納する足収納部が中央操作部内に形成されている。それぞれの足収納部は内部に形成された足置面を有している。
【0017】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートは第1縦軸に対して第1角度で配置され、第2乗客シートは第1縦軸に対して第2角度で配置されている。
【0018】
本発明の別の特徴によれば、第1縦軸は旅客機の縦軸(L)である。
【0019】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートは相互にV字型に配置されている。
【0020】
本発明の別の特徴によれば、第1及び第2乗客シート並びに中央操作部は、第1群を構成し、同様な第2群は第1群の後方に配置可能であり、これら二つの群の乗客シートの全長は、それら乗客シート群が第1縦軸に対して両方が平行に配置されている場合の長さよりも短くなるように配置されている。
【0021】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートのそれぞれは直立形態と寝台形態との間で可動である。
【0022】
本発明の別の特徴によれば、乗客シートが寝台形態であるとき、それぞれの足置面は、レッグレスト面、シート背部面およびシート底部面と整合される。
【0023】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートのそれぞれには遮蔽体が提供されている。
【0024】
本発明の別の特徴によれば、遮蔽体は、乗客シートが直立形態であるときには乗客を遮蔽体越しに見ることができるが、乗客シートが寝台形態であるときには遮蔽状態となるように設計されている。
【0025】
本発明の別の特徴によれば、隔壁部が足収納部内に提供されており、第1足収納部と第2足収納部とを区画形成している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の主題については、図面を用いて解説される以下の詳細な説明によって十分に理解されよう。
【0027】
図面全体を通して同一の符号は同一の要素を指している。図1から図7は、それぞれがシート間に中央操作部13を備えた第1シート及びその鏡像シートのユニット10A,10Bを有するシート対11で構成された一群の乗客シートユニット10を示している。シートユニット10は互いに実質的に同一であり、シート背部12Aと12B(これらの上方部は別々または一体的なヘッドレスト14Aと14Bを有している)、シート底部16Aと16B、レッグレスト18Aと18B、および、上位置(伸展位置)と下位置(収納位置)との間で可動な離間配置されたアームレスト20を含む。シートユニット10は、従来型の軌道金具によって旅客機のデッキに取り付けられたフレームによって支持されている。
【0028】
遮蔽体24はシート背部12の後部と側部とを包囲するように提供されている。遮蔽体24は直座姿勢で着座しているときには乗客は周囲を遮蔽体越しに見ることができるが、その他の姿勢で着座しているときには遮蔽状態となるように設計されている。
【0029】
中央操作部13は、その中央後部に配置された足収納部を有しており、これはシート対11のシートユニット10Aと10Bに着座している乗客の足を収容する寸法である。足収納部には隔壁部30が提供されており、2つの脚収納部26Aと26Bを形成して乗客の足を個別に収納させる。足置部27Aと27Bが足収納部26Aと26Bそれぞれの内部に提供されており、所定の着座姿勢(後に詳説する)にある乗客の足を収納するための上昇位置にある足置面28Aと28Bとを含んでいる。このようにして、従来の配列では1人の乗客に割り当てられていたスペースとほぼ等しいスペースをシートユニット10Aと10Bの乗客が効率的に共有しつつ、それぞれの乗客は自身の空間を「所有」することができる。
【0030】
各乗客シートユニット10には、適切な可動式コンポーネント、アクチュエータ、並びに、着座する乗客がシートユニット10を、直立形態(着座形態)、シートユニット10を寝台として提供させる完全倒置した平坦形態(横臥形態)、及び、多くの中間形態を含む多様な形態に移動させるための制御装置が設けられている。
【0031】
図1から図3では、着陸時および離陸時、食事時、仕事時、並びにビデオ鑑賞時のための直立姿勢にあるシートユニット10Aと10Bを図示している。レッグレストは折畳まれた状態であり、シート底部16Aと16Bはほぼ水平であって可能な限り後方に移動されており(可動式の場合)、シート背部12Aと12Bはほぼ直立状態である。
【0032】
図5から図8は、半傾斜姿勢にあるシートユニット10Aを図示しており、シート背部12Aは後方に傾斜している。この姿勢で着座する乗客は頭部が身体より上昇した位置にあり、脚が膝で快適に折れ曲がった状態でシートに沿って快適な半傾斜姿勢で支持されている。シートユニット10Bは完全倒置状態の「平坦」または「横臥」姿勢である。着座する乗客は頭部がほんの少々身体から上昇した位置にある完全倒置姿勢となる。この姿勢で足置面28Bは、レッグレスト面18B、シート背部面12Bおよびシート底部面16Bと整合状態であり、集合的に寝台面を形成している。シートユニット10Aと10Bと構造上は同一であるシートユニット10A’と10B’は前述の直立姿勢である。
【0033】
前述のようにシートユニット10はシート対11で配列されている。図5と図8は後方の対11と前方の対11’で示された2つのシート対11,11’を示している。それぞれのシートユニット10は旅客機の縦軸(長手方向軸)Lに対して所定の角度で配置されている。図9から図11はこれを明確に図示している。シートユニット10Aは第1角度“A”で配置され、シートユニット10Bは第2角度“B”で配置されて略「V」字型を形成している。角度“A”と角度“B”の大きさは等しくても異なっていてもよい。好ましくは、角度“A”と角度“B”はほぼ等しく、約10°から約20°の範囲である。さらに好ましくは、角度“A”と角度“B”約13°から約17°の範囲である。図示の実施例では、角度“A”と角度“B”は約15°である。この角度の効果は、乗客の足が前方の中央操作部13’の足収納部26’を共有し、足置部27Aと27Bが並んで配置されつつ横方向に分離するよう、シートユニット10Aと10Bに並んで着座する乗客を方向付けることである。このようにして「伸縮式」に設置された場合のシート対11と11’の全長は、これらシートの個々の長さの合計よりも短くなる。
【0034】
図8に示すように、シート対11は、テレビまたはビデオモニタ32、書庫34、収納式隔壁体36、追加の前方および側部保存スペース38、40および42等の個々の乗客用のサービス機能を含むこともできる。図2に示すように一実施例では、収納式隔壁体36はシートユニット10Aと10Bとの間で中央操作部に沿って延びている。
【0035】
図12は前述のシートユニット10の旅客機キャビン44内での配列状態を示す。この配列ではシート対11は旅客機の縦軸に沿った列46の状態に配置されている。キャビン44でのこれらシート対11の配置数はいくつであってもよく、列46の長さは長くても短くてもよく、列46は旅客機の縦軸に対してどのような所望角度に配置することもできる(例:列46は後方向きでもよい)。前述の伸縮式「V」字型形態を取り入れながらいくつかのシートを特定の配列にすることもでき、これらの配列は旅客機以外の他の乗物にも同様に適用できる。
【0036】
シートユニット10は旅客機キャビン内のスペースを最大に活用する新規な形態であり、乗客のプライバシーを保護し、シート対11に着座する乗客間の会話を促進させる。この点で伸縮式設置形態は定められた数のシート対11の配列に必要な長さを減少させる。シート対11の各シートユニット10の内角は乗客の視線を隣のシート対11に着座する乗客から外れさせることでプライバシー保護を促進させる。この構造ではシート対11に着座する乗客を本来の会話形式の姿勢、すなわち互いに向かい合う方向の姿勢にさせることで乗客間の会話も促進させる。会話を望まないときには、シート対11のシートユニット10Aの乗客は収納式隔壁体36を利用してシートユニット10Bの乗客から遮蔽することができる。
【0037】
以上、伸縮式のシート対を有する乗客シート配列について説明した。本発明の特定の実施例について説明したが、当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなく本発明を変形させることができる。従って、前述の本発明の好適実施例および好適実施態様の説明は本発明の説明のために提供されたものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は本発明に従って構成された乗客シート群を頭上から見た図である。
【図2】図2は本発明に従って構成された1対の乗客シートの側面図である。
【図3】図3は図2で示す乗客シート対の正面図である。
【図4】図4は図2で示す乗客シート対の背面図である。
【図5】図5は本発明に従って構成された乗客シート群の上方斜視図である。
【図6】図6は図5で示す乗客シート群の別の上方斜視図である。
【図7】図7は図5で示す乗客シート群のさらに別の上方斜視図である。
【図8】図8は図5で示す乗客シート群のさらに別の上方斜視図である。
【図9】図9は図5で示す乗客シート群の簡略平面図である。
【図10】図10は図5で示す乗客シート群の簡略側面図である。
【図11】図11は図9で示す状態にある乗客シート群の一部の簡略平面図である。
【図12】図12は例示的キャビン配置を示す平面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は乗客用シートに関し、特に斜配置ラウンジシート配列に関する。
【背景技術】
【0002】
長距離旅客機は出発地から目的地までしばしば12時間から18時間あるいはそれ以上の時間をかけてノンストップ飛行する。現在、ファーストクラスキャビンは多様な形態の「寝台式シート」を提供する。すなわち、シート背部は、着座する乗客が横たわる姿勢となることができる位置にまでリクライニングすることができる。シートによっては水平寝台面が提供され、あるいは背部が倒されたシートの頭部は足元よりもいくらか高い位置に保たれる。一般にシートは旅客機の中心軸と平行であり、伝統的には前方向きに提供されている。
【0003】
このようなシートは良好な快適性を乗客に提供するが、この配列には欠点が存在する。旅客機運行費用は機体の物理的サイズ及び付随する空力学設計により直接的に影響を受けるため、乗客スペースを可能な限り小型化することが望まれる。従来の寝台式シートは旅客機キャビン内で大きなスペースを占領する。
【0004】
従って、旅客機キャビン内で占有するスペースを最小に保ち、着座する乗客に快適な横臥姿勢を提供する乗客用シート配列が要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記要望を満たすものである。本発明は、旅客機キャビン内でスペース的に効率的な伸縮式設置を可能にする斜配置形態の寝台式シート装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一特徴によれば、本発明は旅客機の乗客シート構造体を提供する。この旅客機乗客シート構造体は、(a)シート背部が直立姿勢と傾斜姿勢との間で選択的に可動であり、相互に近隣した状態で内向き角度に配置された第1シートおよび第2シートと、(b)第1シートと第2シートとの間で配置された、相対的に幅広い後方端部と相対的に狭い前方端部とを有した中央操作部とを含んでおり、(c)中央操作部の相対的に幅広い後方端部は、後方に位置する第1シートまたは第2シートが傾斜姿勢にあるとき、その後方に位置する第1シートまたは第2シートに着座する乗客の足を伸び入れさせる第1足収納部および第2足収納部を含む
【0007】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は旅客機キャビンの縦軸(前後方向軸)に対して傾斜している。
【0008】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は約10°から約20°の範囲である。
【0009】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートの内向き角度は約13°から約17°の範囲である。
【0010】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は略三角形状である。
【0011】
本発明の別の特徴によれば、第1シートと第2シートはそれぞれリクライニング式バックレストおよび前方伸展式フットレストを含んでいる。
【0012】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は少なくとも1体の後方向きビデオモニタを含んでいる。
【0013】
本発明の別の特徴によれば、中央操作部は第1シートと第2シートのそれぞれの乗客から見られるように1対の後方・外側向きビデオモニタを含んでおり、モニタ画面は第1シートと第2シートのそれぞれ対応する内向き角度に対して直角に設置されている。
【0014】
本発明の別の特徴によれば、ビデオモニタは第1足収納部と第2足収納部の上方にて中央操作部上に設置されている。
【0015】
本発明の別の特徴によれば、第1足収納部と第2足収納部はそれぞれ足収納部内に置かれた乗客の足を載せる足置部を含んでいる。
【0016】
本発明の別の特徴によれば、本発明は旅客機内で占有するスペースを最小とし、寝台面を提供する旅客機シート構成を提供する。この旅客機シート構成は第1縦軸に対して斜姿勢で配置されている第1乗客シートと第2乗客シートとを含んでいる。これら乗客シートのそれぞれはシート背部、シート底部、レッグレストおよび離間配置されているアームレストを含む。中央操作部は乗客シート間に設置されている。第1乗客シートおよび第2乗客シートの後方に着座する乗客の足を収納する足収納部が中央操作部内に形成されている。それぞれの足収納部は内部に形成された足置面を有している。
【0017】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートは第1縦軸に対して第1角度で配置され、第2乗客シートは第1縦軸に対して第2角度で配置されている。
【0018】
本発明の別の特徴によれば、第1縦軸は旅客機の縦軸(L)である。
【0019】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートは相互にV字型に配置されている。
【0020】
本発明の別の特徴によれば、第1及び第2乗客シート並びに中央操作部は、第1群を構成し、同様な第2群は第1群の後方に配置可能であり、これら二つの群の乗客シートの全長は、それら乗客シート群が第1縦軸に対して両方が平行に配置されている場合の長さよりも短くなるように配置されている。
【0021】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートのそれぞれは直立形態と寝台形態との間で可動である。
【0022】
本発明の別の特徴によれば、乗客シートが寝台形態であるとき、それぞれの足置面は、レッグレスト面、シート背部面およびシート底部面と整合される。
【0023】
本発明の別の特徴によれば、第1乗客シートと第2乗客シートのそれぞれには遮蔽体が提供されている。
【0024】
本発明の別の特徴によれば、遮蔽体は、乗客シートが直立形態であるときには乗客を遮蔽体越しに見ることができるが、乗客シートが寝台形態であるときには遮蔽状態となるように設計されている。
【0025】
本発明の別の特徴によれば、隔壁部が足収納部内に提供されており、第1足収納部と第2足収納部とを区画形成している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の主題については、図面を用いて解説される以下の詳細な説明によって十分に理解されよう。
【0027】
図面全体を通して同一の符号は同一の要素を指している。図1から図7は、それぞれがシート間に中央操作部13を備えた第1シート及びその鏡像シートのユニット10A,10Bを有するシート対11で構成された一群の乗客シートユニット10を示している。シートユニット10は互いに実質的に同一であり、シート背部12Aと12B(これらの上方部は別々または一体的なヘッドレスト14Aと14Bを有している)、シート底部16Aと16B、レッグレスト18Aと18B、および、上位置(伸展位置)と下位置(収納位置)との間で可動な離間配置されたアームレスト20を含む。シートユニット10は、従来型の軌道金具によって旅客機のデッキに取り付けられたフレームによって支持されている。
【0028】
遮蔽体24はシート背部12の後部と側部とを包囲するように提供されている。遮蔽体24は直座姿勢で着座しているときには乗客は周囲を遮蔽体越しに見ることができるが、その他の姿勢で着座しているときには遮蔽状態となるように設計されている。
【0029】
中央操作部13は、その中央後部に配置された足収納部を有しており、これはシート対11のシートユニット10Aと10Bに着座している乗客の足を収容する寸法である。足収納部には隔壁部30が提供されており、2つの脚収納部26Aと26Bを形成して乗客の足を個別に収納させる。足置部27Aと27Bが足収納部26Aと26Bそれぞれの内部に提供されており、所定の着座姿勢(後に詳説する)にある乗客の足を収納するための上昇位置にある足置面28Aと28Bとを含んでいる。このようにして、従来の配列では1人の乗客に割り当てられていたスペースとほぼ等しいスペースをシートユニット10Aと10Bの乗客が効率的に共有しつつ、それぞれの乗客は自身の空間を「所有」することができる。
【0030】
各乗客シートユニット10には、適切な可動式コンポーネント、アクチュエータ、並びに、着座する乗客がシートユニット10を、直立形態(着座形態)、シートユニット10を寝台として提供させる完全倒置した平坦形態(横臥形態)、及び、多くの中間形態を含む多様な形態に移動させるための制御装置が設けられている。
【0031】
図1から図3では、着陸時および離陸時、食事時、仕事時、並びにビデオ鑑賞時のための直立姿勢にあるシートユニット10Aと10Bを図示している。レッグレストは折畳まれた状態であり、シート底部16Aと16Bはほぼ水平であって可能な限り後方に移動されており(可動式の場合)、シート背部12Aと12Bはほぼ直立状態である。
【0032】
図5から図8は、半傾斜姿勢にあるシートユニット10Aを図示しており、シート背部12Aは後方に傾斜している。この姿勢で着座する乗客は頭部が身体より上昇した位置にあり、脚が膝で快適に折れ曲がった状態でシートに沿って快適な半傾斜姿勢で支持されている。シートユニット10Bは完全倒置状態の「平坦」または「横臥」姿勢である。着座する乗客は頭部がほんの少々身体から上昇した位置にある完全倒置姿勢となる。この姿勢で足置面28Bは、レッグレスト面18B、シート背部面12Bおよびシート底部面16Bと整合状態であり、集合的に寝台面を形成している。シートユニット10Aと10Bと構造上は同一であるシートユニット10A’と10B’は前述の直立姿勢である。
【0033】
前述のようにシートユニット10はシート対11で配列されている。図5と図8は後方の対11と前方の対11’で示された2つのシート対11,11’を示している。それぞれのシートユニット10は旅客機の縦軸(長手方向軸)Lに対して所定の角度で配置されている。図9から図11はこれを明確に図示している。シートユニット10Aは第1角度“A”で配置され、シートユニット10Bは第2角度“B”で配置されて略「V」字型を形成している。角度“A”と角度“B”の大きさは等しくても異なっていてもよい。好ましくは、角度“A”と角度“B”はほぼ等しく、約10°から約20°の範囲である。さらに好ましくは、角度“A”と角度“B”約13°から約17°の範囲である。図示の実施例では、角度“A”と角度“B”は約15°である。この角度の効果は、乗客の足が前方の中央操作部13’の足収納部26’を共有し、足置部27Aと27Bが並んで配置されつつ横方向に分離するよう、シートユニット10Aと10Bに並んで着座する乗客を方向付けることである。このようにして「伸縮式」に設置された場合のシート対11と11’の全長は、これらシートの個々の長さの合計よりも短くなる。
【0034】
図8に示すように、シート対11は、テレビまたはビデオモニタ32、書庫34、収納式隔壁体36、追加の前方および側部保存スペース38、40および42等の個々の乗客用のサービス機能を含むこともできる。図2に示すように一実施例では、収納式隔壁体36はシートユニット10Aと10Bとの間で中央操作部に沿って延びている。
【0035】
図12は前述のシートユニット10の旅客機キャビン44内での配列状態を示す。この配列ではシート対11は旅客機の縦軸に沿った列46の状態に配置されている。キャビン44でのこれらシート対11の配置数はいくつであってもよく、列46の長さは長くても短くてもよく、列46は旅客機の縦軸に対してどのような所望角度に配置することもできる(例:列46は後方向きでもよい)。前述の伸縮式「V」字型形態を取り入れながらいくつかのシートを特定の配列にすることもでき、これらの配列は旅客機以外の他の乗物にも同様に適用できる。
【0036】
シートユニット10は旅客機キャビン内のスペースを最大に活用する新規な形態であり、乗客のプライバシーを保護し、シート対11に着座する乗客間の会話を促進させる。この点で伸縮式設置形態は定められた数のシート対11の配列に必要な長さを減少させる。シート対11の各シートユニット10の内角は乗客の視線を隣のシート対11に着座する乗客から外れさせることでプライバシー保護を促進させる。この構造ではシート対11に着座する乗客を本来の会話形式の姿勢、すなわち互いに向かい合う方向の姿勢にさせることで乗客間の会話も促進させる。会話を望まないときには、シート対11のシートユニット10Aの乗客は収納式隔壁体36を利用してシートユニット10Bの乗客から遮蔽することができる。
【0037】
以上、伸縮式のシート対を有する乗客シート配列について説明した。本発明の特定の実施例について説明したが、当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなく本発明を変形させることができる。従って、前述の本発明の好適実施例および好適実施態様の説明は本発明の説明のために提供されたものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は本発明に従って構成された乗客シート群を頭上から見た図である。
【図2】図2は本発明に従って構成された1対の乗客シートの側面図である。
【図3】図3は図2で示す乗客シート対の正面図である。
【図4】図4は図2で示す乗客シート対の背面図である。
【図5】図5は本発明に従って構成された乗客シート群の上方斜視図である。
【図6】図6は図5で示す乗客シート群の別の上方斜視図である。
【図7】図7は図5で示す乗客シート群のさらに別の上方斜視図である。
【図8】図8は図5で示す乗客シート群のさらに別の上方斜視図である。
【図9】図9は図5で示す乗客シート群の簡略平面図である。
【図10】図10は図5で示す乗客シート群の簡略側面図である。
【図11】図11は図9で示す状態にある乗客シート群の一部の簡略平面図である。
【図12】図12は例示的キャビン配置を示す平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旅客機乗客シート構造体であって、
(a)直立姿勢と傾斜姿勢との間で選択的に可動であると共に、相互に近隣した状態で且つ互いに内向き角度にて配置された第1シートおよび第2シートと、
(b)前記第1シートと前記第2シートとの間に配置された、相対的に幅広い後方端部と相対的に幅狭い前方端部とを有した中央操作部と、
を備えており、
(c)前記中央操作部の相対的に幅広い前記後方端部は、後方に位置する前記第1または第2シートが傾斜姿勢にあるとき、当該後方に位置する第1または第2シートに着座する乗客の足を伸び入れさせる第1足収納部および第2足収納部を含んでいる、
ことを特徴とする旅客機乗客シート構造体。
【請求項2】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は、旅客機キャビンの前後縦軸に対して傾斜している、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項3】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は約10°から約20°の範囲である、ことを特徴とする請求項2に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項4】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は約13°から約17°の範囲である、ことを特徴とする請求項3に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項5】
前記中央操作部は略三角形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項6】
前記第1シート及び第2シートの各々は、リクライニング式バックレストおよび前方伸展式フットレストを含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項7】
前記中央操作部は少なくとも1体の後方向きビデオモニタを含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項8】
前記中央操作部は、一対の後方・外側向きビデオモニタを含んでおり、
前記第1及び第2シートのそれぞれの乗客から見られるように、前記一対のモニタの画面は、前記第1及び第2シートのそれぞれ対応する内向き角度に対して直角に設置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項9】
前記ビデオモニタは、前記第1及び第2足収納部の上方にて前記中央操作部上に設置されている、ことを特徴とする請求項6に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項10】
前記第1及び第2足収納部の各々は、前記足収納部内に置かれた乗客の足を載せる足置部を含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項11】
旅客機内で占有するスペースを最小とし、且つ寝台面を提供するよう構成可能な旅客機シート構成であって、
(a)第1縦軸に対してそれぞれ斜姿勢で配置されている第1乗客シートおよび第2乗客シートと、
(b)前記第1及び第2乗客シートの間に設置された中央ユニットと、
(c)前記第1及び第2乗客シートの後方に着座する乗客の足を収納すべく前記中央ユニット内に形成された凹部であって、足置面を有してなる凹部と、
を備えた旅客機シート構成。
【請求項12】
前記第1乗客シートは第1縦軸に対して第1角度で配置され、
前記第2乗客シートは前記第1縦軸に対して第2角度で配置されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項13】
前記第1縦軸は旅客機の縦軸Lである、ことを特徴とする請求項12に記載の旅客機シート構成。
【請求項14】
前記第1乗客シートと前記第2乗客シートはV字型を形成するように配置されている、ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項15】
前記第1及び第2乗客シート並びに中央ユニットは第1群として配置されると共に、
更にこれらは、同様な第2群が前記第1群の後方に配置され、それにより、これら2群の乗客シートの全長が、第1及び第2乗客シートが前記第1縦軸に対して平行に配置されている場合の長さよりも短くなるように配置されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項16】
前記第1及び第2乗客シートの各々は、直立形態と寝台形態との間で可動である、ことを特徴とする請求項11記載の旅客機シート構成。
【請求項17】
前記乗客シートが寝台形態であるとき、それぞれの足置面は、シートユニットによって定義される面と整合される、ことを特徴とする請求項16記載の旅客機シート構成。
【請求項18】
前記第1及び第2乗客シートの各々には遮蔽体が提供されている、ことを特徴とする請求項17記載の旅客機シート構成。
【請求項19】
前記遮蔽体は、乗客シートが直立形態であるときには、当該乗客シートを使っている人が前記遮蔽体越しに見渡すことができるが、乗客シートが寝台形態であるときには、視界から遮られるように設計されている、ことを特徴とする請求項18記載の旅客機シート構成。
【請求項20】
前記足収納用の凹部内に配置され且つ第1及び第2足収納部を区画形成する隔壁部を更に備える、ことを特徴とする請求項11記載の旅客機シート構成。
【請求項1】
旅客機乗客シート構造体であって、
(a)直立姿勢と傾斜姿勢との間で選択的に可動であると共に、相互に近隣した状態で且つ互いに内向き角度にて配置された第1シートおよび第2シートと、
(b)前記第1シートと前記第2シートとの間に配置された、相対的に幅広い後方端部と相対的に幅狭い前方端部とを有した中央操作部と、
を備えており、
(c)前記中央操作部の相対的に幅広い前記後方端部は、後方に位置する前記第1または第2シートが傾斜姿勢にあるとき、当該後方に位置する第1または第2シートに着座する乗客の足を伸び入れさせる第1足収納部および第2足収納部を含んでいる、
ことを特徴とする旅客機乗客シート構造体。
【請求項2】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は、旅客機キャビンの前後縦軸に対して傾斜している、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項3】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は約10°から約20°の範囲である、ことを特徴とする請求項2に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項4】
前記第1シートと第2シートの内向き角度は約13°から約17°の範囲である、ことを特徴とする請求項3に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項5】
前記中央操作部は略三角形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項6】
前記第1シート及び第2シートの各々は、リクライニング式バックレストおよび前方伸展式フットレストを含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項7】
前記中央操作部は少なくとも1体の後方向きビデオモニタを含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項8】
前記中央操作部は、一対の後方・外側向きビデオモニタを含んでおり、
前記第1及び第2シートのそれぞれの乗客から見られるように、前記一対のモニタの画面は、前記第1及び第2シートのそれぞれ対応する内向き角度に対して直角に設置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項9】
前記ビデオモニタは、前記第1及び第2足収納部の上方にて前記中央操作部上に設置されている、ことを特徴とする請求項6に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項10】
前記第1及び第2足収納部の各々は、前記足収納部内に置かれた乗客の足を載せる足置部を含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の旅客機乗客シート構造体。
【請求項11】
旅客機内で占有するスペースを最小とし、且つ寝台面を提供するよう構成可能な旅客機シート構成であって、
(a)第1縦軸に対してそれぞれ斜姿勢で配置されている第1乗客シートおよび第2乗客シートと、
(b)前記第1及び第2乗客シートの間に設置された中央ユニットと、
(c)前記第1及び第2乗客シートの後方に着座する乗客の足を収納すべく前記中央ユニット内に形成された凹部であって、足置面を有してなる凹部と、
を備えた旅客機シート構成。
【請求項12】
前記第1乗客シートは第1縦軸に対して第1角度で配置され、
前記第2乗客シートは前記第1縦軸に対して第2角度で配置されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項13】
前記第1縦軸は旅客機の縦軸Lである、ことを特徴とする請求項12に記載の旅客機シート構成。
【請求項14】
前記第1乗客シートと前記第2乗客シートはV字型を形成するように配置されている、ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項15】
前記第1及び第2乗客シート並びに中央ユニットは第1群として配置されると共に、
更にこれらは、同様な第2群が前記第1群の後方に配置され、それにより、これら2群の乗客シートの全長が、第1及び第2乗客シートが前記第1縦軸に対して平行に配置されている場合の長さよりも短くなるように配置されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の旅客機シート構成。
【請求項16】
前記第1及び第2乗客シートの各々は、直立形態と寝台形態との間で可動である、ことを特徴とする請求項11記載の旅客機シート構成。
【請求項17】
前記乗客シートが寝台形態であるとき、それぞれの足置面は、シートユニットによって定義される面と整合される、ことを特徴とする請求項16記載の旅客機シート構成。
【請求項18】
前記第1及び第2乗客シートの各々には遮蔽体が提供されている、ことを特徴とする請求項17記載の旅客機シート構成。
【請求項19】
前記遮蔽体は、乗客シートが直立形態であるときには、当該乗客シートを使っている人が前記遮蔽体越しに見渡すことができるが、乗客シートが寝台形態であるときには、視界から遮られるように設計されている、ことを特徴とする請求項18記載の旅客機シート構成。
【請求項20】
前記足収納用の凹部内に配置され且つ第1及び第2足収納部を区画形成する隔壁部を更に備える、ことを特徴とする請求項11記載の旅客機シート構成。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−534248(P2009−534248A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506783(P2009−506783)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/067048
【国際公開番号】WO2007/124398
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(504440351)ビー イー エアロスペイス,インク. (33)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/067048
【国際公開番号】WO2007/124398
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(504440351)ビー イー エアロスペイス,インク. (33)
【Fターム(参考)】
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