乳房の健康特性
本発明は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断する方法であって、乳房の健康特性が無症候性乳房炎及び臨床型乳房炎を含む、方法に関する。特に、本発明の方法は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための遺伝的マーカー及び量的形質遺伝子座(QTL)を包含する。乳房の健康特性を判断することは、特定のマイクロサテライト状態の分解能を包含する。さらに本発明は、乳房の健康に関連した遺伝的マーカー(単数又は複数)検出用の診断キットに関する。本発明の方法及びキットは、育種目的でウシ被験体の選抜に利用され得る。したがって本発明は、より乳房炎になりにくい雌ウシを産生することとなる乳房の健康特性を用いてウシ被験体を遺伝的に選抜する方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウシ被験体における乳房の健康特性に関する。特に、本発明は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための遺伝的マーカー、及び乳房の健康と関連した遺伝的マーカー(単数又は複数)を検出するための診断キットに関する。
【背景技術】
【0002】
乳房炎は、感染又は外傷から生じる雌ウシ(cow)の乳腺(mammary gland)又は乳房の炎症であり、ウシにおける最も経済的に有意な疾患であると考えられている。本疾患は多様な物質によって生じるおそれがある。乳房炎の主な原因は、微生物による乳頭先端を介した乳腺侵入である。
【0003】
乳頭の形状及び構造は、遺伝要因によって影響を受けることが知られている(Hickman, 1964)。乳房炎の存在に関する乳牛間での有意差が、地理的位置の異なる2つの雌ウシ家系(family:ファミリー)の乳房炎病歴によって明らかにされた。知見に基づき、遺伝が感染率に関与すると結論付けた。野外調査に由来するデータに基づく雌親(dam)−娘間比較も、遺伝の乳房炎に対する影響に言及している(Randel and Sunberg, 1962)。
【0004】
乳房炎は臨床型又は無症候性(sub-clinical)である可能性があり、無症候性の感染が臨床型の症状発現に先立つ。臨床型乳房炎(clinical mastitis)は、赤く且つ腫大した(swollen)乳腺、即ち、赤く腫大した乳房、凝結乳(clotted milk)の生産を通じて目視で検出され得る。一度検出されると、乳房炎の雌ウシ由来の乳は、全体の乳品質に影響を及ぼさないように、タンクから分離して保管される。
【0005】
無症候性乳房炎は目視で、即ち、乳房の腫大、又は腺若しくは産出される乳の観察によって検出することはできない。このため、農家には、無症候性乳房炎の雌ウシ由来の乳を他へそらすという選択肢がない。しかしながら、この乳は、非感染の雌ウシの乳よりも品質が劣っているため、タンク中の乳の残りを汚染するおそれがある。
【0006】
無症候性乳房炎及び臨床型乳房炎は、体細胞(somatic cell)数を用いて検出され得る。ここでは、雌ウシ由来の乳の試料が体細胞(白血球)の存在に関して分析される。体細胞は、雌ウシの天然の防御機構の一部であり、乳房が感染すると細胞数は増加する。乳試料中の体細胞の数は、転球式粘度計(rolling-ball viscometer)及びクールター計数器によって間接的に推定され得る。
【0007】
乳房炎により、乳及び乳製品の量及び質が低下するので、農家及び乳業に経済的損失が生じる。したがって、ウシ乳房の健康の遺伝的根拠を判断することが可能なことは、毎日の乳生産の観点だけではなく、好ましい乳房の健康特性を有するウシ被験体を選抜する育種管理においても、共に、乳業に対する非常に大きな経済的有意性がある。より乳房炎になりにくい雌ウシを産生する乳房の健康特性を有するウシ被験体を遺伝的に選抜する方法が望ましい。
【0008】
遺伝的形質(genetic traits)に対する遺伝的決定因子(genetic determinants)を同定するための1つのアプローチは、過去の組換えの活用を目的とし、且つヒト集団と比較した場合に非常に長い染色体区域に渡って広がることが乳牛を含む幾つかの家畜(livestock)集団において示されている、連鎖不平衡(linkage disequilibrium)(LD)マッピングの使用である(Farnir et al., 2000)。しかしながら、広範囲のLDにより、マッピング分解能が制限され、且つ非シンテニック遺伝子座間の配偶子(gametic)関連による連鎖非存在下での関連が生じる可能性が高い。一度マッピングされると、量的形質遺伝子座(Quantitative Trait Locus)(QTL)は、マーカー利用選抜(marker assisted selection)において有益に利用され得る。
【0009】
連鎖不平衡
連鎖不均衡は、過去を遡る組換え事象(recombination events)を反映し、家系内でのLDマッピングの使用はマッピングの分解能を増大させる。LDが存在するのは、集団中に観察されるハプロタイプが、各ハプロタイプにおける個々の遺伝的マーカーの頻度を相互に掛けることによって予測されるハプロタイプ頻度と一致しない場合である。この点で、ハプロタイプという用語は、相互に遺伝する傾向がある一染色体上に存在する一組の密接に連鎖した遺伝的マーカーを意味する。LDマッピングが効率的であるためには、遺伝的マーカーの密度が、所定の集団内でLDが広がる距離と適合性である必要がある。多数の遺伝的マーカー(284個の常染色体マイクロサテライトマーカー)を使用する乳牛集団におけるLDの検討において、LDは、染色体内(intrachromosomal)マーカーに関して数十センチモルガン(centimorgans)に渡って広がることが実証された(Farnir et al., 2000)。同様に、Georges, M(2000)の報告によれば、家畜における特定の表現型(phenotype)と連鎖した遺伝的マーカーの位置の信頼区間(confidence interval)は、典型的には20〜30cMである(おそらく500〜1000遺伝子に対応する)(Georges, M., 2000)。高い信頼度を有する対象の特定の領域のマップを使用するために、連鎖不均衡の存在が考慮される。
【0010】
本発明は、ウシ産業内で経済的関心の大きい、所定のウシ被験体の乳房の健康形質に対する遺伝的決定因子を判断する方法を提示する。
【0011】
本発明において、乳房の健康形質に対する多面発現効果(pleiotropic effects)を有する量的形質遺伝子座が、染色体BTA1、BTA5、BTA6、BTA7、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA26及びBTA27にマッピングされた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、多形(polymorphisms)が乳房の健康特性に関連する、ウシゲノムにおける多形のマーカー利用選抜の適用方法を提供すること、及び/又はかかる方法において使用するための遺伝的マーカーを提供すること、及び/又は本発明の方法を使用して選抜される動物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
乳房の健康等の特定の表現型又は遺伝性疾患と連鎖した遺伝的マーカーの同定は、特定の表現型を生じる変異と連鎖した多型マーカー(polymorphic markers)及び一塩基多形(single nucleotide polymorphisms)の源としてのマイクロサテライトマーカーの発見によって容易となっている。対象の特定の表現型を生じる変異と連鎖したマーカー又は変異自体は、集団を見る際に、系統(pedigrees)において遺伝学的解析(genetic analysis)を使用すること、及び連鎖不平衡を活用することによって場所が特定される。
【0014】
したがって、本発明の一態様は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための方法であって、当該ウシ被験体からの試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖する少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が当該ウシ被験体又はその出生児の乳房の健康特性を示す方法に関する。
【0015】
本発明の別の態様は、ウシ乳房の健康に関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーのウシ被験体における有無を検出する際に使用するための診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、当該ヌクレオチド配列が配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される診断キットに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、乳牛における乳房の健康の遺伝的決定因子に関する。乳房炎、臨床型乳房炎及び無症候性乳房炎の発生は共に、乳業に対する実質的な経済的損失に関与する。したがって、乳房炎を生じる遺伝的素因(genetic predisposition)を有するそれらのウシ被験体を同定することには、経済的な関心がある。かかる遺伝的素因を有するウシ被験体は、出生児に伝播し得る望ましくない形質のキャリア(carriers)である。
【0017】
「ウシ被験体」という用語は任意の品種のウシを指し、成体動物であれ新生動物であれ、雌ウシ及び雄ウシ(bull)の両方を含む意味である。特定年齢の動物はこの用語によって示されない。ウシ被験体の一例は、ホルスタイン種の一成員である。好ましい一実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタインフリーシャンウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタインスワルトボント(Swartbont)ウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ドイツホルスタインシュワルツブントウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、米国ホルスタインウシ集団の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、レッドアンドホワイトホルスタイン種の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ドイツホルスタインシュワルツブントウシ集団の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタイン種の一成員を含む、任意の家系の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、デンマークレッド集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー集団の一成員である。さらに別の実施形態では、ウシ被験体は、スウェーデンレッド(Swedish Red)集団の一成員である。さらなる実施形態において、ウシ被験体は、デンマークホルスタイン集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、スウェーデンレッドアンドホワイト集団の一成員である。さらに別の実施形態において、ウシ被験体は、ノルディックレッド(Nordic Red)集団の一成員である。
【0018】
本発明の一実施形態において、ウシ被験体は、スウェーデンレッドアンドホワイト、デンマークレッド、フィンランドエアシャー、ホルスタインフリーシャン、デンマークホルスタイン及びノルディックレッドから成る群から選択される。本発明の別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー及びスウェーデンレッドウシから成る群から選択される。本発明の別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー及びスウェーデンレッドウシから成る群から選択される。
【0019】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a1に示される品種の群から選択される。
【0020】
【表1a1】
【0021】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a2に示される品種の群から選択される品種の一成員である。
【0022】
【表1a2】
【0023】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a3に示される品種の群から選択される品種の一成員である。
【0024】
【表1a3】
【0025】
「遺伝的マーカー」という用語は、ウシ染色体上のDNAの可変ヌクレオチド配列(variable nucleotide sequence)(多型(polymorphism))を指し、アレル同士を判別する。可変ヌクレオチド配列は、例えば増幅法(amplification methods)及び/又はサイズの差異の観察において特定のオリゴヌクレオチドを使用することによる、当業者に既知の方法によって同定され得る。しかしながら、可変ヌクレオチド配列は、シーケンシングにより、又は例えば制限断片長多型(restriction fragment length polymorphism)解析によっても検出され得る。可変ヌクレオチド配列は、欠失、挿入、反復及び/又は点変異(point mutation)によって表され得る。
【0026】
遺伝的マーカーの1つの型は、量的形質遺伝子座と連鎖するマイクロサテライトマーカーである。マイクロサテライトマーカーは、互いの後で反復される短い配列を指す。短い配列は、例えば1ヌクレオチド、例えば2ヌクレオチド、例えば3ヌクレオチド、例えば4ヌクレオチド、例えば5ヌクレオチド、例えば6ヌクレオチド、例えば7ヌクレオチド、例えば8ヌクレオチド、例えば9ヌクレオチド、例えば10ヌクレオチドである。しかしながら、変化が生じることがあり、反復の数は増加又は減少し得る。多型マイクロサテライトマーカーの特定の定義及び遺伝子座は、USDA遺伝子地図(genetic map)に見出され得る(Kappes et al.,1997;又は米国食肉動物研究所(http://www.marc.usda.gov/)へのリンクをたどることによる)。
【0027】
さらに、本発明の遺伝的マーカーのヌクレオチド配列は、ウシ被験体における乳房の健康に関する形質と遺伝的に連鎖する(genetically linked)と理解される。結果的に、本発明の方法により、遺伝的マーカーに隣接する領域、及び遺伝的マーカーを含むDNA領域(単数又は複数)のヌクレオチド配列から、多数の遺伝的マーカーが生成され得ることも理解される。
【0028】
乳房の健康特性
ウシ被験体の乳房の健康は、多数の特性によって影響を及ぼされる。本発明による乳房の健康に影響を及ぼす形質は、例えば、臨床型乳房炎の発生、体細胞数(SCC)及び乳房配置である。本明細書中、SCCという用語は、CELLという用語と同一である。体細胞スコア(SCS)は、乳記録スキームから得られる対数変換した体細胞数値の平均として(10000/mLで)定義した。出産後10〜180日の期間に渡って平均をとった。乳房の健康特性という用語は、ウシ被験体又はその出生児における乳房の健康に影響を及ぼす形質を意味する。したがって、雄ウシの乳房の健康特性はその雌の出生児によって物理的に明らかにされる。
【0029】
本発明において、以下の特性を指す形質、Mas1、Mas2(CM1)、Mas3(CM2)、Mas4(CM3)、SCC及び乳房の健康が使用される。
Mas1:第一出産前5日〜出産後50日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas2(CM1とも称される):第一出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas3(CM2とも称される):第二出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas4(CM3とも称される):3回目以降の出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
SCS:第一出産後5日〜180日の期間での平均SCS。
乳房の健康指標:Mas1〜Mas4、SCC、前乳房付着、乳房深さ、及び乳房バンドからの情報を相互に比較検討する指標。
【0030】
本発明の一実施形態において、本明細書中に記載の方法及びキットは、乳房の健康指標に関する。本発明の別の実施形態において、本明細書中に記載の方法及びキットは、臨床型乳房炎に関する。別の実施形態において、本発明の方法及びキットは、体細胞数等によって検出される無症候性乳房炎に関する。さらに別の実施形態において、本発明の方法及びキットは主に、例えば、体細胞数によって検出される無症候性乳房炎と組み合わされた臨床型乳房炎に関する。
【0031】
ウシ被験体における、乳房炎の観察可能な事象と乳房の健康の潜在的な遺伝的決定因子との間の関連を確立する際に、雄ウシの娘の登記を調査し、使用した。表16を参照されたい。
【0032】
グランドドーターデザイン(Grand daughter design)
グランドドーターデザインは、育種において広範に使用されている祖父に関するDNAベースのマーカー、及び祖父の息子が出生児を出産した場合には、祖父の息子に関するDNAベースのマーカーからデータを分析することを含む。DNAマーカーデータと共に使用されることとなる表現型データは、息子の娘由来である。かかる表現型データは、例えば乳生産の特徴、出産に関する特徴、肉質又は疾患であり得る。娘の一群は、その父親から一方のアレルを受け継ぐ一方、別の群の娘は、その父親から他方のアレルを受け継いでいる。2つの群からのデータを比較することにより、特定の染色体の断片が問題の形質に影響を及ぼす1つ又は複数の遺伝子を保有しているかどうかについての情報を得ることができる。QTLが染色体のこの断片内に存在するかどうかを結論付け得る。
【0033】
グランドドーターデザインを実行するための前提条件は、詳細な表現型データが利用可能であることである。本発明において、本発明者等は、かかるデータが入手可能となっている(http://www.lr.dk/kvaeg/diverse/principles.pdf)。
【0034】
QTLは、量的形質遺伝子座の短縮形である。個体に量的形質(quantitative traits)を与える遺伝子は、1つ又は複数の遺伝子がその染色体の部分内に位置するように作用する染色体の部分を観察することによって、間接的に見出され得る。
【0035】
対照的に、染色体上の多数のDNAマーカーを、一方又は両方の親及びそれらの出生児に対して求めた場合、親からその出生児のうちの1頭又は複数頭に伝えられる形質の情報を提供するために、DNAマーカーが直接使用され得る。DNAマーカーを使用して、連鎖した染色体の遺伝的履歴(genetic history)を算出し得る。
【0036】
組換え頻度
組換え頻度は、組換え事象が2つの遺伝子又は2つのマーカー間で生じる尤度である。組換え頻度は、2つの遺伝子又は2つのマーカー間の遺伝的距離(genetic distance)として算出され得る。遺伝的距離はセンチモルガン(cM)単位で測定される。1センチモルガンは、1つの遺伝子座のマーカーが単一世代における交叉(crossing over)のために別の遺伝子座のマーカーから分離される1%の可能性と等しい。1センチモルガンは、平均で100万塩基対と等価である。
【0037】
染色体領域及びマーカー
BTAは、ウシ(Bos taurus)常染色体(autosome)の短縮形である。本発明の一態様は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための方法であって、当該ウシ被験体からの試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖する少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が当該ウシ被験体又はその出生児の乳房の健康特性を示す、方法に関する。
【0038】
少なくとも1つの遺伝的マーカーがウシ染色体上の多型マイクロサテライトマーカーに隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーを含む領域に位置して存在する場合、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するためには、2つ以上の遺伝的マーカーが本発明において利用され得ると理解される。例えば、精度が増大し得るように、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、少なくとも2つ以上の遺伝的マーカー、例えば少なくとも3つの遺伝的マーカー、例えば4つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも5つの遺伝的マーカー、例えば6つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも7つの遺伝的マーカー、例えば8つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも9つの遺伝的マーカー、例えば10個の遺伝的マーカーの組合せであり得る。
【0039】
少なくとも1つの遺伝的マーカーは、少なくとも1つのウシ染色体、例えば2つの染色体、例えば3つの染色体、例えば4つの染色体、例えば5つの染色体、及び/又は例えば6つの染色体上に位置し得る。
【0040】
好ましい実施形態において、少なくとも1つのマーカーは、本明細書中に示される表の個々のマーカーのいずれかから選択される。
【0041】
BTA1
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約80.379cM〜約154.672cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、並びにマーカーBMS4008及びURB014を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b1に示されるマーカー群から選択される。
【0042】
【表1b1】
【0043】
本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約89.989cM〜約113.501cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0044】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4151及びBMS1789に隣接する領域、並びにマーカーDIK4151及びBMS1789を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b2に示されるマーカー群から選択される。
【0045】
【表1b2】
【0046】
本発明の別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約92.649cM〜約110.816cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0047】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーMCM130及びTGLA130に隣接する領域、並びにマーカーMCM130及びTGLA130を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b3に示されるマーカー群から選択される。
【0048】
【表1b3】
【0049】
さらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約89.989cM〜約97.246cMの領域に位置する。
【0050】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4151及びDIK4367に隣接する領域、並びにマーカーDIK4151及びDIK4367を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2に対して有意である。
【0051】
少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b4に示されるマーカー群から選択される。
【0052】
【表1b4】
【0053】
さらにより好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約92.649cM〜約97.246cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0054】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーMCM130及びDIK4367に隣接する領域、並びにマーカーMCM130及びDIK4367を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b5に示されるマーカー群から選択される。
【0055】
【表1b5】
【0056】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約97.246cM〜約132.471cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4367及びBMS918に隣接する領域、並びにマーカーDIK4367及びBMS918を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b6に示されるマーカー群から選択される。
【0057】
【表1b6】
【0058】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約132.471cM〜約142.244cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0059】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS918及びBMS4043に隣接する領域、並びにマーカーBMS918及びBMS4043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b7に示されるマーカー群から選択される。
【0060】
【表1b7】
【0061】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約132.471cM〜約154.672cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0062】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS918及びURBO14に隣接する領域、並びにマーカーBMS918及びURBO14を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b8に示されるマーカー群から選択される。
【0063】
【表1b8】
【0064】
BTA5
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約0cM〜約103.169cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、並びにマーカーBMS1095及びBM315を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0065】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2aに示されるマーカー群から選択される。
【0066】
【表2a】
【0067】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約33.655cM〜約56.303cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0068】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK5002及びRM500に隣接する領域、並びにマーカーDIK5002及びRM500を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2bに示されるマーカー群から選択される。
【0069】
【表2b】
【0070】
別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約40.293cM〜約56.303cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK4759及びRM500に隣接する領域、並びにマーカーDIK4759及びRM500を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2b1に示されるマーカー群から選択される。
【0071】
【表2b1】
【0072】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約40.293cM〜約41.693cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0073】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK4759及びBMC1009に隣接する領域、並びにマーカーDIK4759及びBMC1009を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2b2に示されるマーカー群から選択される。
【0074】
【表2b2】
【0075】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約17.287cM〜約40.293cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0076】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBP1及びDIK4759に隣接する領域、並びにマーカーBP1及びDIK4759を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2cに示されるマーカー群から選択される。
【0077】
【表2c】
【0078】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約56.303cM〜約71.764cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0079】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーRM500及びETH10に隣接する領域、並びにマーカーRM500及びETH10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2dに示されるマーカー群から選択される。
【0080】
【表2d】
【0081】
好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5の56.303cMの位置に位置付けられるRM500である(http://www.marc.usda.gov/)。別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5の71.764cMの位置に位置するETH10である。
【0082】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約41.693cM〜約71.764cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0083】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBMC1009及びETH10に隣接する領域、並びにマーカーBMC1009及びETH10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2eに示されるマーカー群から選択される。
【0084】
【表2e】
【0085】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約71.764cM〜約78.205の領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0086】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーETH10及びBMS1216に隣接する領域、並びにマーカーETH10及びBMS1216を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2fに示されるマーカー群から選択される。
【0087】
【表2f】
【0088】
BTA6
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約0cM〜約129.985cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2gに示されるマーカー群から選択される。
【0089】
【表2g】
【0090】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約56.12cM〜約129.985cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0091】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーOARJMP36及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーOARJMP36及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g1に示されるマーカー群から選択される。
【0092】
【表2g1】
【0093】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約56.12cM〜約97.728cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0094】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーOARJMP36及びBM4311に隣接する領域、並びにマーカーOARJMP36及びBM4311を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g2に示されるマーカー群から選択される。
【0095】
【表2g2】
【0096】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約97.728cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0097】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g3に示されるマーカー群から選択される。
【0098】
【表2g3】
【0099】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約81.961cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0100】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM415及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM415及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g4に示されるマーカー群から選択される。
【0101】
【表2g4】
【0102】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約81.961cM〜約97.728cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0103】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM415及びBM4311に隣接する領域、並びにマーカーBM415及びBM4311を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g5に示されるマーカー群から選択される。
【0104】
【表2g5】
【0105】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約97.728cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0106】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g6に示されるマーカー群から選択される。
【0107】
【表2g6】
【0108】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約8.053cM〜約56.12cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0109】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーINRA133及びOARJMP36に隣接する領域、並びにマーカーINRA133及びOARJMP36を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g7に示されるマーカー群から選択される。
【0110】
【表2g7】
【0111】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約35.398cM〜約81.961cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0112】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM1329及びBM415に隣接する領域、並びにマーカーBM1329及びBM415を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g8に示されるマーカー群から選択される。
【0113】
【表2g8】
【0114】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約127.264cM〜約129.985cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0115】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM2320及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーBM2320及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g9に示されるマーカー群から選択される。
【0116】
【表2g9】
【0117】
BTA7
本発明のさらに別の態様において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、約0cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーBM7160及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば、形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0118】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3aに示されるマーカー群から選択される。
【0119】
【表3a】
【0120】
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約55.292cM〜約77.194cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0121】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK4606及びBMS2258に隣接する領域、並びにマーカーDIK4606及びBMS2258を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3bに示されるマーカー群から選択される。
【0122】
【表3b】
【0123】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約55.292cM〜約62.246cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0124】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK4606及びBM6117に隣接する領域、並びにマーカーDIK4606及びBM6117を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b1に示されるマーカー群から選択される。
【0125】
【表3b1】
【0126】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約58.552cM〜約77.194cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーUWCA20及びBMS2258に隣接する領域、並びにマーカーUWCA20及びBMS2258を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b2に示されるマーカー群から選択される。
【0127】
【表3b2】
【0128】
本発明のよりさらなる好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約57.263cM〜約65.305cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBM7247及びBMS2840に隣接する領域、並びにマーカーBM7247及びBMS2840を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b3に示されるマーカー群から選択される。
【0129】
【表3b3】
【0130】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約95.93cM〜約116.629cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーOARAE129及びILSTS006に隣接する領域、並びにマーカーOARAE129及びILSTS006を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3cに示されるマーカー群から選択される。
【0131】
【表3c】
【0132】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約116.629cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーILSTS006及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーILSTS006及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3dに示されるマーカー群から選択される。
【0133】
【表3d】
【0134】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約65.305cM〜約95.93cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBMS2840及びOARAE129に隣接する領域、並びにマーカーBMS2840及びOARAE129を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3eに示されるマーカー群から選択される。
【0135】
【表3e】
【0136】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約30.166cM〜約55.292cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK5412及びDIK4606に隣接する領域、並びにマーカーDIK5412及びDIK4606を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3fに示されるマーカー群から選択される。
【0137】
【表3f】
【0138】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約95.93cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーOAREA129及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーOAREA129及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3gに示されるマーカー群から選択される。
【0139】
【表3g】
【0140】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約30.166cM〜約65.305cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK5412及びBMS2840に隣接する領域、並びにマーカーDIK5412及びBMS2840を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3hに示されるマーカー群から選択される。
【0141】
【表3h】
【0142】
BTA9
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約4.892cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0143】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3iに示されるマーカー群から選択される。
【0144】
【表3i】
【0145】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約4.892cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0146】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2151及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーBMS2151及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i1に示されるマーカー群から選択される。
【0147】
【表3i1】
【0148】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約90.69cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0149】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBM4208及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーBM4208及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i2に示されるマーカー群から選択される。
【0150】
【表3i2】
【0151】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約49.996cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0152】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーUWCA9及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーUWCA9及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i3に示されるマーカー群から選択される。
【0153】
【表3i3】
【0154】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約64.935cM〜約90.69cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0155】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1290及びBM4208に隣接する領域、並びにマーカーBMS1290及びBM4208を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i4に示されるマーカー群から選択される。
【0156】
【表3i4】
【0157】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約12.754cM〜約38.742cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0158】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーETH225及びBMS1267に隣接する領域、並びにマーカーETH225及びBMS1267を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i5に示されるマーカー群から選択される。
【0159】
【表3i5】
【0160】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約12.754cM〜約26.266cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0161】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーETH225及びILSTS037に隣接する領域、並びにマーカーETH225及びILSTS037を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i6に示されるマーカー群から選択される。
【0162】
【表3i6】
【0163】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約90.98cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0164】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2819及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2819及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i7に示されるマーカー群から選択される。
【0165】
【表3i7】
【0166】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約98.646cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0167】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2285及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2285及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i8に示されるマーカー群から選択される。
【0168】
【表3i8】
【0169】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約38.742cM〜約64.935cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0170】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1267及びBMS1290に隣接する領域、並びにマーカーBMS1267及びBMS1290を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i9に示されるマーカー群から選択される。
【0171】
【表3i9】
【0172】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約38.742cM〜約49.996cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0173】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1267及びUWCA9に隣接する領域、並びにマーカーBMS1267及びUWCA9を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i10に示されるマーカー群から選択される。
【0174】
【表3i10】
【0175】
BTA11
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約19.44cM〜約122.37cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーBM716及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0176】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3jに示されるマーカー群から選択される。
【0177】
【表3j】
【0178】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約78.457cM〜約122.37cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0179】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBMS2047及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーBMS2047及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j2に示されるマーカー群から選択される。
【0180】
【表3j1】
【0181】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約92.179cM〜約122.33cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0182】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーHUJ174及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーHUJ174及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j2に示されるマーカー群から選択される。
【0183】
【表3j2】
【0184】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約50.312cM〜約73.136cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0185】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM7169及びTGLA58に隣接する領域、並びにマーカーBM7169及びTGLA58を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j3に示されるマーカー群から選択される。
【0186】
【表3j3】
【0187】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約61.57cM〜約65.879cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0188】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM6445及びBMS1822に隣接する領域、並びにマーカーBM6445及びBMS1822を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j4に示されるマーカー群から選択される。
【0189】
【表3j4】
【0190】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約21.082cM〜約47.289cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0191】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBMS2569及びINRA131に隣接する領域、並びにマーカーBMS2569及びINRA131を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j5に示されるマーカー群から選択される。
【0192】
【表3j5】
【0193】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約30.009cM〜約47.289cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0194】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM2818及びINRA131に隣接する領域、並びにマーカーBM2818及びINRA131を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j6に示されるマーカー群から選択される。
【0195】
【表3j6】
【0196】
BTA15
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4aに示されるマーカー群から選択される。
【0197】
【表4a】
【0198】
本発明の特別な一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約98.184cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS820及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS820及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4bに示されるマーカー群から選択される。
【0199】
【表4b】
【0200】
別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約98.184cM〜約104.998cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS820及びBMS927に隣接する領域、並びにマーカーBMS820及びBMS927を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4b1に示されるマーカー群から選択される。
【0201】
【表4b1】
【0202】
本発明のさらなる特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約104.998cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS927及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS927及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4b2に示されるマーカー群から選択される。
【0203】
【表4b2】
【0204】
本発明のよりさらなる特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4cに示されるマーカー群から選択される。
【0205】
【表4c】
【0206】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約67.759cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーIDVGA−10及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーIDVGA−10及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4c1に示されるマーカー群から選択される。
【0207】
【表4c1】
【0208】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約67.759cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びIDVGA−10に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びIDVGA−10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4dに示されるマーカー群から選択される。
【0209】
【表4d】
【0210】
さらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約67.759cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びINRA145に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びINRA145を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4d1に示されるマーカー群から選択される。
【0211】
【表4d1】
【0212】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約67.759cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーINRA145及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーINRA145及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4d2に示されるマーカー群から選択される。
【0213】
【表4d2】
【0214】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約91.848cM〜約104.998cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2076及びBMS927に隣接する領域、並びにマーカーBMS2076及びBMS927を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4eに示されるマーカー群から選択される。
【0215】
【表4e】
【0216】
BTA21
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約10.969cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーBMS1117及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0217】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5aに示されるマーカー群から選択される。
【0218】
【表5a】
【0219】
本発明の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約23.735cM〜約35.898cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0220】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーILSTS095及びINRA103に隣接する領域、並びにマーカーILSTS095及びINRA103を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5bに示されるマーカー群から選択される。
【0221】
【表5b】
【0222】
本発明の特別な一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約23.735cM〜約30.887cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0223】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーILSTS095及びIDVGA−45に隣接する領域、並びにマーカーILSTS095及びIDVGA−45を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b1に示されるマーカー群から選択される。
【0224】
【表5b1】
【0225】
本発明の別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約29.77cM〜約35.898cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0226】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBM103及びINRA103に隣接する領域、並びにマーカーBM103及びINRA103を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b2に示されるマーカー群から選択される。
【0227】
【表5b2】
【0228】
本発明のさらに別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約29.77cM〜約30.887cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBM103及びIDVGA−45に隣接する領域、並びにマーカーBM103及びIDVGA−45を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b3に示されるマーカー群から選択される。
【0229】
【表5b3】
【0230】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約30.887cM〜約41.714cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーIDVGA−45及びBMS2815に隣接する領域、並びにマーカーIDVGA−45及びBMS2815を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5cに示されるマーカー群から選択される。
【0231】
【表5c】
【0232】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約35.898cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーINRA103及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーINRA103及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5dに示されるマーカー群から選択される。
【0233】
【表5d】
【0234】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約41.714cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBMS2815及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーBMS2815及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5eに示されるマーカー群から選択される。
【0235】
【表5e】
【0236】
BTA26
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約2.839cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS651及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0237】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5fに示されるマーカー群から選択される。
【0238】
【表5f】
【0239】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約31.65cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0240】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS332及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS332及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f1に示されるマーカー群から選択される。
【0241】
【表5f1】
【0242】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約60.476cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0243】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びBM804に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びBM804を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f2に示されるマーカー群から選択される。
【0244】
【表5f2】
【0245】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約53.477cM〜約60.476cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0246】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS882及びBM804に隣接する領域、並びにマーカーBMS882及びBM804を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f3に示されるマーカー群から選択される。
【0247】
【表5f3】
【0248】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約53.577cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0249】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS882及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS882及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f4に示されるマーカー群から選択される。
【0250】
【表5f4】
【0251】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約31.65cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0252】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS332及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーBMS332及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f5に示されるマーカー群から選択される。
【0253】
【表5f5】
【0254】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約37.635cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0255】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f6に示されるマーカー群から選択される。
【0256】
【表5f6】
【0257】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約53.477cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0258】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びBMS882に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びBMS882を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f7に示されるマーカー群から選択される。
【0259】
【表5f7】
【0260】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約37.635cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0261】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f8に示されるマーカー群から選択される。
【0262】
【表5f8】
【0263】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約53.094cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0264】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びIDVGA−59に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びIDVGA−59を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f9に示されるマーカー群から選択される。
【0265】
【表5f9】
【0266】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の41.648cMの位置(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0267】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f10に示されるマーカー群から選択される。
【0268】
【表5f10】
【0269】
BTA27
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約5.389cM〜約64.098cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、並びにマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6aに示されるマーカー群から選択される。
【0270】
【表6a】
【0271】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約45.253cM〜約52.326cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーINRA134及びBM1857に隣接する領域、並びにマーカーINRA134及びBM1857を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6bに示されるマーカー群から選択される。
【0272】
【表6b】
【0273】
本発明の別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約55.75cM〜約64.098cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0274】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーHUJI−13及びBM203に隣接する領域、並びにマーカーHUJI−13及びBM203を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6cに示されるマーカー群から選択される。
【0275】
【表6c】
【0276】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約54.389cM〜約55.75cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0277】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBM2116及びHUJI−13に隣接する領域、並びにマーカーBM2116及びHUJI−13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6dに示されるマーカー群から選択される。
【0278】
【表6d】
【0279】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約34.525cM〜約45.253cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーCSSM043及びINRA134に隣接する領域、並びにマーカーCSSM043及びINRA134を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6eに示されるマーカー群から選択される。
【0280】
【表6e】
【0281】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約52.326cM〜約54.389cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBM1857及びBMS2116に隣接する領域、並びにマーカーBM1857及びBMS2116を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6fに示されるマーカー群から選択される。
【0282】
【表6f】
【0283】
本発明のさらなる好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約20.781cM〜約34.525cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBMS2137及びCSSM043に隣接する領域、並びにマーカーBMS2137及びCSSM043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6gに示されるマーカー群から選択される。
【0284】
【表6g】
【0285】
本発明において有用な遺伝的マーカーを含むウシ染色体の領域を図1〜図19に示す。
【0286】
表6h1〜表6h10に示されるように、本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、マーカーの組合せである。表6h1〜表6h10における、BTA1、BTA5、BTA6、BTA7、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA26、BTA27という用語は、本明細書中の他の箇所で記載されるように、それぞれウシ染色体上に位置する任意の領域及び遺伝的マーカーを含む意味であると理解される。
【0287】
表6h1〜表6h10は、異なる実施形態を示す。ここで、マーカーの組合せはウシ染色体の多重度であり、各実施形態における特定の染色体がXで示される。
【0288】
【表6h1】
【0289】
【表6h2】
【0290】
【表6h3】
【0291】
【表6h4】
【0292】
【表6h5】
【0293】
【表6h6】
【0294】
【表6h7】
【0295】
【表6h8】
【0296】
【表6h9】
【0297】
【表6h10】
【0298】
検出
本発明による遺伝的マーカーの有無の検出は、本発明により本明細書中の他の箇所で特定されるウシ染色体BTA1、BTA5、BTA6、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA7及び/又はBTA27のDNA配列又は相補配列、並びにその転写産物(mRNA)及び翻訳産物(ポリペプチド、タンパク質)について実行され得る。
【0299】
特定領域中の本明細書中に記述される1つ又は複数の位置でのバリアント(variant)ヌクレオチドの有無を検出するために使用され得る非常に多数の分析手順があることは当業者に明らかであろう。特定領域内の又は特定領域に隣接する(flanking)変異又は多形は、多数の技法を利用することによって検出され得る。任意の有核細胞由来の核酸を、かかるアッセイ技法の開始点として使用することができ、当業者に既知の標準的な核酸調製手順に従って単離し得る。概して、アレルバリエーション(allelic variation)の検出には、変異判別技法、任意選択で増幅反応(amplification reaction)及びシグナル発生系が必要とされる。
【0300】
表7に、多数の変異検出技法を列記する。表7に列記された方法のうちの幾つかは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく。ここで、本発明による方法には、可変ヌクレオチド配列のヌクレオチド配列に基づくプライマーの存在下で対象のヌクレオチド配列を増幅するための工程が含まれる。当該方法は、その抜粋が表7にも列記されている多数のシグナル発生系と組み合わせて使用され得る。
【0301】
【表7】
【0302】
表8に、さらなる増幅技法を列記する。アレルバリエーションを検出するための多くの現行の方法は、Nollau et al., Clin. Chem. 43, 1114-1120, 1997によって、並びに標準的教科書、例えばU. Landegren編「変異検出のための実験プロトコル(Laboratory Protocols for Mutation Detection)」、Oxford University Press, 1996及びNewton & Graham編「PCR」第2版、BIOS Scientific Publishers Limited, 1997において概説されている。
【0303】
本発明の一実施形態による遺伝的マーカーの検出は、当業者に既知の多数の技法、例えば、制限断片長ポリメラーゼ連鎖反応、アレル特異的オリゴマー(oligomer)ハイブリダイゼーション、オリゴマー特異的ライゲーションアッセイ(oligomer-specific ligation assays)、PNAとのハイブリダイゼーション、又はロックド核酸(LNA)(locked nucleic acids (lna))プローブ等の方法による、マイクロサテライト又はショートタンデムリピート(short tandem repeats)(STR)の同定、制限断片長多型(RFLP)、欠失又は挿入の検出、RAPD法(random amplified polymorphic DNA)(RAPIDs)、又は一塩基多形の同定によって達成され得る。
【0304】
【表8】
【0305】
本発明のプライマーは、それが基礎にしている配列と十分に相補的であり、且つ増幅されるように意図された核酸分子の対応する領域と選択的にハイブリッド形成するのに十分な長さを有する核酸分子である。プライマーは、上記方法における意図された核酸分子の対応する領域の合成を活性化する(prime)ことが可能である。同様に、本発明のプローブは、十分な長さを有し、且つ高ストリンジェンシー条件又は低ストリンジェンシー条件下で対象の核酸配列(nucleic acid sequence)と選択的に結合する対象の核酸配列と十分に相補的な分子、例えば核酸分子である。
【0306】
試料
本発明による方法はウシ被験体の試料を分析することを含む。ここで、当該試料は、当該方法において使用するためのウシ遺伝子材料を提供可能な任意の好適な試料であり得る。ウシ遺伝子材料は、例えば、血液試料、組織試料(例えば脾臓(spleen)、頬側(buccal)塗抹標本)、体表(body surface)(毛又は爪)の切取り部、乳及び/又は精液(semen)から抽出、単離され、必要に応じて精製され得る。試料はそのままでもよく、凍結してもよい。
【0307】
本発明のDNA多型は、少なくとも1つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも2つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも3つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも4つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも5つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも6つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも7つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも8つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも9つのヌクレオチド差異、例えば10のヌクレオチド差異を含む。ヌクレオチド差異は、ヌクレオチド差異、欠失及び/又は挿入、或いはそれらの任意の組合せを含む。
【0308】
プライマー
表9に、本発明により使用され得るプライマーを示す。表9で特定されるプライマー対は個々に使用してもよく、表9の1つ又は複数のプライマー対と併用してもよい。かかるプライマー又はプローブの設計は、当業者である分子生物学者には明らかであろう。かかるプライマーは、任意の好都合な長さ、例えば最大50塩基長、最大40塩基長、さらに好都合には最大30塩基長、例えば8〜25塩基長又は8〜15塩基長を有する。概して、かかるプライマーは、領域内の対応する野生型又はバリアント遺伝子座(variant locus)と完全に相補的な塩基配列(base sequences)を含む。しかしながら、必要に応じて、過度にオリゴヌクレオチドプローブの判別力(discriminatory power)に影響を及ぼさないという条件で、1つ又は複数のミスマッチ(mismatches)を導入してもよい。本発明のプライマー/プローブは、検出を容易にするための1つ又は複数の標識を保有し得る。
【0309】
一実施形態において、プライマー及び/又はプローブは、本明細書中に示されるようなマーカーによって描写される配列を含有する一塩基多型とハイブリッド形成するサブシーケンス(subsequence)とのハイブリダイゼーション、及び/又はその増幅が可能である。
【0310】
本発明のプライマーヌクレオチド配列はさらに、(a)ストリンジェント条件(例えば約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのフィルター結合DNAとのハイブリダイゼーションと、その後の約50〜65℃で0.2×SSC/0.1%ドデシル(Dodecyl)硫酸ナトリウム(SDS)中での1回若しくは複数回の洗浄)下、又は(b)高ストリンジェント条件(例えば約45℃での6×SSC中でのフィルター結合核酸とのハイブリダイゼーションと、その後の約68℃で0.1×SSC/0.2% SDS中での1回若しくは複数回の洗浄)下、又は当業者に明らかな他のハイブリダイゼーション条件下での、描写領域(単数又は複数)の核酸分子とハイブリッド形成する任意のヌクレオチド配列若しくはその相補配列若しくはRNA産物を含む(例えば、Ausubel F.M. et al.編「分子生物学における現行のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」第I巻、Green Publishing Associates, Inc., and John Wiley & sons, Inc., New York, at pp. 6.3.1-6.3.6 and 2.10.3(1989)を参照されたい)。好ましくは、上記(a)及び(b)のヌクレオチド配列とハイブリッド形成する核酸分子は、領域s若しくは領域rの核酸分子の相補体、又はその相補配列若しくはRNA産物を含むものである。好ましい実施形態において、(a)及び(b)のヌクレオチド配列を含む核酸分子は、RAIの核酸分子、又はその相補配列若しくはRNA産物を含む。
【0311】
本発明の核酸分子の中でも、デオキシオリゴヌクレオチド(「オリゴ(oligos)」)は、高ストリンジェント条件又はストリンジェント条件下で、上記の核酸分子とハイブリッド形成する。概して、14〜70ヌクレオチド長のプローブに関しては、融解温度(melting temperature)(TM)は、次式:
Tm(℃)=81.5+16.6(log[一価カチオン(monovalent cations)(モル)])+0.41(% G+C)−(500/N)
(式中、Nはプローブ長である)を用いて算出される。ハイブリダイゼーションがホルムアミドを含有する溶液中で実行される場合、融解温度は、方程式Tm(℃)=81.5+16.6(log[一価カチオン(モル)])+0.41(% G+C)−(0.61%ホルムアミド)−(500/N)(式中、Nはプローブ長である)を使用して算出される。概して、ハイブリダイゼーションは、(DNA−DNAハイブリッドに関しては)Tmより約20〜25℃低い温度で、(RNA−DNAハイブリッドに関しては)Tmより10〜15℃低い温度で実行される。
【0312】
例示的な高ストリンジェント条件は、例えば、37℃(約14塩基オリゴに関する)、48℃(約17塩基オリゴに関する)、55℃(約20塩基オリゴに関する)、及び60℃(約23塩基オリゴに関する)の、6×SSC/0.05%ピロリン酸(pyrophosphate)ナトリウム中での洗浄を指す可能性がある。したがって、本発明はさらに、本発明のr領域多型を検出するヌクレオチドプライマー又はプローブを提供する。評価は、少なくとも1つの核酸プライマー又はプローブの手段、例えばDNA、RNA又はペプチド核酸(peptide nucleic acid)(PNA)若しくはロックド核酸(LNA)等の核酸アナログ(analogue)のプライマー又はプローブによって実行され得る。
【0313】
本発明の一態様によれば、描写領域1中の1つ又は複数の位置での多型を検出することが可能なアレル特異的オリゴヌクレオチドプローブが提供される。アレル特異的オリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは5〜50ヌクレオチド、より好ましくは約5〜35ヌクレオチド、より好ましくは約5〜30ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも9ヌクレオチドである。
【0314】
連鎖の決定
遺伝的マーカーが遺伝子材料中に存在するかどうかを検出するために、当業者に既知の標準的方法が、例えば核酸増幅を用いて適用され得る。遺伝的マーカーが乳房の健康形質に遺伝的に連鎖するかどうかを判断するために、回帰法を使用する場合には順列検定(permutation test)が適用され(Doerge and Churchill, 1996)、分散成分(variance components)法を使用する場合にはピエフォ法(piepho method)が適用され得る(Piepho, 2001)。順列検定の原理はDoerge and Churchill(1996)によって十分に記載されている一方、ピエフォ法はPiepho(2001)によって十分に記載されている。回帰法を使用する家系内解析における有意な連鎖、1変異当たり1000の順列が、順列検定を使用して作製された(Doerge and Churchill, 1996)。5%の染色体全体水準での閾値は、遺伝的マーカー及び乳房の健康形質間の連鎖に関する有意な証拠であると見なされた。また、QTLは異なる雄親家系で確認された。分散成分法を使用する家系間解析及び多形質解析(multi-trait analysis)に関しては、ピエフォ法を使用して有意水準を求めた(Piepho, 2001)。5%の染色体全体水準での閾値は、遺伝的マーカー及び乳房の健康形質間の連鎖に関する有意な証拠であると見なされた。
【0315】
キット
本発明の別の態様は、ウシ被験体におけるウシ乳房の健康に関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用するための診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、ヌクレオチド配列が配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される、診断キットに関する。
【0316】
本発明によるウシ被験体に関する乳房の健康の遺伝子決定因子を確立するためのウシ被験体の遺伝子型同定(genotyping)は、本明細書中に記載の標準的なDNA抽出法を使用して提供され得るゲノムDNA(genomic DNA)の解析に基づき得る。ゲノムDNAは、標準技法、例えば多型マーカー(polymorphic marker)領域に対応する(相補的な)オリゴヌクレオチドプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応等の標準的な技法を使用して単離且つ増幅し得る。増幅反応前にDNAを精製するさらなる工程が含まれ得る。したがって、乳房の健康特性を確定するための診断キットは、別個の包装中に、表9に示される配列の群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列、及びそれらの任意の組合せを含む。
【0317】
[実施例]
動物
実施例1〜実施例10において使用される動物材料は、合計1373頭の出生児検定息子を有する19個の父系性(paternal)デンマークホルスタイン雄親家系を有するグランドドーターデザインから成る。1祖父当たりの息子の数は、33〜105の範囲であり、家系サイズの平均は72.3であった。
【0318】
ゲノムDNAの精製
以下のプロトコールに従って、精液からゲノムDNAを精製した。精液ストローを解凍後、ストローの両端を鋏で切り落とし、精液内容物を1.5ml容のエッペンドルフチューブに移した。0.9% NaCl 1mlを使用して、ストローをチューブ中に洗い込んだ。次にチューブを2000rpmで5分間遠心分離し、その後、上清(supernatant)を除去した。この洗浄工程を2回繰り返した。次に、300μlの緩衝液S(10mMトリスHCl(pH8)、100mM NaCl、10mM EDTA(pH8)、0.5% SDS)、1M DTT 20μl及びプロナーゼ(20mg/ml)(Boehringer)20μlを、チューブに入れる。混合後、チューブをゆっくりと回転させながら一晩インキュベートし、飽和(saturated)NaCl 180μlを添加後、15秒間激しく撹拌する。チューブを11000rpmで15分間遠心分離する。上清0.4mlを2ml容チューブに移し、96%エタノール1mlを添加し、チューブをゆっくりと回転させることによって混合を達成する。次にチューブを、11000rpmで10分間遠心分離する。液体を注ぎ出すことによって上清を除去し、70%エタノール(0.2ml)を用いてペレット(pellet)を洗浄し、再度11000rpmで10分間遠心分離する。エタノールを注ぎ出し、ペレットを乾燥させて、55℃で30分間、TE緩衝液0.5ml中に再懸濁する(resuspend)。
【0319】
増幅手順
TEMPアーゼ(GeneChoice)ポリメラーゼ及び供給元(GeneChoice)により提供されるような反応緩衝液Iを使用して、8μlの容量中でPCR反応を実行した。通常、各多重PCR(multiplex PCR)中には、5つの異なるマーカーが含まれる(DNA 1μl、TEMPアーゼ酵素0.1μl、0.2mM dNTP、1.2mM MgCl2、0.3μM各プライマー)。
PCR混合物を、(TEMPアーゼに関しては)94℃で15分間、初期変性に付した。その後、試料をタッチダウンしながら10サイクル、サイクル処理した。即ち、温度を各サイクル(94℃、30秒間の変性、67℃、45秒間のアニーリング、72℃、30秒間の伸長(elongation))で1℃下げて、その後、試料を普通のPCR条件(94℃、30秒間の変性、58℃、45秒間のアニーリング、72℃、30秒間の伸長)で20サイクル、サイクル処理した。72℃で30分間の1サイクルでPCRサイクル処理を終結し、PCR機械を、「常に(ever)」4℃で試料を冷却するようにプログラムした。
【0320】
マーカーの検出に使用されるプライマーのヌクレオチド配列を表9に示す。配列を5’末端から列記する。
【0321】
【表9−1】
【表9−2】
【表9−3】
【表9−4】
【表9−5】
【表9−6】
【表9−7】
【0322】
PCR産物0.5μlをホルムアミド9.5μlに添加し、ABI−3730XLシーケンシング機器(Applied Biosystems Inc.)で解析した。
【0323】
マーカー及びマップ
マーカーは、先に公開されたマップ(Barendse et al., 1997)及び食肉動物研究所(http://sol.marc.usda.gov/)のウェブサイトから選択された。全ゲノムスキャン(whole genome scan)により、すべての常染色体[ウシ染色体(BTA)1〜29]をカバーした。ゲノムを、平均マーカー間隔7.97cMの327個のマイクロサテライトマーカーを使用してスクリーニングした。マーカーの遺伝子型を自動シーケンス分析計(ABI、Perkin Elmer)で求めた。マップを、Cri−MAPバージョン2.4(Green et al., 1990)及びHaldaneのマップ関数を使用して作製した。算出されたマップ距離をQTL解析において使用した。表10〜表15に、染色体ごとに使用されるマーカーを示す。以下の表に、関連QTLに使用したマーカーを示す。マーカーに対する任意のさらなる情報は、「http://www.marc.usda.gov/」に見出され得る。
【0324】
【表10】
【0325】
【表11】
【0326】
【表11b】
【0327】
【表11c】
【0328】
【表12】
【0329】
【表12b】
【0330】
【表13】
【0331】
【表14】
【0332】
【表14b】
【0333】
【表15】
【0334】
表現型データ
雄ウシの娘を、mas1、mas2、mas3、mas4、SCC及び乳房の健康指標についてスコア化した。息子の形質に対する推定育種価(breeding values)(EBV)を、家系構成を無視する単一形質の最良線形不偏予測(BLUP)動物モデルを使用して算出した(表16)。これらのEBVをQTL解析において使用した。個々の形質で使用される娘の登記は以下の通り。
Mas1:第一出産前5日〜出産後50日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas2:第一出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas3:第二出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas4:3回目以降の出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
SCS:第一出産後5日〜180日の期間での平均SCS。
乳房の健康指標:Mas1〜Mas4、SCC、前乳房付着、乳房深さ、及び乳房バンドからの情報を相互に比較する指標。
【0335】
【表16】
【0336】
QTL解析
データを一連のモデルを用いて解析した。最初に、すべての形質に対して多点回帰アプローチを使用する単一形質モデルを、すべての染色体に渡って解析した。家系内で有意な効果を有する染色体を、家系間で見出されるQTLを検証するため且つQTLの特性化のために分散成分法を用いて解析した。染色体が2つ以上の形質に影響を及ぼすことが見出された場合、多形質分散成分モデルを使用した。
【0337】
回帰分析
マーカーの集団アレル頻度(allele frequencies)を、EMアルゴリズムを使用して求めた。引き続き、アレル頻度が誤差無く分かると仮定した。雄親におけるフェーズを出生児のマーカー型に基づいて求めた。引き続き、このフェーズが誤差無く分かると仮定した。各マップ位置での分離確率(segregation probabilities)を、Haldaneのマッピング関数を同時使用して、染色体上のすべてのマーカーからの情報を使用して算出した(Haldane, 1919)。表現型を分離確率に回帰した。有意性閾値(significance thresholds)を、順列検定を使用して算出した(Churchil and Doerge, 1994)。
【0338】
分散成分解析 単一形質単一QTL解析
各形質を、連鎖解析を使用して別個に解析した。完全なモデルは以下の通り表現され得る:
【数1】
(式中、yはn個のEBVのベクトル、Xは既知のデザイン行列、βは未知の固定効果のベクトル(ここでは単なる平均である)、Zは個体に関連する行列、uは付加的な多遺伝子性効果(polygenic effects)のベクトル、Wは各個々の記録を未知の付加的なQTL効果と関連付ける既知の行列、qは個体の未知の付加的なQTL効果のベクトル、eは残余のベクトルである)。ランダム変数u、q及びeは、多変量であり(multivariate)、正規分布し且つ相互に独立すると仮定される(Lund et al., 2003)。
【0339】
多形質単一QTL解析
2つ以上の形質に影響を及ぼす染色体について、多形質解析を実行した。モデル(1)は、多形質単一QTLモデルに拡張し得る(式中、yは、t個の形質に対して観察数がnである場合のn×tベクトルである(Sorensen et al., 2003))。
【0340】
同祖性(IBD)行列
まず、配偶子関係行列(Fernando and Grossman, 1989)を算出し、次に、配偶子関係行列とIBD行列との間の線形関係を使用して、IBD行列をデザインした(George et al., 2000)。配偶子関係行列により、すべての動物系統のランダムなQTLアレル効果間の共分散(covariance)構造が記載される。連鎖したマーカーの伝達の情報を使用して、推定上のQTL位置でのIBD確率を算出する(Sorensen et al., 2003)。
【0341】
有意水準
ゲノム毎の第一種の過誤を制御するおおよその閾値水準をコンピュータ計算するための迅速な方法を使用して、分散成分解析に対する有意性閾値を算出した(Piepho, 2001)。染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)に5%の有意水準が有意であると見なした。
【実施例1】
【0342】
BTA1
表17に、BTA1についての回帰分析の結果を示す。図1及び図2は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析(single trait analysis)で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性(pleiotrophic)QTLについてのサインは全く無い。表17に、家系内解析の結果を示す。
【0343】
【表17】
【実施例2】
【0344】
BTA5
表18に、BTA5についての回帰分析の結果を示す。図3及び図4は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELLについて有意なQTLが検出された(尤度比=11.02、位置0.44モルガン)。3つの雄親家系が本QTLに寄与する:223803、226201及び232606。家系間解析において、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0345】
【表18】
【実施例3】
【0346】
BTA7
表19に、BTA7についての回帰分析の結果を示す。図5及び図6は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、乳房の健康指標について有意なQTLが検出された(尤度比=18.9、位置0.75モルガン)。4つの雄親家系が本QTLに寄与する:236947、226804、230104及び237017。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3及びMAS4について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0347】
【表19】
【実施例4】
【0348】
BTA15
表20に、BTA15についての回帰分析の結果を示す。図7及び図8は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0349】
【表20】
【実施例5】
【0350】
BTA21
表21に、BTA21についての回帰分析の結果を示す。図9及び図10は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0351】
【表21】
【実施例6】
【0352】
BTA27
表22に、BTA27についての回帰分析の結果を示す。図11及び図12は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、MAS3について有意なQTLが検出された(尤度比=6.76、位置0.60モルガン)。4つの雄親家系が本QTLに寄与する:235922、233463、226201及び226804。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0353】
【表22】
【実施例7】
【0354】
BTA6
表23に、BTA6についての回帰分析の結果を示す。図13は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0355】
【表23】
【実施例8】
【0356】
BTA9
表24に、BTA9についての回帰分析の結果を示す。図14及び図15は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0357】
【表24】
【実施例9】
【0358】
BTA11
表25に、BTA11についての回帰分析の結果を示す。図16は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0359】
【表25】
【実施例10】
【0360】
BTA26
表26に、BTA26についての回帰分析の結果を示す。図17〜図19は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0361】
【表26】
【実施例11】
【0362】
QTL検討をデンマークホルスタインフリーシャンウシで実行して、第一、第二及び第三の乳汁分泌における臨床型乳房炎、並びに第一の乳汁分泌における体細胞数に影響を及ぼす染色体領域を同定した。乳房配置及び乳形質に対する関連効果に対して有意な効果を評価した。合計8つの関連で、臨床型乳房炎は6つの染色体上に検出され、SCSは8つであった。2つの染色体は、CM及びSCSの両方に影響を及ぼした。臨床型乳房炎に影響を及ぼすQTLのうちの4つは、乳形質に対する効果が無く、それらのQTLに対してMASが有効に実行され得る。2つのQTLが、乳産生量形質に影響を及ぼすQTLと連鎖していることが見出された。この関連は選抜の際に考慮される必要がある。
【0363】
(1)デンマークホルスタインにおける、臨床型乳房炎、体細胞スコアに影響を与えるウシゲノム間のQTLを検出すること、(2)臨床型乳房炎に影響を及ぼす染色体領域が、デンマークホルスタインにおける形質である、乳房の健康指標又は乳生産形質にも影響を及ぼした場合に、多面作用に関するこれらのQTLを複数の連鎖QTLに対して特性化すること、を目的とする検討について、本実施例により説明する。19〜34個の祖父家系及び1373〜2042頭の息子を使用するグランドドーターデザインを使用して、染色体をスキャンした。29個の常染色体すべてをカバーする384個のマイクロサテライトマーカーを全部スキャンで使用した。家系間の回帰分析からは、17個の解析が第一(CM1)、第二(CM2)及び第三の(CM3)乳汁分泌における臨床型乳房炎、並びに第一の乳汁分泌における体細胞数スコア(SCS)について染色体全体で有意であった。染色体5、6、9、11、15及び26は臨床型乳房炎に影響を及ぼすことが見出され、染色体5、6、8、13、22、23、24及び25はSCSに影響を及ぼした。乳形質に対して何の効果も無かったので、染色体6、11、15及び26上のマーカーを使用して、乳産生量に対する遺伝的進歩を妨げることなく、臨床型乳房炎に対するマーカー利用選抜を実行することができる。2つの形質に影響を及ぼす多面発現性QTL、又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つのQTLのいずれかを仮定する多形質モデルを比較することにより、これらの場合を見分ける幾つかの証拠が与えられた。BTA5について最も可能性の高いモデルは、CM2、CM3及びSCSに影響を及ぼす多面発現性QTLであった。連鎖QTLは脂肪産生量指標に影響を及ぼしている。BTA9について最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖した、およそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性のQTLである。
【0364】
デンマークにおいては、乳房炎耐性(mastitis resistance)改善のための育種が、第一、第二、及び第三の乳汁分泌における乳房炎の治療、並びに相関した指示形質である体細胞スコア、乳形態、前乳房付着、乳房深さについての情報を組み合わせる多形質指標によって実行される。指標内に、異なる形質に対する適切な重み付けを有するQTL情報を含むためには、所定のQTLの効果を精査する(disect)ことが重要である。
概して、乳房炎耐性は、経済的に最も有意な形質である乳生産形質と相関する。したがって、乳房炎への耐性を増大させる所定のQTLが乳生産形質に対しても効果があるかどうかを調査することが不可欠である。染色体領域が両形質に影響を及ぼすことが見出される場合、それが両形質に影響を及ぼす1つの多面発現性のQTLであるかどうか、又はそれがそれぞれ1つの形質に影響を及ぼす連鎖した遺伝子であるかどうかを知ることが重要である。後者の状況においては、組換え動物を選択することにより、連鎖による不都合な相関を破壊することが可能である。
【0365】
動物
デンマークホルスタイン集団において、全ゲノムスキャン(total genome scan)を実施した。グランドドーターデザインに従って、マーカー及び表現型データを収集した(Weller et al., 1990)。染色体2、4、5、6、9、12、13、19、20、22、23、24及び25は、19頭の祖父及び1592頭の息子で解析し、染色体17は20家系で、染色体BTA14は24祖父家系で、染色体28は33家系で、染色体1、3、7、8、10、11、15、16、18、21、26、27及び29は、34頭の祖父及び2297頭の息子で解析した。1頭の雄親当たりの息子の数は、20頭〜106頭の範囲であり、家系の平均サイズは、上記19頭の祖父の家系では84頭、上記34頭の祖父の家系では68頭であった。雄親及びその息子についてマーカー情報に関して遺伝子型を同定した(genotyped)一方、孫娘の能力から表現型の記録を取った。
【0366】
マーカー及びマップ
マーカー及びその位置は、食肉動物研究所のウェブサイト:http://www.marc.usda.gov/genome/genome.htmlから選択した。29個の常染色体すべてを、 平均マーカー間隔7.97cMを有する384個のマイクロサテライトマーカーを使用して完全にカバーした。マーカー及び位置はBuitenhuis et al., 2007で与えられる。遺伝子型を自動シーケンス分析計で求めた。
【0367】
表現型データ
第一形質
使用したデータは、息子の形質に対する推定育種価(EBV)であり、雄親間の家系構成を無視する最良線形不偏予測(BLUP)モデルを使用して算出した。モデルにおける固定効果は、牛群の年次及び季節(Herd-year-season)、年月並びに出産月齢(第一出産歴(parity)のみ)のクラス効果である。ランダム効果は雄親及び残余であった。第一出産(CM1)、第二出産(CM2)及び第三出産(CM3)前10日から出産後305日のリスク期間を有する単一形質モデルを使用して、臨床型乳房炎に対するEBVを算出した。これらの期間それぞれにおける乳房炎を二面性の0/1形質として記録する。ここで、1は雌ウシが適切な期間、乳房炎の治療を受けたことを示し、0はそうではないことを示す。
【0368】
第二形質
第一出産歴からの毎月の搾乳を使用して、第一出産後10日〜180日の期間における平均体細胞スコア(SCS)を算出した。前乳房付着(UA)及び乳房深さ(UD)を、第一出産歴において1〜9のスケールで分類することによって評価した。乳生産形質については、公式の育種価指標を直接使用した(http://www.lr.dk/kvaeg/diverse/principles.pdf)。形質である乳産生量、タンパク質産生量、及び脂肪産生量のそれぞれについて、単一形質指標(MI、PI及びFI)を、最初の3回の乳汁分泌に対して反復精度モデルを使用して算出した。3つの指標の機能により、複合産生量指標(YI)が定義される。
【0369】
QTL解析
一連の解析を実行した。まず、家系間解析及び家系内解析に対する多点回帰アプローチを用いてデータを解析した。家系間の染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)での有意性が臨床型乳房炎及び少なくとも1つ以上の形質に対して得られた場合、多形質モデルを分散成分法を使用して適合させた。同定されたQTLが、両形質に影響を及ぼす1つのQTL(多面作用)又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖QTLである可能性が高いかどうかを見分けるために、適合させたモデルを設計した。
【0370】
多形質解析
2つ以上の形質に影響を及ぼす染色体について、データが、両形質に影響を及ぼす単一のQTL、又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖(liked)QTLによって十分に記載されるかどうかを検定するために、多形質解析を実行した。それらのモデルの記載は、Lund et al., 2003に見出され得る。
【0371】
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルは以下の通り記述され得る:
【数2】
(式中、yは、t={1,2}の形質に対する観察数がnの場合のn×tベクトル、Xはデザイン行列、βは固定効果のベクトル、Zは記録を個体に関連付ける行列、uは付加的な多遺伝子性効果のベクトル、Wは各個体の記録をそのQTL効果に関連付ける行列、qiはi番目のQTLに対応する付加的なQTL効果のベクトル、eは残余のベクトルである)。ここで、QTLの数、n QTLが1又は2に等しいと仮定する。ランダム変数u、q及びeは多変量で、正規分布し且つ相互に非相関であると仮定する。多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルの仕様は、Lund et al., 2003に見られ得る。コンピュータ計算の効率性及び安定性を得るために、単一形質VCモデルによって与えられる位置の最大尤度推定値に、連鎖QTLモデルを適合させることによって、連鎖QTLに対する全数検索を回避した。多面発現性モデルを実行して、連鎖QTLモデルの2つの位置に広がる領域をカバーした。
【0372】
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデル間でのモデル選択
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルを、尤度比検定(likelihood ratio tests)を使用して比較することはできない。なぜなら、モデルが入れ子になっているからである。したがって、ベイズ情報量規準(BIC)(Kass and Raftery 1995 ; Schwartz 1978)を使用してどちらのモデルが好適であるかを評価した。2つのモデルは、同一数のパラメータを必要とし、結果的に、BICにより、
【数3】
に簡素化される。事前に2つのモデルの可能性が等しいと仮定する場合、本規準を使用する結果は、連鎖QTLモデルの事後確率(posterior probability)に対する多面発現性モデルの事後確率の近似である。どちらのモデルがより可能性が高いかを示すために使用される別のあまり公式ではない規準は、多面発現性モデル由来の2つの形質に対するQTL効果間の推定相関(rQ12)である。rQ12を使用することの合理性は、2つの形質が二アレルの多面発現性QTLの影響下にある場合、rQ12の真の値が1になることである。
【0373】
第一形質である、CM1、CM2、CM3及びSCSに関する家系間での回帰分析から、家系間の染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)の5%有意水準を使用して、17個の結果が同定された(表27)。影響は13個の染色体で見出された。効果のうち8つは、臨床型乳房炎に対するものであった。2つの染色体だけが2回以上の出産歴における臨床型乳房炎に対する有意性に到達した。8つの領域がSCSと有意に関連した。それらのうち2つは、臨床型乳房炎にも影響を及ぼすことが見出される領域(BTA5及びBTA6)であった一方、残りの6つの染色体は、臨床型乳房炎に影響を及ぼすことなくSCSとの有意な関連を与えた。
【0374】
臨床型乳房炎と関連したQTLを保有する6つの染色体からは、それらのうち4つが、相関形質と有意に関連した。BTA5はSCS及びFIと、BTA6はSCSと関連した。BTA9はYIと、BTA13はUDと関連した。最後に、BTA26はFI及びYIと関連した。
【0375】
表27に、臨床型乳房炎における第一、第二、及び第三の乳汁分泌(CM1、CM2及びCM3)並びに体細胞スコア(SCS)に対する家系間回帰モデルを使用する染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)の同時検定に関するP値を示す。臨床型乳房炎に対して有意な効果を有する染色体に関して、乳房深さ(UD)、前乳房付着(UA)、乳産生量指標(MI)、タンパク質産生量指標(PI)、脂肪産生量指標(FI)及び合計の産生量指標(YI)に影響を及ぼすQTLの有意性が示唆される。
【0376】
【表27】
【0377】
多面作用対連鎖
染色体領域が、臨床型乳房炎及び相関形質のうち少なくとも1つに影響を及ぼすことが見出された状況において、1つの多面発現性QTL又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖QTLのいずれによる可能性が最も高いかは、二形質モデルで検定される。多形質モデルにより、異なるQTLの連鎖及び多面作用を見分けるための幾つかの示唆が与えられる(表28)。CM2及びCM3に対する多面発現性モデルが連鎖QTLモデルよりも1820.5倍可能性が高いBTA5に対して、最も強い結果が得られた。BTA5では、CM2、CM3、SCS及びFI間で二形質モデルを実行した。最も可能性の高い状況は、多面発現性QTLがCM2、CM3及びSCSに影響を及ぼしている一方で、連鎖QTLがFIに影響を及ぼしていることである。このことは、一部は、CM1、CM2及びSCSのうち二形質の組合せすべてに関して、多面発現性モデルがより可能性が高いことを示す、ベイズ因子からの証拠に基づく。本証拠はCM1及びCM2に関して特に強い。FIを含むモデルに関しては、概して、連鎖モデルの可能性がより高かった。また、二形質連鎖モデルにおけるQTL間の推定距離は、FIを含む組合せ(24〜46cM)の方が、CM1、CM2及びSCS間のモデル(3.9〜14.3cM)と比較して概してより高かった。BTA6では、モデル化された多面発現効果によるSCS及びCM2に対するQTL効果間の相関が1近くになり、連鎖モデルにおいては、2つのQTL位置の推定値が近かった。これらの両方が二アレルの多面発現性QTLに従うため、最も可能性の高い状況であると見なされ得る。BTA9では、最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖したおよそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性QTLである。第二のQTLもCM2に影響を及ぼし得るが、これはあまり確かではない。CMに影響を及ぼすQTLの多面作用に関する証拠は、一部はベイズ因子からの限られた証拠から、一部はCM1及びCM2に対するQTL効果間の相関が多面発現性モデルにおいて1になったという事実から与えられる。ベイズ因子からのYIが連鎖したQTLに関する証拠は、約100倍可能性が高いとして、連鎖モデルを支持する。YI及びCM1又はCM2の間での両方の多面発現性のモデルに関しては、QTL効果の相関は低く、0.01及び0.57であった。
【0378】
【表28】
【0379】
本実施例における臨床型乳房炎に影響を及ぼす6つの染色体からは、BTA5、BTA6、BTA9及びBTA26が高度に相関した形質に影響を及ぼした。体細胞スコアは臨床型乳房炎と高度に相関し、或る程度まで乳房炎の病原体による感染に対して同一の応答を発現する。臨床型乳房炎に影響を及ぼす領域からは、2つ(BTA5及びBTA6)がSCSにも影響を及ぼした。
【0380】
BTA5は、第二及び第三の乳汁分泌の両方において、臨床型乳房炎に影響を及ぼした。BTA5については、ベイズ因子からの実質的な証拠により、多面作用と連鎖との区別が可能となる。最も可能性の高い状況は、1つのQTLがCM2、CM3及びSCSに影響を及ぼしており、連鎖QTLがFIに影響を及ぼしていることである。2つのQTL間のフェーズは、臨床型乳房炎に対して陽性のQTLを保有する個体が概して、FIに対して陰性のQTLを保有するようなものである。しかしながら、本発明者等の位置推定値によれば、2つのQTLは約30cM離れている。これは、CMに影響を及ぼすQTL及びFIに影響を及ぼすQTLに対して陽性の組換え個体を選抜するのに十分である。そうする際に、形質間の遺伝的相関(genetic correlation)をより対立的でないものへと変更可能であるべきである。BTA5は、北米ホルスタインフリーシャンの重複している領域において、SCSに対して有意であることが見出されている(Heyen et al., 1999)。
【0381】
BTA6に関しては、多面作用を連鎖と見分ける強い証拠は全くなかった。連鎖モデルにおける2つの位置間の距離の小ささ、並びにSCS及びCM3に対するQTL効果間の相関の推定値の高さ(0.99)により、多面発現性QTLであり得ることが示唆される。
【0382】
BTA9では、連鎖を多面発現性モデルと見分ける証拠は殆どなかった。しかしながら、最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖する、およそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性QTLである。QTL相関は対立が強く、その意味は臨床型乳房炎に対して陽性のQTLを保有する個体が、概してYIに対して陰性のQTLを保有することである。しかしながら、本発明者等の位置の推定値によれば、2つのQTLは約50cM離れており、これはCMに影響を及ぼすQTL及びYIに影響を及ぼすQTLに対して陽性の組換え個体を選抜するのに十分である。それらの個体が選抜される場合、乳房炎及び産生量の間の好適な遺伝的相関に寄与する。多面発現性モデルと連鎖モデルとを見分ける能力は、任意の連鎖QTL間の情報マーカーの数と関連がある。
【0383】
染色体6、11、15及び26上のマーカーを使用して、乳産生量に対する遺伝的進歩を妨げることなく、臨床型乳房炎に対するマーカー利用選抜を実行し得る。なぜなら、乳形質に対して何の効果も観察されなかったからである。染色体5及び9は、乳産生量及び臨床型乳房炎に影響を及ぼした。この場合、2つの形質間の関係を考慮に入れる必要がある。どちらの場合においても、最も可能性の高い状況が、乳房炎又は産生量の形質のいずれかに影響を及ぼす連鎖QTLが或る距離で位置付けられることであるという、幾つかの不確定の証拠があった。この場合、MASは両方の形質に有効である可能性があり、2つの形質間の包括的な遺伝的相関をあまり対立的でないように変化させるのに寄与する可能性さえある。
【0384】
ノルディック系において、臨床型乳房炎を低減させるために選抜を実行し、SCSは相関した情報源としてのみ使用する。しかしながら、SCSは、乳房炎による経済的損失の実質部分の責任がある無症候性症例の測定でより優れている。したがって、おそらくSCSにも経済的な重みが付加されるはずである。この場合には、SCSに影響を及ぼすことだけが見出された染色体8、13、22、23、24及び25上のQTLが、選抜で直接使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0385】
【図1】乳房の健康特性に関連するBTA1のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号(herdbook number)」及び乳房の健康パラメーター(udder health parameter)を示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0386】
【図2】乳房の健康特性に関連するBTA1のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0387】
【図3】乳房の健康特性に関連するBTA5のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0388】
【図4】乳房の健康特性に関連するBTA5のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0389】
【図5】乳房の健康特性に関連するBTA7のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0390】
【図6】乳房の健康特性に関連するBTA7のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0391】
【図7】乳房の健康特性に関連するBTA15のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0392】
【図8】乳房の健康特性に関連するBTA15のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0393】
【図9】乳房の健康特性に関連するBTA21のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0394】
【図10】乳房の健康特性に関連するBTA21のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0395】
【図11】乳房の健康特性に関連するBTA27のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0396】
【図12】乳房の健康特性に関連するBTA27のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0397】
【図13】乳房の健康特性に関連するBTA6のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0398】
【図14】乳房の健康特性に関連するBTA9のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0399】
【図15】乳房の健康特性に関連するBTA9のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0400】
【図16】乳房の健康特性に関連するBTA11のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0401】
【図17】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0402】
【図18】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0403】
【図19】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウシ被験体における乳房の健康特性に関する。特に、本発明は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための遺伝的マーカー、及び乳房の健康と関連した遺伝的マーカー(単数又は複数)を検出するための診断キットに関する。
【背景技術】
【0002】
乳房炎は、感染又は外傷から生じる雌ウシ(cow)の乳腺(mammary gland)又は乳房の炎症であり、ウシにおける最も経済的に有意な疾患であると考えられている。本疾患は多様な物質によって生じるおそれがある。乳房炎の主な原因は、微生物による乳頭先端を介した乳腺侵入である。
【0003】
乳頭の形状及び構造は、遺伝要因によって影響を受けることが知られている(Hickman, 1964)。乳房炎の存在に関する乳牛間での有意差が、地理的位置の異なる2つの雌ウシ家系(family:ファミリー)の乳房炎病歴によって明らかにされた。知見に基づき、遺伝が感染率に関与すると結論付けた。野外調査に由来するデータに基づく雌親(dam)−娘間比較も、遺伝の乳房炎に対する影響に言及している(Randel and Sunberg, 1962)。
【0004】
乳房炎は臨床型又は無症候性(sub-clinical)である可能性があり、無症候性の感染が臨床型の症状発現に先立つ。臨床型乳房炎(clinical mastitis)は、赤く且つ腫大した(swollen)乳腺、即ち、赤く腫大した乳房、凝結乳(clotted milk)の生産を通じて目視で検出され得る。一度検出されると、乳房炎の雌ウシ由来の乳は、全体の乳品質に影響を及ぼさないように、タンクから分離して保管される。
【0005】
無症候性乳房炎は目視で、即ち、乳房の腫大、又は腺若しくは産出される乳の観察によって検出することはできない。このため、農家には、無症候性乳房炎の雌ウシ由来の乳を他へそらすという選択肢がない。しかしながら、この乳は、非感染の雌ウシの乳よりも品質が劣っているため、タンク中の乳の残りを汚染するおそれがある。
【0006】
無症候性乳房炎及び臨床型乳房炎は、体細胞(somatic cell)数を用いて検出され得る。ここでは、雌ウシ由来の乳の試料が体細胞(白血球)の存在に関して分析される。体細胞は、雌ウシの天然の防御機構の一部であり、乳房が感染すると細胞数は増加する。乳試料中の体細胞の数は、転球式粘度計(rolling-ball viscometer)及びクールター計数器によって間接的に推定され得る。
【0007】
乳房炎により、乳及び乳製品の量及び質が低下するので、農家及び乳業に経済的損失が生じる。したがって、ウシ乳房の健康の遺伝的根拠を判断することが可能なことは、毎日の乳生産の観点だけではなく、好ましい乳房の健康特性を有するウシ被験体を選抜する育種管理においても、共に、乳業に対する非常に大きな経済的有意性がある。より乳房炎になりにくい雌ウシを産生する乳房の健康特性を有するウシ被験体を遺伝的に選抜する方法が望ましい。
【0008】
遺伝的形質(genetic traits)に対する遺伝的決定因子(genetic determinants)を同定するための1つのアプローチは、過去の組換えの活用を目的とし、且つヒト集団と比較した場合に非常に長い染色体区域に渡って広がることが乳牛を含む幾つかの家畜(livestock)集団において示されている、連鎖不平衡(linkage disequilibrium)(LD)マッピングの使用である(Farnir et al., 2000)。しかしながら、広範囲のLDにより、マッピング分解能が制限され、且つ非シンテニック遺伝子座間の配偶子(gametic)関連による連鎖非存在下での関連が生じる可能性が高い。一度マッピングされると、量的形質遺伝子座(Quantitative Trait Locus)(QTL)は、マーカー利用選抜(marker assisted selection)において有益に利用され得る。
【0009】
連鎖不平衡
連鎖不均衡は、過去を遡る組換え事象(recombination events)を反映し、家系内でのLDマッピングの使用はマッピングの分解能を増大させる。LDが存在するのは、集団中に観察されるハプロタイプが、各ハプロタイプにおける個々の遺伝的マーカーの頻度を相互に掛けることによって予測されるハプロタイプ頻度と一致しない場合である。この点で、ハプロタイプという用語は、相互に遺伝する傾向がある一染色体上に存在する一組の密接に連鎖した遺伝的マーカーを意味する。LDマッピングが効率的であるためには、遺伝的マーカーの密度が、所定の集団内でLDが広がる距離と適合性である必要がある。多数の遺伝的マーカー(284個の常染色体マイクロサテライトマーカー)を使用する乳牛集団におけるLDの検討において、LDは、染色体内(intrachromosomal)マーカーに関して数十センチモルガン(centimorgans)に渡って広がることが実証された(Farnir et al., 2000)。同様に、Georges, M(2000)の報告によれば、家畜における特定の表現型(phenotype)と連鎖した遺伝的マーカーの位置の信頼区間(confidence interval)は、典型的には20〜30cMである(おそらく500〜1000遺伝子に対応する)(Georges, M., 2000)。高い信頼度を有する対象の特定の領域のマップを使用するために、連鎖不均衡の存在が考慮される。
【0010】
本発明は、ウシ産業内で経済的関心の大きい、所定のウシ被験体の乳房の健康形質に対する遺伝的決定因子を判断する方法を提示する。
【0011】
本発明において、乳房の健康形質に対する多面発現効果(pleiotropic effects)を有する量的形質遺伝子座が、染色体BTA1、BTA5、BTA6、BTA7、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA26及びBTA27にマッピングされた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、多形(polymorphisms)が乳房の健康特性に関連する、ウシゲノムにおける多形のマーカー利用選抜の適用方法を提供すること、及び/又はかかる方法において使用するための遺伝的マーカーを提供すること、及び/又は本発明の方法を使用して選抜される動物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
乳房の健康等の特定の表現型又は遺伝性疾患と連鎖した遺伝的マーカーの同定は、特定の表現型を生じる変異と連鎖した多型マーカー(polymorphic markers)及び一塩基多形(single nucleotide polymorphisms)の源としてのマイクロサテライトマーカーの発見によって容易となっている。対象の特定の表現型を生じる変異と連鎖したマーカー又は変異自体は、集団を見る際に、系統(pedigrees)において遺伝学的解析(genetic analysis)を使用すること、及び連鎖不平衡を活用することによって場所が特定される。
【0014】
したがって、本発明の一態様は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための方法であって、当該ウシ被験体からの試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖する少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が当該ウシ被験体又はその出生児の乳房の健康特性を示す方法に関する。
【0015】
本発明の別の態様は、ウシ乳房の健康に関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーのウシ被験体における有無を検出する際に使用するための診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、当該ヌクレオチド配列が配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される診断キットに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、乳牛における乳房の健康の遺伝的決定因子に関する。乳房炎、臨床型乳房炎及び無症候性乳房炎の発生は共に、乳業に対する実質的な経済的損失に関与する。したがって、乳房炎を生じる遺伝的素因(genetic predisposition)を有するそれらのウシ被験体を同定することには、経済的な関心がある。かかる遺伝的素因を有するウシ被験体は、出生児に伝播し得る望ましくない形質のキャリア(carriers)である。
【0017】
「ウシ被験体」という用語は任意の品種のウシを指し、成体動物であれ新生動物であれ、雌ウシ及び雄ウシ(bull)の両方を含む意味である。特定年齢の動物はこの用語によって示されない。ウシ被験体の一例は、ホルスタイン種の一成員である。好ましい一実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタインフリーシャンウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタインスワルトボント(Swartbont)ウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ドイツホルスタインシュワルツブントウシ集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、米国ホルスタインウシ集団の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、レッドアンドホワイトホルスタイン種の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、ドイツホルスタインシュワルツブントウシ集団の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、ホルスタイン種の一成員を含む、任意の家系の一成員である。一実施形態において、ウシ被験体は、デンマークレッド集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー集団の一成員である。さらに別の実施形態では、ウシ被験体は、スウェーデンレッド(Swedish Red)集団の一成員である。さらなる実施形態において、ウシ被験体は、デンマークホルスタイン集団の一成員である。別の実施形態において、ウシ被験体は、スウェーデンレッドアンドホワイト集団の一成員である。さらに別の実施形態において、ウシ被験体は、ノルディックレッド(Nordic Red)集団の一成員である。
【0018】
本発明の一実施形態において、ウシ被験体は、スウェーデンレッドアンドホワイト、デンマークレッド、フィンランドエアシャー、ホルスタインフリーシャン、デンマークホルスタイン及びノルディックレッドから成る群から選択される。本発明の別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー及びスウェーデンレッドウシから成る群から選択される。本発明の別の実施形態において、ウシ被験体は、フィンランドエアシャー及びスウェーデンレッドウシから成る群から選択される。
【0019】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a1に示される品種の群から選択される。
【0020】
【表1a1】
【0021】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a2に示される品種の群から選択される品種の一成員である。
【0022】
【表1a2】
【0023】
一実施形態において、ウシ被験体は表1a3に示される品種の群から選択される品種の一成員である。
【0024】
【表1a3】
【0025】
「遺伝的マーカー」という用語は、ウシ染色体上のDNAの可変ヌクレオチド配列(variable nucleotide sequence)(多型(polymorphism))を指し、アレル同士を判別する。可変ヌクレオチド配列は、例えば増幅法(amplification methods)及び/又はサイズの差異の観察において特定のオリゴヌクレオチドを使用することによる、当業者に既知の方法によって同定され得る。しかしながら、可変ヌクレオチド配列は、シーケンシングにより、又は例えば制限断片長多型(restriction fragment length polymorphism)解析によっても検出され得る。可変ヌクレオチド配列は、欠失、挿入、反復及び/又は点変異(point mutation)によって表され得る。
【0026】
遺伝的マーカーの1つの型は、量的形質遺伝子座と連鎖するマイクロサテライトマーカーである。マイクロサテライトマーカーは、互いの後で反復される短い配列を指す。短い配列は、例えば1ヌクレオチド、例えば2ヌクレオチド、例えば3ヌクレオチド、例えば4ヌクレオチド、例えば5ヌクレオチド、例えば6ヌクレオチド、例えば7ヌクレオチド、例えば8ヌクレオチド、例えば9ヌクレオチド、例えば10ヌクレオチドである。しかしながら、変化が生じることがあり、反復の数は増加又は減少し得る。多型マイクロサテライトマーカーの特定の定義及び遺伝子座は、USDA遺伝子地図(genetic map)に見出され得る(Kappes et al.,1997;又は米国食肉動物研究所(http://www.marc.usda.gov/)へのリンクをたどることによる)。
【0027】
さらに、本発明の遺伝的マーカーのヌクレオチド配列は、ウシ被験体における乳房の健康に関する形質と遺伝的に連鎖する(genetically linked)と理解される。結果的に、本発明の方法により、遺伝的マーカーに隣接する領域、及び遺伝的マーカーを含むDNA領域(単数又は複数)のヌクレオチド配列から、多数の遺伝的マーカーが生成され得ることも理解される。
【0028】
乳房の健康特性
ウシ被験体の乳房の健康は、多数の特性によって影響を及ぼされる。本発明による乳房の健康に影響を及ぼす形質は、例えば、臨床型乳房炎の発生、体細胞数(SCC)及び乳房配置である。本明細書中、SCCという用語は、CELLという用語と同一である。体細胞スコア(SCS)は、乳記録スキームから得られる対数変換した体細胞数値の平均として(10000/mLで)定義した。出産後10〜180日の期間に渡って平均をとった。乳房の健康特性という用語は、ウシ被験体又はその出生児における乳房の健康に影響を及ぼす形質を意味する。したがって、雄ウシの乳房の健康特性はその雌の出生児によって物理的に明らかにされる。
【0029】
本発明において、以下の特性を指す形質、Mas1、Mas2(CM1)、Mas3(CM2)、Mas4(CM3)、SCC及び乳房の健康が使用される。
Mas1:第一出産前5日〜出産後50日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas2(CM1とも称される):第一出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas3(CM2とも称される):第二出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas4(CM3とも称される):3回目以降の出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
SCS:第一出産後5日〜180日の期間での平均SCS。
乳房の健康指標:Mas1〜Mas4、SCC、前乳房付着、乳房深さ、及び乳房バンドからの情報を相互に比較検討する指標。
【0030】
本発明の一実施形態において、本明細書中に記載の方法及びキットは、乳房の健康指標に関する。本発明の別の実施形態において、本明細書中に記載の方法及びキットは、臨床型乳房炎に関する。別の実施形態において、本発明の方法及びキットは、体細胞数等によって検出される無症候性乳房炎に関する。さらに別の実施形態において、本発明の方法及びキットは主に、例えば、体細胞数によって検出される無症候性乳房炎と組み合わされた臨床型乳房炎に関する。
【0031】
ウシ被験体における、乳房炎の観察可能な事象と乳房の健康の潜在的な遺伝的決定因子との間の関連を確立する際に、雄ウシの娘の登記を調査し、使用した。表16を参照されたい。
【0032】
グランドドーターデザイン(Grand daughter design)
グランドドーターデザインは、育種において広範に使用されている祖父に関するDNAベースのマーカー、及び祖父の息子が出生児を出産した場合には、祖父の息子に関するDNAベースのマーカーからデータを分析することを含む。DNAマーカーデータと共に使用されることとなる表現型データは、息子の娘由来である。かかる表現型データは、例えば乳生産の特徴、出産に関する特徴、肉質又は疾患であり得る。娘の一群は、その父親から一方のアレルを受け継ぐ一方、別の群の娘は、その父親から他方のアレルを受け継いでいる。2つの群からのデータを比較することにより、特定の染色体の断片が問題の形質に影響を及ぼす1つ又は複数の遺伝子を保有しているかどうかについての情報を得ることができる。QTLが染色体のこの断片内に存在するかどうかを結論付け得る。
【0033】
グランドドーターデザインを実行するための前提条件は、詳細な表現型データが利用可能であることである。本発明において、本発明者等は、かかるデータが入手可能となっている(http://www.lr.dk/kvaeg/diverse/principles.pdf)。
【0034】
QTLは、量的形質遺伝子座の短縮形である。個体に量的形質(quantitative traits)を与える遺伝子は、1つ又は複数の遺伝子がその染色体の部分内に位置するように作用する染色体の部分を観察することによって、間接的に見出され得る。
【0035】
対照的に、染色体上の多数のDNAマーカーを、一方又は両方の親及びそれらの出生児に対して求めた場合、親からその出生児のうちの1頭又は複数頭に伝えられる形質の情報を提供するために、DNAマーカーが直接使用され得る。DNAマーカーを使用して、連鎖した染色体の遺伝的履歴(genetic history)を算出し得る。
【0036】
組換え頻度
組換え頻度は、組換え事象が2つの遺伝子又は2つのマーカー間で生じる尤度である。組換え頻度は、2つの遺伝子又は2つのマーカー間の遺伝的距離(genetic distance)として算出され得る。遺伝的距離はセンチモルガン(cM)単位で測定される。1センチモルガンは、1つの遺伝子座のマーカーが単一世代における交叉(crossing over)のために別の遺伝子座のマーカーから分離される1%の可能性と等しい。1センチモルガンは、平均で100万塩基対と等価である。
【0037】
染色体領域及びマーカー
BTAは、ウシ(Bos taurus)常染色体(autosome)の短縮形である。本発明の一態様は、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するための方法であって、当該ウシ被験体からの試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖する少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、当該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が当該ウシ被験体又はその出生児の乳房の健康特性を示す、方法に関する。
【0038】
少なくとも1つの遺伝的マーカーがウシ染色体上の多型マイクロサテライトマーカーに隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーを含む領域に位置して存在する場合、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断するためには、2つ以上の遺伝的マーカーが本発明において利用され得ると理解される。例えば、精度が増大し得るように、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、少なくとも2つ以上の遺伝的マーカー、例えば少なくとも3つの遺伝的マーカー、例えば4つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも5つの遺伝的マーカー、例えば6つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも7つの遺伝的マーカー、例えば8つの遺伝的マーカー、例えば少なくとも9つの遺伝的マーカー、例えば10個の遺伝的マーカーの組合せであり得る。
【0039】
少なくとも1つの遺伝的マーカーは、少なくとも1つのウシ染色体、例えば2つの染色体、例えば3つの染色体、例えば4つの染色体、例えば5つの染色体、及び/又は例えば6つの染色体上に位置し得る。
【0040】
好ましい実施形態において、少なくとも1つのマーカーは、本明細書中に示される表の個々のマーカーのいずれかから選択される。
【0041】
BTA1
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約80.379cM〜約154.672cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、並びにマーカーBMS4008及びURB014を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b1に示されるマーカー群から選択される。
【0042】
【表1b1】
【0043】
本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約89.989cM〜約113.501cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0044】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4151及びBMS1789に隣接する領域、並びにマーカーDIK4151及びBMS1789を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b2に示されるマーカー群から選択される。
【0045】
【表1b2】
【0046】
本発明の別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約92.649cM〜約110.816cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0047】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーMCM130及びTGLA130に隣接する領域、並びにマーカーMCM130及びTGLA130を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b3に示されるマーカー群から選択される。
【0048】
【表1b3】
【0049】
さらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約89.989cM〜約97.246cMの領域に位置する。
【0050】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4151及びDIK4367に隣接する領域、並びにマーカーDIK4151及びDIK4367を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2に対して有意である。
【0051】
少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b4に示されるマーカー群から選択される。
【0052】
【表1b4】
【0053】
さらにより好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約92.649cM〜約97.246cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0054】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーMCM130及びDIK4367に隣接する領域、並びにマーカーMCM130及びDIK4367を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b5に示されるマーカー群から選択される。
【0055】
【表1b5】
【0056】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約97.246cM〜約132.471cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーDIK4367及びBMS918に隣接する領域、並びにマーカーDIK4367及びBMS918を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b6に示されるマーカー群から選択される。
【0057】
【表1b6】
【0058】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約132.471cM〜約142.244cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0059】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS918及びBMS4043に隣接する領域、並びにマーカーBMS918及びBMS4043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b7に示されるマーカー群から選択される。
【0060】
【表1b7】
【0061】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上の約132.471cM〜約154.672cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0062】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA1上で、マーカーBMS918及びURBO14に隣接する領域、並びにマーカーBMS918及びURBO14を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表1b8に示されるマーカー群から選択される。
【0063】
【表1b8】
【0064】
BTA5
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約0cM〜約103.169cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、並びにマーカーBMS1095及びBM315を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0065】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2aに示されるマーカー群から選択される。
【0066】
【表2a】
【0067】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約33.655cM〜約56.303cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0068】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK5002及びRM500に隣接する領域、並びにマーカーDIK5002及びRM500を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2bに示されるマーカー群から選択される。
【0069】
【表2b】
【0070】
別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約40.293cM〜約56.303cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK4759及びRM500に隣接する領域、並びにマーカーDIK4759及びRM500を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2b1に示されるマーカー群から選択される。
【0071】
【表2b1】
【0072】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約40.293cM〜約41.693cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0073】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーDIK4759及びBMC1009に隣接する領域、並びにマーカーDIK4759及びBMC1009を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2b2に示されるマーカー群から選択される。
【0074】
【表2b2】
【0075】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約17.287cM〜約40.293cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0076】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBP1及びDIK4759に隣接する領域、並びにマーカーBP1及びDIK4759を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2cに示されるマーカー群から選択される。
【0077】
【表2c】
【0078】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約56.303cM〜約71.764cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0079】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーRM500及びETH10に隣接する領域、並びにマーカーRM500及びETH10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2dに示されるマーカー群から選択される。
【0080】
【表2d】
【0081】
好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5の56.303cMの位置に位置付けられるRM500である(http://www.marc.usda.gov/)。別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5の71.764cMの位置に位置するETH10である。
【0082】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約41.693cM〜約71.764cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0083】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーBMC1009及びETH10に隣接する領域、並びにマーカーBMC1009及びETH10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2eに示されるマーカー群から選択される。
【0084】
【表2e】
【0085】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上の約71.764cM〜約78.205の領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0086】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA5上で、マーカーETH10及びBMS1216に隣接する領域、並びにマーカーETH10及びBMS1216を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2fに示されるマーカー群から選択される。
【0087】
【表2f】
【0088】
BTA6
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約0cM〜約129.985cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2gに示されるマーカー群から選択される。
【0089】
【表2g】
【0090】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約56.12cM〜約129.985cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0091】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーOARJMP36及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーOARJMP36及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g1に示されるマーカー群から選択される。
【0092】
【表2g1】
【0093】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約56.12cM〜約97.728cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0094】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーOARJMP36及びBM4311に隣接する領域、並びにマーカーOARJMP36及びBM4311を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g2に示されるマーカー群から選択される。
【0095】
【表2g2】
【0096】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約97.728cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0097】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g3に示されるマーカー群から選択される。
【0098】
【表2g3】
【0099】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約81.961cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0100】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM415及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM415及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g4に示されるマーカー群から選択される。
【0101】
【表2g4】
【0102】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約81.961cM〜約97.728cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0103】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM415及びBM4311に隣接する領域、並びにマーカーBM415及びBM4311を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g5に示されるマーカー群から選択される。
【0104】
【表2g5】
【0105】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約97.728cM〜約127.264cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0106】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、並びにマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g6に示されるマーカー群から選択される。
【0107】
【表2g6】
【0108】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約8.053cM〜約56.12cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0109】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーINRA133及びOARJMP36に隣接する領域、並びにマーカーINRA133及びOARJMP36を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g7に示されるマーカー群から選択される。
【0110】
【表2g7】
【0111】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約35.398cM〜約81.961cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0112】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM1329及びBM415に隣接する領域、並びにマーカーBM1329及びBM415を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g8に示されるマーカー群から選択される。
【0113】
【表2g8】
【0114】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上の約127.264cM〜約129.985cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0115】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA6上で、マーカーBM2320及びBL1038に隣接する領域、並びにマーカーBM2320及びBL1038を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表2g9に示されるマーカー群から選択される。
【0116】
【表2g9】
【0117】
BTA7
本発明のさらに別の態様において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、約0cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーBM7160及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば、形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0118】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3aに示されるマーカー群から選択される。
【0119】
【表3a】
【0120】
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約55.292cM〜約77.194cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0121】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK4606及びBMS2258に隣接する領域、並びにマーカーDIK4606及びBMS2258を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3bに示されるマーカー群から選択される。
【0122】
【表3b】
【0123】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約55.292cM〜約62.246cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0124】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK4606及びBM6117に隣接する領域、並びにマーカーDIK4606及びBM6117を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b1に示されるマーカー群から選択される。
【0125】
【表3b1】
【0126】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約58.552cM〜約77.194cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーUWCA20及びBMS2258に隣接する領域、並びにマーカーUWCA20及びBMS2258を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b2に示されるマーカー群から選択される。
【0127】
【表3b2】
【0128】
本発明のよりさらなる好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約57.263cM〜約65.305cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBM7247及びBMS2840に隣接する領域、並びにマーカーBM7247及びBMS2840を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3b3に示されるマーカー群から選択される。
【0129】
【表3b3】
【0130】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約95.93cM〜約116.629cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーOARAE129及びILSTS006に隣接する領域、並びにマーカーOARAE129及びILSTS006を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3cに示されるマーカー群から選択される。
【0131】
【表3c】
【0132】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約116.629cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーILSTS006及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーILSTS006及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3dに示されるマーカー群から選択される。
【0133】
【表3d】
【0134】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約65.305cM〜約95.93cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーBMS2840及びOARAE129に隣接する領域、並びにマーカーBMS2840及びOARAE129を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3eに示されるマーカー群から選択される。
【0135】
【表3e】
【0136】
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約30.166cM〜約55.292cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK5412及びDIK4606に隣接する領域、並びにマーカーDIK5412及びDIK4606を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3fに示されるマーカー群から選択される。
【0137】
【表3f】
【0138】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約95.93cM〜約135.564cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーOAREA129及びBL1043に隣接する領域、並びにマーカーOAREA129及びBL1043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3gに示されるマーカー群から選択される。
【0139】
【表3g】
【0140】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上の約30.166cM〜約65.305cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA7上で、マーカーDIK5412及びBMS2840に隣接する領域、並びにマーカーDIK5412及びBMS2840を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3hに示されるマーカー群から選択される。
【0141】
【表3h】
【0142】
BTA9
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約4.892cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0143】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3iに示されるマーカー群から選択される。
【0144】
【表3i】
【0145】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約4.892cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0146】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2151及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーBMS2151及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i1に示されるマーカー群から選択される。
【0147】
【表3i1】
【0148】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約90.69cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0149】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBM4208及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーBM4208及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i2に示されるマーカー群から選択される。
【0150】
【表3i2】
【0151】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約49.996cM〜約90.98cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0152】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーUWCA9及びBMS2819に隣接する領域、並びにマーカーUWCA9及びBMS2819を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i3に示されるマーカー群から選択される。
【0153】
【表3i3】
【0154】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約64.935cM〜約90.69cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0155】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1290及びBM4208に隣接する領域、並びにマーカーBMS1290及びBM4208を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i4に示されるマーカー群から選択される。
【0156】
【表3i4】
【0157】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約12.754cM〜約38.742cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0158】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーETH225及びBMS1267に隣接する領域、並びにマーカーETH225及びBMS1267を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i5に示されるマーカー群から選択される。
【0159】
【表3i5】
【0160】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約12.754cM〜約26.266cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0161】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーETH225及びILSTS037に隣接する領域、並びにマーカーETH225及びILSTS037を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i6に示されるマーカー群から選択される。
【0162】
【表3i6】
【0163】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約90.98cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0164】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2819及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2819及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i7に示されるマーカー群から選択される。
【0165】
【表3i7】
【0166】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約98.646cM〜約109.287cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0167】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS2285及びBMS1967に隣接する領域、並びにマーカーBMS2285及びBMS1967を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i8に示されるマーカー群から選択される。
【0168】
【表3i8】
【0169】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約38.742cM〜約64.935cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0170】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1267及びBMS1290に隣接する領域、並びにマーカーBMS1267及びBMS1290を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i9に示されるマーカー群から選択される。
【0171】
【表3i9】
【0172】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上の約38.742cM〜約49.996cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0173】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA9上で、マーカーBMS1267及びUWCA9に隣接する領域、並びにマーカーBMS1267及びUWCA9を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3i10に示されるマーカー群から選択される。
【0174】
【表3i10】
【0175】
BTA11
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約19.44cM〜約122.37cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーBM716及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0176】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3jに示されるマーカー群から選択される。
【0177】
【表3j】
【0178】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約78.457cM〜約122.37cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0179】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBMS2047及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーBMS2047及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j2に示されるマーカー群から選択される。
【0180】
【表3j1】
【0181】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約92.179cM〜約122.33cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0182】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーHUJ174及びHEL13に隣接する領域、並びにマーカーHUJ174及びHEL13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j2に示されるマーカー群から選択される。
【0183】
【表3j2】
【0184】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約50.312cM〜約73.136cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0185】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM7169及びTGLA58に隣接する領域、並びにマーカーBM7169及びTGLA58を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j3に示されるマーカー群から選択される。
【0186】
【表3j3】
【0187】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約61.57cM〜約65.879cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0188】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM6445及びBMS1822に隣接する領域、並びにマーカーBM6445及びBMS1822を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j4に示されるマーカー群から選択される。
【0189】
【表3j4】
【0190】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約21.082cM〜約47.289cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0191】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBMS2569及びINRA131に隣接する領域、並びにマーカーBMS2569及びINRA131を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j5に示されるマーカー群から選択される。
【0192】
【表3j5】
【0193】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上の約30.009cM〜約47.289cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0194】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上で、マーカーBM2818及びINRA131に隣接する領域、並びにマーカーBM2818及びINRA131を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表3j6に示されるマーカー群から選択される。
【0195】
【表3j6】
【0196】
BTA15
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4aに示されるマーカー群から選択される。
【0197】
【表4a】
【0198】
本発明の特別な一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約98.184cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS820及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS820及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4bに示されるマーカー群から選択される。
【0199】
【表4b】
【0200】
別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約98.184cM〜約104.998cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS820及びBMS927に隣接する領域、並びにマーカーBMS820及びBMS927を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4b1に示されるマーカー群から選択される。
【0201】
【表4b1】
【0202】
本発明のさらなる特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約104.998cM〜約109.753cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS927及びBMS429に隣接する領域、並びにマーカーBMS927及びBMS429を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4b2に示されるマーカー群から選択される。
【0203】
【表4b2】
【0204】
本発明のよりさらなる特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4cに示されるマーカー群から選択される。
【0205】
【表4c】
【0206】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約67.759cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーIDVGA−10及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーIDVGA−10及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4c1に示されるマーカー群から選択される。
【0207】
【表4c1】
【0208】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約67.759cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びIDVGA−10に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びIDVGA−10を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4dに示されるマーカー群から選択される。
【0209】
【表4d】
【0210】
さらに別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約48.216cM〜約67.759cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2684及びINRA145に隣接する領域、並びにマーカーBMS2684及びINRA145を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4d1に示されるマーカー群から選択される。
【0211】
【表4d1】
【0212】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約67.759cM〜約83.417cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーINRA145及びILSTS027に隣接する領域、並びにマーカーINRA145及びILSTS027を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4d2に示されるマーカー群から選択される。
【0213】
【表4d2】
【0214】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上の約91.848cM〜約104.998cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA15上で、マーカーBMS2076及びBMS927に隣接する領域、並びにマーカーBMS2076及びBMS927を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表4eに示されるマーカー群から選択される。
【0215】
【表4e】
【0216】
BTA21
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約10.969cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーBMS1117及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0217】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5aに示されるマーカー群から選択される。
【0218】
【表5a】
【0219】
本発明の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約23.735cM〜約35.898cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0220】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーILSTS095及びINRA103に隣接する領域、並びにマーカーILSTS095及びINRA103を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5bに示されるマーカー群から選択される。
【0221】
【表5b】
【0222】
本発明の特別な一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約23.735cM〜約30.887cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0223】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーILSTS095及びIDVGA−45に隣接する領域、並びにマーカーILSTS095及びIDVGA−45を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b1に示されるマーカー群から選択される。
【0224】
【表5b1】
【0225】
本発明の別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約29.77cM〜約35.898cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0226】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBM103及びINRA103に隣接する領域、並びにマーカーBM103及びINRA103を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b2に示されるマーカー群から選択される。
【0227】
【表5b2】
【0228】
本発明のさらに別の特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約29.77cM〜約30.887cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBM103及びIDVGA−45に隣接する領域、並びにマーカーBM103及びIDVGA−45を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5b3に示されるマーカー群から選択される。
【0229】
【表5b3】
【0230】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約30.887cM〜約41.714cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーIDVGA−45及びBMS2815に隣接する領域、並びにマーカーIDVGA−45及びBMS2815を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5cに示されるマーカー群から選択される。
【0231】
【表5c】
【0232】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約35.898cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーINRA103及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーINRA103及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5dに示されるマーカー群から選択される。
【0233】
【表5d】
【0234】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上の約41.714cM〜約61.247cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA21上で、マーカーBMS2815及びBM846に隣接する領域、並びにマーカーBMS2815及びBM846を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5eに示されるマーカー群から選択される。
【0235】
【表5e】
【0236】
BTA26
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA11上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約2.839cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS651及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。
【0237】
しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5fに示されるマーカー群から選択される。
【0238】
【表5f】
【0239】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約31.65cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0240】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS332及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS332及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f1に示されるマーカー群から選択される。
【0241】
【表5f1】
【0242】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約60.476cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0243】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びBM804に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びBM804を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f2に示されるマーカー群から選択される。
【0244】
【表5f2】
【0245】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約53.477cM〜約60.476cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0246】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS882及びBM804に隣接する領域、並びにマーカーBMS882及びBM804を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f3に示されるマーカー群から選択される。
【0247】
【表5f3】
【0248】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約53.577cM〜約66.763cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0249】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS882及びBM7237に隣接する領域、並びにマーカーBMS882及びBM7237を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f4に示されるマーカー群から選択される。
【0250】
【表5f4】
【0251】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約31.65cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0252】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBMS332及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーBMS332及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f5に示されるマーカー群から選択される。
【0253】
【表5f5】
【0254】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約37.635cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0255】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f6に示されるマーカー群から選択される。
【0256】
【表5f6】
【0257】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約53.477cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0258】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びBMS882に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びBMS882を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f7に示されるマーカー群から選択される。
【0259】
【表5f7】
【0260】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約37.635cM〜約41.648cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0261】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、並びにマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f8に示されるマーカー群から選択される。
【0262】
【表5f8】
【0263】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の約41.648cM〜約53.094cM(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0264】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284及びIDVGA−59に隣接する領域、並びにマーカーBM9284及びIDVGA−59を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f9に示されるマーカー群から選択される。
【0265】
【表5f9】
【0266】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上の41.648cMの位置(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0267】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA26上で、マーカーBM9284を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表5f10に示されるマーカー群から選択される。
【0268】
【表5f10】
【0269】
BTA27
本発明のよりさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上に位置する。本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約5.389cM〜約64.098cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、並びにマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び/又は乳房の健康に対して有意である。特別な実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、例えば形質MAS1、例えばMAS2、例えばMAS3、例えばMAS4、例えば乳房の健康指標に対して有意である。しかしながら、さらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、任意の組合せの形質に対して有意である。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6aに示されるマーカー群から選択される。
【0270】
【表6a】
【0271】
本発明の特定の一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約45.253cM〜約52.326cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーINRA134及びBM1857に隣接する領域、並びにマーカーINRA134及びBM1857を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6bに示されるマーカー群から選択される。
【0272】
【表6b】
【0273】
本発明の別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約55.75cM〜約64.098cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0274】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーHUJI−13及びBM203に隣接する領域、並びにマーカーHUJI−13及びBM203を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6cに示されるマーカー群から選択される。
【0275】
【表6c】
【0276】
本発明のさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約54.389cM〜約55.75cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。
【0277】
一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBM2116及びHUJI−13に隣接する領域、並びにマーカーBM2116及びHUJI−13を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6dに示されるマーカー群から選択される。
【0278】
【表6d】
【0279】
本発明のさらなる実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約34.525cM〜約45.253cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーCSSM043及びINRA134に隣接する領域、並びにマーカーCSSM043及びINRA134を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6eに示されるマーカー群から選択される。
【0280】
【表6e】
【0281】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約52.326cM〜約54.389cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBM1857及びBMS2116に隣接する領域、並びにマーカーBM1857及びBMS2116を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6fに示されるマーカー群から選択される。
【0282】
【表6f】
【0283】
本発明のさらなる好ましい実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上の約20.781cM〜約34.525cMの領域(http://www.marc.usda.gov/)に位置する。一実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、ウシ染色体BTA27上で、マーカーBMS2137及びCSSM043に隣接する領域、並びにマーカーBMS2137及びCSSM043を含む領域に位置する。少なくとも1つの遺伝的マーカーは、表6gに示されるマーカー群から選択される。
【0284】
【表6g】
【0285】
本発明において有用な遺伝的マーカーを含むウシ染色体の領域を図1〜図19に示す。
【0286】
表6h1〜表6h10に示されるように、本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの遺伝的マーカーは、マーカーの組合せである。表6h1〜表6h10における、BTA1、BTA5、BTA6、BTA7、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA26、BTA27という用語は、本明細書中の他の箇所で記載されるように、それぞれウシ染色体上に位置する任意の領域及び遺伝的マーカーを含む意味であると理解される。
【0287】
表6h1〜表6h10は、異なる実施形態を示す。ここで、マーカーの組合せはウシ染色体の多重度であり、各実施形態における特定の染色体がXで示される。
【0288】
【表6h1】
【0289】
【表6h2】
【0290】
【表6h3】
【0291】
【表6h4】
【0292】
【表6h5】
【0293】
【表6h6】
【0294】
【表6h7】
【0295】
【表6h8】
【0296】
【表6h9】
【0297】
【表6h10】
【0298】
検出
本発明による遺伝的マーカーの有無の検出は、本発明により本明細書中の他の箇所で特定されるウシ染色体BTA1、BTA5、BTA6、BTA9、BTA11、BTA15、BTA21、BTA7及び/又はBTA27のDNA配列又は相補配列、並びにその転写産物(mRNA)及び翻訳産物(ポリペプチド、タンパク質)について実行され得る。
【0299】
特定領域中の本明細書中に記述される1つ又は複数の位置でのバリアント(variant)ヌクレオチドの有無を検出するために使用され得る非常に多数の分析手順があることは当業者に明らかであろう。特定領域内の又は特定領域に隣接する(flanking)変異又は多形は、多数の技法を利用することによって検出され得る。任意の有核細胞由来の核酸を、かかるアッセイ技法の開始点として使用することができ、当業者に既知の標準的な核酸調製手順に従って単離し得る。概して、アレルバリエーション(allelic variation)の検出には、変異判別技法、任意選択で増幅反応(amplification reaction)及びシグナル発生系が必要とされる。
【0300】
表7に、多数の変異検出技法を列記する。表7に列記された方法のうちの幾つかは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく。ここで、本発明による方法には、可変ヌクレオチド配列のヌクレオチド配列に基づくプライマーの存在下で対象のヌクレオチド配列を増幅するための工程が含まれる。当該方法は、その抜粋が表7にも列記されている多数のシグナル発生系と組み合わせて使用され得る。
【0301】
【表7】
【0302】
表8に、さらなる増幅技法を列記する。アレルバリエーションを検出するための多くの現行の方法は、Nollau et al., Clin. Chem. 43, 1114-1120, 1997によって、並びに標準的教科書、例えばU. Landegren編「変異検出のための実験プロトコル(Laboratory Protocols for Mutation Detection)」、Oxford University Press, 1996及びNewton & Graham編「PCR」第2版、BIOS Scientific Publishers Limited, 1997において概説されている。
【0303】
本発明の一実施形態による遺伝的マーカーの検出は、当業者に既知の多数の技法、例えば、制限断片長ポリメラーゼ連鎖反応、アレル特異的オリゴマー(oligomer)ハイブリダイゼーション、オリゴマー特異的ライゲーションアッセイ(oligomer-specific ligation assays)、PNAとのハイブリダイゼーション、又はロックド核酸(LNA)(locked nucleic acids (lna))プローブ等の方法による、マイクロサテライト又はショートタンデムリピート(short tandem repeats)(STR)の同定、制限断片長多型(RFLP)、欠失又は挿入の検出、RAPD法(random amplified polymorphic DNA)(RAPIDs)、又は一塩基多形の同定によって達成され得る。
【0304】
【表8】
【0305】
本発明のプライマーは、それが基礎にしている配列と十分に相補的であり、且つ増幅されるように意図された核酸分子の対応する領域と選択的にハイブリッド形成するのに十分な長さを有する核酸分子である。プライマーは、上記方法における意図された核酸分子の対応する領域の合成を活性化する(prime)ことが可能である。同様に、本発明のプローブは、十分な長さを有し、且つ高ストリンジェンシー条件又は低ストリンジェンシー条件下で対象の核酸配列(nucleic acid sequence)と選択的に結合する対象の核酸配列と十分に相補的な分子、例えば核酸分子である。
【0306】
試料
本発明による方法はウシ被験体の試料を分析することを含む。ここで、当該試料は、当該方法において使用するためのウシ遺伝子材料を提供可能な任意の好適な試料であり得る。ウシ遺伝子材料は、例えば、血液試料、組織試料(例えば脾臓(spleen)、頬側(buccal)塗抹標本)、体表(body surface)(毛又は爪)の切取り部、乳及び/又は精液(semen)から抽出、単離され、必要に応じて精製され得る。試料はそのままでもよく、凍結してもよい。
【0307】
本発明のDNA多型は、少なくとも1つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも2つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも3つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも4つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも5つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも6つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも7つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも8つのヌクレオチド差異、例えば少なくとも9つのヌクレオチド差異、例えば10のヌクレオチド差異を含む。ヌクレオチド差異は、ヌクレオチド差異、欠失及び/又は挿入、或いはそれらの任意の組合せを含む。
【0308】
プライマー
表9に、本発明により使用され得るプライマーを示す。表9で特定されるプライマー対は個々に使用してもよく、表9の1つ又は複数のプライマー対と併用してもよい。かかるプライマー又はプローブの設計は、当業者である分子生物学者には明らかであろう。かかるプライマーは、任意の好都合な長さ、例えば最大50塩基長、最大40塩基長、さらに好都合には最大30塩基長、例えば8〜25塩基長又は8〜15塩基長を有する。概して、かかるプライマーは、領域内の対応する野生型又はバリアント遺伝子座(variant locus)と完全に相補的な塩基配列(base sequences)を含む。しかしながら、必要に応じて、過度にオリゴヌクレオチドプローブの判別力(discriminatory power)に影響を及ぼさないという条件で、1つ又は複数のミスマッチ(mismatches)を導入してもよい。本発明のプライマー/プローブは、検出を容易にするための1つ又は複数の標識を保有し得る。
【0309】
一実施形態において、プライマー及び/又はプローブは、本明細書中に示されるようなマーカーによって描写される配列を含有する一塩基多型とハイブリッド形成するサブシーケンス(subsequence)とのハイブリダイゼーション、及び/又はその増幅が可能である。
【0310】
本発明のプライマーヌクレオチド配列はさらに、(a)ストリンジェント条件(例えば約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのフィルター結合DNAとのハイブリダイゼーションと、その後の約50〜65℃で0.2×SSC/0.1%ドデシル(Dodecyl)硫酸ナトリウム(SDS)中での1回若しくは複数回の洗浄)下、又は(b)高ストリンジェント条件(例えば約45℃での6×SSC中でのフィルター結合核酸とのハイブリダイゼーションと、その後の約68℃で0.1×SSC/0.2% SDS中での1回若しくは複数回の洗浄)下、又は当業者に明らかな他のハイブリダイゼーション条件下での、描写領域(単数又は複数)の核酸分子とハイブリッド形成する任意のヌクレオチド配列若しくはその相補配列若しくはRNA産物を含む(例えば、Ausubel F.M. et al.編「分子生物学における現行のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」第I巻、Green Publishing Associates, Inc., and John Wiley & sons, Inc., New York, at pp. 6.3.1-6.3.6 and 2.10.3(1989)を参照されたい)。好ましくは、上記(a)及び(b)のヌクレオチド配列とハイブリッド形成する核酸分子は、領域s若しくは領域rの核酸分子の相補体、又はその相補配列若しくはRNA産物を含むものである。好ましい実施形態において、(a)及び(b)のヌクレオチド配列を含む核酸分子は、RAIの核酸分子、又はその相補配列若しくはRNA産物を含む。
【0311】
本発明の核酸分子の中でも、デオキシオリゴヌクレオチド(「オリゴ(oligos)」)は、高ストリンジェント条件又はストリンジェント条件下で、上記の核酸分子とハイブリッド形成する。概して、14〜70ヌクレオチド長のプローブに関しては、融解温度(melting temperature)(TM)は、次式:
Tm(℃)=81.5+16.6(log[一価カチオン(monovalent cations)(モル)])+0.41(% G+C)−(500/N)
(式中、Nはプローブ長である)を用いて算出される。ハイブリダイゼーションがホルムアミドを含有する溶液中で実行される場合、融解温度は、方程式Tm(℃)=81.5+16.6(log[一価カチオン(モル)])+0.41(% G+C)−(0.61%ホルムアミド)−(500/N)(式中、Nはプローブ長である)を使用して算出される。概して、ハイブリダイゼーションは、(DNA−DNAハイブリッドに関しては)Tmより約20〜25℃低い温度で、(RNA−DNAハイブリッドに関しては)Tmより10〜15℃低い温度で実行される。
【0312】
例示的な高ストリンジェント条件は、例えば、37℃(約14塩基オリゴに関する)、48℃(約17塩基オリゴに関する)、55℃(約20塩基オリゴに関する)、及び60℃(約23塩基オリゴに関する)の、6×SSC/0.05%ピロリン酸(pyrophosphate)ナトリウム中での洗浄を指す可能性がある。したがって、本発明はさらに、本発明のr領域多型を検出するヌクレオチドプライマー又はプローブを提供する。評価は、少なくとも1つの核酸プライマー又はプローブの手段、例えばDNA、RNA又はペプチド核酸(peptide nucleic acid)(PNA)若しくはロックド核酸(LNA)等の核酸アナログ(analogue)のプライマー又はプローブによって実行され得る。
【0313】
本発明の一態様によれば、描写領域1中の1つ又は複数の位置での多型を検出することが可能なアレル特異的オリゴヌクレオチドプローブが提供される。アレル特異的オリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは5〜50ヌクレオチド、より好ましくは約5〜35ヌクレオチド、より好ましくは約5〜30ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも9ヌクレオチドである。
【0314】
連鎖の決定
遺伝的マーカーが遺伝子材料中に存在するかどうかを検出するために、当業者に既知の標準的方法が、例えば核酸増幅を用いて適用され得る。遺伝的マーカーが乳房の健康形質に遺伝的に連鎖するかどうかを判断するために、回帰法を使用する場合には順列検定(permutation test)が適用され(Doerge and Churchill, 1996)、分散成分(variance components)法を使用する場合にはピエフォ法(piepho method)が適用され得る(Piepho, 2001)。順列検定の原理はDoerge and Churchill(1996)によって十分に記載されている一方、ピエフォ法はPiepho(2001)によって十分に記載されている。回帰法を使用する家系内解析における有意な連鎖、1変異当たり1000の順列が、順列検定を使用して作製された(Doerge and Churchill, 1996)。5%の染色体全体水準での閾値は、遺伝的マーカー及び乳房の健康形質間の連鎖に関する有意な証拠であると見なされた。また、QTLは異なる雄親家系で確認された。分散成分法を使用する家系間解析及び多形質解析(multi-trait analysis)に関しては、ピエフォ法を使用して有意水準を求めた(Piepho, 2001)。5%の染色体全体水準での閾値は、遺伝的マーカー及び乳房の健康形質間の連鎖に関する有意な証拠であると見なされた。
【0315】
キット
本発明の別の態様は、ウシ被験体におけるウシ乳房の健康に関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用するための診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、ヌクレオチド配列が配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される、診断キットに関する。
【0316】
本発明によるウシ被験体に関する乳房の健康の遺伝子決定因子を確立するためのウシ被験体の遺伝子型同定(genotyping)は、本明細書中に記載の標準的なDNA抽出法を使用して提供され得るゲノムDNA(genomic DNA)の解析に基づき得る。ゲノムDNAは、標準技法、例えば多型マーカー(polymorphic marker)領域に対応する(相補的な)オリゴヌクレオチドプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応等の標準的な技法を使用して単離且つ増幅し得る。増幅反応前にDNAを精製するさらなる工程が含まれ得る。したがって、乳房の健康特性を確定するための診断キットは、別個の包装中に、表9に示される配列の群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列、及びそれらの任意の組合せを含む。
【0317】
[実施例]
動物
実施例1〜実施例10において使用される動物材料は、合計1373頭の出生児検定息子を有する19個の父系性(paternal)デンマークホルスタイン雄親家系を有するグランドドーターデザインから成る。1祖父当たりの息子の数は、33〜105の範囲であり、家系サイズの平均は72.3であった。
【0318】
ゲノムDNAの精製
以下のプロトコールに従って、精液からゲノムDNAを精製した。精液ストローを解凍後、ストローの両端を鋏で切り落とし、精液内容物を1.5ml容のエッペンドルフチューブに移した。0.9% NaCl 1mlを使用して、ストローをチューブ中に洗い込んだ。次にチューブを2000rpmで5分間遠心分離し、その後、上清(supernatant)を除去した。この洗浄工程を2回繰り返した。次に、300μlの緩衝液S(10mMトリスHCl(pH8)、100mM NaCl、10mM EDTA(pH8)、0.5% SDS)、1M DTT 20μl及びプロナーゼ(20mg/ml)(Boehringer)20μlを、チューブに入れる。混合後、チューブをゆっくりと回転させながら一晩インキュベートし、飽和(saturated)NaCl 180μlを添加後、15秒間激しく撹拌する。チューブを11000rpmで15分間遠心分離する。上清0.4mlを2ml容チューブに移し、96%エタノール1mlを添加し、チューブをゆっくりと回転させることによって混合を達成する。次にチューブを、11000rpmで10分間遠心分離する。液体を注ぎ出すことによって上清を除去し、70%エタノール(0.2ml)を用いてペレット(pellet)を洗浄し、再度11000rpmで10分間遠心分離する。エタノールを注ぎ出し、ペレットを乾燥させて、55℃で30分間、TE緩衝液0.5ml中に再懸濁する(resuspend)。
【0319】
増幅手順
TEMPアーゼ(GeneChoice)ポリメラーゼ及び供給元(GeneChoice)により提供されるような反応緩衝液Iを使用して、8μlの容量中でPCR反応を実行した。通常、各多重PCR(multiplex PCR)中には、5つの異なるマーカーが含まれる(DNA 1μl、TEMPアーゼ酵素0.1μl、0.2mM dNTP、1.2mM MgCl2、0.3μM各プライマー)。
PCR混合物を、(TEMPアーゼに関しては)94℃で15分間、初期変性に付した。その後、試料をタッチダウンしながら10サイクル、サイクル処理した。即ち、温度を各サイクル(94℃、30秒間の変性、67℃、45秒間のアニーリング、72℃、30秒間の伸長(elongation))で1℃下げて、その後、試料を普通のPCR条件(94℃、30秒間の変性、58℃、45秒間のアニーリング、72℃、30秒間の伸長)で20サイクル、サイクル処理した。72℃で30分間の1サイクルでPCRサイクル処理を終結し、PCR機械を、「常に(ever)」4℃で試料を冷却するようにプログラムした。
【0320】
マーカーの検出に使用されるプライマーのヌクレオチド配列を表9に示す。配列を5’末端から列記する。
【0321】
【表9−1】
【表9−2】
【表9−3】
【表9−4】
【表9−5】
【表9−6】
【表9−7】
【0322】
PCR産物0.5μlをホルムアミド9.5μlに添加し、ABI−3730XLシーケンシング機器(Applied Biosystems Inc.)で解析した。
【0323】
マーカー及びマップ
マーカーは、先に公開されたマップ(Barendse et al., 1997)及び食肉動物研究所(http://sol.marc.usda.gov/)のウェブサイトから選択された。全ゲノムスキャン(whole genome scan)により、すべての常染色体[ウシ染色体(BTA)1〜29]をカバーした。ゲノムを、平均マーカー間隔7.97cMの327個のマイクロサテライトマーカーを使用してスクリーニングした。マーカーの遺伝子型を自動シーケンス分析計(ABI、Perkin Elmer)で求めた。マップを、Cri−MAPバージョン2.4(Green et al., 1990)及びHaldaneのマップ関数を使用して作製した。算出されたマップ距離をQTL解析において使用した。表10〜表15に、染色体ごとに使用されるマーカーを示す。以下の表に、関連QTLに使用したマーカーを示す。マーカーに対する任意のさらなる情報は、「http://www.marc.usda.gov/」に見出され得る。
【0324】
【表10】
【0325】
【表11】
【0326】
【表11b】
【0327】
【表11c】
【0328】
【表12】
【0329】
【表12b】
【0330】
【表13】
【0331】
【表14】
【0332】
【表14b】
【0333】
【表15】
【0334】
表現型データ
雄ウシの娘を、mas1、mas2、mas3、mas4、SCC及び乳房の健康指標についてスコア化した。息子の形質に対する推定育種価(breeding values)(EBV)を、家系構成を無視する単一形質の最良線形不偏予測(BLUP)動物モデルを使用して算出した(表16)。これらのEBVをQTL解析において使用した。個々の形質で使用される娘の登記は以下の通り。
Mas1:第一出産前5日〜出産後50日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas2:第一出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas3:第二出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
Mas4:3回目以降の出産前5日〜出産後305日の期間での、臨床型乳房炎の治療症例。
SCS:第一出産後5日〜180日の期間での平均SCS。
乳房の健康指標:Mas1〜Mas4、SCC、前乳房付着、乳房深さ、及び乳房バンドからの情報を相互に比較する指標。
【0335】
【表16】
【0336】
QTL解析
データを一連のモデルを用いて解析した。最初に、すべての形質に対して多点回帰アプローチを使用する単一形質モデルを、すべての染色体に渡って解析した。家系内で有意な効果を有する染色体を、家系間で見出されるQTLを検証するため且つQTLの特性化のために分散成分法を用いて解析した。染色体が2つ以上の形質に影響を及ぼすことが見出された場合、多形質分散成分モデルを使用した。
【0337】
回帰分析
マーカーの集団アレル頻度(allele frequencies)を、EMアルゴリズムを使用して求めた。引き続き、アレル頻度が誤差無く分かると仮定した。雄親におけるフェーズを出生児のマーカー型に基づいて求めた。引き続き、このフェーズが誤差無く分かると仮定した。各マップ位置での分離確率(segregation probabilities)を、Haldaneのマッピング関数を同時使用して、染色体上のすべてのマーカーからの情報を使用して算出した(Haldane, 1919)。表現型を分離確率に回帰した。有意性閾値(significance thresholds)を、順列検定を使用して算出した(Churchil and Doerge, 1994)。
【0338】
分散成分解析 単一形質単一QTL解析
各形質を、連鎖解析を使用して別個に解析した。完全なモデルは以下の通り表現され得る:
【数1】
(式中、yはn個のEBVのベクトル、Xは既知のデザイン行列、βは未知の固定効果のベクトル(ここでは単なる平均である)、Zは個体に関連する行列、uは付加的な多遺伝子性効果(polygenic effects)のベクトル、Wは各個々の記録を未知の付加的なQTL効果と関連付ける既知の行列、qは個体の未知の付加的なQTL効果のベクトル、eは残余のベクトルである)。ランダム変数u、q及びeは、多変量であり(multivariate)、正規分布し且つ相互に独立すると仮定される(Lund et al., 2003)。
【0339】
多形質単一QTL解析
2つ以上の形質に影響を及ぼす染色体について、多形質解析を実行した。モデル(1)は、多形質単一QTLモデルに拡張し得る(式中、yは、t個の形質に対して観察数がnである場合のn×tベクトルである(Sorensen et al., 2003))。
【0340】
同祖性(IBD)行列
まず、配偶子関係行列(Fernando and Grossman, 1989)を算出し、次に、配偶子関係行列とIBD行列との間の線形関係を使用して、IBD行列をデザインした(George et al., 2000)。配偶子関係行列により、すべての動物系統のランダムなQTLアレル効果間の共分散(covariance)構造が記載される。連鎖したマーカーの伝達の情報を使用して、推定上のQTL位置でのIBD確率を算出する(Sorensen et al., 2003)。
【0341】
有意水準
ゲノム毎の第一種の過誤を制御するおおよその閾値水準をコンピュータ計算するための迅速な方法を使用して、分散成分解析に対する有意性閾値を算出した(Piepho, 2001)。染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)に5%の有意水準が有意であると見なした。
【実施例1】
【0342】
BTA1
表17に、BTA1についての回帰分析の結果を示す。図1及び図2は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析(single trait analysis)で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性(pleiotrophic)QTLについてのサインは全く無い。表17に、家系内解析の結果を示す。
【0343】
【表17】
【実施例2】
【0344】
BTA5
表18に、BTA5についての回帰分析の結果を示す。図3及び図4は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELLについて有意なQTLが検出された(尤度比=11.02、位置0.44モルガン)。3つの雄親家系が本QTLに寄与する:223803、226201及び232606。家系間解析において、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0345】
【表18】
【実施例3】
【0346】
BTA7
表19に、BTA7についての回帰分析の結果を示す。図5及び図6は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、乳房の健康指標について有意なQTLが検出された(尤度比=18.9、位置0.75モルガン)。4つの雄親家系が本QTLに寄与する:236947、226804、230104及び237017。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3及びMAS4について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0347】
【表19】
【実施例4】
【0348】
BTA15
表20に、BTA15についての回帰分析の結果を示す。図7及び図8は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0349】
【表20】
【実施例5】
【0350】
BTA21
表21に、BTA21についての回帰分析の結果を示す。図9及び図10は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0351】
【表21】
【実施例6】
【0352】
BTA27
表22に、BTA27についての回帰分析の結果を示す。図11及び図12は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。家系間解析において、MAS3について有意なQTLが検出された(尤度比=6.76、位置0.60モルガン)。4つの雄親家系が本QTLに寄与する:235922、233463、226201及び226804。家系間解析において、CELL、MAS1、MAS2、MAS4及び乳房の健康指標について有意なQTLは全く検出されなかった。多形質解析からは、形質CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標に影響を及ぼす多指向性QTLについてのサインは全く無い。
【0353】
【表22】
【実施例7】
【0354】
BTA6
表23に、BTA6についての回帰分析の結果を示す。図13は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0355】
【表23】
【実施例8】
【0356】
BTA9
表24に、BTA9についての回帰分析の結果を示す。図14及び図15は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0357】
【表24】
【実施例9】
【0358】
BTA11
表25に、BTA11についての回帰分析の結果を示す。図16は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0359】
【表25】
【実施例10】
【0360】
BTA26
表26に、BTA26についての回帰分析の結果を示す。図17〜図19は、回帰分析に対するQTLを示すグラフである。分散成分法を使用して、単一形質解析で、CELL、MAS1、MAS2、MAS3、MAS4及び乳房の健康指標について、家系(一解析にはすべての雄親家系が含まれる)間でQTLを検出した。
【0361】
【表26】
【実施例11】
【0362】
QTL検討をデンマークホルスタインフリーシャンウシで実行して、第一、第二及び第三の乳汁分泌における臨床型乳房炎、並びに第一の乳汁分泌における体細胞数に影響を及ぼす染色体領域を同定した。乳房配置及び乳形質に対する関連効果に対して有意な効果を評価した。合計8つの関連で、臨床型乳房炎は6つの染色体上に検出され、SCSは8つであった。2つの染色体は、CM及びSCSの両方に影響を及ぼした。臨床型乳房炎に影響を及ぼすQTLのうちの4つは、乳形質に対する効果が無く、それらのQTLに対してMASが有効に実行され得る。2つのQTLが、乳産生量形質に影響を及ぼすQTLと連鎖していることが見出された。この関連は選抜の際に考慮される必要がある。
【0363】
(1)デンマークホルスタインにおける、臨床型乳房炎、体細胞スコアに影響を与えるウシゲノム間のQTLを検出すること、(2)臨床型乳房炎に影響を及ぼす染色体領域が、デンマークホルスタインにおける形質である、乳房の健康指標又は乳生産形質にも影響を及ぼした場合に、多面作用に関するこれらのQTLを複数の連鎖QTLに対して特性化すること、を目的とする検討について、本実施例により説明する。19〜34個の祖父家系及び1373〜2042頭の息子を使用するグランドドーターデザインを使用して、染色体をスキャンした。29個の常染色体すべてをカバーする384個のマイクロサテライトマーカーを全部スキャンで使用した。家系間の回帰分析からは、17個の解析が第一(CM1)、第二(CM2)及び第三の(CM3)乳汁分泌における臨床型乳房炎、並びに第一の乳汁分泌における体細胞数スコア(SCS)について染色体全体で有意であった。染色体5、6、9、11、15及び26は臨床型乳房炎に影響を及ぼすことが見出され、染色体5、6、8、13、22、23、24及び25はSCSに影響を及ぼした。乳形質に対して何の効果も無かったので、染色体6、11、15及び26上のマーカーを使用して、乳産生量に対する遺伝的進歩を妨げることなく、臨床型乳房炎に対するマーカー利用選抜を実行することができる。2つの形質に影響を及ぼす多面発現性QTL、又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つのQTLのいずれかを仮定する多形質モデルを比較することにより、これらの場合を見分ける幾つかの証拠が与えられた。BTA5について最も可能性の高いモデルは、CM2、CM3及びSCSに影響を及ぼす多面発現性QTLであった。連鎖QTLは脂肪産生量指標に影響を及ぼしている。BTA9について最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖した、およそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性のQTLである。
【0364】
デンマークにおいては、乳房炎耐性(mastitis resistance)改善のための育種が、第一、第二、及び第三の乳汁分泌における乳房炎の治療、並びに相関した指示形質である体細胞スコア、乳形態、前乳房付着、乳房深さについての情報を組み合わせる多形質指標によって実行される。指標内に、異なる形質に対する適切な重み付けを有するQTL情報を含むためには、所定のQTLの効果を精査する(disect)ことが重要である。
概して、乳房炎耐性は、経済的に最も有意な形質である乳生産形質と相関する。したがって、乳房炎への耐性を増大させる所定のQTLが乳生産形質に対しても効果があるかどうかを調査することが不可欠である。染色体領域が両形質に影響を及ぼすことが見出される場合、それが両形質に影響を及ぼす1つの多面発現性のQTLであるかどうか、又はそれがそれぞれ1つの形質に影響を及ぼす連鎖した遺伝子であるかどうかを知ることが重要である。後者の状況においては、組換え動物を選択することにより、連鎖による不都合な相関を破壊することが可能である。
【0365】
動物
デンマークホルスタイン集団において、全ゲノムスキャン(total genome scan)を実施した。グランドドーターデザインに従って、マーカー及び表現型データを収集した(Weller et al., 1990)。染色体2、4、5、6、9、12、13、19、20、22、23、24及び25は、19頭の祖父及び1592頭の息子で解析し、染色体17は20家系で、染色体BTA14は24祖父家系で、染色体28は33家系で、染色体1、3、7、8、10、11、15、16、18、21、26、27及び29は、34頭の祖父及び2297頭の息子で解析した。1頭の雄親当たりの息子の数は、20頭〜106頭の範囲であり、家系の平均サイズは、上記19頭の祖父の家系では84頭、上記34頭の祖父の家系では68頭であった。雄親及びその息子についてマーカー情報に関して遺伝子型を同定した(genotyped)一方、孫娘の能力から表現型の記録を取った。
【0366】
マーカー及びマップ
マーカー及びその位置は、食肉動物研究所のウェブサイト:http://www.marc.usda.gov/genome/genome.htmlから選択した。29個の常染色体すべてを、 平均マーカー間隔7.97cMを有する384個のマイクロサテライトマーカーを使用して完全にカバーした。マーカー及び位置はBuitenhuis et al., 2007で与えられる。遺伝子型を自動シーケンス分析計で求めた。
【0367】
表現型データ
第一形質
使用したデータは、息子の形質に対する推定育種価(EBV)であり、雄親間の家系構成を無視する最良線形不偏予測(BLUP)モデルを使用して算出した。モデルにおける固定効果は、牛群の年次及び季節(Herd-year-season)、年月並びに出産月齢(第一出産歴(parity)のみ)のクラス効果である。ランダム効果は雄親及び残余であった。第一出産(CM1)、第二出産(CM2)及び第三出産(CM3)前10日から出産後305日のリスク期間を有する単一形質モデルを使用して、臨床型乳房炎に対するEBVを算出した。これらの期間それぞれにおける乳房炎を二面性の0/1形質として記録する。ここで、1は雌ウシが適切な期間、乳房炎の治療を受けたことを示し、0はそうではないことを示す。
【0368】
第二形質
第一出産歴からの毎月の搾乳を使用して、第一出産後10日〜180日の期間における平均体細胞スコア(SCS)を算出した。前乳房付着(UA)及び乳房深さ(UD)を、第一出産歴において1〜9のスケールで分類することによって評価した。乳生産形質については、公式の育種価指標を直接使用した(http://www.lr.dk/kvaeg/diverse/principles.pdf)。形質である乳産生量、タンパク質産生量、及び脂肪産生量のそれぞれについて、単一形質指標(MI、PI及びFI)を、最初の3回の乳汁分泌に対して反復精度モデルを使用して算出した。3つの指標の機能により、複合産生量指標(YI)が定義される。
【0369】
QTL解析
一連の解析を実行した。まず、家系間解析及び家系内解析に対する多点回帰アプローチを用いてデータを解析した。家系間の染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)での有意性が臨床型乳房炎及び少なくとも1つ以上の形質に対して得られた場合、多形質モデルを分散成分法を使用して適合させた。同定されたQTLが、両形質に影響を及ぼす1つのQTL(多面作用)又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖QTLである可能性が高いかどうかを見分けるために、適合させたモデルを設計した。
【0370】
多形質解析
2つ以上の形質に影響を及ぼす染色体について、データが、両形質に影響を及ぼす単一のQTL、又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖(liked)QTLによって十分に記載されるかどうかを検定するために、多形質解析を実行した。それらのモデルの記載は、Lund et al., 2003に見出され得る。
【0371】
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルは以下の通り記述され得る:
【数2】
(式中、yは、t={1,2}の形質に対する観察数がnの場合のn×tベクトル、Xはデザイン行列、βは固定効果のベクトル、Zは記録を個体に関連付ける行列、uは付加的な多遺伝子性効果のベクトル、Wは各個体の記録をそのQTL効果に関連付ける行列、qiはi番目のQTLに対応する付加的なQTL効果のベクトル、eは残余のベクトルである)。ここで、QTLの数、n QTLが1又は2に等しいと仮定する。ランダム変数u、q及びeは多変量で、正規分布し且つ相互に非相関であると仮定する。多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルの仕様は、Lund et al., 2003に見られ得る。コンピュータ計算の効率性及び安定性を得るために、単一形質VCモデルによって与えられる位置の最大尤度推定値に、連鎖QTLモデルを適合させることによって、連鎖QTLに対する全数検索を回避した。多面発現性モデルを実行して、連鎖QTLモデルの2つの位置に広がる領域をカバーした。
【0372】
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデル間でのモデル選択
多面発現性QTLモデル及び連鎖QTLモデルを、尤度比検定(likelihood ratio tests)を使用して比較することはできない。なぜなら、モデルが入れ子になっているからである。したがって、ベイズ情報量規準(BIC)(Kass and Raftery 1995 ; Schwartz 1978)を使用してどちらのモデルが好適であるかを評価した。2つのモデルは、同一数のパラメータを必要とし、結果的に、BICにより、
【数3】
に簡素化される。事前に2つのモデルの可能性が等しいと仮定する場合、本規準を使用する結果は、連鎖QTLモデルの事後確率(posterior probability)に対する多面発現性モデルの事後確率の近似である。どちらのモデルがより可能性が高いかを示すために使用される別のあまり公式ではない規準は、多面発現性モデル由来の2つの形質に対するQTL効果間の推定相関(rQ12)である。rQ12を使用することの合理性は、2つの形質が二アレルの多面発現性QTLの影響下にある場合、rQ12の真の値が1になることである。
【0373】
第一形質である、CM1、CM2、CM3及びSCSに関する家系間での回帰分析から、家系間の染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)の5%有意水準を使用して、17個の結果が同定された(表27)。影響は13個の染色体で見出された。効果のうち8つは、臨床型乳房炎に対するものであった。2つの染色体だけが2回以上の出産歴における臨床型乳房炎に対する有意性に到達した。8つの領域がSCSと有意に関連した。それらのうち2つは、臨床型乳房炎にも影響を及ぼすことが見出される領域(BTA5及びBTA6)であった一方、残りの6つの染色体は、臨床型乳房炎に影響を及ぼすことなくSCSとの有意な関連を与えた。
【0374】
臨床型乳房炎と関連したQTLを保有する6つの染色体からは、それらのうち4つが、相関形質と有意に関連した。BTA5はSCS及びFIと、BTA6はSCSと関連した。BTA9はYIと、BTA13はUDと関連した。最後に、BTA26はFI及びYIと関連した。
【0375】
表27に、臨床型乳房炎における第一、第二、及び第三の乳汁分泌(CM1、CM2及びCM3)並びに体細胞スコア(SCS)に対する家系間回帰モデルを使用する染色体毎(染色体ワイズ、chromosome wise)の同時検定に関するP値を示す。臨床型乳房炎に対して有意な効果を有する染色体に関して、乳房深さ(UD)、前乳房付着(UA)、乳産生量指標(MI)、タンパク質産生量指標(PI)、脂肪産生量指標(FI)及び合計の産生量指標(YI)に影響を及ぼすQTLの有意性が示唆される。
【0376】
【表27】
【0377】
多面作用対連鎖
染色体領域が、臨床型乳房炎及び相関形質のうち少なくとも1つに影響を及ぼすことが見出された状況において、1つの多面発現性QTL又はそれぞれが1つの形質に影響を及ぼす2つの連鎖QTLのいずれによる可能性が最も高いかは、二形質モデルで検定される。多形質モデルにより、異なるQTLの連鎖及び多面作用を見分けるための幾つかの示唆が与えられる(表28)。CM2及びCM3に対する多面発現性モデルが連鎖QTLモデルよりも1820.5倍可能性が高いBTA5に対して、最も強い結果が得られた。BTA5では、CM2、CM3、SCS及びFI間で二形質モデルを実行した。最も可能性の高い状況は、多面発現性QTLがCM2、CM3及びSCSに影響を及ぼしている一方で、連鎖QTLがFIに影響を及ぼしていることである。このことは、一部は、CM1、CM2及びSCSのうち二形質の組合せすべてに関して、多面発現性モデルがより可能性が高いことを示す、ベイズ因子からの証拠に基づく。本証拠はCM1及びCM2に関して特に強い。FIを含むモデルに関しては、概して、連鎖モデルの可能性がより高かった。また、二形質連鎖モデルにおけるQTL間の推定距離は、FIを含む組合せ(24〜46cM)の方が、CM1、CM2及びSCS間のモデル(3.9〜14.3cM)と比較して概してより高かった。BTA6では、モデル化された多面発現効果によるSCS及びCM2に対するQTL効果間の相関が1近くになり、連鎖モデルにおいては、2つのQTL位置の推定値が近かった。これらの両方が二アレルの多面発現性QTLに従うため、最も可能性の高い状況であると見なされ得る。BTA9では、最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖したおよそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性QTLである。第二のQTLもCM2に影響を及ぼし得るが、これはあまり確かではない。CMに影響を及ぼすQTLの多面作用に関する証拠は、一部はベイズ因子からの限られた証拠から、一部はCM1及びCM2に対するQTL効果間の相関が多面発現性モデルにおいて1になったという事実から与えられる。ベイズ因子からのYIが連鎖したQTLに関する証拠は、約100倍可能性が高いとして、連鎖モデルを支持する。YI及びCM1又はCM2の間での両方の多面発現性のモデルに関しては、QTL効果の相関は低く、0.01及び0.57であった。
【0378】
【表28】
【0379】
本実施例における臨床型乳房炎に影響を及ぼす6つの染色体からは、BTA5、BTA6、BTA9及びBTA26が高度に相関した形質に影響を及ぼした。体細胞スコアは臨床型乳房炎と高度に相関し、或る程度まで乳房炎の病原体による感染に対して同一の応答を発現する。臨床型乳房炎に影響を及ぼす領域からは、2つ(BTA5及びBTA6)がSCSにも影響を及ぼした。
【0380】
BTA5は、第二及び第三の乳汁分泌の両方において、臨床型乳房炎に影響を及ぼした。BTA5については、ベイズ因子からの実質的な証拠により、多面作用と連鎖との区別が可能となる。最も可能性の高い状況は、1つのQTLがCM2、CM3及びSCSに影響を及ぼしており、連鎖QTLがFIに影響を及ぼしていることである。2つのQTL間のフェーズは、臨床型乳房炎に対して陽性のQTLを保有する個体が概して、FIに対して陰性のQTLを保有するようなものである。しかしながら、本発明者等の位置推定値によれば、2つのQTLは約30cM離れている。これは、CMに影響を及ぼすQTL及びFIに影響を及ぼすQTLに対して陽性の組換え個体を選抜するのに十分である。そうする際に、形質間の遺伝的相関(genetic correlation)をより対立的でないものへと変更可能であるべきである。BTA5は、北米ホルスタインフリーシャンの重複している領域において、SCSに対して有意であることが見出されている(Heyen et al., 1999)。
【0381】
BTA6に関しては、多面作用を連鎖と見分ける強い証拠は全くなかった。連鎖モデルにおける2つの位置間の距離の小ささ、並びにSCS及びCM3に対するQTL効果間の相関の推定値の高さ(0.99)により、多面発現性QTLであり得ることが示唆される。
【0382】
BTA9では、連鎖を多面発現性モデルと見分ける証拠は殆どなかった。しかしながら、最も可能性の高いモデルは、YIに影響を及ぼす58cM近辺のQTLと連鎖する、およそ8cMのCM1及びCM2に影響を及ぼす多面発現性QTLである。QTL相関は対立が強く、その意味は臨床型乳房炎に対して陽性のQTLを保有する個体が、概してYIに対して陰性のQTLを保有することである。しかしながら、本発明者等の位置の推定値によれば、2つのQTLは約50cM離れており、これはCMに影響を及ぼすQTL及びYIに影響を及ぼすQTLに対して陽性の組換え個体を選抜するのに十分である。それらの個体が選抜される場合、乳房炎及び産生量の間の好適な遺伝的相関に寄与する。多面発現性モデルと連鎖モデルとを見分ける能力は、任意の連鎖QTL間の情報マーカーの数と関連がある。
【0383】
染色体6、11、15及び26上のマーカーを使用して、乳産生量に対する遺伝的進歩を妨げることなく、臨床型乳房炎に対するマーカー利用選抜を実行し得る。なぜなら、乳形質に対して何の効果も観察されなかったからである。染色体5及び9は、乳産生量及び臨床型乳房炎に影響を及ぼした。この場合、2つの形質間の関係を考慮に入れる必要がある。どちらの場合においても、最も可能性の高い状況が、乳房炎又は産生量の形質のいずれかに影響を及ぼす連鎖QTLが或る距離で位置付けられることであるという、幾つかの不確定の証拠があった。この場合、MASは両方の形質に有効である可能性があり、2つの形質間の包括的な遺伝的相関をあまり対立的でないように変化させるのに寄与する可能性さえある。
【0384】
ノルディック系において、臨床型乳房炎を低減させるために選抜を実行し、SCSは相関した情報源としてのみ使用する。しかしながら、SCSは、乳房炎による経済的損失の実質部分の責任がある無症候性症例の測定でより優れている。したがって、おそらくSCSにも経済的な重みが付加されるはずである。この場合には、SCSに影響を及ぼすことだけが見出された染色体8、13、22、23、24及び25上のQTLが、選抜で直接使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0385】
【図1】乳房の健康特性に関連するBTA1のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号(herdbook number)」及び乳房の健康パラメーター(udder health parameter)を示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0386】
【図2】乳房の健康特性に関連するBTA1のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0387】
【図3】乳房の健康特性に関連するBTA5のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0388】
【図4】乳房の健康特性に関連するBTA5のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0389】
【図5】乳房の健康特性に関連するBTA7のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0390】
【図6】乳房の健康特性に関連するBTA7のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0391】
【図7】乳房の健康特性に関連するBTA15のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0392】
【図8】乳房の健康特性に関連するBTA15のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0393】
【図9】乳房の健康特性に関連するBTA21のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0394】
【図10】乳房の健康特性に関連するBTA21のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0395】
【図11】乳房の健康特性に関連するBTA27のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0396】
【図12】乳房の健康特性に関連するBTA27のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0397】
【図13】乳房の健康特性に関連するBTA6のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0398】
【図14】乳房の健康特性に関連するBTA9のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0399】
【図15】乳房の健康特性に関連するBTA9のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0400】
【図16】乳房の健康特性に関連するBTA11のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0401】
【図17】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0402】
【図18】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【0403】
【図19】乳房の健康特性に関連するBTA26のゲノムスキャン図である。数字はそれぞれ、「血統書番号」及び乳房の健康パラメーターを示す。X軸は、本解析において利用される位置に従ってモルガンで表現される染色体の距離を表す。Y軸は、F値で表現されるQTL解析の検定統計量を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウシ被験体における乳房の健康特性を判断する方法であって、該ウシ被験体由来の試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖した、少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、
該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、
ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、
該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が、該ウシ被験体又はその出生児(off-spring)の乳房の健康特性を示す、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法によって乳房の健康特性を判断することを含む、育種目的でウシ被験体を選抜する方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1の領域で、約80.379〜154.672cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5の領域で、約0〜103.169cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6の領域で、約0〜129.985cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7の領域で、約0〜135.564cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9の領域で、約4.892〜109.287cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11の領域で、約19.44〜122.37cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15の領域で、約48.216〜109.753cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21の領域で、約10.969〜61.247cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26の領域で、約2.839〜66.763cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27の領域で、約5.389〜64.098cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びBMS1789に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びBMS1789を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4367及びBMS918に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4367及びBMS918を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びBMJ4043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びBMJ4043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びDIK4367に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びDIK4367を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーMCM130及びDIK4367に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーMCM130及びDIK4367を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びURBO14に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びURBO14を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5002及びRM500に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5002及びRM500を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びRM500に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びRM500を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBP1及びDIK4759に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBP1及びDIK4759を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーRM500及びETH10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM500及びETH10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びBMC1009に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びBMC1009を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMC1009及びETH10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMC1009及びETH10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーETH10及びBMS1216に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH10及びBMS1216を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBL1038を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBM4311に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBM4311を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM4311に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM4311を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA133及びOARJMP36に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA133及びOARJMP36を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM1329及びBM415に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM1329及びBM415を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM2320及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM2320及びBL1038を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBMS2258に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBMS2258を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBM6117に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBM6117を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーUWCA20及びBMS2258に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーUWCA20及びBMS2258を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7247及びBMS2840に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7247及びBMS2840を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2840及びOREAE129に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2840及びOREAE129を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びDIK4606に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びDIK4606を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーILST006及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILST006及びBL1043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びILSTS006に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びILSTS006を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びBL1043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びBMS2840に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びBMS2840を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4208及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4208及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーUWCA9及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーUWCA9及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1290及びBM4208に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1290及びBM4208を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーETH225及びBMS1267に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH225及びBMS1267を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーETH225及びILSTS037に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH225及びILSTS037を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2819及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2819及びBMS1967を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2295及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2295及びBMS1967を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びBMS1290に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びBMS1290を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びUWCA9に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びUWCA9を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2047及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2047及びHEL13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーHUJV174及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーHUJV174及びHEL13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7169及びTGLA58に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7169及びTGLA58を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項58】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM6445及びBMS1822に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM6445及びBMS1822を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項59】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2569及びINRA131に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2569及びINRA131を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項60】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM2818及びINRA131に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM2818及びINRA131を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項61】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS429を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS927に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS927を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項63】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS927及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS927及びBMS429を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項64】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びILSTS027に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びILSTS027を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項65】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びIDVGA10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びIDVGA10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2076及びBMS927に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2076及びBMS927を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項67】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS095及びINRA103に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS095及びINRA103を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−45及びBMS2815に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−45及びBMS2815を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項69】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA103及びBMS846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA103及びBMS846を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項70】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2815及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2815及びBM846を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM7237を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項72】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項73】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM804に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM804を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項74】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM7237を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項75】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項76】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項77】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項79】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項80】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項81】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA134及びBM1857に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA134及びBM1857を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項82】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーHUJI−13及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーHUJI−13及びBM203を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2116及びHUJI−13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2116及びHUJI−13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーCSSM043及びINRA134に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーCSSM043及びINRA134を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBM1857及びBMS2116に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM1857及びBMS2116を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2137及びCSSM043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2137及びCSSM043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項87】
前記少なくとも1つのマーカーが遺伝的マーカーの組合せである、請求項1に記載の方法。
【請求項88】
染色体毎の有意水準が少なくとも5%である、請求項1に記載の方法。
【請求項89】
ウシ被験体において、ウシ乳房の健康と関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用する診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、該ヌクレオチド配列が、配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される、ウシ被験体において、ウシ乳房の健康と関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用する診断キット。
【請求項1】
ウシ被験体における乳房の健康特性を判断する方法であって、該ウシ被験体由来の試料中に、乳房の健康を示す少なくとも1つの形質と連鎖した、少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出することを含み、
該少なくとも1つの遺伝的マーカーが、
ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS4008及びURB014を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1095及びBM315を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS093及びBL1038を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7160及びBL1043を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS1967を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM716及びHEL13を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びBMS429を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1117及びBM846を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS651及びBM7237を含む領域、並びに/又は、
ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1001及びBM203を含む領域に位置し、
該少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無が、該ウシ被験体又はその出生児(off-spring)の乳房の健康特性を示す、ウシ被験体における乳房の健康特性を判断する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法によって乳房の健康特性を判断することを含む、育種目的でウシ被験体を選抜する方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1の領域で、約80.379〜154.672cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5の領域で、約0〜103.169cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6の領域で、約0〜129.985cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7の領域で、約0〜135.564cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9の領域で、約4.892〜109.287cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11の領域で、約19.44〜122.37cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15の領域で、約48.216〜109.753cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21の領域で、約10.969〜61.247cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26の領域で、約2.839〜66.763cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27の領域で、約5.389〜64.098cMの領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びBMS1789に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びBMS1789を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4367及びBMS918に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4367及びBMS918を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びBMJ4043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びBMJ4043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びDIK4367に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4151及びDIK4367を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーMCM130及びDIK4367に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーMCM130及びDIK4367を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA1上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びURBO14に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS918及びURBO14を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5002及びRM500に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5002及びRM500を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びRM500に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びRM500を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBP1及びDIK4759に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBP1及びDIK4759を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーRM500及びETH10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM500及びETH10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びBMC1009に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4759及びBMC1009を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーBMC1009及びETH10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMC1009及びETH10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA5上で、多型マイクロサテライトマーカーETH10及びBMS1216に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH10及びBMS1216を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBL1038を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBM4311に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOARJMP36及びBM4311を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM4311に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM415及びBM4311を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4311及びBM2320を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA133及びOARJMP36に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA133及びOARJMP36を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM1329及びBM415に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM1329及びBM415を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA6上で、多型マイクロサテライトマーカーBM2320及びBL1038に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM2320及びBL1038を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBMS2258に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBMS2258を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBM6117に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK4606及びBM6117を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーUWCA20及びBMS2258に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーUWCA20及びBMS2258を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7247及びBMS2840に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7247及びBMS2840を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2840及びOREAE129に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2840及びOREAE129を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びDIK4606に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びDIK4606を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーILST006及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILST006及びBL1043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びILSTS006に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びILSTS006を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びBL1043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーOAREA129及びBL1043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA7上で、多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びBMS2840に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーDIK5412及びBMS2840を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2151及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBM4208及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM4208及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーUWCA9及びBMS2819に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーUWCA9及びBMS2819を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1290及びBM4208に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1290及びBM4208を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーETH225及びBMS1267に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH225及びBMS1267を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーETH225及びILSTS037に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーETH225及びILSTS037を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2819及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2819及びBMS1967を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2295及びBMS1967に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2295及びBMS1967を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びBMS1290に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びBMS1290を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA9上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びUWCA9に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS1267及びUWCA9を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2047及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2047及びHEL13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーHUJV174及びHEL13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーHUJV174及びHEL13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM7169及びTGLA58に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM7169及びTGLA58を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項58】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM6445及びBMS1822に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM6445及びBMS1822を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項59】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2569及びINRA131に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2569及びINRA131を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項60】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA11上で、多型マイクロサテライトマーカーBM2818及びINRA131に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM2818及びINRA131を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項61】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS429を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS927に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS820及びBMS927を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項63】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS927及びBMS429に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS927及びBMS429を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項64】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びILSTS027に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びILSTS027を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項65】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びIDVGA10に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2684及びIDVGA10を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA15上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2076及びBMS927に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2076及びBMS927を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項67】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーILSTS095及びINRA103に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーILSTS095及びINRA103を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−45及びBMS2815に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−45及びBMS2815を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項69】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA103及びBMS846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA103及びBMS846を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項70】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA21上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2815及びBM846に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2815及びBM846を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM7237を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項72】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項73】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM804に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM804を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項74】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM7237に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS882及びBM7237を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項75】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS332及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項76】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項77】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーRM026及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項79】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーIDVGA−59及びBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項80】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA26上で、多型マイクロサテライトマーカーBM9284を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項81】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーINRA134及びBM1857に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーINRA134及びBM1857を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項82】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーHUJI−13及びBM203に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーHUJI−13及びBM203を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2116及びHUJI−13に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2116及びHUJI−13を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーCSSM043及びINRA134に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーCSSM043及びINRA134を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBM1857及びBMS2116に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBM1857及びBMS2116を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも1つの遺伝的マーカーが、前記ウシ染色体BTA27上で、多型マイクロサテライトマーカーBMS2137及びCSSM043に隣接する領域、及び多型マイクロサテライトマーカーBMS2137及びCSSM043を含む領域に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項87】
前記少なくとも1つのマーカーが遺伝的マーカーの組合せである、請求項1に記載の方法。
【請求項88】
染色体毎の有意水準が少なくとも5%である、請求項1に記載の方法。
【請求項89】
ウシ被験体において、ウシ乳房の健康と関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用する診断キットであって、少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列及びそれらの組合せを含み、該ヌクレオチド配列が、配列番号1〜配列番号206のいずれか及び/又はそれらの任意の組合せから選択される、ウシ被験体において、ウシ乳房の健康と関連した少なくとも1つの遺伝的マーカーの有無を検出する際に使用する診断キット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2009−525732(P2009−525732A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553614(P2008−553614)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【国際出願番号】PCT/DK2007/000055
【国際公開番号】WO2007/090397
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(508238358)オーフス ユニバーシティ (5)
【氏名又は名称原語表記】AARHUS UNIVERSITET
【出願人】(508238370)
【氏名又は名称原語表記】KVAEGAVLSFORENINGEN DANSIRE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【国際出願番号】PCT/DK2007/000055
【国際公開番号】WO2007/090397
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(508238358)オーフス ユニバーシティ (5)
【氏名又は名称原語表記】AARHUS UNIVERSITET
【出願人】(508238370)
【氏名又は名称原語表記】KVAEGAVLSFORENINGEN DANSIRE
【Fターム(参考)】
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