説明

乾式タイルの施工法及びタイル取付用ブラケットレール

【課題】 比較的簡単な手段と低コストでタイルの施工を行うことが出来、タイルを接着剤に代わる金属製の弾性クリップによる止着を容易且確実に達成して、必要に応じたタイルの交換、再施工を容易に可能とし、且、随時点検を可能とすることで住宅寿命の長期化の要望に対応できるようにする。
【解決手段】タイル係止用の突条を有し建物の外壁面に定着される下地材にタイルを係止して、建物の外壁面にタイルを施工する乾式タイルの施工法において、下地材の係止突条毎に所要の長さと幅を有する取付用ブラケットレールを個別に係止し、該取付用ブラケットレールにタイルを係止すると共に、該係止されるタイルの上部に位置する取付用ブラケットレールに保持された弾性クリップで、タイルを下方に押圧して、タイルを止着するようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築物、建造物の壁面を被覆し、装飾する乾式タイルの施工法及びタイルを係止するための取付用ブラケットレールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物、建造物の壁面を被覆し、装飾、保護するタイルの施工法は、壁面にモルタルセメントを塗布し、該モルタルセメントにタイルを貼着する湿式工法と、窯業製のサイディングボードや爪を有する金属板製のタイル取付板等の下地材を建物の壁面に固着し、該下地材にタイルを係止したり或いは接着剤で止着して取り付ける乾式工法が知られている。
【0003】
近年、住宅寿命を60年以上と長期化させ資産価値を向上させることが求められている。しかしながら、上記乾式工法の主要下地材である窯業製のサイディングボードは、耐用年数が20〜30年程度と比較的短く、且、壁面の水平方向に沿って取り付けられ、長さが3メートル程度と長く、温度変化に伴う伸縮が、±3ミリメートル程度と気候による伸縮が大きいため、タイルが破損したり、剥離が発生する欠点がある。又、タイルを接着剤で止着する工法では、内部の点検が出来ず、住宅寿命の長期化に対応できないと共に、破損や剥離したタイルの交換や再止着に際して、接着剤の除去、再塗工を要し、コストや手間の上昇を避けることが出来なかった。
【0004】
乾式工法における上記問題点を解決するために、サイディングボードに代わってアルミニウム製の下地材を使用する工法(特許文献1)や、接着剤に代わって、金属製の弾性クリップでタイルを止着する工法(特許文献2〜5)が提案されている。
【0005】
しかしながら、アルミニウム製の下地材は、高価であり施工コストが上昇してくると共に、温度変化に伴う伸縮が大きいため、サイディングボードと同様にタイルの破損や剥離の問題を有しており、耐久性の向上を図ることは出来なかった。又、アルミニウム製の下地材は、壁面の高さや幅にある程度対応した、高さと幅が必要とされ、比較的大きなサイズのものとなるため、その製造、保管及び施工時の取り扱いが困難となっている。接着剤に代わる金属製の弾性クリップの使用は、タイル裏面に弾性クリップを保持し、弾性クリップを圧縮しつつ下地材に係止するため、タイル裏面の弾性クリップと下地材の係止突条との位置合わせが困難になっている。このため、下地材にタイルを係止した後、タイルと下地材の突条との間に弾性クリップを手で圧縮しつつ挿入していく工法も提案されているが、弾性クリップの手による圧縮・挿入は、弾性クリップはタイル1個に付き一つの弾性クリップを使用するため、作業者の指に大きな負担と痛みをもたらしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3266239号公報
【特許文献2】実用新案登録第2578131号公報
【特許文献3】特許第3128706号公報
【特許文献4】特開平5−52015号公報
【特許文献5】特開2006−214129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明が解決しようとする課題は、比較的簡単な手段と低コストでタイルの施工を行うことが出来、タイルを接着剤に代わる金属製の弾性クリップによる止着を容易且確実に達成して、必要の応じたタイルの交換、再施工を容易に可能とし、且、随時点検を可能とすることにより住宅寿命の長期化の要望に対応できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために、タイル係止用の突条を有し建物の外壁面に定着される下地材にタイルを係止して、建物の外壁面にタイルを施工する乾式タイルの施工法において、下地材の係止突条に所要の長さと幅を有しタイルを係止し得る係止レール部を突設した複数のアルミニウム製の取付用ブラケットレールを係止し、該取付用ブラケットレールの係止レール部にタイルを係止すると共に、該係止されるタイルの上部に位置する取付用ブラケットレールに保持された弾性クリップで、タイルを下方に押圧して、タイルを止着するようにしたことを特徴とする。
【0009】
取付用ブラケットレールは、下地材の係止突条に係止され、且、タイルの係止凹溝を係止する係止レール部と、タイル下部に係合する棚状レール部を備え、係止レール部を下地材の突条に係止し、上部に位置する取付用ブラケットレールの棚状レール部の下部に保持された弾性クリップを圧縮しつつ、タイルを係止レール部に係止し、弾性クリップの弾力でタイルの下部を棚状レール部に係合させることを特徴とする。
【0010】
金属等の型材からなるレール状部材であり、下地材の突条に個別に係止しうる所要の幅と長さを有し、前記下地材の突条に係止され、且、タイルの係止凹溝を係止する係止レール部と、タイルの下部を係合する水平に延び出した略L字状の棚状レール部とを備え、棚状レール部の下部に弾性クリップを保持するようにしたことを特徴とする。
【0011】
上部に、タイルの上縁部を被覆する被覆レール部が延設されていることを特徴とする。
【0012】
下部を裏面側に溝状に折り返して、下地材の下部を受け入れる受入レール部を形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、サイディングボート等の従来の下地材を使用しつつ、取付用ブラケットレールを下地材に係止し、該ブラケットレールに金属製弾性クリップでタイルを止着するようにするものであり、タイルの止着に際して接着剤を使用していないので、タイルの止着、交換の自由度が高く、コストと施工期間の短縮を図ることが出来る。取付用ブラケットレールは、上下の幅が小さなレールを下地材に形成した係止突条毎に個別に係止し、上下二本のレールで一つのタイルを係止するようにしてあるので、壁面の高さと幅に相応した面積が必要とされる金属製の下地材に比して、取付用ブラケットレールは、幅の小さなもので良く、係止突条毎にタイルや取付用ブラケットレールの止着、交換が可能となり、狭い範囲のタイルの損傷や破損に効果的に対応することが出来る。又、取付用ブラケットレールは幅が小さいため、製造、保管及び施工時の取り扱いが楽となる。更に、取付用ブラケットレールは、その幅が略一つのタイルの幅に相当し、且、長さも適宜の長さとすることが出来るため、取扱及び保管に便利であると共に、壁面の窓や出入口等の開口部における取付ブラケットレールの施工において、その長さを開口部の寸法に応じて切断し、対応させることが出来、施工が容易となる。尚、この明細書において、取付用ブラケットレールの幅とは、レールの長手方向と直交する壁面の高さ方向の寸法を意味し、施工時の建物の高さ方向の寸法を意味する。
【0014】
窯業製の下地材であるサイディングボードは、温度の変化による伸縮が大きく、夏場と冬場での気温の変化による伸縮で、取り付けられたタイルとサイディングボードの間での伸縮差により、タイルが破損したり、剥がれたりするおそれがある。本発明においては、サイディングボードに取り付けられるアルミニウム製の取付用ブラケットレール及び該取付用ブラケットレールに取り付けられるタイルは、共に単に係止されているのみであるため、サイディングボードの伸縮、更にはアルミニウム製の取付ブラケットレールの伸縮は、サイディングボードと取付用ブラケットレールとの間、或いは、取付用ブラケットレールとタイルとの間で吸収され、取付用ブラケットレールやタイルが破損したり、剥がれたりするおそれがない。又、取付用ブラケットレール及びタイルは、それぞれ固定されることなく係止されているのみであるため、簡単に取り外すことが可能であり、取付用ブラケットレール及びタイルの点検や保守或いは交換を簡単に行うことが出来、タイルの長寿命化を達成することが可能となる。
【0015】
又、この発明によれば、タイルを止着する弾性クリップは、予め取付用ブラケットレールに保持させておくことが出来、タイル止着時にタイルで弾性クリップを圧縮しつつ取付用ブラケットレールに係止するようにしてあるので、弾性クリップを用いたタイルの止着が簡便で容易であり、タイル施工に際してタイルの裏面に保持された弾性クリップの位置合わせを考慮したり、弾性クリップを指でタイルと係止突条との間に圧入する必要がないため、タイル施工が楽になる。更に、タイルや取付用ブラケットレールは弾性クリップで単に弾力的に止着してあるのみであるため、タイルや取付用ブラケットレールの取り外しを簡単に行うことが出来、タイル施工状態の点検を必要に応じて随時行うことが出来るため、タイル止着の不都合な部分を解消し、住宅寿命の長期化を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明により施工されたタイル施工構造の縦断面図
【図2】上端部取付用ブラケットレールの一部の斜視図
【図3】中間部取付用ブラケットレールの一部の斜視図
【図4】下端部取付用ブラケットレールの一部の斜視図
【図5】弾性クリップの斜視図
【図6】下地材に中間部取付用ブラケットレールを係止し、弾性クリップを保持させた状態の斜視図
【図7】弾性クリップをタイルで圧縮しつつタイルを取付用ブラケットレールに係止する途中を示す斜視図
【図8】タイルの係止完了状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
この発明の好ましい実施の形態を、以下に詳細に説明する。図1はこの発明により施工されたタイル施工構造の縦断面を示し、(1)は、建物の外壁、(2)は該外壁の外面に固着された下地材であるサイディングボードであるが、下地材はサイディングボードに限られるものではない。コストが安く、取り扱いが容易で、耐久性のある下地材であれば、如何なる構造、材料からなるものであっても良い。(3)は、外壁(1)の外面を被覆するために施工されるタイルであり、下地材の係止突条に、取付用ブラケットレール(4)(5)(6)を介して係止され、弾性クリップ(7)で固着される。
【0018】
取付用ブラケットレールは、サイディングボードの係止突条に個別に係止される高さ(幅)を有するものであり、係止突条毎に別個のブラケットレールが係止されることにより、タイルの破損や交換が必要となったとき、一枚のブラケットレールに係止されたいくつかのタイルを取り外せば、取付用ブラケットレールとタイルの交換とを行うことが可能となる。又、サイディングボードの交換が必要になったときも、交換するサイディングボードに係止された取付用ブラケットレールとタイルとを簡単に取り外して、その交換を行うことが出来る。これにより、老朽化したサイディングボード、取付用ブラケットレール及びタイルを適宜交換して、壁面のタイル施工を新規化し、建物の寿命を延長することが可能となる。
【0019】
サイディングボード(2)は、従来公知の構造、材料、例えば、窯業製の板状の下地材であり、建物の外壁(1)に、釘、固着金具、接着剤等所望の手段で固着される。サイディングボード(2)の表面には、タイルを係止するための突条(8)が、水平方向に延設して突設される。突条(8)は上面を外方に向かって徐々に上昇する斜面に形成されており、係止される取付用ブラケットレールの脱落を防止している。突条(8)は、施工されるタイルの上下タイルの施工間隔に対応して、サイディングボード(2)に水平に複数形成されている。例えば、図1のタイルは、下方のタイルの上縁を上方のタイルの下縁が被覆する施工法であり、目地の使用を必要としない工法であるが、上下のタイルを若干の間隔を存して止着し、タイルの間に目地剤を充填する工法であっても良いことは勿論である。
【0020】
タイル(3)は、その裏面中央部に、係止凹溝(9)が水平に形成されており、該係止凹溝(9)を取付用ブラケットレール(4)(5)(6)を介してサイディングボード(2)の突条(8)に係止する。タイルの上縁は、上方のタイルの下縁を受け入れるために表面が若干抉られた受入部(10)に形成され、タイルの下縁は、下方のタイルの上縁を被覆するために、裏面が抉られた庇状部(11)に形成されている。又、庇状部(11)の内奥には、下方に若干突出した係合凸部(12)が形成される。
【0021】
図3に示す中間部取付用ブラケットレール(4)は、好ましくはアルミニウムの押出製品若しくはステンレスの型材であり、所望の長さを有するレール状部材である。取付用ブラケットレールの上部には、前記サイディングボード(2)の突条(8)の裏面を係止し、表面にタイル(3)の係止凹溝(9)を係止する係止レール部(13)を有する。係止レール部(13)の下部にタイルの係合凸部を受け入れて係止する断面L字状の棚状レール部(14)が突設される。該棚状レール部(14)の下面先端には、僅かに下方に突出したクリップ係止部(15)が形成され、その下方に間隔をおいて形成されたクリップ支持部(16)と協働して、弾性クリップの仮止めを可能としている。
【0022】
図2に示す上端部取付用ブラケットレール(5)は、前記中間部取付用ブラケットレール(4)の上部に更に、タイルの上縁部を被覆する被覆レール部(17)を延設したものであり、該被覆レール部(17)の上端には、水平に前方に伸び出す庇部(18)が形成されている。該庇部(18)の先端下部にクリップ係止部(15)が形成されると共に、該クリップ係止部(15)と協働するクリップ支持部(16)が形成される点は、前記図3の中間部取付用ブラケットレール(4)と同様である。
【0023】
又、図4に示す下端部取付用ブラケットレール(6)は、レールの下端を裏面側に溝状に折り返してサイディングボードの下部を受け入る受入レール部(19)を形成したものである。尚、図2及び図4の上端部若しくは下端部取付用ブラケットレール(5)(6)には、図3の中間部取付用ブラケットレール(4)と同様の係止レール部(13)及び棚状レール部(14)が形成されており、上端部、中間部及び下端部の三種類の取付け用ブラケットレール(4)(5)(6)は、アルミニウム押出成型品であり、係止レール部(13)、棚状レール部(14)を備えた基本的な形態を同じくするものである。
【0024】
上端部、中間部及び下端部の取付用ブラケットレール(5)(4)(6)は、所望の長さを有するアルミニウム若しくはステンレス製の型材、又は強度と耐久性のある合成樹脂成形品からなるが、その高さ(幅)は、タイルの高さ(幅)より小さいサイズであるので、取り扱いが容易であり、サイディングボードへの係止施工を簡単に行うことが出来る。
【0025】
図5を参照して、弾性クリップ(7)は、前記クリップ係止部(15)内に係入される幅を有したバネ板からなり、円弧状部(20)と該円弧状部の両端の水平部(21)とを備えた形状を有し、円弧状部(20)をクリップ係止部(15)内に係入しつつ、水平部(21)をクリップ支持部(16)に僅かな弾力で係止して中間部取付用ブラケットレール(4)若しくは上端部取付用ブラケットレール(5)に係止する。尚、下端部取付用ブラケットレール(6)には、その下方にタイルがなく、クリップを支持する必要がないため、クリップ係止部(15)及びクリップ支持部(16)は形成されない。
【0026】
このように、弾性クリップ(7)は、クリップ係止部(15)とクリップ支持部(16)の間に、弾力的に保持されるようになっているので、タイルの止着に先立って、弾性クリップ(7)を取付用ブラケットレールに予め係止させておくことが出来るため、施工時における弾性クリップ(7)の取り扱いが簡便となる。したがって、従来のように、タイルを係止した後にタイルと係止突条との間に弾性クリップを圧縮しつつ押入していく必要がないため、指を痛めたり、位置合わせを必要としない利点がある。
【0027】
図6〜8を参照して、この発明によるタイルの施工を説明する。図6に示すように、サイディングボード(2)の突条(8)に係止レール部(13)を係止して、それぞれの突条(8)に中間部取付用ブラケットレール(4)を係止する。尚、建物外壁(1)の最上部に位置する突条(8)には、上端部取付用ブラケットレール(5)を、又、最下部に位置する突条(8)には、下端部取付用ブラケットレール(6)をそれぞれ係止する。下端部取付用ブラケットレール(6)を除いて、上端部及び中間部の取付用ブラケットレール(5)(4)に、タイルの止着位置に対応して、弾性クリップ(7)をクリップ係止部(15)とクリップ支持部(16)との間に保持させる。窓や出入口等の壁面の開口部においては、開口部の寸法に併せて、取付用ブラケットレールを切断して、開口部に対応して取付用ブラケットレール及びタイルの取付が可能となり、開口部におけるタイルの施工が容易となる。
【0028】
次に、図7に示すように、弾性クリップ(7)を圧縮しつつ、タイル(3)の係止凹溝(9)内に取付用ブラケットレールの係止レール部(13)を係止し、タイルの下部を棚状レール部(14)に係入して、タイル(3)を取付用ブラケットレールに止着する。かかるタイルの止着において、タイルの上端で、サイディングボードの上部の突条に係止された取付用ブラケットレールの弾性クリップ(7)を圧縮しつつ、下部の突条に係止された取付用ブラケットレールに係止されることとなる。係止後、タイルは弾性クリップの弾力を受けて下降し、図8に示すように、係合凸部(12)が棚状レール部(14)に係合して、タイルの抜け出しが阻止され、タイルの止着を確実に達成することが出来る。又、タイルを若干上方へ押し上げて弾性クリップを圧縮することにより、簡単にタイル及び取付用ブラケットレールを外すことが出来るので、タイル施工状態の点検を必要に応じて随時行うことが出来る。そして、タイルを取り外せば、その内側の取付用ブラケットレールの取外しが可能となり、タイルとブラケットレールの交換が出来る。
【0029】
以上のように、タイル(3)は、弾性クリップ(7)を圧縮しつつ取付用ブラケットレールに係止され、係止後弾性クリップ(7)の弾性を受けて下降し、係合凸部(12)が棚状レール部(14)に係合して止着が完了するようになっており、タイル(3)は止着の作業中、若干上下に移動するようになっているので、タイル(3)の取付方向は、特に下部から始める必要はない。
【符号の説明】
【0030】
(1)建物の壁面
(2)サイディングボード
(3)タイル
(4)中間部取付用ブラケットレール
(5)上端部取付用ブラケットレール
(6)下端部取付用ブラケットレール
(7)弾性クリップ
(8)係止突条
(9)係止凹溝
(10)受入部
(11)庇状部
(12)係合凸部
(13)係止レール部
(14)棚状レール部
(15)クリップ係止部
(16)クリップ支持部
(17)被覆レール部
(18)庇部
(19)受入レール部
(20)円弧状部
(21)水平部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイル係止用の突条を有し建物の外壁面に定着される下地材にタイルを係止して、建物の外壁面にタイルを施工する乾式タイルの施工法において、下地材の幅方向の係止突条毎に所要の長さと幅を有する金属製の取付用ブラケットレールを係止し、該取付用ブラケットレールにタイルを係止すると共に、該係止されるタイルの上部に位置する取付用ブラケットレールに保持される弾性クリップで、タイルを下方に押圧して、タイルを止着するようにしたことを特徴とする乾式タイルの施工法。
【請求項2】
取付用ブラケットレールは、下地材の幅方向の一つの係止突条毎に係止される幅と所要の長さを有し、タイルの係止凹溝に係合する係止レール部と、タイル下部に係合する棚状レール部を備え、係止レール部の裏面を下地材の突条に係止し、上部に位置する取付用ブラケットレールの棚状レール部の下部に保持された弾性クリップを圧縮しつつ、タイルを係止レール部の表面に係止し、弾性クリップの弾力でタイルの下部を棚状レール部に係合させることを特徴とする請求項1記載の施工法。
【請求項3】
金属製の型材からなるレール状部材であり、下地材の幅方向の一つの係止突条に個別に係止しうる幅と水平方向に延びる所要の長さを有し、前記下地材の突条に係止され、且、タイルの係止凹溝を係止する係止レール部と、タイルの下部を係合する水平に延び出した略L字状の棚状レール部とを備え、棚状レール部の下部に弾性クリップを保持するようにしたことを特徴とする乾式タイル施工のための取付用ブラケットレール。
【請求項4】
上部に、タイルの上縁部を被覆する被覆レール部が延設されていることを特徴とする請求項3記載の取付用ブラケットレール。
【請求項5】
下部を裏面側に溝状に折り返して、下地材の下部を受け入れる受入レール部を形成したことを特徴とする請求項3記載の取付用ブラケットレール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−132794(P2011−132794A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28171(P2010−28171)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【特許番号】特許第4566280号(P4566280)
【特許公報発行日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(505335359)株式会社平田タイル (2)
【Fターム(参考)】