説明

乾燥サイロ、及び乾燥した粉体又は粒体の製造方法

【課題】少ない流量の気体で残存する揮発性有機物を効率的に除去し、粉体又は粒体を効率よく乾燥することができる乾燥サイロを提供すること。
【解決手段】本発明の乾燥サイロ10は、粉体又は粒体を乾燥処理する槽1を備え、槽1は、粉体又は粒体を投入する投入口2と、粉体又は粒体を排出する排出口5と、互いに異なる高さに位置し、加熱気体を流入させる、少なくとも2つの流入口3、4を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥サイロ、及び乾燥した粉体又は粒体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オレフィンを重合させたポリオレフィンの粉体、又は粉体を溶融混錬した粒体には、原料のオレフィン、重合反応又は溶融混錬によって生成した揮発性有機物が含まれていることがある。
【0003】
一般に、ポリオレフィンの粉体又は粒体は乾燥サイロを用いて乾燥されている。
【0004】
特許文献1には、空気又は不活性ガスの熱風を用いて、エチレン・α−オレフィン共重合体を乾燥させる方法が記載されている。
【0005】
特許文献2には、バッフルを容器内の下部に備え、バッフルから熱風を流して乾燥処理を施す乾燥サイロが記載されている。
【0006】
特許文献3には、容器の上部からオレフィンガスを供給し、下部から不活性ガス含有乾燥媒体を供給することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−52918(1997年2月25日公開)
【特許文献2】特開平7−332851(1995年12月22日公開)
【特許文献3】特開平9−328516(1997年12月22日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来から使用されている乾燥サイロでは、特許文献2及び3に記載されているように、乾燥サイロの下部から、加熱した空気又は不活性ガス等の気体が供給される。下部から供給された気体は上部へ移動するに伴い、積層した粉体又は粒体の中を通るので圧力損失が生じて乾燥効率が低下する。また、槽全体の温度を保つために、気体の流量を多くする必要がある。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、少ない流量の気体で、圧力損失を抑え、揮発性有機物を効率的に除去し、粉体又は粒体を効率よく乾燥することができる乾燥サイロを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る乾燥サイロは、粉体又は粒体を乾燥処理する槽を備え、上記槽は、粉体又は粒体を投入する投入口と、上記粉体又は粒体を排出する排出口と、互いに異なる高さに位置し、加熱気体を流入させる、少なくとも2つの流入口とを備える。
【0011】
また、本発明に係る乾燥サイロでは、少なくとも2つの上記流入口のうち一部の流入口を、上記槽における1/2以上の高さに備えることがより好ましい。
【0012】
また、本発明に係る乾燥サイロでは、上記槽は、直胴部と、上記直胴部の下部に連続しており、上記直胴部とは反対側に先端のある錘状部とを含んでおり、上記直胴部に上記投入口を備え、上記錘状部の先端に上記排出口を備え、上記直胴部及び上記錘状部はいずれも少なくとも1つ、上記流入口を備えることがより好ましい。
【0013】
本発明に係る製造方法は、本発明に係る乾燥サイロによって、乾燥した粉体又は粒体を製造する方法であって、粉体又は粒体の層の上面が、少なくとも2つの上記流入口のうち最も高い位置にある流入口より高くなるように、粉体又は粒体を投入口から投入する、投入工程と、上記投入工程の後、加熱気体を流入口から流入させ、粉体又は粒体を乾燥する乾燥工程と、上記乾燥工程によって乾燥された粉体又は粒体を排出口から排出する排出工程と、を含む。
【0014】
また、本発明に係る製造方法では、上記加熱気体は、空気、不活性ガス及び水蒸気からなる群から選ばれる少なくとも1つであることがより好ましい。
【0015】
また、本発明に係る製造方法では、上記乾燥工程では、30〜150℃の上記加熱気体を流入させ、粉体又は粒体を0.5〜30時間乾燥させることがより好ましい。
【0016】
また、本発明に係る製造方法では、少なくとも2つの上記流入口のうち、より高い位置にある流入口から流入させる加熱気体の流量を、より低い位置にある流入口から流入させる加熱気体の流量に比べて多くすることがより好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る乾燥サイロによって、少ない流量の気体で揮発性有機物を効率的に除去し、粉体又は粒体を効率よく乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る乾燥サイロの概略構成を示す模式図である。
【図2】実施例において作製した乾燥サイロの概略構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すると以下の通りである。
【0020】
(乾燥サイロ10の構成)
まず、図1を参照して本実施形態に係る乾燥サイロ10について説明する。図1は、本実施形態に係る乾燥サイロ10の概略構成を示す模式図である。
【0021】
図1に示すように乾燥サイロ10は、槽1、投入口2、流入口3、4及び排出口5を備えている。
【0022】
乾燥サイロ10は、乾燥した粉体又は粒体を製造する装置である。すなわち、乾燥サイロ10では、投入口2から粉体又は粒体を投入し、流入口3、4から加熱気体を流入させ、乾燥した粉体又は粒体を排出口5から取り出して得ることができる。
【0023】
本実施形態に係る乾燥サイロ10では、まず、投入口2から乾燥対象の粉体又は粒体を例えば連続的に又は間欠的に槽1内に投入する。次に、流入口3、4から加熱した気体を槽内に流入させる。また、排出口5からは例えば連続的に又は間欠的に槽1内の粉体又は粒体を排出させる。
【0024】
ここで、粉体又は粒体とは、乾燥サイロ10における乾燥処理の対象となる、揮発性有機物等を含む粉体又は粒体のことが意図される。粉体又は粒体としては、例えば、ポリオレフィンの、気相重合後の粉体及び粒体等が挙げられ、好ましくはポリプロピレン又はポリエチレンである。
【0025】
槽1は、乾燥対象の粉体又は粒体を貯留し、加熱気体を流入させるための槽である。本発明に係る乾燥サイロが備える槽の構成としては、粉体又は粒体を貯留できる形状であればよいが、例えば、本実施形態のように、直胴部と、直胴部の下部に連続しており、直胴部とは反対側に先端のある錘状部とを含んでおり、錘状部の先端に排出口5を備え、直胴部及び錘状部にそれぞれ流入口3、4を備えることがより好ましい。直胴部及び錘状部にそれぞれ流入口3、4を備える構成によって、槽1の直胴部に位置する流入口3から流入させる加熱気体によって粉体又は粒体を加熱し、粉体又は粒体を取り出す排出口5付近の錘状部において、流入口4から保温のための加熱気体を流入させているので、長時間に亘る乾燥が可能である。なお、錘状部の構造としては、例えば、円錐状でもよく、角錐状でもよい。
【0026】
投入口2は、乾燥対象の粉体又は粒体を槽1内に投入するものである。投入口2は、例えば、槽1の直胴部の上面に備えられており、粉体又は粒体を槽1内に投入する。
【0027】
排出口5は、乾燥させた粉体又は粒体を槽1内から外部へ排出するものである。排出口5は、上述したように槽1の傾斜部の先端に備えられていることがより好ましい。このように、排出口5が傾斜部の先端にあれば、槽1内において乾燥させた粉体又は粒体を取り出すとき、これらが槽1内に滞留することを防ぐことができる。
【0028】
流入口3、4は、槽1内に加熱した気体を流入させるものである。流入口3、4は、槽1における互いに異なる位置の高さに備えられており、流入口3、4から加熱した気体を槽1内に流入させる。流入口3、4を、槽1における互いに異なる位置の高さに備えることにより、加熱気体の圧力損失を抑え、槽1内に貯留する粉体又は粒体を効率よく乾燥することができる。
【0029】
また、流入口3から流入させた加熱気体によって粉体又は粒体を加熱し、流入口4から流入させた加熱気体によって当該粉体又は粒体の温度を保つことができる。
【0030】
このとき、流入口4から流入させる加熱気体は保温するために必要な流量を導入すればよい。つまり、槽1の下部に位置する流入口4から流入させる加熱気体は、上部に位置する流入口3から流入させる加熱気体と比較して、粉体又は粒体を通り抜ける距離が長い。そのため、下部の流入口4から流入させる気体の流量は必要最小限であることが好ましい。槽1の上部及び下部に流入口3、4を備えていることによって、流入口4から流入させる気体の流量を少なくすることができるので、気体の圧力損失を抑え、粉体又は粒体をより効率よく乾燥することができる。
【0031】
また、流入口3を槽1における1/2以上の高さにすると、乾燥効率を高め、残存する揮発性有機物を効率よく除去することができるため、好ましい。
【0032】
また、投入口2から連続的又は間欠的に粉体又は粒体を投入し、排出口5から連続的又は間欠的に粉体又は粒体を排出する形態の場合、流入口3の位置は、粉体又は粒体の積層した層の1/2以上の高さにあるようにしてもよい。流入口3の位置を粉体又は粒体の積層した層の1/2以上の高さにすることにより、槽1内に新たに投入した、加熱されていない粉体又は粒体に対して優先的に加熱気体を吹き込むことができるので、必要以上に加熱気体を導入させなくてもよい。
【0033】
(乾燥した粉体又は粒体の製造方法)
本実施形態に係る製造方法は、投入工程、乾燥工程及び排出工程を含んでいればよい。
【0034】
投入工程とは、投入口2から槽1に乾燥対象の粉体又は粒体を投入する工程である。
【0035】
乾燥工程とは、投入工程の後、流入口3、4から槽1内に加熱気体を流入させ、乾燥対象の粉体又は粒体を乾燥する工程である。
【0036】
排出工程とは、乾燥工程において乾燥させた粉体又は粒体を、排出口5から外部へ、連続的又は間欠的に排出する工程である。粉体又は粒体が投入口2から連続的又は間欠的に新たに投入されるのに従い、排出工程によって、乾燥させた粉体又は粒体を排出口5から排出するため、槽1内に貯留する粉体又は粒体の嵩を一定に保つことができる。
【0037】
流入口3及び流入口4はそれぞれ槽1の上部及び下部に位置する。槽1に粉体又は粒体を投入したとき、まず、槽1の上部に位置する流入口3から加熱気体を流入させる。
【0038】
その後、粉体又は粒体は、流入口3から流入した加熱気体によって乾燥されながら、マスフローによって槽1の下部へ移動する。ここで、マスフローとは、排出口5から粉体又は粒体が抜き出されるにつれて、粉体又は粒体の全体が下部へ移動することが意図される。
【0039】
流入口3から流入させた加熱気体によって粉体又は粒体を加熱し、流入口4から流入させた加熱気体によって既に加熱されている粉体又は粒体の温度を保つ。よって、粉体又は粒体に含まれる揮発性有機物等を取り除くために必要な温度を長時間保つことができる。
【0040】
このように、粉体又は粒体は流入口3から流入させる加熱気体によって既に加熱されているため、流入口4から流入させる加熱気体の流量は保温に必要な量を導入すればよい。また、気体の圧力損失を抑えるためには下部の流入口4から流入させる気体の流量はより少ない方が好ましい。
【0041】
ここで、乾燥サイロ10を用いた、乾燥した粉体又は粒体を製造する一連の流れについて説明する。なお、乾燥サイロ10を長手方向が鉛直になるように設置している。
【0042】
本実施形態に係る製造方法では、まず、投入口2から乾燥対象の粉体又は粒体を槽1内に投入する。このとき、投入口2から粉体又は粒体を連続的又は間欠的に投入すると共に、排出口5から乾燥された粉体又は粒体を排出する。また、粉体又は粒体の層の上面が、流入口3より高い位置となるように粉体又は粒体を投入することが好ましい。流入口3から流入させる加熱気体によって、連続的又は間欠的に新たに投入する粉体又は粒体を常時加熱することができる。
【0043】
また、流入口3が投入後の粉体又は粒体の高さの1/2以上となるように粉体又は粒体を投入することは、槽1内に新たに投入した加熱されていない粉体又は粒体に対して優先的に加熱気体を吹き込むことができ、必要以上に気体を導入させなくてもよいことから好ましい。
【0044】
次に、流入口3、4から加熱気体を槽1内に流入させる。投入口2から投入された粉体又は粒体は、まず流入口3から流入させた加熱気体によって、揮発性有機物が取り除かれる温度に加熱される。
【0045】
その後、流入口3から流入させた加熱気体によって加熱された粉体又は粒体はマスフローによって下部に移動する。ここで、直胴部の流入口3から流入させる気体の流量を、錘状部の流入口4から流入させる気体の流量より多くすることが好ましい。流入口3から流入させる気体の流量を、流入口4から流入させる気体の流量より多くすることによって、槽1の下部に位置する流入口4よりも、上部に位置する流入口3からより多く加熱気体が流入する。よって、粉体又は粒体を通り抜ける加熱気体の流量を相対的に減少させて、気体の圧力損失を防ぐことができる。
【0046】
つまり、流入口4から流入させる加熱気体は、既に加熱されている粉体又は粒体の温度を維持するために必要最小限の量であればよい。したがって、加熱気体の圧力損失を抑え、少ない流量の加熱気体によって、粉体又は粒体をより効率よく乾燥することができる。
【0047】
また、流入口3、4から流入させる気体は、例えば、空気、不活性ガス及び水蒸気からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。加熱気体は、例えば、ブロワ等の送風手段を用いて流入口3、4に送ればよい。
【0048】
また、流入させる加熱気体の温度は、例えば、30〜150℃であることが好ましく、当該温度の加熱気体によって、粉体又は粒体を0.5〜30時間乾燥させることが好ましい。この温度及び時間であれば、粉体又は粒体に含まれる揮発性有機物を乾燥させるために十分な温度に粉体又は粒体を加熱し、当該温度を保つことができる。よって、粉体又は粒体中に含まれる揮発性有機物を効率的に除去することができる。気体を加熱気体に加熱する手段としては、例えば、熱交換器又はヒーター等の加熱手段を用いることができる。また、気体の流量は、例えば、流量計を確認しつつ、ブロワ等によって適宜調節すればよい。また、流入口3、4から流入させた加熱気体は、例えば槽1の上部に備えられた気体排出口6から排出すればよい。
【実施例】
【0049】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0050】
なお、以下に示す実施例及び比較例では、炭素数6及び7の有機成分を含む、合計60ppmのペレットを100℃で5時間加熱した気体に接触させて乾燥し、当該有機成分を6ppmにまで減少させることが可能な気体の流量を求めた。
【0051】
〔実施例1〕
実施例1では、図2に示す乾燥サイロを作製して、乾燥対象のペレット(粒体)を乾燥した。図2は、本実施例において作製した乾燥サイロ30の概略構成を示す模式図である。
【0052】
図2に示すように、本実施例の乾燥サイロ30は、ペレットを貯留する垂直の円筒の容器(槽)31、ペレットを投入する投入口32、容器31内に気体を供給するブロワ33、ブロワ33から供給される気体を加熱して熱風とする熱交換器34、35及びブロワ33から熱交換器34、35を経て供給される気体を容器31内に導入する流入口36、37を備えている。
【0053】
本実施例では、まず、容器31に乾燥対象のポリプロピレンのペレット180kgを充填した。このペレットの含有物を計測したところ、炭素数6及び7の有機物を合計60ppm含有していた。このとき、容器31内におけるペレットの高さは1.3mであった。なお、容器31において、流入口36、37は、充填したペレットの上面から45cmの高さの位置、及び容器31の下部にそれぞれを備えられている。
【0054】
次に、ブロワ33から供給された空気を、熱交換器34、35によって110℃に達するまで加熱し、流入口36、37から流入させた。このとき、空気の流量はブロワ33及び流量計38、39によって任意に制御した。空気が目的とする温度に達した後、容器31内に当該空気を5時間流入させ、ペレットと接触させた。
【0055】
ここで、容器31内部の温度が100℃以上を保っているかを確認するために、容器31内部における長手方向に、等間隔で10箇所に温度計40を備えさせ、容器31内部の温度分布を計測した。
【0056】
その結果、実施例1では、容器31内のペレットの温度を5時間100℃以上に保つために必要な空気流量は、上部の流入口36からは37Nm/hであり、下部の流入口37からは15Nm/hであった。なお、このとき10箇所の温度計40において計測した値のうち7箇所の計測温度が100℃を超えていた。
【0057】
〔比較例1〕
比較例1では、実施例1において作製した乾燥サイロ30を用いてペレットを乾燥させた。なお、比較例1は、容器31の下部に備えた流入口のみから気体を流入させる以外は、実施例1と同様の条件により実施した。
【0058】
その結果、比較例1では、容器31内に充填したペレットの温度を5時間100℃以上に保つために必要な空気流量は、60Nm/hであった。なお、このとき10箇所の温度計40において計測した値のうち7箇所の計測温度が100℃を超えていた。
【0059】
このように、容器31の下部のみから加熱空気を流入させた場合には60Nm/hの流量が必要であったのに対して、容器31の上部及び下部の流入口36、37からそれぞれ供給した空気流量の合計は、52Nm/hであった。
【0060】
したがって、容器31の下部に備えた流入口37に加えて、上部に備えた流入口36から加熱空気を流入させた乾燥サイロ30では、下部の流入口のみから加熱空気を流入させた場合と比較して、低流量且つ均一な温度により長時間ペレットを乾燥することができることがわかった。
【0061】
以上のように、この乾燥サイロを用いる本発明に係る製造方法によって、槽内に投入した粉体又は粒体を、低流量で効率よく乾燥できることが確認できた。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る乾燥サイロは、例えば、ポリオレフィン等の製造に適用できる。
【符号の説明】
【0063】
1 槽
2 投入口
3 流入口
4 流入口
5 排出口
10 乾燥サイロ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体又は粒体を乾燥処理する槽を備え、
上記槽は、粉体又は粒体を投入する投入口と、上記粉体又は粒体を排出する排出口と、互いに異なる高さに位置し、加熱気体を流入させる、少なくとも2つの流入口とを備える、乾燥サイロ。
【請求項2】
少なくとも2つの上記流入口のうち一部の流入口を、上記槽における1/2以上の高さに備える、請求項1に記載の乾燥サイロ。
【請求項3】
上記槽は、直胴部と、上記直胴部の下部に連続しており、上記直胴部とは反対側に先端のある錘状部とを含んでおり、
上記直胴部に上記投入口を備え、上記錘状部の先端に上記排出口を備え、
上記直胴部及び上記錘状部はいずれも少なくとも1つ、上記流入口を備える、請求項1又は2に記載の乾燥サイロ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾燥サイロによって、乾燥した粉体又は粒体を製造する方法であって、
粉体又は粒体の層の上面が、少なくとも2つの上記流入口のうち最も高い位置にある流入口より高くなるように、粉体又は粒体を投入口から投入する、投入工程と、
上記投入工程の後、加熱気体を流入口から流入させ、粉体又は粒体を乾燥する乾燥工程と、
上記乾燥工程によって乾燥された粉体又は粒体を排出口から排出する排出工程と、
を含む、製造方法。
【請求項5】
上記加熱気体は、空気、不活性ガス及び水蒸気からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
上記乾燥工程では、30〜150℃の上記加熱気体を流入させ、粉体又は粒体を0.5〜30時間乾燥させる、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項7】
少なくとも2つの上記流入口のうち、より高い位置にある流入口から流入させる加熱気体の流量を、より低い位置にある流入口から流入させる加熱気体の流量に比べて多くする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−183552(P2011−183552A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47699(P2010−47699)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】