二室容器の混合装置
【課題】第1可動壁A6及び第2可動壁A7で第1収容室R1を区画し、第2可動壁A7上方に第2収容室R2を区画し、第1可動壁A6の押し込み時に第2可動壁A7外周を介して第1収容室内と第2収容室R2内とが連通する連通凹部13を第2収容室R2内周に凹設した二室容器Aに対し、それらを使用時に簡単な操作で装着して混合し、また、混合後は簡単に離脱させて混合剤が収容された容器として使用することができる混合装置を提案する。
【解決手段】
二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着し、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する。
【解決手段】
二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着し、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二室容器の混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に注射液の成分が隔離状態で保たれ、外部からの作用により一緒にして混合しかつ溶解させることができるように構成された注射液成分用の容器を備えた注射装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
前記容器は前端部が貫通可能な膜によりシールされ、貫通可能な膜と前側可動壁部材との間のスペース内に注射液の固形成分を収納し、また前側可動壁部材と後側可動壁部材との間のスペース内に注射液の液体成分を収納し、更に管状壁部に後側可動壁部材を液体及び前側可動壁部材と共に移動するときに液体成分が前側可動壁部材を越えて流通して固形成分と混合するための連絡通路を備えている。
【0004】
また、上記注射装置は、注射液の成分を一緒にして混合するように内部に容器を固定することができるホルダー手段を備えている。このホルダー手段は容器の外周に二重筒状に設けた管状部材と、該管状部材内周に先端部外周を螺合させた管状部材との2個の管状部材により構成され、一方の管状部材をねじ込んだ際に容器の後部の後側可動壁部材が液体および前側可動壁部材と一緒に前方に移動され、それにより液体が連絡通路を通って固形成分のスペースに流入して液体を固形成分と混合して溶液を調整するような押圧機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平06−61361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記装置は成分を非常に静かにかつ安全に混合することができる優れたものであるが、上記ホルダー手段及び押圧機構を容器と一体に組み入れているため、容器に対してこれらの構造を各々設けていなくてはならず、構造が複雑となるとともに、不経済でもある。
【0007】
本発明では、上記従来例の如く、第1可動壁及び第2可動壁で区画された第1収容室と、第2可動壁上方に区画された第2収容室とを備え、第1可動壁の押し込み時に第2可動壁外周を介して第1収容室内と第2収容室内とが連通する連通凹部を第2収容室内周に凹設した二室容器に対し、それらを使用時に簡単な操作で装着して混合し、また、混合後は簡単に離脱させて混合剤が収容された容器として使用することができる混合装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、第1可動壁A6及び第2可動壁A7で第1収容室R1を区画するとともに、第2可動壁A7上方に第2収容室R2を区画し、第1可動壁A6の押し込み時に第2可動壁A7外周を介して第1収容室内と第2収容室R2内とが連通する連通凹部13を第2収容室R2内周に凹設した二室容器Aを着脱自在に装着して混合する二室容器の混合装置であって、二室容器Aの少なくとも上端部を突出した状態で、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着するとともに、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する如く構成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段又は第3の手段のいずれかの手段に於いて、押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した。
【0013】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第5の手段のいずれかの手段に於いて、上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、二室容器Aを使用する際に、簡単な操作で二室容器Aを装着して、簡単な操作で二剤の混合ができ、混合後は簡単に外して使用に供することができるため、混合後の二室容器Aを一つの吐出装置を利用して使用することができるので、吐出装置の構造を極力シンプル化して製造コスト、原料コストを極力低下させることができる。
【0015】
上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる場合には、構造が単純で混合装置の製造がより簡単となる。
【0016】
上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる場合には、押圧筒60を強制的に押し下げることで押圧体B2をもとの状態に戻すことができるという利点がある。また、押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた場合には、押圧体B2の押し下げがより行い易くなり、押圧体B2の下部基体B1に対して回動を防止する機構を特別設けることなく兼用することができる利点もある。
【0017】
上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した場合には、二室容器Aの係脱及び着脱が極めて容易となる。
【0018】
上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた場合には、リング71と台座50を掴むことで上部基体B3及び下部基体B1相互の回転がより行いやすくなり、取り扱いがより便利となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】二室容器を装着した混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図2】二室容器を装着した混合装置の平面図である。(実施例1)
【図3】上部基体の螺条部分の説明図である。(実施例1)
【図4】二室容器の内容物混合後の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図5】二室容器を取り外した状態の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図6】押圧体押し下げ時の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1に於いてAは二室容器を、Bは二室容器Aの混合装置をそれぞれ示す。
【0022】
二室容器Aは、本体部A1と、中栓A2と、固定枠A3と、針装着部材A4と、キャップA5と、第1可動壁A6と、第2可動壁A7とを備えている。
【0023】
本体部A1は、円筒状の内周壁10と、円筒状の外周壁11とを、下端に嵌着した連結筒部材12により嵌合連結し一体化している。また、内周壁10の上下方向中間部所定位置には、上下所定幅を外方へ凹ませた(膨出させた)連通凹部13を形成しており、内周壁10の上端部は縮径した縮径部10a を形成している。また、外周壁11外面下部の対向位置には一対の係合突起14を突設している。
【0024】
中栓A2は、柔軟で弾力性に富む材質で形成され、周縁部を縮径部10a 上面に載置して縮径部10a 上端開口を閉塞する蓋板部20を備え、蓋板部20の裏面から垂設したシール筒21を縮径部10a 内周に液密に嵌合させて構成している。
【0025】
固定枠A3は、中栓A2を縮径部に固定する役割を果たす。固定枠A3は、縮径部10a 外周に密嵌した周壁部25の上端より蓋板部20の上面周縁部を押圧するフランジ部26を延設しており周壁部25の外周に螺条を周設している。
【0026】
針装着部材A4は、周壁部25の外周に螺着した螺筒30の上端より頂板31を延設し、頂板31中央に金属製の針32を嵌着固定しており、固定枠A3に装着する際に、針32の下部を中栓A2の蓋板部20を貫通させて、混合物の注出が可能に構成している。
【0027】
キャップA5は、針装着部材A4に対して着脱可能に装着している。
【0028】
第1可動壁A6と第2可動壁A7とは、図1に示す如く、所定の間隔をあけて内周壁10内面にその外周縁をそれぞれ液密摺動可能に嵌合させており、第1可動壁A6と第2可動壁A7との間に第1収容室R1を画成し、第2可動壁A7の上方に第2収容室R2を画成している。第2可動壁A7は連通凹部13より下方所定位置に嵌合されており、言い換えれば連通凹部13は第2可動壁A7より上方所定位置に凹設されている。また、第2可動壁A7周縁部の縦幅は、連通凹部13の縦幅より小さく、第2可動壁A7が連通凹部13の上下中間部分に差し掛かった際に上下が連通する如く構成している。
【0029】
混合装置Bは、下部基体B1と、押圧体B2と、上部基体B3とを備えている。
【0030】
下部基体B1は、台座50上に下部周壁部51及び支持棒52を起立している。台座50は下部をテ−パ状に広げた下端開口の伏皿状をなし、上面周縁部に下部周壁部51を、上面中央部に支持棒52をそれぞれ起立している。下部周壁部51の対向位置には一対の縦切溝53を縦設しており、上端部外周には環状の凹部54を周設し、該凹部54に断面逆L字状をなす環状体55を嵌着固定して押圧体B2の抜け出しを防止している。
【0031】
押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させた押圧筒60を備え、押圧筒60の外周には螺条61を周設している。また、押圧筒60の下端部対向位置からそれぞれ外方へ一対の押下板62を突設している。各押下板62は、下部周壁部51の各縦切溝53を介してその外方へ先端をそれぞれ突設している。
【0032】
上部基体B3は、下部基体B1上に於いて、下部基体B1に対して回転可能に装着した筒状をなしている。図示例では、上部周壁部70の下端部からは外方へ膨出した形態の大径のリング71を垂設し、リング71の内周を下部基体B1の上端部外周である環状体55外周に回転可能に嵌合している。また、下部内周から内方へ、周方向等間隔に三カ所の腕72を突設している。各腕72は横L字板形状で、その内周には押圧筒60外周の螺条61に螺合する螺条片73a をそれぞれ設け、各螺条片73a で押圧筒60の螺条61と螺合する螺条73を構成している。尚、この螺条片73a で構成する螺条73の代わりに、上部周壁部70の下端部中央に支持したリング状の螺筒内面に周設した螺条として構成しても良い。
【0033】
また、上部周壁部70の上部は小径部70a に形成し、小径部70a の対向する部位に、内部を上記係合突起14が挿通する挿通路74とした膨出部75を形成している。小径部70a の内径部分は、二室容器Aの下部外径と略同じかやや大きく構成されて二室容器Aの下部が挿通可能であり、また嵌合可能に構成され、その際、二室容器Aの各係合突起14が各挿通路74を通って下降し、最下降位置で二室容器Aを上部周壁部70に対して相対回動させると、各小径部70a 下面が形成する下向き段部76に各係合突起14が係合して二室容器Aの上方への抜け出しを防止する如く構成している。
【0034】
尚、図示例では、上部基体B3を、リング部材B3a と、周壁部材B3b とから構成している。
【0035】
リング部材B3a は、環状体55外周に回動可能に嵌合させたリング71の上端より環状体55上にフランジ状頂板80を延設し、フランジ状頂板80の内周上面より立設した嵌合筒81を周壁部材B3b の内周下端部に嵌着固定している。また、フランジ状頂板80の内周面からは、上記した複数の腕72を突設している。周壁部材B3b は円筒状をなし、上部を上記小径部70a 及び膨出部75に形成して、挿通路74及び下向き段部76を設けている。
【0036】
図1は、二室容器Aを混合装置Bに装着した状態を示し、この状態から台座50及びリング71を掴んで相互に回転させると各押下板62と縦切溝53との係合で押圧体B2は下部基体B1に対して回動せず、一方押圧筒60外周の螺条61と各腕72先端の螺条片73a の相互螺動により押圧体B2は上昇する。上昇した押圧体B2の押圧筒60は第1可動壁A6を押し上げ、それに伴って、第1収容室R1内の内容物が第2可動壁A7を押圧して押し上げる。そして、第2可動壁A7が連通凹部13に差し掛かった際に第1収容室R1内の内容物が第2可動壁A7の外周を通り、第2収容室R2内に導入される。さらに押圧体B2を上昇させると図4に示す如く、第1可動壁A6が第2可動壁A7の下面に当接するまで上昇し、第1収容室R1内の内容物が第2収容室R2内に移行し第2収容室R2の収容物と混合する。
【0037】
次いで、上部基体B3に対して二室容器Aを所定角度回動させることで、各係合突起14を各挿通路74の下方位置に回動させた後、上方へ引き上げれば、図5に示す如く、二室容器Aを混合装置Bから簡単に取り外すことができる。
【0038】
図5に示す押圧体B2が上昇した状態から各押下板62を強制的に押し下げれば、各腕72が弾性的に変形して、図6に示す如く、容易に押圧体B2を最下降位置まで押し下げることができる。この状態の混合装置Bに上方から新たな二室容器Aを装着すれば図1の状態となる。その場合には、各係合突起14を挿通路74に挿通させ、最下降位置で混合装置Bに対して二室容器Aを回動させれば良い。
【0039】
尚、上記各部材を形成する材質は特に限定されないが、合成樹脂を好ましく採用できる。
【符号の説明】
【0040】
A…二室容器
A1…本体部
10…内周壁,10a …縮径部,11…外周壁,12…連結筒部材,13…連通凹部,
14…係合突起
A2…中栓
20…蓋板部,21…シール筒
A3…固定枠
25…周壁部,26…フランジ部
A4…針装着部材
30…螺筒,31…頂板,32…針
A5…キャップ
A6…第1可動壁
A7…第2可動壁
R1…第1収容室
R2…第2収容室
B…混合装置
B1…下部基体
50…台座,51…下部周壁部,52…支持棒,53…縦切溝,54…凹部,55…環状体
B2…押圧体
60…押圧筒,61…螺条,62…押下板
B3…上部基体 70…上部周壁部,70a …小径部,71…リング,72…腕,73…螺条,
73a …螺条片,74…挿通路,75…膨出部,76…下向き段部,
80…フランジ状頂板,81…嵌合筒
【技術分野】
【0001】
本発明は二室容器の混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に注射液の成分が隔離状態で保たれ、外部からの作用により一緒にして混合しかつ溶解させることができるように構成された注射液成分用の容器を備えた注射装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
前記容器は前端部が貫通可能な膜によりシールされ、貫通可能な膜と前側可動壁部材との間のスペース内に注射液の固形成分を収納し、また前側可動壁部材と後側可動壁部材との間のスペース内に注射液の液体成分を収納し、更に管状壁部に後側可動壁部材を液体及び前側可動壁部材と共に移動するときに液体成分が前側可動壁部材を越えて流通して固形成分と混合するための連絡通路を備えている。
【0004】
また、上記注射装置は、注射液の成分を一緒にして混合するように内部に容器を固定することができるホルダー手段を備えている。このホルダー手段は容器の外周に二重筒状に設けた管状部材と、該管状部材内周に先端部外周を螺合させた管状部材との2個の管状部材により構成され、一方の管状部材をねじ込んだ際に容器の後部の後側可動壁部材が液体および前側可動壁部材と一緒に前方に移動され、それにより液体が連絡通路を通って固形成分のスペースに流入して液体を固形成分と混合して溶液を調整するような押圧機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平06−61361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記装置は成分を非常に静かにかつ安全に混合することができる優れたものであるが、上記ホルダー手段及び押圧機構を容器と一体に組み入れているため、容器に対してこれらの構造を各々設けていなくてはならず、構造が複雑となるとともに、不経済でもある。
【0007】
本発明では、上記従来例の如く、第1可動壁及び第2可動壁で区画された第1収容室と、第2可動壁上方に区画された第2収容室とを備え、第1可動壁の押し込み時に第2可動壁外周を介して第1収容室内と第2収容室内とが連通する連通凹部を第2収容室内周に凹設した二室容器に対し、それらを使用時に簡単な操作で装着して混合し、また、混合後は簡単に離脱させて混合剤が収容された容器として使用することができる混合装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、第1可動壁A6及び第2可動壁A7で第1収容室R1を区画するとともに、第2可動壁A7上方に第2収容室R2を区画し、第1可動壁A6の押し込み時に第2可動壁A7外周を介して第1収容室内と第2収容室R2内とが連通する連通凹部13を第2収容室R2内周に凹設した二室容器Aを着脱自在に装着して混合する二室容器の混合装置であって、二室容器Aの少なくとも上端部を突出した状態で、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着するとともに、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する如く構成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段又は第3の手段のいずれかの手段に於いて、押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した。
【0013】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第5の手段のいずれかの手段に於いて、上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、二室容器Aを使用する際に、簡単な操作で二室容器Aを装着して、簡単な操作で二剤の混合ができ、混合後は簡単に外して使用に供することができるため、混合後の二室容器Aを一つの吐出装置を利用して使用することができるので、吐出装置の構造を極力シンプル化して製造コスト、原料コストを極力低下させることができる。
【0015】
上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる場合には、構造が単純で混合装置の製造がより簡単となる。
【0016】
上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる場合には、押圧筒60を強制的に押し下げることで押圧体B2をもとの状態に戻すことができるという利点がある。また、押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた場合には、押圧体B2の押し下げがより行い易くなり、押圧体B2の下部基体B1に対して回動を防止する機構を特別設けることなく兼用することができる利点もある。
【0017】
上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した場合には、二室容器Aの係脱及び着脱が極めて容易となる。
【0018】
上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた場合には、リング71と台座50を掴むことで上部基体B3及び下部基体B1相互の回転がより行いやすくなり、取り扱いがより便利となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】二室容器を装着した混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図2】二室容器を装着した混合装置の平面図である。(実施例1)
【図3】上部基体の螺条部分の説明図である。(実施例1)
【図4】二室容器の内容物混合後の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図5】二室容器を取り外した状態の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【図6】押圧体押し下げ時の混合装置の半断面図である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1に於いてAは二室容器を、Bは二室容器Aの混合装置をそれぞれ示す。
【0022】
二室容器Aは、本体部A1と、中栓A2と、固定枠A3と、針装着部材A4と、キャップA5と、第1可動壁A6と、第2可動壁A7とを備えている。
【0023】
本体部A1は、円筒状の内周壁10と、円筒状の外周壁11とを、下端に嵌着した連結筒部材12により嵌合連結し一体化している。また、内周壁10の上下方向中間部所定位置には、上下所定幅を外方へ凹ませた(膨出させた)連通凹部13を形成しており、内周壁10の上端部は縮径した縮径部10a を形成している。また、外周壁11外面下部の対向位置には一対の係合突起14を突設している。
【0024】
中栓A2は、柔軟で弾力性に富む材質で形成され、周縁部を縮径部10a 上面に載置して縮径部10a 上端開口を閉塞する蓋板部20を備え、蓋板部20の裏面から垂設したシール筒21を縮径部10a 内周に液密に嵌合させて構成している。
【0025】
固定枠A3は、中栓A2を縮径部に固定する役割を果たす。固定枠A3は、縮径部10a 外周に密嵌した周壁部25の上端より蓋板部20の上面周縁部を押圧するフランジ部26を延設しており周壁部25の外周に螺条を周設している。
【0026】
針装着部材A4は、周壁部25の外周に螺着した螺筒30の上端より頂板31を延設し、頂板31中央に金属製の針32を嵌着固定しており、固定枠A3に装着する際に、針32の下部を中栓A2の蓋板部20を貫通させて、混合物の注出が可能に構成している。
【0027】
キャップA5は、針装着部材A4に対して着脱可能に装着している。
【0028】
第1可動壁A6と第2可動壁A7とは、図1に示す如く、所定の間隔をあけて内周壁10内面にその外周縁をそれぞれ液密摺動可能に嵌合させており、第1可動壁A6と第2可動壁A7との間に第1収容室R1を画成し、第2可動壁A7の上方に第2収容室R2を画成している。第2可動壁A7は連通凹部13より下方所定位置に嵌合されており、言い換えれば連通凹部13は第2可動壁A7より上方所定位置に凹設されている。また、第2可動壁A7周縁部の縦幅は、連通凹部13の縦幅より小さく、第2可動壁A7が連通凹部13の上下中間部分に差し掛かった際に上下が連通する如く構成している。
【0029】
混合装置Bは、下部基体B1と、押圧体B2と、上部基体B3とを備えている。
【0030】
下部基体B1は、台座50上に下部周壁部51及び支持棒52を起立している。台座50は下部をテ−パ状に広げた下端開口の伏皿状をなし、上面周縁部に下部周壁部51を、上面中央部に支持棒52をそれぞれ起立している。下部周壁部51の対向位置には一対の縦切溝53を縦設しており、上端部外周には環状の凹部54を周設し、該凹部54に断面逆L字状をなす環状体55を嵌着固定して押圧体B2の抜け出しを防止している。
【0031】
押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させた押圧筒60を備え、押圧筒60の外周には螺条61を周設している。また、押圧筒60の下端部対向位置からそれぞれ外方へ一対の押下板62を突設している。各押下板62は、下部周壁部51の各縦切溝53を介してその外方へ先端をそれぞれ突設している。
【0032】
上部基体B3は、下部基体B1上に於いて、下部基体B1に対して回転可能に装着した筒状をなしている。図示例では、上部周壁部70の下端部からは外方へ膨出した形態の大径のリング71を垂設し、リング71の内周を下部基体B1の上端部外周である環状体55外周に回転可能に嵌合している。また、下部内周から内方へ、周方向等間隔に三カ所の腕72を突設している。各腕72は横L字板形状で、その内周には押圧筒60外周の螺条61に螺合する螺条片73a をそれぞれ設け、各螺条片73a で押圧筒60の螺条61と螺合する螺条73を構成している。尚、この螺条片73a で構成する螺条73の代わりに、上部周壁部70の下端部中央に支持したリング状の螺筒内面に周設した螺条として構成しても良い。
【0033】
また、上部周壁部70の上部は小径部70a に形成し、小径部70a の対向する部位に、内部を上記係合突起14が挿通する挿通路74とした膨出部75を形成している。小径部70a の内径部分は、二室容器Aの下部外径と略同じかやや大きく構成されて二室容器Aの下部が挿通可能であり、また嵌合可能に構成され、その際、二室容器Aの各係合突起14が各挿通路74を通って下降し、最下降位置で二室容器Aを上部周壁部70に対して相対回動させると、各小径部70a 下面が形成する下向き段部76に各係合突起14が係合して二室容器Aの上方への抜け出しを防止する如く構成している。
【0034】
尚、図示例では、上部基体B3を、リング部材B3a と、周壁部材B3b とから構成している。
【0035】
リング部材B3a は、環状体55外周に回動可能に嵌合させたリング71の上端より環状体55上にフランジ状頂板80を延設し、フランジ状頂板80の内周上面より立設した嵌合筒81を周壁部材B3b の内周下端部に嵌着固定している。また、フランジ状頂板80の内周面からは、上記した複数の腕72を突設している。周壁部材B3b は円筒状をなし、上部を上記小径部70a 及び膨出部75に形成して、挿通路74及び下向き段部76を設けている。
【0036】
図1は、二室容器Aを混合装置Bに装着した状態を示し、この状態から台座50及びリング71を掴んで相互に回転させると各押下板62と縦切溝53との係合で押圧体B2は下部基体B1に対して回動せず、一方押圧筒60外周の螺条61と各腕72先端の螺条片73a の相互螺動により押圧体B2は上昇する。上昇した押圧体B2の押圧筒60は第1可動壁A6を押し上げ、それに伴って、第1収容室R1内の内容物が第2可動壁A7を押圧して押し上げる。そして、第2可動壁A7が連通凹部13に差し掛かった際に第1収容室R1内の内容物が第2可動壁A7の外周を通り、第2収容室R2内に導入される。さらに押圧体B2を上昇させると図4に示す如く、第1可動壁A6が第2可動壁A7の下面に当接するまで上昇し、第1収容室R1内の内容物が第2収容室R2内に移行し第2収容室R2の収容物と混合する。
【0037】
次いで、上部基体B3に対して二室容器Aを所定角度回動させることで、各係合突起14を各挿通路74の下方位置に回動させた後、上方へ引き上げれば、図5に示す如く、二室容器Aを混合装置Bから簡単に取り外すことができる。
【0038】
図5に示す押圧体B2が上昇した状態から各押下板62を強制的に押し下げれば、各腕72が弾性的に変形して、図6に示す如く、容易に押圧体B2を最下降位置まで押し下げることができる。この状態の混合装置Bに上方から新たな二室容器Aを装着すれば図1の状態となる。その場合には、各係合突起14を挿通路74に挿通させ、最下降位置で混合装置Bに対して二室容器Aを回動させれば良い。
【0039】
尚、上記各部材を形成する材質は特に限定されないが、合成樹脂を好ましく採用できる。
【符号の説明】
【0040】
A…二室容器
A1…本体部
10…内周壁,10a …縮径部,11…外周壁,12…連結筒部材,13…連通凹部,
14…係合突起
A2…中栓
20…蓋板部,21…シール筒
A3…固定枠
25…周壁部,26…フランジ部
A4…針装着部材
30…螺筒,31…頂板,32…針
A5…キャップ
A6…第1可動壁
A7…第2可動壁
R1…第1収容室
R2…第2収容室
B…混合装置
B1…下部基体
50…台座,51…下部周壁部,52…支持棒,53…縦切溝,54…凹部,55…環状体
B2…押圧体
60…押圧筒,61…螺条,62…押下板
B3…上部基体 70…上部周壁部,70a …小径部,71…リング,72…腕,73…螺条,
73a …螺条片,74…挿通路,75…膨出部,76…下向き段部,
80…フランジ状頂板,81…嵌合筒
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1可動壁A6及び第2可動壁A7で第1収容室R1を区画するとともに、第2可動壁A7上方に第2収容室R2を区画し、第1可動壁A6の押し込み時に第2可動壁A7外周を介して第1収容室内と第2収容室R2内とが連通する連通凹部13を第2収容室R2内周に凹設した二室容器Aを着脱自在に装着して混合する二室容器の混合装置であって、二室容器Aの少なくとも上端部を突出した状態で、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着するとともに、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する如く構成したことを特徴とする二室容器の混合装置。
【請求項2】
上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる請求項1記載の二室容器の混合装置。
【請求項3】
上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる請求項2記載の二室容器の混合装置。
【請求項4】
押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた請求項2又は請求項3のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【請求項5】
上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【請求項6】
上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【請求項1】
第1可動壁A6及び第2可動壁A7で第1収容室R1を区画するとともに、第2可動壁A7上方に第2収容室R2を区画し、第1可動壁A6の押し込み時に第2可動壁A7外周を介して第1収容室内と第2収容室R2内とが連通する連通凹部13を第2収容室R2内周に凹設した二室容器Aを着脱自在に装着して混合する二室容器の混合装置であって、二室容器Aの少なくとも上端部を突出した状態で、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく係止し、且つ、二室容器Aを離脱が可能に嵌合させた筒状の上部基体B3と、上部基体B3の下端部に相互の回転が可能に上端部を嵌合させた筒状の下部基体B1と、下部基体B1内に回転を防止して上昇可能に装着するとともに、上部基体B3と螺合させた押圧体B2とを備え、上部基体B3と下部基体B1との相対回転により上昇する押圧体B2の先端により第1可動壁A6を押し上げて各収容室内の二剤を混合する如く構成したことを特徴とする二室容器の混合装置。
【請求項2】
上部基体B3は、筒状の上部周壁部70と、上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73とを備えてなり、下部基体B1は、上部基体B3の下端部に回転可能に上端部を嵌合させた下部周壁部51と、下部周壁部51の中央に起立させた支持棒52とを備えてなり、押圧体B2は、支持棒52外周に上下動可能に嵌合させるとともに、上部周壁部70の螺条73と螺合する螺条61を外周に周設した押圧筒60を備え、下部基体B1に対する回転を防止して装着してなる請求項1記載の二室容器の混合装置。
【請求項3】
上部周壁部70の内周下端部より内方へ周方向複数の腕72を突設するとともに、各腕72の内面にそれぞれ螺条片73a を形成し、各螺条片73a で上部周壁部70の下端部中央に支持した螺条73を構成してなる請求項2記載の二室容器の混合装置。
【請求項4】
押圧筒60の下部より突設するとともに、下部周壁部51に縦設した縦切溝53を介してその外方へ先端を突出した押下板62を設けた請求項2又は請求項3のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【請求項5】
上部周壁部70の上端より、二室容器Aの外周下部に突設した係合突起14が挿通可能な挿通路74を設け、該挿通路74に連続する下向き段部76を上部周壁部70内側に設け、挿通路74の上端より挿通した係合突起14を、二室容器Aの上方への抜け出しを防止すべく下向き段部76に係止し、上部周壁部70に対する相対回転により係合突起14を挿通路74位置に回動することで二室容器Aを離脱が可能に構成した請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【請求項6】
上部周壁部70の下端部に大径のリング71を垂設し、下部周壁部51の下端部に台座50を設けた請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の二室容器の混合装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2010−253112(P2010−253112A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108168(P2009−108168)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000228545)日本ケミカルリサーチ株式会社 (27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000228545)日本ケミカルリサーチ株式会社 (27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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