二成分混合容器
【課題】混合時の操作が簡単で、使用時に小さな力で確実に開栓することのできる二成分混合容器を提供する。
【解決手段】液状化粧料Aを収容する有底筒状の容器本体1と、この容器本体1の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップ4と、このキャップ4の天井板の下面から垂設され粉末Bを収容する筒状の収容部23と、この収容部23の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部19とを備えている。そして、上記容器本体1の内周面から連結片部18を延ばしてこの連結片部18の先端を栓部19の下部周壁に一体化し、上記容器本体1にキャップ4を固定した状態で収容部23の下端開口部を栓部19で栓し、上記容器本体1からキャップ4を取り外す際に、収容部23の下端開口部から栓部19が外れて収容部23内の粉末Bが流出し容器本体1内に流入するように構成している。
【解決手段】液状化粧料Aを収容する有底筒状の容器本体1と、この容器本体1の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップ4と、このキャップ4の天井板の下面から垂設され粉末Bを収容する筒状の収容部23と、この収容部23の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部19とを備えている。そして、上記容器本体1の内周面から連結片部18を延ばしてこの連結片部18の先端を栓部19の下部周壁に一体化し、上記容器本体1にキャップ4を固定した状態で収容部23の下端開口部を栓部19で栓し、上記容器本体1からキャップ4を取り外す際に、収容部23の下端開口部から栓部19が外れて収容部23内の粉末Bが流出し容器本体1内に流入するように構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二成分を混合して得られる化粧料等の上記二成分をそれぞれ隔離状態で収容し、使用時等に混合することのできる二成分混合容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、化粧料,整髪料,飲料等として様々なものが開発されて市場に出回っているが、そのなかで、美容成分,栄養成分等が含有される粉末や錠剤を液状化粧料,飲料等に混合して使用するものがある。ところが、このものでは、粉末等を予め液状化粧料等に混合させていると、美容成分や栄養成分の化学変化等によりその効力が失われてしまうという問題がある。このため、未使用時には粉末等と液状化粧料等とを別々に隔離した状態にして収容し、使用の際に、両者を混合して使用することが必要になる。
【0003】
そこで、粉末等と液状化粧料等とを別々に隔離した状態で収容し、使用時にそれらを混合して使用することができる容器として、図15に示すような二成分混合容器が提案されている。この二成分混合容器は、有天円筒状に形成されその天井壁からノズル部51aが突設された上側容器51と、この上側容器51の下端開口部に着脱自在に固定される有底円筒状の下側容器52と、上記上側容器51のノズル部51aを蓋するキャップ53とを備えている。また、上記下側容器52が、内部に液体化粧料54が収容された有底円筒状のエッセンス容器55と、このエッセンス容器55の上端開口部に固定される円筒状のパウダー容器56とで構成されており、このパウダー容器56内に、内部に粉末57が収容された有底円筒状のパウダー収容部56aが配設されており、上記パウダー容器56およびパウダー収容部56aの上端開口部にシール材58が剥離可能に接着されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、使用時には、まず、上側容器51を下側容器52から取り外し、ついで、この下側容器52の上端開口部からシール材58を手指で摘んで剥がし、つぎに、下側容器52に、キャップ53でノズル部51aを蓋した上側容器51を取り付け、その状態で上側容器51,下側容器52を逆さにして上側容器51内の液体化粧料54とパウダー収容部56a内の粉末57とを下側容器52内に流入させて(図16参照)ここで混合させる。この混合ののち、キャップ53をノズル部51aから取り外し、上側容器51,下側容器52を所定の下向き角度に傾けて上側容器51の胴部を手指で押圧し、ノズル部51aから混合液を吐出させることを行う。
【特許文献1】特開平10−42944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の二成分混合容器では、上側容器51内の液体化粧料54とパウダー収容部56a内の粉末57とを混合させる際には、下側容器52の上端開口部からシール材58を手指で摘んで剥がしたのち下側容器52に上側容器51を取り付け、その状態で上側容器51,下側容器52を逆さにしなければならず、この操作が難しくて判りにくいという問題がある。しかも、上側容器51を下側容器52に取り付けたり、シール材58を下側容器52の上端開口部から手指で摘んで剥がしたりするのに、大きな力を必要とし、また、場合によってはシール材58を下側容器52の上端開口部から完全に剥がすことができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、混合時の操作が簡単で、使用時に小さな力で確実に開栓することのできる二成分混合容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成した二成分混合容器を第1の要旨とし、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部と、上記容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合液吐出手段とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を下方に延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外して混合液吐出手段を取り付け、キャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成した二成分混合容器を第2の要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
すなわち、本発明の第1の二成分混合容器は、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備えている。そして、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成している。したがって、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定した状態では、このキャップの収容部の下端開口部を栓する栓部で、上記の第1の二成分混合容器内を2つの空間(収容部の内部空間と容器本体の内部空間)に仕切ることができ、これにより、上記両空間にそれぞれ異なった成分を収容する(すなわち、容器本体内に第1成分を収容し、収容部内に第2成分を収容する)ことで、1個の容器内に異なる二成分を隔離した状態で収容することができる。
【0009】
そして、使用時には、上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すことを行う。これにより、上記収容部の下端開口部から栓部が離間し、上記連結片部が形成されていない部分(すなわち、上記連結片部の両横側に形成される流通用空間)を介して、収容部の内部空間と容器本体の内部空間が連通するようになる。その結果、収容部の内部空間に収容された第2成分が上記流通用空間を通って落下し、容器本体の内部空間に収容された第1成分と混合するようになる。
【0010】
このように、上記の第1の二成分混合容器では、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すだけで、上記容器本体内の第1成分と収容部内の第2成分とを混合させることができ、混合時の操作が簡単である。しかも、上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すのに大きな力を必要とせず、小さな力で行えるうえ、キャップを取り外すことで、確実に収容部の下端開口部から栓部を外す(すなわち、開栓する)ことができる。しかも、上記栓部が有底筒状に形成されているため、上記栓部の周側壁が内側に撓みやすく、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定して上記収容部の下端開口部を栓部で栓する際に、上記収容部の下端開口部に栓部を嵌合させやすくなる。しかも、上記キャップの天井板の下面から収容部が垂設されているため、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定した状態では、上記収容部の全体が容器本体の内部に配設されて上記容器本体で保護されており、上記収容部が容器本体外の他物に当たって破損,損傷等することがない。
【0011】
また、本発明の第2の二成分混合容器は、上記の第1の二成分混合容器に、その容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合物吐出手段を加えたものであり、使用時には上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外したのち、上記容器本体の上端開口部に混合物吐出手段を取り付け、この混合物吐出手段を利用して容器本体内の混合物を所望の場所に吐出することを行う。したがって、本発明の第2の二成分混合容器では、上記の第1の二成分混合容器と同様の作用・効果を奏するうえ、使用時には、混合物吐出手段を利用して容器本体内の混合物を所望の場所に吐出することができ、簡単に使用することができる。なお、本発明の第1および第2の二成分混合容器において、二成分とは、液体,粉末,錠剤等の各成分のなかの、同種類(例えば、液体と液体)もしくは異種類(例えば、液体と粉末、液体と錠剤)の二成分を指す。
【0012】
また、上記連結片部が複数本設けられ、これら各連結片部が内側に向かって下り傾斜状に傾斜し、上記各連結片部の下端部を上記栓部の下部周壁に一体化していると、この栓部が、上記容器本体の内周面から内側に向かって下り傾斜状に傾斜する各連結片部の先端で連結されているため、上記栓部が前後左右等どの方向にも少し移動しうるようになる。したがって、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定して上記収容部の下端開口部に栓部を嵌合させる際に、この栓部を移動させながら上記収容部の下端開口部にスムーズに嵌合させることができ、しかも、上記各連結片部の先端,栓部や収容部の下端開口部等に無理な力が作用せず、耐久性が向上する。
【0013】
また、上記混合物吐出手段が、ノズル付き押しボタンを有する混合液吐出用ポンプ装置で構成されていると、混合物が混合液である場合に、上記ボタンを手指等で押圧するだけで簡単に混合液を吐出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、これに限定されるわけではない。
【0015】
図1および図2は本発明の第1の二成分混合容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、二成分混合容器として、美容成分等を含有した粉末(第2成分)Bを液状化粧料(第1成分)Aに混合して使用する二成分混合容器(図2参照)が用いられている。これらの図において、1は有底円筒状に形成された容器本体(図3参照)であり、内部に液状化粧料Aが収容される有底円筒状の合成樹脂製のケース2と、このケース2の上端開口部に固定される合成樹脂製のキャップ取付部3とからなる。
【0016】
上記ケース2は、図4に示すように、その周側壁1aの外周面上端部が切欠き形成されて小径部11に形成されており、この小径部11の外周面にその周方向に沿って、上記キャップ取付部3の係合用凹部16a(図5参照)に係合する円環状の係合用凸条11aが突設されている。
【0017】
上記キャップ取付部3は、図5に示すように、下側二重壁部分12と、この下側二重壁部分12の内周面上端部から内側に突設される円環状の天井壁13と、この天井壁13の中央孔の内周縁部上面から立設される円筒状の上側周側壁(首部)14とを有しており、上記上側周側壁14の外周面に、後述するキャップ4のねじ部25aにら合するねじ部14aが形成されている。上記下側二重壁部分12は、円筒状の内側壁15と、円筒状の外側壁16と、これら内外両側壁15,16の上端部を連結する円環状の連結壁17とからなっており、上記内外両側壁15,16間の部分に上記ケース2の小径部11が挿入されている。また、上記外側壁16には、その内周面上部に、上記ケース2の小径部11の係合用凸条11aに係合する円環状の係合用凹部16aが形成されている。
【0018】
また、上記天井壁13の中央孔の内周縁部下面から所定の間隔をあけて3本の連結片部18が内側に向かって下向き傾斜状に延びており、これら各連結片部18の下端部が、後述するキャップ4の収容部23の下端開口部を着脱自在に栓する有底円筒状の栓部19の外周面下端部に一体的に連結されている(図6および図7参照)。
【0019】
4は有天円筒状に形成された合成樹脂製のキャップであり、図8に示すように、二重壁部分21と円板状の天井壁22と円筒状の収容部23とで構成されている。上記二重壁部分21は、円筒状の内側壁24と、円筒状の外側壁25と、これら内外両側壁24,25の上端部を連結する円環状の連結壁26とからなり、上記内外両側壁24,25間の部分にキャップ取付部3の上側周側壁14が挿入されている。上記外側壁25には、その内周面に、上記キャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aにら合するねじ部25aが形成されている。また、上記収容部23は、上記天井壁22の下面中央部から垂設されており、その下端開口部が、上記キャップ4をキャップ取付部3の上側周側壁14にら合させた時に、栓部19に外嵌してこの栓部19の外周面に気密状に当接するようにしている(図2参照)。
【0020】
上記の構成において、上記二成分混合容器を作製する場合には、まず、液状化粧料Aを収容したケース2と、粉末Bを収容した収容体とを準備する。この収容体は、キャップ取付部3とキャップ4とを組み付けたものであり(図9参照)、キャップ4を逆さにした状態でキャップ4の収容部23に粉末Bを収容し、その状態でキャップ取付部3を上から被せ(図10参照)、このキャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aをキャップ4の外側壁25のねじ部25aにら合させたものである。この状態では、上記収容部23の下端開口部は栓部19で気密状に内嵌されている。ついで、ケース2の小径部11にキャップ取付部3の下側二重壁部分15を押し込んでこの外側壁17の係合用凹部17aをケース2の小径部11の係合用凸条11aに係合させることを行う。これにより、上記の二成分混合容器を組み付けることができる。
【0021】
また、使用時には、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外す。これにより、上記収容部23の下端開口部と栓部19との嵌合が外れ、上記収容部23内の粉末Bが流出してケース2内に流入し、ケース2内の液状化粧料Aと混合する。この混合ののち、ケース2を所定の角度に傾け、キャップ取付部3の上端開口部から混合液(図示せず)を取り出し、使用に供するようにする。
【0022】
このように、上記実施の形態では、混合の際に、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外すだけでよく、操作が簡単であるうえ、小さな力で確実に開栓することができる。しかも、上記栓部19が有底円筒状に形成されているため、上記栓部19を収容部23の下端開口部に内嵌させる際に、上記栓部19の周側壁が撓んで嵌合させやすくなる。しかも、上記収容部23の全体がケース2内に配設されているため、上記収容部23の全体をケース2で保護することができる。
【0023】
図11および図12は本発明の第2の二成分混合容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、第2の二成分混合容器として、上記第1の二成分混合容器に、図13に示す混合物吐出手段6を加えたものが用いられている。
【0024】
この混合物吐出手段6は、蓋部31と、この蓋部31に固定される混合液吐出用のポンプ装置7とで構成されている。上記蓋部31は、下側二重壁部分32と、この下側二重壁部分32の内周面上端部から内側に突設される円環状の天井壁33と、この天井壁33の上面外周部から立設される上側周側壁34とを有しており、上記上側周側壁34内に上記ポンプ装置7の押しボタン41が上記上側周側壁34の内周面に沿って摺動自在に配設されている。上記下側二重壁部分32は、円筒状の内側壁36と、円筒状の外側壁37と、これら内外両側壁36,37の上端部を連結する円環状の連結壁38とからなり、上記内外両側壁36,37間の部分にキャップ取付部3の上側周側壁17が挿入されている。また、上記外側壁37には、その内周面に、キャップ取付部3の上側周側壁17のねじ部17aにら合するねじ部37aが形成されている。
【0025】
また、上記天井壁33には、その中央孔の内周縁部下面から円筒状の保持部39が垂下しており、この保持部39に、上記ポンプ装置7の本体部42が保持されている。このポンプ装置7としては、ノズル41a付き押しボタン41を有するタイプの、従来公知のものが用いられており、上記蓋部31の天井壁33から突出するノズル41a付き押しボタン41と、上記保持部39に保持される本体部42と、ケース2内の混合液Cを本体部42に吸い上げる軟質のチューブ43とで構成されている。このチューブ43は上記本体部42の下端から延びており、上記キャップ取付部3の連結片部21間を通りケース2の底部近傍にまで延びている。
【0026】
8は有天円筒状に形成された仮キャップであり、未使用時に、押しボタン41が不用意に押し下げられないように、上記混合物吐出手段6の蓋部31に着脱自在に取り付けられている。このようなポンプ装置7は、未使用時には仮ケース45(図14参照)に収容されている。
【0027】
上記の構成において、使用時には、上記したように、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外して、収容部23に収容した粉末Bとケース1内の液状化粧料Aとを混合させたのち、上記キャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aに混合物吐出手段6の蓋部31のねじ部37aをら合することにより(図14参照)、上記キャップ取付部3の上側周側壁14に蓋部31を取り付けて混合物吐出手段6の押しボタン41を下方に押圧することを行う。これにより、上記押しボタン41のノズル41aから混合液Cを吐出させることができる。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。しかも、混合物吐出手段6を加え、そのポンプ装置7の押しボタン41を押すだけで混合液Cを吐出させることができるようにしているため、非常に簡単に使用することができる。
【0028】
なお、上記実施の形態では、第1成分として、液状化粧料Aを用い、第2成分として、粉末Bを用いているが、これに限定するものではなく、第1成分として、粉末Bや錠剤を用いてもよいし、第2成分として、液体や錠剤を用いてもよい。また、上記実施の形態において、混合物吐出手段6は、容器本体1内の混合物(液体,粉末,錠剤等からなる各種の混合物)を吐出できるものであれば、どのようなものでもよい。また、ポンプ装置7としては、好適には、指圧式のものが用いられるが、指圧式以外の、どのようなものを用いてもよいし、押しボタン41にノズル41aが設けられていなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の二成分混合容器の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記第1の二成分混合容器の断面図である。
【図3】容器本体の断面図である。
【図4】ケースの断面図である。
【図5】キャップ取付部の断面図である。
【図6】上記キャップ取付部の平面図である。
【図7】上記キャップ取付部の要部の斜視図である。
【図8】キャップの断面図である。
【図9】収容体の断面図である。
【図10】上記収容体の組み付け方法を示す分解断面図である。
【図11】本発明の第2の二成分混合容器の一実施の形態を示す斜視図である。
【図12】上記第2の二成分混合容器の断面図である。
【図13】混合液吐出手段の要部の断面図である。
【図14】上記第2の二成分混合容器の使用方法を示す分解断面図である。
【図15】従来例を示す分解断面図である。
【図16】上記従来例の作用を示す断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 容器本体
4 キャップ
18 連結片部
19 栓部
23 収容部
A 液状化粧料
B 粉末
【技術分野】
【0001】
本発明は、二成分を混合して得られる化粧料等の上記二成分をそれぞれ隔離状態で収容し、使用時等に混合することのできる二成分混合容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、化粧料,整髪料,飲料等として様々なものが開発されて市場に出回っているが、そのなかで、美容成分,栄養成分等が含有される粉末や錠剤を液状化粧料,飲料等に混合して使用するものがある。ところが、このものでは、粉末等を予め液状化粧料等に混合させていると、美容成分や栄養成分の化学変化等によりその効力が失われてしまうという問題がある。このため、未使用時には粉末等と液状化粧料等とを別々に隔離した状態にして収容し、使用の際に、両者を混合して使用することが必要になる。
【0003】
そこで、粉末等と液状化粧料等とを別々に隔離した状態で収容し、使用時にそれらを混合して使用することができる容器として、図15に示すような二成分混合容器が提案されている。この二成分混合容器は、有天円筒状に形成されその天井壁からノズル部51aが突設された上側容器51と、この上側容器51の下端開口部に着脱自在に固定される有底円筒状の下側容器52と、上記上側容器51のノズル部51aを蓋するキャップ53とを備えている。また、上記下側容器52が、内部に液体化粧料54が収容された有底円筒状のエッセンス容器55と、このエッセンス容器55の上端開口部に固定される円筒状のパウダー容器56とで構成されており、このパウダー容器56内に、内部に粉末57が収容された有底円筒状のパウダー収容部56aが配設されており、上記パウダー容器56およびパウダー収容部56aの上端開口部にシール材58が剥離可能に接着されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、使用時には、まず、上側容器51を下側容器52から取り外し、ついで、この下側容器52の上端開口部からシール材58を手指で摘んで剥がし、つぎに、下側容器52に、キャップ53でノズル部51aを蓋した上側容器51を取り付け、その状態で上側容器51,下側容器52を逆さにして上側容器51内の液体化粧料54とパウダー収容部56a内の粉末57とを下側容器52内に流入させて(図16参照)ここで混合させる。この混合ののち、キャップ53をノズル部51aから取り外し、上側容器51,下側容器52を所定の下向き角度に傾けて上側容器51の胴部を手指で押圧し、ノズル部51aから混合液を吐出させることを行う。
【特許文献1】特開平10−42944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の二成分混合容器では、上側容器51内の液体化粧料54とパウダー収容部56a内の粉末57とを混合させる際には、下側容器52の上端開口部からシール材58を手指で摘んで剥がしたのち下側容器52に上側容器51を取り付け、その状態で上側容器51,下側容器52を逆さにしなければならず、この操作が難しくて判りにくいという問題がある。しかも、上側容器51を下側容器52に取り付けたり、シール材58を下側容器52の上端開口部から手指で摘んで剥がしたりするのに、大きな力を必要とし、また、場合によってはシール材58を下側容器52の上端開口部から完全に剥がすことができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、混合時の操作が簡単で、使用時に小さな力で確実に開栓することのできる二成分混合容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成した二成分混合容器を第1の要旨とし、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部と、上記容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合液吐出手段とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を下方に延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外して混合液吐出手段を取り付け、キャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成した二成分混合容器を第2の要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
すなわち、本発明の第1の二成分混合容器は、第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備えている。そして、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成している。したがって、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定した状態では、このキャップの収容部の下端開口部を栓する栓部で、上記の第1の二成分混合容器内を2つの空間(収容部の内部空間と容器本体の内部空間)に仕切ることができ、これにより、上記両空間にそれぞれ異なった成分を収容する(すなわち、容器本体内に第1成分を収容し、収容部内に第2成分を収容する)ことで、1個の容器内に異なる二成分を隔離した状態で収容することができる。
【0009】
そして、使用時には、上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すことを行う。これにより、上記収容部の下端開口部から栓部が離間し、上記連結片部が形成されていない部分(すなわち、上記連結片部の両横側に形成される流通用空間)を介して、収容部の内部空間と容器本体の内部空間が連通するようになる。その結果、収容部の内部空間に収容された第2成分が上記流通用空間を通って落下し、容器本体の内部空間に収容された第1成分と混合するようになる。
【0010】
このように、上記の第1の二成分混合容器では、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すだけで、上記容器本体内の第1成分と収容部内の第2成分とを混合させることができ、混合時の操作が簡単である。しかも、上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外すのに大きな力を必要とせず、小さな力で行えるうえ、キャップを取り外すことで、確実に収容部の下端開口部から栓部を外す(すなわち、開栓する)ことができる。しかも、上記栓部が有底筒状に形成されているため、上記栓部の周側壁が内側に撓みやすく、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定して上記収容部の下端開口部を栓部で栓する際に、上記収容部の下端開口部に栓部を嵌合させやすくなる。しかも、上記キャップの天井板の下面から収容部が垂設されているため、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定した状態では、上記収容部の全体が容器本体の内部に配設されて上記容器本体で保護されており、上記収容部が容器本体外の他物に当たって破損,損傷等することがない。
【0011】
また、本発明の第2の二成分混合容器は、上記の第1の二成分混合容器に、その容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合物吐出手段を加えたものであり、使用時には上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外したのち、上記容器本体の上端開口部に混合物吐出手段を取り付け、この混合物吐出手段を利用して容器本体内の混合物を所望の場所に吐出することを行う。したがって、本発明の第2の二成分混合容器では、上記の第1の二成分混合容器と同様の作用・効果を奏するうえ、使用時には、混合物吐出手段を利用して容器本体内の混合物を所望の場所に吐出することができ、簡単に使用することができる。なお、本発明の第1および第2の二成分混合容器において、二成分とは、液体,粉末,錠剤等の各成分のなかの、同種類(例えば、液体と液体)もしくは異種類(例えば、液体と粉末、液体と錠剤)の二成分を指す。
【0012】
また、上記連結片部が複数本設けられ、これら各連結片部が内側に向かって下り傾斜状に傾斜し、上記各連結片部の下端部を上記栓部の下部周壁に一体化していると、この栓部が、上記容器本体の内周面から内側に向かって下り傾斜状に傾斜する各連結片部の先端で連結されているため、上記栓部が前後左右等どの方向にも少し移動しうるようになる。したがって、上記容器本体の上端開口部にキャップを固定して上記収容部の下端開口部に栓部を嵌合させる際に、この栓部を移動させながら上記収容部の下端開口部にスムーズに嵌合させることができ、しかも、上記各連結片部の先端,栓部や収容部の下端開口部等に無理な力が作用せず、耐久性が向上する。
【0013】
また、上記混合物吐出手段が、ノズル付き押しボタンを有する混合液吐出用ポンプ装置で構成されていると、混合物が混合液である場合に、上記ボタンを手指等で押圧するだけで簡単に混合液を吐出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、これに限定されるわけではない。
【0015】
図1および図2は本発明の第1の二成分混合容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、二成分混合容器として、美容成分等を含有した粉末(第2成分)Bを液状化粧料(第1成分)Aに混合して使用する二成分混合容器(図2参照)が用いられている。これらの図において、1は有底円筒状に形成された容器本体(図3参照)であり、内部に液状化粧料Aが収容される有底円筒状の合成樹脂製のケース2と、このケース2の上端開口部に固定される合成樹脂製のキャップ取付部3とからなる。
【0016】
上記ケース2は、図4に示すように、その周側壁1aの外周面上端部が切欠き形成されて小径部11に形成されており、この小径部11の外周面にその周方向に沿って、上記キャップ取付部3の係合用凹部16a(図5参照)に係合する円環状の係合用凸条11aが突設されている。
【0017】
上記キャップ取付部3は、図5に示すように、下側二重壁部分12と、この下側二重壁部分12の内周面上端部から内側に突設される円環状の天井壁13と、この天井壁13の中央孔の内周縁部上面から立設される円筒状の上側周側壁(首部)14とを有しており、上記上側周側壁14の外周面に、後述するキャップ4のねじ部25aにら合するねじ部14aが形成されている。上記下側二重壁部分12は、円筒状の内側壁15と、円筒状の外側壁16と、これら内外両側壁15,16の上端部を連結する円環状の連結壁17とからなっており、上記内外両側壁15,16間の部分に上記ケース2の小径部11が挿入されている。また、上記外側壁16には、その内周面上部に、上記ケース2の小径部11の係合用凸条11aに係合する円環状の係合用凹部16aが形成されている。
【0018】
また、上記天井壁13の中央孔の内周縁部下面から所定の間隔をあけて3本の連結片部18が内側に向かって下向き傾斜状に延びており、これら各連結片部18の下端部が、後述するキャップ4の収容部23の下端開口部を着脱自在に栓する有底円筒状の栓部19の外周面下端部に一体的に連結されている(図6および図7参照)。
【0019】
4は有天円筒状に形成された合成樹脂製のキャップであり、図8に示すように、二重壁部分21と円板状の天井壁22と円筒状の収容部23とで構成されている。上記二重壁部分21は、円筒状の内側壁24と、円筒状の外側壁25と、これら内外両側壁24,25の上端部を連結する円環状の連結壁26とからなり、上記内外両側壁24,25間の部分にキャップ取付部3の上側周側壁14が挿入されている。上記外側壁25には、その内周面に、上記キャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aにら合するねじ部25aが形成されている。また、上記収容部23は、上記天井壁22の下面中央部から垂設されており、その下端開口部が、上記キャップ4をキャップ取付部3の上側周側壁14にら合させた時に、栓部19に外嵌してこの栓部19の外周面に気密状に当接するようにしている(図2参照)。
【0020】
上記の構成において、上記二成分混合容器を作製する場合には、まず、液状化粧料Aを収容したケース2と、粉末Bを収容した収容体とを準備する。この収容体は、キャップ取付部3とキャップ4とを組み付けたものであり(図9参照)、キャップ4を逆さにした状態でキャップ4の収容部23に粉末Bを収容し、その状態でキャップ取付部3を上から被せ(図10参照)、このキャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aをキャップ4の外側壁25のねじ部25aにら合させたものである。この状態では、上記収容部23の下端開口部は栓部19で気密状に内嵌されている。ついで、ケース2の小径部11にキャップ取付部3の下側二重壁部分15を押し込んでこの外側壁17の係合用凹部17aをケース2の小径部11の係合用凸条11aに係合させることを行う。これにより、上記の二成分混合容器を組み付けることができる。
【0021】
また、使用時には、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外す。これにより、上記収容部23の下端開口部と栓部19との嵌合が外れ、上記収容部23内の粉末Bが流出してケース2内に流入し、ケース2内の液状化粧料Aと混合する。この混合ののち、ケース2を所定の角度に傾け、キャップ取付部3の上端開口部から混合液(図示せず)を取り出し、使用に供するようにする。
【0022】
このように、上記実施の形態では、混合の際に、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外すだけでよく、操作が簡単であるうえ、小さな力で確実に開栓することができる。しかも、上記栓部19が有底円筒状に形成されているため、上記栓部19を収容部23の下端開口部に内嵌させる際に、上記栓部19の周側壁が撓んで嵌合させやすくなる。しかも、上記収容部23の全体がケース2内に配設されているため、上記収容部23の全体をケース2で保護することができる。
【0023】
図11および図12は本発明の第2の二成分混合容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、第2の二成分混合容器として、上記第1の二成分混合容器に、図13に示す混合物吐出手段6を加えたものが用いられている。
【0024】
この混合物吐出手段6は、蓋部31と、この蓋部31に固定される混合液吐出用のポンプ装置7とで構成されている。上記蓋部31は、下側二重壁部分32と、この下側二重壁部分32の内周面上端部から内側に突設される円環状の天井壁33と、この天井壁33の上面外周部から立設される上側周側壁34とを有しており、上記上側周側壁34内に上記ポンプ装置7の押しボタン41が上記上側周側壁34の内周面に沿って摺動自在に配設されている。上記下側二重壁部分32は、円筒状の内側壁36と、円筒状の外側壁37と、これら内外両側壁36,37の上端部を連結する円環状の連結壁38とからなり、上記内外両側壁36,37間の部分にキャップ取付部3の上側周側壁17が挿入されている。また、上記外側壁37には、その内周面に、キャップ取付部3の上側周側壁17のねじ部17aにら合するねじ部37aが形成されている。
【0025】
また、上記天井壁33には、その中央孔の内周縁部下面から円筒状の保持部39が垂下しており、この保持部39に、上記ポンプ装置7の本体部42が保持されている。このポンプ装置7としては、ノズル41a付き押しボタン41を有するタイプの、従来公知のものが用いられており、上記蓋部31の天井壁33から突出するノズル41a付き押しボタン41と、上記保持部39に保持される本体部42と、ケース2内の混合液Cを本体部42に吸い上げる軟質のチューブ43とで構成されている。このチューブ43は上記本体部42の下端から延びており、上記キャップ取付部3の連結片部21間を通りケース2の底部近傍にまで延びている。
【0026】
8は有天円筒状に形成された仮キャップであり、未使用時に、押しボタン41が不用意に押し下げられないように、上記混合物吐出手段6の蓋部31に着脱自在に取り付けられている。このようなポンプ装置7は、未使用時には仮ケース45(図14参照)に収容されている。
【0027】
上記の構成において、使用時には、上記したように、キャップ取付部3の上端開口部からキャップ4を取り外して、収容部23に収容した粉末Bとケース1内の液状化粧料Aとを混合させたのち、上記キャップ取付部3の上側周側壁14のねじ部14aに混合物吐出手段6の蓋部31のねじ部37aをら合することにより(図14参照)、上記キャップ取付部3の上側周側壁14に蓋部31を取り付けて混合物吐出手段6の押しボタン41を下方に押圧することを行う。これにより、上記押しボタン41のノズル41aから混合液Cを吐出させることができる。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。しかも、混合物吐出手段6を加え、そのポンプ装置7の押しボタン41を押すだけで混合液Cを吐出させることができるようにしているため、非常に簡単に使用することができる。
【0028】
なお、上記実施の形態では、第1成分として、液状化粧料Aを用い、第2成分として、粉末Bを用いているが、これに限定するものではなく、第1成分として、粉末Bや錠剤を用いてもよいし、第2成分として、液体や錠剤を用いてもよい。また、上記実施の形態において、混合物吐出手段6は、容器本体1内の混合物(液体,粉末,錠剤等からなる各種の混合物)を吐出できるものであれば、どのようなものでもよい。また、ポンプ装置7としては、好適には、指圧式のものが用いられるが、指圧式以外の、どのようなものを用いてもよいし、押しボタン41にノズル41aが設けられていなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の二成分混合容器の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記第1の二成分混合容器の断面図である。
【図3】容器本体の断面図である。
【図4】ケースの断面図である。
【図5】キャップ取付部の断面図である。
【図6】上記キャップ取付部の平面図である。
【図7】上記キャップ取付部の要部の斜視図である。
【図8】キャップの断面図である。
【図9】収容体の断面図である。
【図10】上記収容体の組み付け方法を示す分解断面図である。
【図11】本発明の第2の二成分混合容器の一実施の形態を示す斜視図である。
【図12】上記第2の二成分混合容器の断面図である。
【図13】混合液吐出手段の要部の断面図である。
【図14】上記第2の二成分混合容器の使用方法を示す分解断面図である。
【図15】従来例を示す分解断面図である。
【図16】上記従来例の作用を示す断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 容器本体
4 キャップ
18 連結片部
19 栓部
23 収容部
A 液状化粧料
B 粉末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成したことを特徴とする二成分混合容器。
【請求項2】
上記連結片部が複数本設けられ、これら各連結片部が内側に向かって下り傾斜状に傾斜し、上記各連結片部の下端部を上記栓部の下部周壁に一体化した請求項1記載の二成分混合容器。
【請求項3】
第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部と、上記容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合物吐出手段とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を下方に延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外して混合物吐出手段を取り付け、キャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成したことを特徴とする二成分混合容器。
【請求項4】
上記混合物吐出手段が、ノズル付き押しボタンを有する混合液吐出用ポンプ装置で構成されている請求項3記載の二成分混合容器。
【請求項1】
第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、上記容器本体からキャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成したことを特徴とする二成分混合容器。
【請求項2】
上記連結片部が複数本設けられ、これら各連結片部が内側に向かって下り傾斜状に傾斜し、上記各連結片部の下端部を上記栓部の下部周壁に一体化した請求項1記載の二成分混合容器。
【請求項3】
第1成分を収容する有底筒状の容器本体と、この容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される有天筒状のキャップと、このキャップの天井板の下面から垂設され第2成分を収容する筒状の収容部と、この収容部の下端開口部を着脱自在に栓する有底筒状の栓部と、上記容器本体の上端開口部に着脱自在に固定される混合物吐出手段とを備え、上記容器本体の内周面から連結片部を下方に延ばしてこの連結片部の先端を上記栓部の下部周壁に一体化し、上記容器本体にキャップを固定した状態で上記収容部の下端開口部を栓部で栓し、使用時に上記容器本体の上端開口部からキャップを取り外して混合物吐出手段を取り付け、キャップを取り外す際に、上記収容部の下端開口部から栓部が外れて上記収容部内の第2成分が流出し容器本体内に流入するように構成したことを特徴とする二成分混合容器。
【請求項4】
上記混合物吐出手段が、ノズル付き押しボタンを有する混合液吐出用ポンプ装置で構成されている請求項3記載の二成分混合容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−112459(P2007−112459A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−303535(P2005−303535)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【Fターム(参考)】
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