説明

二部品構成の上部挿入式端部コネクタ及び部品アセンブリ

【課題】従来の蛍光照明器具内にLED照明装置を容易かつ手頃に組み込むことができる照明システムを提供するために、特有のコネクタを提供すること。
【解決手段】LED照明アセンブリは、複数のLEDプリント回路基板(PCB)を含み、各々のLED PCBは、少なくとも1つのLED電球と、基板の対向する端部の各々に配置された電気コネクタ・パッドとを有する。二部品構成の上部挿入式表面実装電気コネクタが、第1のLED PCBの一端を、第2のLED PCBの端部に接続し、第1及び第2のLED PCBが、端と端が当接した配置で電気的に接続されるようになる。接続されたLED PCBは、照明管を照明器具内に取り付けるための端部コネクタ・キャップを含む照明管において構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2009年7月27日に出願された米国仮出願第61/228,795号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)光の使用は、様々な種類の照明用途において、ますます普及している。LED照明技術は著しく進歩し、これにより、LED照明の使用は、種々の産業、家庭、及び拡張した照明システムを必要とする他の環境において、より手頃で望ましいものとなった。
【0003】
LED照明は、従来の白熱灯の照明システムに比べて顕著な利点をもっている。白熱電球においてかかる費用は、電球の交換にかかるコストだけでなく、電球の頻繁な交換に関連した労力及びコストもある。電球が多数取り付けられている場合、この費用は甚大になることがある。例えば、大きいオフィスビルディング、公共交通車両及びシステム等において電球を交換するための維持費は、かなり高いものになり得る。これらの問題は、LED照明システムにより、実質的に最小にすることができる。
【0004】
従来の白色LEDランプの稼働寿命は、約100,000時間である。これは、連続稼働で約11年、又は50%稼働で22年に相当する。これは、約5000時間である白熱電球の平均寿命とは極めて対照的である。従って、LED照明を使用することにより、事実状、定期的な電球交換の必要性がなくなることが容易に理解される。この利点は、照明装置が極めてアクセスしにくい場所に埋め込まれている場合、さらに重要になる。
【0005】
一般に、適切に設計されたシステムにおいては、LED光は、白熱電球より電力の消費が大幅に少ないことが認められている。LED回路は、約80%の効率を有するが、これは、電気エネルギーの80%が光エネルギーに変換され、残りの20%は熱エネルギーとして失われることを意味する。大きい照明システムにおいては、膨大なコスト削減になる。
【0006】
残念なことに、一つにはLED照明のコストが相対的に高いために、技術は、白熱照明の代替物として、蛍光電球及びシステムに頼っていた。蛍光照明は、本質的に同じ輝度を提供しながら、白熱照明より約66パーセント安価である。また、蛍光照明はまた、従来の白熱照明よりも長持ちする。平均すると、蛍光管は、普通の白熱電球より6倍長い寿命を有する。商業用及び産業用建造物の大部分は、より最近の住宅用建造物のように、従来の蛍光照明器具を組み込んでいる。蛍光照明器具は、公共交通システム及び車両、列車、地下鉄車両、航空機等においても広く用いられている。
【0007】
しかしながら、蛍光灯は、明確な不利な点を有する。蛍光照明回路は、白熱照明より複雑であり、一般に、専門家による取り付け及び高価な部品を必要とする。蛍光照明は、一般に、白熱照明より魅力的でなく、それと分かるように点滅することがあり、一部のユーザを悩ませる不均一な光を生成することがある。蛍光管の製造において、水銀は必須の成分であり、かつ、環境内で生物濃縮されることがあるため、米国環境保護庁により有害であると見なされている。蛍光管の処分は、多くの自治体で問題になっており、多数の場所で、蛍光照明の使用を段階的に廃止する運動が進行中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、LED照明への依存度の増大は、自然な成り行きである。しかしながら、既存の建造物、車両、システム等における既存の蛍光管器具及び回路を交換するコストは、法外に高い。従って、従来の蛍光照明器具内にLED照明装置を容易かつ手頃に組み込むことができる照明システムに対する必要性がある。本発明は、この必要性に対して特有のコネクタによる解決法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的及び利点は、以下の説明において部分的に述べられ、又は説明から明らかになり、或いは本発明の実施を通して学ぶことができる。
【0010】
本発明の態様によると、プリント回路基板(PCB)(特定的には、LED PCB基板)のような電気部品基板を、互いに端と端が当接した配置で接続するのに特に適した電気コネクタが提供される。本明細書においては、コネクタは、便宜上、例示目的のみのために、LED基板アセンブリに関連して説明される。しかしながら、本発明によるコネクタは、LED基板又はLED器具と共に用いるように制限されるものではなく、端と端が当接した配置の隣接する基板部品間に安定した電気的接続が必要とされる全ての用途に用い得ることを理解すべきである。
【0011】
本発明の特定の態様によると、複数の発光ダイオード(LED)プリント回路基板(PCB)(本明細書では「LED基板」と呼ぶ)を含むLED照明アセンブリが提供され、このLED基板の各々は、少なくとも1つのLED電球と、LED基板の上面上の該LED基板の対向する端部の各々に配置された電気コネクタ・パッドとを有する。二部品構成の表面実装電気コネクタが配置され、隣接する基板の端部間に空間がないように、端と端が当接した配置で、第1のLED基板の一端を、第2の隣接するLED基板の端部に電気的に接続する。
【0012】
隣接するLED基板間の二部品構成表面実装コネクタが、本発明に従って種々の構成をとることができる。特に特有の実施形態においては、コネクタは、第1のLED基板の端部に取り付けられた雄型部品と、第2のLED基板の当接端部に取り付けられた雌型部品とを含む。雌型部品は、上部挿入プロセスにおいて、雄型部品を受けるようにされたオープントップ部を有するソケットを含み、LED基板間の相対的な長手方向の移動を行なうことなく、第1のLED基板と第2のLED基板との間に電気的接続がなされる。この構成は、位置合わせされた基板の群の長手方向軸に対して、LED基板を単に垂直方向又は横断方向に移動させることによって、LED基板を照明器具又は他の部品に挿入し、そこから取り外すことができるという点で、特に有用である。他の基板を取り外す又は器具を分解することなく、単一の基板を基板の群に挿入又は配置することができる。この構成は、複数のLED基板を用いるLED照明器具又は部品の継続的な保守における時間及び費用のかなりの節約になる。
【0013】
特定の実施形態においては、雌型部品は、開口ソケットを定める絶縁本体を含む。少なくとも2つの電気コンタクトが絶縁本体内に保持され、電気コンタクトの各々は、絶縁本体の底面に第1の部分を有する。これらの第1の部分は、LED基板の端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置される。雌型部品内の電気コンタクトは、開口ソケット内に延びる第2の部分を含む。
【0014】
電気コネクタの雄型部品は、隣接するLED基板の端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された第1の部分を絶縁ベース本体の底面に有する、少なくとも2つの電気コンタクトを備えた絶縁ベース本体を含む。雄型部品は、ベース本体からLED基板の端部を超えて横断方向に延びる絶縁プラグ部材をさらに含む。雄型部品内の電気コンタクトは、プラグ部材上に少なくとも部分的に延びる第2の部分を有する。雌型部品及び雄型部品のこの特有の構成により、上部挿入プロセスにおいて、雄型部品のプラグ部材を雌型部品の開口ソケット内に上方から挿入することにより、部品間で電気コンタクトが嵌合され、プラグ部材上の電気コンタクトが、開口ソケット内の電気コンタクトに対して係合する。上部挿入プロセスでは、コネクタ部品を係合するために、LED基板間の相対的な長手方向の移動が必要とされない。
【0015】
いずれかの従来の表面実装技術を用いて、それぞれのLED基板の上にコネクタ部品を取り付けることができることを理解すべきである。例えば、部品は、基板に対するはんだ取り付け又は機械的取り付けのために、それぞれの底面にされた表面実装ブラケットを含むことができる。
【0016】
特定の実施形態においては、雌型部品の開口ソケット内の電気コンタクトの第2の部分が、ばね付勢されて、雄型プラグ部材上の電気コンタクトの第2の部分と係合する。例えば、雌型部品内の電気コンタクトは、ほぼU字型のストリップ部材により形成することができ、付勢された第2の部分は、開口ソケット内に延びるU字型コンタクトの上方脚部により定められる。電気コンタクトの第1の部分は、絶縁本体内の開口部を通って、該絶縁本体の底面まで延びるU字型コンタクトの対向する脚部により定められる。
【0017】
さらに別の特有の実施形態においては、コネクタは、雌型部品又は雄型部品のいずれか一方の上に配置された上部カバー部材を含むことができる。上部カバー部材は、雌型部品内の開口ソケットがプラグ部材を受けるように露出される第1の位置から、カバー部材が開口ソケットの上に延びてこれを閉鎖し、開口ソケットからプラグ部材が偶発的に外れるのを防止する第2の位置まで移動可能である。特定的な実施形態において、上部カバー部材は、雌型部品の本体部材上で長手方向に摺動可能である。
【0018】
本発明はまた、照明器具内に収容するようにされたLED照明管アセンブリも含む。この照明管アセンブリは、対向する長手方向端部の各々に端部キャップ・コネクタを有する照明管を含む。このように、LED照明管アセンブリは、従来の蛍光管と似たものであり得る。複数のLED基板が、照明管内で、端と端が当接した配置で接続され、LED基板の各々は、少なくとも1つのLED電球と、基板の対向する端部の各々に配置された電気コネクタ・パッドとを有する。接続された基板の対向する末端部にある電気コネクタ・パッドは、端部キャップ・コネクタと電気嵌合接触している。上述のように、二部品構成の表面実装電気コネクタは、照明管内で隣接するLED基板の位置合わせされた端部のコネクタ・パッドを接続し、第1のLED基板の一端が第2のLED基板の一端に電気的に接触するようにする。このように、照明管内で、任意の所望の数のLED基板を端と端が直接当接するように接続することができる。従って、標準的な単一サイズのLED基板、端部キャップ・コネクタ、及び基板コネクタを用いて、種々のサイズ及び電力定格の照明管を容易に製造し、組み立てることができる。所望の数のLED基板を収容するためには、照明管の長さだけを変更すればよい。
【0019】
LED照明管アセンブリは、既存の蛍光照明器具内に収容されるように容易に構成することができるという点で特に特有である。端部キャップ・コネクタは、蛍光照明器具内の受口に収容されるようにされたピン・コンタクトを含む。従って、LED照明管は、既存の蛍光照明器具のための交換電球とすることができる。
【0020】
本発明はまた、照明管内のLED基板といった、隣接するPCBの端部を、端と端が当接した配置で接続するように構成された電気コネクタも含む。このコネクタは、上述したような特有の構成及び利点を有することができ、本明細書により詳細に提示される。
本発明の態様は、図示される特定の実施形態を参照することにより、以下に提示される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】LED照明管アセンブリの実施形態の部品図である。
【図2】図1のLED照明管アセンブリの部分的に組み立てられた図である。
【図3A】本発明の態様による、PCBアセンブリのための二部品構成の表面実装電気コネクタの雌型部品の実施形態の斜視図である。
【図3B】上部挿入プロセスにおいて図3Aの雌型部品に係合する雄型部品を示す二部品構成コネクタの実施形態の斜視図である。
【図3C】図3Bに示される二部品構成コネクタの実施形態の組み立てられた部品図である。
【図4A】本発明によるコネクタの特定の実施形態の雌型部品の実施形態の前方端面図である。
【図4B】図4Aに示される雌型部品の実施形態の底面図である。
【図4C】図4Aの雌型部品の切り欠いた側面図である。
【図4D】図4Aの雌型部品の上面図である。
【図5A】コネクタの雌型部品の電気コンタクトの実施形態の側面図である。
【図5B】図5Aのコンタクトの上面図である。
【図5C】図5Aのコンタクトの前方端面図である。
【図6A】本発明の態様による電気コネクタの雄型部品の実施形態の斜視図である。
【図6B】図6Aの雄型部品が端部に取り付けられたPCBの斜視図である。
【図7A】本発明の態様による電気コネクタの雄型部品の実施形態の底面図である。
【図7B】図7Aの雄型部品の側面図である。
【図8】PCB端部上のコンタクト・フットプリントの図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで、その例が図面に示される、本発明の詳細な実施形態を参照する。本明細書において、種々の実施形態は、本発明の態様を説明するために提示され、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、1つの実施形態に関して示され又は説明される特徴を別の実施形態と共に使用し、依然としてさらに別の実施形態を生み出すことができる。本発明は、本発明の範囲及び精神内に入るこれらの及び他の修正及び変形を含むことが意図される。
【0023】
図1及び図2は、本発明の態様を組み込む特有の実施形態を示す。図1にLED照明アセンブリ10を示す。このアセンブリ10は、複数の個別のLEDプリント回路基板(PCB)12を含む。これら基板12の各々は、少なくとも1つのLED電球14を含む。示される実施形態においては、各基板12は、4つの電球14を含む。基板12は、標準的な長さ、電球の数、及び他の標準的な寸法を有するように製造することができる。このように、製造業者は、異なるサイズのLED PCB12を製造して貯蔵する必要がなく、このことはコスト及び製造の点で大きな利点となる。
【0024】
基板12の各々は、第1の端部16と、反対側の第2の端部18とを含む。端部16、18の各々は、多数のコネクタ・パッド22(図8)と、表面実装ブラケット・パッド20(図8)とを組み込むコネクタ・パッドのフットプリントを含む。パッド22、20は、基板12上に取り付けられた電球14を電気的に接続し、これに電力を供給する役割を担う。
【0025】
基板12の端部16のより詳細な図が、図8に与えられる。この図において、3つの個別のコネクタ・パッド22が、表面実装ブラケット・パッド20の間に示されている。これらのパッドは、いずれかの従来の好適な導電静材料で作ることができる。例えば、特定の実施形態においては、パッドは、スズめっき部材とすることができる。
【0026】
再び図1を参照すると、二部品構成の(two−part)表面実装コネクタ24が、隣接するLED PCB12の間に設けられる。このコネクタ24の部品は、種々の構成をとることができ、隣接する基板12を端と端が直接当接した配置で相互接続する役割を担う。図示されるコネクタ24の実施形態においては、雌型部品26が、LED PCB12の第1の端部18において基板12の上面に取り付けられ、該基板12の上面上のコネクタ・パッド22(図8)と電気的に接触する。別個の雄型部品48が、LED PCB12の反対側の端部において、基板12の上面に取り付けられ、基板12のその端部上のコネクタ・パッド22と電気的に接触する。図3A、図3B及び図3Cには、基板12の対向する端部への雌型部品26及び雄型部品48の取り付けが具体的に示される。この特有の二部品構成の部品コネクタ24において、図3Bに矢印で示すように、第1の基板12の雄型部品48は、第2の基板12の雌型部品26において、開口ソケット30内に上方から挿入され、第1及び第2のLED PCB12を端と端が当接した配置で電気的に接続する。図3A−図3Cから理解できるように、コネクタ部品に係合させるために、相対的な軸方向の移動(基板12の長手方向軸に沿った)は必要ない。換言すれば、基板12の軸に沿って一方の部品を他方の部品に摺動させる必要はない。
【0027】
特に図4A−図4Dを参照すると、コネクタ24の雌型部品26が、例えば、側壁31の間などの内部に内部開口ソケット30が定められた絶縁本体28を含む。絶縁本体28は、種々の形状及びサイズをとることができ、一般的には、ナイロン−46のような、いずれかの好適な絶縁材料で形成される。当業者には、他の絶縁材料が周知であり、他の絶縁材料を本発明のコネクタ24の部品に用いることもできる。
【0028】
少なくとも2つの電気コンタクト32が、雌型部品26の本体28内に保持される。所望のコンタクトのフットプリントに応じて(すなわち、双方向、三方向、四方向のコンタクト等)、如何なる数のコンタクト32を本体28内に構成してもよい。コンタクト32の各々は、基板12上のコンタクト・パッド22に対して係合する、本体28の底面38に配置された第1の部分34を有する。第1の部分34は、LED PCB12のそれぞれの端部における対応するコネクタ・パッド22(図8)の分離距離及びパターンに対応する距離及びパターンで、底面38に沿って離間配置される。
【0029】
図4Aに特に示されるように、雌型部品26内のコンタクト32は、開口ソケット30内に延びる第2の部分42を含むことができる。この部分42は、コンタクト32における屈曲部46の結果として、ソケット30内にばね付勢することができる。コンタクト32の実施形態が、図5A−図5Cに示される。コンタクト32は、ほぼU字型のストリップ部材であり、コンタクト32の第1の部分34が、U字型部材の下部における脚部37の間に定められる。第1の部分34は、本体の底面38近くの本体28内の開口部又はスロット40(図4B、図4C)を通って延びる。U字型コンタクト32の他方の脚部は、屈曲部46により定められ、開口ソケット30内に延び、屈曲部46により、ある程度のばね又は弾性が第2の部分42に与えられる。U字型コンタクト32は、本体28の支柱又は部分の周りで屈曲することができ、或いは、コンタクト32は、スロット又は本体28のいずれかの部分内に定められる他の係合構造内に保持することができる。例えば、いずれかの形態のばねアーム35、刺部又は他の保持構造部をコンタクト32内に定め、該コンタクトを、本体28内の安定した所望の位置に保持するのを助けることができる。いずれかの好適な手段を用いて、コンタクト32を本体28内に保持できることを容易に理解すべきである。例えば、コンタクト32を本体28内に成形してもよいし、又は、いずれかの機械的手段により保持してもよい。
【0030】
雄型部品48の例示的な実施形態を、図6A、図6B、図7A及び図7Bに示す。部品48は、少なくとも2つの電気コンタクト54がそれにより保持される絶縁ベース本体50を含むことができる。図6A及び図7Aに特に示されるように、コンタクト54は、本体の底面58に配置され、かつ、LED PCB12の第2の端部における対応するコネクタ・パッド22(図8)の分離距離及びパターンに対応する距離だけ離間配置された、第1の部分56を有することができる。雄型部品48は、ベース本体50からLED PCB12の端部を超えて横断方向に延びるプラグ部材52を含み、この関係は、図6Bに具体的に示される。図6A及び図7Aに示されるように、雄型部品48内の電気コンタクト54は、プラグ部材52の上に少なくとも部分的に延びる第2の部分64を有する。例えば、電気コンタクト54は、一般的に、プラグ部材52が側壁63から横断方向に延びる位置において、ベース本体50の側壁63内の開口部を通って延びることができる。図7Aに見られるように、第1の部分56を定めるコンタクト54の一部分は、本体50の底部58内の開口部62の外に延びることができる。従って、コンタクト54は、この構成を本体50内に及びプラグ部材52に沿って収容するように、任意の数の屈曲部を含むことができる。雌型部品26と同様に、コンタクト54は、任意の好適な手段により、プラグ部品48内に保持することができる。例えば、コンタクト54は、プラグ部品48内に直接成形してもよいし、又は、いずれかの好適な機械的手段により保持してもよい。
【0031】
再び図3A−図3Cを参照すると、隣接するLED PCB12間の電気接続の嵌合のために、第1の基板12の一端にある雄型部品48から横断方向に延びるプラグ部材52は、隣接する基板12の端部に取り付けられた雌型部品26内の開口ソケット30の中に垂直方向に押し込まれることが、容易に理解される。プラグ部材の底面に沿ってプラグ部材52上に露出されたコンタクト54の第2の部分64は、ソケット30において上方に向いている、ソケット30内のコンタクト32の付勢された第2の部分42と押圧接触状態で係合する。
【0032】
雌型部品26及び雄型部品48は、いずれかの好適な表面実装技術により、LED PCB12の上面上に保持することができる。例えば、示される実施形態においては、はんだ付け又は当技術分野において知られている又は実施されている他のいずれかの通常の手段によってPCB12上のコンタクト・パッド20(図8)の上に取り付けるために、雌型部品26は表面実装ブラケット44を含み、雄型部品48は表面実装ブラケット66を含む。
【0033】
特に特有の実施形態においては、コネクタ24は、雌型部品又は雄型部品のいずれか一方に構成された上部カバー部材を含むことができる。示される実施形態においては、上部カバー部材45は、雌型部品26内の開口ソケット30がプラグ部材52(図3B)を受けるために露出された第1の位置(図3Aに示される)から、カバー部材45が開口ソケット30の上に延び、これを閉鎖し(図3C)、ソケット30からプラグ部材52が偶発的に外れるのを防止する第2の位置まで移動可能である。示された実施形態においては、上部カバー部材45は、雌型部品の本体部材上で長手方向に摺動可能である。雄型部品48上にもカバー部材45を設けることができることを理解すべきである。
【0034】
本明細書に説明される二部品構成コネクタ24は、決して、特定の構築材料に制限されないことを容易に理解すべきである。望ましい実施形態においては、種々のコンタクトは、例えば、コンタクト尾部上において、ニッケルスズめっきの上に選択的に金がめっきされた銅合金とすることができる。表面実装ブラケットは、例えば、スズめっきされた銅合金とすることができる。絶縁本体部品は、例えば、ナイロン−46とすることができる。
【0035】
特に図3Cを参照すると、隣接するLED PCB12間の電気コネクタ24により、基板間の間隔をゼロにすることが可能になることが分かる。換言すれば、基板12は、端と端を直接接触する配置で当接する。このことは、照明管又は他の種類のLED器具内の空間が限られているときに、重要な考慮事項となり得る。また、コネクタ24が基板12間に付加的な空間を加えないため、LED電球14間の距離は、接続された基板12の長さに沿って均一である。
【0036】
図1及び図2に特に示すように、本発明はまた、LED照明管アセンブリ80を含む。このアセンブリ80は、例えば、ガラス、プラスチック又は他のいずれかの種類の好適な透明材料又は半透明材料とすることができる照明管82を含む。このアセンブリ80は、管82の両端に端部キャップ・コネクタ84を含む。これらのコネクタ84の各々は、ピン86のようないずれかの形態の外部電気接続部品を含む。ピン86は、いずれかの形態の従来の蛍光照明器具のような従来の照明器具における電源ソケット内に係合する。3つの基板12が示される図1に概念的に示されるように、複数のLED PCB12が、照明管82内で、端と端が当接した配置で接続される。接続された基板12の末端上にあるコネクタ・パッド22は、端部キャップ・コネクタ84内の対応するソケット又は他のコネクタ部品に係合する。従って、このように、1つの端部キャップ・コネクタ84から相互接続された基板12を通り、反対側の端部キャップ・コネクタ84までの、完全な電気回路が定められる。
【0037】
再び図1を参照すると、標準的なサイズのLED PCB、端部キャップ・コネクタ84、及び表面実装基板コネクタ24を用いて、種々のサイズ及び電力定格の照明管アセンブリ80を容易に製造し、組み立てることができることを理解すべきである。増減した数のLED PCB12の数を収容するために、照明管82の長さだけを変更する必要がある。図1に具体的に示される照明管アセンブリ80は、従来の蛍光照明電球に似ており、既存の蛍光照明器具内に収容されるように容易に構成することができるという点で特有のものである。従って、LED照明管アセンブリ80は、既存の蛍光照明器具のための交換電球として機能することができる。
【0038】
本発明はまた、あらゆる方式のPCB12の隣接する端部を接続するように構成された二部品構成の表面実装電気コネクタ24も含み、LED基板又はLED器具と共に用いることに限定されるものではないことも容易に理解すべきである。コネクタ24は、端と端が当接した配置で隣接する基板部品間に、安定した電気接続が所望される全ての用途に用いることができる。
【0039】
当業者であれば、特許請求の範囲及びその均等物において述べられる本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、種々の修正及び変更を本発明になすことができることを容易に理解すべきである。
【符号の説明】
【0040】
10:LED照明アセンブリ
12:LEDプリント基板回路(PCB)
14:LED電球
16、18:基板の端部
20:表面実装ブラケット・パッド
22:コネクタ・パッド
24:コネクタ
26:雌型部品
28:絶縁本体
30:開口ソケット
31、63:側壁
32:コンタクト
34:コンタクト32の第1の部分
35:ばねアーム
37:脚部
38:本体28の底面
40:スロット
42:コンタクト32の第2の部分
44:雌型部品の表面実装ブラケット
45:上部カバー部材
46:屈曲部
48:雄型部品
50:絶縁ベース本体
52:プラグ部材
54:電気コンタクト
56:コンタクト54の第1の部分
58:本体50の底面
64:コンタクト54の第2の部分
66:雄型部品の表面実装ブラケット
80:照明管アセンブリ
82:照明管
84:端部キャップ・コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED照明アセンブリであって、
複数のLED基板であって、前記LED基板の各々は、少なくとも1つのLED電球と、該LED基板の上面上の該LED基板の対向する端部の各々に配置された電気コネクタ・パッドとを有する、複数のLED基板と、
端と端が当接した配置で第1及び第2のLED基板が電気的に接続されるように、前記第1のLED基板の一端を前記第2のLED基板の端部に接続する少なくとも1つの電気コネクタと、
を含み、前記電気コネクタは、前記第1のLED基板の前記端部に取り付けられた雄型部品と、前記第2のLED基板の前記結合端部に取り付けられた雌型部品とを含み、前記雌型部品は、上部挿入プロセスにおいて前記雄型部品を受けるようにされた開口ソケットを含み、該LED基板間の相対的な長手方向の移動を行なうことなく、該第1のLED基板と該第2のLED基板の間に電気的接続がなされることを特徴とするLED照明アセンブリ。
【請求項2】
前記雌型部品は、前記開口ソケットを定める絶縁本体と、前記絶縁本体内に保持される少なくとも2つの電気コンタクトとを含み、前記電気コンタクトは、前記LED基板の前記端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された該絶縁本体の底面における第1の部分と、該開口ソケット内に延びる第2の部分とを有し、
前記雄型部品は、前記LED基板の前記端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された第1の部分を絶縁ベース本体の底面に有する、少なくとも2つの電気コンタクトを備えた絶縁ベース本体を含み、
前記雄型部品は、前記ベース本体から前記LED基板の前記端部を超えて横断方向に延びる絶縁プラグ部材をさらに含み、
前記電気コンタクトは、前記プラグ部材の上に少なくとも部分的に延びる第2の部分を有し、
前記開口ソケット内の前記プラグ部材のコンタクトの嵌合において、前記プラグ部材が該開口ソケットに上方から押し込まれ、該プラグ部材上の前記電気コンタクトが、該開口ソケット内の該電気コンタクトに対して係合することを特徴とする、請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項3】
前記雌型部品及び前記雄型部品は、それぞれの前記底面に配置された表面実装ブラケットをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項4】
前記開口ソケット内の前記電気コンタクトの前記第2の部分は、ばね付勢されて、前記雄型プラグ部材の前記電気コンタクトの前記第2の部分と係合することを特徴とする、請求項2に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項5】
前記雌型部品内の前記電気コンタクトは、ほぼU字型であり、前記付勢された第2の部分は、前記開口ソケット内に延びる前記U字型コンタクトの上部脚部により定められ、該電気コンタクトの前記第1の部分は、前記絶縁本体内の開口部を通って該絶縁本体の前記底面まで延びる該U字型コンタクトの脚部により定められることを特徴とする、請求項4に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項6】
前記雌型部品又は前記雄型部品の一方に配置された上部カバー部材をさらに含み、前記上部カバー部材は、前記開口ソケットが、前記プラグ部材を受けるように露出される第1の位置から、該開口ソケットが覆われて該開口ソケットから該プラグ部材が外れるのを防止する第2の位置まで移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項7】
前記上部カバー部材は、前記雌型部品の前記本体部材上で長手方向に摺動可能であることを特徴とする、請求項6に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項8】
照明器具内に受けられるようにされたLED照明管アセンブリであって、
対向する長手方向端部の各々に端部キャップ・コネクタを有する照明管と、
前記照明管内で端と端が当接した配置で接続された複数のLEDプリント回路基板(PCB)であって、各々のLED PCBは、少なくとも1つのLED電球と、前記LED PCBの上面上の該LED PCBの対向する端部の各々に配置された電気コネクタ・パッドとを有し、該接続されたLED PCBの対向する末端部にある前記コネクタ・パッドは、前記端部キャップ・コネクタと電気嵌合接触している、複数のLED PCBと、
第1のLED PCBの一端を隣接する第2のLED PCBの端部に接続し、前記第1及び第2のLED PCBが、端と端が当接した配置で電気的に接続されるようにする少なくとも1つの電気コネクタと、
を含み、前記電気コネクタは、雄型部品が、前記LED PCB間の相対的な長手方向の移動を行なうことなく、上部挿入プロセスにおいて雌型部品内に係合する、二部品構成の表面実装構成を含むことを特徴とするLED照明管アセンブリ。
【請求項9】
前記アセンブリは、蛍光照明器具内に収容されるようにされ、前記端部キャップ・コネクタは、前記蛍光照明器具内の受口に収容されるようにされたピン・コンタクトを含むことを特徴とする、請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項10】
前記LED PCBは、標準的な均一の長さを有し、そのため、前記照明管内で、より多い又はより少ない前記LED PCBを接続することによって、様々な長さ及び電力のアセンブリが構成されることを特徴とする、請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項11】
前記LED PCB間の前記電気コネクタは、
開口ソケットを定める絶縁本体と、前記LED PCBの前記端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された前記絶縁本体の底面における第1の部分、及び、前記開口ソケット内に延びる第2の部分を有する、該絶縁本体内に保持された少なくとも2つの電気コンタクトと、を含む雌型部品と、
前記LED PCBの前記端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された第1の部分を絶縁ベース本体の底面に有する、少なくとも2つの電気コンタクトを備えた絶縁ベース本体を含む雄型部品と、
をさらに含み、
前記雄型部品は、前記ベース本体から前記LED PCBの前記端部を超えて横断方向に延びる絶縁プラグ部材をさらに含み、前記電気コンタクトは、該プラグ部材の上に少なくとも部分的に延びる第2の部分を有し、
前記開口ソケットにおいて前記プラグ部材のコンタクトを結合させる際に、該プラグ部材は上方から該開口ソケットに押し込まれ、該プラグ部材上の前記電気コンタクトは、該開口ソケット内の該電気コンタクトに対して係合することを特徴とする、請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項12】
前記雌型部品及び前記雄型部品は、それぞれの前記底面に配置された表面実装ブラケットをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項13】
前記開口ソケット内の前記電気コンタクトの前記第2の部分は、ばね付勢されて、前記雄型プラグ部材の前記電気コンタクトの前記第2の部分と係合することを特徴とする、請求項11に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項14】
前記雌型部品内の前記電気コンタクトは、ほぼU字型であり、前記付勢された第2の部分は、前記開口ソケット内に延びる前記U字型コンタクトの上部脚部により定められ、該電気コンタクトの前記第1の部分は、前記絶縁本体内の開口部を通って該絶縁本体の前記底面まで延びる該U字型コンタクトの脚部により定められることを特徴とする、請求項13に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項15】
前記雌型部品又は前記雄型部品の一方に配置された上部カバー部材をさらに含み、前記上部カバー部材は、前記開口ソケットが、前記プラグ部材を受けるように露出される第1の位置から、該開口ソケットが覆われて該開口ソケットから該プラグ部材が外れるのを防止する第2の位置まで移動可能であることを特徴とする、請求項11に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項16】
前記上部カバー部材は、前記雌型部品の前記本体部材上で長手方向に摺動可能であることを特徴とする、請求項15に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項17】
前記PCB間の相対的な長手方向の移動を行なうことなく、上部挿入プロセスにおいて、部品アセンブリ内で該PCBの隣接する端部を接続するようにされた二部品構成の表面実装電気コネクタであって、
開口ソケットを定める絶縁本体と、第1の前記PCBの端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された前記絶縁本体の底面における第1の部分、及び、前記開口ソケット内に延びる第2の部分を有する、該絶縁本体内に保持された少なくとも2つの電気コンタクトと、を含む雌型部品と、
第2の前記PCBの前記端部上のコネクタ・パッドのフットプリントに対応する距離だけ離間配置された第1の部分を絶縁ベース本体の底面に有する、少なくとも2つの電気コンタクトを備えた絶縁ベース本体を含む雄型部品と、
を含み、
前記雄型部品は、前記ベース本体から前記LED PCBの前記端部を超えて横断方向に延びる絶縁プラグ部材をさらに含み、前記電気コンタクトは、前記プラグ部材の上に少なくとも部分的に延びる第2の部分を有し、
前記開口ソケットにおいて前記プラグ部材のコンタクトを結合させる際に、該プラグ部材は上方から該開口ソケットに押し込まれ、該プラグ部材上の前記電気コンタクトは、該開口ソケット内の該電気コンタクトに対して係合することを特徴とするコネクタ。
【請求項18】
前記開口ソケット内の前記電気コンタクトの前記第2の部分は、ばね付勢されて、前記雄型プラグ部材の前記電気コンタクトの前記第2の部分と係合することを特徴とする、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記雌型部品内の前記電気コンタクトは、ほぼU字型であり、前記付勢された第2の部分は、前記開口ソケット内に延びる前記U字型コンタクトの上部脚部により定められ、該電気コンタクトの前記第1の部分は、前記絶縁本体内の開口部を通って該絶縁本体の前記底面まで延びる該U字型コンタクトの脚部により定められることを特徴とする、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記雌型部品又は前記雄型部品の一方に配置された上部カバー部材をさらに含み、前記上部カバー部材は、前記開口ソケットが、前記プラグ部材を受けるように露出される第1の位置から、該開口ソケットが覆われて該開口ソケットから該プラグ部材が外れるのを防止する第2の位置まで移動可能であることを特徴とする、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項21】
前記上部カバー部材は、前記雌型部品の前記本体部材上で長手方向に摺動可能であることを特徴とする、請求項20に記載のコネクタ。

【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2011−49164(P2011−49164A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−181132(P2010−181132)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(507113867)エイヴィーエックス コーポレイション (46)
【Fターム(参考)】