説明

二酸化チタン

本発明は、媒体中に分散された実質的にルチル結晶性質をそして約0.5μmより大きいかもしくはそれに等しい平均粒子寸法を有する効果コーティングされた粒子物質を、組成物の合計容量を基準として、約1容量%〜約40容量%の範囲内の濃度で含んでなる紫外線保護能力を与える組成物を提供する。組成物は着色されていてもまたは着色されていなくてもよくそして基質の1つもしくはそれ以上の表面に適用されて一般的には観察される紫外線で活性化される光触媒効果を増加させることもなく紫外線保護を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この開示は、一般的には、高められた量の効果コーティング(effect−coated)された粒子物質を含有する紫外線減衰性組成物および種々の太陽線露呈基質に対して紫外線保護を与えるためのこの物質の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
太陽からの紫外線(UV)(〜10nm−400nm)が皮膚損傷を促進することは既知である。しかし、紫外線は多くの他の太陽に露呈される物品、例えば塗料、プラスチック、コーティングおよびゴム、も損傷させることができ、それが物品を変色、脱色、および/または割れの開始を引き起こしうる。かなりの損傷は物品の崩壊を引き起こしうる。そのような紫外線損傷を減衰させうるなら、これらの太陽に露呈される物品の寿命および/または耐性が増加するであろう。寿命増加は交換費用の減少をもたらすため、これは彩色外部コーティングおよびプラスチックにとって非常に望ましい特徴である。
【0003】
太陽に露呈された外部表面に対する紫外線の影響を減衰させるための現在の手段は紫外線吸収剤、例えばカーボンブラック、または光安定剤、例えばビンダードアミン類、の使用を包含する。有機紫外線吸収剤を使用して塗料およびプラスチック中の光分解を阻止しうるが、これらの吸収剤は犠牲的に作用するため、それらは限定された保護を与える。紫外線を吸収するために、ある種の形態の二酸化チタン、例えば超微細二酸化チタン(平均粒子寸法<100nm)および従来の二酸化チタン(0.1ミクロン−0.4ミクロンの平均粒子寸法)が使用されてきた。しかしながら、紫外線の必ずしも全てが効果的に吸収されるものではない。例えば、そのような二酸化チタンにより吸収される紫外線の一部は電子をより高いエネルギーレベルに励起して正「孔」を残す。電子および孔は可動性であり、そしてそれらが二酸化チタンの表面に達するとフリーラジカルを形成することができ、それらは次に反応して有機物質を分解させうる。このタイプの光触媒効果はある種の用途では望ましいかもしれないが、例えば太陽に露呈された表面または物品が長い寿命からの利点を得るであろう用途のような他の場合にはそうでない。さらに、従来の二酸化チタンは例えば着色された組成物、ワニス、および輝きが問題となるものの中のような多くの用途でしばしば望ましくない白色化も与える。
【0004】
従って、上記の紫外線で活性化される光触媒効果を増加させることもなく太陽に露呈される物品の紫外線保護能力を増加させるために使用できる物質に関する要望がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
要旨
本発明は、紫外線保護能力を与えるための組成物を提供し、そして、組成物中の効果コーティングされた粒子の濃度が現在の紫外線保護組成物と比べて高められた条件であるような、媒体中に分散された効果コーティングされた粒子物質を包含する。組成物は着色されていてもまたは着色されていなくてもよく、そして、基質の1つもしくはそれ以上の表面に適用されて、一般的には観察される紫外線で活性化される光触媒効果を増加させることもなく紫外線保護を与える。
【0006】
一面では、この開示は媒体中に分散された実質的にルチル結晶性質を有しそして約0.5μmより大きいかもしくはそれに等しい平均粒子寸法を有する効果コーティングされた
粒子物質を含み、効果コーティングされた粒子物質の濃度が、組成物の合計容量を基準として、約1容量%〜約40容量%の範囲内であるような、紫外線保護能力を与える組成物を提供する。
【0007】
他の面では、組成物は種々の用途において、例えば塗料、ワニス、インキまたはコーティング中で、使用することができ、それは太陽線に露呈される種々の物質または基質の1つもしくはそれ以上の表面に適用されて紫外線の影響を減衰させうる。組成物は独立(stand alone)組成物であってもよく、そこから製品を形成して形成された製品が露呈されるであろう紫外線の影響を減衰させうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面の簡単な記述
【図1】図1はある時間の期間にわたる紫外線露呈前および後の塗装されたパネルに関する明度値を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な記述
態様の以下の詳細な記述においては、この一部を形成しそして本発明を実施しうる具体的態様の説明を示す添付図面が参照される。他の態様を使用してもよくそして本発明の範囲から逸脱せずに変更を行うことができる。
【0010】
この開示は、一般的には、高められた量の効果コーティングされた粒子物質を含有する紫外線減衰性組成物に関する。特に、この開示は従来の粒子物質を使用するこれまでに既知のものより容量で120%−500%多い効果コーティングされた粒子物質の組成物中での使用を提案する。組成物中でのそのような高レベルの粒子物質の使用は低い可視拡散および低い媒体必要量のために容易となり、そして、組成物でコーティングされるかまたはそれから製造される物質または基質の紫外線露呈に対する改良された耐性/寿命を可能にする。
【0011】
さらに、例えば二酸化チタンの如き既知の超微細またはナノ物質(平均粒子寸法<100nm)は紫外線を効率的に吸収しうるが、それらは高レベル(10重量%−50重量%)の無機コーティングによる処理にもかかわらず、光活性で評判が悪い。そのような超微細物質は集塊化する傾向がありそしてその結果として組成物の透明度が低下するため、それらを組成物の中に加えることも難しい。それと比べて、本発明の効果コーティングされた粒子物質は低レベルの無機コーティングで処理された時でさえ相対的に光不活性でありそして容易に組成物の中に加えると低いパステル化、低い着色退化および減少した光活性性質の有利なバランスを与えうることが驚くべきことに見出された。
【0012】
それ故、この開示の1つの面は媒体中に分散された実質的にルチル結晶性質を有しそして0.5μmより大きいかもしくはそれに等しい平均粒子寸法を有する効果コーティングされた粒子物質を、組成物の合計容量を基準として、約1容量%〜約40容量%の範囲内の濃度で含む、紫外線保護能力を与える組成物に関する。
【0013】
1つの態様によると、粒子物質は二酸化チタン、ドープされた二酸化チタンおよびそれらの混合物から選択され、そのような粒子物質は効果コーティング、例えば濃厚シリカコーティング、アルミナコーティング、ジルコニアコーティングまたはそれらの組み合わせ、を含有する。
【0014】
1つの面では、ここで有用な二酸化チタンは約0.5μmより大きいかもしくは等しい平均粒子寸法を有する二酸化チタンである。他の態様では、二酸化チタンの平均粒子寸法
は約0.7μmより大きいかもしくは等しく、または約1.0μmより大きいかもしくは等しく、または約1.5μmより大きいかもしくは等しくまたは約1.8μmより大きいかもしくは等しくてよい。好ましい態様では、二酸化チタンは約0.5μmより大きいかもしくは等しく且つ約2μmより小さいかもしくは等しい、より好ましくは約0.7μmより大きいかもしくは等しく且つ約1.8μmより小さいかもしくは等しい、そしてさらにより好ましくは約1.0μmより大きいかもしくは等しく且つ約1.5μmより小さいかもしくは等しい、平均粒子寸法を有する。他の態様では、二酸化チタンは約1.1μm±0.3μmの平均粒子寸法を有する。
【0015】
そのより高い屈折率のために、二酸化チタンは実質的にルチル結晶性質でもある。それ故、他の態様によると、粒子物質の合計重量を基準として、90重量%より多い二酸化チタン、好ましくは95重量%より多い二酸化チタン、そしてさらにより好ましくは99重量%より多い二酸化チタン、がルチル結晶性質である。ルチル結晶性質の二酸化チタンの百分率はいずれかの既知の方法により、例えば、X線拡散パターンを測定することにより、測定できる。さらに他の態様では、粒子物質はアナターゼ結晶形態である二酸化チタンをさらに含有しうる。
【0016】
当業者に既知であるように、結晶寸法は粒子寸法とは異なる。結晶寸法は粒子物質を構成する基本的結晶の寸法に関係する。これらの結晶を次にある程度まで固めてより大きい粒子を形成する。例えば、ルチル結晶性質での従来の二酸化チタンは約0.17μm−0.29μmの結晶寸法および約0.25μm−0.40μmの粒子寸法を有するが、アナターゼ結晶形態での従来の二酸化チタンは約0.10μm−0.25μmの結晶寸法および約0.20μm−0.40μmの粒子寸法を有する。粒子寸法はそれ故、例えば結晶寸法の如き因子並びに例えば乾燥、湿潤または合体粉砕の如き製造中に使用される粉砕技術により影響される。従って、幾つかの態様では、二酸化チタンの粒子寸法は結晶寸法より小さいかまたは大きい。好ましくは、二酸化チタンの粒子寸法は結晶寸法にほぼ等しい。1つの態様では、平均粒子寸法は平均結晶寸法にほぼ等しく、例えば、平均粒子寸法対平均結晶寸法比の比は1.4より小さい。
【0017】
二酸化チタンの結晶寸法および粒子寸法は当業者に既知である方法により測定できる。例えば、平均結晶寸法は擦り消された試料上の透過型電子顕微鏡と生じた写真の像分析とにより測定できる。結果はラテックスNANOSHPHERETM寸法基準(テルモ・サイエンティフィック(Thermo Scientific)から入手可能である)を用いる照合によりさらに確認できる。二酸化チタンの平均粒子寸法を測定するために使用できる方法はX線沈降を包含する。
【0018】
他の態様によると、粒子物質はドープされた二酸化チタンである。ここで使用される際には、「ドープされた二酸化チタン」はこの開示の二酸化チタンをさすがさらに二酸化チタンの製造中に加えられている1種もしくはそれ以上のドープ剤を含む。既知の方法により加えることができるドープ剤はカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、ニッケル、ニオブ、コバルト、アルミニウム、アンチモン、燐、クロム、バナジウム、マンガン、セシウム、またはそれらの組み合わせを包含するが、それらに限定されない。特定態様では、二酸化チタンはクロム、マンガン、および/またはバナジウムでドープすることができ、それらは孔および電子用の再結合中心として作用しうる。当業者は増加した再結合は減少した紫外線模擬光触媒活性となることを認識するであろう。
【0019】
ドープ剤は、二酸化チタンに関して、30重量%より多くない、好ましくは15重量%より多くない、そしてより好ましくは5重量%より多くない、量で加えることができる。例えば、ドープ剤は、二酸化チタンの合計重量に関して、0.1〜30重量%、または0.5〜15重量%、または1〜5重量%、の量で加えることができる。さらに、そのよう
なドープされた二酸化チタンは実質的にルチル結晶性質であることによりさらに認識されうる。それ故、他の態様によると、粒子物質の合計重量を基準として、90重量%より多いドープされた二酸化チタン、好ましくは95重量%より多いドープされた二酸化チタン、そしてさらに好ましくは99重量%より多いドープされた二酸化チタン、がルチル性質である。他の態様では、粒子物質はアナターゼ結晶形態のドープされた二酸化チタンをさらに含有してもよい。
【0020】
好ましい態様では、粒子物質は、粒子物質の合計重量を基準として、少なくとも約70重量%の、好ましくは少なくとも約80重量%の、そしてさらにより好ましくは少なくとも約90重量%の、二酸化チタンを含む。他の態様では、粒子物質は、粒子物質の合計重量を基準として、少なくとも約95重量%の、好ましくは少なくとも約99重量%の、そしてさらにより好ましくは少なくとも約99.5重量%の、二酸化チタンを含む。
【0021】
ある態様の二酸化チタンを製造するためには、天然鉱石、例えばイルメナイトおよび鉱物ルチル、富裕鉱石、例えばチタンスラグおよび選鉱イルメナイト、または両者を出発原料物質として使用することができる。これらの鉱石をいずれかの適当な手段、例えば硫酸塩方法または塩化物方法、により処理してある態様の二酸化チタンを製造することができる。
【0022】
例えば、基本的な硫酸塩方法を使用する態様では、鉱石またはチタン質供給原料を硫酸と反応させて多孔性ケーキを製造する。ケーキを次に水および/または弱酸の中に溶解させて硫酸チタンの溶液を製造する。硫酸チタン溶液を次に加水分解して水和二酸化チタンを製造する。ある態様では、加水分解はアナターゼ核の存在下で行うことができ(例えば「メクレンブルグ方法」)が、態様はそれに限定されない。沈殿を濾過し、洗浄し、および/または浸出させてパルプ(pulp)を製造する。
【0023】
ある態様では、パルプに核および/または他の物質を補充することができる。例えば、当該技術で既知である成長調節剤、成長促進剤、および/または種物質をパルプに加えることができる。ある態様では、成長調節剤は存在せず、成長促進剤が高められたレベルで使用され、および/またはルチル種物質が減じられる。
【0024】
パルプに加えることができる1つのタイプの核はブルメンフェルド核である。特定態様では、0.1〜0.5重量%(重量/重量)のブルメンフェルド核をパルプに加えることができる。特定態様では、<0.3重量%のブルメンフェルド核をパルプに加えることができる。一般的には、ブルメンフェルド核を製造するためには沈殿した水和二酸化チタンの一部を濃水酸化ナトリウム溶液の中で消化させてチタン酸ナトリウムを製造する。チタン酸ナトリウムを次に塩酸と反応させてブルメンフェルド核を製造する。
【0025】
二酸化チタンがドープされるある態様では、1種もしくはそれ以上の適当なドープ剤をパルプに加えることができる。典型的には、ドープ剤はパルプに塩の形態で加えられるが、そのような態様は限定用ではない。例えば、ドープ剤がマンガンである場合には、硫酸マンガンをパルプに加えることができる。特定態様では、硫酸マンガンは<0.2重量%(重量/重量)の濃度で加えることができる。例えば、硫酸マンガンは0.01〜0.2重量%(重量/重量)の濃度で加えることができる。他の態様では、AlおよびKOをパルプに加えることができる。例えば、0.01〜0.5重量%のAl(重量/重量)および0.01〜0.5重量%のKO(重量/重量)をパルプに加えることができる。ある特定態様では、<0.05重量%のAl(重量/重量)および<0.2重量%のKO(重量/重量)をパルプに加えることができ、そして他の特定態様では、<0.2重量%のKO(重量/重量)および<0.2重量%のAl(重量/重量)をパルプに加えることができる。ドープ剤をパルプに加えることができるが、他の態様ではそれらは鉱石から由来してもよい。
【0026】
いずれかの所望する添加がパルプに対して行われた後に、パルプをカ焼することができる。ある態様では、カ焼は内部燃焼回転炉の中で行われる。一般的には、パルプは炉の中を重力下でゆっくり移動する。炉の中にある間に、結晶は成長し、そして所望する場合にはルチルに転化される。ある態様では、カ焼温度は一般的に使用されるものより高く、例えば900℃もしくはそれ以上、または1000℃もしくはそれ以上である。さらに、カ焼期間はより長くても、例えば5時間もしくはそれ以上であっても、よい。特定態様(例えば、ブルメンフェルド方法の使用)では、回転炉の温度は約1000℃までPC/分の速度で傾斜上昇し、そこでは0.1−3重量%(重量/重量)のアナターゼレベルを確実にするために正確な温度が選択される。他の特定態様(例えば、メクレンブルグ方法の使用)では、炉の温度は1℃/分の速度で1030℃まで上昇する。1030℃に達したら、温度を次に1030℃に30分間にわたり維持することができる。カ焼後に、二酸化チタンを冷却器に送りそして放冷させる。
【0027】
上記の例示方法は一般的に硫酸塩方法に関連するが、二酸化チタンの製造はそれに限定されず−それは弗化物方法、水熱方法、エアロゾル方法、浸出方法、または塩化物方法によっても同様に製造できる。
【0028】
製造方法にかかわらず、生じた二酸化チタン(またはドープされた二酸化チタン)を、粒子表面上に効果コーティング物質を沈着させることにより、さらに処理することができる。そのようなコーティングで、二酸化チタンは従来の顔料性結晶寸法二酸化チタンと比べて増加した紫外線保護能力を示す。それは減じられた光触媒活性および改良された分散性も示す。
【0029】
一般的には、光学性能は平均粒子寸法の減少に依存しておりそれは結晶寸法に近ずく傾向があるため、二酸化チタンを粉砕することがしばしば望ましい。湿潤粉砕(例えば砂またはビーズ粉砕)が最も有効であること並びにその結果として二酸化チタンおよび水性媒体の最も有効な分離方法はオキシ水酸化アルミニウムを用いる粒子のコーティングを含むことを認識するであろう。明らかに、二酸化チタンは粉砕前に分散化すべきである。粗製「アルミナ」コーティングは二酸化チタンを中性pHにおいて綿毛状にさせるように作用して、乾燥前の濾過および洗浄を促進させる。
【0030】
しかしながら、無機顔料コーティングを使用して効果を与えうることも認識するであろう。そのような効果は分散性、光触媒不活性、色安定性および光安定性を包含する。
【0031】
効果コーティング物質はシリカ、濃厚非晶質シリカ、ジルコニア、燐酸アルミニウム、チタニア、錫、アンチモン、マンガンおよびセリウムを包含するが、それらに限定されない。上記の粗製アルミナコーティングは全ての湿潤粉砕顔料に対して実施されるが、物質の処理を助けるためには、適用効果がコーティングされた粒子の中で望まれる場合にのみ効果コーティングが加えられることが注目される。
【0032】
二酸化チタン(またはドープされた二酸化チタン)の粒子はいずれかの適量の効果コーティング物質でコーティングすることができる。粒子は、例えば、効果コーティング物質で、二酸化チタン(またはドープされた二酸化チタン)の合計重量に関して、約7重量%までの、例えば約0.1〜約7重量%の、または例えば約0.2〜約7重量%の、レベルでコーティングすることができる。
【0033】
着色された酸化物物質、例えば酸化セリウム、がコーティング物質中に含まれる場合には、粒子上にコーティングされた効果コーティング物質のレベルは上記の量、例えば二酸
化チタン(またはドープされた二酸化チタン)の合計重量に関して約0.4重量%までもしくはそれより少ない、例えば約<0.3重量%もしくはそれより少ない、または約<0.2重量%もしくはそれより少ない、または約0.1重量%までを包含するがそれらに限定されないもの、である。例えば、量は0.01〜0.4重量%または0.02〜0.3重量%または0.05〜<0.02重量%でありうる。
【0034】
態様は単一の効果コーティング物質に限定されない。それ故、2種もしくはそれ以上の効果コーティング物質を使用して粒子をコーティングすることができる。これらの追加コーティングは同時に単一操作でまたは連続的のいずれかで適用することができる。同時に適用される場合には、異なる効果コーティング物質を組み合わせて使用して単一層を製造することができる。連続的に適用される場合には、各層が異なる組成を有する異なる効果コーティング物質を別個に使用して2つもしくはそれ以上の層を製造することができる。それ故、1つの態様では、粒子をシリカ、例えば濃厚シリカ、でコーティングして層を製造し、そしてジルコニアで他の層を製造する。
【0035】
他の態様では、ここに記述されるコーティングを製造するためには、二酸化チタン粒子(またはドープされた二酸化チタン粒子)をコーティング前に(例えばカ焼および冷却後に)粉砕することができる。ある態様では、粒子を例えばレイモンドミルを用いて乾燥粉砕することができ、またはそれらを例えば微細媒体ミルもしくは砂ミルを用いて湿潤粉砕することができ、或いは両方を行うことができる。一般的には、湿潤粉砕するためには、粒子を水中に分散させそしてマイクロメーター以下の寸法の粒子に粉砕して水性スラリーを製造する。
【0036】
他の態様では、レイモンドミルを用いて上記の粒子を乾燥粉砕しそして次にオタワ砂を含有する微細媒体ミルの中で湿潤粉砕することができる。湿潤粉砕中に、粒子を350グラム/リットルまでスラリー化しそして30分間にわたり粉砕することができる。湿潤粉砕後に、砂をスラリーから例えば沈降またはいずれかの他の適当な手段により分離して水性スラリーを製造することができる。
【0037】
適当な効果コーティング物質を水性スラリーにpH調節前もしくはその最中に加えて沈殿を行うことにより粒子をコーティングすることができる。例えば、効果コーティング物質を水性スラリーに最初に加え、引き続きpH調節することができ、或いは、効果コーティング物質を水性スラリーに加えながら水性スラリーのpHを調節することができる。
【0038】
適当な効果コーティング物質は塩類、例えば硫酸ジルコニウム、燐酸、および珪酸ナトリウム、を非限定例として包含しうるが、それらに限定されない。硫酸ジルコニウムの場合には、オキシ水酸化ジルコニルを粒子の表面上に沈殿させて粒子をコーティングすることができ、珪酸ナトリウムの場合には、シリカを粒子の表面上に沈殿させて粒子をコーティングすることができる。
【0039】
1つの例示態様では、二酸化チタン(またはドープされた二酸化チタン)の粒子を含んでなる水性スラリーを撹拌用タンクの中に加える。水性スラリーの温度を次に75℃に調節しそしてそのpHを10.5に調節することができる。効果コーティング物質を次に撹拌されているタンクの中に所望するコーティングを製造するのに充分な量で加えることができる。例えば、1重量%の濃厚シリカコーティングを製造するためには、1%(二酸化チタンに関する重量/重量%)のシリカを撹拌されているタンクに30分間にわたり加えそして30分間にわたり混合する。3重量%の濃厚シリカコーティングを製造するためには、3%(二酸化チタンに関する重量/重量%)のシリカを同じ方法で加える。ある態様では、シリカをコーティング物質である珪酸ナトリウムの形態で撹拌されているタンクに加えることができる。
【0040】
(以上の章で記述されている)濃厚シリカコーティングを粒子上に沈殿させるためには、硫酸を撹拌されているタンクに加えることによりpHを調節しうる。特定態様では、硫酸を60分間にわたり加えてpHを8.8にしそして次に35分間にわたりpHを1.3にさらに調整しうる。
【0041】
濃厚シリカでコーティングされた二酸化チタンまたはドープされた二酸化チタンの粒子をコーティングしたら、それを次にアルミナコーティングでコーティングして例えば濾過の如きその先の処理を補助しうることを、当業者は認識するであろう。例えば、ある態様では、撹拌されているタンクに苛性アルミン酸ナトリウムを25分間にわたり加えてpHを10.25とし、その時点でタンクの内容物をさらに20分間にわたり混合することにより、これらの粒子を0.6重量%のアルミナでコーティングすることができる。その後、硫酸をタンクに加えてpHを6.5に調整しうる。
【0042】
コーティングが完了したら、効果コーティングされた二酸化チタンまたはドープされた二酸化チタンを流体エネルギーミルまたは粉砕器の中で粉砕する前に洗浄しそして乾燥することができる。一般的には、この粉砕段階がコーティングおよび/または乾燥工程中に一緒に付着した粒子を分離する。さらに、この最終的な粉砕段階中に、所望するなら最終使用用途によってコーティングされた物質を表面処理で処理することができる。表面処理は有機表面処理、例えばポリオール類、アミン類、およびシリコーン誘導体を用いる処理、を包含するが、それらに限定されない。有機表面処理は効果コーティングされた二酸化チタンの分散性を改良しうる。
【0043】
ある態様では、このようにして得られた効果コーティングされた二酸化チタンを処理して特定の寸法のフラクションを選択的に除去することができる。例えば、直径が5μmより大きいかもしくはそれに等しい粒子を除去することができ、或いは、直径が3μmより大きいかもしくはそれに等しい粒子を除去することができる。これらの2つの寸法は例示でありそして態様はこれらの粒子寸法だけの除去に限定されない。ある態様では、選択的除去を遠心により行うことができる。
【0044】
得られたら、効果コーティングされた粒子物質を媒体の中に分散させうる。媒体は効果コーティングされた粒子物質をその中に分散させうるいずれかの成分または成分の組み合わせであることができ、そして樹脂、担体、結合剤またはそれらの混合物を包含するが、それらに限定されない。
【0045】
効果コーティングされた二酸化チタンの態様はより少ない着色低下を与えそして相対的に透明でもある。そのようなより少ない着色低下は色の淡色化が望ましくない着色系においては有利である。それと比べて、顔料性二酸化チタンは色の淡色化を増加させるより多い着色低下を有しており、カーボンブラックは明度を低下させる反対の効果を有する。ナノ二酸化チタンは相対的に透明であるが、それは適切に分散させるのが難しいという悪い評判がありパステル化の変動を生ずる。それ故、顔料性二酸化チタン、ナノ二酸化チタン、またはカーボンブラックの使用は耐性のある明るいきらめく色を製造するその能力を制限する。
【0046】
背景として、明度は色の明るさ識他を反映する色性質すなわち色空間量である。この性質/色空間を表示する1つの方法は明度Lである。Lは色空間を規定するためのCIELAB式の結果である。Lのより高い値は白色により近くそしてLのより低い値は黒色により近い。約50のLは黒色および白色の中間であり、そして中間の灰色を示す。
【0047】
色を生ずるために、効果コーティングされた粒子物質を含有する組成物を1種もしくはそれ以上の着色された顔料と配合することができる。そのような着色された1つもしくは複数の顔料は所望する色を生じうるいずれかの1つもしくは複数の着色された顔料でありうる。着色された顔料および生ずる色は制限されないが、着色された顔料は紫外線の吸収を最少化するように選択されることが好ましい。
【0048】
1つの態様によると、着色された顔料は1種もしくはそれ以上の無機着色剤、1種もしくはそれ以上の有機着色剤、およびそれらの混合物から選択される。無機着色剤の例はコーティングされたかもしくはコーティングされていない金属酸化物顔料、例えばビスマス、クロム、コバルト、ガリウム、インジウム、鉄、ランタン、マンガン、モリブデン、ネオジム、ニッケル、ニオブおよびバナジウム顔料、複合金属酸化物系顔料、並びに複合無機色顔料、例えば引用することにより本発明の内容となる米国特許第6,174,360号明細書、第6,416,868号明細書および第6,541,112号明細書に記述されたもの、を包含するが、それらに限定されない。それ故、黄色態様および白色態様を例えば組み合わせて光触媒の所望する増加した阻止性を有する所望する色調を与えることが可能である。
【0049】
有機顔料の例は銅フタロシアニン、異種金属(例えばニッケル、コバルト、鉄など)フタロシアニン、非金属フタロシアニン、塩素化フタロシアニン、塩素化−臭素化フタロシアニン、臭素化フタロシアニン、アントラキノン、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、モノアゾ系顔料、ジアゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、金属複合系顔料、キノフタロン系顔料、インダンスレンブルー顔料、ジオキサデンバイオレット顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ペリノン系顔料、インジゴ/チオインジゴ系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アゾメチンまたはアゾメチン−アゾ系顔料を包含するが、それらに限定されない。
【0050】
組成物は1種もしくはそれ以上の従来の添加剤をさらに包含しうる。使用に適する添加剤は濃稠化剤、安定剤、乳化剤、肌理調整剤(texturizers)、付着促進剤、紫外線安定剤、艶消し剤、分散化剤、発泡防止剤、湿潤剤、合着剤(coalescing agents)、スペーサー粒子および殺細菌剤/殺真菌剤を包含するが、それらに限定されない。
【0051】
以上で論じられたように、組成物中の高められたレベルの効果コーティングされた粒子物質は、そのような組成物が種々の物質もしくは基質に適用されるかまたは太陽線に露呈される製品の製造において使用される時に優れた紫外線保護を与えることが驚くべきことに見出された。それと比べて、顔料性および/またはナノ二酸化チタンのレベルが増加する場合には多くの問題が生じうる。例えば、顔料性二酸化チタンのレベルの増加は色を薄くするため、所望する色を変化させずにその濃度を有意に高めることはできない。そしてナノ二酸化チタンのレベルの増加は紫外線で刺激を受ける光触媒活性の可能性を増加させるためその濃度を有意に高めることはできない。
【0052】
さらに、着色された組成物が高められたレベルの効果コーティングされた粒子物質を含有する時でさえそのような組成物を広範囲の色に調合しうることも驚くべきことに見出された。例えば、ある態様によると、特定の色を生ずるためにどの1つもしくは複数の着色された色を使用するかそしてそれらをどの割合または比で使用するかを決めることにより、色が付与される。しかしながら、紫外線保護能力は組成物中の効果コーティングされた粒子物質の濃度に依存しており、濃度がより高くなると紫外線保護能力はより大きくなる。ある態様では組成物中の効果コーティングされた粒子物質の濃度は、組成物の合計容量に関して、約1容量%より大きいかもしくはそれに等しく且つ約40容量%より小さいかもしくはそれに等しくてよく、そして他の態様では組成物中の効果コーティングされた粒子物質の濃度は、組成物の合計容量に関して、約<30容量%より大きいかもしくはそれ
に等しく且つ約<40容量%より小さいかもしくはそれに等しくてよく、例えば約33−37容量%の間であってよい。
【0053】
例えば組成物がプラスチック中で使用される時のような例示態様では、効果コーティングされた粒子物質の濃度は組成物の合計容量に関して約1容量%より大きいかもしくはそれに等しくてよい。例えば組成物が塗料またはコーティング中で使用される時のような他の例示態様では、効果コーティングされた粒子物質の濃度は組成物の合計容量に関して約5容量%より大きいかもしくはそれに等しくてよい。
【0054】
色空間において同じ状況を保つためには、組成物中の着色された顔料の比を効果コーティングされた粒子物質の態様に比例して増加させる。例えば、媒体中の着色された顔料性成分の濃度を二倍としそして効果コーティングされた粒子物質の態様を二倍とすることにより色空間における同じ状況が得られうる。この方法で、高められた濃度の非常に低い光触媒傾向を有する効果コーティングされた粒子物質を使用することにより改良された紫外線保護能力を有する広範囲の着色系を作成することができる。
【0055】
着色された組成物が論じられてきたが、本発明の態様はそれらに限定されない。例えば、効果コーティングされた粒子物質を高められた濃度で着色されていない組成物である白色組成物の中で、または透明な組成物の中で、例えばワニスの中で、使用することができる。例えば、1つの態様では、効果コーティングされた粒子物質は高められた濃度で木材ワニスの中で使用することができ、そしてその低い着色低下のために木材物体の1つもしくはそれ以上の表面へのその適用後に木目が見えるようにできる。
【0056】
従って、効果コーティングされた粒子物質を含有する組成物はいずれのタイプの用途においても使用することができそして物質または基質のいずれかの1つもしくはそれ以上の表面に適用することができる。例えば、組成物はわずかに名を挙げるだけであるが塗料、ワニス、インキ、プラスチック、コーティング、ゴムなどの中で使用することができる。さらに、組成物を(いずれかの既知の手段により)適用しうる可能性のある物質、基質およびそれらの表面は無制限でありそして建物表面、自動車、貯水塔、携帯容器、道路表面、織物、航空機、ボート、船舶、他のタイプの水上舟艇、窓輪郭、壁板、標識、家具、フェンス、デッキ、およびレールを包含するがそれらに限定されない紫外線に露呈されうるいずれかの物質、基質または表面を包含する。組成物はそこから製品を形成しうる独立組成物として使用することもできる。そのため、本発明の態様により付えられる紫外線減衰はこれらのタイプの紫外線に露呈される物質、基質、表面および製品の紫外線保護能力並びに寿命を増加させうる。
【0057】
本発明を以下の実施例の考察によりさらに説明するが、それらは発明の例示であることが意図される。
【実施例】
【0058】
実施例1
着色された灰色塗料の3つの試料を耐性に関して試験した。試料AおよびBは比較試料であったが、試料Cは本発明の試料であった。各比較試料はTR60(登録商標)二酸化チタン原料(ハンツマン・チオキシド・アメリカズ・インコーポレーテッド(Huntsman Tioxide Americas Inc.)から入手可能である)を含んでおり、それは濃厚シリカおよびアルミナコーティング並びに0.36μmの平均粒子寸法を有する超耐性の主としてルチル性の顔料である。試料Cは0.87μmの平均粒子寸法を有し、結晶構造において主としてルチル性でありそして濃厚シリカおよびアルミナコーティングを有する二酸化チタンを含んでいた。
【0059】
最初に濃縮黒色着色剤を調合することにより試料を製造した。以下の表1を参照すると
、濃縮黒色着色剤は以下に示された重量%のヒドロキシ官能性アクリル系樹脂、溶媒、カーボンブラック着色剤並びに湿潤化および分散化添加剤を含んでいた。濃縮着色剤を次に鋼バロティーニュで粉砕した。
【0060】
【表1】

【0061】
粉砕後に、濃縮黒色着色剤を次に使用して、6.9グラム(g)の濃縮黒色着色剤を90.4gの同じアクリル系樹脂と激しく混合することにより黒色樹脂溶液を製造した。
【0062】
その後、各試料に関するミルベースを製造した。表2を参照すると、ある量の二酸化チタンを7.5gの黒色樹脂溶液に加えてミルベースを作成した。試料Cに関する明度に合わせるために、試料AおよびBにおけるTR60(登録商標)顔料の量を変動させた。各試料のミルベースを30秒間にわたり激しく混合した。その後、13gの黒色樹脂溶液を混合されたミルベースに加えそして次に2分間にわたり粉砕した。
【0063】
【表2】

【0064】
生じた塗料を別個のアルミニウムパネル上に番号6ワイヤー巻きアプリケーターを使用して各々延ばして約60μmの湿潤フィルム厚さを与えた。溶媒を自然蒸発させそしてパネルを105℃において30分間にわたりストーブ乾燥した。
【0065】
自然時効工程を摸するために、試験パネルを合計1000時間にわたりイリノイ州、シカゴのアトラス・マテリアル・テスティング・テクノロジー・LLC(Atlas Ma
terial Testing Technology LLC)からのAtlas Ci65a WEATHER−O−METER(登録商標)器具の中で露呈した。
【0066】
図1を参照すると、最初のパネル明度を各試料に関して測定した。明度測定はMinolta CM−3600dキセノンフラッシュスペクトル光度計により行われた。紫外線露呈前の各試験パネルの明度値(L)はL=63に近かった。その後、250時間毎に明度測定しながら、試験パネルを紫外線に露呈した。
【0067】
露呈後のパネル明度を試験するために、分光光度計による読み取り前に、パネルを弱性洗剤の水溶液で洗浄し、次に室温において2時間にわたり乾燥した。その後、パネルをさらなる露呈のために風化機械に戻した。
【0068】
図1に示されているように、250時間の露呈後に全ての3つの試験パネルに関して明度値は減少した。しかしながら、比較試料AおよびBで塗装された試験パネルに関する明度値は本発明の試料Cで塗装されたパネルより多く減少した。この結果は500時間、750時間および1000時間においても再び見ることができる。例えば、1000時間においては試料AおよびCで塗装されたパネルに関する明度値の間の差異は1.15であるが、試料BおよびCで塗装されたパネルに関する明度値の間の差異は1.02である。これらの差異は紫外線露呈前に測定された明度における最初の差異の2倍以上である。それ故、試料Cで塗装されたパネルは紫外線の模擬劣化に対して試料AおよびBで塗装されたパネルほど敏感でなかった。それ故、ここに記載されているような高められた濃度の二酸化チタンを含有する本発明の組成物は標準的な顔料性二酸化チタンを含有する組成物と比べてより良好な紫外線保護を与える。
【0069】
以上で開示した主題は説明用であり限定用でないと考えるべきであり、そして添付された特許請求の範囲は本発明の真の範囲内に入る全てのそのような改変、強化、および他の態様を包括することが意図される。それ故、法律により許可される最大限度まで、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲およびそれらの同等物の最大許容解釈により決められるべきでありそして以上の詳細な記述により制限または限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体中に分散された、実質的にルチル結晶性質を有しそして約0.5μmより大きいかもしくはそれに等しい平均粒子寸法を有する効果コーティングされた粒子物質を、組成物の合計容量を基準として、約1容量%〜約40容量%の範囲内の濃度で含んでなる、紫外線保護能力を与える組成物。
【請求項2】
粒子物質に関する平均粒子寸法対平均結晶寸法の比が<1.4である、請求項1の組成物。
【請求項3】
粒子物質が二酸化チタン、ドープされた二酸化チタンおよびそれらの混合物から選択される、請求項1または請求項2の組成物。
【請求項4】
粒子物質が二酸化チタンである、請求項3の組成物。
【請求項5】
効果コーティングされた粒子物質が濃厚シリカコーティングされた二酸化チタンである請求項4の組成物。
【請求項6】
濃厚シリカコーティングの量が、二酸化チタンの合計重量に関して、約<0.2重量%より多いかもしくは等しく且つ約7重量%より少ないかもしくは等しい請求項5の組成物。
【請求項7】
着色された顔料をさらに含む前記請求項のいずれかの組成物。
【請求項8】
塗料、インキ、ワニスもしくはコーティング中での、または、製品を形成しうる組成物としての前記請求項のいずれかの組成物の使用。
【請求項9】
請求項1または請求項2〜7のいずれかの組成物を基質の表面に適用することを含んでなる太陽線に露呈される基質に対する紫外線の影響を減衰させる方法。
【請求項10】
媒体中に分散された、実質的にルチル結晶性質を有しそして約0.5μmより大きいかもしくはそれに等しい平均粒子寸法を有する効果コーティングされた粒子物質を、組成物の合計容量を基準として、約1容量%〜約40容量%の範囲内の濃度で含んでなる組成物でコーティングされるかまたはそれにより形成される基質。
【請求項11】
太陽線に露呈された基質に対する紫外線の影響を減衰させるための請求項1〜7のいずれかの組成物の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2013−519781(P2013−519781A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553404(P2012−553404)
【出願日】平成23年2月11日(2011.2.11)
【国際出願番号】PCT/GB2011/050268
【国際公開番号】WO2011/101658
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(510286008)テイオキサイド・ユーロプ・リミテツド (6)
【Fターム(参考)】