説明

二重ロール型可変シート長小孔列穿孔システム

移動する目標ウエブを間隔をもって切断する方法及び装置で、少なくとも1つのナイフ部材(44)を有するナイフロール(32)を回転させて、作動的ナイフ部材速度を与え、少なくとも1つのアンビル部材(46)を有するアンビルロール(34)を回転させて、作動的アンビル部材速度を与えることができることを含む。ナイフロール及びアンビルロールは、その間に作動的ニップ領域(30)を形成するように位置決めされ、実質的には連続状態の目標ウエブ(26)が、ニップ領域全体を、選択したウエブ速度で移動する。ナイフ部材の回転位置は、対応するアンビル部材の回転位置と調整され、ナイフ部材と、その対応するアンビル部材との間に作動的切断係合を形成し、これにより目標ウエブの機械方向(22)に間隔をおいて離れた切断位置で、移動ウエブを切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動ウエブを選択して切断するためのシステムに関する。より特定的には、本発明は、実質的に連続状態の目標ウエブのような移動する目標ウエブに、選択的に穿孔するためのシステムに関連する。目標ウエブは、実質的に平坦なものとすることができ、フィルム材料、布材料、不織材料、紙材料、ティッシュ又はタオル材料を含むことができる。
【背景技術】
【0002】
移動する目標ウエブを切断するか、又は目標ウエブ内に小孔列の線を形成するように意図した方法及び装置は、当業者によく知られている。従来の方法及び機械は、回転式ナイフロール及び固定式アンビルを含んでいた。回転式ナイフロールは、取り外し可能で、取替え可能なナイフ刃を含み、このナイフ刃は、ナイフロールのほぼ軸方向に延び、規則的な又は不規則な間隔をもった離れた位置で、ナイフロールの周方向に分布する。更に、ナイフ刃は、ナイフロールの回転軸に対して角度を持って配置されている。ロール上に角度を持って刃を配置すると、目標ウエブを切断する間に発生する衝撃荷重を減少することができる。特定の配列においては、ナイフロールの回転軸を、ナイフロールを通るウエブの移動方向に対して斜めにすることが必要であった。傾斜の程度は、目標ウエブの横方向に、実質的に直線に切断するように適当に調整されていた。従来の技術及び装置は、当業者によく知られており、適当なアンビル及び回転式ナイフロールが、商業的供給者から入手可能である。
【0003】
しかしながら、通常の方法及び装置は、特に切断工程が高ウエブ速度で作動される場合に、効率性及び融通性の望ましい組み合わせをもたらすことはできなかった。従来の工法及び機械が、アンビルを通って高速で移動する目標ウエブを切断するように配列される時には、刃とアンビルとの間の衝撃力により、高い比率で摩滅を引き起こし、ナイフ及びアンビル刃を頻繁に取り替える必要があった。摩滅を減少するために、ナイフとアンビル刃との間の干渉量を、比較的小さい値に設定していた。干渉を小さい値にすると摩滅を減少することができるが、装置の部品の振動及び装置の設定の変動により、ウエブ内に小孔列が欠落した領域が形成されることがある。小孔列が低品質になることは、製品を使用する最終顧客により受けが悪くなるだけでなく、製造工程の作動が劣るものとなる。例えば、個々の小孔列の線は、典型的には、最終製品のロール間の切り離し線として使用されるが、低品質であると、小孔列線は、切り離しの信頼性及び品質を崩壊することとなる。目標ウエブの長さ方向の移動方向に、望ましい切断位置の間に異なる間隔を形成するために従来のシステムを再形成することは、面倒でかつ時間の無駄である。その結果、改善された、より信頼性のある小孔列線を有し、信頼性及び融通性を改善するような、改善された切断システムが引き続き必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的には、本発明は、移動する目標ウエブを間隔をもって切断するための方法を提供するものであり、この方法は、少なくとも1つのナイフ部材を有するナイフロールを、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転させ、少なくとも1つのアンビル部材を有するアンビルを、作動的アンビル部材速度を与えるように回転させることを含む。ナイフロール及びアンビルロールは、その間に作動的ニップ領域を形成するように位置決めされ、実質的に連続状態の目標ウエブは、ウエブ速度でニップ領域を移動させられる。ナイフ部材の回転位置は、対応するアンビル部材の回転位置と調和され、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的な切断係合が形成され、これにより目標ウエブの機械方向に、間隔をおいて離れた切断位置で、移動するウエブを切断する。
【0005】
別の態様においては、移動する目標ウエブを間隔をもって切断するための装置は、少なくとも1つのナイフ部材を有し、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転可能なナイフロールと、少なくとも1つのアンビル部材を有し、作動的アンビル部材速度を与えるように回転可能なアンビルロールを含む。アンビルロールは、アンビルロールとナイフロールとの間に作動的ニップ領域を形成するように位置決めされ、実質的に連続状態の目標ウエブが、ニップ領域をウエブ速度で移動するように、移動システムが形成される。制御システムは、ナイフ部材の回転位置を対応するアンビル部材の回転位置と調和させて、ナイフ部材とその対応するアンビル部材との間に作動的切断係合を形成し、これによりウエブの縦方向すなわち機械方向に間隔を持つ断続的位置で移動するウエブを切断する。
【0006】
様々な態様及び特性を組み込むことにより、この方法及び装置は、対応するアンビル部材及びナイフ部材が、ナイフロールとアンビルロールとの間のニップ領域において、互いに接触又は係合する相対速度になるように、良好な制御を施すことができる。望まれる配列においては、この方法及び装置は、ニップ領域における移動するウエブ、移動するナイフ部材及びその対応する、移動するアンビル部材との間に、選択した速度差又は速度差分を形成することができ、より信頼性があり、一定した接着、穿孔又は他の切断作動を与えることができる。ナイフ部材とその対応するアンビル部材との間の衝撃荷重は効率的であり、あまり管理を必要とせず、一層の信頼性を与えることができるような方法及び装置を形成するように、効果的に制御することができる。この方法及び装置が、対応するナイフ部材及びアンビル部材の多数の組又はグループを組み込む場合には、該方法及び装置の作動は、ナイフロールとアンビルロールとの間の位相関係を作動的に適合させることにより、対応するナイフ部材及びアンビル部材の異なる組の間で切り換えることができる。
【0007】
本発明は、添付した図面と組み合わせて、本発明の以下の説明を参照することにより、一層良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書で使用される場合、「含む」、「含まれる」及び「含む」という語源からの他の派生語は、制限なしの用語を意味するものであり、あらゆる述べられた特性、要素、成分段階又は部品の存在を特定し、1又はそれ以上の他の特性、要素、成分、段階、部品、又はこれらのグループの存在又は追加を除外するものではない。
【0009】
「粒子」、「粒状物」及び同様の用語は、材料が、全体的に別個の形態の単位であることを意味する。単位は、細粒、粉末、球体、粉末材料又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。粒子は、例えば、立方体、ロッド状、多面体、球体又は半球体、円形又は半円形、角形、不規則形などのあらゆる望ましい形状を有することができる。針状、薄片及び繊維のような、最大寸法/最小寸法比を有する形状も、ここに含まれるものと考えられる。「粒子」又は「粒状物」という用語は、1つの個々の粒子、粒状物又は同様のものより多くから成る塊を含むことができる。更に、粒子、粒状物、又はこれらのあらゆる望ましい塊は、1つより多い型の材料から成ることができる。
【0010】
ここで用いられる「不織材」という用語は、個々の繊維又はフィラメントが互いに組み合わされているが、識別可能な繰り返しの形ではない構造を持つ布を意味する。
【0011】
ここで用いられる「スパンボンド」又は「スパンボンド繊維」という用語は、複数の微細な、通常は円形の紡糸口金の毛管から溶融熱可塑性材料のフィラメントを押し出し、次いで、押し出されたフィラメントの直径を急激に減少させることにより形成される繊維を意味する。
【0012】
ここで用いられる「メルトブローン繊維」という用語は、複数の微細な、通常は円形のダイ毛管を通して、溶融状態の熱可塑性材料を、加熱した高速ガス(例えば、空気)中に溶融状態の糸又はフィラメントとして押し出し、この高速、高温のガスが溶融熱可塑性材料のフィラメントを細くして、その直径を、減少させることにより形成された繊維を意味する。その後、メルトブローン繊維は高速ガス流により運ばれて、集積表面に堆積され、ランダムに分布されたメルトブローン繊維のウエブを形成する。
【0013】
ここで用いられる「コフォーム」という用語は、メルトブローン繊維と、メルトブローンポリマー材料を空中形成し、同時にメルトブローン繊維流に空気浮遊セルロース繊維を送ることにより形成されるセロース繊維との混合物を意味する。木質繊維を含むメルトブローン繊維は、孔あきベルトにより形成されるような形成表面上に集積される。形成表面は、スパンボンド布材料などの通気性材料を含むことができ、形成表面上に配置される。
【0014】
ここで用いられる「セルロース系ウエブ」という用語は、大部分にセルロース系繊維を含むウエブを意味する。ウエブは、空気堆積、湿潤堆積又はこれらの組合せをすることができる。例えば、セルロース系ウエブは、顔用ティッシュ、浴用ティッシュ、拭き布、タオル、マット、個人ケアー用物品又は同様のものを形成するために使用することができる。
【0015】
図1から図7を参照すると、この方法及び装置20は、縦方向に延びる長さ方向、すなわち機械方向22、横向きに延びる横方向24(例えば図4)、及び指定したz方向23を有することができる。本明細書の目的のために、機械方向22は、特定の部品又は材料が、装置及び方法の特定の、局所的位置に沿って、かつそこを通って長さ方向に移動する方向である。横方向24は、作動のために目標とされる材料の局所的平面に沿って局所的機械方向22に垂直に整列され、局所的な水平面にほぼ平行な方向とすることができる。z方向は、機械方向22と横方向24の両方に実質的に垂直に配列され、作動のために目標とされる指定された材料の、深さ、すなわち厚さ寸法にほぼ沿って延びる。
【0016】
接着部の線又は小孔列の線を間隔をもって形成することができるか、又は移動する目標ウエブ26を間隔をもって切断することができる方法は、少なくとも1つのナイフ部材44を有するナイフロール32を回転させて、作動的ナイフ部材速度を与え、少なくとも1つのアンビル部材46を有するアンビルロール34を、作動的アンビル部材速度を与えるように回転させることを含む。ナイフロール及びアンビルロールは、その間に作動的ニップ領域30を形成するように位置決めされ、実質的に連続状態の目標ウエブ26は、ニップ領域を選択したウエブ速度で移動する。ナイフ部材の回転位置は、対応するアンビル部材の回転位置と調和させられて、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的な、切断係合が形成され、これにより目標ウエブの機械方向22に、間隔をおいて離れた切断位置で移動するウエブを切断する。更に、ナイフ部材の速度は、対応するアンビル部材の速度と調和させられれて、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的な、切断係合を形成することができる。
【0017】
接着部の線又は小孔列の線を間隔をもって形成することができるか、又は移動する目標ウエブ26を間隔をもって切断することができる装置20は、少なくとも1つのナイフ部材44を有し、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転可能なナイフロール32と、少なくとも1つのアンビル部材46を有し、作動的アンビル部材速度を与えるように回転可能なアンビルロール34を含む。アンビルロール34は、該アンビルロール34とナイフロール32との間に作動的ニップ領域30を形成するように位置決めされる。目標ウエブは、機械方向22に、実質的に連続状態で、実質的に途切れのない長さ方向寸法を有し、作動的ウエブ移動機構又はシステム54は、ニップ領域を通して、ウエブ速度で目標ウエブ26を移動させる。制御システム36は、ナイフ部材44の回転位置を、対応するアンビル部材46の回転位置と調和させて、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的、切断係合を形成し、これによりウエブの縦方向、すなわち機械方向22に間隔をおいて離れた位置で、移動するウエブ26を切断する。更に、制御システム36は、ナイフ部材の速度を対応するアンビル部材の速度と調和させて、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間の作動的、切断係合を形成することができる。
【0018】
特定の態様においては、ナイフロールは、2又はそれ以上の、更に代替的には3又はそれ以上の、複数のナイフ部材を含むことができ、これらナイフ部材は、ナイフロールの外側周長に沿って間隔を持って配置される。アンビルロールは、2又はそれ以上の、更に代替的には3又はそれ以上の、複数のアンビル部材を含むことができ、これらアンビル部材は、アンビルロールの外側周長に沿って間隔を持って配置される。
【0019】
したがって、この切断方法及び装置20は、切断ウエブ26aを形成し、及び製造することができ、この切断ウエブは、単一の切断部又は多数の切断部を含むものとすることができる。特定の態様においては、各々の使用される切断は、予め定められたパターン又は配列で分布することができる。別の態様においては、ウエブの横方向24に延びる小孔列の個々の線又は他の個々の列は、切断ウエブ26aの機械方向22に、実質的に途切れた状態の面積又は領域で間隔をおいて離れた、予め定められた切断位置38で形成することができる。
【0020】
従来の配列においては、ナイフロールは、一般的に移動する回転ロールであり、アンビルは、一般的に固定した部品である。本発明を含む方法及び装置においては、ナイフ及びアンビルという用語は、2つの切断用部品があることを意味するものとして使用される。ナイフ及びアンビルの両方は移動し回転するものであり、ナイフロールとアンビルロールの相対配列は、実質的には相互入れ替え可能であるので、ナイフロールとアンビルロールとの区別は定義上は明確にすることができない。区別の特定の態様においては、ナイフロールは、非線状又は切れ込み入りの作動縁を有するナイフ部材(例えば、ナイフ刃)を有し、アンビルロールは、実質的に直線の作動縁を有するアンビル部材(例えばアンビル刃)を有する。
【0021】
様々な態様及び特性を、単一で又は望ましい組み合わせで組み込むことにより、この方法及び装置は、対応するアンビル部材及びナイフ部材が、ナイフロールとアンビルロールとの間のニップ領域において、互いに接触するか又は係合する時の相対速度を、一層良く制御することができる。望ましい配列においては、この方法及び装置は、ニップ領域における移動するウエブ、移動するナイフ部材及びその対応する移動アンビル部材との間の選択した速度差又は速度差分を与えることができ、より信頼性があり、一定した穿孔又は他の切断作動を施すことができる。ナイフ部材とその対応するアンビル部材との間の衝撃荷重はより効率的であり、より効果的に制御することができ、より一定した小さい力をアンビル部材とナイフ部材との間に与えるようにすることができる。その結果、この方法及び装置は、より信頼性のある、一定した切断を施すことができ、保守管理が少なくて済む。この方法及び装置は、柔軟性及び融通性の大きな工程をもたらす。大きな融通性は、設定の「等級的な変化」及び製造ラインの配列を必要とせずに、更に目標ウエブの移動経路を著しく変化させることなく、広い範囲の製品の製造を可能にする。
【0022】
この切断方法及び装置20は、選択したウエブ材料を高速で切断することを含む、あらゆる適当な製造システムで使用することができることが、容易に認識される。例えば、この方法及び装置は、シート材料、顔用ティッシュ、浴用ティッシュ、拭き布、タオル、使い棄て個人ケアー用物品、使い棄て吸収性物品、又は同様のものの形成に使用することができる。
【0023】
目標ウエブ26は、1又はそれ以上の選択した材料を含むことができる。例えば、代表的に示しているように、目標ウエブは、単一層又は多層を含むことができる。多層は、互いが異なるものとすることができるか、又は実質的に同じものとすることができる。任意ではあるが、目標ウエブは、1又はそれ以上の付加的ウエブ材料の組み合わせを含むことができる。あらゆる適当なウエブ材料を使用することができる。このようなウエブは、例えば、織成布、不織布、スパンボンド布、メルトブローン布、カーデッドウエブ布、ボンデッドカーデッドウエブ布、コフォームウエブ布、複合布、ポリマーフィルム、ポリマーフィルムウエブ、又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。適当な不織ウエブの例としては、スパンボンド(SB)布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)積層体、ネック付与状態で接着した積層体(NBL)、点状非接接着部(PUB)を有する布、垂直フィラメント積層体(VFL)、延伸接着した積層体(SBL)、金属又はアルミニウムホイルなどの金属複合ホイル、又は同様のものを含むことができる。目標ウエブ26は、望まれるならば他の材料も含むことができる。例えば、望まれる材料は、セルロース系繊維、木質パルプ繊維又は綿繊維などの吸収性天然繊維、吸収性合成繊維、粒子、又は他の形態の超吸収性ポリマー材料、又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。更に、目標ウエブは、あらゆる作動的工程で形成することができる。例えば、目標ウエブは、空気形成、空気堆積、乾燥堆積、湿潤堆積、又はこれらの組み合わせで形成することができる。
【0024】
代表的に示しているように、この方法及び装置20は、ナイフロール32及びアンビルロール34を含む。ナイフロールは、少なくとも1つのナイフ部材44を有し、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転可能であり、アンビルロール34は、少なくとも1つのアンビル部材46を有し、作動的アンビル部材速度を与えるよう回転可能である。ナイフロール32及びアンビルロール34は、互いが比較的近位に位置決めされ、アンビルロールとナイフロールとの間に作動的ニップ領域30を形成する。目標ウエブは、実質的に連続状態で、実質的に途切れのない長さ方向寸法を有し、作動的ウエブ移動機構又はシステム54は、ニップ領域30全体を選択した、予め定められたウエブ速度で、目標ウエブ26を移動させる。制御システム36は、ナイフ部材44の回転位置を、対応するアンビル部材46の回転位置と調和させて、ナイフ部材と、その対応するアンビル部材との間に作動的、切断係合を形成し、これによりウエブの縦方向すなわち機械方向22に間隔をおいて離れた断続的切断位置38で、移動するウエブ26を切断する。
【0025】
この方法及び装置20の様々形態においては、ナイフ部材速度は、ナイフロールの外側周辺にほぼ沿って与えられ、アンビル部材速度は、アンビルロールの外側周辺にほぼ沿って与えられるものとすることができる。更に、制御システム36は、電子コンピューター又は他の電子データプロセッサーを含むことができる。特定の態様においては、切断位置38は、実質的に規則的間隔で、ウエブの縦方向、すなわち機械方向22に、間隔をおいて離れたものとすることができる。任意ではあるが、切断位置38は、不規則な間隔でウエブの縦方向、すなわち機械方向22に、間隔をおいて離れたものとすることができる。
【0026】
望ましい配列においては、目標ウエブは、少なくとも約4m(メートル)又はこれ以上、望ましくは少なくとも約10mの距離で、縦方向、すなわち機械方向に実質的に連続状態で延びるものとすることができる。目標ウエブの連続状態の縦方向範囲は、代替的には少なくとも約20mとすることができ、任意ではあるが望ましい効率を与えるために、少なくとも約30mとすることができる。他の配列においては、目標ウエブの連続状態の縦方向範囲は、望ましい作動効率を与えるために、約20,000m又はそれ以上までとすることができる。目標ウエブ材料の供給源の変更の回数を少なくすると、有益なこととして無駄を減少し、作動効率を高めることができることは明らかである。
【0027】
この方法及び装置20において、あらゆる作動的移動機構又はシステムを、目標ウエブ26の移動のために使用することができることは、容易に分かる。あらゆる適当な移動又は分布システム又は技術を使用することができる。ローラーシステム、ベルトシステム、空気圧システム、コンベア及び同様のものなどの従来のシステム及び機構は、よく知られており、商業供給者から入手可能である。
【0028】
ナイフロール32は、軸方向に延びる、回転式シャフト部材56、及び作動的回転軸40を有する。アンビルロール34は、軸方向に延びる、回転式シャフト部材58、及び作動的回転軸42を有する。典型的配列においては、切断用ロールの回転軸は、実質的に互いに平行である。したがって、ナイフロールの回転軸40は、実質的にアンビルロールの回転軸42と平行である。目標ウエブのウエブ経路64は、ナイフロールの回転軸及び/又はアンビルロールの回転軸に垂直に配列することができる。したがって、目標ウエブ26の横方向は、アンビルロールの回転軸に平行とすることができ、及び/又はアンビルロールの回転軸の方向とすることができる。望ましい形態においては、目標ウエブのウエブ経路64は、ナイフロールの回転軸又はアンビルロールの回転軸と垂直には配列することができない。したがって、目標ウエブ26の横方向は、アンビルロールの回転軸に平行ではないものとすることができるか、又はアンビルロールの回転軸ではないものとすることができ、選択したオフセット角度を有するものとすることができる。オフセット角度は、切断システムの設計パラメーターに基づいた計算から求めることができる。例えば、オフセット角度は、目標ウエブの横方向の小孔列線の長さによることができる。従来の方法においては、オフセット角度は、目標ウエブの横方向幅に対して望ましい切断角度を与えるように形成することができる。望ましくは、オフセット角度は、横方向24に実質的には平行で、目標ウエブの機械方向22にほぼ垂直である切断角度を与えるように配列することができる。
【0029】
ナイフロール32は、シャフト部分56を有し、当業者によく知られている従来の方法で、適当な支持構造体を使用して、作動的に回転可能に取り付けることができる。ナイフロール32は、実質的に円形断面、長さ方向、軸方向28(例えば、図3)、周方向78(例えば、図1)及び半径方向を備えた、全体的に円柱の形態を有することができる。ナイフ部材は、円柱のほぼ外側表面上及び外側方面周囲に分布される。代表的に示しているように、ナイフロールは、外側周面60を有し、選択した複数のナイフ部材44を備えて形成することができ、ナイフロールの外側周囲に沿ってあらゆる作動的分布状態で配置又は配列することができる。個々のナイフ部材は、あらゆる作動的形態を有することができ、作動的配置を使用することができる。ナイフ部材の配置は、規則的、不規則、線状、曲線状、非線状、又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせであるパターンで分布することができる。個々のナイフ部材及び分布したパターン配置を形成するための技術は、従来のものであり、当業者によく知られている。ナイフ部材をナイフロールに作動的に取り付けて固定するための適当な技術も、従来のものであり、当業者によく知られている。ナイフ部材のパターンは、あらゆる作動的分布を有するように形成することができる。例えば、パターンは、ナイフロールの周方向に断続的(例えば、2又はそれ以上の別個のセグメントに配列されている)とすることができる。更に、パターンは、2又はそれ以上の別個のセグメントに間隔をもって配列されるか、又は実質的にはナイフロールの軸方向28に連続する状態とすることができる。
【0030】
個々のナイフ部材は、あらゆる望ましい、作動的分布パターンで、ナイフロールの周方向に沿って、不規則に又は実質的に規則的に間隔を持つようにすることができる。このようなナイフ部材の分布は、従来のものであり、よく知られている。個々のナイフ部材は、作動的にナイフロールに取り付けられ、あらゆる作動的大きさ、形状及び/又は断面を有することができる。望ましい配列においては、ナイフ部材は、ナイフロールに対して切り離し可能、取り外し可能、更に取替え可能である。例えば、各々のナイフ部材は、ナイフロールに作動的にボルト締め、及び/又はクランプ係合することができる。各々のナイフ部材は、作動的距離だけ、ナイフロールの周面に半径方向に延びることができる。しかしながら、各々の個々のナイフ部材は、ナイフロールの回転軸又は軸方向に平行に延びることができるか、又は延びることができない。望ましい形態においては、各々のナイフ部材は、ナイフロールの外側周囲に沿って、作動的に、全体的に螺旋状経路で、周方向にかつ軸方向に延びることができる。
【0031】
各々のナイフ部材は、ほぼ軸方向に、長さ方向寸法に沿って、実質的に直線状形状又は実質的に一定高さを持つ形状を有するものとすることができるか、又は輪郭付けされた形状を有するものとすることができる。ナイフ部材の輪郭付けされた形状は、切込みを入れるか又は一連の切断用刃要素66を与えるように形成することができ、望ましい小孔列又は他の切断パターン68(例えば、図6)で、目標ウエブを切断するように形成される。切断用刃要素は、望ましいパターンで、ナイフ部材のほぼ軸寸法に沿って間隔をおいて離れた位置に設けることができる。切断用刃要素の間隔パターンは、不規則又は実質的には規則的なものとすることが望ましい。切断用刃要素は、ナイフロールの周辺又は周面から半径状に延び、ナイフ部材のほぼ軸方向/寸法に間隔をもって離れて位置する。断続的間隔のあらゆる作動的パターンを使用することができ、切断用刃要素の断続的間隔は、不規則なものとするか、又は実質的に不規則なものとすることが望ましい。各々の小孔列パターンは、ほぼ横方向に延びるように形成することができ、一連の間隔を持つ小孔列パターンは、目標ウエブの機械方向に、順次規則的又は不規則状態が生じるように、間隔をもって配置することができる。ナイフ部材とアンビル部材との間の別個の干渉量は、典型的には信頼性、一定した切断を必要とするので、ナイフ部材は、通常の使用中に遭遇する可能性のある衝撃荷重を吸収又は受け取るように、作動的に曲げるか又は撓むように形成されることが望ましい。
【0032】
適当なナイフロール及びナイフ部材は、従来の方法で製造及び形成することができ、商業的供給者から入手可能である。例えば、適当なナイフロールは、米国ウイスコンシン州グリーンベイに所在するPaper Converting Machinery Company(PCMC)、イタリア国ルッカに所在するFabio Perini SpAから得ることができる。適当なナイフ部材は、米国ウイスコンシン州グリーンデールに所在するThe Kinetic Companyから得ることができる。
【0033】
アンビルロール34は、実質的に円形断面で、長さ方向、軸方向28、周方向78及び半径方向を有するほぼ円柱の形態を有するものとすることができる。代表的に示しているように、アンビルロール34は、選択された複数のアンビル部材46で形成することができ、アンビルロールの外側周辺に沿って、あらゆる作動的分布状態で配置又は配列することができる。個々のアンビル部材は、あらゆる作動的大きさ、形状及び/又は断面を有するものとすることができる。アンビルロールは,シャフト部分58を有し、当業者によく知られている従来の方法で、適当な支持構造体を使用することにより、回転に作動的に取り付けることができる。アンビルロールは、複数の2又はそれ以上のアンビル部材を有することができ、各々のアンビル部材は、アンビルロールに対して、切り離し可能、取り外し可能及び取替え可能とすることができる。例えば、各々のアンビル部材は、アンビルロールに作動的にボルト締め及び/又はクランプ係合させることができる。個々のアンビル部材は、あらゆる作動的形態を有するものとすることができ、あらゆる作動的配置を使用することができる。アンビル部材の配置は、規則的、不規則、線状、曲線状、非線状、又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせであるパターンで、分布することができる。個々のアンビル部材を形成する技術及び分布したパターン配置は、従来のものであり、当業者によく知られている。アンビル部材をアンビルロールに作動的に取り付けて、固定するための適当な技術は、従来のものであり、当業者によく知られている。アンビル部材は、例えば、通常の使用中に遭遇する可能性がある衝撃荷重を吸収又は受け取るように、作動的に曲げるか又は撓むように形成することができる。
【0034】
アンビル部材のパターンは、あらゆる作動的分布を得るように形成することができる。このパターンは、ナイフロールの周方向に、2又はそれ以上の別個のセグメントで、間隔をもって配列することができる。更に、このパターンは、2又はそれ以上の別個のセグメントで配列されるように断続的であるか、又はアンビルロールの軸方向28に実質的に連続状態とすることができる。アンビル部材は、あらゆる望ましい、作動的分布パターンで、アンビルロール34の周方向に不規則に間隔を有するか、又は実質的には規則的に間隔を有することができる。各々のアンビル部材は、作動的高さ距離により、アンビルロール34の外側周面62を越えて、更に周面上に半径状に延びることができる。望ましい配列においては、各々の個々のアンビル部材は、アンビルロールのほぼ軸方向28に、その長さ方向の範囲に実質的に直線状の形状か又は実質的に一定高さを持つ形状を有するものとすることができる。各々の個々のアンビル部材は、アンビルロールの回転軸に平行に延びることができるか、又は延びることができず、アンビルロールの外側周囲に沿って、作動的に、ほぼ螺旋経路に延びることができる。方法及び装置の様々な形態においては、使用されるアンビルロール34上のアンビル部材46の数は、使用されるナイフロール32のナイフ部材44の数と等しいものとすることができるか、又は等しくないものとすることができる。
【0035】
アンビルロールは、ナイフロールと類似した形態及び構成を有するものとすることができる。したがって、適当なアンビルロール及びアンビル部材は、従来の方法で製造及び構成することができ、商業的供給者から入手可能である。例えば、適当なアンビルロール及びアンビル部材は、米国ウイスコンシン州グリーンベイに所在するPaper Converting Machinery Company(PCMC)、イタリア国ルッカに所在するFabio Perini SpAから得ることができる。適当なアンビル部材は、米国ウイスコンシン州グリーンデールに所在するThe Kinetic Companyから得ることができる。
【0036】
図1を参照すると、この方法及び装置20は、ナイフロール32に作動的に接続されたナイフ用エンコーダー70を含むことができ、回転式ナイフ位置のデータが、ナイフ用エンコーダーから作動的電子コンピューター又は制御システム36に与えられる。ナイフロール32は、ナイフ駆動機構、サーボ機構又はサーボ駆動機構72で回転駆動され、この機構は、コンピューター又は他の制御システム36により作動的に制御される。更に、アンビル用エンコーダー74は、アンビルロール34に作動的に接続され、回転式アンビル位置のデータが、アンビル用エンコーダーからコンピューター又は制御システム36に与えられる。アンビルロール34は、アンビル駆動機構、サーボ機構又はサーボ駆動機構76で回転駆動され、この機構は、コンピューター又は制御システム36により作動的に制御され、これによりナイフ部材44の回転位置を対応するアンビル部材46の回転位置と調和させて、ナイフ部材とアンビル部材がニップ領域30を移動する時に、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間の作動的切断係合を形成する。ナイフ部材及び対応するアンビル部材は、ニップ領域を移動するのと同時に、目標ウエブ26の部分に作動的に接触して、切断することができる。
【0037】
その結果、この方法及び装置20で使用される駆動技術又はシステムは、反対方向に回転するように形成され、更に対応して切断ロール44、46と位相関係を持つことができる。望ましい配列においては、コンピューター制御されるサーボ駆動システムは、切断ロールが回転する間に、各々のナイフ部材及び対応するアンビル部材の移動及び位置を作動的に同時に作動し、望ましい小孔列又は他の切断の分布を形成することができる。ナイフ部材と対応するアンビル部材の相対的位相関係は、従来の、当業者によく知られている方法で制御することができる。
【0038】
ナイフロール用エンコーダー及びアンビルロール用エンコーダーは、一回転ごとに少なくとも約1000カウントの高い解像力を有することができ、一回転ごとに約33000カウントまでの、又は一回転ごとに100,000カウント、又はこれ以上の解像力を有することができる。望ましくは、エンコーダーは、一回転ごとに少なくとも約2000カウント、又は一回転ごとに少なくとも約4000カウントの解像力を有することができ、対応するナイフ部材及びアンビル部材の相対位置の制御を改善することができる。
【0039】
ナイフロール及びアンビルロールに対する適当なサーボ駆動機構及びエンコーダー機構は、商業的に入手可能である。例えば、適当なサーボ駆動システムは、Rockwellにより提供される部分番号MPL−B680F−MJ24AAなどの、多回転で高解像力を備えるRockwell MPL型サーボモーターを含むことができる。Rockwellは、米国オハイオ州クリーブランドに所在する。
【0040】
適当なコンピューター、データ処理システム、及びコンピューターによる制御システムは、従来のものであり、よく知られていて、商業的供給者から入手可能である。例えば、適当なコントローラーシステムは、Rockwell CONTROLLOGICSプログラム可能な自動コントローラーを含むことができる。
【0041】
切断ロール32、34の間のニップ領域30は、種々異なるニップギャップ距離又は実質的には固定したニップギャップ距離を含むことができる。望ましくは、方法及び装置は、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に選択した干渉係合を与えるように形成することができる。特定の態様においては、この方法及び装置は、ナイフロール及びアンビルロールが回転している間に、ナイフ部材及び対応するアンビル部材がニップ領域30にある時(例えば、図1及び7)、ナイフ部材44と対応するアンビル部材46との間に延びるそれぞれの半径方向に、選択した量の切断干渉又は「重なる」距離を作動的に形成及び維持するように形成することができる。切断干渉の量を適切に選択し、適合させると、きちんとした「綺麗な」小孔列又は他の切断作動を形成することができ、これは信頼性があり、一定して製造される。特定の特性においては、切断干渉距離は、少なくとも最低約0.1mmとすることができる。他の態様においては、干渉距離は、最大で約0.38mmまで、又はこれ以上とすることができる。干渉距離は、望ましい性能を与えるために、代替的には約0.25mmまでとすることができ、更に任意ではあるが約0.15mmまでとすることができる。
【0042】
ナイフロール32の中心とアンビルロール34の中心との間の中心間距離52が、ナイフロール半径48とアンビルロール半径50の合計より小さい時に、干渉量又は干渉距離が発生する。干渉量又は干渉距離は、ナイフロール半径48(RK)、アンビルロール半径50(RA)、及び中心間距離52(D)から計算することができる。すなわち、干渉距離=(RK)+(RA)−(D)である。本明細書の目的のために、ナイフロールの半径は、ナイフロールの中心から、対応する切断刃部材の作動的末端縁(例えば、ナイフ部材の半径方向外側の縁)までを計測した半径長さに対して求められる。アンビルロールの半径は、アンビルロールの中心から、対応する切断刃部材の作動的末端縁(例えば、アンビル部材の半径方向外側の縁)までを計測した半径長さに対して求められる。
【0043】
図1−5Aを参照すると、この方法及び装置20は、ナイフ部材速度、アンビル部材速度、及び目標ウエブ速度を与えるように形成することができ、速度は、互いに作動的に調和させられ、望ましい切断作動を施すことができる。特定の態様においては、ニップ領域30におけるナイフ部材44及び対応するアンビル部材46の速度は、目標ウエブの縦方向、すなわち機械方向22に間隔を持った断続的位置38で形成される切断線又は他の切断パターン68の間に、予め定められたウエブピッチ距離(例えば、Ps)を形成するために作動的に制御される。ナイフ部材速度及びアンビル部材速度は、ウエブピッチ距離を形成するように作動的に制御され、特定の態様においては、ウエブピッチ距離は、少なくとも最小で約6cmとすることができる。ウエブピッチ距離は、代替的には少なくとも約7cmとすることができ、更に任意ではあるが、望ましい利益を与えるために、少なくとも約8cmとすることができる。他の態様においては、ウエブピッチ距離は、最大で約305cm、又はこれ以上までとすることができる。ウエブピッチ距離は、代替的には約100cmまで、更に任意ではあるが、望ましい効果を与えるために約46cmまでとすることができる。
【0044】
アンビルロールとナイフロールの与えられた組では、ウエブピッチ距離の変動が、アンビルロールとナイフロールが設計されて、形成されるための目標設計値の割合を選択することができる。特定の態様においては、ウエブピッチ距離の変動は、目標設計ピッチ距離の少なくとも最小で約70%とすることができる。ウエブピッチ距離の変動は、代替的には、目標設計ピッチ距離の少なくとも約75%とすることができ、更に任意ではあるが、望ましい利益を与えるために、目標設計ピッチ距離の少なくとも約80%とすることができる。他の態様においては、ウエブピッチ距離の変動は、目標設計ピッチ距離の最大で約130%までとすることができる。ウエブピッチ距離の変動は、代替的には、目標設計ピッチ距離の約125%までとすることができ、更に任意ではあるが、望ましい効率性を与えるために、目標設計ピッチ距離の約120%までとすることができる。
【0045】
この方法及び装置20の別の特性は、コンピューター又は他の制御システム36が、ナイフ部材速度(例えばV1)、アンビル部材速度(例えばV2)及びウエブ速度(例えばVs)を調整するように作動的に向けられ、これにより形成されたウエブピッチ距離を変成又は変更するような形態を有することができる。望ましい形態においては、コンピューターは、ナイフ部材速度、アンビル部材速度、ロールの傾斜角度、及びウエブ速度を適切に調和させて、ウエブピッチ距離に望ましい変化を施すように、再プログラムされるか又は電子的に向けることができる。したがって、ウエブピッチ距離は、ナイフロール又はアンビルロールの構造的形態を物理的に変化又は変成することなく、例えば、ナイフ部材又は刃の数を多く又は少なくしてナイフロールを変化させることにより、際立って広い範囲の変化内で変動することができる。特定の配列においては、ウエブピッチ変動は、少なくとも最小で約7cmとすることができる。ウエブピッチ変動は、代替的には少なくとも約8cm、任意ではあるが望ましい利益を得るために、少なくとも約9cmとすることができる。他の態様においては、ウエブピッチ変更は、最大で約183cm、又はこれ以上までとすることができる。ウエブピッチ変動は、代替的には、約150cmまで、更に望ましい効率性を得るために、任意ではあるが約104cmまでとすることができる。
【0046】
更なる特性においては、個々のナイフ部材の速度は、望ましい性能を与えるために、選択的に制御することができる。ナイフ部材速度は、ナイフ・ウエブ間速度差又は速度差分を与えるようにすることができ、ナイフ・ウエブ間速度差は、ゼロであるか、又はゼロではないようにすることができる。ナイフ部材の速度は、例えば、目標ウエブの速度の選択した割合とすることができる。特定の態様においては、ナイフ部材の速度は、目標ウエブの速度の少なくとも最小で約70%とすることができる。ナイフ部材ウエブ速度は、代替的には、目標ウエブ速度の少なくとも約75%とすることができ、更に任意ではあるが、改善された効率性を与えるために、目標ウエブ速度の少なくとも約80%とすることができる。他の態様においては、ナイフ部材速度は、目標ウエブの速度の最大で約130%までとすることができる。ナイフ部材速度は、代替的には約125%まで、更に任意ではあるが、望ましい効率性を与えるために、目標ウエブ速度の約120%までとすることができる。したがって、ナイフ部材の速度は、目標ウエブの速度のプラスマイナス(±)30%とすることができる。ナイフ部材速度は、代替的には目標ウエブの速度の±25%、更に任意ではあるが、望ましい利益を与えるために、目標ウエブの速度の±20%とすることができる。
【0047】
ナイフ部材の速度が、望ましい値から外れる場合には、望ましくない歪みが移動する目標ウエブに与えられる。本明細書の目的のために、ナイフ部材の速度は、実質的に、ナイフ部材の作動的半形方向外側の末端縁で定められる。
【0048】
この方法及び装置の別の特性は、個々のアンビル部材速度の速度が、望ましい性能を与えるために、選択して制御される形態を有することである。ナイフ部材速度及びアンビル部材速度は、ナイフ・アンビル間速度差又は速度差分を与えるようにすることができ、ナイフ・アンビル間速度差は、ゼロとなるように形成されるか又はゼロとは異なる(大きいか又は小さい)ように形成することができる。例えば、アンビル部材の速度は、対応するナイフ部材の速度の選択した割合となるように形成することができ、特定の態様においては、アンビル部材の速度は、対応するナイフ部材の速度の少なくとも最小で約75%とすることができる。アンビル部材速度は、代替的には、対応するナイフ部材速度の少なくとも約80%とすることができ、更に任意ではあるが、改善された効率性を与えるために、対応するナイフ部材速度の少なくとも約90%とすることができる。他の態様においては、アンビル部材の速度は、対応するナイフ部材の速度の最大で約125%までとすることができる。代替的には、アンビル部材の速度は、対応するナイフ部材速度の約120%まで、更に任意ではあるが、望ましい効率性を与えるために、対応するナイフ部材速度の約110%までとすることができる。したがって、アンビル部材の速度は、ナイフ部材の速度のプラス又はマイナス±25%とすることができる。アンビル部材速度は、代替的にはナイフ部材の速度の±20%とすることができ、任意ではあるが望ましい利益を与えるために、ナイフ部材の±10%とすることができる。望ましい配列においては、アンビル部材速度は、ナイフロールの設計パラメーター、ウエブを穿孔するための望ましい速度差分、及びウエブの速度に基づくものとすることができる。
【0049】
アンビル部材の速度が、望ましい値から外れる場合には、望ましくない歪みが、移動する目標ウエブに与えられる。本命最初の目的においては、アンビル部材速度は、実質的にアンビル部材の作動的半径方向外側の末端縁で定められる。
【0050】
この方法及び装置の別の特性は、目標ウエブが制御された又は調整されたウエブ速度を含むことである。特定の態様においては、目標ウエブのウエブ速度は、少なくとも最小で約50m/分とすることができる。ウエブ速度は、代替的には、少なくとも約100m/分、更に任意ではあるが、改善された効率性を与えるために少なくとも約150m/分とすることができる。他の態様においては、ウエブ速度は、最大で約1500m/分又はこれ以上までとすることができる。ウエブ速度は、代替的には約1250m/分までとすることができ、更に任意ではあるが、改善された効率性を与えるために約1000m/分までとすることができる。
【0051】
アンビルロール及びナイフロールの両方が回転する場合には、該方法及び装置20は、ニップ領域で、対応するアンビル部材とナイフ部材が互いに接触する時の相対速度を、より良く制御することができる。ナイフ部材が、ニップ領域で対応するアンビル部材と同じ方向に移動する場合(例えば、ほとんど速度差がない状態で)には、ナイフ部材と対応するアンビル部材との間のあらゆる衝撃荷重を減少することができる。その結果、方法及び装置は、ほとんど管理が要らず、大きな信頼性を備えて作動することができる。更に、信頼性及び一定した切断作動を改善することができる。
【0052】
この方法及び装置の様々な形態においては、ナイフ部材速度は、ウエブ速度と等しいものとすることができるか、又は等しくないものとすることができる。更に、アンビル部材速度は、ウエブ速度と等しいものとすることができるか、又は等しくないものとすることができ、ナイフ部材速度は、アンビル部材速度と等しいものとすることができるか、又は等しくないものとすることができる。望ましい配列においては、ニップ領域30におけるナイフ部材速度は、アンビル部材速度の方向と実質的には同じ方向に向くものとすることができるが、任意ではあるが、反対方向となるように形成することができる。ニップ領域においては、アンビル部材速度は、実質的には、ウエブ速度の方向と同じ方向に向くものとすることができる。同様に、ナイフ部材速度は、実質的には、ウエブ速度の方向と同じ方向に向くものとすることができる。
【0053】
望ましい速度データ、例えば、ナイフ部材速度、アンビル部材速度及び/又はウエブ速度に関するデータを与えるために、この方法及び装置は、作動的速度センサーを含むことができる。このような速度センサーは、従来のものであり、商業的供給者から入手可能である。適当な速度センサーは、例えば、速度計、ドップラー速度センサー、レーザー・ドップラー速度センサー又は同様のもの、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。
【0054】
この方法及び装置の他の態様においては、順序付けて位置決めされるナイフ部材及び順序付けて位置決めされるアンビル部材は、直ぐ後ろに続く形態又は直ぐ後に連続する形態で、互いに対応して係合するか、又は係合することができないものとされる。したがって、ナイフロール上で、周方向に互いが極めて近接するナイフ部材は、アンビルロール上で周方向に互いが極めて近接するアンビル部材と、対応して係合することができるか、又は係合することができない。第一ナイフ部材が、ニップ領域において第一アンビル部材と係合した後、ニップ領域において次に到達するナイフ部材(例えば、次に到達するナイフ部材)は、ニップ領域において次に到達するアンビル部材(例えば、次に到達するアンビル部材)と係合することができるか、又は係合することができない。次に到達するナイフ部材は、例えば、ナイフロール及びアンビルロールが回転する間に、対応するニップ領域に作動的に入る、第二に到達する、第三に到達する、第四に到達する、又は他の到達するアンビル部材と係合することができる。ナイフ部材と対応するアンビル部材との間の回転方向に順序付けた切断のための係合は、不規則とすることができるか、又は実質的には規則的とすることができ、コンピューター又は他の制御システム36を使用することにより、選択され、かつ調整することができる。
【0055】
更なる態様においては、2つの回転式穿孔用ロール又は他の切断用ロールは、異なる速度で、ウエブの横方向に延びる小孔列線又は切断線を形成するように作動することができ、ウエブの機械方向に、種々異なる距離で間隔を持つ。更に、幾つかの異なるナイフ部材又はアンビル部材の組は、切断用ロール(44、46)のいずれか、又はこれらの両方に取り付けることができ、切断用ロールは、ナイフ部材とアンビル部材の望ましい、対応する対又は他の対応する組を係合するように、位相外れで移動するように形成することができる。他の態様においては、切断用ロールは、予め定められた、選択されたナイフ部材とアンビル部材の組の間に、作動的係合をしないように、位相外れで移動するように形成することができる。ロール形態の様々な態様は、目標ウエブの実質的には同じ経路を維持する間、作動上の可撓性を増加させることができる。方法及び装置20は、ナイフ部材の変化を受け入れるために停止する必要がなく、切断用ロールの整備管理を減少させることができる。更に、ナイフロールは、選択された位置に取り付けられる異なる切断パターンを備えたナイフ部材を含むことができ、異なる切断パターンは、目標ウエブを切断する間に使用することができる。代替的には、ナイフロールは、すべてのナイフ部材の位置に取り付けられる同じ切断パターンを備えたナイフ部材を含み、現在作動しているナイフ部材の組を取り替える必要がある時に、バックアップ又は取り替え用のナイフ部材の組を施すことができる。同様に、アンビルロールは、現在作動しているアンビル部材の組を取り替える必要がある時に、バックアップ又は取り替え用のアンビル部材の組を施すことができる「余分な」アンビル部材を含むことができる。
【0056】
他の態様においては、ナイフロールの回転速度、アンビルロールの回転速度、及びウエブ速度は、方法及び装置が、停止した状態から実質的には定常状態の作動状態へと駆動する時、望ましい切断が施されるように、調整され、かつ作動的に調整することができる。同様に、ナイフロールの回転速度、アンビルロールの回転速度、及びウエブ速度は、方法及び装置が、実質的には定常状態の作動状態から停止状態に減速する時、望ましい切断が施されるように、調整され、かつ作動的に調整することができる。このような速度上昇期間及び/又は速度減少期間の間、方法及び装置は、例えば、望ましいウエブピッチ間隔距離及び望ましい切断配列(例えば、横方向、及び実質的には機械方向に垂直に延びる切断線)を与えることができる。特定の態様においては、ナイフ部材の速度、対応するアンビル部材の速度、及び目標ウエブの速度は、方法及び装置が速度上昇又は速度減少される時に、望ましい切断を与えるように調整され、かつ作動的に調整することができる。ナイフ部材及びアンビル部材の速度の際立った調整及び制御は、改善した生産性及び一層の効率的な製造作動を与えることができる。
【0057】
図4−5Aを参照すると、この方法及び装置20は、次のパラメーターを含むように形成することができる。
1=ロール1(例えばナイフロール32)の周方向における刃の組(例えばナイフ部材44)の間のピッチ距離
2=ロール2(例えばアンビルロール34)の周方向における刃の組(例えばアンビル部材46)の間のピッチ距離
s=シート(例えば目標ウエブ)の機械方向の小孔列線の間のピッチ距離
1=ロール1の周長(例えば、対応するナイフ部材の末端縁で計測される)
2=ロール2の周長(例えば、対応するアンビル部材の末端縁で計測される)
1=ロール1上の切断用刃又は刃部材(例えば、ナイフ部材44)の数
2=ロール2上の対応する、切断用刃又は刃部材(例えば、アンビル部材46)の数
1=ロール1の表面速度(例えば、ナイフ部材速度)
2=ロール2の表面速度(例えば、アンビル部材速度)
s=シートの表面速度(例えば、目標ウエブのウエブ速度)
ΔV=ロール1の表面速度とロール2の表面速度との間の速度差。正の値は、V1がV2より大きいことを意味する。
L=シートの幅、すなわちロールの小孔列長さ又は他の切断長さ
1=ロール1のリード、すなわちロール1の切断用部材の軸方向両側の2つの端部の位置間の、ロールの周方向長さ又は距離
2=ロール2のリード
1=ロール1上の穿孔用刃又は他の切断用刃(例えば、ナイフ部材44)のリード角度
2=ロール2上の穿孔用刃又は他の切断用刃(例えば、アンビル部材46)のリード角度
θ=目標ウエブの横方向に、直線の切断(例えば、直線の小孔列)を形成するために、切断用ロールの組を位置決めするのに必要とされる傾斜角度
【0058】
切断システム(例えば、接着又は穿孔システム)は、1つはナイフ部材(例えば、穿孔用刃)を備え、1つはアンビル部材を備えている2つの切断用ロールを含む。代表的に示しているように、切断用ロールは平行軸を有することができ、2つのロールの間のニップ領域で、穿孔用刃と対応するアンビル部材との間に十分な作動的干渉を与えるような距離で離れて設定することができる。ナイフ部材及びアンビル部材は、それぞれのナイフロール及びアンビルロールの直径の末端部に位置決めされる。実施例を述べる目的のために、穿孔用ロールをロール1とする。シート長さ、すなわち小孔列線の間のシート上のピッチ距離をPSとする。ロール1の周長上のナイフ刃の組の間のピッチ距離をP1と定める。ロール1の表面速度とウエブ速度との間の速度(速さ)差は、シートとロール1上のピッチと反比例する。ロール2上のピッチ距離、すなわちP2は、ロール1上のピッチ距離と同じとすることができるが、同じでない場合は、ロールの表面速度は、そのピッチ値と正比例するように形成することができる。ロール2上のピッチと異なるロール1上のピッチを有し、2つのロールの間に速度差分を有することが望ましいことに留意する。速度差分、すなわちΔVは、システムの速度範囲全体で変化することができるが、固定式の、設定されたアンビルを有する従来のシステムにより形成される速度差分より、かなり小さいものとすることができることがわかった。速度差分の値より低いウエブ速度では、ロール2の断続的作動が、直線状切断を維持するために必要とされる。
【0059】
異なるシート長さ(例えば、PS)が望まれる場合には、切断用ロールの相対速度を、望ましいシート長さを与えるように適合させることができる。穿孔装置の傾斜角度の同量の調節が、シート全体に直線状の小孔列線を維持するために必要である。典型的には、傾斜角度は、目標ウエブの移動方向(例えば、機械方向22)と切断用ロール(例えば、ナイフロールとアンビルロール)の軸の整列方向との間の角度とすることができる。傾斜角度の変化量は、ロールの設計を固定した後のシート長さにおける変化にだけ応じるものであることがわかった。穿孔用ロール又は他の切断用ロールの設計に関する特定の方程式が、本明細書に示されている。
【0060】
方程式
ロール1の周長は、C1=n1*P1で容易に求められる。同様に、ロール2の周長は、C2=n2*P2で容易に求められる。
【0061】
シート(例えば目標ウエブ)上の個々の切断線(例えば、横方向に延びる小孔列線)の間のピッチ距離は、製品に要求されるものに基づく。第一穿孔用ロール又は他の切断用ロールのピッチは、広い範囲の製品に有益となるように選択される。第一穿孔用ロール又は他の切断用ロールのシート長さ及びピッチが同じでない場合は、第一穿孔用ロール又は他の切断用ロールの速度は、方程式1で示されるように速度に反比例する。

【0062】
第一と第二穿孔用ロール又は他の切断用ロールとの間の速度比は、穿孔用刃又は他の切断用刃(例えば、ナイフ部材)の組の間の間隔又はピッチに正比例する。方程式2を参照。

【0063】
1とV2との間の一定した速度差、ΔVは、小孔列又は他の切断を形成するように、ロール間に切断作動を行うことが望ましい。一定した速度差分は、本発明では、通常は、固定したパラメーターとして定められる。したがって、
1=V2+ΔV 及び V2=V1−ΔV 方程式3
【0064】
方程式3を方程式2に代入して、項を整理する。

【0065】
速度(速さ)差分は固定されていないことに留意する。その代わりに、ロール1及び2のために選択されたピッチに応じて、速度と共に速度差分が変化する。方程式1を方程式4に代入すると、速度差分とシート速度との間の関係が導かれる。

速度差分は、シート及び選択した設計パラメーターの速度に比例する。
【0066】
切断作動の力を減少させるために渦巻きパターンが使用されるので、更に直線状の小孔列線又は切断線が望まれるので、切断用ロールの軸は、これらの結果を得るように斜めにさせる。シートのピッチ、すなわちPS及びロール1のピッチ、すなわちP1は、同じものである必要はなく、この計算を考慮しなければならない。方程式1は、シートのピッチとロール1のピッチとの関係を示す。したがって、

【0067】
ロール1のリードは、ロールの軸方向長さの設計、及び穿孔用刃又は他の切断用刃の角度によって、次のように固定される。

【0068】
パラメーター、すなわちl1’は、ロール1が小孔列線を直線にするために移動する周長の距離であり、lSすなわちシート上の小孔列の間の長さに等しい。小孔列線又は他の切断線の位置の間を移動するロール1の時間は、次のようになる。

【0069】
S=l1’なのでlS=t1・VS=l1’となる。方程式6より次のようになる。

【0070】
方程式7を方程式8に代入すると、

項を整理し、θについて解くと、

【0071】
θは、穿孔用工具又は他の切断用工具がシート全体に直線状の小孔列又は他の切断を形成するために、適合させるのに必要とする角度であることに留意する。典型的な配列においては、切断用ロールの軸は、この傾斜角度と整列していた。該角度は、穿孔用ロール又は他の切断用ロールの設計、及びVSとV1との比が一定である時、速度に関係なく、必要とされる小孔列又は他の切断長さに応じて求められる。方程式10に示しているように、速度の変わりにピッチを代入することも可能である。

【0072】
この時点で、シート切断線(例えば、小孔列線)は、必要とされるシートの切断長さ(例えば、小孔列長さ)及びロール1の設計に応じて、実質的には直線となるように適合させた。次に、設計又はロール1によるロール2の設計を示す。ロール1とロール2との間の穿孔の時間は、同じものとしなければならない。したがって、

【0073】
方程式2を方程式11に代入すると、

方程式6より、次のようになる。

方程式12は、ロール2の設計が、ロール1の設計により確立されることを示している。すなわち、ロール1のピッチ及びリード値は、ロール2のピッチ及びリード値を定める。更に、これらの最後の方程式は、速度には関係ないことに留意する。
【0074】
この方法及び装置20の様々形態においては、ナイフロールは、あらゆる作動的ナイフロール直径を有するように形成することができ、更にあらゆる作動的材料で形成することができる。同様に、アンビルロールは、あらゆる作動的アンビルロール直径を有するように形成することができ、更にあらゆる作動的材料で形成することができる。ナイフロール直径は、アンビルロール直径と等しいものとすることができるか、又は等しくないものとすることができる。特定の態様においては、ロール直径は、少なくとも最小で約10cmとすることができる。ロール直径は、代替的には少なくとも約15cm、更に任意ではあるが、望ましい利点を与えるために、少なくとも約20cmとすることができる。他の態様においては、ロール直径は、最大で約150cmまで、又はこれ以上とすることができる。ロール直径は、代替的には約140cmまで、更に任意ではあるが、望ましい効率性を与えるために、約130cmまでとすることができる。本明細書の目的のために、ナイフロール又はアンビルロールの直径及び周長は、ロールの中央から対応する切断用刃部材の作動的末端縁(例えば、ナイフ部材又はアンビル部材の半形方向外側縁)までを計測した半径長さに対して求められる。
【0075】
この方法及び装置20は、様々な代替的形態を有することができる。異なる選択肢が、以下の表1にまとめられている。表1においては、ニップ領域での移動する目標ウエブシート26との接触点で、すべての回転及び方向が定められる。ロールの直径及び周長は、ロールの中央から作動的切断用刃の末端縁(例えば、作動的ナイフ部材又はアンビル部材の半形方向外側縁)までを計測した半径(例えば、48、50)に対して求められる。
【0076】
表1

【0077】
表1(続き)

ここで、1インチ=2.54cm
【0078】
以下の実施例は、本発明の特定の形態を示したもので、本発明を一層詳細に理解するために示されている。該実施例は、あらゆる方法において、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書を完全に理解することにより、特許請求の範囲の範囲内の他の配列も、当業者に容易に明らかになるであろう。
【0079】
実施例1及び2のパラメーターが、以下の表2及び2Aにまとめられている。

表2

ここで、1インチ=2.5cm;1フィート/分=0.305メートル/分である。
【0080】
表2A

【0081】
表2A(続き)

ここで、1インチ=2.5cm;1フィート/分=0.305メートル/分
計算の不一致は、個々の値の四捨五入によるものである。
【0082】
本明細書において、特定のパラメーターは、以下の表3及び3Aに示された方法で、選択及び計算することができる。

表3

【0083】
表3A

【0084】
本発明は、この範囲から外れることなく多くの修正及び変更が可能であることを、当業者は理解するであろう。したがって、上記した詳細な説明及び実施例は、説明のためだけのものであり、添付した特許請求の範囲に述べられているように、如何なる意味においても、本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】移動する目標ウエブを切断するための方法及び装置の側面図である。
【図2】移動する目標ウエブを切断するための方法及び装置の斜視図である。
【図3】移動する目標ウエブを切断するための方法及び装置の端面図である。
【図3A】移動する目標ウエブを切断するための方法及び装置で、アンビルロールが取り除かれた端面図である。
【図4】指定された位置で処理されて、切断された後の、移動する目標ウエブの平面図である。
【図5】ナイフロールの外側周辺の周長の代表的部分の平面図であり、ナイフロールの外側周辺を、実質的には平面の、平坦な状態に展開した図である。
【図5A】アンビルロールの外側周辺の周長の代表的部分の平面図であり、アンビルロールの外側周辺を、実質的には平面の、平坦な状態に展開した図である。
【図6】それぞれのナイフロールに取り付けられたナイフ部材の図である。
【図7】ニップ領域で作動的に係合する時の、ナイフロールの一部及びアンビルロールの一部を拡大した断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する目標ウエブを間隔をもって切断する方法であって、
少なくとも1つのナイフ部材を有するナイフロールを、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転させ、
少なくとも1つのアンビル部材を有するアンビルロールを、作動的アンビル部材速度を与えるように回転させ、
作動的ニップ領域を形成するように前記ナイフロールとアンビルロールを位置決めし、
実質的に連続状態の目標ウエブを、前記ニップ領域を通してウエブ速度で移動させ、
前記ナイフ部材の回転位置を対応するアンビル部材の回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的切断係合を形成し、これにより前記ウエブの機械方向に間隔をおいて離れた切断位置で、前記移動するウエブを切断する、
ことから成る方法。
【請求項2】
ナイフ用エンコーダーが前記ナイフロールに作動的に接続され、
回転方向のナイフ位置データが、前記ナイフ用エンコーダーから作動的電子コンピューターに与えられ、
前記ナイフロールは、前記コンピューターにより作動的に制御されるナイフサーボ機構と共に回転方向に駆動し、
アンビル用エンコーダーは、前記アンビルロールに作動的に接続され、
回転方向のアンビル位置データが、前記アンビル用エンコーダーから前記コンピューターに与えられ、
前記アンビルロールは、前記コンピューターにより作動的に制御されるアンビルサーボ機構と共に回転方向に駆動され、これにより前記ナイフ部材の前記回転位置を、対応するアンビル部材の前記回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に前記作動的切断係合を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ナイフロールとアンビルロールが回転する間に、選択した量の切断干渉が、前記ニップ領域の前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に与えられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも約0.1mmの切断干渉が与えられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ナイフ部材速度とアンビル部材速度は、前記ウエブの前記縦方向、すなわち機械方向に間隔をおいて離れた位置で形成される切断線の間に、予め定められたウエブピッチ距離を形成するように、作動的に制御されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ナイフ部材速度とアンビル部材速度は、少なくとも約7cmのウエブピッチ距離を形成するように、作動的に制御されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
コンピューターは、前記ナイフ部材速度と、前記アンビル部材速度と、前記ウエブ速度とを調整するように作動的に指示を与え、これにより前記ウエブピッチ距離を変化させることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ナイフ部材速度は、前記目標ウエブの前記ウエブ速度の少なくとも約70%であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ナイフ部材速度は、前記目標ウエブの前記ウエブ速度の約130%までであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記アンビル部材速度は、前記ナイフ部材速度の少なくとも約70%であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記アンビル部材速度は、前記ナイフ部材速度の約130%までであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ウエブ速度は、少なくとも約10m/分であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
移動する目標ウエブを間隔をもって切断する方法であって、
少なくとも1つのナイフ部材を有するナイフロールを、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転させ、
少なくとも1つのアンビル部材を有するアンビルロールを、作動的アンビル部材速度を与えるように回転させ、
作動的ニップ領域を形成するように前記ナイフロールとアンビルロールを位置決めし、
実質的に連続状態の目標ウエブを、前記ニップ領域を通してウエブ速度で移動させ、
前記ナイフ部材の回転位置を対応するアンビル部材の回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的切断係合を形成し、これにより前記ウエブの機械方向に間隔をおいて離れた切断位置で、前記移動するウエブを切断すること、
から成り、
ナイフ用エンコーダーが前記ナイフロールに作動的に接続され、
回転方向のナイフ位置データが前記ナイフ用エンコーダーから作動的電子コンピューターに与えられ、
前記ナイフロールは、前記コンピューターにより作動的に制御されるナイフサーボ機構と共に回転方向に駆動され、
アンビル用エンコーダーが前記アンビルロールに作動的に接続され、
回転方向のアンビル位置データが前記アンビル用エンコーダーから前記コンピューターに与えられ、
前記ナイフロールは、前記コンピューターにより作動的に制御されるアンビルサーボ機構と共に回転方向に駆動されて、これにより前記ナイフ部材の前記回転位置を、対応するアンビル部材の前記回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に、前記作動的切断係合を形成し、
前記ナイフロールとアンビルロールが回転する間に、選択した量の切断干渉が、前記ニップ領域の前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に与えられ、
前記切断干渉は、少なくとも約0.1mmの値で維持され、
前記ウエブ速度は、少なくとも約100m/分であり、
前記ナイフ部材速度は、前記目標ウエブの前記ウエブ速度の少なくとも約70%であり、
前記アンビル部材速度は、前記ナイフ部材速度の少なくとも約70%である、
ようにすることを特徴とする方法。
【請求項14】
移動する目標ウエブを間隔をもって切断する装置であって、
少なくとも1つのナイフ部材を有し、作動的ナイフ部材速度を与えるように回転可能なナイフロールと、
少なくとも1つのアンビル部材を有し、作動的アンビル部材速度を与えるように回転可能で、前記ナイフロールとの間に作動的ニップ領域を形成するように位置決めされるアンビルロールと、
実質的に連続する目標ウエブを、前記ニップ領域を通してウエブ速度で移動させる移動システムと、
前記ナイフ部材の回転位置を対応するアンビル部材の回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に作動的切断係合を形成し、これにより前記ウエブの縦方向、すなわち機械方向に間隔をおいて離れた位置で、前記移動するウエブを切断する制御システムと、
から成る装置。
【請求項15】
ナイフ用エンコーダーが前記ナイフロールに作動的に接続されて、前記ナイフ用エンコーダーから作動的電子コンピューターに、回転方向のナイフ位置決めデータを与え、
ナイフサーボ機構が前記コンピューターに作動的に制御されて、前記ナイフロールを回転方向に駆動させ、
アンビル用エンコーダーが前記アンビルロールに作動的に接続されて、前記アンビル用エンコーダーから前記コンピューターに、回転方向のアンビル位置決めデータを与え、
アンビルサーボ機構が前記アンビルロールを回転方向に駆動するように、前記コンピューターにより作動的に制御され、これにより前記ナイフ部材の前記回転位置を、対応するアンビル部材の前記回転位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に、作動的切断係合を形成することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ナイフ部材と対応するアンビル部材は、前記ナイフロールとアンビルロールが回転する間に、前記ニップ領域で、前記ナイフロールとアンビルロールとの間に、選択した量の切断干渉を形成するように配列されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記ナイフ部材速度とアンビル部材速度は、前記ウエブの縦方向、すなわち機械方向に間隔をおいて離れた位置で形成される切断線の間に、予め定められたウエブピッチ距離を形成するように、作動的に制御されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記コンピューターは、前記ナイフ部材速度と、前記アンビル部材速度と、前記ウエブ速度とを調整して、これにより前記ウエブピッチ距離を変化させるように作動的に指示を与えることができることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記アンビル部材速度は、前記ナイフ部材速度の少なくとも約70%であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記ナイフロールに作動的に接続されて、回転方向のナイフ位置決めデータを作動的電子コンピューターに与えるナイフ用エンコーダーと、
前記コンピューターにより作動的に制御され、前記ナイフロールを回転方向に駆動するナイフサーボ機構と、
前記アンビルロールに作動的に接続されて、前記コンピューターに回転方向のアンビル位置決めデータを与えるアンビル用エンコーダーと、
前記コンピューターにより作動的に制御されて、前記アンビルロールを回転方向に駆動し、これにより前記ナイフ部材の回転方向の位置を、対応するアンビル部材の前記回転方向の位置と調和させて、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に前記作動的切断係合を形成するアンビルサーボ機構と、
を更に含み、
前記ナイフロールとアンビルロールの回転中に、前記ニップ領域で、前記ナイフ部材と対応するアンビル部材との間に、選定した量の切断干渉が与えられ、
前記切断干渉は、少なくとも約0.1mmの値に維持され、
前記ウエブ速度は、少なくとも約100m/分になるようにされ、
前記ナイフ部材速度は、前記ウエブ速度の少なくとも約70%であるようにされ、
前記アンビル部材速度は、前記ナイフ部材速度の少なくとも約70%であるようにされることを特徴とする請求項14に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−545461(P2009−545461A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522373(P2009−522373)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051965
【国際公開番号】WO2008/015588
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】