説明

二重管式掘削装置

【課題】インナービットへの掘削刃の設置数を増すことができる二重管式掘削装置を提供する。
【解決手段】二重管式掘削装置1000は、前方から後方にかけて順次、掘削刃2が設置されたインナー前端面101と、インナー前端面101に連なって掘削刃2が設置されたインナー前方突起110と、インナーくびれ部120と、インナー打撃突起130と、インナー回転突起140と、インナー外周溝150と、インナー後方突起160と、インナー後端フランジ170とを具備するインナービット100と、インナーくびれ部120に侵入するアウター被打撃突起220と、インナー打撃突起130の後方でインナー回転突起140の側方に侵入するアウター被回転突起240とを具備するアウタービット200とを有し、インナービット100がアウタービット200に着脱自在にバヨネット接合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重管式掘削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地面や法面あるいはトンネル内壁等の様々な地盤を掘削する装置として、掘削孔の崩壊を防ぎながら掘削を進めることができる二重管式掘削装置が広く用いられている。
二重管式掘削装置は、前面に掘削刃(掘削チップ、掘削用突起等)を具備するインナービットと、前面または側面に掘削刃を具備する筒状のアウタービット(リングビットに同じ)とによって掘削ビットを構成し、インナービットをアウタービットに挿入して着脱自在に一体化し、該一体化された掘削ビットに回転および打撃を加えながら掘削するものである。
すなわち、掘削が進むに従って、インナービットには回転および打撃を伝達する駆動ロッドを、また、アウタービットには掘削中の孔壁の崩壊を防止するためのケーシングパイプを順次連結して所定の深さまで掘削する。そして掘削終了後、インナービットをアウタービットから離して駆動ロッドを順次地上に引き上げ、最後にインナービットを回収する。一方、ケーシングパイプとアウタービットは地盤中に残置したり、順次地上に引き上げて回収したりする。
【0003】
そして、掘削力が作用しない時に、不用意にアウタービットがインナービットから外れることがなく、また、インナービットを回収する時は、インナービットをアウタービットから確実に外すことができる二重管式掘削装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3849788号公報(第1−2頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記二重管式掘削装置は優れた施工性を実現したことから、次は、経済性の面からの改善要請があった。すなわち、多数の掘削刃を具備する筒状のアウタービットを地盤中に残置するため、高価な掘削刃が1回の掘削に使用されるだけで、複数回の掘削に使用することができなかった。
【0006】
本発明は、このような要請に応えるものであり、掘削後に地盤中に残置されるアウタービットへの掘削刃の設置数を最少に抑えながら、掘削後に回収されるインナービットへの掘削刃の設置数を増すことができる二重管式掘削装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る二重管式掘削装置は、前面に掘削刃を具備するインナービットと、前面に掘削刃を具備し、前記インナービットに着脱自在に装着されるアウタービットとを有し、前記インナービットに付与された回転および打撃を前記アウタービットに伝達しながら地盤を掘削する二重管式掘削装置であって、
前記インナービットの外面に軸心から遠ざかる方向に突出した、前端面に連続した円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な複数のインナー前方突起と、該インナー前方突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に略垂直な打撃面を具備するインナー打撃突起と、該インナー打撃突起の後方に配置された軸心に平行な回転面とを具備するインナー回転突起と、が形成され、
前記アウタービットの内面に軸心に近づく方向に突出した、前端面から所定の距離離れた位置で円周方向に所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な被打撃面を具備する複数のアウター被打撃突起と、該アウター被打撃突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に平行な被回転面を具備するアウター被回転突起と、が形成され、
前記インナー前方突起に軸心に略垂直な係止面が形成され、かつ、前記アウター被打撃突起に軸心に略垂直な被係止面が形成され、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過し、かつ、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過した状態で、前記インナービットと前記アウタービットとが円周方向に相対的に回転された際、前記インナー回転面が前記アウター被回転面に当接し、さらに、前記インナービットと前記アウタービットとが軸心方向に移動された際、前記インナー打撃面が前記アウター被打撃面に当接、または、前記インナー係止面が前記アウター被係止面に当接することを特徴とする。
【0008】
(2)本発明に係る二重管式掘削装置は、前面に掘削刃を具備するインナービットと、前面に掘削刃を具備し、前記インナービットに着脱自在に装着されるアウタービットとを有し、前記インナービットに付与された回転および打撃を前記アウタービットに伝達しながら地盤を掘削する二重管式掘削装置であって、
前記インナービットの外面に軸心から遠ざかる方向に突出した、前端面に連続した円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な複数のインナー前方突起と、該インナー前方突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に略垂直な打撃面を具備するインナー打撃突起と、該インナー打撃突起の後方に配置された軸心に平行な回転面とを具備するインナー回転突起と、が形成され、
前記アウタービットの内面に軸心に近づく方向に突出した、前端面から所定の距離離れた位置で円周方向に所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な被打撃面を具備する複数のアウター被打撃突起と、該アウター被打撃突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に平行な被回転面を具備するアウター被回転突起と、が形成され、
前記インナー打撃突起に軸心に略垂直な係止面が形成され、かつ、前記アウター被回転突起に軸心に略垂直な被係止面が形成され、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過し、かつ、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過した状態で、前記インナービットと前記アウタービットとが円周方向に相対的に回転された際、前記インナー回転面が前記アウター被回転面に当接し、さらに、前記インナービットと前記アウタービットとが軸心方向に移動された際、前記インナー打撃面が前記アウター被打撃面に当接、または、前記インナー係止面が前記アウター被係止面に当接することを特徴とする。
【0009】
(3)また、前記インナー前方突起の前面に、前方または軸心から遠ざかる方向に突出する掘削刃が設置されていることを特徴とする。
【0010】
(4)また、前記インナー打撃面または前記インナー回転面の一方または両方の近傍に、前記インナービットの内部に形成された流体流路に連通する流体流出孔が形成されていることを特徴とする。
(5)また、前記インナービットの外面に、円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に平行な掘削土砂排出溝が形成され、
該土砂排出溝が、前記インナー前方突起同士の間、前記インナー打撃突起同士の間および前記インナー回転突起同士の間に位置していることを特徴とする。
【0011】
(6)また、前記インナー打撃突起と前記インナー回転突起とが繋がり、側面視において略L字状を呈することを特徴とする。
(7)また、前記インナー打撃突起と前記インナー回転突起との間に円環状の溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(i)本発明に係る二重管式掘削装置は、インナービットの外面に、前面に連なったインナー前方突起と、その後方に打撃面を具備するインナー打撃突起と、が形成され、一方、アウタービットの内面に、前端面から所定の距離だけ離れた位置に被打撃面を具備するアウター被打撃突起が形成されているから、インナービットがアウタービットに挿入され、円周方向に相対的に回転されると(バヨネット機構によって)、アウタービットのアウター被打撃突起が、インナービットのインナー前方突起とインナー打撃突起との間に配置される。このため、打撃面と被打撃面との間に、前方からの掘削土砂が侵入し難くなる。また、打撃面および被打撃面には軸心と略平行な方向に突出した障害物がないから、仮に、打撃面と被打撃面との間に掘削土砂が侵入しても、該掘削土砂はそこから円周方向に向かって流れ去る。
よって、打撃面は被打撃面に確実に当接するから、確実に掘削を実行することができる。また、掘削土砂による打撃面の損傷が低減するから、インナービットの寿命が延長され、施工コストが安価になる。
【0013】
(ii)また、インナー打撃突起の後方にインナー回転突起が配置され、一方、アウター被打撃突起の後方にアウター被回転突起が配置されているから、インナー回転面とアウター被回転面との間に掘削土砂が侵入し難い。よって、回転面は被回転面に確実に当接するから、確実に掘削を実行することができる。また、掘削土砂による回転面の損傷が低減するから、インナービットの寿命が延長され、施工コストが安価になる。
【0014】
(iii)また、インナー前方突起に形成された係止面がアウター被打撃突起に形成された被係止面に係止したり、あるいは、インナー打撃突起に形成された係止面がアウター被回転突起に形成された被係止面に係止するから、インナービットを後方に向かって引き戻す際、アウタービットを一体的に引き戻すことができる。よって、不用意に、アウタービットがインナービットから抜け落ちることが防止される。
【0015】
(iv)また、インナービットのインナー前方突起の前面に掘削刃が設置されるから、その分だけアウタービットに設置する掘削刃の数量を減らすことが可能になる。よって、掘削毎にアウタービットを地盤に残しても、廃棄される掘削刃の数量が減少するから、施工に要する施工工具のコストが安価になる。
【0016】
(v)また、インナー打撃面またはインナー回転面の近傍に流体流出孔が形成されているから、打撃面と被打撃面との間または回転面と被回転面との間に掘削土砂が侵入した場合でも、該掘削土砂は流体流出孔から流出する流体によってここから流逸する。
(vi)また、インナービットの外面で前方突起同士の間隙およびインナー打撃突起同士の間隙に、掘削土砂排出溝が形成されるから、掘削土砂の排出が確実に実行される。
(vii)また、インナー打撃突起とインナー回転突起とが一体化した略L字状であるから、形状が簡素であって所定の強度が担保される。
(viii)あるいは、インナー打撃突起とインナー回転突起との間に円周方向の溝が形成されているから、回転面と被回転面との間に掘削土砂が侵入した場合でも、該掘削土砂は溝を経由して流逸する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態1に係る二重管式掘削装置の構成部材を模式的に示す略側面視の断面図。
【図2】図1に示す二重管式掘削装置の構成部材を模式的に示す正面図。
【図3】図1に示す二重管式掘削装置のインナービットを示す側面図。
【図4】図1に示す二重管式掘削装置のインナービットを示す側面図。
【図5】図1に示す二重管式掘削装置のアウタービットを示す側面図および断面図。
【図6】図1に示す二重管式掘削装置のアウタービットを示す正面図および背面図。
【図7】図1に示す二重管式掘削装置のケーシングシューを示す側面視の断面図。
【図8】本発明の実施形態2に係る二重管式掘削装置のインナービットを示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施の形態1]
図1〜図7は本発明の実施形態1に係る二重管式掘削装置の構成部材を模式的に示すものであって、図1および図2は二重管式掘削装置を示す略側面視の断面図および正面図、図3および図4は一部(インナービット)を示す側面図、図5の(a)は一部(アウタービット)を示す側面図、図5の(b)は一部(アウタービット)を示す側面視の断面図、図6の(a)は一部(アウタービット)を示す正面図、図6の(b)は一部(アウタービット)を示す背面図、図7は一部(ケーシングシュー)を示す側面視の断面図である。なお、図1および図3において、左方向を前面(正面)または前面側と、右方向を後面(背面)または後面側と、左右方向(前後方向に同じ)を軸方向と、軸方向に直角の方向を円周方向と定義する。また、図中、部位同士の接合部や各部位の稜線には、隅RやR面取りが施されているが、形状の理解を容易にするため、当該部位を実線にて模式的に示している。
【0019】
(二重管式掘削装置)
図1及び図2において、二重管式掘削装置1000は、インナー前端面101に掘削刃2を具備するインナービット100と、アウター前端面201に掘削刃2を具備し、インナービット100に着脱自在に装着されるアウタービット200とを有している。
インナービット100の後端部には連結部180が形成され、連結部180に図示しない掘削機(打撃力および回転力を発生する装置)が直接または駆動ロッドを介して接続されている。
したがって、掘削機からインナービット100に伝達された打撃力および回転力は、アウタービット200にも伝達され、両者は一体的に軸方向に移動すると共に、回転する。このとき、インナー前端面101およびアウター前端面201に設置された掘削刃2によって、地盤は掘削されるから、後方(図1の(a)において、右側)に図示しない掘削孔が形成される。
また、アウタービット200の後方にはケーシングシュー300が配置され、ケーシングシュー300にはケーシングパイプ400が接合されているから、掘削孔内にケーシングパイプ400が建て込まれることになる。なお、掘削土砂は、ケーシングパイプ400内および掘削孔とケーシングパイプ400との隙間を経由して地上に排出される。以下、それぞれについて詳細に説明する。
【0020】
(インナービット)
図3および図4において、インナービット100は、前方から後方にかけて(図2の(a)において、左方向から右方向に)順次、インナー前端面101と、インナー前端面101に連なるインナー前方突起110と、インナーくびれ部120と、インナー打撃突起130と、インナー回転突起140と、インナー外周溝150と、インナー後方突起160と、インナー後端フランジ170と、掘削機(図示しない)との連結に供する連結部180と、を有している。そして、軸方向の溝である掘削土砂排出溝190が、円周方向に等角配置されている。
【0021】
(インナー前端面)
インナー前端面101は軸心1に略垂直であって、複数の掘削刃2が、それぞれ軸心1からの距離が相違するように分散して配置されている。また、インナービット100の中心に形成された流体流路(図示しない)に連通した流体流出孔102が、3箇所、円周方向に等角配置されている。なお、本発明は、掘削刃2の数量や配置形態を限定するものではない。また、全ての掘削刃2が同一であるものに限定するものではなく、設置位置に応じて形状や材質等が相違してもよい。
【0022】
(インナー前方突起)
インナー前方突起110は、円周方向に3箇所、等角配置されている。インナー前端面101に連なった前面111と、側面112、114と、後面113と、外面115とを有し、外面(軸心1から遠ざかる方向)に突出するものであって、軸心1を含む断面において前面111と後面113とはハ字状を呈している。
このとき、後面113は軸心1に略垂直(正確には、軸心1から放射方向の面において、軸心1から離れる程、前方に近づく)であって、アウタービット200の後記するアウター被打撃突起220の前面221に係止するものであるため、「インナー係止面113」と称す。
【0023】
(インナーくびれ部)
インナーくびれ部120は、アウタービット200の後記するアウター被打撃突起220が侵入する円環状のスペースであって、インナー打撃突起130に近い位置に、インナービット100の中心に形成された流体流路(図示しない)に連通した流体流出孔121が、3箇所、円周方向に等角配置されている。
【0024】
(インナー打撃突起)
インナー打撃突起130は、インナー前方突起110の後方に配置(円周方向に3箇所、等角配置)され、インナー回転突起140と一体化して、両者で側面視において所定幅の略L字状を呈している。なお、説明の便宜上、インナー打撃突起130およびインナー回転突起140とをそれぞれ側面視において矩形状の範囲とする。
インナー打撃突起130は、軸心1に略垂直な前面131と、側面132、134と、後面133とを有し、軸心1を含む断面において、前面131と後面133とはハ字状を呈している。なお、前面131は軸心1に略垂直であって、後記するアウター被打撃突起220の後面223を打撃するものであるため、「インナー打撃面131」と称す。
【0025】
(インナー回転突起)
インナー回転突起140は、インナー打撃突起130と一体的に形成され、インナー打撃突起130の後方に位置し、インナー打撃突起130の側面132に連続した側面142と、後面143と、軸心1に平行な側面144とを有している。
そして、インナー打撃突起130の後面133とインナー回転突起140の側面144とを2辺とする側面視において矩形状のスペース(以下、「回転伝達部」と称す)146が形成され、回転伝達部146にアウタービット200のアウター被回転突起240が侵入する。そこで、側面144にアウター被回転突起240の側面242が当接するため、以下、側面144を「インナー回転面144」と称す。
また、回転伝達部146、特に、インナー打撃突起130の後面133とインナー回転面144とが交差する隅近くに、インナービット100の中心に形成された流体流路(図示しない)に連通した流体流出孔147が設けられている。
【0026】
(インナー外周溝)
インナー外周溝150は、インナー回転突起140の後方に形成された円環状の溝であって、インナー回転突起140の後面143とこれに所定の間隔を空けて対向するインナー後方突起160の前面161とに挟まれている。したがって、回転伝達部146に掘削土砂が侵入した場合に、掘削土砂の流れ出し径路として機能する。
なお、図2の(a)および(b)において、インナー外周溝150がインナーくびれ部120と同一面内(軸心1からの距離が同一の面)に位置しているが、本発明はこれに限定するものではなく、一方を軸心1により近づけてもよい(深くしてもよい)。
【0027】
(インナー後方突起)
インナー後方突起160は、インナー外周溝150の後方に形成され、前面161はインナー外周溝150の一方の壁を形成している。また、側面162、164は、インナー打撃突起130の側面132、134と円周方向で略同一位相にあり、外面165はインナー打撃突起130の外面135と略同一曲面内に位置している。なお、外面165は、後記するケーシングシュー300のシュー径小部330の内面331と所定の隙間を空けて対向するものである。
【0028】
(インナー後端フランジ)
インナー後方突起160の後端には、軸心1から離れる方向に突出するインナー後端フランジ170が形成されている。
インナー後端フランジ170の前面171は、ケーシングシュー300の後端面302に当接し(インナービット100が前進する際に当接し、必ずしも常時当接するものではない)、外面175は、後記するケーシングパイプ400の内面に所定の間隔を空けて対向するものである。
【0029】
(連結部)
インナー後端フランジ170の後に連結部180が設けられている。図2の(a)において、連結部180にはセレーションが形成され、図示しない掘削機(ダウンザホールハンマー等)が直接または間接的に(駆動ロッド等を介して)連結されるものである。なお、本発明は連結部180の形式を限定するものではなく、ネジあるいは公知の嵌合機構であってもよい。
【0030】
(掘削土砂排出溝)
掘削土砂排出溝190は軸心1に平行で、円周方向に3箇所、等角配置されている。
すなわち、掘削土砂排出溝190は、一方のインナー前方突起110の側面112と他方のインナー前方突起110の側面114とに挟まれたインナー前方スペース119と、一方のインナー打撃突起130の側面132と他方のインナー打撃突起130の側面134とに挟まれたインナー中間スペース139と、一方のインナー後方突起160の側面162と他方のインナー後方突起160の側面164とに挟まれたインナー後方スペース169と、一方のインナー後端フランジ170の側面172と他方のインナー後端フランジ170の側面174とに挟まれたインナー後端スペース179と、を連ねた形態を呈している。
なお、図2の(a)および(b)において、掘削土砂排出溝190の底面191は、インナーくびれ部120(の底)およびインナー外周溝150の底と同一面内(軸心1から同じ距離)に位置しているが、本発明はこれに限定するものではなく、インナーくびれ部120またはインナー外周溝150の底の一方または両方よりも軸心1に近づけてもよい(深くしてもよい)。
【0031】
(アウタービット)
図5および図6において、アウタービット200は、軸心1に略垂直なアウター前端面201と、全長に渡って略同一内径のアウター内面202と、アウター前端面201寄りの所定範囲であって、外径が大きい(厚肉の)アウター径大外面206と、アウター後端面203寄りの所定範囲であって、外径が小さい(薄肉の)アウター径小外面204と、アウター径大外面206とアウター径小外面204とを連結するアウターテーパー外面205と、を有した筒状体である。
そして、アウター内面202には、アウター前端面201からアウター後端面203に向かって、アウター被打撃突起220およびアウター被回転突起24が形成されている。以下、それぞれについて詳細に説明する。
【0032】
(アウター前端面)
アウター前端面201は軸心1に略垂直であって、複数の掘削刃2が分散して配置されている。このとき、軸心1から最も離れて配置された掘削刃2の軸心1から最も離れた点が、アウター径大外面206よりも軸心1から離れている。すなわち、掘削孔の内径はアウター径大外面206の外径よりも僅かに大きくなる。
なお、本発明は、全ての掘削刃2が同一であるものに限定するものではなく、設置位置に応じて形状や材質等が相違してもよい。また、説明の便宜上、アウタービット200の軸心1として、インナービット100の軸心1と同一符号を付しているのは、両者が組み立てられた際、一致する(正確には、両者のクリアランス分だけ偏位する)からである。
【0033】
(アウター被打撃突起)
図1および図3において、アウタービット200のアウター内面202に、前端面から所定の距離離れた位置に、軸心1に近づく方向に突出するアウタ被打撃突起220が3箇所、円周方向で所定の間隔を空けて等角配置されている。
アウター被打撃突起220は、前面221と、側面222、224と、後面223と、内面225と、を有する側面視において矩形状であって、側面視において、前面221および後面223は軸心1に垂直であって、軸心1を含む断面において、前面221と後面223とはハ字状を呈する。
【0034】
前面221はインナービット100のインナー係止面113が係止するものであるため、「アウター被係止面221」と称す。また、後面223はインナービット100のインナー打撃面131によって打撃されるものであるため、「アウター被打撃面223」と称す。
また、一方のアウター被打撃突起220の側面221と他方のアウター被打撃突起220の側面224との間に形成されたスペース(以下、「アウター中間スペース」と称す)229を、インナービット100のインナー前方突起110は通過することができる。
さらに、説明の便宜状、前面221とアウター被係止面221との間にあるアウター内面202を、「アウター前方円環部210」と称す。
【0035】
(アウター被回転突起)
アウタービット200のアウター内面202で後端面203に連なって、軸心1に近づく方向の突出するアウター被回転突起240が3箇所、円周方向で所定の間隔を空けて等角配置されている。アウター被回転突起240は、前面241と、側面242、244と、後面243と、内面245と、を有している。
このとき、側面242と側面244との中心が、アウター被打撃突起220の側面222と側面224との中心に、略一致している。
【0036】
アウター被回転突起240は、インナービット100の回転伝達部146に侵入するものであって、側面242にインナー回転面144が当接して、回転力が伝達されるものであるから、「アウター被回転面242」と称す。
また、一方のアウター被回転突起240の側面241と他方のアウター被回転突起240の側面244との間に形成されたスペース(以下、「アウター後方スペース」と称す)249を、インナービット100のインナー前方突起110およびインナー打撃突起130(インナー回転突起140が一体化している)は通過することができる。
なお、アウター被打撃突起220の後面223とアウター被回転突起240の前面241との間に、インナービット100のインナー打撃突起130(正確には、前面131と後面133とに挟まれた範囲)が侵入するスペースである。そして、該スペースを含む円環状の範囲を、便宜上、「アウター中間円環部230」と称す。
【0037】
(ケーシングシュー)
図7において、ケーシングシュー300は筒状体であって、前端面301寄りに形成された内径および外径が共に大きいシュー径大部310と、後端面302寄りに形成された内径および外径が共に小さいシュー径小部330と、両者を連結するシュー段差部320と、を有している。
シュー径大部310の外面312の外径は、アウタービット200のアウター径大外面206の外径より小さくなっているから、ケーシングシュー300が掘削孔の壁面に摺動することが防止される。
【0038】
また、シュー径大部310の内面311の内径は、アウタービット200のアウター径小外面204の外径より大きくなっている。このため、アウタービット200後端寄りの所定範囲がケーシングシュー300に、アウタービット200のアウター後端面203がシュー段差部320の内面321に当接するまで、あるいは、ケーシングシュー300の前端面301がアウタービット200のアウターテーパー外面205に当接するまで侵入する。すなわち、ケーシングシュー300(ケーシングパイプ400が接合されている)が、前方に向かって抜け出すことがない(図1参照)。
【0039】
(組立要領)
インナービット100およびアウタービット200は以上の構成であるから、以下のように両者を組み立てることができる。
インナー前方突起110およびインナー打撃突起130を、アウター後方スペース249を通過され、さらに、インナー前方突起110をアウター中間スペース229を通過させる。このとき、インナー打撃突起130はアウター中間スペース229を通過することができないため、インナービット100のインナー打撃面131はアウタービット200のアウター被打撃面223に当接する。
そこで、インナービット100とアウタービット200とを相対的に軸心1の回りに回転すると、インナービット100の回転伝達部にアウタービット200のアウター被回転突起240が侵入し、インナー回転面144にアウター被回転面242が当接する(バヨネット構造に同じ)。
このとき、インナービット100のインナー係止面113は、アウタービット200のアウター被係止面221に所定の隙間を空けて対向する。
【0040】
(施工要領)
したがって、インナービット100に前記当接を続ける方向に打撃力や回転力が付与されると、かかる打撃力や回転力はアウタービット200に伝達され、掘削が実行される。
すなわち、インナー打撃面131とアウター被打撃面223との間に、前方からの掘削土砂が侵入し難くなっている。また、インナー打撃面131およびアウター被打撃面223には軸心1と略平行な方向に突出した障害物がないから、仮に、両者の間に掘削土砂が侵入しても、該掘削土砂はそこから円周方向に向かって流れ去る。
【0041】
よって、両者は確実に当接するから、確実に掘削を実行することができる。また、掘削土砂によるインナー打撃面131の損傷が低減するから、インナービット100の寿命が延長され、施工コストが安価になる。
また、インナー打撃突起130の後方にインナー回転突起140が配置され、一方、アウター被打撃突起220の後方にアウター被回転突起240が配置されているから、インナー回転面144とアウター被回転面242との間に掘削土砂が侵入し難い。よって、両者は確実に当接するから、確実に掘削を実行することができる。また、掘削土砂によるインナー回転面144の損傷が低減するから、インナービット100の寿命が延長され、施工コストが安価になる。
【0042】
さらに、前記状態で、インナービット100をアウタービット200から引き離す方向(後方)に移動させると、インナー打撃面131はアウター被打撃面223から離れ、一方、インナー係止面113がアウター被係止面221に当接する。
したがって、このまま、インナービット100を後方に移動させると、これと一体化したアウタービット200もまた、後方に移動する。すなわち、掘削途中に、インナービット100を昇降させると、アウタービット200も一体的に昇降するから、施工の自由度が担保され、迅速な施工を図ることができる。
なお、以上は、インナー前方突起110の後面113を係止面113とし、アウター被打撃突起220の前面221をアウター被係止面221としているが、これに替えて、インナー打撃突起130の後面133がアウター被回転突起240の前面241に当接するようにしてもよい。
【0043】
(回収要領)
一方、組立時の回転とは反対の方向に回転すると、インナービット100の回転伝達部からアウタービット200のアウター被回転突起240が抜け出し、インナー回転突起140の側面142にアウター被回転突起240の側面144が当接する。したがって、インナー打撃突起130をアウター後方スペース249を通過し、インナー前方突起110は、アウター中間スペース229およびアウター後方スペース249を通過することができるから、インナービット100をアウタービット200から抜き出すことができる。
すなわち、アウタービット200を掘削孔に残したまま、インナービット100を地上に回収することができる。
【0044】
[実施の形態2]
図8は本発明の実施形態2に係る二重管式掘削装置の構成部材を模式的に示すものであって、一部(インナービット)を示す側面図である。なお、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図8において、二重管式掘削装置2000は実施の形態1において説明した二重管式掘削装置1000のインナービット100を、インナービット500に変更したものであって、その他の構成は二重管式掘削装置1000に同じである。
【0045】
(インナービット)
インナービット500は、インナー打撃突起130とインナー回転突起140とが分離している。すなわち、インナー打撃突起130の後面133とインナー回転突起140の前面141との間に所定の間隔が形成され、該間隔は円周方向に連なった環状溝(以下、「第2のインナー外周溝」と称す)151となっている。
したがって、インナー回転面144とアウター被回転面242との間に掘削土砂が侵入しても、該掘削土砂は、第2のインナー外周溝151を通過して、回転方向に逃げ去るから、インナー回転面144とアウター被回転面242との当接がより確実になり、インナー回転面144の損傷がさらに低減するから、インナービット100の寿命が延長され、施工コストが安価になる。
なお、第2のインナー外周溝151の設置に伴って、インナー外周溝150を省略してもよい。
【0046】
さらに、以上は、インナー前方突起110の後面113を係止面113とし、アウター被打撃突起220の前面221をアウター被係止面221としているが、これに替えて、インナー打撃突起130の後面133がアウター被回転突起240の前面241に当接するようにしてもよい。このとき、インナー打撃突起130の後面133とアウター被回転突起240の前面241との間に掘削土砂が侵入しても、該掘削土砂は、第2のインナー外周溝151を通過して、回転方向に逃げ去るから、後面133と前面241との当接がより確実になり、後面133(インナー係止面に相当する)の損傷が低減するから、インナービット100の寿命が延長され、施工コストが安価になる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、掘削後に地盤中に残置されるアウタービットへの掘削刃の設置数を最少に抑えながら、掘削後に回収されるインナービットへの掘削刃の設置数を増すことができるから、各種掘削機械に取り付けられる二重管式掘削装置として広く利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 軸心
2 掘削刃
100 インナービット
101 インナー前端面
102 流体流出孔
110 インナー前方突起
111 前面
112 側面
113 後面(インナー係止面)
114 側面
115 外面
119 インナー前方スペース
120 インナーくびれ部
121 流体流出孔
130 インナー打撃突起
131 前面(インナー打撃面)
132 側面
133 後面
134 側面
135 外面
139 インナー中間スペース
140 インナー回転突起
141 前面
142 側面
143 後面
144 側面(インナー回転面)
146 回転伝達部
147 流体流出孔
150 インナー外周溝
151 第2のインナー外周溝(実施の形態2)
160 インナー後方突起
161 前面
162 側面
164 側面
165 外面
169 インナー後方スペース
170 インナー後端フランジ
171 前面
172 側面
173 後面
174 側面
175 外面
179 インナー後端スペース
180 連結部
190 掘削土砂排出溝
191 底面
200 アウタービット
201 アウター前端面
202 アウター内面
203 アウター後端面
204 アウター径小外面
205 アウターテーパー外面
206 アウター径大外面
210 アウター前方円環部
220 アウター被打撃突起
221 前面(アウター被係止面)
222 側面
223 後面(アウター被打撃面)
224 側面
225 内面
229 アウター中間スペース
230 アウター中間円環部
240 アウター被回転突起
241 前面
242 側面(アウター被回転面)
243 後面
244 側面
245 内面
249 アウター後方スペース
300 ケーシングシュー
301 前端面
302 後端面
310 シュー径大部
311 内面
312 外面
320 シュー段差部
321 内面
322 外面
330 シュー径小部
331 内面
332 外面
400 ケーシングパイプ
500 インナービット(実施の形態2)
1000 二重管式掘削装置(実施の形態1)
2000 二重管式掘削装置(実施の形態2)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に掘削刃を具備するインナービットと、前面に掘削刃を具備し、前記インナービットに着脱自在に装着されるアウタービットとを有し、前記インナービットに付与された回転および打撃を前記アウタービットに伝達しながら地盤を掘削する二重管式掘削装置であって、
前記インナービットの外面に軸心から遠ざかる方向に突出した、前端面に連続した円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な複数のインナー前方突起と、該インナー前方突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に略垂直な打撃面を具備するインナー打撃突起と、該インナー打撃突起の後方に配置された軸心に平行な回転面とを具備するインナー回転突起と、が形成され、
前記アウタービットの内面に軸心に近づく方向に突出した、前端面から所定の距離離れた位置で円周方向に所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な被打撃面を具備する複数のアウター被打撃突起と、該アウター被打撃突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に平行な被回転面を具備するアウター被回転突起と、が形成され、
前記インナー前方突起に軸心に略垂直な係止面が形成され、かつ、前記アウター被打撃突起に軸心に略垂直な被係止面が形成され、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過し、かつ、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過した状態で、前記インナービットと前記アウタービットとが円周方向に相対的に回転された際、前記インナー回転面が前記アウター被回転面に当接し、さらに、前記インナービットと前記アウタービットとが軸心方向に移動された際、前記インナー打撃面が前記アウター被打撃面に当接、または、前記インナー係止面が前記アウター被係止面に当接することを特徴とする二重管式掘削装置。
【請求項2】
前面に掘削刃を具備するインナービットと、前面に掘削刃を具備し、前記インナービットに着脱自在に装着されるアウタービットとを有し、前記インナービットに付与された回転および打撃を前記アウタービットに伝達しながら地盤を掘削する二重管式掘削装置であって、
前記インナービットの外面に軸心から遠ざかる方向に突出した、前端面に連続した円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な複数のインナー前方突起と、該インナー前方突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に略垂直な打撃面を具備するインナー打撃突起と、該インナー打撃突起の後方に配置された軸心に平行な回転面とを具備するインナー回転突起と、が形成され、
前記アウタービットの内面に軸心に近づく方向に突出した、前端面から所定の距離離れた位置で円周方向に所定の間隔を空けて等角配置された軸心に略垂直な被打撃面を具備する複数のアウター被打撃突起と、該アウター被打撃突起の後方に所定の間隔を空けて配置された軸心に平行な被回転面を具備するアウター被回転突起と、が形成され、
前記インナー打撃突起に軸心に略垂直な係止面が形成され、かつ、前記アウター被回転突起に軸心に略垂直な被係止面が形成され、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過自在で、
前記インナー前方突起が、前記アウター被打撃突起同士の間隔および前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過し、かつ、前記インナー打撃突起および前記インナー回転突起が前記アウター被回転突起同士の間隔を軸心方向に通過した状態で、前記インナービットと前記アウタービットとが円周方向に相対的に回転された際、前記インナー回転面が前記アウター被回転面に当接し、さらに、前記インナービットと前記アウタービットとが軸心方向に移動された際、前記インナー打撃面が前記アウター被打撃面に当接、または、前記インナー係止面が前記アウター被係止面に当接することを特徴とする二重管式掘削装置。
【請求項3】
前記インナー前方突起の前面に、前方または軸心から遠ざかる方向に突出する掘削刃が設置されていることを特徴とする請求項1または2記載の二重管式掘削装置。
【請求項4】
前記インナー打撃面または前記インナー回転面の一方または両方の近傍に、前記インナービットの内部に形成された流体流路に連通する流体流出孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の二重管式掘削装置。
【請求項5】
前記インナービットの外面に、円周方向で所定の間隔を空けて等角配置された軸心に平行な掘削土砂排出溝が形成され、
該土砂排出溝が、前記インナー前方突起同士の間、前記インナー打撃突起同士の間および前記インナー回転突起同士の間に位置していることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の二重管式掘削装置。
【請求項6】
前記インナー打撃突起と前記インナー回転突起とが繋がり、側面視において略L字状を呈することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の二重管式掘削装置。
【請求項7】
前記インナー打撃突起と前記インナー回転突起との間に円環状の溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の二重管式掘削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−31610(P2012−31610A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170952(P2010−170952)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(510207575)株式会社TFT (1)
【出願人】(508271861)株式会社TFT北海道 (3)
【出願人】(309001687)トヨミツ工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】