交点支持フロアポスト
【課題】 フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができ、かつ、フロア材の敷設作業を補助することができ、しかも、低コストで作製することもできる交点支持フロアポストを提供すること。
【解決手段】 床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設し、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能にした。
【解決手段】 床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設し、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能にした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築資材として用いるプラスチック製フロアポストの改良、更に詳しくは、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができ、かつ、フロア材の敷設作業を補助することができ、しかも、低コストで作製することもできる交点支持フロアポストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、最近の床工事においては、現場における束立てなどの木工作業を極力少なくするために、アジャストボルト機構を利用した高さ調節式床束(所謂「フロアポスト」)を用いて床を構築する工法が一般に普及してきている。
【0003】
ところで、かかる床工法において、床にユニット式に構成された方形の各フロアパネルを敷き詰める場合、これらフロアパネルの隅角部が辻形に寄り合う箇所においては、フロアポストの天板に十字型の仕切り板を形成するとともに、天板にフロアパネルの隅角部を載置し、これら各隅角端部を上から押さえ付けて挟持していた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、このような従来のフロアポストにあっては、フロアパネルを締め付けるためのボルトの頭部とネジ部分とが一体に形成されているため、複雑な形状の成形金型を作成しなければならず、成形コストが嵩んでしまうという問題があった。
【0005】
また、フロアポストの天板が金属製であるものについては、その剛性によって、フロア材の上面から受けた衝撃をフロアポストがうまく吸収することができず、衝撃がフロアポストを伝ってそのままスラブにまで伝わってしまい、階下に騒音や振動の被害が出るというおそれがあった。
【0006】
更にまた、フロア材の隅角部を押さえ付けるワッシャ部材として、金属板を用いて成形したものも開示されているが(例えば、特許文献2参照)、このワッシャを成形するために金属板材を打ち抜いたりプレスしたりなどの加工が大変であり、部品の製造コストがかかってしまうという不満があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−2120号公報(第5−7頁、図1−13)
【特許文献2】実公昭61−28833号公報(第1−2頁、第4図−第6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来のフロアポストに上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができ、かつ、フロア材の敷設作業を補助することができ、しかも、低コストで作製することもできる交点支持フロアポストを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0010】
即ち、本発明は、所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するフロアポストであって、
床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3を下端に配設して、前記床受け天板1の下面に固着された外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2を前記ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合して、正逆回転することによって前記床受け天板1のレベルを昇降調節可能に構成する一方、
前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設し、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能であって、
前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aを形成して、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bを形成して、
当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースを形成する一方、前記ボルト部材6を床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャ5の下面が前記座刳り面41bに押圧付勢可能にするという技術的手段を採用したことによって、交点支持フロアポストを完成させた。
【0011】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5の底面にテーパを形成して、止着孔52から外周縁部にかけて厚みを大きくする一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜を成形するという技術的手段を採用した。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5の底面に突起53を形成するという技術的手段を採用した。
【0013】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5を円形にして、リブ51を放射状かつ同心円状に形成するという技術的手段を採用した。
【0014】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、ボルト部材6の頭部61をプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部を、プラスチックワッシャ5の底面から突出せしめるという技術的手段を採用した。
【発明の効果】
【0015】
本発明にあっては、床受け天板を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材を下端に配設して、前記床受け天板の下面に固着された外周にネジスクリューを成形した棒状のスクリューロッドを前記ベース部材に形成したナットネジ部に螺合して、正逆回転することによって前記床受け天板のレベルを昇降調節可能に構成する一方、
前記床受け天板の上面には十字型の仕切り板を突成して、この仕切り板の側壁面には、スペーサ突起をそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板の交点中心部には、袋ナットを形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャの表面には少なくともリブを形成して、かつ、中央には止着孔を開設し、皿型の頭部を有するボルト部材の雄ネジ部を、前記プラスチックワッシャの止着孔に挿通して、前記床受け天板の袋ナットに螺合可能にして、前記フロア材の隅角部の先端には切欠部を形成して、かつ、当該隅角部近傍の上面には座刳り面を形成することによって、
当該フロア材の各隅角部を前記床受け天板の上面に載置するとき、フロア材の側面と前記仕切り板との間に所定間隔のスペースを形成する一方、前記ボルト部材を床受け天板の袋ナットに螺入することにより、前記プラスチックワッシャの止着孔の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャの下面を前記座刳り面に押圧付勢することができる。
【0016】
したがって、本発明のフロアポストを使用することにより、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができろ。また、フロア材の敷設作業を補助することができて、騒音および振動の発生を防止し、しかも、低コストで作製することもできることから、産業上の利用価値は頗る大きいと云える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態のフロアポストを表わす分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態のフロアポストの上部を表わす分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のプラスチックワッシャを表わす上面図である。
【図4】本発明の実施形態のプラスチックワッシャを表わす断面図である。
【図5】本発明の実施形態のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【図6】本発明の実施形態のフロア材を表わす斜視図である。
【図7】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす拡大上面図である。
【図8】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす斜視図である。
【図9】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす説明断面図である。
【図10】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす斜視図である。
【図11】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす上面図である。
【図12】本発明の実施形態の変形例のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【図13】本発明の実施形態の変形例のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0019】
本発明の実施形態を図1から図13に基づいて説明する。図1および図2中、符号1で指示するものは床受け天板であり、符号2で指示するものはスクリューロッド、符号3で指示するものはベース部材、符号4で指示するものはフロア材、符号5で指示するものはプラスチックワッシャ、また、符号6で指示するものはボルト部材である。
【0020】
しかして、本実施形態におけるフロアポストは、所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するものであって、構成するにあっては、まず、フロア材4を支持固定する床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3を下端に配設する(図1参照)。本実施形態の床受け板1は、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン(PP))を射出成形して作製する。
【0021】
また、前記床受け天板1の下面に、外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2を超音波溶着および接着剤等により一体に固着し、ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合することができる。本実施形態では、スクリューロッド2およびベース部材3を熱可塑性プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン(PP))を射出成形して作製する。
【0022】
そして、このスクリューロッド2を正逆回転することによって、前記床受け天板1のレベルを昇降調節することができる構造になっている。この際、スクリューロッド2にストッパー22を螺合し、回転を防止して位置を固定することができる。
【0023】
次に、前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成する。本実施形態では、仕切り板11を天板本体に一体成形して、かつ、側壁面の両面に縦方向に亙る凸条をそれぞれ2箇所ずつ(端縁部と中央部)に形成する。
【0024】
また、前記仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成する。この袋ナット12の内側面には雌ネジ山を形成する。
【0025】
次いで、図3および図4に示すように、プラスチック材料(例えば、ポリアミド(PA))からなる平板状に射出成形したプラスチックワッシャ5の表面に、少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設する。本実施形態では、プラスチックワッシャ5を円形にして、リブ51を放射状かつ同心円状に形成することができ、適度な剛性を均等に付与することができる。
【0026】
そして、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合することができる。本実施形態では、ボルト部材6の頭部61がプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部を、プラスチックワッシャ5の底面から突出するように構成することができ(図5参照)、頭部61と止着孔52内周面との摺動摩擦を軽減して、かつ、止着孔52近傍を下方に撓曲容易にすることができる。
【0027】
また、この際、プラスチックワッシャ5の止着孔52の縁部近傍は、断面厚が逓次的に薄くなるため、ボルト部材6を螺入した際に、当該箇所を弾性変形しやすくすることができる。なお、止着孔51から突出したボルト部材6の頭部61は、フロア材4の切欠部41に干渉しないようになっている。
【0028】
そして、前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aを形成して、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bを形成する(図6参照)。このフロア材4は、MDF(medium-density-fiber-board)を使用材料とし、例えば500mm四方の正方形で厚さ30mmに形成する。また、座刳り面41bの形状は、前記プラスチックワッシャ5の断面形状よりも大きければ良いが、特に同一形状であることが好ましいため、本実施形態では円弧形状に切削成形する。
【0029】
以上のように構成したことにより、当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースを形成することができ(図7参照)、位置決め作業が容易になると共に、隣接するフロア材4の側面同士の接触を防止して、騒音や衝撃伝播を確実に防止することができる。なお、フロア材4がMDF製である場合には膨張率が高くて膨張し易いが、膨張時には側面がスペーサ突起11aに衝止することによりこの押圧力を吸収することができる。
【0030】
然る後、前記ボルト部材6を床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、ボルト部材6の頭部61を下方に移動せしめることにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャ5の下面を前記座刳り面41bに押圧付勢することが可能である(図8および図9参照)。また、プラスチックワッシャ5は弾性を有するため、隣接するフロア材4同士のレベルに微小差異があっても、一様に押圧することができる。
【0031】
なお、前記スペーサ突起11aを形成したことによって、辻形に寄り合うフロア材4の切欠部41a同士の内側に作出されるスペースが拡張されるので、前記プラスチックワッシャ5の微小撓曲の許容スペースを大きくして押圧付勢力を大きくすることができる。以上のようにして、フロア材4を床受け天板1とプラスチックワッシャ5との間に挟持することができる。
【0032】
本実施形態のフロアポストは、図10および図11に示すように使用して、スラブ上にフロア材4を敷設していくことができる。具体的には、まず、スクリューロッド2のネジスクリュー21をベース部材3のナットネジ部31に螺合し、回転させつつ床受け天板1の上面レベルを調節し、ストッパー22を螺結して位置を確定させる。
【0033】
次いで、ベース部材3を測量等により決定したスラブ上の所定位置に載置し、接着剤により固着する。この際、仕切り板11の方向も合わせておく。
【0034】
そして、フロア材4の隅角部41を床受け天板1の4分割された上面に載置し、順次4枚のフロア材4を辻形に寄り合わせて載置する。然る後、座刳り面41bにプラスチックワッシャ5を嵌合状態に載置するとともに、ボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合させる。
【0035】
以上のようにして、フロア材4を床受け天板1とプラスチックワッシャ5との間に挟持して、フロア材の敷設を完了させることができる。なお、フロア材4の隅角が2枚だけ寄り合う部屋の壁側や、部屋の角部においては、天板に木質平板などを配設した通常のフロアポストを設置して支持することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、図12に示すように、プラスチックワッシャ5の底面にテーパを形成して、止着孔52から外周縁部にかけて厚みを大きくする一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜を成形することができる。
【0037】
このようにすることにより、プラスチックワッシャ5の位置ズレを防止するとともに、フロア材4同士を寄り合う方向に引き寄せるので、フロア材4をより確実にロックすることができる。
【0038】
また、本実施形態では、図13に示すように、プラスチックワッシャ5の底面に突起53を形成することができ、座刳り面41bにより強くグリップさせることができる。
【0039】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、床受け天板1の下面に固着したスクリューロッド2は、雄ネジであるか雌ネジであるかを問わず、ベース部材3側に雄ネジが形成されて、両部材が螺合可能に構成されていても良い。
【0040】
また、床受け天板1の形状は円形のものに限らず、四角形などの多角形に変更することができる。更にまた、床受け天板1、スクリューロッド2、ベース部材3の使用材料は、ポリプロピレン(PP)に限らず、ポリエチレン(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂を採用することができる。
【0041】
更にまた、プラスチックワッシャ5の形状は円形に限らず、四角形や多角形などに形成することもでき、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0042】
1 床受け天板
11 仕切り板
11a スペーサ突起
12 袋ナット
2 スクリューロッド
21 ネジスクリュー
22 ストッパー
3 ベース部材
31 ナットネジ部
4 フロア材
41 隅角部
41a 切欠部
41b 座刳り面
5 プラスチックワッシャ
51 リブ
52 止着孔
53 突起
6 ボルト部材
61 頭部
62 雄ネジ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築資材として用いるプラスチック製フロアポストの改良、更に詳しくは、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができ、かつ、フロア材の敷設作業を補助することができ、しかも、低コストで作製することもできる交点支持フロアポストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、最近の床工事においては、現場における束立てなどの木工作業を極力少なくするために、アジャストボルト機構を利用した高さ調節式床束(所謂「フロアポスト」)を用いて床を構築する工法が一般に普及してきている。
【0003】
ところで、かかる床工法において、床にユニット式に構成された方形の各フロアパネルを敷き詰める場合、これらフロアパネルの隅角部が辻形に寄り合う箇所においては、フロアポストの天板に十字型の仕切り板を形成するとともに、天板にフロアパネルの隅角部を載置し、これら各隅角端部を上から押さえ付けて挟持していた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、このような従来のフロアポストにあっては、フロアパネルを締め付けるためのボルトの頭部とネジ部分とが一体に形成されているため、複雑な形状の成形金型を作成しなければならず、成形コストが嵩んでしまうという問題があった。
【0005】
また、フロアポストの天板が金属製であるものについては、その剛性によって、フロア材の上面から受けた衝撃をフロアポストがうまく吸収することができず、衝撃がフロアポストを伝ってそのままスラブにまで伝わってしまい、階下に騒音や振動の被害が出るというおそれがあった。
【0006】
更にまた、フロア材の隅角部を押さえ付けるワッシャ部材として、金属板を用いて成形したものも開示されているが(例えば、特許文献2参照)、このワッシャを成形するために金属板材を打ち抜いたりプレスしたりなどの加工が大変であり、部品の製造コストがかかってしまうという不満があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−2120号公報(第5−7頁、図1−13)
【特許文献2】実公昭61−28833号公報(第1−2頁、第4図−第6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来のフロアポストに上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができ、かつ、フロア材の敷設作業を補助することができ、しかも、低コストで作製することもできる交点支持フロアポストを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0010】
即ち、本発明は、所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するフロアポストであって、
床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3を下端に配設して、前記床受け天板1の下面に固着された外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2を前記ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合して、正逆回転することによって前記床受け天板1のレベルを昇降調節可能に構成する一方、
前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設し、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能であって、
前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aを形成して、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bを形成して、
当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースを形成する一方、前記ボルト部材6を床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャ5の下面が前記座刳り面41bに押圧付勢可能にするという技術的手段を採用したことによって、交点支持フロアポストを完成させた。
【0011】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5の底面にテーパを形成して、止着孔52から外周縁部にかけて厚みを大きくする一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜を成形するという技術的手段を採用した。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5の底面に突起53を形成するという技術的手段を採用した。
【0013】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、プラスチックワッシャ5を円形にして、リブ51を放射状かつ同心円状に形成するという技術的手段を採用した。
【0014】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、ボルト部材6の頭部61をプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部を、プラスチックワッシャ5の底面から突出せしめるという技術的手段を採用した。
【発明の効果】
【0015】
本発明にあっては、床受け天板を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材を下端に配設して、前記床受け天板の下面に固着された外周にネジスクリューを成形した棒状のスクリューロッドを前記ベース部材に形成したナットネジ部に螺合して、正逆回転することによって前記床受け天板のレベルを昇降調節可能に構成する一方、
前記床受け天板の上面には十字型の仕切り板を突成して、この仕切り板の側壁面には、スペーサ突起をそれぞれ形成して、かつ、当該仕切り板の交点中心部には、袋ナットを形成するとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャの表面には少なくともリブを形成して、かつ、中央には止着孔を開設し、皿型の頭部を有するボルト部材の雄ネジ部を、前記プラスチックワッシャの止着孔に挿通して、前記床受け天板の袋ナットに螺合可能にして、前記フロア材の隅角部の先端には切欠部を形成して、かつ、当該隅角部近傍の上面には座刳り面を形成することによって、
当該フロア材の各隅角部を前記床受け天板の上面に載置するとき、フロア材の側面と前記仕切り板との間に所定間隔のスペースを形成する一方、前記ボルト部材を床受け天板の袋ナットに螺入することにより、前記プラスチックワッシャの止着孔の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャの下面を前記座刳り面に押圧付勢することができる。
【0016】
したがって、本発明のフロアポストを使用することにより、フロア材の隅角部が辻形に寄り合う交点を確実に固定することができろ。また、フロア材の敷設作業を補助することができて、騒音および振動の発生を防止し、しかも、低コストで作製することもできることから、産業上の利用価値は頗る大きいと云える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態のフロアポストを表わす分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態のフロアポストの上部を表わす分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のプラスチックワッシャを表わす上面図である。
【図4】本発明の実施形態のプラスチックワッシャを表わす断面図である。
【図5】本発明の実施形態のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【図6】本発明の実施形態のフロア材を表わす斜視図である。
【図7】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす拡大上面図である。
【図8】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす斜視図である。
【図9】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす説明断面図である。
【図10】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす斜視図である。
【図11】本発明の実施形態のフロアポストの使用状態を表わす上面図である。
【図12】本発明の実施形態の変形例のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【図13】本発明の実施形態の変形例のプラスチックワッシャにボルト部材を挿通した状態を表わす側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0019】
本発明の実施形態を図1から図13に基づいて説明する。図1および図2中、符号1で指示するものは床受け天板であり、符号2で指示するものはスクリューロッド、符号3で指示するものはベース部材、符号4で指示するものはフロア材、符号5で指示するものはプラスチックワッシャ、また、符号6で指示するものはボルト部材である。
【0020】
しかして、本実施形態におけるフロアポストは、所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するものであって、構成するにあっては、まず、フロア材4を支持固定する床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3を下端に配設する(図1参照)。本実施形態の床受け板1は、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン(PP))を射出成形して作製する。
【0021】
また、前記床受け天板1の下面に、外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2を超音波溶着および接着剤等により一体に固着し、ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合することができる。本実施形態では、スクリューロッド2およびベース部材3を熱可塑性プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン(PP))を射出成形して作製する。
【0022】
そして、このスクリューロッド2を正逆回転することによって、前記床受け天板1のレベルを昇降調節することができる構造になっている。この際、スクリューロッド2にストッパー22を螺合し、回転を防止して位置を固定することができる。
【0023】
次に、前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11を突成して、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aをそれぞれ形成する。本実施形態では、仕切り板11を天板本体に一体成形して、かつ、側壁面の両面に縦方向に亙る凸条をそれぞれ2箇所ずつ(端縁部と中央部)に形成する。
【0024】
また、前記仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12を形成する。この袋ナット12の内側面には雌ネジ山を形成する。
【0025】
次いで、図3および図4に示すように、プラスチック材料(例えば、ポリアミド(PA))からなる平板状に射出成形したプラスチックワッシャ5の表面に、少なくともリブ51を形成して、かつ、中央には止着孔52を開設する。本実施形態では、プラスチックワッシャ5を円形にして、リブ51を放射状かつ同心円状に形成することができ、適度な剛性を均等に付与することができる。
【0026】
そして、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合することができる。本実施形態では、ボルト部材6の頭部61がプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部を、プラスチックワッシャ5の底面から突出するように構成することができ(図5参照)、頭部61と止着孔52内周面との摺動摩擦を軽減して、かつ、止着孔52近傍を下方に撓曲容易にすることができる。
【0027】
また、この際、プラスチックワッシャ5の止着孔52の縁部近傍は、断面厚が逓次的に薄くなるため、ボルト部材6を螺入した際に、当該箇所を弾性変形しやすくすることができる。なお、止着孔51から突出したボルト部材6の頭部61は、フロア材4の切欠部41に干渉しないようになっている。
【0028】
そして、前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aを形成して、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bを形成する(図6参照)。このフロア材4は、MDF(medium-density-fiber-board)を使用材料とし、例えば500mm四方の正方形で厚さ30mmに形成する。また、座刳り面41bの形状は、前記プラスチックワッシャ5の断面形状よりも大きければ良いが、特に同一形状であることが好ましいため、本実施形態では円弧形状に切削成形する。
【0029】
以上のように構成したことにより、当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースを形成することができ(図7参照)、位置決め作業が容易になると共に、隣接するフロア材4の側面同士の接触を防止して、騒音や衝撃伝播を確実に防止することができる。なお、フロア材4がMDF製である場合には膨張率が高くて膨張し易いが、膨張時には側面がスペーサ突起11aに衝止することによりこの押圧力を吸収することができる。
【0030】
然る後、前記ボルト部材6を床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、ボルト部材6の頭部61を下方に移動せしめることにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部を下方に微小撓曲せしめて、当該プラスチックワッシャ5の下面を前記座刳り面41bに押圧付勢することが可能である(図8および図9参照)。また、プラスチックワッシャ5は弾性を有するため、隣接するフロア材4同士のレベルに微小差異があっても、一様に押圧することができる。
【0031】
なお、前記スペーサ突起11aを形成したことによって、辻形に寄り合うフロア材4の切欠部41a同士の内側に作出されるスペースが拡張されるので、前記プラスチックワッシャ5の微小撓曲の許容スペースを大きくして押圧付勢力を大きくすることができる。以上のようにして、フロア材4を床受け天板1とプラスチックワッシャ5との間に挟持することができる。
【0032】
本実施形態のフロアポストは、図10および図11に示すように使用して、スラブ上にフロア材4を敷設していくことができる。具体的には、まず、スクリューロッド2のネジスクリュー21をベース部材3のナットネジ部31に螺合し、回転させつつ床受け天板1の上面レベルを調節し、ストッパー22を螺結して位置を確定させる。
【0033】
次いで、ベース部材3を測量等により決定したスラブ上の所定位置に載置し、接着剤により固着する。この際、仕切り板11の方向も合わせておく。
【0034】
そして、フロア材4の隅角部41を床受け天板1の4分割された上面に載置し、順次4枚のフロア材4を辻形に寄り合わせて載置する。然る後、座刳り面41bにプラスチックワッシャ5を嵌合状態に載置するとともに、ボルト部材6の雄ネジ部62を、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合させる。
【0035】
以上のようにして、フロア材4を床受け天板1とプラスチックワッシャ5との間に挟持して、フロア材の敷設を完了させることができる。なお、フロア材4の隅角が2枚だけ寄り合う部屋の壁側や、部屋の角部においては、天板に木質平板などを配設した通常のフロアポストを設置して支持することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、図12に示すように、プラスチックワッシャ5の底面にテーパを形成して、止着孔52から外周縁部にかけて厚みを大きくする一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜を成形することができる。
【0037】
このようにすることにより、プラスチックワッシャ5の位置ズレを防止するとともに、フロア材4同士を寄り合う方向に引き寄せるので、フロア材4をより確実にロックすることができる。
【0038】
また、本実施形態では、図13に示すように、プラスチックワッシャ5の底面に突起53を形成することができ、座刳り面41bにより強くグリップさせることができる。
【0039】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、床受け天板1の下面に固着したスクリューロッド2は、雄ネジであるか雌ネジであるかを問わず、ベース部材3側に雄ネジが形成されて、両部材が螺合可能に構成されていても良い。
【0040】
また、床受け天板1の形状は円形のものに限らず、四角形などの多角形に変更することができる。更にまた、床受け天板1、スクリューロッド2、ベース部材3の使用材料は、ポリプロピレン(PP)に限らず、ポリエチレン(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂を採用することができる。
【0041】
更にまた、プラスチックワッシャ5の形状は円形に限らず、四角形や多角形などに形成することもでき、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0042】
1 床受け天板
11 仕切り板
11a スペーサ突起
12 袋ナット
2 スクリューロッド
21 ネジスクリュー
22 ストッパー
3 ベース部材
31 ナットネジ部
4 フロア材
41 隅角部
41a 切欠部
41b 座刳り面
5 プラスチックワッシャ
51 リブ
52 止着孔
53 突起
6 ボルト部材
61 頭部
62 雄ネジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するフロアポストであって、
床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3が下端に配設されており、前記床受け天板1の下面に固着された外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2が前記ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合されて、正逆回転することによって前記床受け天板1のレベルが昇降調節可能に構成されている一方、
前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11が突成されており、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aがそれぞれ形成され、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12が形成されているとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51が形成され、かつ、中央には止着孔52が開設されており、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62が、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能であって、
前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aが形成され、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bが形成されており、
当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースが形成される一方、前記ボルト部材6が床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部が下方に微小撓曲して、当該プラスチックワッシャ5の下面が前記座刳り面41bに押圧付勢可能であることを特徴とする交点支持フロアポスト。
【請求項2】
プラスチックワッシャ5の底面にテーパが形成され、止着孔52から外周縁部にかけて厚みが大きくなっている一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜が成形されていることを特徴とする請求項1記載の交点支持フロアポスト。
【請求項3】
プラスチックワッシャ5の底面に突起53が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の交点支持フロアポスト。
【請求項4】
プラスチックワッシャ5が円形であって、リブ51が放射状かつ同心円状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の交点支持フロアポスト。
【請求項5】
ボルト部材6の頭部61がプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部が、プラスチックワッシャ5の底面から突出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の交点支持フロアポスト。
【請求項1】
所定厚さを有する方形のフロア材4の各隅角部41が辻形に寄り合う交点を支持固定するフロアポストであって、
床受け天板1を上端に備え、かつ、スラブ上に載置するベース部材3が下端に配設されており、前記床受け天板1の下面に固着された外周にネジスクリュー21が成形された棒状のスクリューロッド2が前記ベース部材3に形成されたナットネジ部31に螺合されて、正逆回転することによって前記床受け天板1のレベルが昇降調節可能に構成されている一方、
前記床受け天板1の上面には十字型の仕切り板11が突成されており、この仕切り板11の側壁面には、スペーサ突起11aがそれぞれ形成され、かつ、当該仕切り板11の交点中心部には、袋ナット12が形成されているとともに、
プラスチック材料からなる平板状のプラスチックワッシャ5の表面には少なくともリブ51が形成され、かつ、中央には止着孔52が開設されており、皿型の頭部61を有するボルト部材6の雄ネジ部62が、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52に挿通して、前記床受け天板1の袋ナット12に螺合可能であって、
前記フロア材4の隅角部41の先端には切欠部41aが形成され、かつ、当該隅角部41近傍の上面には座刳り面41bが形成されており、
当該フロア材4の各隅角部41を前記床受け天板1の上面に載置するとき、フロア材4の側面と前記仕切り板11との間に所定間隔のスペースが形成される一方、前記ボルト部材6が床受け天板1の袋ナット12に螺入することにより、前記プラスチックワッシャ5の止着孔52の周縁部が下方に微小撓曲して、当該プラスチックワッシャ5の下面が前記座刳り面41bに押圧付勢可能であることを特徴とする交点支持フロアポスト。
【請求項2】
プラスチックワッシャ5の底面にテーパが形成され、止着孔52から外周縁部にかけて厚みが大きくなっている一方、フロア材4の隅角部41の座刳り面41bに、外側に厚みが大きくなる傾斜が成形されていることを特徴とする請求項1記載の交点支持フロアポスト。
【請求項3】
プラスチックワッシャ5の底面に突起53が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の交点支持フロアポスト。
【請求項4】
プラスチックワッシャ5が円形であって、リブ51が放射状かつ同心円状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の交点支持フロアポスト。
【請求項5】
ボルト部材6の頭部61がプラスチックワッシャ5の止着孔52内に嵌合したときに、当該頭部61の下端部が、プラスチックワッシャ5の底面から突出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の交点支持フロアポスト。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−163016(P2011−163016A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27530(P2010−27530)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]