説明

人体局部洗浄装置の操作装置およびポータブルトイレ

【課題】 機械の操作が苦手な人や高齢者や要介護者等の体力の衰えた使用者にも簡単な操作で所望の洗浄強さに調整できる人体局部洗浄装置の操作装置およびポータブルトイレを提供する。
【解決手段】 洗浄ノズルから噴出される洗浄水の洗浄強さを調節する調節装置を備えた人体局部洗浄装置の操作装置であって、ケーシング51と、ケーシング51に枢着される枢着部62を一端側に設け、枢着部62を中心に回動する操作レバー60と、操作レバー60の回動操作に連動して洗浄水の噴出および停止を制御する第一のスイッチ10と、操作レバー60の回動操作に連動して洗浄水の噴出強度を制御する第二のスイッチ20と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器に設置される人体局部洗浄装置の操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
便器に設置されて人体局部の洗浄に使用される人体局部洗浄装置の操作装置として、例えば、操作パネル上にスイッチおよびダイヤルが設けられ、洗浄ノズルから噴出される洗浄水の噴出および停止や噴出強さの調節を行える人体局部洗浄装置の操作装置がある。スイッチとしては、おしりスイッチやビデスイッチのようにボタンを押すと人体局部への洗浄水の噴出を開始するためのスイッチ、および停止スイッチのようにボタンを押すと洗浄水の噴出を停止させるためのスイッチが備えられる。また、ダイヤルは、回転操作するとその回転操作量に応じて洗浄ノズルから噴出される洗浄水による洗浄強さを調節するために使用される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−242262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された人体局部洗浄装置の操作装置では、洗浄水の噴出および停止と調整とで、スイッチとダイヤルとが独立している。そのため、まず噴出スイッチを押して洗浄水を噴出し(洗浄水の噴出開始段階)、その後、ダイヤルを回転して適切な洗浄強さとなるよう調整する(洗浄強さの設定変更段階)、という2段階の操作が必要であった。特に、複数の人が人体局部洗浄装置を共用する場合など、前の使用者と次の使用者との間で、望みの洗浄水の洗浄強さが異なる場合には、操作が煩わしかった。
【0005】
また、洗浄水の噴出、停止、調節などのように操作装置に多くのスイッチやダイヤルが備えられているため、使用者は目的の操作を行うためのスイッチやダイヤルを探さなければならない。特に、機械の操作が苦手な人は誤操作を恐れて使用に抵抗感を感じる場合がある。また、一般的にスイッチは、300〜500グラム程度の力で押せば操作できるが、高齢者や要介護者等の体力の衰えた使用者にとっては操作困難な場合もある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、機械の操作が苦手な人や高齢者や要介護者等の体力の衰えた使用者にも簡単な操作で所望の洗浄強さに調整できる人体局部洗浄装置の操作装置およびポータブルトイレを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために講じた第1の手段は、洗浄ノズルから噴出される洗浄水の洗浄強さを調節する調節装置を備えた人体局部洗浄装置の操作装置であって、ケーシングと、前記ケーシングに枢着される枢着部を一端側に設け、前記枢着部を中心に回動する操作レバーと、前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出および停止を制御する第一のスイッチと、前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出強度を制御する第二のスイッチと、を備えたことである。
【0008】
また、第2の課題解決手段は、前記第一のスイッチは前記操作レバーに当接して配設され、前記第二のスイッチは人体局部洗浄装置に配設されるとともに、ケーブルを介して操作レバーの回動操作に連動するように操作レバーに接続されることである。
【0009】
また、第3の課題解決手段は、前記ケーシングには前記操作レバーの回動範囲を調整する回動範囲調整機構が備えられることである。
【0010】
また、第4の課題解決手段は、座部と、座部の後方に配設された背もたれ部と、座部の両側であって座部より上方に配設された一対の肘掛部と、を備え、一方の前記肘掛部の先端に前記ケーシングと、前記操作レバーと、前記第一のスイッチと、を備えることである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作レバーの回動操作に連動して第一のスイッチが操作されると洗浄水の噴出が開始され、操作レバーの回動操作に連動して第二のスイッチが操作されると洗浄水の噴出強度を調整できる。使用者は操作レバーを回動操作するだけで第一のスイッチおよび第二のスイッチを操作できるので、例えば、操作レバーを握るなど1段階の操作で洗浄水の噴出、洗浄強さの調整、および洗浄水の停止の操作を行える。また、複数の人が人体局部洗浄装置を共有する場合にも、洗浄水の噴出開始操作と同じ操作レバーの操作で洗浄強さの設定変更が行えるため、1段階の操作で使用者の望む洗浄強さに調整できる。従って、機械の操作が苦手な人や高齢者や要介護者等の体力の衰えた使用者でも簡単な操作で所望の洗浄強さに調整できる。
【0012】
また、操作レバーに第一のスイッチを配設して、人体局部洗浄装置に第二のスイッチを配設することにより、操作レバーを含む部材をコンパクトにすることができる。また、第二のスイッチはケーブルを介して操作レバーに接続されるため、操作レバーを含む部材を設置する場所を、操作し易い位置にすることが可能になる。
【0013】
また、回動範囲調整機構で操作レバーの回動範囲を調整することにより、使用者の好みに合わせて洗浄強さの最大値を調整することができる。
【0014】
また、座部と、背もたれ部と、肘掛部とを備えたポータブルトイレの肘掛部に操作レバーを備える構成としたから、使用者は、肘掛部を握るという簡単な操作で洗浄水の噴出、洗浄強さの調整、および洗浄水の停止の操作が行える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る人体局部洗浄装置の操作装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】第一実施例に係る操作装置の操作レバーおよび第一のスイッチを示す側面図である。
【図3】第一実施例に係る操作装置の第二のスイッチを示す説明図である。
【図4】第二実施例に係るポータブルトイレの一例を示す説明図である。
【図5】第二実施例に係る操作装置の操作レバーおよび第一のスイッチを示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、第一実施例に係る人体局部洗浄装置の操作装置1のシステム構成を示したブロック図である。人体局部洗浄装置の操作装置1は、第一のスイッチ10と、第二のスイッチ20と、制御回路30と、流量調節装置40(調節装置)と、から構成される。
【0018】
第一のスイッチ10は、制御回路30と接続され、オン状態またはオフ状態に応じた信号を制御回路30に送信するか、オン状態またはオフ状態に応じて第一のスイッチ10と制御回路30との間の回路が開状態または閉状態となる構成である。第一のスイッチ10としては、例えば、検知部の変位または圧力に応じてオン状態またはオフ状態になるスイッチが使用される。
【0019】
第二のスイッチ20は、制御回路30と接続され、検知部の変位に応じた信号を制御回路30に送信するか、検知部の変位に応じて第二のスイッチ20と制御回路30との間の回路の抵抗値が変化する構成である。第二のスイッチ20としては、例えばボリュームスイッチ等の可変抵抗器が用いられる。
【0020】
制御回路30は、第一のスイッチ10、第二のスイッチ20、および流量調節装置40と接続され、第一のスイッチ10および第二のスイッチ20の状態に応じて流量調節装置40に噴出される洗浄水の供給・停止および流量を制御する信号を出力する。例えば、第一のスイッチ10の操作状態(即ち、オン状態またはオフ状態)に応じて洗浄水の供給および停止を制御し、第二のスイッチ20の操作状態(即ち、変位に応じた状態値)に応じて洗浄水の流量を制御する。
【0021】
流量調節装置40は、制御回路30から送出される信号に応じて噴出される洗浄水の供給・停止および流量を調節する。
【0022】
図2は、第一実施例に係る操作装置の操作部50を示す側面図である。操作部50は、筐体としてのケーシング51と、操作レバー60と、第一のスイッチ10と、調整ねじ(回動範囲調整機構)52と、を備える。
【0023】
ケーシング51は、内部に収容された第一のスイッチ10に水分が入らないように防水構造になっている。また、ケーシング51には、トイレの壁面(図示省略)に取り付けられた手摺り90に装着するための取付部53が備えられる。
【0024】
操作レバー60は、水平に延設される水平部61と、水平部61の一端側(取付部53側)に設けられケーシング51の内側面に枢着される枢着部62と、水平部61の他端側(取付部53の反対側)に設けられ下方に延設されたハンドル部63と、水平部61の取付部53側に設けられた係止突部64(回動範囲調整機構)と、を備える。そして、使用者が手摺り90を支えにしてハンドル部63を握ると、操作レバー60は、枢着部62を中心に手摺り90への取付部53方向に回動する。また、操作レバー60のハンドル部63側は図示上方に付勢されており、非操作状態(使用者がハンドル部63を握らない状態)で水平部61の上側面が第一のスイッチ10に当接するよう構成されている。
【0025】
調整ねじ52は、ケーシング51の上側面から下方に設けられたねじ穴54に螺着され、調整ねじ52のねじ穴54への挿入量を調整することにより上下方向に位置調整される。調整ねじ52の下端は、使用者がハンドル部63を握った状態で操作レバー60に設けられた係止突部64に当接し、操作レバー60の回動範囲を規制するように構成されている。即ち、調整ねじ52の位置を調整することにより操作レバー60の回動範囲を調整できる。
【0026】
操作レバー60の水平部61のハンドル部63側には、第二のスイッチ20(図3)に接続されるケーブル70のハンドル側端71が係止される。また、ケーシング51には、係止突部64の位置に対応してケーブル70を挿通するための孔部55が備えられている。
【0027】
図3は、第一実施例に係る操作装置1の第二のスイッチ20を示す説明図である。第二のスイッチ20は、人体局部洗浄装置に配設されるとともに、ケーブル70を介して操作レバー60の回動操作に連動するように操作レバー60に接続される。第二のスイッチ20は、棒状の回動杆80を備える。そして、回動杆80の中央部に回動軸81を有し、一端がケーブル70に接続され、他端がばね等の付勢手段82を介して人体局部洗浄装置の所定箇所に固定される。付勢手段82は、回動杆80の一端がケーブル70を引っ張る方向に付勢する。
【0028】
第二のスイッチ20の回動軸81には、回動角度に応じて抵抗値が変動する可変抵抗器(図示省略)が備えられる。尚、回動軸81の回動角度を検出して所定の状態値を取り出せるものであればよく、可変抵抗器以外にもエンコーダ等の回転検出センサを使用できる。
【0029】
次に、第一実施例に係る人体局部洗浄装置の操作装置1を使用する場合の作動原理について詳細に説明する。
【0030】
非使用状態では、操作レバー60の水平部61の上側面が第一のスイッチ10に当接するとともに、ケーブル70が第二のスイッチ20側に引っ張られていない状態になる。第一のスイッチ10は水平部61の上側面により押された状態になり、オフ状態にある。制御回路30は第一のスイッチ10がオフ状態であるときに流量調整装置40を作動させない。このとき、第二のスイッチ20側では、付勢手段82により回動杆80がケーブル70を引っ張る方向に付勢された状態にある。
【0031】
非使用状態からユーザの掌を手摺り90または取付部53に当てて、指を操作レバー60に掛けて引くことにより、操作レバー60を握る操作が行われ、操作レバー60は枢着部62を軸として取付部53方向に回動する。このとき、水平部61の上側面が下方に変位し、第一のスイッチ10は水平部61の上側面により押された状態から離れた状態に変化し、オン状態になる。そして、操作レバー60に係止されたケーブル70が引っ張られる。第二のスイッチ20側では、操作レバー60の回動に連動してケーブル70が操作レバー60側に引っ張られるため、付勢手段82の付勢力に抗して回動杆80が回動軸81を軸として回動する。そして、制御回路30は、第一のスイッチ10がオン状態であるので流量調整装置40を作動させ、第二のスイッチ20の回動軸81に設けられた可変抵抗器の抵抗値を読み取り、抵抗値に応じた流量で洗浄水を噴出する。
【0032】
さらに操作レバー60を握り、枢着部62を軸として操作レバー60を回動すると、第二のスイッチ20側では、回動杆80が回動軸81を軸として回動し、可変抵抗器の抵抗値が変動する。そして、制御回路30は、可変抵抗器の抵抗値の変動に応じて洗浄水の流量が徐々に増加するように流量調整装置40を制御する。最終的に、操作レバー60に設けられた係止突部64が調整ねじ52の下端に当接し、それ以上の回動が規制される最大回動角となる。この最大回動角に対する第二のスイッチ20の回動軸81に設けられた可変抵抗器の抵抗値を制御回路30が読み取り、抵抗値に応じた流量が最大流量になる。
【0033】
操作レバー60の握りを緩めると、操作レバー60は枢着部62を軸として取付部53と反対方向に回動する。第二のスイッチ20側では、操作レバー60の回動に連動して付勢手段82に付勢された回動杆80によりケーブル70が引っ張られる。回動杆80が回動軸81を軸として回動することにより、可変抵抗器の抵抗値が変動する。そして、制御回路30は、可変抵抗器の抵抗値の変動に応じて洗浄水の流量が徐々に減少するように流量調整装置40を制御する。
【0034】
以上のように、第一実施例に係る人体局部洗浄装置の操作装置では、使用者は操作レバー60を回動操作するだけで第一のスイッチ10および第二のスイッチ20を操作できるから、例えば、操作レバー60を握るなどの簡単な操作で洗浄水の噴出、洗浄強さの調整、および洗浄水の停止の操作が行える。従って、機械の操作が苦手な人や高齢者や要介護者等の体力の衰えた使用者にも簡単な操作で所望の洗浄強さに調整できる。
【0035】
また、操作レバー60に第一のスイッチ10を配設して、人体局部洗浄装置に第二のスイッチ20を配設することにより、操作レバー60を含む部材である操作部50をコンパクトにできる。また、第二のスイッチ20がケーブル70を介して操作レバー60に接続されることで、操作部50を設置する場所を、手摺り、棚、紙巻器、給排水管、手洗い設備、貯水タンク、便鉢等の操作し易い位置にすることが可能になる。
【0036】
また、調整ねじ52および係止突部64により操作レバー60の回動範囲を調整することにより、使用者の好みに合わせて洗浄強さの最大値を調整することができる。
【実施例2】
【0037】
図4および図5を用いて、第二実施例について説明する。第二実施例は、椅子に便座を組み込んだ形態のポータブルトイレ100に関するものである。
【0038】
図4は、第二実施例に係るポータブルトイレ100の一例を示す斜視図である。ポータブルトイレ100は、椅子に便器を組み込んだ形態であり、座部101と、座部101の後方に配設された背もたれ部102と、座部101の両側であって座部101より上方に配設された一対の肘掛部103と、を備え、一方の肘掛部103の先端に操作部150としてのケーシング151(図5)と、操作レバー160(図5)と、第一のスイッチ110(図5)と、を備える。このようなポータブルトイレはベッドの隣等に設置して主に介護用に使用される。第二実施例において、第一のスイッチ110をポータブルトイレ100の肘掛部103に設置し、使用者が肘掛部103に肘を掛けた際に操作しやすいよう、一方の肘掛部103の先端下部に操作部150が設置される。操作部150の第一実施例と共通する構成、第二のスイッチ20の構成、および人体局部洗浄装置の操作装置の作動については第一実施例と同じである。
【0039】
図5は、第二実施例に係る操作装置の操作部150を示す側断面図である。操作部150は、筐体としてのケーシング151と、操作レバー160と、第一のスイッチ110と、調整ねじ152(回動範囲調整機構)と、を備える。
【0040】
ケーシング151は、ポータブルトイレ100の一方の肘掛部103の先端下部に固定される。
【0041】
操作レバー160は、一端がポータブルトイレ100の前方(背もたれ部102の反対側)に水平に延設される水平部161と、水平部161の他端側(背もたれ部102側)に設けられケーシング151の内側面に枢着される枢着部162と、水平部161の他端側から下方に延設される垂直部163と、を備える。垂直部163の下端には、第二のスイッチ20に接続されるケーブル70のハンドル側端71が係止される。
【0042】
非操作状態では、ケーブル70を介した第二のスイッチ20の付勢手段82またはその他の付勢手段により、操作レバー160の水平部161が水平位置となるように付勢される。そして、使用者が肘掛部103の上面に掌を当てて操作レバー160の水平部161に指を掛けて操作レバー160を引き上げると、操作レバー160が枢着部162を軸として上方に回動し、ケーブル70を引っ張るよう構成されている。
【0043】
第一のスイッチ110は、非操作状態で操作レバー160の垂直部163に当接するようにケーシング151に配設される。このとき、第一のスイッチ110は垂直部163の側面により押された状態となり、オフ状態となる。使用者が操作レバー160の水平部161を引き上げると、第一のスイッチ110は垂直部163の側面により押された状態から離れた状態に変化し、オン状態となる。
【0044】
調整ねじ152は、ケーシング150の前方側(背もたれ部102の反対側)の側面に螺着され、使用者が操作レバー160の水平部161を引くと、調整ねじ152の端部が操作レバー160の水平部161の上面に当接し、操作レバー160の回動を規制するよう構成される。
【0045】
従って、第一実施例および第二実施例によると、従来のようなリモコンのボタン操作と比較して、使用者の着座状態、立ち座り、トイレ空間への入出室動作などで通常利用される、手摺や肘掛を「握る」および「離す」という動作で、極めて容易に人体局部洗浄装置の操作を行える。「握る」は洗浄水噴出に対応し、「離す」は洗浄水停止に対応し、「握りの強さ」は洗浄水の強さ(水圧または流量)に対応するといったように、直感的に操作できる。また、ボタンを指で押すのが困難な使用者が、掌や手先全体で押す動作で好みの洗浄水の強さにより利用できるようになる。
【0046】
尚、本発明は図面に示されているもの、および本明細書に記載されているものに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0047】
第一実施例および第二実施例に示された人体局部洗浄装置の操作装置およびポータブルトイレにおいて、第一のスイッチまたは第二のスイッチと制御回路との間を導電線により接続するように記載したが、これに限らず、電磁波を使用した無線通信により第一のスイッチのオンオフ状態や第二のスイッチの変位に応じた信号を制御回路側で受信するようにしてもよい。
【0048】
また、操作レバーと第二のスイッチとの間に配設されたケーブルを、第一のスイッチと制御回路との間の導電線として使用する構成としてもよい。
【0049】
また、便座に着座センサを設け、制御回路が使用者の着座有無を判断して着座時のみ洗浄水の噴射をするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 操作装置
10 第一のスイッチ
20 第二のスイッチ
40 流量調節装置(調節装置)
51 ケーシング
52 調整ねじ(回動範囲調整機構)
60 操作レバー
62 枢着部
64 係止突部(回動範囲調整機構)
70 ケーブル
100 ポータブルトイレ
101 座部
102 背もたれ部
103 肘掛部
110 第一のスイッチ
151 ケーシング
152 調整ねじ(回動範囲調整機構)
160 操作レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄ノズルから噴出される洗浄水の洗浄強さを調節する調節装置を備えた人体局部洗浄装置の操作装置であって、
ケーシングと、
前記ケーシングに枢着される枢着部を一端側に設け、該枢着部を中心に回動する操作レバーと、
前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出および停止を制御する第一のスイッチと、
前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出強度を制御する第二のスイッチと、を備えたことを特徴とする人体局部洗浄装置の操作装置。
【請求項2】
前記第一のスイッチは前記操作レバーに当接して配設され、前記第二のスイッチは前記人体局部洗浄装置に配設されるとともに、ケーブルを介して前記操作レバーの回動操作に連動するように前記操作レバーに接続されることを特徴とする請求項1に記載の人体局部洗浄装置の操作装置。
【請求項3】
前記ケーシングには前記操作レバーの回動範囲を調整する回動範囲調整機構が備えられることを特徴とする請求項1または2に記載の人体局部洗浄装置の操作装置。
【請求項4】
座部と、前記座部の後方に配設された背もたれ部と、前記座部の両側であって前記座部より上方に配設された一対の肘掛部と、を備えたポータブルトイレにおいて、一方の前記肘掛部の先端に、
ケーシングと、
前記ケーシングに枢着される枢着部を一端側に設け、該枢着部を中心に回動する操作レバーと、
前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出および停止を制御する第一のスイッチと、
前記操作レバーの回動操作に連動して洗浄水の噴出強度を制御する第二のスイッチと、を備えたことを特徴とするポータブルトイレ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−222933(P2010−222933A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74108(P2009−74108)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】