人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法
本発明は、人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法に関するものであり、本発明の海底固定型海洋構造物において、下端部は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定され、上端部は、海水面の下に位置する柱と、前記柱と分離構成されて、前記柱の周囲に挿入することができる柱挿入部を有する複数の部材で構成された人工漁礁を含み、前記人工漁礁の柱挿入部が前記柱の周囲に挿入された状態で前記人工漁礁の下端部が海底面に固着される構造を有する。本発明は、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するとともに、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されるので、高潮などの劣悪な外部要因にも、人工漁礁が常に投下した位置に位置することによって、事後管理が容易になるという効果がある。また、本発明は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて、人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端部に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置、または釣り用甲板などが結合固定されて、様々な機能を有するという効果がある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海中に設置される海洋構造物に関するものであり、特に、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するように、海底面に打ち込んで堅固に固定し、その上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、潮流発電装置または灯台などを各々、あるいは組み合わせて支持固定するときに用いることができる人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人工漁礁とは、沿岸漁場の水産資源の確保を目的として海洋生物の産卵及び生息空間を造成し、稚魚の隠れ場を提供するために、沿岸や近海に設置される人工的な構造物である。人工漁礁は、最初は廃船舶を沈没させたり、地上の構造物を海に投下して生息空間を造成したものからはじまり、生息空間をより効率的に造成するために、六面体型、円筒型、凹凸型構造物に設計したものに至るまで様々な形態に変貌してきた。人工漁礁の材料も様々であり、コンクリート、セラミック、鋼材などを用いたものがある。
【0003】
このような人工漁礁の大部分は、自重により海底面に固定される。一方、人工漁礁のより堅固な固定のために、韓国実用新案登録第338494号には、最下端に地盤固定具(H−ビーム)を備え、韓国実用新案登録第417728号には、逆三角柱形状のアンカーを備えて構成される。このように、人工漁礁の最下端に地盤固定具やアンカーを備えることにより、潮流による滑り安定性がある程度得られるが、滑って移動してしまう可能性があるため、最初に投下した定位置に位置すると断定することができない。すなわち、人工漁礁の最初の投下位置が変動してしまい、事後管理が難しくなるという問題点がある。さらに、高潮や津波(地震性高潮)などが発生した場合、下端に地盤固定具やアンカーを設置したとしても、転倒するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するとともに、海底の所定の深さに打ち込んで堅固に固定することにより、劣悪な外部要因でも、常に投下した位置に位置することによって、事後管理が容易な人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を提供することである。
【0005】
また、本発明の他の目的は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、潮流発電装置または灯台などを各々、あるいは組み合わせて支持固定するときに用いることができて、様々な機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による海底固定型海洋構造物は、下端部は海底面に打ち込まれて堅固に固定され、上端部は海水面の下に位置する柱と、柱と分離構成されて柱の周囲に挿入可能な柱挿入部を有する複数の部材からなる人工漁礁を含み、人工漁礁の柱挿入部が柱の周囲に挿入された状態で、人工漁礁の下端部が海底面に固着される構造を有することを特徴とする。この場合、人工漁礁は、柱挿入部を中心軸として対称に構成されることが好ましい。
【0007】
本発明の柱は、その上端部に、別途の施設物を支持固定することができるように、その上端部が海水面の上に延伸して突出されている。ここで、別途の施設物としては、波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置や釣り用甲板などがある。また、人工漁礁には、外部電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置をさらに設けることもできる。なお、本発明の柱は、多角形または円形の鋼管で形成するか、あるいは鋼管の内部にコンクリートを充填して形成することもできる。
【0008】
本発明による海底固定型海洋構造物の製作方法は、鋼管を打撃して下端部が海底面に打ち込まれて堅固に固定される柱を形成する段階と、柱の周囲に挿入可能な柱挿入部を有する複数の部材からなる人工漁礁の柱挿入部を柱の周囲に挿入しながら、人工漁礁の下端部を海底面に固着させる段階と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の人工漁礁は、複数層に分割形成され、柱の周囲に順に挿入して積み重ねることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するものであって、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されるので、高潮のような劣悪な外部要因でも、人工漁礁が常に投下した位置に位置することによって、事後管理が容易になるという効果がある。
【0011】
また、本発明は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて、人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端部に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置または釣り用甲板などが結合固定されて、様々な機能を有するという効果がある。
【0012】
また、本発明は、波力、風力、太陽光または潮流を通じて自体的に生成した電気、若しくは別の外部電気を利用して、海中に位置する人工漁礁から明りを発することにより、魚類の餌となるプランクトンなどの動きを簡単に観察することができて、集魚効果を高めることができる。
【0013】
また、本発明は、人工漁礁から発される明りにより、海洋構造物と魚類などが海中の美しい光景を作り出し、海底観光資源として活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の概略図。
【図2】図1に示される海洋構造物を海底に固定した状態を示す概略図。
【図3】図1に示される海洋構造物を構成する柱の複数断面形態を示す断面図。
【図4】図1に示される海洋構造物を構成する人工漁礁の平面図。
【図5】図1に示される海洋構造物の製作方法を示す概略図。
【図6−12】図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台または潮流発電装置を各々、あるいは組み合わせて固定した状態を示す各々の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法の最良の実施形態を添付した図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の概略図であり、図2は、図1に示される海洋構造物を海底に固定した状態を示す概略図であり、図3は、図1に示される海洋構造物を構成する柱の複数断面形態を示す断面図であり、図4は、図1に示される海洋構造物を構成する人工漁礁の平面図である。
【0017】
図1〜図4に示すように、本実施形態に係わる人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物100は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定される柱110と、柱110に固定される人工漁礁120とで構成される。これにより、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、海底固定型人工漁礁でもある。
【0018】
本実施形態の柱110は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されることができる大きさと長さを有するもので、多角形(四角形、六角形や八角形など)または円形の鋼管で形成することができる。また、柱110は、CFT(Concrete Filled Tube)で構成することができるが、このとき、鋼管の内部にコンクリートを一部充填するか、あるいは完全充填して構成することもできる。すなわち、鋼管を海底面に垂直な状態で打撃(例えば、杭打ち)して下端部を海底面の所定の深さに打ち込んで、堅固に固定することによって柱110を構成するか、あるいは海底面に所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された鋼管の内部にコンクリートを一部充填するか、あるいは完全充填して柱110を構成することもできる。このようにして、柱110は海底面に堅固に固定される。
【0019】
本実施形態の人工漁礁120は、柱110の周囲に固定されて漁礁の機能を有することができるものであれば、如何なる材料または形態であっても構わない。すなわち、本実施形態の人工漁礁120としては、柱110の周囲に固定することができるものであれば、現在公知のものや施設されている漁礁を含め、今降開発されるすべての漁礁も適用することができる。例えば、コンクリート、セラミックまたは鋼材などで製造されたボックス型、多面体型やタワー型などを使用することができる。
【0020】
このような人工漁礁120は、柱110周囲の一部分のみに偏心して固定されてもよいが、柱110を中心軸として周囲全体に沿って挿入または固定されることが好ましい。この場合、人工漁礁120は、柱110を中心軸として非対称に挿入または固定されてもよいが、柱110を中心軸として対称に挿入または固定されることがより好ましい。そして、人工漁礁120を柱110の周囲に固定するにあたって、一般的な溶接を含めてくさびまたはストッパーなどを用いて固定すればよい。
【0021】
本実施形態の人工漁礁120は、複数の四角錐台型構造物121と六面体型構造物122を繰り返して積み重ねることによって形成されたタワー型漁礁であって、中心軸に沿って柱110が挿入されることができる柱挿入部123を有する。ここで、四角錐台型構造物121は、構造的に安定的で、結合が容易で、強度に優れているH型鋼や円形パイプなどを、複数個の水平部材、補部材、傾斜部材及び垂直部材として用いて四角錐台型に製作したものであり、六面体型構造物122は、上記のようなH型鋼や円形パイプなどを複数個の水平部材、補部材及び垂直部材として用いて六面体型に製作したものである。このような四角錐台型構造物121及び六面体型構造物122の製作にあたって、柱110が挿入される柱挿入部123が中心軸に沿って形成されるように製作すればよい。すなわち、本実施形態の人工漁礁120は、柱挿入部123を中心軸として対称の形態を有している。さらに、人工漁礁は、柱挿入部を一側に偏心して構成しても構わない。
【0022】
以下、上記のように構成された人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物を製作する方法を説明する。
【0023】
図5は、図1に示される海洋構造物の製作方法を示す概略図である。図1〜図5に示すように、まず、鋼管を海底面に垂直に杭打ちして、その下端部を海底面の所定の深さに打ち込んで堅固に固定したそのものを柱110として構成するか、あるいは海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された鋼管の内部にコンクリートを一部充填あるいは完全充填して柱110を構成する。この場合、柱110の上端部が海水面の下に位置するように、あるいは海水面の上に突出して位置するように鋼管を杭打ちすればよい。図5は、柱110の上端部が海水面の下に位置するように杭打ちした状態が示したものである。
【0024】
その後、人工漁礁120を海中に投下するが、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された柱110の周囲に人工漁礁120の柱挿入部123が挿入されるように投下する。この場合、人工漁礁120は、一体に形成された状態で一度に投下するか、あるいは複数層に分割形成された状態で複数回に分けて順に投下することができる。図5には、人工漁礁120を複数層に分割形成した状態で複数回に分けて順に投下して積層する過程が示されている。このように、人工漁礁120を複数層に分割形成する場合には、その運搬が容易になるとともに、投下も容易になる。
【0025】
このようにして、柱110の周囲に人工漁礁120の柱挿入部123が挿入された状態で人工漁礁120の下端部が海底面に固着され、柱110の上端部が人工漁礁120の上部面とほぼ同一線上に位置するか、上部に突出される形態を有する。このような状態で人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作を完了するか、人工漁礁120の柱挿入部123に隣接する部材を柱110に水中溶接またはくさびやストッパーなどを用いて固定することにより、本実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物100の製作が完了される。
【実施例】
【0026】
以下、上記に説明したように、海底に堅固に固定された状態で人工漁礁の基本的な機能をしながら、さらに別の機能をする海底固定型海洋構造物の他の例について説明する。
【0027】
図6は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、波力発電装置が上下移動可能に柱の上端に支持されている状態を示す概略図である。図6に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、波の上下運動エネルギーを電気エネルギーに切り替える波力発電装置200を支持する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100において、波力発電装置200が上下移動可能なように支持する柱110は、海水面の上に所定の高さで突出すればよい。
【0028】
図7は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に風力発電装置を固定した状態を示す概略図であり、図8は、図7のように、上端に風力発電装置が固定された海洋構造物の製作方法を示す概略図である。図7及び図8に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、自然の風を利用してブレードを回し、これをギア器具などを用いて速度を高めて発電機を動作させることで電気エネルギーを発生させる風力発電装置300を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、風力発電装置300が結合固定される柱110が風力発電装置300のブレードが海水面と接触しない程度に海水面の上に充分に突出していればよい。そして、風力発電装置300を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを用いて固定すればよい。
【0029】
図9は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に太陽光発電設備を固定した状態を示す概略図である。図9に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、太陽電池を用いて太陽光を直接電力に変換する太陽光発電設備400を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、太陽光発電設備400が結合固定される柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。そして、太陽光発電設備400を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを用いて固定すればよい。
【0030】
図10は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に灯台を固定した状態を示す概略図である。図10に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、夜間に強烈な明りを発して航路を表示したり、様々な機能を有する灯台500を支持固定する役割をする。この場合、この実施形態の海底固定型海洋構造物100は、灯台500が結合固定される柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。そして、灯台500を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを利用して固定することができる。
【0031】
図11は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、柱に潮流発電装置を支持した状態を示す概略図である。図11に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、潮流を利用して電力を生産する潮流発電装置600を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、潮流発電装置600が上下移動可能に支持する柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。
【0032】
図12は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台及び潮流発電装置を組み合わせて支持固定した状態を示す概略図である。
【0033】
図6〜図12から分かるように、本実施形態による海底固定型海洋構造物100は、人工漁礁の基本的な機能をしながらも、さらに別の機能をすることができる。また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、上記の波力、風力、太陽光または潮流を利用して自体的に生成した電気、または、別の外部電気を利用して海中に位置する人工漁礁120から明りが発するように構成することができる。すなわち、電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置(図示せず)を人工漁礁120及び/または柱110に設置することにより、人工漁礁120から明りを発することができる。このように人工漁礁120から明りを発する場合、魚類の餌となるプランクトンなどの動きを簡単に観察することができて、集魚効果を高めることができる。
【0034】
また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100において、人工漁礁120の機能とともに、図6〜図10及び図12に示す機能を同時に持つように構成する場合には、所定範囲の海域を決めて複数個の海洋構造物100を所定の間隔を置いて設置する必要がある。従って、このような海域の場合、海中は人工漁礁の群落を形成し、海水面の上には電気発電施設が設置されて、漁船などを含む一定規模以上の船が進入することができない。その結果、魚類の濫獲を防止することができ、最適な魚類生息環境を構築することができる。また、このような海域では、群落を形成する各々の人工漁礁から発する明りにより、海洋構造物と魚類などが海中の美しい光景を作り出し、海底観光資源として活用することができる。
【0035】
また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、図7〜図11に示すような機能を有するように、柱110が海水面の上に突出するように固定するが、このように突出された柱110の周囲に沿って海水面と一定距離を置いて釣り用甲板を設置して漁礁釣り場を形成することもできる。このような釣り用甲板の上部には、図7〜図11に示す機能を有する施設などを、柱110の上端に結合固定することもできる。
【0036】
以上、本発明の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を添付した図面を参照しながら説明したが、これは、本発明の最良の実施形態を例示的に説明したものであり、本発明を限定するものではない。
【0037】
また、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術思想の範疇を逸脱することなく、添付した特許請求の範囲内で様々な変形及び改良が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて、人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端部に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置、または釣り用甲板などが結合固定される様々な形態の海底固定型海洋構造物の機能を有する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、海中に設置される海洋構造物に関するものであり、特に、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するように、海底面に打ち込んで堅固に固定し、その上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、潮流発電装置または灯台などを各々、あるいは組み合わせて支持固定するときに用いることができる人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人工漁礁とは、沿岸漁場の水産資源の確保を目的として海洋生物の産卵及び生息空間を造成し、稚魚の隠れ場を提供するために、沿岸や近海に設置される人工的な構造物である。人工漁礁は、最初は廃船舶を沈没させたり、地上の構造物を海に投下して生息空間を造成したものからはじまり、生息空間をより効率的に造成するために、六面体型、円筒型、凹凸型構造物に設計したものに至るまで様々な形態に変貌してきた。人工漁礁の材料も様々であり、コンクリート、セラミック、鋼材などを用いたものがある。
【0003】
このような人工漁礁の大部分は、自重により海底面に固定される。一方、人工漁礁のより堅固な固定のために、韓国実用新案登録第338494号には、最下端に地盤固定具(H−ビーム)を備え、韓国実用新案登録第417728号には、逆三角柱形状のアンカーを備えて構成される。このように、人工漁礁の最下端に地盤固定具やアンカーを備えることにより、潮流による滑り安定性がある程度得られるが、滑って移動してしまう可能性があるため、最初に投下した定位置に位置すると断定することができない。すなわち、人工漁礁の最初の投下位置が変動してしまい、事後管理が難しくなるという問題点がある。さらに、高潮や津波(地震性高潮)などが発生した場合、下端に地盤固定具やアンカーを設置したとしても、転倒するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するとともに、海底の所定の深さに打ち込んで堅固に固定することにより、劣悪な外部要因でも、常に投下した位置に位置することによって、事後管理が容易な人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を提供することである。
【0005】
また、本発明の他の目的は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、潮流発電装置または灯台などを各々、あるいは組み合わせて支持固定するときに用いることができて、様々な機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による海底固定型海洋構造物は、下端部は海底面に打ち込まれて堅固に固定され、上端部は海水面の下に位置する柱と、柱と分離構成されて柱の周囲に挿入可能な柱挿入部を有する複数の部材からなる人工漁礁を含み、人工漁礁の柱挿入部が柱の周囲に挿入された状態で、人工漁礁の下端部が海底面に固着される構造を有することを特徴とする。この場合、人工漁礁は、柱挿入部を中心軸として対称に構成されることが好ましい。
【0007】
本発明の柱は、その上端部に、別途の施設物を支持固定することができるように、その上端部が海水面の上に延伸して突出されている。ここで、別途の施設物としては、波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置や釣り用甲板などがある。また、人工漁礁には、外部電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置をさらに設けることもできる。なお、本発明の柱は、多角形または円形の鋼管で形成するか、あるいは鋼管の内部にコンクリートを充填して形成することもできる。
【0008】
本発明による海底固定型海洋構造物の製作方法は、鋼管を打撃して下端部が海底面に打ち込まれて堅固に固定される柱を形成する段階と、柱の周囲に挿入可能な柱挿入部を有する複数の部材からなる人工漁礁の柱挿入部を柱の周囲に挿入しながら、人工漁礁の下端部を海底面に固着させる段階と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の人工漁礁は、複数層に分割形成され、柱の周囲に順に挿入して積み重ねることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、水産資源の組成のために海中に設置される人工漁礁と同じ機能を有するものであって、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されるので、高潮のような劣悪な外部要因でも、人工漁礁が常に投下した位置に位置することによって、事後管理が容易になるという効果がある。
【0011】
また、本発明は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて、人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端部に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置または釣り用甲板などが結合固定されて、様々な機能を有するという効果がある。
【0012】
また、本発明は、波力、風力、太陽光または潮流を通じて自体的に生成した電気、若しくは別の外部電気を利用して、海中に位置する人工漁礁から明りを発することにより、魚類の餌となるプランクトンなどの動きを簡単に観察することができて、集魚効果を高めることができる。
【0013】
また、本発明は、人工漁礁から発される明りにより、海洋構造物と魚類などが海中の美しい光景を作り出し、海底観光資源として活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の概略図。
【図2】図1に示される海洋構造物を海底に固定した状態を示す概略図。
【図3】図1に示される海洋構造物を構成する柱の複数断面形態を示す断面図。
【図4】図1に示される海洋構造物を構成する人工漁礁の平面図。
【図5】図1に示される海洋構造物の製作方法を示す概略図。
【図6−12】図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台または潮流発電装置を各々、あるいは組み合わせて固定した状態を示す各々の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法の最良の実施形態を添付した図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の概略図であり、図2は、図1に示される海洋構造物を海底に固定した状態を示す概略図であり、図3は、図1に示される海洋構造物を構成する柱の複数断面形態を示す断面図であり、図4は、図1に示される海洋構造物を構成する人工漁礁の平面図である。
【0017】
図1〜図4に示すように、本実施形態に係わる人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物100は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定される柱110と、柱110に固定される人工漁礁120とで構成される。これにより、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、海底固定型人工漁礁でもある。
【0018】
本実施形態の柱110は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されることができる大きさと長さを有するもので、多角形(四角形、六角形や八角形など)または円形の鋼管で形成することができる。また、柱110は、CFT(Concrete Filled Tube)で構成することができるが、このとき、鋼管の内部にコンクリートを一部充填するか、あるいは完全充填して構成することもできる。すなわち、鋼管を海底面に垂直な状態で打撃(例えば、杭打ち)して下端部を海底面の所定の深さに打ち込んで、堅固に固定することによって柱110を構成するか、あるいは海底面に所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された鋼管の内部にコンクリートを一部充填するか、あるいは完全充填して柱110を構成することもできる。このようにして、柱110は海底面に堅固に固定される。
【0019】
本実施形態の人工漁礁120は、柱110の周囲に固定されて漁礁の機能を有することができるものであれば、如何なる材料または形態であっても構わない。すなわち、本実施形態の人工漁礁120としては、柱110の周囲に固定することができるものであれば、現在公知のものや施設されている漁礁を含め、今降開発されるすべての漁礁も適用することができる。例えば、コンクリート、セラミックまたは鋼材などで製造されたボックス型、多面体型やタワー型などを使用することができる。
【0020】
このような人工漁礁120は、柱110周囲の一部分のみに偏心して固定されてもよいが、柱110を中心軸として周囲全体に沿って挿入または固定されることが好ましい。この場合、人工漁礁120は、柱110を中心軸として非対称に挿入または固定されてもよいが、柱110を中心軸として対称に挿入または固定されることがより好ましい。そして、人工漁礁120を柱110の周囲に固定するにあたって、一般的な溶接を含めてくさびまたはストッパーなどを用いて固定すればよい。
【0021】
本実施形態の人工漁礁120は、複数の四角錐台型構造物121と六面体型構造物122を繰り返して積み重ねることによって形成されたタワー型漁礁であって、中心軸に沿って柱110が挿入されることができる柱挿入部123を有する。ここで、四角錐台型構造物121は、構造的に安定的で、結合が容易で、強度に優れているH型鋼や円形パイプなどを、複数個の水平部材、補部材、傾斜部材及び垂直部材として用いて四角錐台型に製作したものであり、六面体型構造物122は、上記のようなH型鋼や円形パイプなどを複数個の水平部材、補部材及び垂直部材として用いて六面体型に製作したものである。このような四角錐台型構造物121及び六面体型構造物122の製作にあたって、柱110が挿入される柱挿入部123が中心軸に沿って形成されるように製作すればよい。すなわち、本実施形態の人工漁礁120は、柱挿入部123を中心軸として対称の形態を有している。さらに、人工漁礁は、柱挿入部を一側に偏心して構成しても構わない。
【0022】
以下、上記のように構成された人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物を製作する方法を説明する。
【0023】
図5は、図1に示される海洋構造物の製作方法を示す概略図である。図1〜図5に示すように、まず、鋼管を海底面に垂直に杭打ちして、その下端部を海底面の所定の深さに打ち込んで堅固に固定したそのものを柱110として構成するか、あるいは海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された鋼管の内部にコンクリートを一部充填あるいは完全充填して柱110を構成する。この場合、柱110の上端部が海水面の下に位置するように、あるいは海水面の上に突出して位置するように鋼管を杭打ちすればよい。図5は、柱110の上端部が海水面の下に位置するように杭打ちした状態が示したものである。
【0024】
その後、人工漁礁120を海中に投下するが、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定された柱110の周囲に人工漁礁120の柱挿入部123が挿入されるように投下する。この場合、人工漁礁120は、一体に形成された状態で一度に投下するか、あるいは複数層に分割形成された状態で複数回に分けて順に投下することができる。図5には、人工漁礁120を複数層に分割形成した状態で複数回に分けて順に投下して積層する過程が示されている。このように、人工漁礁120を複数層に分割形成する場合には、その運搬が容易になるとともに、投下も容易になる。
【0025】
このようにして、柱110の周囲に人工漁礁120の柱挿入部123が挿入された状態で人工漁礁120の下端部が海底面に固着され、柱110の上端部が人工漁礁120の上部面とほぼ同一線上に位置するか、上部に突出される形態を有する。このような状態で人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作を完了するか、人工漁礁120の柱挿入部123に隣接する部材を柱110に水中溶接またはくさびやストッパーなどを用いて固定することにより、本実施形態による人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物100の製作が完了される。
【実施例】
【0026】
以下、上記に説明したように、海底に堅固に固定された状態で人工漁礁の基本的な機能をしながら、さらに別の機能をする海底固定型海洋構造物の他の例について説明する。
【0027】
図6は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、波力発電装置が上下移動可能に柱の上端に支持されている状態を示す概略図である。図6に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、波の上下運動エネルギーを電気エネルギーに切り替える波力発電装置200を支持する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100において、波力発電装置200が上下移動可能なように支持する柱110は、海水面の上に所定の高さで突出すればよい。
【0028】
図7は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に風力発電装置を固定した状態を示す概略図であり、図8は、図7のように、上端に風力発電装置が固定された海洋構造物の製作方法を示す概略図である。図7及び図8に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、自然の風を利用してブレードを回し、これをギア器具などを用いて速度を高めて発電機を動作させることで電気エネルギーを発生させる風力発電装置300を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、風力発電装置300が結合固定される柱110が風力発電装置300のブレードが海水面と接触しない程度に海水面の上に充分に突出していればよい。そして、風力発電装置300を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを用いて固定すればよい。
【0029】
図9は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に太陽光発電設備を固定した状態を示す概略図である。図9に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、太陽電池を用いて太陽光を直接電力に変換する太陽光発電設備400を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、太陽光発電設備400が結合固定される柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。そして、太陽光発電設備400を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを用いて固定すればよい。
【0030】
図10は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に灯台を固定した状態を示す概略図である。図10に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、夜間に強烈な明りを発して航路を表示したり、様々な機能を有する灯台500を支持固定する役割をする。この場合、この実施形態の海底固定型海洋構造物100は、灯台500が結合固定される柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。そして、灯台500を柱110の上端に結合固定する際には、一般のボルト及びナットなどを利用して固定することができる。
【0031】
図11は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、柱に潮流発電装置を支持した状態を示す概略図である。図11に示すように、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、潮流を利用して電力を生産する潮流発電装置600を支持固定する役割をする。この場合、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、潮流発電装置600が上下移動可能に支持する柱110が海水面の上に所定の高さで突出していればよい。
【0032】
図12は、図1に示される海洋構造物を海底に固定し、上端に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台及び潮流発電装置を組み合わせて支持固定した状態を示す概略図である。
【0033】
図6〜図12から分かるように、本実施形態による海底固定型海洋構造物100は、人工漁礁の基本的な機能をしながらも、さらに別の機能をすることができる。また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、上記の波力、風力、太陽光または潮流を利用して自体的に生成した電気、または、別の外部電気を利用して海中に位置する人工漁礁120から明りが発するように構成することができる。すなわち、電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置(図示せず)を人工漁礁120及び/または柱110に設置することにより、人工漁礁120から明りを発することができる。このように人工漁礁120から明りを発する場合、魚類の餌となるプランクトンなどの動きを簡単に観察することができて、集魚効果を高めることができる。
【0034】
また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100において、人工漁礁120の機能とともに、図6〜図10及び図12に示す機能を同時に持つように構成する場合には、所定範囲の海域を決めて複数個の海洋構造物100を所定の間隔を置いて設置する必要がある。従って、このような海域の場合、海中は人工漁礁の群落を形成し、海水面の上には電気発電施設が設置されて、漁船などを含む一定規模以上の船が進入することができない。その結果、魚類の濫獲を防止することができ、最適な魚類生息環境を構築することができる。また、このような海域では、群落を形成する各々の人工漁礁から発する明りにより、海洋構造物と魚類などが海中の美しい光景を作り出し、海底観光資源として活用することができる。
【0035】
また、本実施形態の海底固定型海洋構造物100は、図7〜図11に示すような機能を有するように、柱110が海水面の上に突出するように固定するが、このように突出された柱110の周囲に沿って海水面と一定距離を置いて釣り用甲板を設置して漁礁釣り場を形成することもできる。このような釣り用甲板の上部には、図7〜図11に示す機能を有する施設などを、柱110の上端に結合固定することもできる。
【0036】
以上、本発明の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物及びその製作方法を添付した図面を参照しながら説明したが、これは、本発明の最良の実施形態を例示的に説明したものであり、本発明を限定するものではない。
【0037】
また、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術思想の範疇を逸脱することなく、添付した特許請求の範囲内で様々な変形及び改良が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、海底面の所定の深さに打ち込まれて堅固に固定されて、人工漁礁と同じ機能を有するとともに、上端部に波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置、または釣り用甲板などが結合固定される様々な形態の海底固定型海洋構造物の機能を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端部は、海底面に打ち込まれて堅固に固定され、上端部は、海水面の下に位置する柱と、
前記柱と分離構成されて前記柱の周囲に挿入することができる柱挿入部を有する複数の部材で構成される人工漁礁とを含み、
前記人工漁礁の柱挿入部が前記柱の周囲に挿入された状態で前記人工漁礁の下端部が前記海底面に固着される構造を有することを特徴とする人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項2】
前記人工漁礁は、前記柱挿入部を中心軸として対称に構成されることを特徴とする請求項1に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項3】
前記柱は、その上端部に別の施設物を支持固定することができるように、その上端部が海水面の上に延伸して突出されることを特徴とする請求項2に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項4】
前記別の施設物は、波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置、または釣り用甲板のうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項3に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項5】
前記人工漁礁には、外部から電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置がさらに設けられることを特徴とする請求項4に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項6】
前記柱は、多角形または円形の鋼管からなることを特徴とする請求項5に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項7】
前記鋼管の内部にはコンクリートが充填されていることを特徴とする請求項6に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項8】
鋼管を打撃して下端部が海底面に打ち込まれて堅固に固定される柱を形成する段階と、
前記柱の周囲に挿入することができる柱挿入部を有する複数の部材で構成された人工漁礁の柱挿入部を前記柱の周囲に挿入しながら前記人工漁礁の下端部を前記海底面に固着させる段階とを含むことを特徴とする人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【請求項9】
前記人工漁礁は、前記柱挿入部を中心軸として対称に構成されることを特徴とする請求項8に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【請求項10】
前記人工漁礁は、複数層に分割形成されて、前記柱の周囲に順に挿入されて積み重ねられることを特徴とする請求項9に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【請求項1】
下端部は、海底面に打ち込まれて堅固に固定され、上端部は、海水面の下に位置する柱と、
前記柱と分離構成されて前記柱の周囲に挿入することができる柱挿入部を有する複数の部材で構成される人工漁礁とを含み、
前記人工漁礁の柱挿入部が前記柱の周囲に挿入された状態で前記人工漁礁の下端部が前記海底面に固着される構造を有することを特徴とする人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項2】
前記人工漁礁は、前記柱挿入部を中心軸として対称に構成されることを特徴とする請求項1に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項3】
前記柱は、その上端部に別の施設物を支持固定することができるように、その上端部が海水面の上に延伸して突出されることを特徴とする請求項2に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項4】
前記別の施設物は、波力発電装置、風力発電装置、太陽光発電設備、灯台、潮流発電装置、または釣り用甲板のうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項3に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項5】
前記人工漁礁には、外部から電気を受けて明りを発する発光手段を備えた明り発散装置がさらに設けられることを特徴とする請求項4に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項6】
前記柱は、多角形または円形の鋼管からなることを特徴とする請求項5に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項7】
前記鋼管の内部にはコンクリートが充填されていることを特徴とする請求項6に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物。
【請求項8】
鋼管を打撃して下端部が海底面に打ち込まれて堅固に固定される柱を形成する段階と、
前記柱の周囲に挿入することができる柱挿入部を有する複数の部材で構成された人工漁礁の柱挿入部を前記柱の周囲に挿入しながら前記人工漁礁の下端部を前記海底面に固着させる段階とを含むことを特徴とする人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【請求項9】
前記人工漁礁は、前記柱挿入部を中心軸として対称に構成されることを特徴とする請求項8に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【請求項10】
前記人工漁礁は、複数層に分割形成されて、前記柱の周囲に順に挿入されて積み重ねられることを特徴とする請求項9に記載の人工漁礁の機能を有する海底固定型海洋構造物の製作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2010−508842(P2010−508842A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536166(P2009−536166)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005636
【国際公開番号】WO2008/060070
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(509132602)
【氏名又は名称原語表記】RA, So Sun
【住所又は居所原語表記】#2002 Galleria Palace A, Jamsil−dong, Songpa−gu, Seoul 138−791 KOREA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005636
【国際公開番号】WO2008/060070
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(509132602)
【氏名又は名称原語表記】RA, So Sun
【住所又は居所原語表記】#2002 Galleria Palace A, Jamsil−dong, Songpa−gu, Seoul 138−791 KOREA
【Fターム(参考)】
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