説明

什器

【課題】 本発明は二次元通信技術であるデジタルサイネージを利用し、美術館等で使用される展示物の説明を行い、サーバから送信される説明情報を表示する什器を提供するものである。
【解決手段】 美術館等の展示品や店舗説明等に使用する什器であって、各種通信機能を有する携帯端末機器と通信可能な端末装置と、該端末装置に接続するLANシートと、該LANシートを介してコンテンツ配信サーバに接続される通信線とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元通信技術を利用した美術館等で使用される什器に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、美術館や博物館等が多数建設され、絵画や彫刻等の多くの美術品や工芸品が展示されている。また、美術館や博物館に展示された美術品や工芸品には、それぞれ作者や展示品の内容等の説明が紹介されている。通常、このような説明は、それぞれの展示品の近 くにパネルを設け、このパネルに作者や展示品等の内容説明が行われている。
【0003】
また、美術品や工芸品等の展示物の説明を音声によって行うシステムも使用されている。例えば、特許文献1は美術館等の展示物の説明を行う音声ガイド装置の提案であり、見学者が聴きたい説明の部分を簡単な操作で聴くことができる小型軽量な音声ガイド再生装置の発明を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−143419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のパネルを使用した展示物の説明では、説明内容を修正、又は変更する毎にパネルの記載を書き換える必要がある。また、展示物の説明を音声ガイドによって行う場合には、音声ガイドの内容を録音し直す必要がある。
【0006】
そこで、本考案は二次元通信技術であるデジタルサイネージを利用し、美術館や博物館で展示される展示物の説明を行い、サーバから送信される説明情報を表示する什器を提供するものである。また、美術館や博物館に限らず、例えばショッピングモールの店舗の説明や、取り扱い商品の説明をサーバから送信される説明情報を表示する什器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は第1の発明によれば、各種通信機能を有する携帯端末機器と通信可能な端末装置と、該端末装置に接続するLANシートと、該LANシートを介してコンテンツ配信サーバに接続される通信線とを備える什器を提供することによって達成できる。
【0008】
また、上記課題は第2の発明によれば、前記携帯端末機器はWifi通信可能な装置である什器を提供することによって達成できる。
【0009】
また、上記課題は第3の発明によれば、前記コンテンツ配信サーバは各種コンテンツサーバに接続されている什器を提供することによって達成できる。
【0010】
また、上記課題は第4の発明によれば、前記端末装置は上部に所定の角度を有して取り付けられている什器を提供することによって達成できる。
【0011】
また、上記課題は第5の発明によれば、前記端末装置は上部の4方向に取り付けられている什器を提供することによって達成できる。
【0012】
さらに、上記課題は第6の発明によれば、前記端末装置は上部に所定の角度を有して取り付けら、本体は壁面に寄せて配設されている什器を提供することによって達成できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、展示物の説明内容が修正又は変更され、説明内容が更新された場合でも、常に修正された説明文のリアルタイムで表示することができる什器を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の什器の外観図である。
【図2】什器1の右側断面図である。
【図3】端末装置の表示部の表示例である。
【図4】本発明の什器を使用するシステム構成を示す図である。
【図5】Wifi通信による携帯端末機器と端末装置との通信処理を説明する図である。
【図6】他の構成の什器の外観図である。
【図7】他の構成の什器の外観図である。
【図8】他の構成の什器の外観図である。
【図9】他の構成の什器の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の什器の外観図である。同図において、什器1は筐体2と、該筐体2に所定の角度を有して取り付けられた端末装置3で構成されている。また、筐体2にはロック付きのキャスタ4が取り付けられ、移動自在に構成されている。また、筐体2には板金白焼付塗装が施され、防水仕様である。
尚、筐体2の高さは、観察者の平均身長を考慮して、例えば900mmに設定され、キャスタ4が取り付けられた転倒防止部5は、例えば450mmの長さに設定されている。
【0016】
図2は上記什器1の右側断面図であり、端末装置3の下面には内部LANシート3aが配設され、内部LANシート3aは内部LANコネクタ3bによって端末装置3に接続されている。また、内部LANシート3aは筐体2内に配設されたLANケーブル6、及びハブ7を介して後述するコンテンツ配信サーバに接続されている。
【0017】
図3は端末装置3の表示部3cの表示例である。表示部3cは絵画等の展示品の画像表示部8と、展示品の説明部9と、携帯端末表示部10で構成され、携帯端末表示部10は、利用者が所有する携帯端末機器を選択するための表示である。利用者は所有する携帯端末機器と同じ機器の表示を押下することによって、携帯端末機器を選択することができる。
【0018】
一方、図4は本例の什器1を使用するシステム構成を示す図である。上記什器1はコンテンツ配信サーバ12にLAN(local area network)等のネットワークを介して接続され、コンテンツ配信サーバ12は複数のコンテンツデータ11−1、11−2、・・・11−nに接続されている。
【0019】
例えば、コンテンツデータ11−1は絵画の情報を提供するデータであり、コンテンツデータ11−2は彫刻や工芸品の情報を提供するデータであり、更にコンテンツデータ11−3はショッピングモールでの店舗や商品情報を提供するデータであり、以下コンテンツデータ11−nまで各種データを保持する。
【0020】
コンテンツ配信サーバ12は上記各コンテンツデータ11−1、11−2、・・・11−nから必要なデータを読み出す。そして、コンテンツ配信サーバ12から前述の端末装置3にデータが供給される。また、コンテンツ配信サーバ12から供給されるコンテンツはデバイダ13によって複数の什器1のLANシート14に入力する。尚、LANシート14は前述の内部LANシート3aに対応する。したがって、コンテンツ配信サーバ12から配信されたコンテンツはLANケーブル6を介して内部LANシート3aに供給され、更に端末装置3に供給される。
【0021】
したがって、什器1の端末装置3には、コンテンツ配信サーバ12から対応するコンテンツが送信され、例えば図3に示す絵画の画像や説明文が表示部に表示される。
【0022】
一方、図5はWifi通信による携帯端末機器(以下Wifi端末で示す)16と上記端末装置3との通信処理を説明する図であり、電波の強さによって受信可能エリアaと起動エリアbが形成される。受信可能エリアaとは端末装置3からの信号を受信可能な電波強度のエリアであり、起動エリアbは更にWifi端末16の起動が可能な電波強度のエリアである。
【0023】
例えば、Wifi端末16を保持する利用者が端末装置3に近付き、先ず受信可能エリアaに入ると、端末装置3からの信号受信が可能となり、更に興味をもって近付くと、起動エリアbに入り、自動的に端末装置3が起動し、コンテンツ配信サーバ12から配信されるコンテンツが表示され、例えばWifi端末16のディスプレイに絵画の説明が表示される。例えば、図3に示す表示や、作者の紹介等、動画や音声を含めた表示が行われる。
【0024】
また、ショッピングモールであれば対応するデータが配信され、店舗の説明や商品の説明が行なわれる。例えば、店舗のメニューや商品の画像等がWifi端末16のディスプレイに表示される。
【0025】
次に、本例で使用する什器1としては、前述の図1の例に限らず、例えば図6に示す構成であってもよい。同図に示す什器20はスーパやドラッグストア等の販売店を想定したものであり、端末装置3上に、例えばA4サイズのディスプレイ21を設け、ディスプレイ21に商品情報を表示するものである。
【0026】
また、図7は壁寄せタイプの什器22であり、壁面に寄せて什器22を設置し、ショップ等に使用するものである。
【0027】
また、図8は端末装置3の表示部3bが、横長の什器23であり、例えばA4サイズの横向き表示を行なうユーザ向けの什器である。
【0028】
さらに、図9は4方向からパネル操作が可能であり、利用者の多い場所に設置される什器24である。
【0029】
尚、本実施形態においては、上記各構成の什器に限定されず、例えば赤、オレンジ、青、緑等、色の変更も可能であり、更にサイズの異なる什器についても変更可能である。
【符号の説明】
【0030】
1・・・什器
2・・・筐体
3・・・端末装置
3a・・内部LANシート
3b・・内部LANコネクタ
3c・・表示部
4・・・キャスタ
5・・・転倒防止部
6・・・LANケーブル
7・・・ハブ
8・・・画像表示部
9・・・説明部
10・・携帯端末機器表示部
11−1.11−2、11−n・・・コンテンツデータ
12・・コンテンツ配信サーバ
13・・デバイダ
14・・LANシート
16・・Wifi端末
20・・什器
21・・ディスプレイ
22・・什器
23・・什器
24・・什器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種通信機能を有する携帯端末機器と通信可能な端末装置と、
該端末装置に接続するLANシートと、
該LANシートを介してコンテンツ配信サーバに接続される通信線と、
を備えることを特徴とする什器。
【請求項2】
前記携帯端末機器はWifi通信可能な装置であることを特徴とする請求項1に記載の什器。
【請求項3】
前記コンテンツ配信サーバは各種コンテンツサーバに接続されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の什器。
【請求項4】
前記端末装置は上部に所定の角度を有して取り付けられていることを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の什器。
【請求項5】
前記端末装置は上部の4方向に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の什器。
【請求項6】
前記端末装置は上部に所定の角度を有して取り付けられ、本体は壁面に寄せて配設されていることを特徴とする請求項1、2、又3に記載の什器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−244494(P2012−244494A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113902(P2011−113902)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(506364411)ネットチャート株式会社 (2)
【Fターム(参考)】