説明

介護施設入居者への薬剤供給システム

【課題】例えば薬剤師により個々の介護施設入居者に対し必要な薬剤を必要量だけ必要な時間に投与できるよう、正確に仕分けされた状態で介護施設に届けられ、介護施設側にとっても要介護者に対する服薬管理がきわめて容易に行える介護施設入居者への薬剤供給システムを提供することを目的とする。
【解決手段】薬剤供給者と、介護施設スタッフと、介護施設入居者とを有し、介護施設用薬剤箱は、薬剤収納ケースと薬剤箱本体枠とを備え、収納ケース内を複数の空間に仕切る仕切り板と、仕切られた薬剤収納スペースと、薬剤収納スペースを複数の区切りスペースに区切る脱着自在の区切り板とを有し、薬剤箱本体枠は上下方向に積み重ね可能とされ、薬剤供給者は、介護施設用薬剤箱にあらかじめ薬剤をセットして収納してなり、該当の介護施設入居者は、セットされた薬剤を投与時に合わせて自動的に取得できる、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護施設において介護施設入居者への薬剤投与が正確に、かつスムーズに行え、もって介護施設入居者への薬剤投与が適正に管理できる介護施設入居者への薬剤供給システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に患者に投与される薬剤は、決まった量を決まった時間に飲むことでその最適な効果が期待できるのであり、また、そのように例えば医師により処方されている。
【0003】
ここで、介護施設においては、例えば、介護施設の介護施設スタッフが要介護者の服薬を管理するように構成されている。すなわち、介護施設スタッフが要介護者に、決まった時間に必要な薬を渡して服薬を行ってもらうがごときである。
【0004】
しかしながら、通常、介護施設スタッフ一人につき数人あるいは十数人の要介護者を担当し、しかも薬剤が数種類におよび、それぞれの飲む量や飲む回数が異なってくると、前記介護施設スタッフが行う服薬管理は非常に複雑となりきわめて困難であると言わざるを得ない。
また、介護施設スタッフの仕事は多岐にわたるため、服薬の時間や管理のみに拘泥できないとの実体がある。
【0005】
このような現状から、薬剤の渡し忘れや薬剤を重複して渡すなどの事態が生ずる可能性があった。
【0006】
先に述べたとおり、薬剤は、決まった量を決まった時間に飲むことが重要なのであり、飲む量が減ったり、逆に多く服用することは、薬の効果が充分に発揮されないばかりではなく、要介護者の健康を逆に害しかねないとの課題がある。
【0007】
しかして、従来においては、高齢者自身が薬の飲み忘れや飲み過ぎを防止するための介護施設用薬剤箱が発明されていたにすぎなかった(特開2003−180798号公報参照)。
【特許文献1】特開2003−180798号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
かくして本発明は、前記従来の課題を解消するために創案されたものであって、介護施設における、介護施設スタッフが要介護者の服薬管理に適用される介護施設入居者への薬剤供給システムに関するものであり、該システムによれば、例えば薬剤師により個々の介護施設入居者に対し必要な薬剤を必要量だけ必要な時間に投与できるよう、正確に仕分けされた状態で介護施設に届けられて、そのまま要介護者に届き、もって例えば、介護施設スタッフによる要介護者の服薬管理負担が大幅に軽減されることにより、要介護者の薬剤の飲み忘れや重複服薬を防止することができ、さらには、要介護者複数人分を複数の薬剤箱に分けて収納し、それを安定して重ね合わせることができるため、持ち運びが容易であり、さらに、介護施設側では何らの手当を加えることなく、そのまま要介護者に分ければよく、もって介護施設側にとっても要介護者に対する服薬管理がきわめて容易に行える介護施設入居者への薬剤供給システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるは、
介護施設入居者への薬剤供給システムであり、
所定の薬剤を前記介護施設入居者に継続的に供給する薬剤供給者と、当該薬剤供給者から供給された薬剤を受けとる介護施設スタッフと、該介護施設スタッフから前記薬剤を受け取り、継続的に薬剤の投与を受ける介護施設入居者とを有し、
前記薬剤供給者は、前記介護施設入居者個々に対する介護施設用薬剤箱を複数個用意してなり、
該介護施設用薬剤箱は、
袋入り薬剤を収納する薬剤収納ケースと、該薬剤収納ケースを内部にスライドさせて収める薬剤箱本体枠とを備え、
前記薬剤収納ケースは、略方形状をなし、該収納ケース内を複数の空間に仕切る仕切り板と、該仕切り板により仕切られた縦方向に長い空間となる薬剤収納スペースと、該縦方向に長い薬剤収納スペースを縦方向に向かい複数の区切りスペースに区切り可能とされた脱着自在の区切り板と、を有し、
前記複数の区切りスペースは、縦方向に縮小、拡大自在に形成でき、
前記薬剤箱本体枠は、上面に設けられた凸部と、該凸部が遊嵌する下面に設けられた孔部とを有して、上下方向に積み重ね可能とされ、
前記薬剤供給者は、介護施設入居者に対応する各々の介護施設用薬剤箱に、該当の介護施設入居者の薬剤投与時に合わせて、あらかじめ薬剤をセットして収納してなり、
該当の介護施設入居者は、前記セットされた薬剤を投与時に合わせて自動的に取得できる、
ことを特徴とし、
または、
投与されるべき薬剤のセットは、前記薬剤収納ケース内を「あさ」「ひる」「よる」「ねるまえ」の薬剤収納スペースに仕切ると共に、前記それぞれの薬剤収納スペース内を各曜日が記載された区切り板により縦方向に区切り、各曜日に取得する薬剤を区分けして行う、
ことを特徴とし、
または、
前記介護施設用薬剤箱は、内部が可視できる透明色部材で形成された、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば薬剤師により個々の介護施設入居者に対し必要な薬剤を必要量だけ必要な時間に投与できるよう、正確に仕分けされた状態で介護施設に届けられて、そのまま要介護者に届き、もって例えば、介護施設スタッフによる要介護者の服薬管理負担が大幅に軽減されると共に、要介護者の薬剤の飲み忘れや重複服薬を防止することができ、さらには、要介護者複数人分を複数の薬剤箱に分けて収納し、それを安定して重ね合わせることができるため、持ち運びが容易であり、さらに、介護施設側では何らの手当を加えることなく、そのまま要介護者に分ければよく、もって介護施設側にとっても要介護者に対する服薬管理がきわめて容易に行える介護施設入居者への薬剤供給システムを提供できるとの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
本発明は、介護施設入居者30へ確実、かつ迅速に薬剤を提供できる薬剤供給システムであり、所定の薬剤31を前記介護施設入居者30に継続的に供給する薬剤供給者32と、当該薬剤供給者32から供給された薬剤31を受けとる介護施設スタッフ33と、該介護施設スタッフ33から前記薬剤31を受け取り、継続的に薬剤31の投与を受ける介護施設入居者30とを有して構成される。
【0012】
そして、前記薬剤供給者32は、主に、薬剤師が該当するものであり、担当医師が行った診断に従って所定の薬剤を処方するものとなる。
そして、その処方した薬剤31を、介護施設スタッフ33の手を煩わせることなく前記介護施設入居者30個々に届けることが出来、介護施設入居者はそのまま簡単に決められた時間に決められた量の薬剤を服薬できることとなる。
そのため、前記介護施設入居者30個々に対する介護施設用薬剤箱1を複数個用意し、その介護施設用薬剤箱1に処方した薬剤31を該当の介護施設入居者30が決められた時間に決められた量の薬剤を服薬できるよう、あらかじめセットしておくのである。
【0013】
ここで、本発明における介護施設用薬剤箱1は、あらかじめ1回分として小分けされた袋入りの薬剤31を後述の通り決められた時間に決められた量の薬剤を服薬できるよう、収納できる薬剤収納ケース2と、該薬剤収納ケース2を内部にスライドさせて収める、いわゆる外箱となる薬剤箱本体枠3とを備え構成される。
ここで、前記薬剤31は、錠剤である場合、顆粒状の場合、粉末状の場合もあり、それぞれ袋に密閉収納され、小分けされるものとなる。
【0014】
次に、前記薬剤収納ケース2は、略方形状をなして形成されており、該収納ケース2内は複数の縦方向に延びる空間に仕切る仕切り板4・・・と、該仕切り板4・・・により仕切られ、前記したように縦方向に長い空間となった複数の薬剤収納スペース5・・・と、この縦方向に長い薬剤収納スペース5を縦方向に向かい、複数の区切りスペース35・・・に区切るべく、脱着自在の複数個の区切り板8・・・とを有して構成されている。そして、前記した複数個の区切りスペース35・・・は、前記区切り板8の区切り位置を調整することにより縦方向に向かいそのスペースを縮小し、または拡大自在に形成できるようになっている。
【0015】
次に、薬剤箱本体枠3は、その上面に設けられた凸部10と、該凸部10が遊嵌する下面に設けられた孔部11とを有して、上下方向に積み重ね可能とされている。
ここで、前記薬剤供給者32は、介護施設入居者30に対し、それぞれ対応する各々の介護施設用薬剤箱1を用意している。そして、そのそれぞれ対応する各々の介護施設用薬剤箱1には、対応する介護施設入居者30の薬剤投与時に合わせて、あらかじめ複数分の小分けされた薬剤31・・・をセットして収納してある。
もって、該当の介護施設入居者30は、前記セットされた薬剤31を投与時に合わせて自動的に取得できるシステムとなっているのである。
【0016】
ところで、投与されるべき薬剤31のセット方法としては、例えば、前記薬剤収納ケース2内を「あさ」「ひる」「よる」「ねるまえ」の4つの薬剤収納スペース5に仕切ると共に、前記それぞれの薬剤収納スペース5内を各曜日が記載された区切り板8を使用し、該区切り板8により縦方向に区切って区切りスペース35を形成し、その区切りスペース35に各曜日ごとに投与されて飲まなければならない薬剤31を区分けしてセットするのである。
これにより、介護施設内の介護施設入居者30は、自己の介護施設用薬剤箱1の中から薬剤収納ケース2を引いてあけ、この薬剤収納ケース2から、該当する曜日の該当する時間、例えば月曜日の「あさ」あるいは月曜日の「ひる」のスペースに収納されている「薬剤」を取り出し、その薬剤を服薬すればいいものとなっている。
【0017】
従来では、例えば介護施設入居者30に処方された薬剤は、例えば1週間の単位で大きな袋に入って、手渡されており、例えば、介護施設スタッフ33などは、その大きな袋の中から、該当する曜日の該当投与時間にあった薬剤をいちいち探さなければならず、この作業が面倒であると共に、長時間の作業となっていたのである。
しかしながら、あらかじめ薬剤供給者側で個々の該当者用に予めセットしておけば、例えば現場における介護スタッフ33の労力を著しく削減することが出来るのである。
【0018】
次に、本発明に係る前記介護施設用薬剤箱1は、耐久性のある合成樹脂製、例えばアクリル製などで、かつ内部が可視できるよう透明色部材で形成するものとする。
しかして、該介護施設用薬剤箱1の材質は、何ら制限されるものではないが、内部に収納する薬剤31の確認を容易にするため、透明色のものを用いるのが望ましいのである。
【0019】
次に、前述したように、前記薬剤収納ケース2の内部には、手前から奥行き方向に向かって、すなわち縦方向に仕切るべく仕切り板4を設けた。
本実施例においては、3枚の仕切り板4を設け、4箇所の縦長薬剤収納スペース5を形成している。
そして、前記薬剤収納スペース5の両側面下部には、薬剤収納スペース5の長手方向に沿って多数の区切り板固定突起6・・・が形成されている。そして該区切り板固定突起6の間には略同様の長さからなる溝部7が形成され、該溝部7間に区切り板8を嵌め込むことで、該薬剤収納スペース5内において縦方向に区切られた複数の区切りスペース35を形成することができるのである。
【0020】
かかる構造を採用することにより、前記区切り板8は、前記溝部7に固定してスペースを形成する区切り板8の枚数やその固定する位置を自由に選択でき、薬剤31のアレンジメントが簡単に行えるとの利点を有している。
次いで、前記薬剤収納ケース2の手前部分には幅方向に向かって、前方に張り出した引き出し用取っ手9が形成されている。該引き出し用取っ手9は、薬剤収納ケース2が前記介護施設用薬剤箱本体枠3に収まった状態から、該薬剤収納ケース2を手前に引き出しを容易にするために設けられたものである。
【0021】
また、前記引き出し用取っ手9の上面部には、前記4つの薬剤収納スペース5毎に左側の該薬剤収納スペース5から順に、「あさ」「ひる」「よる」「ねるまえ」の文字が表記されている。
すなわち、本実施例においては、薬剤収納スペース「あさ」の部分には、前記区切り板8により一週間分の区切りを作ることで、要介護者が朝に服薬する例えば一週間分の薬剤が収納されるのである。同様に、薬剤収納スペース「ひる」の部分には要介護者が昼に飲む一週間分の薬剤が、薬剤収納スペース「よる」の部分には要介護者が夜に飲む一週間分の薬剤が、薬剤収納スペース「ねるまえ」の部分には要介護者が就寝前に飲む一週間分の薬剤がそれぞれ小分けされ収納されているのである。
【0022】
さらに、引き出し用取っ手部9の前面部には、例えば、介護施設名、部屋番号、及び介護施設入居者の名前等のプレートが着脱自在に取り付けられるプレート係止部34が設けられている。
また、前記で述べたとおり、前記区切り板8の枚数及び固定する位置は自由に選択できるため、個々の要介護者に対応すべくそれぞれ異なる薬剤の種類又は薬剤の量に応じた仕切り方が可能となる。
【0023】
ここで、前記薬剤収納ケース2に収納される薬剤31は、例えば薬剤師によって行われることすでに述べた。
すなわち、本発明にかかる介護施設用薬剤箱1は、例えば薬剤師により処方通り必要な薬剤を必要量だけ必要な時間に服薬できるよう既に仕分けされた状態で介護施設に届けられるため、介護スタッフにとって、服薬の管理負担がかなり軽減されることになるのもすでに述べたとおりである。
例えば、既に仕分けられた薬剤31を、服薬時間に、薬剤収納ケース2の手前から順に要介護者に渡していけばよいだけだからである。
【0024】
次に、前記介護施設用薬剤箱本体枠3の構造について説明する。
図に示すとおり、介護施設用薬剤箱本体枠3は、方形状の箱体からなる。
そして、該介護施設用薬剤箱本体枠3の例えば上面四方隅部には、それぞれ円形状の凸部10・・・が設けられている。
また、前記介護施設用薬剤箱本体枠3の下面には、前記凸部10・・・に対向する位置において、該下面四方隅部にそれぞれ円形状の孔部11・・・が設けられている。
【0025】
このことから、複数の介護施設用薬剤箱1を上に重ねる際、下部に位置する介護施設用薬剤箱1の介護施設用薬剤箱本体枠3の凸部10と、上部に位置する介護施設用薬剤箱1の介護施設用薬剤箱本体枠3の孔部11とが嵌り合い、何段にも積み重ねることが出来るのである。しかも、上方に位置する介護施設用薬剤箱1がずれたりすることがないのである。
したがって、例えば、薬剤師による処方通りの仕分けの済んだ薬剤入りの介護施設用薬剤箱1を輸送車に積み込む際、輸送する際、また、介護施設に運び出す際においても、何段にも積み上げた複数の介護施設用薬剤箱1・・・は安定性を保持して運ぶことが出来るものとなっている。
【0026】
さらに、該介護施設用薬剤箱1を利用する介護施設においても、安定して上に積み上げることができることにより、省スペースで介護施設用薬剤箱1を管理できる。
また、前記介護施設用薬剤箱本体枠3の背面部には、例えば前記孔部11と同様の形状の、円形状の空気孔12が幅方向に、例えば3箇所にわたって設けられている。
該空気孔12が存在することにより、薬剤収納ケース2を介護施設用薬剤箱本体枠3に収める際に、該介護施設用薬剤箱本体枠3内の空気を該空気孔12を通して外部に逃すことで、スムーズに該薬剤収納ケース2の収納をすることができる。
【0027】
以上から、本発明による介護施設用薬剤箱1は、薬剤師により必要な薬を必要量だけ必要な時間に仕分けされた状態で介護施設に届けられ、介護者による要介護者の服薬の管理負担が軽減されることにより、もって、要介護者の薬の飲み忘れや重複服薬を確実に防止することができる。
また、複数の介護施設用薬剤箱1を安定して積み重ねることができるため、持ち運びが容易となり、さらに、介護施設においても管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による介護施設入居者への薬剤供給システムの概要図である。
【図2】本発明に係る介護施設用薬剤箱の外観の説明図である。
【図3】本発明に係る介護施設用薬剤箱を構成する薬剤収納ケースの外観の説明図である。
【図4】本発明に係る介護施設用薬剤箱を構成する介護施設用薬剤箱本体枠の外観の説明図である。
【図5】本発明に係る介護施設用薬剤箱の使用状態を説明した説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 介護施設用薬剤箱
2 薬剤収納ケース
3 介護施設用薬剤箱本体枠
4 仕切り板
5 薬剤収納スペース
6 区切り板固定突起
7 溝部
8 区切り板
9 引き出し用取っ手
10 凸部
11 孔部
12 空気孔
30 介護施設入居者
31 薬剤
32 薬剤供給者
33 介護施設スタッフ
34 プレート係止部
35 区切りスペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護施設入居者への薬剤供給システムであり、
所定の薬剤を前記介護施設入居者に継続的に供給する薬剤供給者と、当該薬剤供給者から供給された薬剤を受けとる介護施設スタッフと、該介護施設スタッフから前記薬剤を受け取り、継続的に薬剤の投与を受ける介護施設入居者とを有し、
前記薬剤供給者は、前記介護施設入居者個々に対する介護施設用薬剤箱を複数個用意してなり、
該介護施設用薬剤箱は、
袋入り薬剤を収納する薬剤収納ケースと、該薬剤収納ケースを内部にスライドさせて収める薬剤箱本体枠とを備え、
前記薬剤収納ケースは、略方形状をなし、該収納ケース内を複数の空間に仕切る仕切り板と、該仕切り板により仕切られた縦方向に長い空間となる薬剤収納スペースと、該縦方向に長い薬剤収納スペースを縦方向に向かい複数の区切りスペースに区切り可能とされた脱着自在の区切り板と、を有し、
前記複数の区切りスペースは、縦方向に縮小、拡大自在に形成でき、
前記薬剤箱本体枠は、上面に設けられた凸部と、該凸部が遊嵌する下面に設けられた孔部とを有して、上下方向に積み重ね可能とされ、
前記薬剤供給者は、介護施設入居者に対応する各々の介護施設用薬剤箱に、該当の介護施設入居者の薬剤投与時に合わせて、あらかじめ薬剤をセットして収納してなり、
該当の介護施設入居者は、前記セットされた薬剤を投与時に合わせて自動的に取得できる、
ことを特徴とする介護施設入居者への薬剤供給システム。
【請求項2】
投与されるべき薬剤のセットは、前記薬剤収納ケース内を「あさ」「ひる」「よる」「ねるまえ」の薬剤収納スペースに仕切ると共に、前記それぞれの薬剤収納スペース内を各曜日が記載された区切り板により縦方向に区切り、各曜日に取得する薬剤を区分けして行う、
ことを特徴とする請求項1記載の介護施設入居者への薬剤供給システム。
【請求項3】
前記介護施設用薬剤箱は、内部が可視できる透明色部材で形成された、
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の介護施設入居者への薬剤供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−42136(P2010−42136A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208015(P2008−208015)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(397048771)日本メディカルシステム株式会社 (1)
【Fターム(参考)】