説明

介護用ベッド及び介護用ベッドの動作方法

【課題】介護処理時に要する負担を軽減できる、介護用ベッド及び介護用ベッドの動作方法を提供する。
【解決手段】要介護者が横たわる、ベッド板と、前記ベッド板を昇降自在に支持する、支持機構と、介護処理時に、前記ベッド板と前記要介護者に挿入され、前記要介護者を保持する、挿入部材とを具備する。通常時に、前記ベッド板は、前記支持機構により、前記第1位置に支持される。介護処理時には、前記挿入部材により前記要介護者が保持された状態で、前記支持機構により前記ベッド板が前記第1位置よりも下方の第2位置にまで降ろされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護用ベッド及び介護用ベッドの動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
要介護者のために、介護用ベッドが用いられる。自力で入浴や排便などを行うことが困難な要介護者に対しては、介護者による補助が必要である。例えば入浴を行う場合、介護者は、要介護者を介護用ベッドから浴槽まで移動させる必要がある。そして、介護者は、入浴終了後に、要介護者を再びベッドまで移動させる必要がある。このように要介護者を介護用ベッドから別の場所に移動させることは、介護者にとって大きな負担である。
【0003】
関連技術として、特許文献1(特開2007−117522)には、介護者の労力を軽減させることを目的とした介護用ベッドシステムが記載されている。特許文献1の介護用ベッドシステムは、昇降自在な本ベッドと、その本ベッドの天井側に在ってその本ベッドと天井外の他所とを移動自在に設けられた移動体と、必要に応じて、移動体に着脱自在に係止される懸架手段とを備える。その懸架手段は、本ベッドの長手方向に寝る要介護者に対して身体の複数の所要部位の本ベッドとの間に本ベッドの幅方向に抜き差し自在に差し込まれる受板と、その受板の両端を各々係脱自在に移動体から吊り支える吊り部材とを備える。この介護用ベッドシステムでは、本ベッドを降下させることにより、要介護者が懸架手段の複数の受板で支持される。そして、要介護者は、移動体を介して本ベッドから他所へ移動可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−117522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、介護処理に要する負担を軽減できる、介護用ベッド及び介護用ベッドの動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明に係る介護用ベッドは、要介護者(6)が横たわる、ベッド板(14)と、ベッド板(14)を昇降自在に支持する、支持機構(4)と、介護処理時に、前記ベッド板と前記要介護者に挿入され、前記要介護者を保持する、挿入部材とを具備する。通常時に、ベッド板(14)は、支持機構(4)により、第1位置に支持される。介護処理時には、挿入部材により要介護者(6)が保持された状態で、支持機構(4)によりベッド板(14)が第1位置よりも下方の第2位置にまで降ろされる。
【0008】
この発明によれば、介護処理時に、挿入部材によって要介護者が支持される。そして、挿入部材によって要介護者が支持された状態で、ベッド板(14)が下方に降ろされる。この結果、要介護者を、おのずと挿入部材によって支持することができる。少ない負担で要介護者を支持することができるので、介護処理に要する負担を軽くすることができる。
【0009】
本発明に係る介護用ベッドの動作方法は、通常時に、要介護者が横たわるベッド板を、第1位置に支持するステップと、介護処理時に、前記ベッド板と前記要介護者との間に挿入部材を挿入し、前記要介護者を保持するステップと、前記保持するステップの後に、前記ベッド板を、前記第1位置よりも下方の第2位置にまで降ろすステップとを具備する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、介護処理に要する負担を軽減できる、介護用ベッド及び介護用ベッドの動作方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態に係る介護用ベッドの通常時における構成を示す側面図である。
【図2】通常時の介護用ベッドを図1に示されるA方向から見たときの側面図である。
【図3】第1の実施形態に係る介護用ベッドの介護処理時における動作方法を説明するための図である。
【図4】背板の平面図である。
【図5】第1の実施形態に係る介護用ベッドの介護処理時における動作方法を説明するための図である。
【図6】第1の実施形態に係る介護用ベッドの介護処理時における動作方法を説明するための図である。
【図7】第1の実施形態に係る介護用ベッドの介護処理時における動作方法を説明するための図である。
【図8】第1の実施形態の変形例に係る介護用ベッドを示す側面図である。
【図9】第1の実施形態の変形例に係る介護用ベッドを示す側面図である。
【図10】第2の実施形態に係る介護用ベッドを示す側面図である。
【図11】第2の実施形態に係る介護用ベッドを示す側面図である。
【図12】第2の実施形態に係る介護用ベッドを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る介護用ベッドの通常時における構成を示す側面図である。また、図2は、図1に示される介護用ベッドを、図1に示されるA方向から見たときの側面図である。
【0014】
図1及び図2に示されるように、介護用ベッドは、フレーム部材3と、ベッド板14と、支持機構4とを備えている。
【0015】
ベッド板14は、要介護者が横たわるマット部材5を載置するために設けられている。図1に示されるように、要介護者6が横たわる方向が、第1方向と定義されている。また、図2に示されるように、第1方向と水平面内で直交する方向が、第2方向と定義されている。
【0016】
支持機構4は、ベッド板14を昇降可能に支持している。支持機構4は、ベッド板14の四隅に連結された4本の支持ロッド43を備えている。各支持ロッド43は、連結軸部材41を介してベッド板14に回動可能に連結されている。また、各支持ロッド43は、車輪42を介して、床面上に配置されている。各支持ロッド43が連結軸部材41の軸周りに回動することにより、ベッド板14の位置(高さ)を変えることができる。通常時には、ベッド板14は、図1及び図2に示されるように、床面よりも上方の位置(以下、第1位置と称す)で支持される。
【0017】
フレーム部材3は、枠状のフレーム部分1と、4本の脚部2とを備えている。フレーム部分1は、マット部材5を水平方向で取り囲むように配置されている。フレーム部分1により、マット部材5が水平方向にずれることが防止される。一方、4本の脚部2は、フレーム部分1の四隅に連結されており、フレーム部分1を支持している。
【0018】
フレーム部分1の第2方向における両側には、フック群7が形成されている。フック群7は、フレーム部分1から、鉛直上方に向かって突き出ている。フック群7は、背板(後述)を支持するために設けられている。
【0019】
更に、フレーム部分1には、シート部材支持機構11が形成されている。シート部材支持機構11は、シート部材(後述)を支持するために設けられている。シート部材支持機構11は、例えば、突起により形成される。
【0020】
続いて、本実施形態に係る介護用ベッドの介護処理時における動作方法について説明する。本実施形態では、介護処理として、要介護者にシャワーを浴びせる処理を行うものとする。
【0021】
まず、図3に示されるように、マット部材5と要介護者6との間に、挿入部材として、複数(本実施形態では5枚)の背板8(挿入部材)を挿入する。図4は、各背板8の平面図である。各背板8は、要介護者6を一時的に支持するために用いられる。背板8は、矩形状であり、平板状である。背板8の長手方向の長さは、フレーム部分1の第2方向における長さに対応している。背板8の長手方向における両端部には、フック群7と対応して、フック用の開口群81が形成されている。また、背板8には、後述するつい立てを支持するための、つい立て用開口82が形成されている。背板8としては、例えば、厚みが3mm〜5mm程度の樹脂シート材を用いることができる。その樹脂シート材としては、例えば、ポリプロプレン及びポリエチレン、などが挙げられる。
【0022】
背板8を挿入した後、背板8のフック用開口群81をフレーム部分1のフック群7にはめ込む。これにより、背板8がフレーム部分1により支持される。その結果、要介護者6が、一時的に背板8によって支持される。この際、背板8にネットや布などが巻きつけられていてもよい。
【0023】
次いで、図5に示されるように、つい立て9を、つい立て用開口82に嵌めこむ。つい立て9は、シャワー時の水が周囲に散乱することを防止するために設けられる。つい立て9は、要介護者6の第2方向における両側において、背板8から鉛直上方に延びるように、配置される。
【0024】
次いで、図6及び図7に示されるように、支持機構4により、ベッド板14を床面まで降ろす。降下後のベッド板14の位置が、第2位置と定義される。このとき、要介護者6が背板8により支持されているため、ベッド板14及びマット部材5だけが降下する。その結果、マット部材5と背板8(要介護者6)との間には、空間が形成される。
【0025】
その後、マット部材5と背板8との間に形成された空間に、シート部材10(例えばビニールシート)を配置する。シート部材10は、シャワー時の水を受け止めるために配置される。従って、シート部材10としては、水が透過しないような材料が用いられる。シャワー時の水が散乱しないように、シート部材10の周縁部は、鉛直上方に折り曲げられている。シート部材10は、周縁部において、フレーム部分1に設けられたシート部材支持機構11により支持される。また、図7に示されるように、シート部材10の底部分には、シャワー時に受け止めた水を排水するための排水機構12が接続される。加えて、シート部材10は、底面が傾斜するように取り付けられる。シート部材10において、シャワー時に受け止められた水は、底面の傾斜により、排水機構12との接続部分に導かれる。
【0026】
シート部材10を取り付けた後、介護者は、要介護者6に対してシャワーを浴びせる。この際、つい立て9により、水が周囲に散乱することが防止される。また、シャワーによる水は、背板8の下部に位置するシート部材10によって受け止められ、排水機構12により排水される。
【0027】
シャワーの終了後には、上述の動作とは逆の動作により、介護用ベッドの状態が通常時の状態に戻される。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、背板8によって要介護者6を一時的に支持した状態で、シャワーなどの介護処理を行うことができる。要介護者6を移動させる必要がないので、介護処理に要する負担を軽減することができる。また、要介護者6を持ち上げたり、移動させたりする必要がないため、介護者が一人であっても、簡単に介護処理を進めることができる。
【0029】
また、本実施形態では、介護処理として、シャワーを行う場合について説明した。但し、介護処理としては、シャワーに限定されるものではない。例えば、マット部材5を第2位置に降ろした状態で、マット部材5に取り付けられたシーツを交換したり、マット部材5を干したりすることができる。このような処理も、要介護者6を移動させる必要がないため、容易に行うことができる。また、マット部材5と背板8との間に生じる空間を利用することで、要介護者6の排便処理なども、簡単に行うことができる。
【0030】
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
【0031】
図8は、本実施形態の変形例に係る介護用ベッドを示す側面図である。また、図9は、図8に示される介護用ベッドをA方向から見たときの図である。フレーム部分1にフック群7が取り付けられていると、介護処理時に邪魔になる可能性がある。そのため、図8及び図9に示されるように、フック群7を被覆するカバー部材13が追加されている。カバー部材13は、フレーム部分1に対して着脱自在であり、背板8の挿入時にだけ外される。それ以外のときには、カバー部材13によりフック群7が被覆される。このようなカバー部材13を取り付けることにより、フック群7が邪魔になることはない。
【0032】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、挿入部材として、網状のシート部材であるハンモック24が用いられる。また、ハンモック24を支持するためのハンモックフレーム20が追加される。更に、昇降機構の構成が工夫されている。これらの点において第1の実施形態から大きく変更されている。以下に、本実施形態に係る介護用ベッドを詳細に説明する。尚、第1の実施形態と同様の箇所については、説明が省略される。
【0033】
図10は、本実施形態に係る介護用ベッドの通常時の状態を示す側面図である。図10に示されるように、第1方向に沿う一方の側が前方と定義され、他方の側が後方と定義されている。図11は、図10に示される介護用ベッドを、前方側から見たときの図である。また、図12は、介護用ベッドを上方から見たときの図である。
【0034】
図10に示されるように、マット部材5はベッド板14上に載せられている。
【0035】
ベッド板14は、4本の支持ロッド43により支持されている。4本の支持ロッド43は、リンク部材25を介して、互いに連結されている。
【0036】
各支持ロッド43とベッド板14との連結部分には、連結軸部材41が設けられている。各支持ロッド43は、連結軸部材41の軸周りに回動可能である。また、各支持ロッド43は、車輪42を介して、床面上に配置されている。
【0037】
更に、各支持ロッド43には、スプリング部材16が連結されている。スプリング部材16は、一端で各支持ロッド43の途中に連結され、他端でベッド板14に連結されている。スプリング部材16は、各支持ロッド43の回動運動を弾性的に制限する。
【0038】
更に、4本の支持ロッド43のうちの一本には、ネジ部材18が連結されている。ネジ部材18は、ハンドルロッド17に螺合されている。ハンドルロッド17の一端には、ハンドル27が取り付けられている。ハンドル27を回すことにより、ハンドルロッド17におけるネジ部材18の位置が変化する。これにより、ネジ部材18が連結された支持ロッド43が、連結軸部材41の軸周りに回動する。このとき、4本の支持ロッド43は互いに連結されているため、全ての支持ロッド43が、回動する。その結果、ベッド板14を第1位置から第2位置にまで下げることが可能である。尚、ベッド板14を上昇させる場合には、ハンドル27を逆に回せばよい。
【0039】
また、図10及び図11に示されるように、ベッド板14は、その四隅で、上下ローラ19に連結されている。上下ローラ19は、フレーム部材3の脚部分2を上下に移動可能である。これにより、ベッド板14は、脚部分2に沿って、上下に移動可能である。
【0040】
以上のような構成により、ベッド板14は、第1の実施形態と同様に、昇降自在に構成されている。
【0041】
ここで、本実施形態に係る介護用ベッドには、ハンモック24を支持するためのハンモックフレーム20が更に追加されている。ハンモックフレーム20は、フレーム部材3とは独立に設けられる。以下に、ハンモックフレーム20について詳述する。
【0042】
図12に示されるように、ハンモックフレーム20は、前方部28と、後方部30と、連結部29とを備えている。前方部28は、フレーム部材3の前方に位置し、第2方向に沿って伸びている。後方部30は、フレーム部材3の後方に位置し、第2方向に沿って伸びている。連結部29は、第1方向に沿って伸びており、前方部28と後方部29とを連結している。
【0043】
前方部28と後方部30のそれぞれには、ハンモック支持ロッド22を介して、ハンモック取り付けロッド23が連結されている。
【0044】
二つのハンモック取り付けロッド23の間には、ハンモック24(網状シート部材)が取り付けられている。ハンモック24は、各ハンモック取り付けロッド23に常に取り付けられていてもよいし、各ハンモック取り付けロッド23に着脱自在に取り付けられていてもよい。
【0045】
図10及び図11に示されるように、ハンモックフレーム20の下端部には、移動機構として、車輪21が取り付けられている。車輪21により、ハンモックフレーム20を、フレーム部材3とは別の場所に移動させることが可能である。
【0046】
続いて、本実施形態に係る介護用ベッドの動作方法について説明する。
【0047】
介護処理時には、要介護者6とマット部材5との間に、ハンモック24が挿入される。これにより、要介護者6は、ハンモック24により一時的に支持される。
【0048】
続いて、ハンドル27を回して、ベッド板14を床面まで下げる。すなわち、ベッド板14を第1位置から第2位置にまで下げる。このとき、マット部材5もベッド板14と共に降下する。一方、要介護者6は、ハンモック24によって支持されているため、マット部材5からは浮かされる。
【0049】
その後、ハンモックフレーム20を、第2方向に沿って移動させる。車輪21が設けられているため、介護者は、ハンモックフレーム20を簡単に移動させることができる。ここで、フレーム部材3とは別の場所に、浴槽(図示せず)を用意しておく。ハンモックフレーム20を、要介護者6がその浴槽の上に位置するように、移動させる。そして、浴槽を上昇させるか、又はハンモック24を下ろすことにより、要介護者6を浴槽内に移動させる。この状態で、要介護者のシャワー処理や入浴処理を行うことができる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態では、ハンモック24が挿入された後にベッド板14が降ろされる。これにより、要介護者6を自ずとハンモック24により支持する(吊り下げる)ことができる。また、ハンモックフレーム20により、ハンモック24に支持された要介護者6を、簡単に別の場所にまで移動させることができる。加えて、第1の実施形態のように、複数の背板8を用いる場合と比較して、ハンモック24は簡単に要介護者6とマット部材5との間に挿入できる。これにより、より簡単に介護処理を行うことができる。
【0051】
尚、本実施形態は、第1の実施形態に対して独立するものではない。必要に応じて、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせて用いることもできる。例えば、第2の実施形態において、ハンモックフレーム20を移動させずに、ハンモック24とマット部材5との間に生じた空間にシート部材10を配置してもよい。そして、ハンモックフレーム20を移動させずに、マット部材5の上方で要介護者6にシャワーを浴びせてもよい。このような形態であっても、介護処理に要する負担を軽減することが可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 フレーム部分
2 脚部分
3 フレーム部材
4 支持機構
41 連結軸部材
42 車輪
43 支持ロッド
5 マット部材
6 要介護者
7 フック
8 背板
81 開口(フック用)
82 つい立て用開口
9 つい立て
10 シート部材
11 シート部材支持機構
12 排水機構
13 カバー部材
14 ベッド板
16 スプリング部材
17 ハンドルロッド
18 昇降ネジ
19 上下ローラー
20 ハンモックフレーム
21 車輪
22 ハンモック支持ロッド
23 ハンモック取り付けロッド
24 ハンモック
25 リンク部材
27 ハンドル
28 前方部
29 連結部
30 後方部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
要介護者が横たわる、ベッド板と、
前記ベッド板を昇降自在に支持する、支持機構と、
介護処理時に、前記ベッド板と前記要介護者に挿入され、前記要介護者を保持する、挿入部材と、
を具備し、
通常時に、前記ベッド板は、前記支持機構により、前記第1位置に支持され、
介護処理時には、前記挿入部材により前記要介護者が保持された状態で、前記支持機構により前記ベッド板が前記第1位置よりも下方の第2位置にまで降ろされる
介護用ベッド。
【請求項2】
請求項1に記載された介護用ベッドであって、
更に、
前記ベッド板を取り囲むように配置された、フレーム部材
を具備し、
前記挿入部材は、介護処理時に前記要介護者と前記ベッド板との間に挿入される背板を備えており、
前記フレーム部材には、介護処理時に前記背板を支持する、背板支持機構が形成されている
介護用ベッド。
【請求項3】
請求項2に記載された介護用ベッドであって、
前記フレーム部材には、シート部材を支持するためのシート部材支持機構が設けられ、
前記シート部材は、介護処理時に、前記第2位置に位置する前記ベッド板と前記背板との間に形成される空間に配置され、
介護処理として前記要介護者にシャワーを浴びせたときに、前記シート部材が、前記要介護者の下方に流れた水を受け止める
介護用ベッド。
【請求項4】
請求項2又は3に記載された介護用ベッドであって、
前記背板は、介護処理時につい立てを支持する、つい立て支持機構を備えており、
介護処理として前記要介護者にシャワーを浴びせたときに、前記つい立てにより、水が散乱することが防止される
介護用ベッド。
【請求項5】
請求項2乃至4の何れかに記載された介護用ベッドであって、
前記要介護者が横たわる方向が第1方向と定義され、
水平面内で前記第1方向と直交する方向が第2方向と定義され、
前記背板支持機構は、前記フレーム部分において、前記第2方向に沿う両側に設けられ、
前記背板は、第2方向に沿って、前記要介護者と前記ベッド板との間に挿入される
介護用ベッド。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れかに記載された介護用ベッドであって、
前記背板支持機構は、前記フレーム部分から鉛直上方に突き出したフック群を備え、
前記背板には、前記フック群に対応する位置に設けられ、前記フック群が挿入される、開口群を備えている
介護用ベッド。
【請求項7】
請求項1に記載された介護用ベッドであって、
更に、
前記フレーム部材に対して独立に設けられた、ハンモックフレーム、
を具備し、
前記挿入部材は、網状シート部材により形成され、
前記ハンモックフレームは、前記網状シート部材を支持し、
前記ハンモックフレームには、前記ハンモックフレームを移動させる移動機構が取り付けられており、
介護処理時には、前記網状シート部材により前記要介護者が支持された状態で、前記昇降機構により前記ベッド板が前記第2位置にまで降ろされ、前記移動機構により前記ハンモックフレームが前記フレーム部材から離れた位置に移動させられる
介護用ベッド。
【請求項8】
通常時に、要介護者が横たわるベッド板を、第1位置に支持するステップと、
介護処理時に、前記ベッド板と前記要介護者との間に挿入部材を挿入し、前記要介護者を保持するステップと、
前記保持するステップの後に、前記ベッド板を、前記第1位置よりも下方の第2位置にまで降ろすステップと、
を具備する
介護用ベッドの動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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