説明

仮想マシンシステム、仮想マシンサーバ、仮想マシン運用方法、及び仮想マシン運用プログラム

【課題】 差分ディスク形式の仮想マシンシステムにおいて、参照用のレプリカイメージが利用できなくなった場合に、参照先を自動変更する。
【解決手段】 仮想マシンシステムが、1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、仮想マシンサーバに接続され、仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備え、ストレージが、マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、仮想マシンサーバが、何れかの参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていたVMファイルの参照先を変更する参照変更手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、差分ディスク形式の仮想マシンシステムに関し、特に、参照用のレプリカイメージが利用できなくなった場合に、参照先を自動変更する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、仮想化技術を用いて、サーバ装置において仮想マシン(バーチャルマシン(Virtual Machine))を動作させるシステムが多くなってきている。
【0003】
仮想マシンの実体は、ストレージに格納されているファイルであり、そのファイルには、仮想的なハードディスク(仮想ディスク)を実現するためのディスクイメージや構成情報(ハードウェアの情報・コンピュータ名・IPアドレスなど)が含まれる。
【0004】
このディスクイメージには、OS(ゲストOS)やアプリケーションが含まれており、仮想マシン上のゲストOSは、仮想ディスク対して、通常のハードディスクと同様に書き込み読み込みを行う。
【0005】
仮想マシンは一台一台個別で作成することもできるが、一台の仮想マシン(以下、マスタ仮想マシンとする)だけを準備し、このマスタ仮想マシンを元に、コンピュータ名やIPアドレスなど固有情報だけを変更して、複数の仮想マシンを作成することもできる。
【0006】
このとき、マスタ仮想マシンのディスクイメージが各仮想マシンにコピーされた後、固有情報の変更がおこなわれる。これにより、仮想マシンのセットアップの手間を減らすことができる。
【0007】
マスタ仮想マシンから多数の仮想マシンを作成すると、マスタ仮想マシンの仮想ディスク容量と仮想マシンの台数に応じたディスク容量が必要になる。仮想マシンの作成は固有情報だけを変更するものであり、ディスクイメージに加わる変更は軽微なものである。そのため、仮想マシン作成直後は、マスタ仮想マシンのディスクイメージと作成された仮想マシンのディスクイメージは、共通している部分が多く、無駄が多い。
【0008】
そこで、仮想マシンごとにマスタ仮想マシンのディスクイメージを完全にコピーするのではなく、1つだけ仮想マシンのディスクイメージのコピー(以下、レプリカイメージとする)を用意し、仮想マシンにはそのディスクイメージのコピーを参照させることで、共通部分を複数の仮想マシンで共有する形式が取られることがある。
【0009】
この場合、各仮想マシンには、差分ディスクと呼ばれる仮想ディスクがそれぞれ作成され、レプリカイメージとの差分に関しては、差分ディスクに書き込みが行われる。
【0010】
各仮想マシンにおいて、読み込みは、まず、レプリカイメージと差分ディスクの両方が利用される。この形式は、差分ディスク形式と呼ばれる。
【0011】
なお、1つのレプリカイメージを多数の仮想マシンで参照すると、レプリカイメージの読み込みが多くなり、性能劣化につながることから、仮想マシンの数に応じて、複数のレプリカイメージが作られることも多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−102415号公報
【特許文献2】特開2010−231661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
差分ディスク形式では、レプリカイメージの破損等によりレプリカイメージにアクセスできないといった状況になった場合、そのレプリカイメージを参照する仮想マシンはすべて正常に動作できなくなるという課題がある。
【0014】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述の課題を解決し、差分ディスク形式の仮想マシンシステムにおいて、参照用のレプリカイメージが利用できなくなった場合に、参照先を自動変更する仮想マシンシステム、仮想マシンサーバ、仮想マシン運用方法、及び仮想マシン運用プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の仮想マシンシステムは、1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、仮想マシンサーバに接続され、仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備え、ストレージが、マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、仮想マシンサーバが、何れかの参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていたVMファイルの参照先を変更する参照変更手段とを含む。
【0016】
本発明の第1の仮想マシンサーバは、1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、仮想マシンサーバに接続され、仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシンサーバであって、マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルの何れかがアクセスできなくなった場合に、仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルの構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていたVMファイルの参照先を変更する参照変更手段を備える。
【0017】
本発明の第1の仮想マシン運用方法は、1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、仮想マシンサーバに接続され、仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシン運用方法であって、ストレージに、マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、仮想マシンサーバが、何れかの参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていたVMファイルの参照先を変更する参照変更ステップを有する。
【0018】
本発明の第1の仮想マシン運用プログラムは、1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、仮想マシンサーバに接続され、仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステム上で動作する仮想マシン運用プログラムであって、ストレージに、マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、仮想マシンサーバに、何れかの参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていたVMファイルの参照先を変更する参照変更処理を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、差分ディスク形式の仮想マシンシステムにおいて、参照用のレプリカイメージが利用できなくなった場合に、参照先を自動変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態による仮想マシンシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態による構成情報の構成例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態による参照関係情報テーブルの構成例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態による利用可能レプリカイメージ情報テーブルの構成例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態による仮想マシンシステムの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の仮想マシンサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上記課題への解決方法として、本特許では、各仮想マシンに対して、参照可能なレプリカイメージを複数設定することで多重化をおこなう。このため、参照しているレプリカイメージが利用不可になったときに、他のレプリカイメージを参照するように変更することでダウンタイムなく仮想マシンの使用を継続できる。
【0022】
なお、上述のように、通常レプリカイメージは仮想マシンの数に応じて複数作成されるため、本解決方法のために、新たにレプリカイメージを作成する必要がない場合も多い。
【0023】
また、レプリカイメージの障害時に、仮想マシンの参照するレプリカイメージを変更することで、あるレプリカイメージへの参照が集中する可能性があり、これが、上述のように性能劣化につながるおそれがある。
【0024】
これを回避するために、本解決手段では、一つのレプリカイメージへの参照が多くなった場合に、参照を分散させる機能を持たせる。
【0025】
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を以下に詳述する。なお、上述の本願発明の目的のほか、他の技術的課題、その技術的課題を解決する手段及びその作用効果についても、以下の実施形態による開示によって明らかとなるものである。
【0026】
なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による仮想マシンシステム1000の構成を示すブロック図である。
【0028】
図1を参照すると、仮想マシンシステム1000は、仮想マシンサーバ100と、ストレージ200と、管理サーバ300とから構成される。
【0029】
仮想マシンサーバ100は、ハイパーバイザ110と1つ以上の仮想マシン120(120−1〜120−n)と、参照変更手段130とを含む。
【0030】
ハイパーバイザ110は、仮想マシンサーバ100が有しているCPUやメモリなどの資源を各仮想マシンに割り当てる機能を有している。
【0031】
仮想マシン120上では、ゲストOS121と各種アプリケーション(AP)122が動作している。仮想マシン120はハイパーバイザ110から資源を配分され、ゲストOS121は、配分されたCPU・メモリを利用したり、ハイパーバイザ110を通してストレージ200にアクセスしたりすることが可能である。
【0032】
なお、図1において図示は省略しているが、仮想マシンサーバ100は、仮想マシン120の他に、1台のマスタ仮想マシン140を含む。
【0033】
参照変更手段130は、あるレプリカイメージ221−kに障害が発生したときに、該レプリカイメージ221−kを参照するVMファイル230―nの参照先を変更する機能を有する。
【0034】
また、参照変更手段130は、VMファイル230―nの参照先を変更した場合、変更内容を管理サーバ300に通知する機能を有する。
【0035】
また、参照変更手段130は、管理サーバ300から所定のVMファイル230−nについて参照先のレプリカイメージ221を変更するよう要求があった場合、該要求に従い参照先を変更する。
【0036】
ストレージ200は、マスタVMファイル210と、参照用レプリカファイル220(220−1〜220−k)と、VMファイル230(230−1〜230−n)とを格納している。
【0037】
マスタVMファイル210は、マスタ仮想マシン140に対応するファイルであり、マスタイメージ211と構成情報ファイル212とで構成される。
【0038】
マスタイメージ211は、マスタ仮想マシン140のディスクイメージであり、インストールされているOSやアプリケーションの情報、レジストリ情報、ファイル情報などが格納されている。構成情報ファイル212は、マスタ仮想マシン140のコンピュータ名やIPアドレスの情報を格納している。
【0039】
参照用レプリカファイル220(220−1〜220−k)は、レプリカイメージ221(221−1〜221−k)を有する。
【0040】
レプリカイメージ221は、マスタVMファイル210のマスタイメージ211のコピーである。レプリカイメージ211は、各仮想マシン120から、読み込みのためにアクセスされる。参照用レプリカファイル220は、複数作成できる。
【0041】
参照用レプリカファイル220は、マスタVMファイル210のマスタイメージ211をコピーすることで作成される。この際、同じマスタVMファイル210から、複数の参照用レプリカファイル220を作成しておく。
【0042】
VMファイル230は、各仮想マシン120に対応するファイルであり、差分ディスク231と構成情報232で構成される。
【0043】
VMファイル230は、管理サーバ300によってレプリカイメージ221を元に作成され、差分ディスク231と構成情報232が作成される。
【0044】
このとき、差分ディスク231は空であり、構成情報232にはハードウェア情報やコンピュータ名、IPアドレスなどの他、参照するレプリカイメージ221が設定される。
【0045】
また、構成情報232には、図2の様に、VMファイル230のID番号、コンピュータ名、IPアドレス、参照するレプリカイメージ221、設定されたレプリカイメージ221にアクセス出来ない場合にアクセスする予備のレプリカイメージ221のリストが設定される。予備のレプリカイメージ221は、優先順位が高い順にリストとして書き込まれる。
【0046】
VMファイル230がハイパーバイザ110に読み込まれることで仮想マシン120が起動される。
【0047】
このとき、参照するレプリカイメージ221と差分ディスク231が読み込まれ、ゲストOS121(121−1〜121−n)やAP122(122−1〜122−n)が起動する。起動した仮想マシン120のゲストOS121が、仮想ディスクにデータの書き込みを行うと、差分ディスク231にデータが書き込まれる。
【0048】
管理サーバ300は、記憶手段310と、仮想マシン作成手段320と、参照分散手段330とOS340とから構成される。
【0049】
OS340は、管理サーバ300のOSである。
【0050】
記憶手段310は、参照関係情報テーブル311と、利用可能レプリカイメージ情報テーブル312を有する。
【0051】
参照関係情報テーブル311は、図3に示すように、各VMファイル230が現在どのレプリカイメージ221を参照しているかの紐付け情報を格納している。
【0052】
すなわち、参照関係情報テーブル311は、各VMファイル230が現在参照しているレプリカイメージ221の情報を格納している。
【0053】
利用可能レプリカイメージ情報テーブル312は、図4に示すように、現在利用可能なレプリカイメージ221の情報を格納している。
【0054】
仮想マシン作成手段320は、レプリカイメージ221を元にVMファイル230を作成する機能を有する。
【0055】
参照分散手段330は、参照関係情報テーブル311を参照し、VMファイル230からの参照が集中しているレプリカイメージ221がある場合、VMファイル230の参照を分散させる機能を有する。
【0056】
参照分散手段330は、あるレプリカイメージ221―kに障害が発生し、ハイパーバイザ110によって該レプリカイメージ221―kを参照していたVMファイル230―nの参照先が変更されたことを参照変更手段130から通知された場合に、分散が必要かどうかを判定する。
【0057】
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態による仮想マシンシステム1000の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0058】
図5は、本実施の形態による仮想マシンシステム1000における参照用レプリカファイル221の障害時の動作を示すフローチャートである。
【0059】
図5を参照すると、まず、レプリカイメージ221−kの破損等によりレプリカイメージ221−kにアクセス出来ない場合、仮想ディスクへの読み込み書き込みを行うハイパーバイザ110が、その障害を検知する(ステップS501)。
【0060】
障害を検知したハイパーバイザ110は、該レプリカイメージ221−kを参照先としているVMファイル230−nのID番号を、参照変更手段130へ通知する(ステップS502)。
【0061】
参照変更手段130は、通知されたVMファイル230−nのID番号に基づいて構成情報232−nを特定し、該構成情報232−nから、予備のレプリカイメージ221のリストを読み込む(ステップS503)。
【0062】
次いで、参照変更手段130は、予備のレプリカイメージ221のリストの中に、正常なレプリカイメージ221があるかを確認する(ステップS504)。
【0063】
正常なレプリカイメージ221が1つもない場合、エラーとなり処理は終了する(ステップS504”NO”)。
【0064】
正常なレプリカイメージ221がある場合(ステップS504”YES”)、参照変更手段130は、正常なレプリカイメージ221の中から、リストでの優先度が最も高いレプリカイメージ221−kを、新たな参照先として構成情報232−nを書き換える(ステップS505)。
【0065】
なお、当然ながら、正常なレプリカイメージ221が1つだけであった場合は、該正常なレプリカイメージ221が新たな参照先となる。
【0066】
また、ハイパーバイザ110から複数のID番号を通知されていた場合は、それぞれのVMファイル230について、同様の動作を行う。
【0067】
構成情報232−nを書き換えた後、参照変更手段130は、その旨を、仮想マシンサーバ100のハイパーバイザ110と、管理サーバ300の参照分散手段330に通知する(ステップS506)。
【0068】
通知を受け取った仮想マシンサーバ100のハイパーバイザ110は、その時点から、アクセスできなくなったレプリカイメージ221を参照していたVMファイル230の参照先を新たな参照先レプリカイメージ221に変更して、仮想マシンを動作させる(ステップS507)。
【0069】
一方、参照変更手段130からの通知を受け取った管理サーバ300の参照分散手段330は、参照関係情報テーブル311と利用可能レプリカイメージ情報テーブル312を書き換える(ステップS508)。
【0070】
参照分散手段330は、利用可能レプリカイメージ情報テーブル312において、アクセスできなくなったレプリカイメージ221−kの利用可能情報を利用不可(”×”)に書き換える。
【0071】
また、参照分散手段330は、参照関係情報テーブル311において、参照先の変更があったVMファイル230−nの参照先のレプリカイメージ221を、新たな参照先へ書き換える。
【0072】
このとき、あるレプリカイメージ221−kに各VMファイル230の参照が集中する可能性がある。参照するVMファイル230が多くなると、そのレプリカイメージ221−kの読み込みが集中し、性能が劣化する可能性がある。
【0073】
そのため、参照分散手段330は、参照関係情報テーブル311の書き換えを行った後、参照関係情報テーブル311を参照し、1つのレプリカイメージ221−kにVMファイル230からの参照が集中していないかどうかを確認し、参照を分散させる必要があるか否かを判定する(ステップS509)。
【0074】
ここで、分散させる必要があるか否かの判定方法と分散方法は、例えば、予め1つのレプリカイメージ221を参照するVMファイル230の数に上限値を定めておき、上限値を超えているレプリカイメージ221を参照しているVMファイル230を、参照数が少ないレプリカイメージ221を参照するように分散させる方法がある。ただしこれに限定はされない。
【0075】
参照を分散させる必要がなければ、処理を終了する(ステップS509”NO”)。
【0076】
参照を分散させる必要があると判定した場合(ステップS509”YES”)、参照分散手段330は、仮想マシンサーバ100の参照変更手段139に、各VMファイル230に参照させるレプリカイメージ221のリストを送付し、参照の変更を要求する(ステップS512)。
【0077】
例えば、レプリカイメージ211を適切に書き換えた参照関係情報テーブル311の内容をリストとすることができる。
【0078】
VMファイル230に参照させるレプリカイメージのリストを受け取り、参照の変更を要求された参照変更手段130は、上述したステップS505からの処理を行う。
【0079】
なお、参照分散手段330からの変更要求に対しては、参照変更手段130は、参照分散手段330から送付されたリストに基づいて変更を行う。
【0080】
(第1の実施の形態による効果)
【0081】
本実施の形態によれば、あるレプリカイメージ221−kにアクセスできなくなった場合、該レプリカイメージ221−kを参照していたVMファイル230−nの参照先が自動的に変更されるため、仮想マシン120−nが引き続き動作可能となる。
【0082】
また、本実施の形態によれば、VMファイル230の参照先が変更されると、その都度、特定のレプリカイメージ221−kへの参照が集中していないかが判定され、集中している場合は参照先の分散処理が行われることにより、性能劣化を防ぐことができる。
【0083】
なお、管理サーバ300を除いた構成としても、上述した本発明の課題を解決することができる。
【0084】
次に、本発明の仮想マシンサーバ100のハードウェア構成例について、図6を参照して説明する。図6は、仮想マシンサーバ100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0085】
図6を参照すると、仮想マシンサーバ100は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)801、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部802、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部803、入力装置805や出力装置806及び記憶装置807と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部804、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス808を備えている。記憶装置807は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
【0086】
本発明の仮想マシンサーバ100の参照変更手段130は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置807に格納し、そのプログラムを主記憶部802にロードしてCPU801で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【0087】
また、管理サーバ300も、上記のようなハードウェア構成を有し、該管理サーバ300が有する各機能をハードウェア的又はソフトウェア的に実現する。
【0088】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0089】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0090】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0091】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施する時には、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0092】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0093】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0094】
(付記1)
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、
前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備え、
前記ストレージが、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバが、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更手段とを含む
ことを特徴とする仮想マシンシステム。
【0095】
(付記2)
前記構成情報は、前記予備の参照先レプリカイメージの情報が、優先度の高い順にリストされ、
前記参照変更手段は、優先度が最も高い予備の参照先レプリカイメージを、新たな参照先レプリカイメージとすることを特徴とする付記1に記載の仮想マシンシステム。
【0096】
(付記3)
前記仮想マシンの作成及び管理を行う管理サーバを備え、
前記管理サーバが、
特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中している場合に、各前記VMファイルの参照先の変更を前記参照変更手段に指示する参照分散手段を備えることを特徴とする付記1又は付記2に記載の仮想マシンシステム。
【0097】
(付記4)
前記管理サーバが、
各前記VMファイルの参照先レプリカイメージを管理する参照関係情報テーブルと、
各前記レプリカイメージが利用可能か否かを管理する利用可能レプリカイメージ情報テーブルとを含み、
前記参照分散手段は、
前記参照関係情報テーブルと、前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルとに基づいて、各前記VMファイルの新たな参照先を決定し、前記参照変更手段に通知し、
前記参照変更手段は、当該通知に基づき、各前記VMファイルの参照先を変更することを特徴とする付記3に記載の仮想マシンシステム。
【0098】
(付記5)
前記参照変更手段は、
前記VMファイルの参照先を変更した場合、その旨を前記参照分散手段に通知し、
前記参照分散手段は、
当該通知があった場合、前記参照関係情報テーブルと前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルを書き換えた後、特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中しているか否かを判定することを特徴とする付記3又は付記4に記載の仮想マシンシステム。
【0099】
(付記6)
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシンサーバであって、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルの何れかがアクセスできなくなった場合に、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルの前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更手段を
備えることを特徴とする仮想マシンサーバ。
【0100】
(付記7)
前記構成情報は、前記予備の参照先レプリカイメージの情報が、優先度の高い順にリストされ、
前記参照変更手段は、優先度が最も高い予備の参照先レプリカイメージを、新たな参照先レプリカイメージとすることを特徴とする付記6に記載の仮想マシンサーバ。
【0101】
(付記8)
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシン運用方法であって、
前記ストレージに、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバが、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更ステップを有する
ことを特徴とする仮想マシン運用方法。
【0102】
(付記9)
前記構成情報は、前記予備の参照先レプリカイメージの情報が、優先度の高い順にリストされ、
前記参照変更ステップで、優先度が最も高い予備の参照先レプリカイメージを、新たな参照先レプリカイメージとすることを特徴とする付記8に記載の仮想マシン運用方法。
【0103】
(付記10)
前記仮想マシンの作成及び管理を行う管理サーバが、
特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中している場合に、各前記VMファイルの参照先の変更を前記仮想マシンサーバに指示する参照分散ステップを含むことを特徴とする付記8又は付記9に記載の仮想マシン運用方法。
【0104】
(付記11)
前記管理サーバが、
各前記VMファイルの参照先レプリカイメージを管理する参照関係情報テーブルと、
各前記レプリカイメージが利用可能か否かを管理する利用可能レプリカイメージ情報テーブルとを含み、
前記参照分散ステップで、
前記参照関係情報テーブルと、前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルとに基づいて、各前記VMファイルの新たな参照先を決定し、前記参照変更手段に通知し、
前記参照変更手段は、当該通知に基づき、各前記VMファイルの参照先を変更することを特徴とする付記10に記載の仮想マシン運用方法。
【0105】
(付記12)
前記参照変更ステップで、
前記VMファイルの参照先を変更した場合、その旨を前記管理サーバに通知し、
前記参照分散ステップで、
当該通知があった場合、前記参照関係情報テーブルと前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルを書き換えた後、特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中しているか否かを判定することを特徴とする付記10又は付記11に記載の仮想マシン運用方法。
【0106】
(付記13)
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステム上で動作する仮想マシン運用プログラムであって、
前記ストレージに、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバに、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更処理を実行させる
ことを特徴とする仮想マシン運用プログラム。
【0107】
(付記14)
前記構成情報は、前記予備の参照先レプリカイメージの情報が、優先度の高い順にリストされ、
前記参照変更処理で、優先度が最も高い予備の参照先レプリカイメージを、新たな参照先レプリカイメージとすることを特徴とする付記13に記載の仮想マシン運用プログラム。
【0108】
(付記15)
前記仮想マシンの作成及び管理を行う管理サーバに、
特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中している場合に、各前記VMファイルの参照先の変更を前記仮想マシンサーバに指示する参照分散処理を実行させることを特徴とする付記13又は付記14に記載の仮想マシン運用プログラム。
【0109】
(付記16)
前記管理サーバが、
各前記VMファイルの参照先レプリカイメージを管理する参照関係情報テーブルと、
各前記レプリカイメージが利用可能か否かを管理する利用可能レプリカイメージ情報テーブルとを含み、
前記参照分散処理で、
前記参照関係情報テーブルと、前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルとに基づいて、各前記VMファイルの新たな参照先を決定し、前記参照変更手段に通知し、
前記参照変更手段は、当該通知に基づき、各前記VMファイルの参照先を変更することを特徴とする付記15に記載の仮想マシン運用プログラム。
【0110】
(付記17)
前記参照変更処理で、
前記VMファイルの参照先を変更した場合、その旨を前記管理サーバに通知し、
前記参照分散処理で、
当該通知があった場合、前記参照関係情報テーブルと前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルを書き換えた後、特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中しているか否かを判定することを特徴とする付記15又は付記16に記載の仮想マシン運用プログラム。
【符号の説明】
【0111】
1000:仮想マシンシステム
100:仮想マシンサーバ
110:ハイパーバイザ
120(120−1〜120−n):仮想マシン
121(121−1〜121−n):ゲストOS
122(122−1〜122−n):AP
130:参照変更手段
140:マスタ仮想マシン
200:ストレージ
210:マスタVMファイル
211:マスターイメージ
212:構成情報
220(220−1〜220−k):参照用レプリカファイル
221(221−1〜221−k):レプリカイメージ
230(230−1〜230−n):VMファイル
231(231−1〜231−n):差分ディスク
232(232−1〜232−n):構成情報
300:管理サーバ
310:記憶手段
311:参照関係情報テーブル
312:利用可能レプリカイメージ情報テーブル
320:仮想マシン作成手段
330:参照分散手段
340:OS
801:CPU
802:主記憶部
803:通信部
804:入出力インタフェース部
805:入力装置
806:出力装置
807:記憶装置
808:システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、
前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備え、
前記ストレージが、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバが、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更手段とを含む
ことを特徴とする仮想マシンシステム。
【請求項2】
前記構成情報は、前記予備の参照先レプリカイメージの情報が、優先度の高い順にリストされ、
前記参照変更手段は、優先度が最も高い予備の参照先レプリカイメージを、新たな参照先レプリカイメージとすることを特徴とする請求項1に記載の仮想マシンシステム。
【請求項3】
前記仮想マシンの作成及び管理を行う管理サーバを備え、
前記管理サーバが、
特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中している場合に、各前記VMファイルの参照先の変更を前記参照変更手段に指示する参照分散手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仮想マシンシステム。
【請求項4】
前記管理サーバが、
各前記VMファイルの参照先レプリカイメージを管理する参照関係情報テーブルと、
各前記レプリカイメージが利用可能か否かを管理する利用可能レプリカイメージ情報テーブルとを含み、
前記参照分散手段は、
前記参照関係情報テーブルと、前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルとに基づいて、各前記VMファイルの新たな参照先を決定し、前記参照変更手段に通知し、
前記参照変更手段は、当該通知に基づき、各前記VMファイルの参照先を変更することを特徴とする請求項3に記載の仮想マシンシステム。
【請求項5】
前記参照変更手段は、
前記VMファイルの参照先を変更した場合、その旨を前記参照分散手段に通知し、
前記参照分散手段は、
当該通知があった場合、前記参照関係情報テーブルと前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルを書き換えた後、特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中しているか否かを判定することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の仮想マシンシステム。
【請求項6】
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシンサーバであって、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルの何れかがアクセスできなくなった場合に、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルの前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更手段を
備えることを特徴とする仮想マシンサーバ。
【請求項7】
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステムの仮想マシン運用方法であって、
前記ストレージに、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバが、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更ステップを有する
ことを特徴とする仮想マシン運用方法。
【請求項8】
前記仮想マシンの作成及び管理を行う管理サーバが、
特定の参照用レプリカイメージへの参照が集中している場合に、各前記VMファイルの参照先の変更を前記仮想マシンサーバに指示する参照分散ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の仮想マシン運用方法。
【請求項9】
前記管理サーバが、
各前記VMファイルの参照先レプリカイメージを管理する参照関係情報テーブルと、
各前記レプリカイメージが利用可能か否かを管理する利用可能レプリカイメージ情報テーブルとを含み、
前記参照分散ステップで、
前記参照関係情報テーブルと、前記利用可能レプリカイメージ情報テーブルとに基づいて、各前記VMファイルの新たな参照先を決定し、前記参照変更手段に通知し、
前記参照変更手段は、当該通知に基づき、各前記VMファイルの参照先を変更することを特徴とする請求項8に記載の仮想マシン運用方法。
【請求項10】
1つ以上の仮想マシンが動作する仮想マシンサーバと、前記仮想マシンサーバに接続され、前記仮想マシンに関する所定の情報を格納するストレージとを備える仮想マシンシステム上で動作する仮想マシン運用プログラムであって、
前記ストレージに、
マスタ仮想マシンのディスクイメージをコピーしたレプリカイメージを有する複数の参照用レプリカファイルと、前記仮想マシンのディスクイメージと、参照先レプリカイメージの情報と予備の参照先レプリカイメージの情報を含む構成情報を有するVMファイルとを含み、
前記仮想マシンサーバに、
何れかの前記参照用レプリカファイルがアクセスできなくなった場合に、前記構成情報に基づいて、当該参照用レプリカファイルを参照先としていた前記VMファイルの参照先を変更する参照変更処理を実行させる
ことを特徴とする仮想マシン運用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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