説明

伸縮ゴム筒

【課題】 車両走行時混雑時の市街地を除けば一般道、高速道においては巡行速度にて走行する時間が多い、そこで車輪の付いた重量物の慣性力を生かして燃料を使わず巡行速度を維持する事が出来ないかを課題として研究を進めた、
【解決手段】 止まっている車を押すのには相当な力を要するが動き出した時や走行時において加速させるのは小さな力でも瞬発力があれば十分対応出来る、そこでスケートボードの片足での蹴り、スキーでのストックの役割としてスピードに対応出来る早いピッチでの地面への蹴り上げ装置、伸縮ゴム筒にて対応出来る、走行方向と逆向きに適正な傾斜角を持たせた摩擦係数の高いゴム材と圧縮空気を利用した伸縮ゴム筒を取り付ける事で車両の巡行速度を維持する事が出来る、したがってCO2削減、地球温暖化抑止に大いなる効果をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮空気を利用した早いピッチで進行方向とは反対方向へ適正な傾斜を持たせて上下に伸び縮みする伸縮ゴム筒に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車車両における前進走行は、通常燃料を使ってエンジンを稼動させるものである、したがって巡行速度を維持する為にはエンジン回転を一定に保たなければならず、したがって電気、ガス、ガソリン等を減らし続ける事になる、特に電気自動車等は長距離走行が充電基地の面で難がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
巡行速度を維持する為にはエンジンの回転数を一定にしなければならない、又、速度の変化にはエンジンの回転数を上下させ、エンジンブレーキが自動的に効くのでガソリン等、燃料の消費を伴い二酸化炭素の排出にも繋がり、燃料電池車では長時間走行が出来ないのが現状である、そこで各燃料を使わず巡行速度を維持できないかを課題として研究を続けた。
【課題を解決するための手段】
エンジンを切った時やニュートラルにした時でも、走行方向と逆方向に摩擦係数の大きいゴム筒を早いピッチで路面に突き出す事で、丁度スケートボードでの片足での蹴り上げ、スキーでのストックの役割になり、スピードが落ちた時定期的に伸縮ゴム筒を突き出せば車両の速度を上げ、巡行速度を維持出来る。
【0005】
元々タイヤの付いている車両は走り出してしまえば慣性の法則でエンジンを止めてもある程度走り続ける物であり、速度50kmの車両は40kmに落ちるまで150〜180m前後を惰性で進んでしまう、40〜30kmでも130〜150m前後、30〜20kmに落ちる場合でも120m前後、20〜10kmでも100m前後、10〜0kmで5〜60m前後、又、逆に60を超え70kmでは風圧が作用して50km時程度以上には伸びないである(車両重量1.8tのワンボックスワゴン2400ccによる複数回による実測の平均値である)
【0006】
圧縮空気を利用したコイルスプリング式ゴム筒にて車両が走行中、早いピッチでの地面への突き出しはスケートボードでの足での蹴り上げと同じ効果を持ち、したがって巡行速度を燃料を使わず維持する事が出来る。
【発明の効果】
【0007】
本発明は以上の様な構成によりエンジンを切っても巡行速度が維持出来る為、二酸化炭素の排出を抑え、燃料電池車の走行距離を大幅に向上させ長距離走行を充電無しで可能にし、充電施設、インフラ整備費用の大幅削減に繋がり地球温暖化対策にも十分な役割を担う事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
まず人力による効果の考察を試してみた、加工・取り付けの楽な軽四輪の高床平ボディ車に建築現場で足場用に使用される丸鋼パイプ管と、径のひと回り小さい管、2本のパイプ管を用意し大径の方の中間部に径の小さいパイプ管が上下に動かせるよう両側に縦30cm、横2cm程度の溶断加工を施しバリ取りをして、小径パイプの上下運動がスムーズに行える様にして、大径管上部と小径管上部をコイルスプリングにて繋ぐ加工を施し、大径管溶断部上部にスッポリ入った小径パイプ部に取っ手棒を取り付け人力で下に押し、力を抜くと上に自動的に戻る様工作し、右側と左側用として2本用意した、又、小径パイプ管が大径管より下部に20cm程度突き出す様にしてその先端部に軟式野球のボールを複数個を切断加工し、管から外れない様接着剤及び薄い平板鋼板(ブリキ板)でバンドにして取り付け加工を施し人力用伸縮ゴム筒を作った。
【0009】
トラックの後部アオリを取り外し、同最後部両側に角度を持たせた太い丈夫な木製台座をがっちり固定し取り付けパイプ径に合わせた溝を彫った部分にパイプのゴム筒を設置した、又、傾斜角は何度かのテストの結果、30度前後28度に設定した、これは45度だと上部への力が残り前進力を弱め、又、20度まで広げると俗に言う後方へと力が抜ける現象が表れ前進力を弱めてしまう、そこで28度への設定を決めた、その結果、荷台の背もたれに左右それぞれに1名づつ2名を配しゴム筒管の取っ手に両手を乗せ、上下運動が行える様にした、結果荷台の両名も車から振り落とされる危険も無くなり、同時にゴム筒による前進キック力もそれなりのベクトルを生み出す事が出来た、もちろん実験場は休日の自動車教習所等民間敷地等にて行った。
【0010】
実験の結果、速度が40km位までだと人力での伸縮ゴム筒の効果にて速度が落ちた時8回〜10回程度の強い手押しにてそれなりの加速を生み出し一定の速度を維持出来るが、50〜60kmに速度が上がると徐々に速度が落ちて手押しでの対応が効かず巡行速度の維持が難しい事がわかった、又、腕力の強い人に入れ替わってもらったら多少の改善は見られたが60km超えではやはり加速するに至らなかった、ただし低速時の加速の向上には十分な効果をもたらした、これは高速時においては早いピッチでの上下運動を必要とする為人力での限界がある事を認知する結果となった。
【0011】
そこでコンプレッサーでの実験を試みた、まず伸びた後の戻りを早くする為径に合わせた太めのコイルスプリングを用いて用途に応じた蛇腹ゴム管を専門の町工場にて製作し着地部のゴム底部は数種類の市販の長靴のかかと部から、加工に適した物を選んで造形してゴム管に繋いだ、又、車体下への取り付けは傾斜角に合わせパイプ管上部を切断して同上部直下にチューブ管挿入用の穴を開け切断上部にそれに適した10cm・7cmの長方形鉄板に溶接をほどこした(厚さが8mm)又、車体底部にひと回り大き目の鉄板を溶接し取り付けて置きゴム筒取り付け後溶接にて結合させたので確実に固定出来た、又、チューブ管の挿入後空気漏れの無い様専用の接着剤にて穴の回りを塗布した、又、コンプレッサーのスイッチのオン・オフを頻繁かつ迅速に行う必要があるのでコンプレッサーとオペレーターを荷台に配して実験を行った、その結果低速での加速はめざましい物があるが50km以上での加速の伸びが見られない、本来車両の速度が上がればそれなりに慣性力も増加する訳なのでなぜ加速しないか原因を探ってみたその結果、早いピッチでの伸縮操作を行う為には縮時が完全で無い事がわかった、これは蛇腹が伸びた後の縮時が完全に戻りきらない内に伸びのスイッチをいれる為不完全な伸縮運動になっていた、すなわちスイッチオンの後オフの時すぐスイッチをオンにする為空気が完全に抜けていないのである、そこでゴム管の蛇腹が伸びきった時の根元の部分に小さな空気抜きの穴を両側2箇所に設けた所十分な伸縮運動が発生し60km以上での巡行速度維持も可能になった。
【0012】
特殊工作車両にて公道及び高速道路での実験は回避したが、60kmの巡行を維持すると言う事はそれ以上の加速力を生み出す事でもあり小型でより強力な機種を用いれば80km・100km程度も可能と思われる、又、今日の業界技術をもってすれば電子制御にてスピードが3km〜5km程度落ちた時その巡行速度を3km〜5kmまで加速するのに何回位の伸縮運動にて可能なのか数値を割り出し設定するのもさして難しい事ではないと思われる、又、この激しい上下運動を歯車やベルトなどの駆動用具と連携させる事により十分な蓄電・充電効果を生み出す事になり電気自動車での燃料電池のエコ化にも有益となり、又、大渋滞の時など燃料を使用せずゴム筒の伸縮運動のみにて2、3m進んでまた止まるという状況時など排気ガスを出さずに済み大変有効な装置となる、近年電池の代わりとしてハンドルを回す事や、特にピストルのハンドルを激しく動かす事で長期間放置しても十分な明かりを有する非常時用電灯としての蓄電装置が市場に流布している、したがってあの30cm前後の激しい上下運動は相当量にあたる運動エネルギーを発生し十二分な蓄電・発電能力を秘めている。
【産業上の利用分野】
【0013】
本発明はこうした構造上の特性により相対的な機能を持ち空気の放出状態のままで空気弁を閉じれば、木造および軽量住宅において強度の地震の際、耐震効果を生み出す、そこで簡易実験を行ってみた、正方形角材を1mづつに切断して正方形の骨組みを作り、基礎、梁を同材にて組み合わせ、補強材としてX字型角鋼板管を組み込んだ住宅骨組み模型に角管上部にゴム筒を組み込み、柱の補強材とした、その際柱の最上部に縮状時のゴム筒を接合させ、屋根部には1m×1m×5cmのコンクリート材、重さ120kg弱を乗せて実験した、手動にて大揺れを発生させてゴム筒を作動させたら十分な結果を得た、その際ゴム筒の伸び幅は5cm程度にとどめた、ちなみに、現代の高層建築物の免震装置には基礎径に合わせた巨大径を持つ超強化蛇腹ゴム材を地下に埋めたコンクリート杭と地上を結ぶコンクリート柱の間に挟みこむ工法を取り入れられている事から、蛇腹式伸縮ゴム材は木造2階建て及び軽量プレハブ建物に対しては大変有効な耐震装置になる物である、ただしゴム筒の伸び幅を多く取ると家屋の揺れ戻し効果を招き逆効果になる。
【0014】
他方、通電におけるリレー装置などを組み込んだ激しい上下運動を利用する事で使用する電力以上の底知れない蓄電・発電効果を生み出し、家庭内においての消費分等簡単にまかなえる可能性があり、自然を利用した太陽光、風力、水力等より桁違いな廉価にて実用化出来る物である、これはわずかな消費電力にてコイルスプリングと空気の連動にて強力なピストン運動へと変換出来るからである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 巡行速度維持時の断面図
【図2】 制動距離短縮時の断面図
【符号の説明】
【0016】
1.車体底部の取り付け鉄板 2.ゴム筒上部パイプ管の取り付け鉄板 3.パイプ管 4.チューブ管 5.チューブ管差込穴 6.径太コイルスプリング 7.蛇腹ゴム筒 8.接地面ゴム加工部 9.接地面球形ゴム部 10.コイルスプリング 11.空気抜き穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り付けの方向性、操作の形態を変える事で自動車車両の制動距離短縮装置にもなる、燃料を使わず巡行速度を維持出来る圧縮空気を利用した伸縮ゴム筒

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−126511(P2011−126511A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299501(P2009−299501)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(507074395)
【Fターム(参考)】