説明

位置確認装置

【課題】 輸送時や取り付け時等に外力が作用しても、検出精度に影響を及ぼすことがなく、しかも低コスト化を実現する位置確認装置を提供する。
【解決手段】 圧力検出ブロックB〜Bと三方切換弁A〜Aとを連結する連結ブロックXを設けるとともに、この連結ブロックXには、エア供給源Pに接続する接続ポート15と、この接続ポート15に連通する2以上の連結ポート16a,16bとを設け、上記連結ポート16aには供給通路1を接続した状態で連結ブロックXと圧力検出ブロックB〜Bとを一体的に連結するとともに、他の連結ポート16bにはブロー通路3を接続した状態で当該連結ブロックXと三方切換弁A〜Aとを一体的に連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワークなどが着座面に正確に着座しているかどうかを確認するための位置確認装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のものとして、図10、図11に示した装置が従来知られている。
この従来の装置は、図10に示すように、接続ポート1aをエア供給源Pに接続する供給通路1を備えている。この供給通路1には、レギュレータR,Rを直列に接続している。上記レギュレータR,Rは、エア供給源Pから供給通路1に供給される圧縮エアの圧力を調整するものであり、レギュレータRの設定圧をレギュレータRの設定圧よりも高圧にしている。したがって、レギュレータRよりも上流側には、レギュレータRで圧力調整された高圧の圧縮エア(圧縮ブローエア)が導かれ、レギュレータRよりも下流側には、レギュレータRでさらに圧力調整された圧縮エア(圧縮検出エア)が導かれることとなる。
【0003】
また、上記供給通路1には、レギュレータRの下流側に電磁制御弁2を接続しており、この電磁制御弁2を切り換えることにより、供給通路1を開閉する。さらに、レギュレータR,Rの連通過程には、ブロー通路3を接続するとともに、このブロー通路3を複数の三方切換弁A〜Aの流入ポートaに接続している。
一方、上記供給通路1は、電磁制御弁2の下流側における圧力検出ブロックB〜Bに設けた分岐ポート4a〜4eに接続するとともに、この分岐ポート4a〜4eのそれぞれに検出通路5を接続している。また、上記分岐ポート4a〜4eには、検出通路5と同様に、比較通路6を接続するとともに、この比較通路6を、ニードル弁7を介して大気に連通させている。
なお、上記比較通路6および検出通路5には、それぞれオリフィス8a,8bを設けている。
【0004】
また、上記圧力検出ブロックB〜Bには差圧検出手段9を設けるとともに、この差圧検出手段9には検出通路5および比較通路6を接続している。なお、差圧検出手段9としては、例えばダイアフラムや半導体センサが用いられ、この差圧検出手段9、比較通路6、ニードル弁7によって圧力検出部Sを構成することとなる。
そして、上記検出通路5は、上記三方切換弁A〜Aの流入ポートbに接続されている。この三方切換弁A〜Aは、上記流入ポートa,流入ポートb、および流出ポートcを有しており、上記流出ポートcは、配管10を介してテーブルに形成した噴出口11に接続するようにしている。
また、三方切換弁A〜Aは、その切り換え位置に応じて、検出通路5およびブロー通路3のいずれか一方を流出ポートcに連通させ、いずれか他方を流出ポートcから遮断する。
【0005】
以上の回路構成からなる位置確認装置は、ワークがテーブル上に載置される際、つまり、ワークがテーブルに向かって近づく過程で、電磁制御弁2を図面下側位置に維持するとともに、三方切換弁A〜Aを図面上側位置に切り換える。すると、レギュレータRで圧力調整された圧縮ブローエアが、ブロー通路3→三方切換弁A〜A→配管10を介して噴出口11から噴出する。
このように、噴出口11から高圧の圧縮ブローエアを噴出させることで、ワークに付着した油や切削屑等を吹き飛ばして、ワークをテーブルにしっかりと着座させるようにしている。また、油や切削屑等を吹き飛ばすことにより、配管10内に油分等が浸入して配管詰まりを生じるのを防ぐこともできる。
【0006】
そして、ワークがテーブルに載置されると同時に、今度は電磁制御弁2を図面上側位置に切り換え、三方切換弁A〜Aを図面下側位置に切り換える。すると、供給通路1が開くとともに、検出通路5が配管10に連通するので、レギュレータRで圧力調整された圧縮検出エアが、供給通路1→検出通路5→三方切換弁A〜Aの流入ポートb→流出ポートc→配管10を介して噴出口11から噴出する。
このとき、差圧検出手段9は、検出通路5と比較通路6との圧力差を検出しているが、当該差圧検出手段9の検出値は、テーブル上に載置したワークとテーブルとの隙間量に応じて変化する。
すなわち、ワークとテーブルとの間に隙間がない場合には、噴出口11から圧縮検出エアが噴出できないため、検出通路5内の圧力が高くなる。これに対してワークとテーブルとの間に隙間がある場合には、その隙間から圧縮検出エアが噴出するので、検出通路5内の圧力が低くなる。つまり、検出通路5内の圧力は、ワークとテーブルとの間の隙間量が大きくなるにつれて、徐々に低くなる関係にある。
【0007】
これに対して、比較通路6はニードル弁7を介して大気に連通しているので、当該比較通路6内の圧力はほぼ一定に保たれている。したがって、比較通路6と検出通路5との圧力差は、ワークとテーブルとの隙間量に応じて変化することになる。
なお、ニードル弁7の開度を調整することにより、比較通路6内の設定圧力を変えることができるが、この開度は次のようにして決定される。例えば、ワークとテーブルとの間の許容隙間量を0.1mmとした場合、ワークとテーブルとの間の隙間量が0.1mmのときの、検出通路5内の圧力を検出する。そして、比較通路6内の圧力が、隙間量0.1mmのときに検出される上記検出通路5内の圧力と等しくなるように、ニードル弁7の開度を調整する。
このようにすれば、隙間量が0.1mmよりも大きいときには、検出通路5内の圧力が、比較通路6内の圧力よりも低くなる。逆に、隙間量が0.1mm以下のときには、検出通路5内の圧力が、比較通路6内の圧力よりも高くなる。
したがって、差圧検出手段9が検出する比較通路6と検出通路5との圧力差が、検出通路5≧比較通路6となったときには、ワークとテーブルとの間の隙間量が許容範囲内にあることとなる。このように、差圧検出手段9の検出値を見れば、ワークとテーブルとの隙間量を特定することができる。
【0008】
そして、差圧検出手段9には図示しないコントローラが接続されており、差圧検出手段9が、検出通路5≧比較通路6と検出したとき、コントローラはオン信号を出力し、ワークに対する作業を開始する。一方、差圧検出手段9が、比較通路6>検出通路5と検出したときには、隙間量が大きいと判断して、NG信号を出力するとともに作業を中断する。
以上のように、上記の位置確認装置によれば、三方切換弁A〜Aの切り換え制御によって、圧縮ブローエアを噴出させたり、あるいは圧縮検出エアを噴出させたりして、いわゆるブローと検出とを連続的に行っている。
【0009】
そして、上記の回路構成からなる位置確認装置の構造は、図11に示すとおりである。すなわち、金属パネル12上には、三方切換弁A〜Aが連接して固定されている。さらに、三方切換弁AにはレギュレータRを連接して固定するとともに、三方切換弁AにはレギュレータRを連接して固定している。そして、連接するレギュレータR、三方切換弁A〜A、およびレギュレータRには、その本体内を貫通させて上記供給通路1を形成する。なお、エア供給源Pに接続する供給通路1の接続ポート1aは、レギュレータR側に位置している。
また、金属パネル12上には、三方切換弁A〜Aから所定の間隔を維持した位置に、圧力検出ブロックB〜Bを連接して固定している。この圧力検出ブロックB〜Bは、その内部に圧力検出部Sを組み込んでいる。そして、圧力検出ブロックBには、電磁制御弁2を連接して固定するとともに、この電磁制御弁2および圧力検出ブロックB〜B内に、それらを貫通する供給通路1を設けている。
【0010】
上記したように、金属パネル12上には、三方切換弁A〜AおよびレギュレータR,Rを連接したユニットと、圧力検出ブロックB〜Bおよび電磁制御弁2を連接したユニットとが、所定の間隔をもって配置されているが、これら両ユニットは配管13,14で接続されている。
なお、配管13は、供給通路1を構成しており、両ユニットに貫通する供給通路1を連通させている。したがって、供給通路1は、レギュレータR→三方切換弁A〜A→レギュレータR→配管13→電磁制御弁2→圧力検出ブロックB〜Bにわたって構成され、図10の回路図に示すとおりとなる。
【0011】
また、配管14は、検出通路5の一部を構成しており、各圧力検出ブロックB〜B内の圧力検出部Sと、三方切換弁A〜Aの各流入ポートbとを接続している。
なお、図11においては、ブロー通路3を記していないが、ブロー通路3は、三方切換弁A〜A本体を貫通する供給通路1から分岐しており、三方切換弁A〜Aに設けた図示しない流入ポートaに接続されている。
【特許文献1】特開2007−218901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記配管13は、コストや重量、あるいは取り付け時の自在性等の面から樹脂製のものを採用することが多い。そのため、当該装置を輸送したり、あるいは他の機器に取り付けしたりする際に、樹脂製の配管13に対して、外力によってねじれや曲げ応力が作用して、配管13の開口断面積が変わってしまったり、あるいは切断されたりしてしまうことがある。
このように、配管13の開口断面積が変わると、隙間量に対する圧力検出部Sの検出値が変化してしまい、誤検出を生じたり、あるいは装置特性が変わったりして、検出精度が低下するという問題があった。
【0013】
また、上記のように、三方切換弁A〜Aと圧力検出ブロックB〜Bとを金属パネル12に固定したのは、特に当該装置を輸送する際の便宜を図るためである。すなわち、金属パネル12を用いないと、三方切換弁A〜Aと圧力検出ブロックB〜Bとがぐらついてしまい、輸送の際に三方切換弁A〜Aと圧力検出ブロックB〜Bとがぶつかり合って傷がついたり、故障が生じたりするおそれがある。そのため、金属パネル12を用いないで当該装置を輸送する際には、大量の梱包材を必要とし、地球環境に悪影響を及ぼすこととなる。したがって、輸送の際の都合により、金属パネル12を用いざるを得ないという実態がある。
このように、金属パネル12を用いれば、重量も増すし、必要以上にかさばってしまう。そして何よりもコストが高くなってしまうという問題があった。
【0014】
この発明の目的は、輸送時や取り付け時等に外力が作用しても、検出精度に影響を及ぼすことがなく、しかも低コスト化を実現する位置確認装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、三方切換弁に、エア供給源に連通するブロー通路と、流出ポートと、一対の流入ポートとを設け、上記流出ポートをテーブルに設けた噴出口に接続し、上記いずれか一方の流入ポートを上記ブロー通路に接続し、いずれか他方の流入ポートを圧力検出ブロック内に設けた検出通路に接続し、上記三方切換弁の切換位置に応じて、上記噴出口をブロー通路あるいは検出通路のいずれかに連通させるとともに、上記圧力検出ブロックには、上記検出通路に接続する圧力検出部と、上記検出通路に連通するとともにエア供給源に接続する供給通路とを設けた位置確認装置を前提とする。
【0016】
上記の構成を前提として、第1の発明は、上記圧力検出ブロックと三方切換弁とを連結する連結ブロックを設けるとともに、この連結ブロックには、エア供給源に接続する接続ポートと、この接続ポートに連通する2以上の連結ポートとを設け、上記いずれか1の連結ポートには上記供給通路を接続した状態で連結ブロックと圧力検出ブロックとを一体的に連結するとともに、他の連結ポートには上記ブロー通路を接続した状態で連結ブロックと三方切換弁とを一体的に連結した点に特徴を有する。
【0017】
第2の発明は、上記の構成において、上記ブロー通路を大気に開放したり、あるいはその開放状態を遮断したりする排気弁を接続した位置確認装置を前提としている。
そして、上記圧力検出ブロックと排気弁とを連結する連結ブロックを設けるとともに、この連結ブロックには、エア供給源に接続する接続ポートと、この接続ポートに連通する一対の連結ポートとを設け、上記いずれか一方の連結ポートには上記供給通路を接続した状態で連結ブロックと圧力検出ブロックとを一体的に連結するとともに、いずれか他方の連結ポートには排気弁に設けたポートを接続した状態で当該排気弁と連結ブロックとを一体的に連結してなり、しかも、上記三方切換弁は上記圧力検出ブロックに固定するとともに、三方切換弁の上記ブロー通路を上記排気弁に接続した点に特徴を有する。
なお、ここでいう一体的に連結するというのは、ホース等の配管を介さずに連結することを示す概念として用いている。したがって、ホース等の配管を用いずに供給通路が構成されていれば、連結ブロックと圧力検出ブロックとの間に、例えば電磁制御弁やレギュレータ等の部材が介在していても、圧力検出ブロックと連結ブロックとは一体的に連結されていることとなる。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、エア供給源に接続する接続ポートを連結ブロックに設けるとともに、この連結ブロックと圧力検出ブロックとを一体的に連結したので、供給通路の接続過程において、ホース等の配管が不要となる。したがって、供給通路の開口断面積が変わったり、あるいは供給通路から漏れが生じたりしてしまうことがなく、装置の輸送や他の機器への取り付けの際に外力が作用したとしても、検出精度の低下をもたらすおそれがない。
また、従来のように、輸送の際の都合から金属パネルを用いる必要もないので、その分コストを削減することができる。
【0019】
第2の発明によれば、上記第1の発明と同様、供給通路の開口断面積変化や供給通路からの漏れによって、検出精度が低下するおそれがない。
また、圧力検出ブロックと三方切換弁とを固定したので、三方切換弁の流入ポートと検出通路とを直結することができる。このように流入ポートと検出通路とを直結すれば、従来のように圧力検出ブロックと三方切換弁とを接続するホース等の配管が不要となり、組み立て作業を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1、図2を用いて、この発明の第1実施形態について説明する。
ただし、以下に説明する第1実施形態の位置確認装置は、圧力検出ブロックBと三方切換弁Aとを各3個連結させた点のみ上記従来例の回路構成と異なり、その他の回路構成は上記従来例と同じにしている。したがって、回路構成およびその作用についての詳細な説明は省略するとともに、上記従来例と同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
図1に示すように、この第1実施形態の位置確認装置は、圧力検出ブロックB〜Bと三方切換弁A〜Aとを連結ブロックXを介して一体的に連結している。上記連結ブロックXには、エア供給源Pに接続する接続ポート15と、この接続ポート15に連通する一対の連結ポート16a,16bを形成している。
【0021】
そして、上記連結ブロックXであって、上記接続ポート15を開口した面にはレギュレータRを連結するとともに、この接続ポート15には、レギュレータRを介してエア供給源Pが連通するようにしている。
また、上記一方の連結ポート16aを開口した面には、レギュレータRを連結している。さらに、このレギュレータRには、上記電磁制御弁2を連結するとともに、この電磁制御弁2に上記圧力検出ブロックB〜Bを連結している。そして、上記レギュレータR、電磁制御弁2および圧力検出ブロックB〜Bには、それらを貫通するように供給通路1を設けており、この供給通路1を上記連結ブロックXの連結ポート16aに接続している。
【0022】
なお、上記圧力検出ブロックB〜Bの具体的な構成は次のとおりである。すなわち、圧力検出ブロックB〜Bは、ベースブロック17とセンサ組み込みブロック18とからなり、ベースブロック17には上記供給通路1と、この供給通路1を分岐する分岐ポート4a〜4cを設けている。これに対してセンサ組み込みブロック18には、圧力検出部Sを設けている。この圧力検出部Sは、具体的には図示しないが、比較通路6(図10参照)と検出通路5との差圧を検出している。なお、上記検出通路5は、一端が上記分岐ポート4a〜4cに連通し、他端がベースブロック17を貫通して、当該ベースブロック17の特定の一面(図中下側面)に開口している。
【0023】
一方、上記連結ブロックXであって、上記他方の連結ポート16bを開口した面には、上記三方切換弁A〜Aを連結している。これら三方切換弁A〜Aには、それらを貫通するようにブロー通路3を設けており、このブロー通路3を上記連結ブロックXの連結ポート16bに接続している。
上記三方切換弁A〜Aの具体的な構成は次のとおりである。すなわち、三方切換弁A〜Aは、通路構成ブロック19と弁構成ブロック20とからなり、上記通路構成ブロック19にはブロー通路3を貫通させている。これに対して弁構成ブロック20には、一対の流入ポートa,bと、流出ポートcとを設けるとともに、上記流入ポートa,bのいずれか一方を上記流出ポートcに連通したとき、いずれか他方を上記流出ポートcから遮断するようにしている。
【0024】
そして、上記流出ポートcには配管10を接続するとともに、この配管10を介してテーブルに設けた噴出口11を流出ポートcに連通させている。また、上記一方の流入ポートaはブロー通路3に接続し、他方の流入ポートbは、ホース等の配管21を介して、圧力検出ブロックB〜Bに設けた検出通路5の開口に接続している。
したがって、上記三方切換弁A〜Aは、その切り換え位置に応じてブロー通路3を噴出口11に連通させたり、あるいは検出通路5を噴出口11に連通させたりすることとなる。
【0025】
なお、上記圧力検出ブロックB〜Bは、図2に示すようにして連結されている。
すなわち、図2に示すように、圧力検出ブロックB,Bのベースブロック17には供給通路1を設けているが、この供給通路1が開口する両側面には、対向面に向かって徐々に径を太くする突片22を形成している。
一方、上記突片22を連結するジョイナーJには、上記突片22と傾斜角を等しくする圧接面23を備えている。このジョイナーJは、圧接面23を突片22の傾斜面に当接させた状態で、ねじ24を螺合させることにより、ねじ24の軸方向の推力を両ブロックB1,が近づく方向の圧接力に変換する。したがって、ねじ24によってジョイナーJを締め付ければ、隣り合う圧力検出ブロックB〜Bをしっかりと連結させることができる。
そして、レギュレータR,R、連結ブロックX、電磁制御弁2、三方切換弁A〜A(通路構成ブロック19)も、上記と同様の方法により隣り合う部材同士を連結している。なお、上記の連結構造は一例に過ぎず、例えば、隣り合う部材同士をタイボルトで連結しても構わない。いずれにしても、隣り合う部材間にホース等の配管を設けずに、両部材を直接連結するものであればよい。
【0026】
上記の構成からなる第1実施形態の位置確認装置によれば、図1からも明らかなように、エア供給源Pから供給される圧縮エアが、レギュレータRで圧力調整されて圧縮ブローエアとなり、接続ポート15から連結ブロックX内に導かれる。そして、上記圧縮ブローエアは、連結ポート16bからブロー通路3および各流入ポートaにまで導かれる。
一方、圧縮ブローエアは、連結ポート16aからレギュレータRに導かれるとともに、このレギュレータRにおいて、さらに圧力調整された圧縮検出エアとなって供給通路1→検出通路5→配管21を介して流入ポートbにまで導かれる。したがって、上記従来例と同様に、三方切換弁A〜Aを切り換えることにより、噴出口11から圧縮検出エアあるいは圧縮ブローエアを噴出させて、ワークとテーブルとの隙間量を検出したり、ワークに付着した油分等を吹き飛ばしたりすることができる。
【0027】
そして、この第1実施形態の位置確認装置によれば、連結ブロックXに対して、供給通路1を構成する電磁制御弁2、レギュレータRおよび圧力検出ブロックB〜Bを一体的に連結したので、供給通路1の接続過程においてホース等の配管が不要となる。したがって、供給通路1の開口断面積が変わってしまうことがなく、装置の輸送や他の機器への取り付けの際に外力が作用したとしても、供給通路1の開口断面積変化にもとづく検出精度の低下をもたらすおそれがない。
【0028】
なお、上記第1実施形態においては、連結ブロックXの接続ポート15にレギュレータRを接続したが、レギュレータRは必須の構成要件ではない。したがって、レギュレータRを介さずに、接続ポート15にエア供給源Pを直接接続しても構わない。
あるいは、図3に示す第2実施形態の位置確認装置のように、接続ポート15にエア供給源Pを直接接続し、連結ポート16bにレギュレータRを接続しても構わない。この第2実施形態においても、上記第1実施形態と機能上何ら変わるところはない。
【0029】
図4、図5を用いて、この発明の第3実施形態について説明する。
ただし、この第3実施形態の位置確認装置は、上記第1実施形態の位置確認装置において、ブロー通路3に排気弁25を接続した点のみ異なり、その他の構成は上記第1実施形態と同じにしている。したがって、ここでは上記第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付するとともに、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、この第3実施形態の位置確認装置は、ブロー通路3に排気弁25を接続している。この排気弁25は、検出通路5が噴出口11に連通し、ブロー通路3が噴出口11から遮断されたとき、ブロー通路3を大気に開放する。このようにすることで、ワークとテーブルとの隙間量を検出している際に、ブロー通路3内に高圧の圧縮ブローエアが滞留しないようにすることができる。
【0030】
上記排気弁25は、図5に示すように、ポート25a,25b,25cを形成しており、上記ポート25cを大気に開放している。そして、連結ブロックXの連結ポート16bに上記ポート25aを接続した状態で、連結ブロックXと排気弁25とを連結している。また、上記ポート25bを三方切換弁Aのブロー通路3に接続した状態で、排気弁25と三方切換弁Aとを連結している。このように、排気弁25を介して連結ブロックXと三方切換弁A〜Aとを連結しても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、図6に示す第4実施形態の位置確認装置のように、接続ポート15にエア供給源Pを直接接続し、連結ポート16bにレギュレータRを接続しても構わない。この第4実施形態においても、上記第3実施形態と機能上何ら変わるところはない。
【0031】
図7を用いて、この発明の第5実施形態について説明する。
ただし、この第5実施形態の位置確認装置は、第3実施形態の位置確認装置と回路構成を同じにしており、圧力検出ブロックB〜Bに三方切換弁A〜Aを一体的に固定した点のみ上記第3実施形態と異なる。したがって、回路構成およびその作用についての詳細な説明は省略するとともに、上記従来例と同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
この第5実施形態の位置確認装置は、連結ブロックXの連結ポート16bにポート25aを接続した状態で、連結ブロックXと排気弁25とを連結している。
【0032】
また、三方切換弁A〜Aは、その通路構成ブロック19を、圧力検出ブロックB〜Bのベースブロック17に固定している。そして、圧力検出ブロックB〜Bの検出通路5と、三方切換弁A〜Aの流入ポートbとを直結するとともに、三方切換弁A〜Aに設けたブロー通路3と、上記排気弁25のポート25bとをホースからなる配管26で接続している。上記の構成からなる第5実施形態の位置確認装置においても、上記第3実施形態と機能上何ら変わるところはない。
しかも、この第5実施形態の位置確認装置によれば、三方切換弁A〜Aの流入ポートbと検出通路5とを直結したので、圧力検出ブロックB〜Bと三方切換弁A〜Aとを接続するホース等の配管が不要となり、組み立て作業を簡素化することができる。
なお、図8に示す第6実施形態の位置確認装置のように、接続ポート15にエア供給源Pを直接接続し、連結ポート16bにレギュレータRを接続しても構わない。この第6実施形態においても、上記第5実施形態と機能上何ら変わるところはない。
【0033】
図9を用いて、この発明の第7実施形態について説明する。
なお、この第7実施形態の位置確認装置は、連結ブロックXおよび三方切換弁A〜Aの構成のみ異なり、その他の構成は上記第1実施形態と同じである。したがって、ここでは、上記第1実施形態と異なる点のみ説明する。
図9に示すように、連結ブロックXには、接続ポート15と、この接続ポート15に連通する連結ポート16a〜16dとを形成している。そして、連結ブロックXであって、上記接続ポート15を開口した面にはレギュレータRを連結するとともに、この接続ポート15には、レギュレータRを介してエア供給源Pが連通するようにしている。
また、上記連結ポート16aを開口した面には、レギュレータRを連結している。さらに、このレギュレータRには、上記電磁制御弁2を連結するとともに、この電磁制御弁2に上記圧力検出ブロックB〜Bを連結している。そして、上記レギュレータR、電磁制御弁2および圧力検出ブロックB〜Bには、それらを貫通するように供給通路1を設けており、この供給通路1を上記連結ブロックXの連結ポート16aに接続している。
【0034】
一方、上記連結ブロックXであって、連結ポート16b〜16dを開口した面には、三方切換弁A〜Aをそれぞれ連結している。ただし、この第7実施形態においては、上記各実施形態と異なり、三方切換弁A〜Aのそれぞれに形成したブロー通路3が連続することはない。つまり、三方切換弁A〜Aに形成した各ブロー通路3を、連結ブロックXの連結ポート16b〜16dにそれぞれ連結させている。
そして、三方切換弁A〜Aに形成した各ブロー通路3を、それら三方切換弁A〜Aに形成した流入ポートaに連通させている。
このような構成にした第7実施形態の位置確認装置においても、上記各実施形態と機能上何ら変わるところはない。
【0035】
なお、上記各実施形態においては、三方切換弁Aを電磁弁で構成しているが、三方切換弁Aは例えばシャトル弁で構成しても構わない。いずれにしても、三方切換弁Aは、検出通路5とブロー通路3のいずれか一方を噴出口11に連通させるとともに、いずれか他方を噴出口11から遮断する構成であればよい。
また、上記各実施形態においては、供給通路1に電磁制御弁2を接続したが、電磁制御弁2は必須の構成要件ではなく、回路構成によって適宜接続すればよい。
さらに、上記各実施形態においては、圧力検出部Sによって、検出通路5と比較通路6との圧力差を検出する場合について説明したが、例えば、圧力検出部Sは、単に検出通路5内の圧力を検出するようにしても構わない。あるいは、検出通路5に絞りを形成するとともに、この絞りの前後の差圧を検出するようにしても構わない。いずれにしても、圧力検出部Sは、検出通路(供給通路と三方切換弁との連通過程)に接続するとともに、少なくても、噴出口11とワークとの隙間量に応じて変化する通路の圧力を検出するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図2】各部材の連結構造を概念的に示す図である。
【図3】第2実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図4】第3実施形態の位置確認装置の回路構成を示す図である。
【図5】第3実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図6】第4実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図7】第5実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図8】第6実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図9】第7実施形態の位置確認装置の構造を概念的に示した図である。
【図10】位置確認装置の回路構成を示す図である。
【図11】従来の位置確認装置の正面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 供給通路
3 ブロー通路
5 検出通路
11 噴出口
15 接続ポート
16a,16b 連結ポート
25 排気弁
A 三方切換弁
B 圧力検出ブロック
P エア供給源
S 圧力検出部
X 連結ブロック
a,b 流入ポート
c 流出ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三方切換弁にはエア供給源に連通するブロー通路と、流出ポートと、一対の流入ポートとを設け、上記流出ポートをテーブルに設けた噴出口に接続し、上記いずれか一方の流入ポートを上記ブロー通路に接続し、いずれか他方の流入ポートを圧力検出ブロック内に設けた検出通路に接続し、上記三方切換弁の切換位置に応じて、上記噴出口をブロー通路あるいは検出通路のいずれかに連通させるとともに、上記圧力検出ブロックには、上記検出通路に接続する圧力検出部と、上記検出通路に連通するとともにエア供給源に接続する供給通路とを設けた位置確認装置において、上記圧力検出ブロックと三方切換弁とを連結する連結ブロックを設けるとともに、この連結ブロックには、エア供給源に接続する接続ポートと、この接続ポートに連通する2以上の連結ポートとを設け、上記いずれか1の連結ポートには上記供給通路を接続した状態で当該連結ブロックと圧力検出ブロックとを一体的に連結するとともに、他の連結ポートには上記ブロー通路を接続した状態で当該連結ブロックと三方切換弁とを一体的に連結した位置確認装置。
【請求項2】
三方切換弁にはエア供給源に連通するブロー通路と、流出ポートと、一対の流入ポートとを設け、上記流出ポートをテーブルに設けた噴出口に接続し、上記いずれか一方の流入ポートを上記ブロー通路に接続し、いずれか他方の流入ポートを圧力検出ブロック内に設けた検出通路に接続し、上記三方切換弁の切換位置に応じて、上記噴出口をブロー通路あるいは検出通路のいずれかに連通させるとともに、上記圧力検出ブロックには、上記検出通路に接続する圧力検出部と、上記検出通路に連通するとともにエア供給源に接続する供給通路とを設け、しかも上記ブロー通路を大気に開放したり、あるいはその開放状態を遮断したりする排気弁を接続した位置確認装置において、上記圧力検出ブロックと排気弁とを連結する連結ブロックを設けるとともに、この連結ブロックには、エア供給源に接続する接続ポートと、この接続ポートに連通する一対の連結ポートとを設け、上記いずれか一方の連結ポートには上記供給通路を接続した状態で連結ブロックと圧力検出ブロックとを一体的に連結するとともに、いずれか他方の連結ポートには排気弁に設けたポートを接続した状態で当該排気弁と連結ブロックとを一体的に連結してなり、しかも、上記三方切換弁は上記圧力検出ブロックに固定するとともに、当該三方切換弁のブロー通路を上記排気弁に接続した位置確認装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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