低周波用３軸受信アンテナ
【目的】 水平２方向（Ｘ軸，Ｙ軸）および垂直方向（Ｚ軸）のコイルアンテナを備えた薄型の低周波用３軸受信アンテナを提供する。
【構成】 １軸コイルアンテナ２１，２２からなるＸ軸コイルアンテナ，Ｙ軸コイルアンテナと、回路接続端子２７，２８を有するボビン２４に巻回設置するＺ軸コイルアンテナ２３と、各コイルアンテナ２１，２２，２３を覆い、ボビン２４と組み合うカバー２９より構成し、ボビン２４に前記１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２を組み込む際に、１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、直状の軟磁性コア１１の非巻線部１５と直状の軟磁性コア１６の非巻線部２０を接触重合させて、十字状にボビン２４に組み込む。
【構成】 １軸コイルアンテナ２１，２２からなるＸ軸コイルアンテナ，Ｙ軸コイルアンテナと、回路接続端子２７，２８を有するボビン２４に巻回設置するＺ軸コイルアンテナ２３と、各コイルアンテナ２１，２２，２３を覆い、ボビン２４と組み合うカバー２９より構成し、ボビン２４に前記１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２を組み込む際に、１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、直状の軟磁性コア１１の非巻線部１５と直状の軟磁性コア１６の非巻線部２０を接触重合させて、十字状にボビン２４に組み込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、自動車のドアキーおよびエンジン始動キー、あるいは、住宅，マンションの玄関ドアキーに使用する認証用電子キーに内蔵する低周波信号の受信アンテナに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
自動車あるいはマンション等のドアキーとして、無線を利用した電子キーの普及が著しい。この電子キーは、キー側のＩＤとドア側のＩＤを認証して、解錠あるいは施錠するものであり、ドア側より低周波のリクエスト信号が送信され、そのリクエスト信号を、人が携帯するキーに内蔵した低周波用受信アンテナが受け、携帯するキー側よりＵＨＦ（Ultra High Frequency：極超短波）を使用した応答信号が送信され、ドア側でＵＨＦの信号を受信してＩＤの認証をおこなっている。
【０００３】
認証用電子キーを携帯した人が目標とするドアに対して、ドアに設けられたスイッチを動作させることにより、ドアの解錠あるいは施錠が瞬時におこなわれ、その便利さにより普及が拡大している。ドアの解錠／施錠の他に自動車の始動認証としても使用されている。なお、本発明の明細書記載中の低周波とは、ＬＦ（Low Frequency：長波）を中心として、ＶＬＦ（Vary Low Frequency：超長波）およびＭＦ（Middle
Frequency：中波）も含むものである。
【０００４】
認証用電子キーに内蔵される低周波信号の受信アンテナは、軟磁性コアに巻線を施したコイルアンテナが主に使用されている。
【０００５】
一般にアンテナには指向性が存在し、アンテナの向き（方向）により本来あるべき性能を得られない場合がある。そのため、認証用電子キーに内蔵する低周波信号の受信アンテナは、水平方向に対応したＸ軸とＹ軸のコイルアンテナと、垂直方向のＺ軸のコイルアンテナを組み合わせ、３軸方向に対応したコイルアンテナを形成して、指向性の影響を低減した受信アンテナが使用されている。
【０００６】
従来の低周波用３軸受信アンテナについて、図を用いて説明する。図４はひとつの軟磁性コアに対してＸ軸，Ｙ軸，Ｚ軸のコイルアンテナを設けた３軸受信アンテナの正面図および平面図である。ひとつの軟磁性コア１０１にＸ軸コイル１０２，Ｙ軸コイル１０３，Ｚ軸コイル１０４が設けられ、３軸受信アンテナを構成した。軟磁性コア１０１には、各コイル１０２，１０３、１０４が接触干渉することがないように、軟磁性コア１０１に各コイル用のスリット状の巻枠が施されている。（特許文献１）
【０００７】
図５は複数の軟磁性コアを使用して、Ｘ軸，Ｙ軸，Ｚ軸のコイルアンテナを設けた３軸受信アンテナの平面図である。直状の軟磁性コア１０６と、それに巻回するコイル１０７からなる１軸コイルアンテナを、十字状に重ねてそれぞれがＸ軸コイルアンテナ１０８とＹ軸コイルアンテナ１０９となり、前記十字状に重なるＸ軸コイルアンテナ１０８とＹ軸コイルアンテナ１０９を内包として囲むボビン１１１には、点線で示すＺ軸コイルアンテナ１１０を構成するコイルが巻回する。（特許文献２）
【０００８】
【特許文献１】特開２００４−０１５１６８号公報
【特許文献２】特開２００７−１５１１５４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
人が携帯する電子キーは、薄く，小さなものが好まれ、そのために電子キーに内蔵する受信アンテナに要求される特長も、薄型，小型，軽量が挙げられ、また電子キーの落下に対する落下衝撃強度も必要とされた。
【００１０】
図４に示した３軸受信アンテナでは、薄型に対応するために、軟磁性コア１０１の各肉厚を薄くすればよいが、強度の劣化が著しく、落下衝撃に対して軟磁性コア１０１が破損する問題を発生させた。この問題を解決する方法として、図４に示した軟磁性コア１０１およびコイル１０２，１０３，１０４全体を樹脂モールドして、落下衝撃に対して軟磁性コア１０１の破損を防ぐ方法もあるが、モールド材である樹脂の重量により、軽量化が阻害されていた。
【００１１】
図５に示した３軸受信アンテナは、水平２方向のＸ軸およびＹ軸コイルアンテナ１０８，１０９が、十字状に重合して構成されるため、薄型化は困難であった。また、各コイルアンテナ１０８，１０９，１１０のコイル端末を端子１１２へ配線接続する作業は、大変小さな空間でおこなうため、コイル端末の引きまわし，接続作業性が大変悪いものであった。
【００１２】
本発明は、上記問題を鑑み、２ｍｍ以下の薄型で、軽量、落下衝撃に対する強度に優れた低周波用３軸受信アンテナの提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明は、認証情報を含む電磁波を受信する水平２方向（Ｘ軸，Ｙ軸）および垂直方向（Ｚ軸）のコイルアンテナを有する低周波用３軸受信アンテナにおいて、
Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナは、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアに巻線を施した１軸のコイルアンテナからなり、該１軸コイルアンテナは、軟磁性コアのほぼ中央に設けた非巻線部によりコイルが分割巻にされ、Ｚ軸コイルアンテナを外周に巻回設置するボビンの内方空間で十字状に組み合い、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナとなる１軸コイルアンテナは、各軟磁性コアの非巻線部を接触重合させて十字状にボビンに組み合うことを特徴とする低周波用３軸受信アンテナである。
【００１４】
また本発明は、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアは、インサート成形による樹脂片が、軟磁性コアの片側平坦面の中央および両端に設けられ、軟磁性コア中央の樹脂片は、分割巻コイルの導出溝を有すと伴に、当該樹脂片の反対面コア部分に非巻線部を具備させ、また、軟磁性コア両端の樹脂片は、半楕円の切欠けを有す端子を固時することを特徴とする上記低周波用３軸受信アンテナである。
【００１５】
また、Ｚ軸コイルアンテナを設けるボビンは、内方空間に設けられた立設端子が、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナを構成する１軸コイルアンテナの両端に位置する端子の端子孔あるいは端子切欠けに挿入して、電気的接続がおこなわれることを特徴とする上記いずれかに記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【発明の効果】
【００１６】
本発明は、低周波用３軸受信アンテナの薄型化を可能とし、該低周波用３軸受信アンテナを内蔵する認証用電子キーの薄型化を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
図を示しながら本発明の実施形態を説明する。
図１は、本発明の低周波用３軸受信アンテナの実施形態を示す分解斜視図である。図２は本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の実施形態を示す分解斜視図である。図３は、本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の形態を示す図３の１軸コイルアンテナに用いる樹脂片付コアの作製方法を示す図である。
【００１８】
本発明の低周波用３軸受信アンテナは、１軸コイルアンテナ２１，２２からなるＸ軸コイルアンテナ，Ｙ軸コイルアンテナと、回路接続端子２７，２８を有するボビン２４に巻回設置するＺ軸コイルアンテナ２３と、各コイルアンテナ２１，２２，２３を覆い、ボビン２４と組み合うカバー２９より構成する。
【００１９】
１軸コイルアンテナ２１は、薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コア１１に、コイル１２ａおよびコイル１２ｂが巻回し、該コイル１２ａ，１２ｂは同一の導体からなり、軟磁性コア１１の中央部分に非巻線部１５を設ける分割巻としている。
【００２０】
また、軟磁性コア１１の平坦面両端に、接続端子１４ａあるいは１４ｂを有する端子板１３ａ，１３ｂを取り付けて、前記コイル１２ａ，１２ｂの端末接続およびボビン２４内方の立設端子２５と接続する。
【００２１】
１軸コイルアンテナ２２も１軸コイルアンテナ２１と同様に、薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コア１６に、コイル１７ａおよびコイル１７ｂが巻回され、該コイル１７ａ，１７ｂは同一の導体を使用して、軟磁性コア１６の中央部分に非巻線部２０を設ける分割巻とし、軟磁性コア１６の平坦面両端に、接続端子１９ａあるいは１９ｂを有する端子板１８ａ，１８ｂを取り付けて、コイル１７ａ，１７ｂの端末接続およびボビン２４内方の立設端子２６と接続する。
【００２２】
ボビン２４に前記１軸コイルアンテナ２１および１軸コイルアンテナ２２を組み込む際に、１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、軟磁性コア１１の非巻線部１５と軟磁性コア１６の非巻線部２０を接触させて重ね合わせ、十字状にボビン２４の内方に組み込む。
【００２３】
１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、ボビン２４に具備された回路接続端子２７，２８の延長部分である立設端子２５，２６が、１軸コイルアンテナ２１，２２の両端に位置する端子板１３ａ，１３ｂ，１８ａ，１８ｂの接続端子１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂの孔部分に挿入，接続する。
【００２４】
１軸コイルアンテナ２１，２２が組み込まれ、各端子同士を接続した後、カバー２９をボビン２４と組み合わせて本発明の３軸受信アンテナの完成となる。
【００２５】
本発明の３軸受信アンテナは、水平２方向のＸ軸およびＹ軸コイルアンテナを直状の軟磁性コア１１および１６に設けた非巻線部１５、２０を重合部分として十字状に組み合わせるため、特許文献２に開示された十字状に組み合うコイルアンテナに比べて、重なり合う巻線部分の寸法を削減することができ、３軸受信アンテナの高さを薄型とすることができる。
【００２６】
また、各コイル端末の接続は、ボビン２４に巻回するＺ軸コイルアンテナ２３の端末は、１軸コイルアンテナ２１，２２の組み込み前に所定の端子に接続すればよく、また、１軸コイルアンテナ２１，２２はボビン２４組み込み前に、各コイル端末を接続端子１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂに接続しておき、ボビン２４へ組み込み後は、接続が容易な形態であり、作業性が向上する。
【００２７】
薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コアは、単枚のアモルファスを積層、あるいは、あらかじめ積層したアモルファス積層体から必要な形状を作製すればよく、プレス打抜，エッチング等の工法により得られる。
【００２８】
また、アモルファスの材質については、Ｃｏ系，Ｆｅ系など特に限定するものではないが、防錆に優れるＣｏ系アモルファスが好ましい。
【００２９】
さらに、アモルファス単枚の薄厚は、薄いほど軟磁気特性が向上する傾向にあるが、一方、積層による実効体積の低下および強度低下などの実用上の問題が発生するため、アモルファスの薄厚は、１０μｍ〜２０μｍが好ましい。
【００３０】
また、直状の軟磁性コア１１，１６は、その表面に薄膜状絶縁をおこない、巻回するコイルの絶縁被膜破壊，断線を防止した。なお、薄膜状絶縁はテープ，樹脂コートで形成することができ、薄状アモルファスを積層する際に使用する樹脂であってもよい。
【００３１】
図１および図２に示すように、本発明の低周波用３軸受信アンテナは、１軸コイルアンテナの巻芯である軟磁性コアを接触重合させることにより、従来のコイル同士を重ねるものに比べ、コイルの厚さ分を削減でき、薄型化を可能とした。また、各１軸コイルアンテナ２１，２２に端子板１５を設けたことにより、コイル端末の接続およびボビン２４の端子との接続２５，２６を容易とし、薄型および小型化における作業性の阻害を防止することができる。
【００３２】
図２の１軸コイルアンテナ３１は、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コア３２に分割巻のコイル３３と、両端の接続端子３６と端子固定樹脂片３５、そして軟磁性コア３２の中央でコイル３３を分割する中央樹脂片３４より構成する。
【００３３】
上記１軸コイルアンテナ３１は、図３に示すインサート成型による樹脂片付コアを使用したものである。図３は、樹脂片付コアの工程毎の仕様を簡略表示したものであり、平面図および側面図を示している。
【００３４】
図３（ａ）は、平行するリードフレーム５１には、楕円孔５２と円形孔の係止部５３が交互に設けられている。
【００３５】
図３（ｂ）は、平行するリードフレーム５１に対して、薄状アモルファスの積層体である直状の軟磁性コア３２を配置した。軟磁性コア３２は、係止部５３上に、そして楕円孔５２間の中央に位置させる。
【００３６】
図３（ｃ）は、インサート成型後の姿であり、軟磁性コア３２に対して、両端の端子固定樹脂片３５と中央樹脂片３４が、軟磁性コア３２の一平坦面を露出させて設けられ、中央樹脂片３４は直状軟磁性コア３２の中央でコイルの非巻線部３７を形成し、図２に示すコイル引回溝３８を有している。端子固定樹脂片３５は、軟磁性コア３２にリードフレーム５１を固持させている。
【００３７】
図３（ｄ）は、連続して連なる図３（ｃ）よりリードフレーム５１の楕円孔５２を切断箇所として、１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアを得るものであり、切断箇所の前記リードフレーム５１が１軸コイルアンテナの接続端子３６となる。
【００３８】
図３において、リードフレーム５１に設ける係止部５３は、円形孔以外の孔形状でもよく、また孔以外の切欠形状でもよい。また、リードフレーム５１に設ける楕円孔６２も孔形状を限定するものではない。
【００３９】
図３により作製された１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアにコイルを設けたものが、図２に示す１軸コイルアンテナ３１であり、Ｚ軸コイルアンテナ４２が施されたボビン４１に既に組み込まれた１軸コイルアンテナ３１が示すように、立設端子４３が接続端子３６の半楕円溝に挿入して接続する。
【００４０】
また、ボビン４１に最初に組み込む１軸コイルアンテナ３１は、非巻線部３７のコア露出部を上面とし、上方の１軸コイルアンテナ３１は下面に非巻線部３７のコア露出部を向け、非巻線部３７のコア露出同士を重合させて、ボビン４１に十字状に組み合い収納する。
【００４１】
図２および図３の形態においても、Ｘ軸およびＹ軸のアンテナコイルとなる１軸コイルアンテナ３１が十字状に組み合い垂直方向の寸法を最小とすることができる。また、図３に示すインサート成型による１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアを用いることで、図１で示した本発明の実施形態で示す１軸コイルアンテナ２１，２２より、樹脂片付コアを用いた１軸コイルアンテナ３１の寸法精度が高く、作業性を向上させるものである。
【００４２】
また、１軸コイルアンテナ３１の接続端子３６に対して、ボビン４１内方の各立設端子４３が、接続端子３６の半楕円溝に係入することにより、位置決めができ、ハンダあるいは溶接により、容易な接続作業を可能とした。
【００４３】
実際に図１で説明した本発明の低周波用３軸受信アンテナを作製した結果を以下に示す。
【００４４】
薄状アモルファスからなる直状の軟磁性コアは、長さ１０ｍｍ、幅１．５ｍｍ、高さ（積層方向）０．３ｍｍとして、コイル１２ａと１２ｂ、および、コイル１７ａと１７ｂは、０．０３５ｍｍφ−１２００ターンを、２．０ｍｍの非巻線部１５，２０により２分割巻をおこない、１軸コイルアンテナ２１，２２を作製した。
【００４５】
上記、１軸コイルアンテナ２１，２２の非巻線部１５，２０を重合部分として十字状に重ね合わせた時の形状寸法は、１０ｍｍ−１０ｍｍ、高さ１．４ｍｍと大変薄型の水平２方向のコイルアンテナとなった。
【００４６】
また、Ｚ軸コイルアンテナ２３が巻回するボビン２４，カバー２９は、耐熱に優れ、高強度の液晶ポリマー樹脂により、各部分を薄い肉厚として形成し、ボビン２４に上記より作製した１軸コイルアンテナ２１，２２を収納，端子接続した後、カバー２９を組み合わせた。Ｚ軸コイルアンテナ１４は、０．０４５ｍｍφを７７０ターンとした。
【００４７】
完成した本発明の３軸受信アンテナは、取付け面積寸法：１４ｍｍ−１４ｍｍ、厚さ（高さ）：２．０ｍｍ、重量：約１．３ｇと、大変薄く、しかも軽量で小型の製品を作製することができた。
【００４８】
また、各コイルアンテナの電気的特性は、Ｘ軸およびＹ軸コイルアンテナのインダクタンスおよびＱは、９．２ｍＨと４４、Ｚ軸コイルアンテナのインダクタンスとＱは、９．１ｍＨと２０を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】本発明の低周波用３軸受信アンテナの実施形態を示す分解斜視図である。
【図２】本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の実施形態を示す分解斜視図である。
【図３】本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の形態を示す図３の１軸コイルアンテナに用いる樹脂片付コアの作製方法を示す図である。
【図４】従来の低周波用３軸受信アンテナの正面図および平面図である。
【図５】別の従来の低周波用３軸受信アンテナの平面図である。
【符号の説明】
【００５０】
１１，１６：軟磁性コア
１２ａ，１２ｂ，１７ａ，１７ｂ：コイル
１３ａ，１３ｂ，１８ａ，１８ｂ：端子板
１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂ：接続端子
１５，２０：非巻線部
２１，２２：１軸コイルアンテナ
２３：Ｚ軸コイルアンテナ
２４：ボビン
２５，２６：立設端子
２７，２８：回路接続端子
２９：カバー
【技術分野】
【０００１】
本発明は、自動車のドアキーおよびエンジン始動キー、あるいは、住宅，マンションの玄関ドアキーに使用する認証用電子キーに内蔵する低周波信号の受信アンテナに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
自動車あるいはマンション等のドアキーとして、無線を利用した電子キーの普及が著しい。この電子キーは、キー側のＩＤとドア側のＩＤを認証して、解錠あるいは施錠するものであり、ドア側より低周波のリクエスト信号が送信され、そのリクエスト信号を、人が携帯するキーに内蔵した低周波用受信アンテナが受け、携帯するキー側よりＵＨＦ（Ultra High Frequency：極超短波）を使用した応答信号が送信され、ドア側でＵＨＦの信号を受信してＩＤの認証をおこなっている。
【０００３】
認証用電子キーを携帯した人が目標とするドアに対して、ドアに設けられたスイッチを動作させることにより、ドアの解錠あるいは施錠が瞬時におこなわれ、その便利さにより普及が拡大している。ドアの解錠／施錠の他に自動車の始動認証としても使用されている。なお、本発明の明細書記載中の低周波とは、ＬＦ（Low Frequency：長波）を中心として、ＶＬＦ（Vary Low Frequency：超長波）およびＭＦ（Middle
Frequency：中波）も含むものである。
【０００４】
認証用電子キーに内蔵される低周波信号の受信アンテナは、軟磁性コアに巻線を施したコイルアンテナが主に使用されている。
【０００５】
一般にアンテナには指向性が存在し、アンテナの向き（方向）により本来あるべき性能を得られない場合がある。そのため、認証用電子キーに内蔵する低周波信号の受信アンテナは、水平方向に対応したＸ軸とＹ軸のコイルアンテナと、垂直方向のＺ軸のコイルアンテナを組み合わせ、３軸方向に対応したコイルアンテナを形成して、指向性の影響を低減した受信アンテナが使用されている。
【０００６】
従来の低周波用３軸受信アンテナについて、図を用いて説明する。図４はひとつの軟磁性コアに対してＸ軸，Ｙ軸，Ｚ軸のコイルアンテナを設けた３軸受信アンテナの正面図および平面図である。ひとつの軟磁性コア１０１にＸ軸コイル１０２，Ｙ軸コイル１０３，Ｚ軸コイル１０４が設けられ、３軸受信アンテナを構成した。軟磁性コア１０１には、各コイル１０２，１０３、１０４が接触干渉することがないように、軟磁性コア１０１に各コイル用のスリット状の巻枠が施されている。（特許文献１）
【０００７】
図５は複数の軟磁性コアを使用して、Ｘ軸，Ｙ軸，Ｚ軸のコイルアンテナを設けた３軸受信アンテナの平面図である。直状の軟磁性コア１０６と、それに巻回するコイル１０７からなる１軸コイルアンテナを、十字状に重ねてそれぞれがＸ軸コイルアンテナ１０８とＹ軸コイルアンテナ１０９となり、前記十字状に重なるＸ軸コイルアンテナ１０８とＹ軸コイルアンテナ１０９を内包として囲むボビン１１１には、点線で示すＺ軸コイルアンテナ１１０を構成するコイルが巻回する。（特許文献２）
【０００８】
【特許文献１】特開２００４−０１５１６８号公報
【特許文献２】特開２００７−１５１１５４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
人が携帯する電子キーは、薄く，小さなものが好まれ、そのために電子キーに内蔵する受信アンテナに要求される特長も、薄型，小型，軽量が挙げられ、また電子キーの落下に対する落下衝撃強度も必要とされた。
【００１０】
図４に示した３軸受信アンテナでは、薄型に対応するために、軟磁性コア１０１の各肉厚を薄くすればよいが、強度の劣化が著しく、落下衝撃に対して軟磁性コア１０１が破損する問題を発生させた。この問題を解決する方法として、図４に示した軟磁性コア１０１およびコイル１０２，１０３，１０４全体を樹脂モールドして、落下衝撃に対して軟磁性コア１０１の破損を防ぐ方法もあるが、モールド材である樹脂の重量により、軽量化が阻害されていた。
【００１１】
図５に示した３軸受信アンテナは、水平２方向のＸ軸およびＹ軸コイルアンテナ１０８，１０９が、十字状に重合して構成されるため、薄型化は困難であった。また、各コイルアンテナ１０８，１０９，１１０のコイル端末を端子１１２へ配線接続する作業は、大変小さな空間でおこなうため、コイル端末の引きまわし，接続作業性が大変悪いものであった。
【００１２】
本発明は、上記問題を鑑み、２ｍｍ以下の薄型で、軽量、落下衝撃に対する強度に優れた低周波用３軸受信アンテナの提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明は、認証情報を含む電磁波を受信する水平２方向（Ｘ軸，Ｙ軸）および垂直方向（Ｚ軸）のコイルアンテナを有する低周波用３軸受信アンテナにおいて、
Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナは、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアに巻線を施した１軸のコイルアンテナからなり、該１軸コイルアンテナは、軟磁性コアのほぼ中央に設けた非巻線部によりコイルが分割巻にされ、Ｚ軸コイルアンテナを外周に巻回設置するボビンの内方空間で十字状に組み合い、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナとなる１軸コイルアンテナは、各軟磁性コアの非巻線部を接触重合させて十字状にボビンに組み合うことを特徴とする低周波用３軸受信アンテナである。
【００１４】
また本発明は、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアは、インサート成形による樹脂片が、軟磁性コアの片側平坦面の中央および両端に設けられ、軟磁性コア中央の樹脂片は、分割巻コイルの導出溝を有すと伴に、当該樹脂片の反対面コア部分に非巻線部を具備させ、また、軟磁性コア両端の樹脂片は、半楕円の切欠けを有す端子を固時することを特徴とする上記低周波用３軸受信アンテナである。
【００１５】
また、Ｚ軸コイルアンテナを設けるボビンは、内方空間に設けられた立設端子が、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナを構成する１軸コイルアンテナの両端に位置する端子の端子孔あるいは端子切欠けに挿入して、電気的接続がおこなわれることを特徴とする上記いずれかに記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【発明の効果】
【００１６】
本発明は、低周波用３軸受信アンテナの薄型化を可能とし、該低周波用３軸受信アンテナを内蔵する認証用電子キーの薄型化を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
図を示しながら本発明の実施形態を説明する。
図１は、本発明の低周波用３軸受信アンテナの実施形態を示す分解斜視図である。図２は本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の実施形態を示す分解斜視図である。図３は、本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の形態を示す図３の１軸コイルアンテナに用いる樹脂片付コアの作製方法を示す図である。
【００１８】
本発明の低周波用３軸受信アンテナは、１軸コイルアンテナ２１，２２からなるＸ軸コイルアンテナ，Ｙ軸コイルアンテナと、回路接続端子２７，２８を有するボビン２４に巻回設置するＺ軸コイルアンテナ２３と、各コイルアンテナ２１，２２，２３を覆い、ボビン２４と組み合うカバー２９より構成する。
【００１９】
１軸コイルアンテナ２１は、薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コア１１に、コイル１２ａおよびコイル１２ｂが巻回し、該コイル１２ａ，１２ｂは同一の導体からなり、軟磁性コア１１の中央部分に非巻線部１５を設ける分割巻としている。
【００２０】
また、軟磁性コア１１の平坦面両端に、接続端子１４ａあるいは１４ｂを有する端子板１３ａ，１３ｂを取り付けて、前記コイル１２ａ，１２ｂの端末接続およびボビン２４内方の立設端子２５と接続する。
【００２１】
１軸コイルアンテナ２２も１軸コイルアンテナ２１と同様に、薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コア１６に、コイル１７ａおよびコイル１７ｂが巻回され、該コイル１７ａ，１７ｂは同一の導体を使用して、軟磁性コア１６の中央部分に非巻線部２０を設ける分割巻とし、軟磁性コア１６の平坦面両端に、接続端子１９ａあるいは１９ｂを有する端子板１８ａ，１８ｂを取り付けて、コイル１７ａ，１７ｂの端末接続およびボビン２４内方の立設端子２６と接続する。
【００２２】
ボビン２４に前記１軸コイルアンテナ２１および１軸コイルアンテナ２２を組み込む際に、１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、軟磁性コア１１の非巻線部１５と軟磁性コア１６の非巻線部２０を接触させて重ね合わせ、十字状にボビン２４の内方に組み込む。
【００２３】
１軸コイルアンテナ２１と１軸コイルアンテナ２２は、ボビン２４に具備された回路接続端子２７，２８の延長部分である立設端子２５，２６が、１軸コイルアンテナ２１，２２の両端に位置する端子板１３ａ，１３ｂ，１８ａ，１８ｂの接続端子１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂの孔部分に挿入，接続する。
【００２４】
１軸コイルアンテナ２１，２２が組み込まれ、各端子同士を接続した後、カバー２９をボビン２４と組み合わせて本発明の３軸受信アンテナの完成となる。
【００２５】
本発明の３軸受信アンテナは、水平２方向のＸ軸およびＹ軸コイルアンテナを直状の軟磁性コア１１および１６に設けた非巻線部１５、２０を重合部分として十字状に組み合わせるため、特許文献２に開示された十字状に組み合うコイルアンテナに比べて、重なり合う巻線部分の寸法を削減することができ、３軸受信アンテナの高さを薄型とすることができる。
【００２６】
また、各コイル端末の接続は、ボビン２４に巻回するＺ軸コイルアンテナ２３の端末は、１軸コイルアンテナ２１，２２の組み込み前に所定の端子に接続すればよく、また、１軸コイルアンテナ２１，２２はボビン２４組み込み前に、各コイル端末を接続端子１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂに接続しておき、ボビン２４へ組み込み後は、接続が容易な形態であり、作業性が向上する。
【００２７】
薄状アモルファスを積層してなる直状の軟磁性コアは、単枚のアモルファスを積層、あるいは、あらかじめ積層したアモルファス積層体から必要な形状を作製すればよく、プレス打抜，エッチング等の工法により得られる。
【００２８】
また、アモルファスの材質については、Ｃｏ系，Ｆｅ系など特に限定するものではないが、防錆に優れるＣｏ系アモルファスが好ましい。
【００２９】
さらに、アモルファス単枚の薄厚は、薄いほど軟磁気特性が向上する傾向にあるが、一方、積層による実効体積の低下および強度低下などの実用上の問題が発生するため、アモルファスの薄厚は、１０μｍ〜２０μｍが好ましい。
【００３０】
また、直状の軟磁性コア１１，１６は、その表面に薄膜状絶縁をおこない、巻回するコイルの絶縁被膜破壊，断線を防止した。なお、薄膜状絶縁はテープ，樹脂コートで形成することができ、薄状アモルファスを積層する際に使用する樹脂であってもよい。
【００３１】
図１および図２に示すように、本発明の低周波用３軸受信アンテナは、１軸コイルアンテナの巻芯である軟磁性コアを接触重合させることにより、従来のコイル同士を重ねるものに比べ、コイルの厚さ分を削減でき、薄型化を可能とした。また、各１軸コイルアンテナ２１，２２に端子板１５を設けたことにより、コイル端末の接続およびボビン２４の端子との接続２５，２６を容易とし、薄型および小型化における作業性の阻害を防止することができる。
【００３２】
図２の１軸コイルアンテナ３１は、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コア３２に分割巻のコイル３３と、両端の接続端子３６と端子固定樹脂片３５、そして軟磁性コア３２の中央でコイル３３を分割する中央樹脂片３４より構成する。
【００３３】
上記１軸コイルアンテナ３１は、図３に示すインサート成型による樹脂片付コアを使用したものである。図３は、樹脂片付コアの工程毎の仕様を簡略表示したものであり、平面図および側面図を示している。
【００３４】
図３（ａ）は、平行するリードフレーム５１には、楕円孔５２と円形孔の係止部５３が交互に設けられている。
【００３５】
図３（ｂ）は、平行するリードフレーム５１に対して、薄状アモルファスの積層体である直状の軟磁性コア３２を配置した。軟磁性コア３２は、係止部５３上に、そして楕円孔５２間の中央に位置させる。
【００３６】
図３（ｃ）は、インサート成型後の姿であり、軟磁性コア３２に対して、両端の端子固定樹脂片３５と中央樹脂片３４が、軟磁性コア３２の一平坦面を露出させて設けられ、中央樹脂片３４は直状軟磁性コア３２の中央でコイルの非巻線部３７を形成し、図２に示すコイル引回溝３８を有している。端子固定樹脂片３５は、軟磁性コア３２にリードフレーム５１を固持させている。
【００３７】
図３（ｄ）は、連続して連なる図３（ｃ）よりリードフレーム５１の楕円孔５２を切断箇所として、１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアを得るものであり、切断箇所の前記リードフレーム５１が１軸コイルアンテナの接続端子３６となる。
【００３８】
図３において、リードフレーム５１に設ける係止部５３は、円形孔以外の孔形状でもよく、また孔以外の切欠形状でもよい。また、リードフレーム５１に設ける楕円孔６２も孔形状を限定するものではない。
【００３９】
図３により作製された１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアにコイルを設けたものが、図２に示す１軸コイルアンテナ３１であり、Ｚ軸コイルアンテナ４２が施されたボビン４１に既に組み込まれた１軸コイルアンテナ３１が示すように、立設端子４３が接続端子３６の半楕円溝に挿入して接続する。
【００４０】
また、ボビン４１に最初に組み込む１軸コイルアンテナ３１は、非巻線部３７のコア露出部を上面とし、上方の１軸コイルアンテナ３１は下面に非巻線部３７のコア露出部を向け、非巻線部３７のコア露出同士を重合させて、ボビン４１に十字状に組み合い収納する。
【００４１】
図２および図３の形態においても、Ｘ軸およびＹ軸のアンテナコイルとなる１軸コイルアンテナ３１が十字状に組み合い垂直方向の寸法を最小とすることができる。また、図３に示すインサート成型による１軸コイルアンテナ用樹脂片付コアを用いることで、図１で示した本発明の実施形態で示す１軸コイルアンテナ２１，２２より、樹脂片付コアを用いた１軸コイルアンテナ３１の寸法精度が高く、作業性を向上させるものである。
【００４２】
また、１軸コイルアンテナ３１の接続端子３６に対して、ボビン４１内方の各立設端子４３が、接続端子３６の半楕円溝に係入することにより、位置決めができ、ハンダあるいは溶接により、容易な接続作業を可能とした。
【００４３】
実際に図１で説明した本発明の低周波用３軸受信アンテナを作製した結果を以下に示す。
【００４４】
薄状アモルファスからなる直状の軟磁性コアは、長さ１０ｍｍ、幅１．５ｍｍ、高さ（積層方向）０．３ｍｍとして、コイル１２ａと１２ｂ、および、コイル１７ａと１７ｂは、０．０３５ｍｍφ−１２００ターンを、２．０ｍｍの非巻線部１５，２０により２分割巻をおこない、１軸コイルアンテナ２１，２２を作製した。
【００４５】
上記、１軸コイルアンテナ２１，２２の非巻線部１５，２０を重合部分として十字状に重ね合わせた時の形状寸法は、１０ｍｍ−１０ｍｍ、高さ１．４ｍｍと大変薄型の水平２方向のコイルアンテナとなった。
【００４６】
また、Ｚ軸コイルアンテナ２３が巻回するボビン２４，カバー２９は、耐熱に優れ、高強度の液晶ポリマー樹脂により、各部分を薄い肉厚として形成し、ボビン２４に上記より作製した１軸コイルアンテナ２１，２２を収納，端子接続した後、カバー２９を組み合わせた。Ｚ軸コイルアンテナ１４は、０．０４５ｍｍφを７７０ターンとした。
【００４７】
完成した本発明の３軸受信アンテナは、取付け面積寸法：１４ｍｍ−１４ｍｍ、厚さ（高さ）：２．０ｍｍ、重量：約１．３ｇと、大変薄く、しかも軽量で小型の製品を作製することができた。
【００４８】
また、各コイルアンテナの電気的特性は、Ｘ軸およびＹ軸コイルアンテナのインダクタンスおよびＱは、９．２ｍＨと４４、Ｚ軸コイルアンテナのインダクタンスとＱは、９．１ｍＨと２０を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】本発明の低周波用３軸受信アンテナの実施形態を示す分解斜視図である。
【図２】本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の実施形態を示す分解斜視図である。
【図３】本発明の低周波用３軸受信アンテナの別の形態を示す図３の１軸コイルアンテナに用いる樹脂片付コアの作製方法を示す図である。
【図４】従来の低周波用３軸受信アンテナの正面図および平面図である。
【図５】別の従来の低周波用３軸受信アンテナの平面図である。
【符号の説明】
【００５０】
１１，１６：軟磁性コア
１２ａ，１２ｂ，１７ａ，１７ｂ：コイル
１３ａ，１３ｂ，１８ａ，１８ｂ：端子板
１４ａ，１４ｂ，１９ａ，１９ｂ：接続端子
１５，２０：非巻線部
２１，２２：１軸コイルアンテナ
２３：Ｚ軸コイルアンテナ
２４：ボビン
２５，２６：立設端子
２７，２８：回路接続端子
２９：カバー
【特許請求の範囲】
【請求項１】
認証情報を含む電磁波を受信する水平２方向（Ｘ軸，Ｙ軸）および垂直方向（Ｚ軸）のコイルアンテナを有する低周波用３軸受信アンテナにおいて、
Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナは、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアに巻線を施した１軸のコイルアンテナからなり、該１軸コイルアンテナは、軟磁性コアのほぼ中央に設けた非巻線部によりコイルが分割巻にされ、Ｚ軸コイルアンテナを外周に巻回設置するボビンの内方空間で十字状に組み合い、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナとなる１軸コイルアンテナは、各軟磁性コアの非巻線部を接触重合させて十字状にボビンに組み合うことを特徴とする低周波用３軸受信アンテナ。
【請求項２】
薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアは、インサート成形による樹脂片が、軟磁性コアの片側平坦面の中央および両端に設けられ、軟磁性コア中央の樹脂片は、分割巻コイルの導出溝を有すと伴に、当該樹脂片の反対面コア部分に非巻線部を具備させ、また、軟磁性コア両端の樹脂片は、半楕円の切欠けを有す端子を固時することを特徴とする請求項１記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【請求項３】
Ｚ軸コイルアンテナを設けるボビンは、内方空間に設けられた立設端子が、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナを構成する１軸コイルアンテナの両端に位置する端子の端子孔あるいは端子切欠けに挿入して、電気的接続がおこなわれることを特徴とする請求項１および請求項２記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【請求項１】
認証情報を含む電磁波を受信する水平２方向（Ｘ軸，Ｙ軸）および垂直方向（Ｚ軸）のコイルアンテナを有する低周波用３軸受信アンテナにおいて、
Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナは、薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアに巻線を施した１軸のコイルアンテナからなり、該１軸コイルアンテナは、軟磁性コアのほぼ中央に設けた非巻線部によりコイルが分割巻にされ、Ｚ軸コイルアンテナを外周に巻回設置するボビンの内方空間で十字状に組み合い、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナとなる１軸コイルアンテナは、各軟磁性コアの非巻線部を接触重合させて十字状にボビンに組み合うことを特徴とする低周波用３軸受信アンテナ。
【請求項２】
薄状アモルファスの積層体からなる直状の軟磁性コアは、インサート成形による樹脂片が、軟磁性コアの片側平坦面の中央および両端に設けられ、軟磁性コア中央の樹脂片は、分割巻コイルの導出溝を有すと伴に、当該樹脂片の反対面コア部分に非巻線部を具備させ、また、軟磁性コア両端の樹脂片は、半楕円の切欠けを有す端子を固時することを特徴とする請求項１記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【請求項３】
Ｚ軸コイルアンテナを設けるボビンは、内方空間に設けられた立設端子が、Ｘ軸コイルアンテナとＹ軸コイルアンテナを構成する１軸コイルアンテナの両端に位置する端子の端子孔あるいは端子切欠けに挿入して、電気的接続がおこなわれることを特徴とする請求項１および請求項２記載の低周波用３軸受信アンテナ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１０−１０７３０（Ｐ２０１０−１０７３０Ａ）
【公開日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１６３９４４（Ｐ２００８−１６３９４４）
【出願日】平成２０年６月２４日（２００８．６．２４）
【出願人】（０００１１０２４０）日立フェライト電子株式会社 (19)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年６月２４日（２００８．６．２４）
【出願人】（０００１１０２４０）日立フェライト電子株式会社 (19)
【Ｆターム（参考）】
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