説明

低圧ソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成する装置及び方法

低圧プロセスソース(535)を用いてガスクラスタイオンビーム(128)を生成するガスクラスタイオンビーム装置(100)及び方法の実施形態について、一般に、開示されている。一実施形態においては、低圧プロセスソース(535)は、混合ソースを生成するようにスタティックポンプ(500)において高圧希釈ソース(512)と混合され、その混合ソースから、ガスクラスタイオンビームを生成するようにガスクラスタ噴射(118)が生成される。他の実施形態についても詳述されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に、半導体集積回路の製造の分野に関し、より詳細には、複数のガスソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表面をエッチングする、クリーニングする及び平滑化するためにガスクラスタイオンビーム(GCIB)を用いることが、当該技術分野において知られている。GCIBはまた、気化した炭素質材料からの薄膜の堆積を支援するように用いられてきている。この説明の目的のためには、ガスクラスタは、室温及び常圧の条件下でガスである材料のナノサイズの集合体である。そのようなクラスタは、クラスタを形成するように緩やかに結合した数分子乃至数千分子又はそれ以上から成る集合体から成ることが可能である。それらのクラスタは、電子の衝突によりイオン化されることが可能であり、それらのイオン化されたクラスタは制御可能なエネルギーの指向性ビームを生成されることが可能である。そのようなイオンの各々は、典型的には、qe(eは電荷の大きさであり、qはクラスタイオンの帯電状態を表す1乃至5、6までの整数である)の正電荷を担持する。より大きいサイズのクラスタイオンはしばしば、クラスタイオン当たり多大なエネルギーを担持するそれらの能力のために最も有用である一方、分子当たり僅かなエネルギーしか有さない。それらのクラスタは衝突により分解し、個々の分子は、全クラスタエネルギーのほんの僅かな割合のみを担持している。従って、大きいクラスタの衝突の影響はかなり大きいが、かなり狭い表面領域に限定されるものである。このことは、より深い表面化の損傷をもたらす傾向を有することなく、種々の表面改質処理についてガスクラスタイオンを有効にし、そのことが従来のイオンビーム処理の特徴である。
【0003】
現在利用可能なクラスタイオンソースは、サイズNの広い分布、即ち、最大数千のN(ここで、N=各々のクラスタにおける分子数)を有するクラスタイオンを生成する。原子(又は、分子)のクラスタが、ノズルから真空中への高圧ガスの断熱膨張における個々のガス原子の凝縮により生成されることが可能である。小さいアパーチャを有するスキマーは、コリメートされたクラスタビームを生成するようにこの広がったガス流の中心からの拡散ストリームを剥離する。種々のサイズの中性のクラスタが生成され、ファンデルワールス力として知られている弱い内部力により共に拘束されている。この方法は、アルゴン、酸素、窒素、三フッ化窒素、六フッ化硫黄、ジボラン、三フッ化ホウ素及びゲルマン等の種々のガスからクラスタビームを生成するように用いられてきている。
【0004】
工業的規模で被処理物を処理するGCIBについての幾つかの新しいアプリケーションが半導体分野にはある。被処理物のGCIB処理は、多様なガスクラスタソースガスであって、それらのガスの多くは不活性ガスである、ガスクラスタソースガスを用いて行われるが、多くの半導体処理アプリケーションにおいては、GCIBの生成において、ときどき不活性ガス又は希ガスと組み合わせて又は混合して、反応性ソースガスを用いることは好ましいことである。ソースガスの組み合わせを用いるとき、ソースキャニスタ、ソースシリンダ又はソースシステムから供給されるソースガス全てが、ノズルへの入射のために単一に高圧で混合される。ピストン、回転翼、ルーツブロア、スクロール型機械ポンプ等の高圧ソースに等しい圧力に低圧ソースを圧縮することにより、機械的圧縮中に又は圧縮の後であるがノズルに入射する前に、低圧ソースの核化及び凝縮のために付着又はプラギング等のソースの問題に繋がる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
少なくとも1つの低圧ソースを有する複数のガスソースを用いる、ガスクラスタイオンビームを生成する装置及び方法について、複数の実施形態において詳述する。しかしながら、当業者は、1つ又はそれ以上の特定の詳細を有することなく、又は他の代替の及び/又は付加的な方法、材料又は構成要素を有することにより、種々の実施形態を実行することが可能であることを理解することができる。他の実施例においては、既知の構造、材料又は処理について、本発明の種々の実施形態の特徴について分かり難くすることを回避するように、図示していない又は詳述していない。同様に、説明目的で、本発明の全体的な理解を与えるように、特定の数、材料及び構成について記載している。それにも拘わらず、本発明は、特定の詳細なしに実行することが可能である。更に、図に示されている種々の実施形態は例示であり、そしてスケーリングして描く必要がないことを理解することができる。
【0006】
本明細書全体を通して“一実施形態”又は“実施形態”と表現することは、実施形態に関連して詳述される特定の特徴、構造、材料又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるが、それらが全ての実施形態に存在するのではないことを意味する。それ故、本明細書全体を通しての種々の場所における表現“一実施形態においては”又は“実施形態においては”が現れることは、本発明の同じ実施形態を必ずしも説明していない。更に、特定の複数の特徴、構造、材料又は特性が、1つ又はそれ以上の実施形態における何れかの適切な方式で組み合わされることが可能である。種々の付加的な層及び/又は構造が含まれることが可能であり、並びに/若しくは、記載されている特徴が他の実施形態で省略されることが可能である。
【0007】
種々の動作については、本発明を理解する上で最も有用であるように、複数の別個の動作として記載されている。しかしながら、記載の順序は、それらの動作が順序依存性であることを意味するように必ずしも構成されていない。特に、それらの動作は、提示した順序で実行される必要がないものとなっている。記載されている複数の動作は、記載されている実施形態と異なる順序で実行されることが可能である。種々の付加的な動作が実行される及び/又は記載されている複数の動作は付加的な実施形態において省略されることが可能である。
【0008】
低圧プロセスソースを含む複数のガスソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成する一般的な要請が存在している。低圧プロセスソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成することにより、高圧ソースは、ノズルにおいて所望の圧力低下をもたらす一方、スタティックポンプを用いて低圧プロセスソースを組み込むように用いられることが可能である。複数のガスソースによりガスクラスタイオンビームを生成する方法の一実施形態は減圧エンクロージャを備える段階を有することが可能である。低圧プロセスソース及び高圧希釈ソースが、混合ソースを構成するようにスタティックポンプを用いて混合される。ガスクラスタ噴射が、減圧エンクロージャ内に複数のガスクラスタを有する組み合わせソースを用いて生成される。減圧エンクロージャ内のイオン化領域がまた、備えられる。ガスクラスタ噴射は、ガスクラスタイオンビームを生成するようにガスクラスタ噴射の状態でガスクラスタの少なくとも一部をイオン化するイオン化領域を通って方向付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】従来技術のGCIBプロセス装置の基本的構成要素を示す図である。
【図2】ガスクラスタ噴射をイオン化する従来のガスクラスタイオン化器の一部を示す図である。
【図3】従来技術の多段階真空ポンプ又は排出器を示す図である。
【図4】従来技術の多段階真空ポンプ又は排出器を示す図である。
【図5】異なる圧力で複数のガスソースを用いるGCIBノズルに混合ソースを供給する供給システムを示す図である。
【図6】低圧プロセスソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成する方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、従来技術において知られている様式のGCIBプロセス装置100についての構成を示し、その構成については、次のように説明することができる。即ち、真空容器102は3つの連通室、即ち、減圧エンクロージャを備えるように、ソースチャンバ104、イオン化/加速チャンバ106及びプロセスチャンバ108に分割されている。それらの3つのチャンバは、真空ポンプシステム146a、146b及び146cのそれぞれにより適切な動作圧力に真空引きされる。一実施形態においては、ソースチャンバ104の動作圧力は実質的に、0.001乃至0.00001Torrの範囲内にある。
【0011】
ガス収容シリンダ111内に収容された蓄積圧縮可能ソースガス112(例えば、アルゴン又は酸素)は、ガス計測バルブ113及びガス供給管114を介して滞留チャンバ116に圧力をかけられて収容され、適切な形状のノズル110を介して十分に低い圧力の真空中に噴射される。超音速ガス噴射118が得られる。その噴射における広がりからもたらされる冷却は、ガス噴射118の一部がクラスタに凝縮するようにし、各々のクラスタは数個乃至数千個の弱く結合した原子又は分子から成る。ガススキマーアパーチャ120は、高圧が有害である下流領域(例えば、イオン化器122、サプレッサ電極142及びプロセスチャンバ108)において圧力を最低化するようにそのクラスタ噴射から、クラスタ噴射に凝縮されていないガス分子に一部を分離する。適切な凝縮可能なソースガス112は、アルゴン、窒素、二酸化炭素、酸素、窒素、三フッ化物、他のガス及び/又は混合ガスを含むが、それらに限定されるものではない。
【0012】
ガスクラスタを有する超音速ガス噴射118が生成された後、そのクラスタはイオン化器122を用いてイオン化される。イオン化器122は、ガスクラスタを有するガス噴射118がその噴射の軸に沿って方向付けられるイオン化領域を部分的に規定する入口端122a及び出口端122bを有する。イオン化器122は、代表的には、1つ又はそれ以上の白熱フィラメント124から熱電子を生成し、それらの熱電子を加速して方向付ける電子衝突イオン化器であり、噴射がイオン化器122内を通る場合に、電子をガス噴射118におけるガスクラスタと衝突させる。電子のガスクラスタとの衝突は、それらのクラスタから電子を出射させ、それにより、クラスタの一部を正にイオン化するようにする。一部のクラスタは、2つ以上の出射された電子を有することが可能であり、多重イオン化することが可能である。サプレッサ電極142及び接地電極144は、出口端122bにおいてイオン化器出射アパーチャ126からクラスタイオンを抽出し、それらのクラスタイオンを好ましいエネルギーに加速し(典型的には、数百V乃至数万Vの範囲内の加速電位で)、そしてGCIB128を生成するようにそれらのクラスタイオンをフォーカシングする。ガスクラスタを有する超音速ガス噴射118は、GCIB128の軸と実質的に同じ軸を有する。フィラメント電源134は、クラスタイオンを生成するようにガス噴射118を有するクラスタに熱電子が衝突するようにフィラメント124から出射された熱電子を加速するアノード電圧Vを供給する。抑制電源138は、サプレッサ電極142にバイアスを掛ける抑制電圧Vを供給する。加速電源140は、VAccに等しい全GCIB加速電位をもたらすようにサプレッサ電極142及び接地電極144に対してイオン化器122にバイアスを掛けるように加速電圧VAccを供給する。サプレッサ電極142は、イオン化器122のイオン化器出射アパーチャ126からイオンを抽出し、不所望の電子が下流からイオン化器122に入ることを回避し、フォーカシングされたGCIB128を形成する役割を果たす。
【0013】
GCIBプロセスにより処理されるようになっている半導体ウェーハ又は他の被処理物であることが可能である被処理物152は、GCIB128の経路内に備えられることが可能である被処理物ホルダ150において保持されている。殆どのアプリケーションは大きい被処理物を検討し、空間的に均一な結果を有するようにするため、スキャンシステムにおいては、空間的に均一は被処理物の処理結果を得るように、固定GCIB128を介して大きい面積の被処理物152を均一にスキャンすることが好ましい。
【0014】
X方向スキャンアクチュエータ202は、X方向スキャン運動208の方向(紙面に対して上下方向)への被処理物ホルダ150の線形運動を与える。Y軸方向スキャンアクチュエータ204は、典型的には、X方向スキャン運動208に対して垂直方向にあるY方向スキャン運動210の方向への被処理物ホルダ150の線形運動を与える。X方向スキャン運動及びY方向スキャン運動の組み合わせは、被処理物152を処理するためにGCIB128により被処理物152の表面の均一な(又はプログラムされた)照射をもたらすようにGCIB128によるラスター状スキャン運動で、被処理物ホルダ150により保持された被処理物を移動させる。被処理物ホルダ150は、GCIB128が被処理物152の表面に対するビーム入射角206を有するように、GCIB128の軸に対してある角度にあるように被処理物152を配置する。ビーム入射角206は90°又はある他の角度であるが、典型的には、90°である又は略90°である。Y方向スキャン中、被処理物152及び被処理物ホルダ150は、示されている位置から、参照番号152A及び150Aで表されている、行ったり来たりする位置“A”まで移動する。それらの2つの位置の間の移動において、被処理物152はGCIB128によりスキャンされ、そして両者の極端位置において、GCIBの経路から完全に外れるように移動される(オーバースキャンされる)。図1には明示的に示されていないが、類似するスキャン及びオーバースキャンが、(典型的である)直交するX方向スキャン運動208方向(紙面に対して直交する方向)において実行される。
【0015】
ビーム電流センサ218は、被処理物ホルダ150がGCIB128の経路から外れてスキャンされるときに、GCIB218のサンプルを傍受するように、GCIB128の経路内の被処理物ホルダ150を越えて配置される。ビーム電流センサ218は、典型的には、ビーム入射開口を除いて閉じているファラデーカップ等であり、そして典型的には、電気絶縁マウント212を有する真空容器102の壁に固定されている。
【0016】
マイクロコンピュータベースの制御器であることが可能である制御器220は、GCIB128から外れずに又は外れて被処理物を位置付けて、及びGCIB128により被処理物152の好ましい処理を行うようにGCIB128に対して均一に被処理物152をスキャンするように、電気ケーブル216を介してX方向スキャンアクチュエータ202及びY方向スキャンアクチュエータ204に接続していて、X方向スキャンアクチュエータ202及びY方向スキャンアクチュエータ204を制御する。制御器220は、リード線214を介してビーム電流センサ218により収集されるサンプリングされるビーム電流を受け入れ、それにより、GCIBをモニタし、所定の好ましいドーズが供給されたときに、GCIB128から被処理物152を外すことにより被処理物152により受け取られるGCIBドーズを制御する。
【0017】
図2は、ガスクラスタ噴射をイオン化する従来技術のガスクラスタイオン化器の断面300を示している。断面300は噴射軸129を横断している。スキマーアパーチャ(120、図1)を出て、イオン化器(122、図1)に入るクラスタは、略ガスの音速特徴で移動する。典型的なガスクラスタのサイズ(2000乃至15000原子)については、この音速特徴は、130乃至1000eVの運動エネルギーに相当する。そのような低エネルギーにおいて、イオン化器122内での空間電荷の中和からの何らかの逸脱は、ビーム電流のかなりの損失を伴う噴射の急速な爆発をもたらす。図2は、従来技術の自己中和イオン化器を示している。他の従来技術のイオン化器と同様に、ガスクラスタは電子衝突によりイオン化される。このデザインにおいては、熱電子(参照番号310で示している7つの例)が、マルチ線形熱イオンフィラメント302a、302b及び302c(代表的には、タングステンである)から出射され、電子リペラ電極306a、306b及び306c並びにビーム生成電極304a、304b及び304cにより与えられる適切な電界の作用により抽出されて、フォーカシングされる。熱電子310は、ガスクラスタ噴射及び噴射軸129を通過し、次いで、低エネルギーの二次電子(例示としての312、314及び316)を生成するように対向するビーム生成電極304bに衝突する。
【0018】
(簡略化のために)図示していないが、線形熱イオンフィラメント302b及び302cはまた、低エネルギーの二次電子を続いて生成する熱電子を生成する。二次電子全てが、空間電荷の中和を維持するように必要な正にイオン化されたガスクラスタ噴射に引き付けられる低エネルギーの電子を供給することにより、イオン化されたクラスタ噴射が空間電荷の中和を維持することを保証する役割を果たす。ビーム形成電子304a、304b及び304cは、線形熱イオンフィラメント302a、302b及び302cに対して正にバイアスをかけられ、電子リペラ電極306a、306b及び306cは、線形熱イオンフィラメント302a、302b及び302cに対して負にバイアスを掛けられる。絶縁体308a、308b、308c、308d、308e及び308fは、電極304a、304b、304c、306a、306b及び306cを電気的に絶縁し、支持している。この自己中和化イオン化器はかなり有効であり、1000μAのアルゴンによるGCIBを得ることができる。図2の自己中和化イオン化器の主な制約は、イオン化処理中のガスクラスタからもたらされるガスが内部圧力の上昇をもたらすことである。腐食性ガス、特に、酸素中の六フッ化窒素を用いる場合、種々のイオン化器の部品、特に、線形熱イオンフィラメント302a、302b及び302cのアタックをもたらす。従って、フィラメントの寿命は短くなり、許容できない金属汚染が、GCIBにより処理される被処理物上にもたらされる。
【0019】
図3は、ハウジング320を有する従来技術のイジェクタであって、イジェクタノズル325、330、335及び340は、ポート350、355、360及び365のそれぞれを介してチャンバ345と別個に連通している中間ギャップと直列に支持されている、イジェクタを示している。図3においては、イジェクタ321は、非動作モードで示されている。図4においては、イジェクタ321は、チャネル内に加速される空気により駆動され、その図の左側から右側にノズルを通って方向付けられ、それにより、圧力低下が、ノズル間のギャップで生じる。図4においては、それらのギャップに亘る全圧力低下は、イジェクタノズル325と330との間のギャップにおける圧力低下に比べて低いレベルにチャンバ345内の圧力を低下させ、フラップバルブ410がポート350を閉状態にする。図3及び4の多段式イジェクタは、イジェクタ321により駆動される外部の装置に排気ポート420を介して接続されている。
【0020】
加圧されたガスのソースはチャネル400に接続され、そのチャネルは一端部で開状態であり、他端部で排気ポート420に繋がっている。加圧されたガスは、排気ポート420の方向に向けられたポンプチャンバの内部の軸方向に備えられたイジェクタジェット又はイジェクタノズル325、330、335及び340を通るように強制される。チャネル400を通って、排気ポート420内への加圧されたガスの経路は、チャンバ345の開放端において吸気をもたらし、それ故、真空がチャンバ345の開放端においてもたらされ、その開放端に接続された低圧ガス又は蒸気はチャンバ345内に引き込まれ、イジェクタノズル325、330、335及び340からのガスと共に排気ポート420の方に方向付けられる。
【0021】
本発明の一実施形態は、図5に示すように、プロセスソースを用いる希釈ガスの供給のためのシステムと、希釈ソースと、プロセスソースの調合のためのガス流測定装置と、GCIBツールの実質的に低圧の真空滞留チャンバにおける適切に整形されたノズルに対して希釈されたプロセスソース混合物におけるプロセスソースの推定濃度を得るように希釈されたプロセスガス混合物を生成するためにプロセスソース及び希釈ソースを混合するように備えられているスタティックポンプとに基づいている。超音速ガス噴射が得られる。その噴射における広がりによりもたらされる冷却は、ガス噴射の一部がクラスタに凝縮するようにし、クラスタの各々は、数個乃至数千個の範囲の弱く結合した原子又は分子から成る。他の実施形態においては、ガス流測定装置は外されることが可能であり、プロセスソースの流れは、ガスクラスタイオンビームシステムについての混合ソースを生成する供給システムの測定なしでスタティックポンプの方に流れることが可能である。他の実施形態においては、複数の希釈ソース及び/又は複数の低圧プロセスソースを用いることが可能である。
【0022】
混合ソースは、低圧プロセスソース535と組み合わされた高圧希釈ガス512を有する。高圧希釈ガス512は何れかの適切な種類であることが可能であり、単原子の又は2原子の単一成分組成及び多成分の希釈式を多様に有することが可能である。本発明の種々の実施形態における有望な適切な高圧希釈ガス512の例示には、窒素、アルゴン、ヘリウム、空気、クリプトン、キセノン、キセノンハロゲン化物、水素、酸素、アンモニア及びガス状の有機金属化合物がある。
【0023】
ガス収容シリンダ515に収容された凝縮可能な高圧希釈ガス512(例えば、アルゴン又は酸素)が、加圧下でガス調節バルブ571及びガス供給管505を介してスタティックポンプ500に供給される。冷却システムは、希釈ガスの温度を低下させ、その結果として圧力を低下させるように用いられることが可能である。例えば、ガス収容シリンダ515は任意に、高圧希釈ガス512の温度及び全圧を低下させるようにシリンダ収容冷却ループ520(冷却ユニット(図示せず))を用いて冷却されることが可能である。同様に、ガス供給管505が任意に、ガス供給管505における高圧希釈ガス512の温度及び全圧を低下させるようにガス冷却ループ510(冷却ユニット(図示せず))を用いて冷却されることが可能である。
【0024】
低圧プロセスソース535は、何れかの適切な低圧ガス又は蒸気の種類を有することが可能であり、例えば、低圧ガス収容及び調合容器は、使用するために希釈される低圧プロセスソース535を収容することが可能である。一実施形態においては、低圧プロセスソース535は、吸着維持プロセスソース、蒸気生成加熱アンプルプロセスソース若しくは調節圧力ガス又は蒸気プロセスソース等の準大気圧プロセス収容及び調合を有する。吸着維持プロセスソース535は、ヒ化水素、四フッ化ホウ素、ホスフィン、四フッ化ゲルマニウム、セレン化水素、四フッ化リン、五フッ化ヒ素又は四フッ化珪素を有するATMI SDS(登録商標)Technologyシリンダ等のプロセスソース535の調合のために物理吸着剤において維持される及びその物理吸着剤から選択的に脱着されるプロセスガスであることが可能である。
【0025】
蒸気生成加熱アンプルプロセスソース535は、プロセスソース535として用いるために十分な蒸気圧を得るように加熱される固体又は液体を有する容器であることが可能である。一実施形態においては、低圧プロセスソースは、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金及びそれらの組み合わせを有する群から選択された遷移金属を有する有機金属化合物である。
【0026】
調節された圧力ガス又は蒸気圧ソースは、スタティックポンプ500へのプロセスソースの供給に先行して、例えば、VAC(登録商標)ATMIシリンダ等のシリンダ内部に又はそのシリンダの外部に位置付けられた調節バルブ又は複数の内部に位置付けられた小さい径の管等の調節装置により調節されるガス又は蒸気ソースを有する内部で調節されたキャニスタであることが可能である。一実施形態においては、調節された圧力ガス又は蒸気圧ソースは、ホウ素、三フッ化物、三フッ化窒素、一酸化炭素、四フッ化ゲルマニウム又はシランであることが可能である。更に、機械ポンプ(図示せず)のような圧縮装置が、所定温度における凝縮圧力より少し高い圧力に低圧プロセスソース535を圧縮し、スタティックポンプ500に対して低圧プロセスソース535の供給圧力を増加するように、プロセスソース535とスタティックポンプ500との間の供給ライン525に組み込まれることが可能である。
【0027】
特定の実施形態においては、次により詳細に説明するように、ガス流計測装置545は、低圧プロセスソース535とスタティックポンプ500を相互接続する供給ライン525におけるマスフローコントローラを有する。ガス流計測装置545は、例えば、マスフローコントローラ、プロセスソース供給からプロセスソース成分のかなり低い流量を分注するために動作可能であるマイクロバルブ要素、分注ラインにおけるフローコントロールバルブと結合されたフローメータ、又は低圧プロセスソース535の選択された流量を与えるのに有効である何れかの他の要素又はアセンブリを有する何れかの適切な種類であることが可能である。低圧プロセスソース535は、アンプルヒータ又はシリンダ加熱ジャケット等のソースヒータ540により任意に加熱されることが可能である。更に、供給ライン525は、低圧プロセスソース535がスタティックポンプ500への供給に先立って凝縮しないように加熱経路を得るようにヒートブランケット530のような加熱装置により加熱されることが可能である。
【0028】
混合ソース550を生成するために低圧プロセスソース535及び高圧希釈ガス512を混合するように備えられたスタティックポンプ500は何れかの適切な種類であることが可能であり、それにより、低圧プロセスソース535及び高圧希釈ガス512は、例えば、下流の希釈ガス混合物消費プロセスへの流れについて、低圧プロセスソース535の推定濃度での送出のために互いに相互混合される。スタティックポンプ500は、低圧プロセスソース535の核化及び/又は凝縮なしに混合ソース550を生成するように低圧プロセスソース535及び高圧希釈ガス512の混合をもたらす、例えば、ベンチュリ式真空ポンプ、多段式イジェクタ、イダクタ、対向式ジェット装備ミキシングチャンバ又は他の装置、構造若しくはアセンブリを有する。一実施形態においては、混合ソース550の圧力は、またスタティックポンプ500の出口圧力及びノズル110における圧力に対応し、実質的には1乃至5barの範囲内の圧力である。他の実施形態においては、混合ソースの圧力は10乃至20barの範囲内の圧力である。
【0029】
本発明に従って、混合ソースの供給圧力は、スタティックポンプ500を通る高圧希釈ガス512の広がりのために、高圧希釈ガス512の供給圧力に比べて低い。更に、“低圧”及び“高圧”は、低圧プロセスソース535は高圧希釈ガス512に比べて低い圧力を有することを意味する。単なる例示として及び制限的でなく、スタティックミキサ500への高圧希釈ガス512の供給圧力は少なくとも約5barであることが可能であり、そして約30bar程度であることが可能である。更なる例示として及び制限的でなく、
低圧プロセスソース535の圧力が高圧希釈ガス512の圧力より低い場合には、スタティックミキサ500への低圧プロセスソース535の供給圧力は少なくとも約5torr(0.01bar)であることが可能であり、そして約25bar程度であることが可能である。一実施形態においては、低圧プロセスソース535の圧力は約5torrより高く、約5barより低く、高圧希釈ガス512の圧力は約5barより高く、約30barより低い。低圧プロセスソース535及び高圧希釈ガス512の実際の圧力は、低圧プロセスソースの供給温度、高圧希釈ガスの供給温度、スタティックポンプ500のアーキテクチャ及び好ましい混合ソースの圧力に依存する。好ましい混合ソースの圧力に達するようにガスマニホールドを構成することは当業者の技能による。
【0030】
過剰な圧力を用いて真空を得るスタティックポンプ500については当該技術分野で知られている。意図された種類のイジェクタ、所謂、多段式イジェクタは、通常、ハウジング内で直列に配列された2つ又はそれ以上のノズルを有し、チャンバのような周囲の空間は各々のそれぞれのノズルに結合され、隣接するチャンバ間の仕切り壁を通って延びている。複数のノズルは、次第に増加する部分開口領域を有する貫通チャネルを与え、その貫通チャネルを通って、高速の空気流が、ノズル間に位置するスロットを通って、周囲のチャンバ内に空気又は他の媒体を搬送し、そのチャンバにおいて圧力の低下をもたらすように供給される。
【0031】
3つ又はそれ以上のノズルが直列に結合されているとき、それぞれのチャンバは、通常、真空ポンプを外部装置に接続する結合手段を有する共通の空間又は外側の空間と流れが連通状態にある。例えば、可撓性舌形状の逆止めバルブが、特定の圧力差のときに、圧力を更に低下させるためにアクティブでなくなるチャンバと外側の空間との間のリークを回避するように流路内に備えられている。この既知の構成のイジェクタは、1つのイジェクタにおいて高真空流及び低真空レベルの両方を与えるように、異なる効率特定を有する、直列に結合された複数のノズルにより成ることが可能である。
【0032】
本発明の一実施形態の希釈ガス供給システムにおける低圧プロセスソース535は、希釈プロセスソース混合物が供給されるようになっている特定の希釈プロセスソース混合物を用いるプロセスに依存して、何れかの適切な種類であることが可能である。そのガスは、表面のエッチング又は処理のための、又は代替として、薄膜を形成するための又は表面にドーパントを融合しないためのソース材料であるガスであることが可能である。希釈プロセスソース混合物を用いるプロセスは、従って、変更されることが可能であり、工業的プロセス(例えば、化学的気相堆積)、医用診断、研究開発、農業検定、希釈放射性物質治療剤を用いる体の治療等を多様に有することが可能である。
【0033】
図6を参照するに、低圧プロセスソース535を用いてガスクラスタイオンビームを生成する方法の一実施形態を表すフローチャートを示している。参照番号600においては、その方法は、減圧エンクロージャを備える段階を有する。参照番号610においては、その方法は、混合ソース550を生成するようにスタティックポンプ500を用いて高圧希釈ソース512と低圧プロセスソース535を混合する段階を有する。参照番号620においては、その方法は、混合ソース550を用いて減圧エンクロージャ内のガスクラスタ噴射118を生成する段階であって、ガスクラスタ噴射118は複数のガスクラスタを有する、段階を有する。例えば、混合ソース550は、減圧エンクロージャ内のノズル110を通って方向付けられることが可能である。参照番号630においては、その方法は、減圧エンクロージャ内にイオン化領域を与える段階を有する。例えば、そのイオン化領域は、イオン化器122の入口端122a及び出口端122bにより一部が規定されることが可能であり、入口端122aは、混合ソース550から生成されるガスクラスタ噴射118を受け入れるためにノズル110を介してスタティックポンプ500に流体的に結合されている。電子ソース、例えば、フィラメント124又は複数のフィラメント302a、302b及び302cは、イオン化領域に電子を供給するために備えられることが可能である。段階640においては、その方法は、ガスクラスタイオンビーム128を生成するようにガスクラスタの少なくとも一部をイオン化するイオン化領域を通ってガスクラスタ噴射118を方向付ける段階を有する。
【0034】
以上、低圧プロセスソースを有する、複数のガスソースを用いてガスクラスタイオンビームを生成する複数の実施形態について説明している。本発明の複数の実施形態についての上記説明は、例示及び説明目的で提示されている。開示されているまさにその形態に本発明を徹底するように又は限定するようには意図されていない。本明細書及び同時提出の特許請求の範囲においては、単に説明目的のみのために用いられ、限定的であるように解釈されるべきでない、左、右、上、下、上方、下方、上部、下部、第1、第2等の用語が記載されている。例えば、相対的な鉛直方向の位置を表す用語は、基板又は集積回路の装置側(又は、アクティブな面)がその基板の“上” 面である状態のことを表し、その基板は、基板の“上”側が通常の地球の基準系において“下”側に比べて下方であることが可能であるように、実際には何れの方位にあることが可能であるが、用語“上”の意味の範囲内にあることが可能である。本明細書(特許請求の範囲も含む)で用いられる用語“上の”は、第2層上の第1層は、そのように具体的に記載されない場合には、第2層上に直接接する及び第2層と隣接していることを意味するものではなく、第1層と第1層上の第2層との間に第3層又は他の層が存在し得る。本明細書で述べている装置又は物品の実施形態は、多くの位置及び方位で製造される、使用される又は出荷されることが可能である。
【0035】
当業者は、上記の記載に鑑み、多くの修正及び変形が可能であることを理解することができる。当業者は、添付図に示している種々の構成要素について種々の同等の組み合わせ及び代替の存在について認識することができる。従って、本発明の範囲は、本明細書の記載に限定されるのでなく、同時提出の特許請求の範囲により限定されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のガスソースによりガスクラスタイオンビームを生成する方法であって:
減圧エンクロージャを備える段階;
混合ソースを生成するようにスタティックポンプを用いて低圧プロセスソース及び高圧希釈ソースを混合する段階;
前記減圧エンクロージャ内で複数のガスクラスタを有する前記混合ソースを用いてガスクラスタ噴射を生成する段階;
前記減圧エンクロージャ内にイオン化領域を与える段階;及び
ガスクラスタイオンビームを生成するように前記ガスクラスタ噴射において前記ガスクラスタの少なくとも一部をイオン化する前記イオン化領域を通るように前記ガスクラスタ噴射を方向付ける段階;
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記低圧プロセスソースを計測する段階を更に有する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースを混合する段階に先行して、前記高圧希釈ソースを冷却する段階を更に有する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記低圧プロセスソースは、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金及びそれらの組み合わせを有する群から選択された遷移金属を有する有機金属化合物である。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記低圧プロセスソースは加熱経路を用いて前記スタティックポンプに供給される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記スタティックポンプは、ベンチュリ式真空ポンプ、多段式イジェクタ、イダクタ、対向式ジェット装備ミキシングチャンバを有する群から選択される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記混合ソースの圧力は実質的に1乃至5barの範囲内にある、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記スタティックポンプへの前記低圧プロセスソースの供給圧力は約5torr乃至約5barの範囲内にあり、前記スタティックポンプへの前記高圧希釈ガスの供給圧力は約5bar乃至約30barの範囲内にある、方法。
【請求項9】
低圧プロセスソース;
高圧希釈ソース;
前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースを混合するために前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースに流体的に結合されたスタティックポンプ;
前記スタティックポンプに流体的に結合された入口端及び出口端を有するイオン化器であって、前記入口端及び前記出口端は、前記入口端及び前記出口端からイオン化領域の一部を規定し、前記イオンか領域を通ってガスクラスタを有するガスクラスタ噴射が軸に沿って方向付けられる、イオン化器;並びに
前記イオン化領域に電子を供給する電子ソースであって、前記電子はガスクラスタイオンビームを生成するように前記ガスクラスタの少なくとも一部をイオン化する、電子ソース;
を有するガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、マスフローコントローラ、動作可能なマイクロバルブ要素及びフローコントロールバルブと結合されたフローメータを含む群から選択されたガス流計測装置を更に有する、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項11】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記スタティックポンプにより前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースを混合することに先行して前記高圧希釈ソースを冷却する冷却システムを更に有する、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項12】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記低圧プロセスソースを供給する加熱アンプルを更に有する、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項13】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記低圧プロセスソースを供給する内部調節キャニスタを更に有する、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項14】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記スタティックポンプは、ベンチュリ式真空ポンプ、多段式イジェクタ、イダクタ、対向式ジェット装備ミキシングチャンバを有する群から選択される、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項15】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記混合ソースの圧力は実質的に1乃至5barの範囲内にある、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項16】
請求項9に記載のガスクラスタイオンビームシステムであって、前記スタティックポンプへの前記低圧プロセスソースの供給圧力は約5torr乃至約5barの範囲内にあり、前記スタティックポンプへの前記高圧希釈ガスの供給圧力は約5bar乃至約30barの範囲内にある、ガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項17】
低圧プロセスソース;
高圧希釈ソース;
ソース混合物を生成するように前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースを混合するために前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースに流体的に結合されたスタティックポンプ;
減圧エンクロージャ;並びに
複数のガスクラスタを有するガスクラスタ噴射を前記ソース混合物から生成する前記スタティックポンプに流体的に結合された、前記減圧エンクロージャ内のノズル;
を有するマルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、マスフローコントローラ、動作可能マイクロバルブ要素及びフローコントロールバルブに結合されたフリーメータを含む群から選択されたガス流計測装置を更に有する、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項19】
請求項17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、前記スタティックポンプにより前記低圧プロセスソース及び前記高圧希釈ソースを混合することに先行して前記高圧希釈ソースを冷却する冷却システムを更に有する、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項20】
請求項17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、前記低圧プロセスソースを供給する加熱アンプルを更に有する、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項21】
請求項17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、前記低圧プロセスソースを供給する内部調節キャニスタを更に有する、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項22】
請求項17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、前記混合ソースの圧力は実質的に1乃至5barの範囲内にある、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。
【請求項23】
請求項17に記載の17に記載のマルチソースガスクラスタイオンビームシステムであって、前記低圧プロセスソースの圧力は約5torr乃至約5barの範囲内にあり、前記高圧希釈ガスの圧力は約5bar乃至約30barの範囲内にある、マルチソースガスクラスタイオンビームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−522416(P2010−522416A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554734(P2009−554734)
【出願日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/057627
【国際公開番号】WO2008/118738
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【出願人】(505390680)ト−キョ−・エレクトロン・アメリカ・インコーポレーテッド (64)
【Fターム(参考)】