説明

低kファクターの硬質フォーム系

本発明は、イソシアネートと、芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、芳香族ポリエステルポリオール、および所望により、スクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分とを混合することによって製造される硬質ポリウレタンフォームを提供するものである。本発明のフォームは、35°Fにおける約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fの初期kファクターによって示されるような良好な特性を有しており、建設および冷却工業において絶縁材料として使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはポリウレタンフォームに、より具体的には低いkファクターを有する硬質ポリウレタンフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
硬質ポリウレタンフォームの製造方法は既知である。Doergeらは米国特許第5,539,006号において、有機ポリイソシアネートをスクロースに基づくポリエーテルポリオールと、触媒および発泡剤[水素含有のクロロフルオロカーボン(HCFC)、水素含有のフルオロカーボン(HFC)、炭化水素(HC)およびこれらの混合物から選択される]の存在下に反応させることによって製造される硬質ポリウレタンフォームを教示している。この'006号特許の実施例は、HFC-356、HCFC-123およびHCFC-141bを発泡剤として使用している。また、この特許は、他のポリオールを使用することができると記載しているが、これら他のポリオールの選択に関する指針は示していない。
【0003】
米国特許第5,461,084号は、アミン開始のポリエーテルポリオール、水およびHFCを用いて製造した良好なkファクターを有する硬質フォームを開示している。また、この'084号特許は、ポリエステルポリオールを、ある種のアミン開始のポリオールと組合せて使用するのが有利であることを教示している。この'084号特許の実施例は、発泡剤としてのHFC-356と共に脂肪族アミンポリオールのみを使用している。
【0004】
スクロースに基づくポリオールは、その比較的低いコスト、高い官能価、および比較的簡単な製造のゆえに、イソシアネート反応性物質の一部として特に重要である。このようなスクロースに基づくポリオールの製造方法は、例えば、米国特許第3,085,085号、第3,153,002号、第3,222,357号、および第4,430,490号に開示されている。これら特許のそれぞれは、開示されたポリオールが、ポリウレタンフォームの製造において有用であることを教示している。
【0005】
米国特許第5,648,019号、第5,677,359号および第5,648,057号の全ては、絶縁硬質フォームにおいて使用するために、3成分ポリオールブレンドを使用することを教示している。これらのブレンドは、2種類の異なるアミン開始ポリオール(即ち、芳香族アミン開始ポリオールおよび脂肪族アミン開始ポリオール)および芳香族ポリエステルポリオールを必要とする。スクロースに基づくポリエーテルポリオールは、所望による成分として挙げられた原料の中に含まれる。
【0006】
Singhらは米国特許第6,372,811号において、HFCで発泡させた耐燃性の硬質ポリウレタンフォームを開示している。この'811号特許は、少なくとも40%のポリエステルポリオールおよび有機リン化合物を含有するポリオール成分の使用によって、良好な特性を有する硬質フォームが得られることを教示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上に要約した努力にもかかわらず、当分野においては、比較的低コストの反応物質から製造することができ、かつ良好な特性(例えば低kファクター)を保持する硬質ポリウレタンフォームが必要とされ続けている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明は、イソシアネートを、芳香族アミン開始のポリオール、芳香族ポリエステルポリオール、および所望によりスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンドと混合することによって製造される硬質ポリウレタンフォームを提供するものである。このフォームは、HCF-245faおよびイソシアネート基と水との反応からのCOによって発泡させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフォームは、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fの初期kファクターを有しており、建設および冷却工業における絶縁材料として特に適している。
本発明のこれらおよび他の利点および利益は、以下に記載する本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明を、限定のためではなく説明のために記載する。具体的な実施例における数値、または他に特記した数値を除き、明細書中の全ての量を表す数字、%値、ヒドロキシル価、官能価などは、全ての場合に、用語「約」によって修飾されているものと解すべきである。本明細書中にDa(ダルトン)で示されている分子量および当量は、他に特記がなければ、それぞれ数平均分子量および数平均当量である。全てのkファクターは、初期kファクター、即ち、フォームが製造されてから24時間以内に測定されたkファクターである。
【0011】
本発明は、イソシアネート成分;20〜100%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、60%までの芳香族ポリエステルポリオール、および20%までのスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンド;全フォーム配合物を基準に10〜15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);水;および所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;を混合することによって製造される硬質ポリウレタンフォームを提供するものである。この硬質ポリウレタンフォームは、35°Fにおいて0.115〜0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する。
【0012】
また本発明は、イソシアネート成分;40〜90%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、および60〜10%の芳香族ポリエステルポリオールを含有するポリオールブレンド;全フォーム配合物を基準に10〜15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);水;および所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;を混合することによって製造される硬質ポリウレタンフォームを提供するものである。この硬質ポリウレタンフォームは、35°Fにおいて0.115〜0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する。
【0013】
ポリオールブレンド
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、芳香族ポリエステルポリオール、および所望により、スクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有する新規なポリオールブレンドを使用する。
【0014】
芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール
アミン開始のポリエーテルポリオールの製造に使用しうる適当なアミンの例には、次のものが含まれるが、これらに限定はされない:2,4'-、2,2'-、および4,4'-メチレンジアニリン、2,6-または2,4-トルエンジアミンおよび近接トルエンジアミン、p-アミノアニリンおよび1,5-ジアミノナフタレン。トルエンジアミン、特にオルト-トルエンジアミン(o-TDA)、および、主に2,3-トルエンジアミンと3,4-トルエンジアミンの混合物が特に好ましい。
【0015】
アミン開始のポリエーテルポリオールは、任意の既知の方法によって、例えば、アミン開始剤を、アルカリ性触媒と共にまたはそれを伴わずに、所望のヒドロキシル価が達成されるまでアルコキシル化することによって製造することができる。適するアルコキシル化剤には、任意の既知のアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、およびこれらの混合物が含まれる。エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドが好ましい。
【0016】
芳香族アミン開始のポリエーテルポリオールは、ポリオールブレンドを基準に、20〜100%、より好ましくは20〜90%の量で存在していてよく、好ましくは、ヒドロキシル価が300〜500であり、官能価が2〜6である。好ましいアミン開始のポリエーテルポリオールは、芳香族ジアミンから製造され、名目上の官能価が4である。
【0017】
芳香族ポリエステルポリオール
本発明に係るポリオールブレンドにおいて有用な芳香族ポリエステルポリオールは、多価アルコール(好ましくは二価アルコールおよび/または三価アルコール)と、多塩基性(好ましくは二塩基性)の芳香環を有するポリカルボン酸との反応生成物である。本明細書において、用語「芳香族ポリエステルポリオール」とは、エステル結合を介して脂肪族炭化水素またはエーテルに結合した芳香環を有し、脂肪族ヒドロキシル基で終わるポリヒドロキシ有機化合物を意味することが意図される。
【0018】
ポリエステルポリオールを製造するために、対応する芳香族ポリカルボン酸の無水物または対応する芳香族ポリカルボン酸の低級アルコールエステルまたはこれらの混合物を、遊離の芳香族ポリカルボン酸の代わりに使用することができる。ポリカルボン酸は、任意の芳香族ポリカルボン酸であってよく、それは、ハロゲン原子で置換された芳香族ポリカルボン酸であってもよい。
【0019】
ポリカルボン酸の例には、フタル酸(純粋なオルト-フタル酸および無水フタル酸を含む)、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、ピロメリト酸、無水フタル酸およびこれらの誘導体が含まれる。フタル酸または無水フタル酸を含有するポリカルボン酸が好ましい。
【0020】
多価アルコールは、好ましくは2〜9個の炭素原子を含むアルコールであり、直鎖、分岐鎖または環式アルコールのいずれかであってよい。多価アルコールは、好ましくは二価アルコールおよび/または三価アルコールである。二価アルコールの例には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオールなどが含まれる。三価アルコールの例には、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが含まれる。また、ポリエチレンテレフタレートを種々のグリコールで分解することによって製造したものを使用することもできる。
【0021】
芳香族ポリエステルポリオールは、ポリオールブレンドを基準に、60%まで、より好ましくは5〜60%の量で、ポリオールブレンド中に存在することができる。芳香族ポリエステルポリオールは、好ましくは、ヒドロキシル価が150〜400であり、官能価が2〜3である。適する芳香族ポリエステルポリオールの例には、Stepan Corp.から商品名 STEPANPOLのもとで市販されているポリオール、Kosaから商品名 TERATEのもとで市販されているポリオール、およびOxidから商品名 TEROLのもとで市販されているポリオールが含まれる。
【0022】
スクロースに基づくポリエーテルポリオール
本発明に係るブレンド中のスクロースに基づくポリエーテルポリオールは、好ましくは、スクロースおよび所望により他の開始剤(水を含むかまたは含まない)を、エチレンオキシド(EO)またはプロピレンオキシド(PO)またはEOおよびPOの両方と、アルカリ性触媒の存在下に反応させることによって製造する。次いで、反応生成物を、酸(好ましくはヒドロキシカルボン酸)で処理して、アルカリ性触媒を中和することができる。米国特許第4,430,490号は、このような適する方法の1つを開示している。
【0023】
スクロースを、初めにエチレンオキシドと反応させ、次いでプロピレンオキシドと反応させるのが好ましい。エチレンオキシドを、使用する全アルキレンオキシドの10〜50%、より好ましくは20〜40重量%の量で使用する。プロピレンオキシドを、使用する全アルキレンオキシドの50〜90重量%、より好ましくは60〜80重量%の量で使用する。アルキレンオキシドの合計使用量は、生成物ポリオールが、平均分子量300〜1600、より好ましくは440〜1000を有するように選択する。
【0024】
ポリエーテルポリオール中に存在するアルカリ性触媒の中和に使用する酸は、pH4.0〜8.0、好ましくは5.5〜7.5を有する酸性化したポリエーテルポリオールを与える任意の酸であってよい。好ましい中和用の酸は、ヒドロキシカルボン酸、例えば乳酸、サリチル酸、置換されたサリチル酸、例えば2-ヒドロキシ-3-メチル安息香酸、2-ヒドロキシ-4-メチル安息香酸およびこのような酸の混合物である。乳酸が最も好ましい。
【0025】
スクロースに基づくポリエーテルポリオールは、ポリオールブレンドを基準に20%まで、より好ましくは5〜20%の量で、フォーム形成混合物中に含有される。スクロースに基づくポリエーテルポリオールは、好ましくは、ヒドロキシル価が250〜550であり、官能価が3〜7である。
【0026】
イソシアネート
任意の既知の有機イソシアネートを、本発明のフォームにおいて使用することができる。適するイソシアネートには、芳香族、脂肪族、および脂環式ポリイソシアネートならびにこれらの組合せが含まれるが、これらに限定はされない。有用なイソシアネートのいくつかの例は、次の通りである:ジイソシアネート、例えば、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネートおよび3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート;トリイソシアネート、例えば、2,4,6-トルエントリイソシアネート;ならびに、ポリイソシアネート、例えば、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート。
【0027】
また、未蒸留または粗製のポリイソシアネートを、本発明のポリウレタンフォームの製造に使用することもできる。トルエンジアミン混合物のホスゲン処理によって得られる粗製トルエンジイソシアネートおよび粗製ジフェニルメタンジアミンのホスゲン処理によって得られる粗製ジフェニルメタンジイソシアネートが、適する粗製ポリイソシアネートの例である。適する未蒸留または粗製のポリイソシアネートは、米国特許第3,215,652号に開示されている。
【0028】
本発明の硬質ポリウレタンの製造に好ましいポリイソシアネートは、メチレン架橋したポリフェニルポリイソシアネートおよびメチレン架橋したポリフェニルポリイソシアネートのプレポリマーである。
【0029】
イソシアネートは、イソシアネートインデックス(即ち、イソシアネート基の当量の、イソシアネート反応性基の当量に対する比)が、0.9〜2.5、より好ましくは1.0〜1.5であるような量で使用する。イソシアネートは、平均官能価が2.0〜3.2、より好ましくは2.2〜3.0(イソシアネート部分/分子)であり、NCO含量が25〜35重量%である。
【0030】
発泡剤
本発明のフォームは、好ましくは、全フォーム配合物を基準に10〜15%、より好ましくは12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)のみを、物理的発泡剤として使用する。しかし、少量の水、即ち、全フォーム配合物を基準に0.1〜1.5%の水を、所望により、反応性発泡剤としてフォーム形成混合物において使用することもできる。
【0031】
触媒
硬質ポリウレタンフォームの製造のための当業者に既知の任意の触媒を、本発明の方法において使用することができる。適する触媒の例には、次のものが含まれるが、これらに限定はされない:アミン触媒、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N',N''-ジメチルアミノ-プロピルヘキサヒドロトリアジン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、およびN,N',N''-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン。また適するのは、有機金属、好ましくは有機スズ触媒である。適するスズ触媒の例には、次のものが含まれるが、これらに限定はされない:スズ(II)アセテート、スズ(II)オクタノエート、スズ(II)ラウレート、ジアルキルスズジアセテート、およびジブチルスズジクロリド。また、オクタン酸カリウムも、本発明において使用するのに適する触媒である。第三アミン触媒が特に好ましい。
【0032】
添加剤
フォーム形成混合物のポリオール成分中に通常含有される任意の添加剤および加工助剤を、勿論、硬質ポリウレタンフォームの製造前に、本発明に係るポリオールブレンドに添加することができる。このような適する添加剤および加工助剤の例には、次のものが含まれるが、これらに限定はされない:鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤。
【0033】
当業者には知られているように、製造時のフォームの気泡ガス組成は、経時後または持続使用後の平衡ガス組成と必ずしも一致しない。独立気泡フォーム中のガスは、フォームの経時につれて組成変化を示し、これにより、熱伝導率の増大または絶縁値の低下(この両者はkファクターの項目で測定される)および熱老化などの既知の減少を導くことが多い。kファクターは、材料の2つの表面を直角に横切って1°Fの差が存在するときに、1時間に1インチ厚さ材料の1平方フィートを通る熱移動の割合である。本明細書中の実施例のフォームのkファクターは、フォームを製造し、切断した直後に35°Fおよび75°Fにおいて測定した初期kファクターである。
【実施例】
【0034】
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、以下の原料を使用した:
ポリオールA:Bayer Polymers LLCからMULTRANOL 9196として市販されている、スクロース、プロピレングリコールおよび水開始剤をアルコキシル化することによって製造したポリエーテルポリオールであり、OH価が約470mg KOH/gであり、官能価が約5.2である;
ポリオールB:Stepan CompanyからSTEPANPOL PS 2502Aとして市販されている芳香族ポリエステルポリオールブレンドであり、OH価が約240mg KOH/gであり、官能価が約2.0である;
ポリオールC:Bayer Polymers LLCからMULTRANOL 8114として市販されている芳香族アミン開始のポリエーテルポリオールであり、OH価が約390mg KOH/gであり、官能価が約4である;
【0035】
イソシアネート:Bayer Polymers LLCからMONDUR 1515として市販されている改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)であり、NCO含量が約30.5%であり、25°Fでの粘度が約340mPa・sである;
触媒A:Air ProductsからPOLYCAT 41として市販されているN,N',N''-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)-ヘキサヒドロ-S-トリアジンである;
触媒B:Rhein ChemieからDESMORAPID PVとして市販されているペンタメチルジエチレントリアミンである;
界面活性剤:Air ProductsからDABCO DC 5357として市販されているシリコーン界面活性剤である;
HFC-245fa:Honeywell International Inc.からENOVATE 3000として市販されている1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンである。
【0036】
実施例1〜12
以下の表1に示した各配合において、イソシアネートインデックスを一定に維持して、イソシアネートの使用量を、ポリオールのヒドロキシル価に合わせて増加させた。フォーム配合物中の水とHFC-245faの合計量を一定に維持して、各フォームが同一の気泡ガス含量および総発泡量を有するようにした。各実施例の触媒レベルは、約50±5秒のゲル化時間が得られるように調節した。
【0037】
ポリオールブレンド、発泡剤、水、および添加剤を含有する予備ブレンドしたマスターバッチとイソシアネートとを手で混合し(マスターバッチとイソシアネートの両方が10℃)、得られた混合物を2インチ厚み×13インチ幅×24インチ高さのモールド(これを120°Fに維持した)に注入することによって、全てのフォームを調製した。配合物の最低充填密度を測定し、10%過剰充填で3つのパネルを調製し、kファクターについて試験した。kファクターは、LASERCOMP FOX 200装置を用い、35°F(2℃)および75°F(24℃)において、中心コア部分(8インチ×8インチ×1インチ)で測定した。これら実施例の結果を表1にまとめる。
【0038】
表1から明らかなように、ポリオールブレンドの一部として20%またはそれ未満のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含む本発明に係るポリオールブレンドを用いて製造したフォーム(実施例10および11)は、減少した量の芳香族ポリエステルおよび芳香族アミン開始のポリエーテルポリオールを使用しながら、比較的低いkファクターを達成する。また驚くべきことに、芳香族ポリエステルポリオールおよび芳香族アミン開始のポリエーテルポリオールのみを含有するポリオールブレンド(即ち、実施例6および7)を用いて、低いkファクターを有する硬質フォームを製造することができる。実施例1から、当業者なら、芳香族アミン開始のポリエーテルポリオールのみを用いて、低いkファクターを有する硬質フォームを製造しうることがわかるであろう。
【0039】
【表1−1】

【0040】
【表1−2】

【0041】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、建設および冷却工業における絶縁材料として特に適している。本発明の硬質ポリウレタンフォームのフォーム積層物は、住居外装(アルミニウム外皮と共に)および野地板(屋根用紙外皮と共に)に有用であろう。金属ドアを絶縁するためおよび器具絶縁のために、現場発泡法を使用することができる。また、本発明の硬質ポリウレタンを、温水器、冷凍貨物トレーラー車体、および貨車のための絶縁材として使用することもできる。
【0042】
上記した本発明の実施例は、説明のために挙げたものであり、限定のためのものではない。本明細書中に記載した態様を、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、さまざまに修飾または修正しうることは、当業者には理解されるであろう。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって判断されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・イソシアネート;
・全ポリオールブレンドを基準に約20〜約100%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、全ポリオールブレンドを基準に約60%までの芳香族ポリエステルポリオール、および全ポリオールブレンドを基準に約20%までのスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を混合することによって製造され、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項2】
ポリオールブレンドが、約55%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、約25%の芳香族ポリエステルポリオール、および約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有する請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項3】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項4】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項5】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水をさらに含有する請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項6】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項7】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項8】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。
【請求項9】
・イソシアネート;
・全ポリオールブレンドを基準に約20〜約90%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、全ポリオールブレンドを基準に約5〜約60%の芳香族ポリエステルポリオール、および全ポリオールブレンドを基準に約5〜約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を混合することによって製造され、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項10】
ポリオールブレンドが、約55%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、約25%の芳香族ポリエステルポリオール、および約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有する請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項11】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項12】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項13】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水をさらに含有する請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項14】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項15】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項16】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項9に記載の硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。
【請求項17】
・イソシアネート;
・全ポリオールブレンドを基準に約40〜約90%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、および全ポリオールブレンドを基準に約60〜約10%の芳香族ポリエステルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を混合することによって製造され、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項18】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項19】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項20】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水をさらに含有する請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項21】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項22】
ポリオールブレンドが、全ポリオールブレンドを基準に約20%までのスクロースに基づくポリエーテルポリオールをさらに含有する請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項23】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【請求項24】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項17に記載の硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。
【請求項25】
・イソシアネート;
・全ポリオールブレンドを基準に約20〜約100%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、全ポリオールブレンドを基準に約60%までの芳香族ポリエステルポリオール、および全ポリオールブレンドを基準に約20%までのスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を所望により触媒の存在下に混合することを含んでなる、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項26】
ポリオールブレンドが、約55%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、約25%の芳香族ポリエステルポリオール、および約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項25に記載の方法。
【請求項28】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項25に記載の方法。
【請求項29】
全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水が含有される請求項25に記載の方法。
【請求項30】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項25に記載の方法。
【請求項31】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項25に記載の方法。
【請求項32】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項25に記載の方法によって製造された硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。
【請求項33】
・イソシアネート;
・全ポリオールブレンドを基準に約20〜約90%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、全ポリオールブレンドを基準に約5〜約60%の芳香族ポリエステルポリオール、および全ポリオールブレンドを基準に約5〜約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を所望により触媒の存在下に混合することを含んでなる、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項34】
ポリオールブレンドが、約55%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、約25%の芳香族ポリエステルポリオール、および約20%のスクロースに基づくポリエーテルポリオールを含有する請求項33に記載の方法。
【請求項35】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項33に記載の方法。
【請求項36】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項33に記載の方法。
【請求項37】
全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水が含有される請求項33に記載の方法。
【請求項38】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項33に記載の方法。
【請求項39】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項33に記載の方法。
【請求項40】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項33に記載の方法によって製造された硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。
【請求項41】
・イソシアネート;
・全フォーム配合物を基準に約40〜約90%の芳香族アミン開始のポリエーテルポリオール、および全フォーム配合物を基準に約60〜約10%の芳香族ポリエステルポリオールを含有するポリオールブレンド(ここで、ポリオールの%値の合計は100%である);ならびに
・全フォーム配合物を基準に約10〜約15%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa);
・所望により、触媒、鎖延長剤、架橋剤、界面活性剤、フォーム安定剤、気泡調節剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解保護剤、殺カビ剤および殺菌剤から選択される1つまたはそれ以上の成分;
を混合することを含んでなる、35°Fにおいて約0.115〜約0.120 BTU-in/hr・ft °Fのkファクターを有する硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項42】
イソシアネートが、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよびその異性体、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1-メチル-フェニル-2,4-フェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-ジフェニル-プロパン-4,4'-ジイソシアネート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-ジフェニル-メタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートから選択される請求項41に記載の方法。
【請求項43】
イソシアネートが、改変ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート(pMDI)である請求項41に記載の方法。
【請求項44】
全フォーム配合物を基準に約0.1〜約1.5%の水が含有される請求項41に記載の方法。
【請求項45】
芳香族アミン開始のポリオールが、オルト-トルエンジアミン(o-TDA)に基づくものである請求項41に記載の方法。
【請求項46】
フォーム配合物が、全フォーム配合物を基準に約12.5%の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含有する請求項41に記載の方法。
【請求項47】
ポリオールブレンドが、全フォーム配合物を基準に約20%までのスクロースに基づくポリエーテルポリオールをさらに含有する請求項41に記載の方法。
【請求項48】
器具絶縁材料の製造方法において、改善が、請求項41に記載の方法によって製造された硬質ポリウレタンフォームを含有することを含む方法。

【公表番号】特表2007−517115(P2007−517115A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547261(P2006−547261)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/042924
【国際公開番号】WO2005/066233
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】