説明

住宅の壁体構造部における換気構造

【課題】住宅の壁体構造部に適用することにより、それらの個所を利用して小屋裏内の熱気を逐次排出することができ、以て、室内の良好な温熱環境の維持を図ることができ、更に、暴風雨時や吹雪時等において室内側に雨雪が進入することを防止すると共に、虫類の進入を阻止することができる住宅の壁体構造部における換気構造を提供することを課題とする。
【解決手段】壁体3の両側に内外通気層5、6を設け、外側通気層5は上端及び下端を外部に開口させ、内側通気層6は、その上端は外部に開口させ又は外側通気層5に連通させ、その下端は外部に開口させ又は小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させ、通気層5、6の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、前記中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材1をその水平部を上にして配備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の壁体構造部における換気構造に関するものであり、より詳細には、一般住宅の壁体構造部、即ち、パラペット、ベランダの手摺り、あるいは、ケラバ等に適用される換気構造であって、陸屋根式住宅等のように棟や軒のない住宅等においても壁体換気及び小屋裏換気が可能となる、住宅の壁体構造部における換気構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近の一般住宅は、敷地の有効利用等の観点から、四角形状で陸屋根としたものが増えてきている。そして、その陸屋根には、その外周に沿って立ち上げた、人の落下や雨水の外壁を伝っての流下を防止するためのパラペットが設けられる。また、ベランダの周縁部にも、同様の手摺り壁が設けられる。
【0003】
ところで、夏場において住宅は、日射を受けてその外装材や屋根材がかなり高温となり、小屋裏の温度は、しばしば65度を超える。従って、特に夏場においては、室内の快適な温熱環境を維持して涼しさを確保するためには、室内だけでなく、小屋裏の換気を行う必要がある。この小屋裏換気の方法としては、棟換気又は軒換気が一般的であり、種々の棟換気装置及び軒換気装置が提案され、実用化されている(特許第3127132号公報、特開2000−220266号公報、特開2001−323619号公報等)。
【0004】
多くの場合、住宅の外壁に沿って通気層が形成される。この通気層は、壁内に進入した湿気を排出し、構造躯体を乾燥させて住宅の耐久性を高める役割、外壁から侵入した雨水の排出経路としての役割、並びに、夏季に、太陽照射により熱せられた外壁材からの伝導熱を防ぎ、更に室内の温熱環境を良好に保つ役割を果たす。
【0005】
通例、この壁体構造部に形成される通気層は小屋裏空間に連通状態にされていて、この通気層から流れ出る空気は、一旦小屋裏空間に解放された後、上記棟換気装置や軒換気装置を介して棟部又は軒部から排出される。しかし、上記陸屋根式の住宅の場合は、棟や軒がないため、このような方法を採ることができない。また、ベランダの手摺りは、多くの場合、換気可能に構築されていない。
【0006】
更に、従来ケラバの場合は、通気層及び小屋裏の換気を行うためにケラバ側(妻壁側)の壁面に換気口を設けていたが、外観が損なわれ、また、その外壁部分に雨だれによる汚染が生ずることから、次第に敬遠されるようになってきた。そこで、その代わりに、通気層の上部において、防水紙に孔を開ける等して小屋裏と連通させ、棟又は軒の換気部材から排気することが行われているが、この方法の場合は、直接大気に開口するという観点での換気面積(開口面積)が少ないため、この方法によって十分な小屋裏換気を行うことはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3127132号公報
【特許文献2】特開2000−220266号公報
【特許文献3】特開2001−323619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、従来、パラペットやベランダ周りの手摺り、あるいは、ケラバ等の壁体構造部を介しての小屋裏換気には種々の問題があり、それらの壁体構造部を利用して小屋裏内にこもる熱気を排出し、室内の良好な温熱環境を維持することは望めなかった。そこで本発明は、パラペットやベランダ周りの手摺り、あるいは、ケラバ等の壁体構造部に適用することにより、それらの個所を利用して小屋裏内の熱気を逐次排出することができ、以て、室内の良好な温熱環境の維持を図ることができ、更に、暴風雨時や吹雪時等において室内側に雨雪が進入することを防止すると共に、虫類の進入を阻止することができる住宅の壁体構造部における換気構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、壁体の両側に適宜間隔の通気層を設け、外側の前記通気層は上端及び下端を外部に開口させ、内側の前記通気層は、その上端は外部に開口させ又は前記外側通気層に連通させ、その下端は外部に開口させ又は小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させ、前記外側通気層の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、前記中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材をその水平部を上にして配備し、前記内側通気層の上端を外部に開口する場合は、当該外部開口部に前記L型通気部材をその水平部を上にして配備したことを特徴とする住宅の壁体構造部における換気構造である。
【0010】
一実施形態においては、前記壁体は内部を通気可能にし、その内部の上方部分に前記外側通気層又は内側通気層に抜ける流出口を設ける。その場合、好ましくは前記流出口に、そこに嵌合する筒部と前記筒部の一端面に外向きに延設されるフランジ部とから成る筒状体を嵌装する。前記筒部の前記フランジ部と反対側の開口の少なくとも下部に、当該開口を部分的に塞ぐ水切り板を設けることがある。
【0011】
一実施形態においては、前記壁体の下部を小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させ、前記空気溜まり部内の空気を前記壁体の内部を通して前記外側通気層内又は内側通気層内に流出させて外部に放出可能にする。前記L型通気部材としては、その表側折曲部と内側折曲部のいずれか一方又は双方に両面テープを定着したものを用いることが好ましい。
【0012】
また、上記課題を解決するための請求項6に記載の発明は、壁体の外側に、上端及び下端を外部に開口させた適宜間隔の外側通気層を設け、前記外側通気層の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、前記中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材をその水平部を上にして配備し、前記壁体は内部を通気可能にし、その内部の上方部分に前記外側通気層に抜ける流出口を設けると共に、その下端を小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させたことを特徴とする住宅の壁体構造部における換気構造である。
【0013】
この発明の場合も、前記流出口に、そこに嵌合する筒部と前記筒部の一端面に外向きに延設されるフランジ部とから成る筒状体を嵌装することが好ましく、また、前記筒部の前記フランジ部と反対側の開口の少なくとも下部に、当該開口を部分的に塞ぐ水切り板を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述したとおりであって、本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造は施工が簡単で、外壁からの熱の伝導を防止すると共に小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部内にこもる熱気を排出することが可能であり、以て、室内の良好な温熱環境を維持することができ、また、L型通気部材の作用で、暴風雨時や吹雪時等において室内側に雨雪が進入することを防止し得ると共に、虫類の進入を阻止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第1の実施形態の構築方法を示す図である。
【図3】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第1の実施形態の変形例を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第2の実施形態における通気スペースの形成方法を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造の第4の実施形態を示す縦断面図である。
【図8】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造に用いるL型通気部材の構成例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造に用いる筒体の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について、添付図面に依拠して説明する。なお、本発明においていう壁体構造部には、少なくともパラペット、ベランダの手摺り及びケラバが含まれる。
【0017】
本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造は、壁体3の両側に適宜間隔の通気層5、6を設け、外側通気層5は上端及び下端を外部に開口させ、内側通気層6は、その上端は外部に開口させ又は外側通気層5に連通させ、その下端は外部に開口させ又は小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させる。そして、外側通気層5及び内側通気層6の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、その中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材1を、その水平部を上にして配備したことを特徴とするものである。
【0018】
先ず、図1乃至図3に示す第1の実施形態について説明する。この第1の実施形態は、本換気構造をパラペットに適用したもので、該パラペットは、板材を組んで形成した壁体3の両側に、適宜間隔の通気層5、6を保持してサイディング8、9を取り付け、各サイディング8、9の上面から外側面上部にかけてL型通気部材1を上下逆(図8に示す状態)にして配置し、壁体3の上面から各L型通気部材1を覆うように笠木20を設置して構成される。
【0019】
通例、外側(図1において左側)の通気層5は建物の下部まで延び、地表付近に吸気口が設けられて、そこから外気の流入が可能となる。また、内側通気層6の下部は、小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部(以下単に、小屋裏空間とする。)に連通状態にされ、あるいは、大気に開放される。
【0020】
この第1の実施形態のパラペットの構築方法につき、図2を参照しつつ、より詳細に説明する。その構築方法には、サイディング8、9を先に取り付ける場合と、後から取り付ける場合とがあり、図2は前者を示している。先に取り付ける場合は、壁体3に防水シート11を被装し(図2(A))、その上に通気層5、6を確保するための通気胴縁12を縦向きに適宜間隔置きに打ち付けた後(図2(B))、サイディング8、9を取り付ける(図2(C))。その際、サイディング8、9の上端が、L型通気部材1の厚み分、壁体3の天端より下がるようにする(図1参照)。
【0021】
次いで、各サイディング8、9の上面から外側面上部にかかるようにL型通気部材1を配置し、そこに仮止めする(図2(D))。その際、L型通気部材1の内側に両面テープ2が粘着されていると、その仮止め作業が容易となる。そして、外側の両面テープ2を剥離した後、壁体3の天端から各L型通気部材1にかけて防水シート13を被装し(図2(E))、更にその上に笠木20を設置する(図2(F))。
【0022】
笠木20は、特に限定するものではないが、例えば、図1、2に示した例のような、本体21と複数の取付具22とから成るものを用いる。その場合は、先に取付具22を壁体3の天端に打ち付け、その後取付具22に本体21を組み付けることにより設置する(オープンジョイント式)。その場合、笠木20とL型通気部材1の取合いを、シーリング材23を用いてシーリング処理する(図1参照)。
【0023】
笠木20は、このようなオープンジョイント式のものに限らず、現場加工の板金笠木20を用いることもできる(図3参照)。以下のいずれの実施形態の場合も、この板金笠木20とすることができる。なお、オープンジョイント式の笠木20の場合、取付具22と本体21との間に空間ができるので、一実施形態においては、この空間部を通気空間として利用する。
【0024】
後からサイディング8、9を取り付ける場合は、上記の場合と同様に防水シート11を被装し、通気胴縁12を打ち付けた後にL型通気部材1を仮止めする。そして、外側の両面テープ2を剥離してその上に防水シート13を被装し、その上に笠木20を設置する。このようにして笠木20を設置した後、サイディング8、9を下方から差し入れて固定する。
【0025】
上記構成の第1の実施形態においては、下方から内外通気層5、6内に流入する空気は、それぞれ内外通気層5、6内を上昇し、その上昇端において、L型通気部材1の多数の通気路1aが開口している通気端面からL型通気部材1内に流入し、他方の端面に抜けて大気に放出される。このようにして外気が外側通気層5を抜けるに伴い、壁内に進入した湿気が排出され、構造躯体の乾燥が促進されて住宅の耐久性が高められ、夏季には、太陽照射により熱せられた外壁材からの熱伝導が防止され、更に室内の温熱環境が良好に保たれる。
【0026】
一方、内側通気層6は小屋裏空間に連通しているため、小屋裏空間にこもった熱気は内側通気層6に抜けてそこを上昇し、L型通気部材1を通って大気に放出される。これにより小屋裏内の熱こもり現象が解消され、以て、室内の温熱環境が良好に保たれる。また、内側通気層6の下部が大気に開放されている場合は、上記外側通気層5と同様の作用を奏する。
【0027】
第2の実施形態は、図4に示されるように、L型通気部材1を外側のサイディング8の側にのみ配設し、内外通気層5、6を上端部において連通させるものである。この場合は、上記実施形態と同様に壁体3に防水シート11を被装した後、その天端上に、通気スペース26を確保するための下地材27を、複数適宜間隔置きに配置する(図5参照)。この下地材27間の空隙が通気スペース26となる。また、オープンジョイント式の笠木20を用い、取付具22と本体21との間の空間を通気空間として利用する場合は、下地材27(通気スペース26)を配置する必要がない。
【0028】
次いで、壁体3の両側に通気胴縁12を打ち付けるが、この場合の通気胴縁12の上端は、下地27の上面と面一にする(図4参照)。そして、壁体3の両側にサイディング8、9を設置するが、その場合外側のサイディング8は、その上端が、L型通気部材1の厚み分、通気胴縁12より下がるようにする。次いで、サイディング8の上面から外側面上部にかかるようにL型通気部材1を配置して仮止めし、以後、上記第1の実施形態の場合と同様にして、サイディング8、9の取り付け、防水シート13の被装、並びに、笠木20の取り付けを行う。
【0029】
この第2の実施形態の場合は、小屋裏空間に通じる内側通気層6に流入する小屋裏空間内の温められた空気(あるいは、下部開放部から流入した外気)は、内側通気層6内を上昇し、その上端部から通気スペース26を通り抜けて外側通気層5の上端部に達し、そこにおいて外側通気層5内を上昇してくる空気と混ざり合いながらL型通気部材1内に流入し、そこを抜けて大気に放出される。
【0030】
第3の実施形態は、第2の実施形態において、内外通気層5、6に加え、壁体3内部をも通気空間として利用するようにしたものである(図6参照)。この場合は、壁体3を構成する外側板材の上部を開口し、壁体3内部を通って上昇してくる空気の流出口10とする。好ましくは、この流出口10に、筒部31と、筒部31の一端面に延設されるフランジ部32とから成る筒体30を嵌装することとする(図9参照)。壁体3の下部は、内側通気層6と共に小屋裏空間に連通させることができる。この第3の実施形態は、壁体3内部を通気可能にすると共にその上部に流出口10を設けること以外は、第2の実施形態と同様の構成である。
【0031】
なお、好ましくは、筒部31のフランジ部32形成側と反対側の開口33の少なくとも下部(通例、図6に示すように上部及び下部)に、当該開口33を部分的に塞ぐ、蒲鉾型の水切り板34を設ける(図6、9参照)。この水切り板34を設けた場合は、強風雨時等において、L型通気部材1を通り抜けて内部に入り込む雨水があったとしても、水切り板34に遮止されて、壁体3内部にまで進入することが阻止される。
【0032】
図7に示す第4の実施形態は、本発明をケラバに適用したものである。この第4の実施形態は、第3の実施形態の構成から、内側通気層6及び通気スペース26をなくしたもので、壁体3は小屋裏空間ということになる。この場合、壁体3内、即ち、小屋裏内において温められた空気は上昇し、流出口10(筒体30)を通って外側通気層5に抜け(この部分の構成は図6における構成に準じ、図7では省略してある。)、L型通気部材1を経て大気に放出される。
【0033】
上述したいずれの実施形態の場合においても、通例、壁体3は内外2枚(第4の実施形態においては外側1枚)の板材とそれらの上端部を結合する天端材とで構成されるが、そのうち内外2枚の板材を省略し、天端材に防水シート11を掛けることのみにより、壁体3を構成することもできる。
【0034】
本発明に係る住宅の壁体構造部における換気構造は上記のとおりであり、いずれの実施形態の場合も施工が簡単で、外気が外側通気層5内(及び内側通気層6内)を通流することにより、外壁からの熱が室内側に伝導されることが防止され、また、外気が外側通気層5内を通流するに伴い、小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部内の熱気が内側通気層6又は壁体3内に引き込まれ、外側通気層5側から排出される。そのため、外壁からの伝導熱及び小屋裏内の熱気によって室内の良好な温熱環境が乱されることが防止され、また、大気への排出口にL型通気部材1が配備されているため、暴風雨時や吹雪時等において室内側に雨雪が進入することが防止されると共に、虫類が進入することが阻止される。
【0035】
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。
【符号の説明】
【0036】
1 L型通気部材
2 両面テープ
3 壁体
5 外側通気層
6 内側通気層
8 サイディング
9 サイディング
10 流出口
11 防水シート
12 通気胴縁
13 防水シート
20 笠木
21 本体
22 取付具
23 シーリング材
26 通気スペース
27 下地材
30 筒体
31 筒部
32 フランジ部
33 開口
34 水切り板




【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁体の両側に適宜間隔の通気層を設け、外側の前記通気層は上端及び下端を外部に開口させ、内側の前記通気層は、その上端は外部に開口させ又は前記外側通気層に連通させ、その下端は外部に開口させ又は小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させ、
前記外側通気層の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、前記中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材をその水平部を上にして配備し、前記内側通気層の上端を外部に開口する場合は、当該外部開口部に前記L型通気部材をその水平部を上にして配備したことを特徴とする住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項2】
前記壁体は内部を通気可能にし、その内部の上方部分に前記外側通気層又は内側通気層に抜ける流出口を設けた、請求項1に記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項3】
前記流出口に、そこに嵌合する筒部と前記筒部の一端面に外向きに延設されるフランジ部とから成る筒状体を嵌装した、請求項2に記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項4】
前記筒部の前記フランジ部と反対側の開口の少なくとも下部に、当該開口を部分的に塞ぐ水切り板を設けた、請求項3に記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項5】
前記壁体の下部を小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させ、前記住宅内空気溜まり部内の空気を前記壁体の内側を通して前記外側通気層内又は前記内側通気層内に流出させて外部に放出可能にした、請求項2乃至4のいずれかに記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項6】
壁体の外側に、上端及び下端を外部に開口させた適宜間隔の外側通気層を設け、前記外側通気層の上端部における外部開口部に、中間部が折曲されていて、前記中間折曲部を通って一端面から他端面に抜ける通気路が多数縦横に連設されたL型通気部材をその水平部を上にして配備し、
前記壁体は内部を通気可能にし、その内部の上方部分に前記外側通気層に抜ける流出口を設けると共に、その下端を小屋裏空間その他の住宅内空気溜まり部に連通させたことを特徴とする住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項7】
前記流出口に、そこに嵌合する筒部と前記筒部の一端面に外向きに延設されるフランジ部とから成る筒状体を嵌装した、請求項6に記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項8】
前記筒部の前記フランジ部と反対側の開口の少なくとも下部に、当該開口を部分的に塞ぐ水切り板を設けた、請求項7に記載の住宅の壁体構造部における換気構造。
【請求項9】
前記L型通気部材は、その表側折曲部と内側折曲部のいずれか一方又は双方に両面テープを定着したものである、請求項1乃至8のいずれかに記載の住宅の壁体構造部における換気構造。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate