説明

体組成計

【課題】ユーザ個人の体組成の変化を分かりやすく表示することのできる体組成計を提供すること。
【解決手段】体組成計は、複数の電極を用いてユーザの体組成を算出するための体組成算出部と、ユーザの過去の体組成に関連した基準値の情報を記憶するための基準値記憶領域と、所定のグラフG1〜G4に、体組成算出部により算出された今回の体組成の位置(BR1)と基準値の位置(ライン62)とを表示するための制御を行なう表示制御部と、表示制御部からの出力に応じた表示をするための表示部15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体組成計に関し、特に、生体電気インピーダンス法によって身体の組成成分を算出する体組成計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の体組成計において、身体の組成成分(以下「体組成」という)の測定結果は、種々の態様で表示されている。たとえば、特許文献1では、体脂肪率の測定結果の多少が、やせ・標準・軽肥満・肥満という表現を用いて合計12段階でバー表示されることが記載されている。また、特許文献2では、内臓脂肪面積の測定結果の多少が、標準・やや過剰・過剰の3つのエリアにまたがってバー表示されることが開示されている。
【0003】
また、別の機会の測定値または別の種類の測定値との比較結果を、ユーザに分かりやすく表示するための提案もなされている。たとえば特許文献3には、測定結果を平均値と比較し、その結果をバー表示やレーダーチャートで表示することが開示されている。またこの文献には、予め設定された目標値との比較結果を数値表示、もしくは音、音声、色表示させることが開示されている。特許文献4には、体脂肪、内臓脂肪、基礎代謝の測定結果を過去の値と比較し、増減の傾向を矢印の向きで表示することが開示されている。
【0004】
また、特許文献5には、筋肉率と体脂肪率の増減を比較し、良い傾向であるとき(体脂肪が多く減り、筋肉の減少がそれに比べて少ないとき)と、悪い傾向であるときとで、LCDの背景色を変化させることが開示されている。
【特許文献1】特開平11−76187号公報
【特許文献2】特開2002−238870号公報
【特許文献3】特開2004−180939号公報
【特許文献4】特開2004−41811号公報
【特許文献5】特開2005−261488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の体組成計にあっては、以下のような問題点がある。特許文献1〜3のように、平均値との比較結果を表示する場合、測定値の多少を判定する比較対象はデータベース全体のユーザであり、ユーザ個人の過去の測定値と現在の測定値を比較して表示することはできない。また、特許文献4のように、ユーザ個人の過去の測定値と比較できるものであっても、矢印の向きによって表示されるため、変化の程度がわかりにくい。
【0006】
また、特許文献5では、変化の傾向が色で表示され見やすいものの、目標値または理想的な減量の途中経過に対しての変化の傾向が分かりにくい。
【0007】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザ個人の体組成の変化を分かりやすく表示することのできる体組成計を提供することである。
【0008】
あるいは、ユーザ個人の体組成の変化の傾向が、目標値または理想的な途中経過に対して良い傾向であるか悪い傾向であるかを、ユーザが理解しやすい態様で表示することのできる体組成計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従う体組成計は、ユーザの身体の表面に接触させるための複数の電極と、電極を用いてユーザの体組成を算出するための第1の算出手段と、ユーザの過去の体組成に関連した基準値の情報を記憶するための記憶手段と、所定のグラフに、第1の算出手段により算出された今回の体組成の位置と基準値の位置とを表示するための制御を行なう表示制御手段と、表示制御手段からの出力に応じた表示をするための表示手段とを備える。
【0010】
「体組成」は、体脂肪率、筋肉率、除脂肪量、体脂肪量、筋肉量、内臓脂肪レベル、基礎代謝、BMI、および、年齢指標(基礎代謝が何歳の平均値に相当するかを表わす指標)のうち少なくとも1つを含むことが望ましい。
【0011】
好ましくは、所定のグラフにおいて、基準値の位置は、固定された所定の位置である。
好ましくは、所定のグラフは、基準値の位置の前後それぞれに配置された第1のブロック群と第2のブロック群とを有する。
【0012】
好ましくは、第1のブロック群に含まれるブロックの個数は、第2のブロック群に含まれるブロックの個数よりも多い。
【0013】
好ましくは、基準値は、過去の特定の時点において第1の算出手段により算出された体組成に対応する。
【0014】
好ましくは、表示制御手段は、今回の体組成と基準値とに基づいて、今回の体組成に対応する所定のグラフにおける構成要素の表示形態を決定するための第1の決定手段を含む。
【0015】
好ましくは、表示制御手段は、基準値に基づいて、所定のグラフにおいて表示可能な体組成の値の範囲を決定するための第2の決定手段をさらに含み、第1の決定手段は、さらに第2の決定手段により決定された範囲に基づいて、表示形態を決定する。
【0016】
好ましくは、ユーザからの指示を受付けるための操作手段と、基準値の情報を記憶手段に記憶させる処理を行なうための記憶処理手段とをさらに備え、記憶処理手段は、ユーザから所定の指示が入力された場合に、基準値を更新するための第1の更新手段を含む。
【0017】
好ましくは、第1の更新手段は、所定の指示が、今回の体組成の測定の際に入力された場合には、基準値を今回の体組成に更新する。
【0018】
好ましくは、日時を計時するためのタイマをさらに備え、記憶手段には、測定ごとに、第1の算出手段により算出された体組成が測定日時と対応付けられて記憶され、記憶手段において所定の第1の期間以内の測定日時と対応付けられた体組成と、今回の体組成との平均値を算出するための第2の算出手段をさらに備え、記憶処理手段は、記憶手段に基準値の情報が記憶されているか否かを判断するための判断手段と、記憶手段に基準値の情報が記憶されていないと判断された場合であって、かつ、記憶手段に第1の期間分の体組成が記憶されている場合には、平均値を、基準値として設定するための設定手段とをさらに含む。
【0019】
好ましくは、表示制御手段は、所定のグラフに、平均値の位置をさらに表示する。
好ましくは、基準値の情報は、基準値の設定日の情報を含み、設定日から所定の第2の期間が経過した場合に、基準値を更新するよう報知するための報知手段をさらに備える。
【0020】
好ましくは、記憶処理手段は、今回の体組成が所定のグラフにおいて表示可能な範囲の上限または下限に達した場合に、基準値を今回の体組成に更新するための第2の更新手段をさらに含む。
【0021】
好ましくは、今回の体組成が所定のグラフにおいて表示可能な範囲の上限または下限に近づいた場合に、基準値を更新するよう報知するための報知手段をさらに備える。
【0022】
好ましくは、表示制御手段は、今回の体組成とユーザの属性における所定の標準値との比較結果を、所定のグラフの近傍にさらに表示する。
【0023】
好ましくは、ユーザにより入力された目標値を記憶するための目標値記憶手段をさらに備え、表示制御手段は、今回の体組成が以前よりも目標値に近づいたか否かに基づいて、予め定められた第1のマークおよび第2のマークのうちの1つを選択するための選択手段を含み、所定のグラフとともに、選択手段により選択されたマークをさらに表示する。
【0024】
好ましくは、表示制御手段は、今回の体組成が以前よりも望ましい傾向に変化したか否かに基づいて、予め定められた第1のマークおよび第2のマークのうちの1つを選択するための選択手段を含み、所定のグラフとともに、選択手段により選択されたマークをさらに表示する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、ユーザは、今回の体組成が基準値からどれ位変化したかを直感的に把握することができる。
【0026】
または、ユーザは、体組成の測定値が、目標値または理想的な途中経過に対して良い傾向に変化しているのか、悪い傾向に変化しているのかを、容易に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0028】
[実施の形態1]
<本発明の実施の形態1における体組成計の外観および構成>
図1は、本発明の実施の形態1における体組成計100の外観の一例を示す図である。
【0029】
図1を参照して、体組成計100は、ユーザが両手で把持可能な上肢ユニット1と、ユーザの両足を載置可能な下肢ユニット2と、上肢ユニット1および下肢ユニット2を電気的に接続するためのケーブル3とを備える。
【0030】
上肢ユニット1は、本体部10aと本体部10aの左右にそれぞれ設けられたグリップ10b,10cとを含む。本体部10aには、測定結果や各種情報を表示するための表示部15、および、ユーザにより操作されて、ユーザからの指示や各種情報の入力を受付けるための操作部16が設けられる。グリップ10b,10cには、複数の電極E11,E12,E13,E14が設けられる。グリップ10b,10cは、ユーザが両手で把持可能に構成されている。左手用のグリップ10bには、電極E11,E13が、右手用のグリップ10cには、電極E12,E14が設けられている。グリップ10b,10cの上部側(測定姿勢においてユーザの頭部側)にそれぞれ設けられた電極E11,E12は電流印加用電極であり、グリップ10b,10cの下部側にそれぞれ設けられた電極E13,E14は電圧検知用電極である。なお、ここでは、上肢ユニット1がハンドル状に構成されたグリップ10b,10cを含むものとして説明するが、このような形態に限定されるものではない。ユーザが上肢ユニット1を両手で把持可能であって、かつ、両手で把持される部分に電極E11〜E14が配置されていればよい。つまり、ユーザの左手に電極E11,E13が、右手に電極E12,E14がそれぞれ接触されればよい。
【0031】
下肢ユニット2の上面(ユーザが両足を載置するための面)には、複数の電極E21,E22,E23,E24が設けられる。これらの電極のうち、下肢ユニット2の前方側(測定姿勢においてユーザのつま先側)にそれぞれ設けられた電極E21,E22は電流印加用電極であり、下肢ユニット2の後方側(測定姿勢においてユーザの踵側)にそれぞれ設けられた電極E23,E24は電圧検知用電極である。また、下肢ユニット2は、上肢ユニット1を収納するための収納部20を含む。
【0032】
以下の説明において、電極E11〜E14を総称して「手用電極E10」、電極E21〜E24を総称して「足用電極E20」という。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態1における体組成計100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0034】
上肢ユニット1は、上記した手用電極E10、表示部15および操作部16に加え、手用電極E10および足用電極E20の双方により、ユーザの手足間に電流を印加して少なくとも手足間(全身)の電位差を検出するための検出部11と、体組成計100全体の制御をするための制御部12と、日時を計測するためのタイマ13と、各種データおよびプログラムを記憶するためのメモリ14と、制御部12に電源を供給するための電源部17とをさらに含む。
【0035】
下肢ユニット2は、上記した足用電極E20に加え、ユーザの体重を測定するための体重測定部22をさらに含むことが望ましい。体重測定部22は、たとえばセンサにより構成される。
【0036】
メモリ14は、たとえば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリにより構成される。メモリ14の構造例については、後に詳述する。
【0037】
表示部15は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)により構成される。
操作部16は、たとえば、複数のボタンを含む。図3は、操作部16に含まれる複数のボタンの具体例を示す図である。図3を参照して、操作部16は、電源のON/OFFを指示するための電源ボタン16A、過去の測定情報の表示を指示するためのメモリボタン16B、測定開始を指示するための測定ボタン16C、表示部15に表示中の情報の、他の情報への切替えを指示するための表示切替ボタン16D、後述する基準値の設定/更新を指示するためのリセットボタン16E、表示部15に表示されたカーソル(図示せず)を左右に移動させるための左右ボタン16F,16Gを含む。なお、複数のユーザが体組成計100を使用できるように、操作部16に、複数たとえば4つの個人番号ボタン16H,16I,16J,16Kが含まれてもよい。本実施の形態では、このような個人番号ボタン16H,16I,16J,16Kが操作部16に含まれているものとして説明する。
【0038】
検出部11は、制御部12により制御されて電極の切替を行なう。検出部11は、さらに、手用電極E10および足用電極E20のいずれか一方により、ユーザの両手間または両足間に電流を印加して両手間または両足間の電位差を検出することが好ましい。検出された電位差の情報は、制御部12に出力される。検出部11は、たとえば、手用電極E10および足用電極E20の全てと接続され、制御部12からの指示に応じて電極を切替えるための切替スイッチ(図示せず)と、切替スイッチにより選択されている少なくとも1対の電流用電極に定電流を流すための定電流発生部(図示せず)とを有し、電流用電極を介して定電流がユーザに印加された状態において、切替スイッチにより選択されている少なくとも1対の電圧用電極の電位差を検出する。
【0039】
制御部12は、たとえばCPU(Central Processing Unit)により構成される。制御部12は、ユーザの体組成を算出するための体組成算出部121と、体組成算出部121により算出された体組成の算出結果を表示部15に表示する制御を行なうための表示制御部122と、基準値の情報をメモリ14の所定の領域に記憶させる処理を行なうための基準値記憶処理部123とを含む。
【0040】
体組成算出部121は、検出部11により検出された手足間、両手間および両足間の電位差それぞれに基づき、全身インピーダンス、両手間インピーダンスおよび両足間インピーダンスを計測する。そして、計測されたこれらのインピーダンスに基づき、ユーザの体組成を算出する。
【0041】
各インピーダンスは、具体的には次のようにして計測される。全身インピーダンスを計測する場合、体組成算出部121は、電極E11,E12から電極E21,E22に電流を流し、被験者の全身に電流が印加された状態において、電極E13,E14と電極E23,E24との間の電位差を検出する制御を行なう。このようにして検出された全身電位差に基づき、全身インピーダンスが算出(計測)される。なお、全身インピーダンスを計測する場合、電極E11と電極E12、電極E21と電極E22、電極E13と電極E14、および、電極E23と電極E24は、それぞれ短絡させることが好ましい。両手間インピーダンスを計測する場合、体組成算出部121は、電極E11と電極E12との間に電流を流し、被験者の両手間に電流が印加された状態において、電極E13と電極E14との間の電位差を検出する制御を行なう。両足間インピーダンスを計測する場合、体組成算出部121は、電極E21と電極E22との間に電流を流し、被験者の両足間に電流が印加された状態において、電極E23と電極E24との間の電位差を検出する制御を行なう。
【0042】
本実施の形態において、体組成算出部121は、全身インピーダンス、両手間インピーダンスおよび両足間インピーダンスに基づき、全身および部位(たとえば、腕、体幹、脚)ごとの体脂肪率と、全身および部位ごとの筋肉率と、年齢指標とを算出する。
【0043】
全身の体脂肪率(%FAT)の計算式は、たとえば、次式(1),(2)で表わされる。
【0044】
%FAT=(W−FFM)/W・100 …(1)
FFM =a・H/Zw+b・W+c・Ag+d …(2)
(ただし、FFM:除脂肪量、W:体重、H:身長、Zw:全身インピーダンス、Ag:年齢、a〜d:定数)
定数a〜dは、たとえばDEXA(Dual energy X-ray absorptiometry)などで測定されたリファレンスとの相関により予め定められるものとする。また、これらの定数a〜dは、性別ごとに異なってもよい。
【0045】
部位ごとの体脂肪率は、たとえば、計測された両手間インピーダンスおよび両足間インピーダンスとユーザの身体情報とから、予めDEXAなどで測定されたリファレンスとの相関に基づき計算される。
【0046】
また、全身および部位ごとの筋肉率についても、体脂肪率の場合と同様に、公知の手法により算出することができる。
【0047】
年齢指標は、たとえば、基礎代謝量と、メモリ14に記憶された所定の年齢指標対応テーブル(図示せず)とに基づいて、算出(選択)される。基礎代謝量は、公知の手法により算出されてよい。上記の年齢指標対応テーブルには、基礎代謝量の値と、各値に対応する標準的な年齢とが対応付けられているものとする。
【0048】
表示制御部122は、所定のグラフに、体組成算出部121で算出された今回の体組成の位置と、基準値の位置とを表示部15に表示するための制御を行なう。これにより、表示部15には、今回の体組成の位置と基準値の位置とが示されたグラフが表示される。
【0049】
「基準値」は、過去の特定の時点において体組成算出部121で算出された体組成に対応している。所定のグラフにおいて、基準値の位置は、固定された所定の位置であることが好ましい。本実施の形態において、基準値の位置は、表示部15を構成する液晶によって表示されることとして説明する。なお、基準値の位置は、本体部10aの筐体の表面(たとえば、表示部15の表面)に予め表示されていてもよい。
【0050】
本実施の形態において、所定のグラフは、基準値の位置の前後(‘−’側および‘+’側)それぞれに配置された第1のブロック群と第2のブロック群とを有している。このようなグラフは、たとえば棒グラフである。第1のブロック群に含まれるブロックの個数は、第2のブロック群に含まれるブロックの個数よりも多いことが好ましい。なお、「ブロック」とは、グラフにおいて値の変化を表示可能な最小単位を表わし、各ブロックの形状、大きさおよびブロック間の距離は、等しいものとする。
【0051】
表示制御部122は、今回の体組成の値と基準値とに基づいて、今回の体組成に対応する棒グラフにおける構成要素の表示形態を決定する。すなわち、表示制御部122は、第1のブロック群および第2のブロック群のうち反転表示するブロックの個数を算出する。
【0052】
なお、表示制御部122は、基準値に基づいて、棒グラフに表示可能な体組成の値の範囲(以下「表示幅」という)を決定する処理を行なうことが好ましい。これにより、今回の体組成に対応する棒グラフにおける構成要素の表示形態は、今回の体組成の値、基準値および決定された表示幅に基づいて、決定される。表示幅を決定するための処理の具体例については後述する。
【0053】
基準値記憶処理部123は、ユーザがリセットボタン16Eを押下した場合に、基準値を設定/更新する。基準値の設定/更新の具体例については後に詳述する。
【0054】
制御部12は、さらに、体組成算出部121により算出された今回の体組成の値と、現在日(今回の体組成の測定日)より所定期間(たとえば1週間)以内に測定された体組成の値との平均(以下「週平均値」という)を算出してもよい。この場合、表示制御部122は、棒グラフにおける、週平均値に対応するブロックの位置を特定し、当該ブロックの表示色を変更することが好ましい。
【0055】
また、制御部12は、さらに、ユーザの属性における一般評価を算出することとしてもよい。「属性」とは、たとえば、年齢および性別のうち少なくとも1つにより分類されるグループを表わす。一般評価の算出は、具体的には、たとえば以下のようにして行なわれてよい。メモリ14には、属性ごとに標準値が対応付けられた所定の標準値対応テーブル(図示せず)が記憶されており、制御部12は、標準値対応テーブルよりユーザの属性に対応する標準値を読み出す。そして、従来より行なわれているような手法により、ユーザの測定値(今回の体組成の値)が、標準値と比較して、低いか、高いか、標準レベルか、などの評価を算出する。この場合、表示制御部122は、棒グラフの近傍に、ユーザの測定値と標準値との比較結果である評価情報を表示することが好ましい。
【0056】
なお、図2に示した各機能ブロックの動作は、メモリ14中に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてもよいし、少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
【0057】
次に、メモリ14の構造例について詳細に説明する。図4は、メモリ14の構造例を示す図である。
【0058】
図4を参照して、メモリ14には、個人番号1に対応するユーザに関する情報を記憶するための領域141、個人番号2に対応するユーザに関する情報を記憶するための領域142、個人番号3に対応するユーザに関する情報を記憶するための領域143、個人番号4に対応するユーザに関する情報を記憶するための領域144、および、表示幅記憶領域145が含まれる。
【0059】
領域141は、個人番号1に対応するユーザの身体情報を記憶するための身体情報記憶領域41、個人番号1に対応するユーザの測定結果を記憶するための測定結果記憶領域42、および、個人番号1に対応するユーザの基準値の情報を記憶するための基準値記憶領域43を含む。他の個人番号に対応する領域142〜144についても、領域141と同様の記憶領域を含んでいるものとする。
【0060】
「身体情報」とは、体組成算出のために必要な情報であり、たとえば、年齢、性別、身長および体重を含む。なお、本実施の形態における体組成計100は、体重測定部22を備えるため、身体情報記憶領域41には、身体情報のうち、ユーザからの入力に基づく、年齢データ、性別データおよび身長データが記憶される。
【0061】
測定結果記憶領域42のデータ構造の一例を図5に示す。後に詳述する体組成測定処理が実行されると、ユーザが指定する個人番号に対応した測定結果記憶領域42に、測定結果がレコードR単位で記憶される。レコードR(R1,R2,…,Rn)には、体組成測定の際(たとえば電位差検出の際)の日時データDT、身体情報としての体重値データW、全身の体脂肪率データFw、腕部の体脂肪率データFa、体幹部の体脂肪率データFt、脚部の体脂肪率データFf、全身の筋肉率データMw、腕部の筋肉率データMa、体幹部の筋肉率データMt、脚部の筋肉率データMf、および、年齢指標データAIが含まれる。なお、これらのデータは、測定毎に対応付けされて各領域に格納されればよく、レコードRを用いた格納形式に限定されるものではない。
【0062】
基準値記憶領域43のデータ構造の一例を図6に示す。基準値記憶領域43には、基準値が設定/更新された日時(「設定日」という)を示すデータDTr、全身の体脂肪率の基準値データFwr、腕部の体脂肪率の基準値データFar、体幹部の体脂肪率の基準値データFtr、脚部の体脂肪率の基準値データFfr、全身の筋肉率の基準値データMwr、腕部の筋肉率の基準値データMar、体幹部の筋肉率の基準値データMtr、脚部の筋肉率の基準値データMfrが格納される。
【0063】
上述のように、本実施の形態では、個人番号ごとに各記憶領域を予め設けておくこととした。しかしながら、ユーザの身体情報、測定結果および基準値の情報が、個人番号と関連付けられて記憶されればよく、個人番号ごとの記憶領域を設けない構成であってもよい。
【0064】
また、本実施の形態では、基準値の情報を記憶するために基準値記憶領域43を設けることとしたが、このような専用の領域を設けない構成にしてもよい。たとえば、測定結果記憶領域42に、いずれの測定結果データが基準値のデータであるかを識別できる識別データが含まれることとしてもよい。
【0065】
表示幅記憶領域145には、予め、体脂肪率用テーブル44および筋肉率用テーブル45が含まれる。体脂肪率用テーブル44および筋肉率用テーブル45の内容例を図7に示す。図7(A)は、体脂肪率用テーブル44の内容例を示す図であり、図7(B)は、筋肉率用テーブル45の内容例を示す図である。
【0066】
図7(A)を参照して、体脂肪率用テーブル44において、体脂肪率についての基準値の範囲と、基準点(基準値)に対する表示幅とが対応付けられて記憶される。たとえば、体脂肪率の基準値‘10%未満’には、表示幅‘(基準値−2.0)%〜(基準値+2.0)%’が対応付けられている。体脂肪率の基準値‘10%以上〜25%未満’には、表示幅‘(基準値−3.0)%〜(基準値+3.0)%’が対応付けられている。体脂肪率の基準値‘25%以上’には、表示幅‘(基準値−4.0)%〜(基準値+4.0)%’が対応付けられている。このように、本実施の形態では、基準の体脂肪率の値に応じて表示幅が定められている。これにより、基準時点の体脂肪率(基準値)が少ない場合であっても、ユーザは、詳細に、基準値からの変化度合を確認することができる。
【0067】
図7(B)を参照して、筋肉率用テーブル45において、筋肉率についての基準値の範囲と、基準点(基準値)に対する表示幅とが対応付けられて記憶される。ここでは、たとえば、筋肉率の基準値の全範囲について、‘(基準値−2.0)%〜(基準値+2.0)%’の表示幅が対応付けられている。このように、本実施の形態では、基準の筋肉率の値にかかわらず、筋肉率の減少/増加を詳細に表示できるように一定の表示幅が定められている。なお、体脂肪率の場合と同様に、筋肉率の値に応じて表示幅を定めてもよい。
【0068】
ところで、本実施の形態では、第1のブロック群に含まれるブロックの個数の方が、第2のブロック群に含まれるブロックの個数よりも多いため、‘−’側の方が‘+’側よりも1ブロック当たりの変化幅(1ブロックが表示可能な値の幅)が小さくなる。このため、ユーザは、ダイエット時の体脂肪率の減少結果を詳細に把握することができる。
【0069】
なお、このように、第1のブロック群に含まれるブロックの個数の方が、第2のブロック群に含まれるブロックの個数よりも多い場合でも、体脂肪率用テーブル44および筋肉率用テーブル45において、1ブロック当たりの変化幅が‘−’側と‘+’側とで同じになるように定めておいてもよい。
【0070】
あるいは、第1のブロック群に含まれるブロックの個数と第2のブロック群に含まれるブロックの個数とを同数に定めてもよい。
【0071】
<本発明の実施の形態1における体組成計の動作>
図8は、本発明の実施の形態1における体組成計100の制御部12が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。なお、図8のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてメモリ14に格納されており、制御部12がこのプログラムを読み出して実行することにより、体組成測定処理の機能が実現される。
【0072】
図8を参照して、はじめに、制御部12は、ユーザにより個人番号が指定されたか否かを判断する(ステップS2)。すなわち、ユーザによりボタン16H〜16Kのうちいずれか1つが押下されたか否かが判断される。制御部12は、個人番号が指定されるまで待機する(ステップS2でNO)。個人番号が指定されたと判断した場合(ステップS2でYES)、ステップS4に進む。
【0073】
ステップS4において、制御部12は、測定ボタン16Cが押下されたか否かを判断する。測定ボタン16Cが押下されるまで待機する(ステップS4でNO)。測定ボタン16Cが押下されると(ステップS4でYES)、ステップS6に進む。
【0074】
ステップS6において、体組成算出部121は、ユーザにより指定された個人番号に対応する身体情報(身長、年齢、性別)を読み出す。たとえば、ステップS2において、個人番号1に対応する個人番号スイッチ16Hが押下されたと仮定する。その場合、ステップS6において、身体情報記憶領域41より、身長データ、年齢データおよび性別データが読み出される。読み出された身体情報は、内部メモリに一時記録される。
【0075】
次に、体組成算出部121は、体重測定部22からの信号に基づいて、体重を計測する(ステップS8)。計測された体重値は、内部メモリに一時記録される。
【0076】
続いて、体組成算出部121は、インピーダンス計測処理を実行する(ステップS10)。具体的には、検出部11を制御して、全身インピーダンス、両手間インピーダンスおよび両足間インピーダンスを計測する。計測された各インピーダンスの値は、内部メモリに一時記録される。
【0077】
体組成算出部121は、内部メモリに一時記録した各データと、上述したような所定の計算式等とに基づいて、ユーザの体組成を算出する(ステップS12)。具体的には、ユーザの全身,腕部,体幹部,脚部それぞれの体脂肪率、全身,腕部,体幹部,脚部それぞれの筋肉率、および、年齢指標が算出される。そして、制御部12は、測定結果すなわち、ステップS12で算出された今回の体組成の値を測定結果記憶領域42に記憶させる(ステップS14)。
【0078】
続いて、制御部12は、測定結果記憶領域42を参照して、週平均値を算出する(ステップS15)。さらに、制御部12は、ユーザの属性における一般評価を算出する(ステップS16)。ステップS15およびS16における具体的な算出方法は上述のとおりである。
【0079】
その後、表示制御部122によって測定結果表示処理が実行される(ステップS18)。測定結果表示処理のサブルーチンを図9に示す。
【0080】
図9を参照して、はじめに、表示制御部122は、基準値データが、指定された個人番号に対応する基準値記憶領域43に記憶されているか否かを判断する(ステップS102)。基準値データが記憶されていると判断された場合(ステップS102でYES)、ステップS104に進む。一方、基準値データが記憶されていないと判断された場合(ステップS102でNO)、ステップS106に進む。
【0081】
ステップS104において、表示制御部122は、体脂肪率のグラフにおける表示幅を選択する。具体的には、基準値記憶領域43に記憶されている全身の体脂肪率の基準値データFwrと、体脂肪率用テーブル44とに基づいて、全ての被測定部(全身、腕部、体幹部および脚部)の体脂肪率グラフにおける表示幅を選択する。たとえば、全身の体脂肪率の基準値データFwrが「22%」を示していると仮定すると、各グラフにおける表示幅の下限は19%となり、上限は25%となる。つまり、この場合、体脂肪率19%〜25%が表示可能に設定される。ステップS104の処理が終わると、ステップS106に進む。
【0082】
なお、本実施の形態では、全ての被測定部の体脂肪率グラフにおける表示幅を、全身の体脂肪率の基準値に基づいて定めることとしたが、このような手法に限定されるものではない。たとえば、被測定部ごとに対応するグラフの表示幅を選択してもよい。この場合、表示幅記憶領域145には、被測定部ごとに、基準値の範囲と表示幅とが対応付けられて記憶されてもよい。
【0083】
また、筋肉率用テーブル45において、基準の筋肉率の値に応じて表示幅が定められている場合には、ステップS104において、さらに、全ての被測定部の筋肉率グラフにおける表示幅が選択されるものとする。
【0084】
ステップS106において、表示制御部122は、体脂肪率のグラフにおける反転表示のブロック数を算出する。具体的には、被測定部それぞれに対応するグラフごとに、測定値と基準値とステップS104で選択された表示幅とに基づいて、反転表示させるブロック数が算出される。
【0085】
続いて、表示制御部122は、筋肉率のグラフにおける反転表示のブロック数を算出する(ステップS108)。具体的には、被測定部それぞれに対応するグラフごとに、測定値と基準値と所定の表示幅とに基づいて、反転表示させるブロック数が算出される。
【0086】
なお、基準値記憶領域43に基準値データが記憶されていない場合には、ステップS106およびS108において、表示制御部122は、測定値と、ユーザの属性における標準値と、所定の表示幅とに基づいて、反転表示させるブロック数を算出するものとする。この場合、各グラフにおいて、標準値の位置が、固定された所定の位置に対応することになる。
【0087】
次に、表示制御部122は、表示部15の第1表示画面15Aに体重を表示し、第2表示画面15Bに体脂肪率のグラフを表示する(ステップS110)。ステップS110における画面表示例を図10に示す。
【0088】
図10を参照して、表示部15の第1表示画面15Aに、指定された個人番号を示す情報51と、表示中の数値が体重であることを示す情報52と、測定された体重を示す数値53とが表示される。表示部15の第2表示画面15Bの領域15B−1,15B−2,15B−3,15B−4には、それぞれ、全身の体脂肪率、腕部の体脂肪率、体幹部の体脂肪率および脚部の体脂肪率のグラフG1,G2,G3,G4が表示される。これらの領域15B−1,15B−2,15B−3,15B−4には、それぞれ、今回の体脂肪率を示す数値63,64,65,66が表示される。そして、第2表示画面15Bには、表示中の数値およびグラフが体脂肪率に関することを示す情報61が表示される。
【0089】
ここで、体脂肪率のグラフG1,G2,G3,G4について詳細に説明する。
体脂肪率のグラフG1,G2,G3,G4において、基準値の位置がライン62によって示される。このライン62の位置は、基準値や測定値にかかわらず固定される。ライン62が基準値の位置に相当していることを識別できる情報(たとえば“ダイエットスタート時”という文字)を同時に表示することが好ましい。なお、本実施の形態ではこのようなライン62が表示されるものとするが、基準値の位置が視認できればよく、このような例に限定されるものではない。
【0090】
上述のように、各グラフG1,G2,G3,G4において、基準値のライン62よりも前(「−」側)に配置された第1のブロック群BG1に含まれるブロックの個数は、基準値のライン62よりも後ろ(「+」側)に配置された第2のブロック群BG2に含まれるブロックの個数よりも多い。このため、今回の体脂肪率が基準値より増加した場合に比べ、基準値より減少した場合の方が、より詳細に体脂肪率の変化を表示することができる。
【0091】
図10に示されるように、各グラフにおいて、ステップS106で算出された個数分のブロックが反転表示される。反転表示されたブロックのうち右端のブロック、すなわち、今回の体脂肪率の位置を示すブロックBR1は、点滅表示されてもよい。また、各グラフにおいて、ステップS15で算出された週平均値の位置に相当するブロックBR2が、他のブロックの表示色とは異なる色で表示される。さらに、各グラフの近傍には、ステップS16で算出されたユーザの属性における一般評価を表わす評価情報67が表示される。
【0092】
再び図9を参照して、ステップS110の処理の後、表示制御部122は、表示中の体組成の種類を識別するための表示フラグDFをセットする(ステップS112)。その後、タイマをスタートして(ステップS114)、所定時間経過したか否かを判断する(ステップS116)。所定時間経過していない場合(ステップS116でNO)、ステップS118に進む。
【0093】
ステップS118において、表示制御部122は、表示切替ボタン16Dが押下されたか否かを判断する。表示切替ボタン16Dが押下されたと判断した場合(ステップS118でYES)、ステップS122に進む。表示切替ボタン16Dの押下が検知されない場合(ステップS118でNO)、タイマをカウントして(ステップS120)、ステップS116に戻る。
【0094】
ステップS122において、表示制御部122はタイマをストップする。そして、表示フラグDFがセットされているか否かが判断される(ステップS124)。表示フラグDFがセットされていると判断された場合(ステップS124でYES)、ステップS126に進む。一方、表示フラグDFがセットされていないと判断された場合(ステップS124でNO)、ステップS110に戻る。
【0095】
ステップS126において、表示制御部122は、表示部15の第1表示画面15Aに年齢指標を表示し、第2表示画面15Bに筋肉率のグラフを表示する。ステップS126における画面表示例を図11に示す。
【0096】
図11を参照して、表示部15の第1表示画面15Aに、指定された個人番号を示す情報51と、表示中の数値が年齢指標であることを示す情報54と、算出された年齢指標を示す数値55とが表示される。表示部15の第2表示画面15Bの領域15B−1,15B−2,15B−3,15B−4には、それぞれ、全身の筋肉率、腕部の筋肉率、体幹部の筋肉率および脚部の筋肉率のグラフG11,G12,G13,G14が表示される。これらの領域15B−1,15B−2,15B−3,15B−4には、それぞれ、今回の筋肉率を示す数値73,74,75,76が表示される。そして、第2表示画面15Bには、表示中の数値およびグラフが筋肉率に関することを示す情報71が表示される。
【0097】
筋肉率のグラフG11,G12,G13,G14の態様は、上述の体脂肪率のグラフG1,G2,G3,G4と同様である。図11に示されるように、各グラフにおいて、基準値の位置がライン62によって示され、ステップS108で算出された個数分のブロックが反転表示される。なお、基準値の位置を示すライン62は、体組成の種類に応じて異なってもよい。たとえば、筋肉率の場合、第1のブロック群BG1に含まれるブロックの個数と第2のブロック群BG2に含まれるブロックの個数とが同一となるような位置に、ライン62が表示されてもよい。
【0098】
図9に戻って、ステップS126の処理の後、表示制御部122は、表示フラグDFをクリアし(ステップS128)、ステップS114に戻る。このように、表示切替ボタン16Dがユーザにより押下される度に、ユーザ所望の種類の体組成の情報が表示される。なお、ここでは、表示切替ボタン16Dを押下すると、第1の表示画面15Aおよび第2の表示画面15Bの両方の表示が切り替わることとしたが、このように同時に表示が切り替わるものでなくてもよい。
【0099】
所定時間、表示切替ボタン16Dの押下が検知されない場合、すなわち上記ステップS116において所定時間が経過した場合(ステップS116でYES)、メインルーチンに処理は戻される。
【0100】
再び図8を参照して、測定結果表示処理(ステップS18)の後、制御部12は、リセットボタン16Eが押下されたか否かを判断する(ステップS20)。リセットボタン16Eの押下が検知されると(ステップS20でYES)、ステップS22に進む。ステップS20において所定時間リセットボタン16Eの押下が検知されない場合(ステップS20でNO)、一連の測定処理は終了される。
【0101】
ステップS22において、基準値記憶処理部123は、今回の体組成を基準値に設定する。つまり、基準値記憶領域43に基準値の情報が記憶されていない場合(過去に一度も基準値の設定が行なわれていない場合)、ステップS12で算出された体組成の値を、基準値記憶領域43に格納する。基準値記憶領域43に基準値の情報が記憶されている場合(過去に基準値の設定が行なわれていた場合)、基準値を、ステップS12で算出された体組成の値に更新する。このように、リセットボタン16Eが押下されると、次回以降の測定結果は、今回の体組成を基準として(今回を基準時点として)表示されることになる。ステップS22の処理が終わると、一連の測定処理は終了される。
【0102】
上述のように、本実施の形態によると、基準値をリセットすることができるため、表示可能な体組成の値の範囲を自由に変動させることができる。また、長期ダイエットや短期ダイエットなど、ユーザ個人の計画に合わせて、基準値からの変化を表示することができる。さらに、基準値の位置が固定されているため、表示部15における表示領域が小さくても、ユーザごとに、詳細な変化を表示することができる。
【0103】
なお、図9に示した測定結果表示処理の途中にリセットボタン16Eが押下されると、メインルーチンのステップS22に処理を進めることにしてもよい。
【0104】
以上説明したように、本実施の形態では、体組成測定処理の際にユーザによりリセットボタン16Eが押下された場合に、基準値の設定/更新を行なうこととした。しかしながら、基準値の設定/更新は、このような場合に限定されるものではなく、過去の測定データより基準となる測定データをユーザに選択させてもよい。たとえば、制御部12は、メモリボタン16Bの押下を検知すると、測定結果記憶領域42に記憶された過去の測定データを読み出して表示部15に表示する。その際に、ユーザによりリセットボタン16Eが押下されると、基準値記憶処理部123は、カーソルが選択している測定データに対応する体組成の値を基準値に設定/更新することとしてもよい。
【0105】
また、本実施の形態では、測定結果表示処理の度に、基準値に基づいてグラフの表示幅を選択することとしたが、このような手法に限定されるものではない。たとえば、基準値の記憶処理を行なう際(ステップS22)に、基準値記憶領域43に各グラフの表示幅の情報も対応付けて記憶させておいてもよい。この場合、ステップS104において、表示制御部122は、基準値記憶領域43に記憶された表示幅の情報に基づいて、体脂肪率のグラフにおける表示幅を決定することになる。
【0106】
なお、上記実施の形態1では、ユーザによって指定されるまで基準値の設定/更新は行なわないものであった。これにより、ユーザ所望の時点を基準時点とすることができる。しかしながら、基準値の設定/更新はこのようなタイミングに限定されるものではない。たとえば、各ユーザの最初の測定値を自動的に基準値に設定することとしてもよい。
【0107】
あるいは、以下の変形例に示すようなタイミングで基準値の設定/更新が行なわれてもよい。なお、以下の変形例の説明においても、実施の形態1における体組成計100と同じ符号を用いる。
【0108】
(変形例1)
実施の形態1の変形例1について、図12を用いて説明する。
【0109】
図12は、本発明の実施の形態1の変形例1における体組成計100の制御部12が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図8に示した体組成測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0110】
変形例1では、ステップS20において、所定時間リセットボタン16Eの押下が検知されない場合(ステップS20でNO)、ステップS32に進む。ステップS32において、基準値記憶処理部123は、基準値データが、指定された個人番号に対応する基準値記憶領域43に記憶されているか否かを判断する。基準値データが記憶されていると判断された場合(ステップS32でYES)、測定処理は終了される。一方、基準値データが記憶されていないと判断された場合(ステップS32でNO)、ステップS34に済む。
【0111】
ステップS34において、基準値記憶処理部123は、測定結果記憶領域42を参照して、所定期間(たとえば1週間)分の測定結果が存在するか否かを判断する。1週間分の測定結果が存在しない場合(ステップS34でNO)、測定処理は終了される。一方、1週間分の測定結果が存在すると判断された場合(ステップS34でYES)、ステップS36に進む。
【0112】
ステップS36において、基準値記憶処理部123は、週平均値を基準値に設定する。より詳細には、基準値記憶処理部123は、ステップS15で算出された週平均値を基準値として、基準値記憶領域43に格納する。ステップS36の処理が終わると、測定処理は終了される。
【0113】
実施の形態1の変形例1によると、所定期間(たとえば1週間)ユーザによる基準値の指定がなければ、当該期間の平均値を基準値として設定する。このため、ユーザがリセットボタン16Eの操作方法を理解できていない場合でも、自動的に基準値を設定することができる。
【0114】
なお、ステップS36において週平均値を基準値に設定する前に、ユーザに週平均値を基準値に設定してもよいかを問い合わせてもよい。
【0115】
(変形例2)
実施の形態1の変形例2について、図13を用いて説明する。
【0116】
図13は、本発明の実施の形態1の変形例2における体組成計100の制御部12が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図8に示した体組成測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0117】
変形例2では、ステップS18(測定結果表示処理)とステップS20(リセットボタンが押下されたか否かの判断処理)との間に、ステップS19A,S19Bの処理が追加される。
【0118】
ステップS19Aにおいて、制御部12は、基準値記憶領域43の日時データDTrを参照して、基準値データの設定日から所定期間(たとえば1ヶ月)経過したか否かを判断する。設定日より1ヶ月経過していると判断された場合(ステップS19AでYES)、ステップS19Bに進む。設定日より1ヶ月経過していないと判断されたい場合(ステップS19AでNO)、測定処理は終了される。
【0119】
ステップS19Bにおいて、制御部12は、基準値の更新を促進する。具体的には、たとえば、表示部15に「基準値の更新をお勧めします。」といったメッセージを表示することにより、ユーザに対し、基準値を更新するよう報知する。
【0120】
ステップS19Bの処理が終わると、上述のステップS20に進む。
たとえば生活習慣病改善のための減量などでは、1ヶ月あるいは3ヶ月単位で健康管理をすることが好ましい。実施の形態1の変形例2によると、基準値データの設定日より所定期間(たとえば1ヶ月)経過すると、ユーザに対し、基準値を更新するよう報知する。これにより、ユーザは、所定期間単位での健康管理を行ないやすくなる。
【0121】
(変形例3)
実施の形態1の変形例3について、図14を用いて説明する。
【0122】
図14は、本発明の実施の形態1の変形例3における体組成計100の制御部12が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図8に示した体組成測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0123】
変形例3では、ステップS20において、所定時間リセットボタン16Eの押下が検知されない場合(ステップS20でNO)、ステップS21に進む。ステップS21において、制御部12は、今回の体脂肪率の値または筋肉率の値が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に達したか否かを判断する。つまり、体脂肪率のグラフおよび筋肉率のグラフのうち少なくともいずれかのブロック数が、上限または下限に到達したか否かが判断される。本発明の実施の形態1の変形例3では、各グラフは、20個のブロックを有しているため、具体的には、ステップS106で算出されたブロック数またはステップS108で算出されたブロック数が、1または20であるか否かが判断される。
【0124】
今回の体脂肪率の値または筋肉率の値が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に達したと判断された場合(ステップS21でYES)、上述のステップS22に進む。今回の体脂肪率の値および筋肉率の値の双方が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に達していないと判断された場合(ステップS21でNO)、測定処理は終了される。
【0125】
なお、ここでは、今回の体脂肪率の値および筋肉率の値の少なくともいずれかが、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に達した場合に、自動的に基準値を更新することとしたが、このような場合、ユーザに対し、基準値を更新するよう促すこととしてもよい。また、変形例3では、体脂肪率の値および筋肉率の値のいずれかが、各グラフにおいて、1回でも表示可能な範囲の上限または下限に達すると基準値を更新することとしたが、2回以上表示可能な範囲の上限または下限に達した場合にのみ、基準値を更新することとしてもよい。
【0126】
(変形例4)
実施の形態1の変形例4について、図15を用いて説明する。
【0127】
図15は、本発明の実施の形態1の変形例4における体組成計100の制御部12が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図8に示した体組成測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0128】
変形例4では、ステップS20において、所定時間リセットボタン16Eの押下が検知されない場合(ステップS20でNO)、ステップS42に進む。ステップS42において、制御部12は、今回の体脂肪率の値または筋肉率の値が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に近づいたか否かを判断する。つまり、体脂肪率のグラフおよび筋肉率のグラフのうち少なくともいずれかのブロック数が、‘上限−所定数’個に到達したか、または、‘下限+所定数’個に到達したか否かが判断される。本発明の実施の形態1の変形例4では、各グラフは、20個のブロックを有しているため、具体的には、ステップS106で算出されたブロック数またはステップS108で算出されたブロック数が、たとえば2以下または19以上であるか否かが判断される。
【0129】
今回の体脂肪率の値および筋肉率の値の双方が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に近づいていないと判断された場合(ステップS42でNO)、測定処理は終了される。一方、今回の体脂肪率の値または筋肉率の値が、各グラフにおいて、表示可能な範囲の上限または下限に近づいたと判断された場合(ステップS42でYES)、ステップS44に進む。
【0130】
ステップS44において、制御部12は、基準値の更新を促進する。具体的には、たとえば、表示部15に「基準値の更新をお勧めします。」といったメッセージを表示することにより、ユーザに対し、基準値を更新するよう報知する。
【0131】
次に、制御部12は、再び、リセットボタン16Eが押下されたか否かを判断する(ステップS46)。リセットボタン16Eが押下されたと判断した場合(ステップS46でYES)、上述のステップS22に進む。一方、リセットボタン16Eの押下が検知されない場合(ステップS46でNO)、測定処理は終了される。
【0132】
なお、ここでは、測定結果表示処理(S18)の後、ユーザによってリセットボタン16Eが押下されなかった場合に、ステップS42〜S46の処理を行なうこととしたが、このような手順に限定されるものではない。たとえば、測定結果表示処理(S18)とステップS20の処理との間に、ステップS42およびS44の処理を挿入してもよい。この場合、ステップS46の処理は不要となる。
【0133】
[実施の形態2]
上記実施の形態1およびその変形例1〜4では、所定のグラフに、測定値の位置と基準値の位置とを表示することで、測定値が基準値よりどれ位変化したかをユーザに報知することができた。実施の形態2では、さらに、測定値が、ユーザが設定した目標値に近づいたか否かを示す情報を表示するものである。
【0134】
実施の形態2では、測定結果表示処理が実施の形態1と異なる。なお、実施の形態2における体組成計の構成および基本的な動作は実施の形態1の体組成計と同様である。したがって、ここでも、実施の形態1で用いた符号を引用して、実施の形態1との相違点について説明する。
【0135】
実施の形態2のメモリ14の領域141〜144には、ユーザごとに、入力された目標値を記憶するための目標値記憶領域(図示せず)がさらに含まれるものと仮定する。
【0136】
図16は、本発明の実施の形態2における測定結果表示処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図9に示した測定結果表示処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0137】
図16を参照して、実施の形態2では、ステップS106とステップS108との間にステップS107が挿入される。また、ステップS108とステップS110(ここではS110A)との間にステップS109が挿入される。また、ステップS110に代えてステップS110Aの処理が行なわれ、ステップS126に代えてステップS126Aの処理が行なわれる。
【0138】
ステップS107において、表示制御部122は、今回の体脂肪率が目標値に近づいたか否かに基づき、アクティブマークとキープマークとのうち一方を選択する。アクティブマークは、目標値に近づいていることを示す所定のシンボルマークであり、キープマークは、目標値に近づいていないことを示す所定のシンボルマークである。ステップS107において、具体的には、たとえば、今回の全身の体脂肪率の値が、前回の全身の体脂肪率の測定値よりも目標値に近づいている場合、アクティブマークが選択される。これに対し、今回の全身の体脂肪率の値が、前回の全身の体脂肪率の測定値よりも目標値に近づいていない場合、キープマークが選択される。
【0139】
ステップS109において、表示制御部122は、今回の筋肉率が目標値に近づいたか否かに基づき、アクティブマークとキープマークとのうち一方を選択する。ステップS109において、具体的には、たとえば、今回の全身の筋肉率の値が、前回の全身の筋肉率の測定値よりも目標値に近づいている場合、アクティブマークが選択される。これに対し、今回の全身の筋肉率の値が、前回の全身の筋肉率の測定値よりも目標値に近づいていない場合、キープマークが選択される。
【0140】
その結果、ステップS110Aにおいて、表示制御部122は、第1表示画面15Aに、実施の形態1と同様に今回の体重を表示し、第2表示画面15Bには、体脂肪率のグラフとともに、ステップS107で選択されたマークを表示する。また、ステップS126Aにおいて、表示制御部122は、第1表示画面15Aに、実施の形態1と同様に今回の年齢指標を表示し、第2表示画面15Bには、筋肉率のグラフとともに、ステップS109で選択されたマークを表示する。
【0141】
ステップS110Aにおける画面表示例を図17に示す。
図17を参照して、表示部15の第2表示画面15Bの領域15B−1において、アクティブマーク72が点滅表示され、キープマーク71が非点滅表示(グレー表示)される。これにより、今回の全身の体脂肪率が、前回に比べて目標値に近づいていることが、ユーザに知らせられる。
【0142】
なお、ステップS126Aにおいても、図17と同様の形態で、アクティブ/キープマークが表示されるものとする。
【0143】
このように、本実施の形態では、今回の体組成の値が、基準値からどれ位変化したかを示すだけではなく、さらに、今回の体組成の値が、目標値に近づいているか否かを報知することができる。したがって、ユーザは、自身の体組成の値がどのように変化しているのかをより詳細に理解することができる。
【0144】
なお、アクティブ/キープマークの態様は、図17に示したような態様に限定されるものではない。
【0145】
また、実施の形態2では、今回の体組成の値が目標値に近づいているか否かの比較対象を、前回の測定値として説明したが、前回に限定されるものではない。比較対象は、今回以前の測定に関する値であればよく、たとえば、週平均値であってもよい。
【0146】
また、実施の形態2では、今回の体組成の値が、以前よりも目標値に近づいたか否かに基づき、アクティブ/キープマークが選択された。しかしながら、以下の変形例のような条件に基づき、アクティブ/キープマークが選択されてもよい。
【0147】
(変形例)
実施の形態2の変形例では、表示制御部122は、今回の体組成が以前よりも望ましい傾向に変化したか否かに基づいて、アクティブ/キープマークを選択する。
【0148】
図18は、本発明の実施の形態2の変形例における測定結果表示処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図9に示した測定結果表示処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、ここでの説明は繰返さない。
【0149】
図18を参照して、実施の形態2の変形例では、ステップS108とステップS110(ここではS110B)との間にステップS1091〜S1093が挿入される。また、ステップS110に代えてステップS110Bの処理が行なわれ、ステップS126に代えてステップS126Bの処理が行なわれる。
【0150】
ステップS1091において、表示制御部122は、前回よりも望ましい変化であるか否かを判断する。たとえば、前回よりも、体脂肪が減少し、筋肉が増加傾向にあれば、望ましい変化であると判断する。より詳細には、次のような条件式を満たした場合に、望ましい変化であると判断されてよい。
【0151】
p2−p1≧2[%]
pl={(前回の筋肉率)/(前回の筋肉率+前回の体脂肪率)}×100
p2={(今回の筋肉率)/(今回の筋肉率+今回の体脂肪率)}×100。
【0152】
たとえば、前回の筋肉率が35%、前回の体脂肪率が20%、今回の筋肉率が30%、今回の体脂肪率が25%の場合、p2−p1=−9.1となるため、表示制御部122により、望ましい変化でないと判断される。
【0153】
これに対し、たとえば、前回の筋肉率が30%、前回の体脂肪率が27%、今回の筋肉率が33%、今回の体脂肪率が23%の場合、p2−p1=6.3となるため、表示制御部122により、望ましい変化であると判断される。
【0154】
ステップS1091において、前回よりも望ましい変化であると判断された場合(ステップS1091でYES)、表示制御部122は、アクティブマークを選択する(ステップS1092)。一方、前回よりも望ましい変化でないと判断された場合(ステップS1091でNO)、表示制御部122は、キープマークを選択する(ステップS1093)。
【0155】
その結果、ステップS110Bにおいて、表示制御部122は、第1表示画面15Aに、今回の体重と選択されたマークとを表示し、第2表示画面15Bには、実施の形態1と同様に体脂肪率のグラフを表示する。また、ステップS126Bにおいて、表示制御部122は、第1表示画面15Aに、今回の年齢指標と選択されたマークとを表示し、第2表示画面15Bには、実施の形態1と同様に筋肉率のグラフを表示する。
【0156】
このように、実施の形態2の変形例においても、今回の体組成の値が、基準値からどれ位変化したかを示すだけではなく、さらに、今回の体組成の値が、以前よりも望ましい傾向に変化しているか否かを報知することができる。したがって、ユーザは、自身の体組成の値がどのように変化しているのかをより詳細に理解することができる。
【0157】
なお、実施の形態2の変形例においても、望ましい変化か否かの比較対象を、前回の測定値として説明したが、前回に限定されるものではない。比較対象は、今回以前の測定に関する値であればよく、たとえば、週平均値であってもよい。
【0158】
ステップS110Bにおける画面表示例を図19に示す。
図19を参照して、表示部15の第1表示画面15Aにおいて、アクティブマーク72が点滅表示され、キープマーク71が非点滅表示(グレー表示)される。これにより、今回の測定値が、前回に比べて望ましい傾向に変化していることが、ユーザに知らせられる。
【0159】
なお、ステップS126Bにおいても、図19と同様に、第1表示画面15Aにアクティブ/キープマークが表示されてよい。
【0160】
上記各実施の形態において、所定のグラフは、棒グラフであるものとして説明したが、今回の体組成の位置と基準値の位置とが表示できれば棒グラフに限定されない。たとえば、図20に示すようなレイダーチャートグラフであってもよい。このようなレイダーチャートグラフにおいても、基準値の位置を示すライン81を固定された所定の位置に表示させることで、各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0161】
また、本発明の体組成計が行なう、体組成の表示方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0162】
提供されるプログラム製品は、フラッシュメモリなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0163】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の各実施の形態における体組成計の外観の一例を示す図である。
【図2】本発明の各実施の形態における体組成計のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】操作部に含まれる複数のボタンの具体例を示す図である。
【図4】メモリの構造例を示す図である。
【図5】測定結果記憶領域のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】基準値記憶領域のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】(A)は、体脂肪率用テーブルの内容例を示す図であり、(B)は、筋肉率用テーブルの内容例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1および2における体組成計の制御部が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1およびその変形例における測定結果表示処理を示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS110における画面表示例を示す図である。
【図11】図9のステップS126における画面表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1の変形例1における体組成計の制御部が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態1の変形例2における体組成計の制御部が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態1の変形例3における体組成計の制御部が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態1の変形例4における体組成計の制御部が実行する体組成測定処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態2における測定結果表示処理を示すフローチャートである。
【図17】図16のステップS110Aにおける画面表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態2の変形例における測定結果表示処理を示すフローチャートである。
【図19】図18のステップS110Bにおける画面表示例を示す図である。
【図20】グラフの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0165】
1 上肢ユニット、2 下肢ユニット、3 ケーブル、10a 本体部、10b,10c グリップ、11 検出部、12 制御部、13 タイマ、14 メモリ、15 表示部、16 操作部、16A 電源ボタン、16B メモリボタン、16C 測定ボタン、16D 表示切替ボタン、16E リセットボタン、16F 左ボタン、16G 右ボタン、16H,16I,16J,16K 個人番号ボタン、17 電源部、20 収納部、22 体重測定部、41 身体情報記憶領域、42 測定結果記憶領域、43 基準値記憶領域、44 体脂肪率用テーブル、45 筋肉率用テーブル、100 体組成計、121 体組成算出部、122 表示制御部、123 基準値記憶処理部、E11,E12,E13,E14,E21,E22,E23,E24 電極、G1,G2,G3,G4,G11,G12,G13,G14 グラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体の表面に接触させるための複数の電極と、
前記電極を用いて前記ユーザの体組成を算出するための第1の算出手段と、
前記ユーザの過去の体組成に関連した基準値の情報を記憶するための記憶手段と、
所定のグラフに、前記第1の算出手段により算出された今回の体組成の位置と前記基準値の位置とを表示するための制御を行なう表示制御手段と、
前記表示制御手段からの出力に応じた表示をするための表示手段とを備える、体組成計。
【請求項2】
前記所定のグラフにおいて、前記基準値の位置は、固定された所定の位置である、請求項1に記載の体組成計。
【請求項3】
前記所定のグラフは、前記基準値の位置の前後それぞれに配置された第1のブロック群と第2のブロック群とを有する、請求項2に記載の体組成計。
【請求項4】
前記第1のブロック群に含まれるブロックの個数は、前記第2のブロック群に含まれるブロックの個数よりも多い、請求項3に記載の体組成計。
【請求項5】
前記基準値は、過去の特定の時点において前記第1の算出手段により算出された体組成に対応する、請求項2に記載の体組成計。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記今回の体組成と前記基準値とに基づいて、前記今回の体組成に対応する前記所定のグラフにおける構成要素の表示形態を決定するための第1の決定手段を含む、請求項5に記載の体組成計。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記基準値に基づいて、前記所定のグラフにおいて表示可能な体組成の値の範囲を決定するための第2の決定手段をさらに含み、
前記第1の決定手段は、さらに前記第2の決定手段により決定された前記範囲に基づいて、前記表示形態を決定する、請求項6に記載の体組成計。
【請求項8】
前記ユーザからの指示を受付けるための操作手段と、
前記基準値の情報を前記記憶手段に記憶させる処理を行なうための記憶処理手段とをさらに備え、
前記記憶処理手段は、前記ユーザから所定の指示が入力された場合に、前記基準値を更新するための第1の更新手段を含む、請求項5に記載の体組成計。
【請求項9】
前記第1の更新手段は、前記所定の指示が、前記今回の体組成の測定の際に入力された場合には、前記基準値を前記今回の体組成に更新する、請求項8に記載の体組成計。
【請求項10】
日時を計時するためのタイマをさらに備え、
前記記憶手段には、測定ごとに、前記第1の算出手段により算出された体組成が測定日時と対応付けられて記憶され、
前記記憶手段において所定の第1の期間以内の測定日時と対応付けられた体組成と、前記今回の体組成との平均値を算出するための第2の算出手段をさらに備え、
前記記憶処理手段は、
前記記憶手段に前記基準値の情報が記憶されているか否かを判断するための判断手段と、
前記記憶手段に前記基準値の情報が記憶されていないと判断された場合であって、かつ、前記記憶手段に前記第1の期間分の体組成が記憶されている場合には、前記平均値を、前記基準値として設定するための設定手段とをさらに含む、請求項8に記載の体組成計。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記所定のグラフに、前記平均値の位置をさらに表示する、請求項10に記載の体組成計。
【請求項12】
前記基準値の情報は、前記基準値の設定日の情報を含み、
前記設定日から所定の第2の期間が経過した場合に、前記基準値を更新するよう報知するための報知手段をさらに備える、請求項8に記載の体組成計。
【請求項13】
前記記憶処理手段は、前記今回の体組成が前記所定のグラフにおいて表示可能な範囲の上限または下限に達した場合に、前記基準値を前記今回の体組成に更新するための第2の更新手段をさらに含む、請求項8に記載の体組成計。
【請求項14】
前記今回の体組成が前記所定のグラフにおいて表示可能な範囲の上限または下限に近づいた場合に、前記基準値を更新するよう報知するための報知手段をさらに備える、請求項8に記載の体組成計。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記今回の体組成と前記ユーザの属性における所定の標準値との比較結果を、前記所定のグラフの近傍にさらに表示する、請求項1に記載の体組成計。
【請求項16】
前記ユーザにより入力された目標値を記憶するための目標値記憶手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記今回の体組成が以前よりも前記目標値に近づいたか否かに基づいて、予め定められた第1のマークおよび第2のマークのうちの1つを選択するための選択手段を含み、
前記所定のグラフとともに、前記選択手段により選択されたマークをさらに表示する、請求項1に記載の体組成計。
【請求項17】
前記表示制御手段は、
前記今回の体組成が以前よりも望ましい傾向に変化したか否かに基づいて、予め定められた第1のマークおよび第2のマークのうちの1つを選択するための選択手段を含み、
前記所定のグラフとともに、前記選択手段により選択されたマークをさらに表示する、請求項1に記載の体組成計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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