説明

体脂肪測定装置

【課題】体脂肪の体積を正確に測定することのできる体脂肪測定装置を提供する。
【解決手段】この体脂肪測定装置は、電流印加用電極31A及び電流印加用電極31Bを含む電流印加用電極対31と電圧測定用電極41A及び電圧測定用電極41Bを含む電圧測定用電極対41とを備える。そして、電流印加用電極対31は、被測定体70の体幹軸CBに対して傾斜する態様で設けられ、且つ電圧測定用電極対41は、電流印加用電極31Aと電流印加用電極31Bとの間に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の電流印加用電極及び第2の電流印加用電極を含む電流印加用電極対と、第1の電圧測定用電極及び第2の電圧測定用電極を含む電圧測定用電極対とを備える体脂肪測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の体脂肪測定装置では、図5(a)に示される被測定体70の周上に電極を配置して体脂肪80を測定している。このため、同断面における皮下脂肪81及び内臓脂肪82を測定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2002−369806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、図5(b)に示されるように体脂肪80は実際には三次元的な分布をしている。このため、被測定体70の周上に電極を配置する上記体脂肪測定装置によれば測定断面の体脂肪を反映した測定結果しか得られず、体脂肪の体積を正確に測定することが難しい。
【0005】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、体脂肪の体積を正確に測定することのできる体脂肪測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、第1の電流印加用電極及び第2の電流印加用電極を含む電流印加用電極対と、第1の電圧測定用電極及び第2の電圧測定用電極を含む電圧測定用電極対とを備える体脂肪測定装置において、前記電流印加用電極対は、被測定体の体軸に対して傾斜する態様で設けられ、前記電圧測定用電極対は、前記第1の電流印加用電極と前記第2の電流印加用電極との間に設けられることを要旨としている。
【0007】
この発明では、電流印加用電極対の第1の電流印加用電極と第2の電流印加用電極とが被測定体の体軸に対して傾斜する態様で配置され、電圧測定用電極がこれらの間に配置されるため、被測定体を斜めに流れる電流の電圧を測定することになる。従って、体脂肪の体積を正確に測定することができる。なお、体軸には体幹及び体肢の長手方向に沿う軸が含まれる。
【0008】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の体脂肪測定装置において、前記第1の電流印加用電極は被測定体の左半身に配置され、前記第2の電流印加用電極は被測定体の右半身に配置されることを要旨としている。
【0009】
この発明では、第1の電流印加用電極を左半身に配置するとともに第2の電流印加用電極を右半身に配置するようにしているため、すなわち電流印加用電極対が被測定体の中心をまたいで配置されているため、左半身及び右半身の体脂肪の体積を反映した測定結果を得ることができる。
【0010】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の体脂肪測定装置において、複数の前記電流印加用電極対を備え、これら電流印加用電極対は、それぞれの電極対の中間位置が被測定体の臍位置と一致するように設けられることを要旨としている。
【0011】
この発明では、複数の電流印加用電極対の中間位置が被測定体の臍位置と一致するように設けられている。すなわち電流印加用電極対が臍を中心に配置される。このため、臍の周囲の体脂肪の体積を正確に測定することができる。
【0012】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、複数の前記電圧測定用電極対を備え、これら電圧測定用電極対は、体軸に沿う方向に並べられることを要旨としている。
【0013】
この発明では、複数の電圧測定用電極対が体軸に沿う方向に並べられるため、電流印加用電極対の間のさまざまな位置での電圧測定を行うことができる。従って、より正確に体脂肪の体積を測定することができる。
【0014】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1または2または4に記載の体脂肪測定装置において、前記第1の電流印加用電極及び前記第2の電流印加用電極に加えて第3の電流印加用電極を備え、前記第1の電流印加用電極及び前記第2の電流印加用電極は電流印加用電極対Aを構成し、前記第1の電流印加用電極及び前記第3の電流印加用電極は電流印加用電極対Bを構成することを要旨としている。
【0015】
この発明では、電流印加用電極対A及び電流印加用電極対Bが第1の電流印加用電極を共有している。従って、2つの電流印加用電極対を4つの電極で構成する場合と比べて、必要となる電極の数を1つ少なくすることができる。
【0016】
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、前記電圧測定用電極を被測定体上において移動させるための可動部が設けられることを要旨としている。
【0017】
この発明では、電圧測定用電極を被測定体上において移動させるための可動部を設けているため、複数の電圧測定用電極対を備えなくとも体表面上のさまざまな位置で電圧を測定することができる。
【0018】
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、被測定体に取り付けられる本体部を備え、この本体部には、前記電流印加用電極対及び前記電圧測定用電極対が設けられることを要旨としている。
【0019】
この発明では、電流印加用電極対及び電圧測定用電極対が設けられるとともに被測定体に取り付けられる本体部を備えているため、電流印加用電極対と電圧測定用電極対との位置関係、及び各電極の位置関係を体脂肪の測定毎に同じものにすることができる。
【0020】
(8)請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の体脂肪測定装置において、前記本体部は被測定体に巻きつけて当該本体部を被測定体に固定するためのベルトを含むことを要旨としている。
【0021】
この発明では、ベルトを被測定体に巻きつけて体脂肪の測定を行うことができる。このため、測定者が本体部を手で保持しながら体脂肪の測定を行う場合に比べて被測定体に対する電極対の位置のずれを小さくすることができる。
【0022】
(9)請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の体脂肪測定装置において、前記本体部は、電流印加用電極及び電圧測定用電極をそれぞれ取り付け及び取り外しすることのできる配置部を含むことを要旨としている。
【0023】
この発明では、本体部に電流印加用電極及び電圧測定用電極を取り付け及び取り外し可能な配置部が設けられているため、1つの体脂肪測定装置で複数の電極の数及び配置を選択することができる。
【0024】
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、被測定体の臍または腰骨または背骨を基準として前記電流印加用電極対及び前記電圧測定用電極対の位置を設定するための目印部を備えることを要旨としている。
【0025】
この発明では、被測定体の臍または腰骨または背骨を基準として電流印加用電極対及び電圧測定用電極対の位置を設定するための目印部を備えている。従って、体脂肪の測定毎に測定位置が大きく異なることが抑制されるため、被測定体の同一部位についての体脂肪の経時的な変化を適切に測定することができるようになる。
【0026】
(11)請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、前記電圧測定用電極対の測定電圧に基づいて体脂肪の体積を算出する算出手段を備えることを要旨としている。
【0027】
この発明では、電圧測定用電極によって測定された電圧に基づいて体脂肪の体積を算出する算出手段を備えているため、測定者が被測定体の各部位の体脂肪の体積を把握することができる。
【0028】
(12)請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、前記電圧測定用電極対の測定電圧に基づいて体脂肪の三次元的な分布を表示する表示手段を備えることを要旨としている。
【0029】
この発明では、測定電圧に基づいて、被測定体の体脂肪の三次元的な分布を表示部に表示するようにしている。このため、測定者は体脂肪の立体的な分布を視認することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、体脂肪の体積を正確に測定することのできる体脂肪測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第1実施形態について、同装置の構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の体脂肪測定装置について、(a)は体脂肪測定装置の背面構造を示す背面図。(b)は体脂肪測定装置の正面構造を示す正面図。
【図3】同実施形態の体脂肪測定装置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図4】同実施形態の体脂肪測定装置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図5】同実施形態の体脂肪測定装置の測定対象となる被測定体としての人体腹部について、その体脂肪分布の一例を模式的に示す模式図。
【図6】同実施形態の体脂肪測定装置の電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図7】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第2実施形態について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図8】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第3実施形態について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図9】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第4実施形態について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図10】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第5実施形態について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図11】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第6実施形態について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図12】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第7実施形態について、同実施形態の体脂肪測定装置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図13】本発明の体脂肪測定装置を具体化した第8実施形態について、体脂肪測定装置の背面構造を示す背面図。
【図14】本発明の第1実施形態の変形例について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【図15】本発明の第2実施形態の変形例について、電極の位置と被測定体との関係を模式的に示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、体脂肪測定装置10は、体脂肪の測定を行う測定部20と、当該装置10を測定対象に巻き付けて固定するためのベルト部11とを含めて構成されている。
【0033】
測定部20は、測定対象(図3の被測定体70)に電流を印加して電圧を検出する検出部21と、体脂肪測定に必要な情報を入力するための操作部22と、各種情報を測定者に提示する表示部23と、検出部21の測定結果に基づく演算等を行う制御部50とを含めて構成されている。
【0034】
検出部21は、測定対象に電流を印加する電流印加用電極対31と、測定対象の電圧を測定する電圧測定用電極対41とを備えている。電流印加用電極対31は、2つの電流印加用電極31A,31Bにより構成されている。電圧測定用電極対41は、2つの電圧測定用電極41A,41Bにより構成されている。電流印加用電極31A,31B及び電圧測定用電極41A,41Bはそれぞれ信号の伝達が可能な伝達線24により制御部50に接続されている。
【0035】
測定者が操作部22を操作して体脂肪の測定が開始されたとき、制御部50は電流印加用電極対31による電流の印加を開始する。そして、電圧測定用電極対41により検出された電圧値が制御部50に送信される。制御部50は、測定された電圧値及び操作部22を介して入力された各種値等に基づいて、体脂肪量、特に内臓脂肪の体積を算出する。算出された体脂肪量は表示部23に表示される。具体的には、測定された電圧値及び、測定者により操作部22を介して入力された腹囲、年齢、性別などのその他任意のパラメータを用いたアルゴリズムから、内臓脂肪の分布を三次元画像として表示する。
【0036】
図2を参照して、体脂肪測定装置10の構造について説明する。図2(a)では、体脂肪測定装置10の検出部21が設けられるとともに測定対象に巻きつけられた状態で測定対象と対向するベルト部11の背面11Aを示している。また、図2(b)では、背面11Aとは異なるベルト部11の前面11Bを示している。また、体脂肪測定装置10の長手方向を「横方向X」とする。被測定体70に巻きつけられた状態において右半身側を右側とするとともに左半身側を左側とする。また、横方向Xと垂直な短手方向を「縦方向Y」とする。被測定体70に巻きつけられた状態において頭頂側を上側とするとともに爪先側を下側とする。
【0037】
図2に示されるように、体脂肪測定装置10は、測定対象に対して密着して巻きつけるためのベルト部11を備えている。ベルト部11は、測定部20の横方向Xの両側に設けられている。
【0038】
測定部20には、電極面が露出した状態で電流印加用電極対31及び電圧測定用電極対41が設けられている。電極材としては、SUS及び樹脂材表面を金属めっき処理したものが用いられている。また、測定部20には体脂肪測定装置10に用いられる電源が内蔵されている。体脂肪測定装置10のベルト部11の前面11Bには、測定者が測定部20を測定対象に取り付けるときの目印となる2つの目印部12と、操作部22の操作ボタンと、表示部23のディスプレイとが設けられている。
【0039】
目印部12の一方である目印部12Aは、横方向Xにおいて測定部20の中央、かつ縦方向Yにおいて上側端部に設けられている。他方の目印部12Bは測定部20の下側端部、かつ左側端部に設けられている。
【0040】
背面11Aの右側端部及び前面11Bの左側端部にはファスナ13が設けられている。測定者は、ベルト部11を測定対象に巻きつけた後に前面11B及び背面11Aのファスナ13を互いに貼り合わせることにより、体脂肪測定装置10を測定対象に固定することができる。
【0041】
各電流印加用電極31A,31B及び各電圧測定用電極41A,41Bは、測定部20の上側かつ左側の端部から下側かつ右側の端部にかけて電極31A及び電極41A及び電極41B及び31Bの順に一直線上かつ等間隔に配置されている。
【0042】
前面11B側から見た各電極の詳細な配置箇所のまとめを以下に示す。
・電極31Aは、横方向Xの位置が測定部20の左側端部に設定され、かつ縦方向Yの位置が測定部20の上側端部に設定されている。
・電極31Bは、横方向Xの位置が測定部20の右側端部に設定され、かつ縦方向Yの位置が測定部20の下側端部に設定されている。
・電極41Aは、横方向Xの位置が電極31Aと電極31Bとの間において電極31A寄りに設定され、かつ縦方向Yの位置が電極31Aと電極31Bとの間において電極31A寄りに設定されている。
・電極41Bは、横方向Xの位置が電極31Aと電極31Bとの間において電極41Aよりも左側に設定され、かつ縦方向Yの位置が電極31Aと電極31Bとの間において電極41Aよりも下側に設定されている。
【0043】
このように、各電圧測定用電極41A,41Bは横方向Xにおいて各電流印加用電極31A,31Bの間に配置されている。また、縦方向Yにおいても各電流印加用電極31A,31Bの間に配置されている。
【0044】
図3及び図4を参照して、体脂肪測定装置10を測定対象としての被測定体70に取り付けるときの手順を説明する。なお、図3は被測定体70に対する測定部20の位置あわせが行われた状態を、また図4はベルト部11が被測定体70に巻き付けられた状態をそれぞれ示している。
【0045】
ここで、被測定体70の体幹の長手方向に沿う軸線、すなわち被測定体70が立位の姿勢にあるときに頭頂から地面に垂直にひかれる軸線を「体幹軸CB」とする。また、胸部75の下端である胸骨下端部76を通過し、かつ体幹軸CBが垂直に交差する面を「胸骨面XS」とする。また、腰部73の上端において腰骨が突出している腸骨稜部としての腰骨部74を通過し、かつ体幹軸CBが垂直に交差する面を「腰骨面XH」とする。なお、右半身及び左半身はそれぞれ胸骨下端部76よりも右側及び左側の部分に相当する。
【0046】
図3に示されるように、被測定体70は立位の状態で腹部71の表面にベルト部11の背面11A(図2(a)参照)を当てる。このとき、目印部12Aの横方向Xの位置を胸骨下端部76に合わせる。また、目印部12Aの縦方向Yの位置を胸骨面XS付近かつ同面XSよりも下側に合わせる。また、目印部12Bの横方向Xの位置を腰骨部74に合わせる、また、目印部12Bの縦方向Yの位置を腰骨面XH付近且つ面XHよりも上側に合わせる。そして、ベルト部11の横方向Xの両端部を背中側に回してファスナ13によりベルト部11を被測定体70に固定する。
【0047】
図4に示されるように、ベルト部11が被測定体70の腹部71に巻きつけられたとき、電流印加用電極対31及び電圧測定用電極対41は被測定体70の体表面に接触している。そして、この状態で測定者が操作部22を操作することにより体脂肪の測定が開始される。
【0048】
図5を参照して、体脂肪測定装置10の被測定体70の体脂肪80の構造について説明する。図5(а)は被測定体70の臍を通過する体幹軸CBに対して垂直な断面の体脂肪80の分布を、図5(b)は被測定体70の胸骨面XSから腰骨面XHまでの三次元的な体脂肪80の分布をそれぞれ示している。なお、図5(a)においては皮下脂肪81及び内臓脂肪82を含めた体脂肪80の分布をハッチングにより示している。図5(b)においては内臓脂肪82の分布をハッチングにより示している。
【0049】
図5(a)に示されるように、被測定体70の臍72を通り体幹軸CBに垂直な断面において、被測定体70の体表面下には皮下脂肪81が全周において層状に存在し、かつ前部71A及び背部71Bにおいて皮下脂肪81により厚みのある層が形成されている。一方、左脇腹71D及び右脇腹71Cにおいては比較的薄い皮下脂肪81の層が形成されている。また、皮下脂肪81の層と筋肉83とを隔てた腹腔内の臓器の間には内臓脂肪82が存在している。また同図に示されるように、体脂肪80は背骨77を中心に略左右対称となるように分布している。
【0050】
図5(b)に示されるように、被測定体70の体脂肪80は、体幹軸CBに対して垂直な各断面で異なる。図中矢印で示されるように、内臓脂肪82は、腹部71の前部71Aの右側及び左側において特に多く分布している。
【0051】
図6を参照して、被測定体70に対する電流印加用電極対31及び電圧測定用電極対41の配置、並びに体脂肪80の測定方法の概要について説明する。なお図6では、ベルト部11を被測定体70の腹部71に巻きつけた状態において、被測定体70の腹部71を胸骨面XS及び腰骨面XHで切り取った円筒形状として模式的に示している。
【0052】
以下では、電流印加用電極31Aと電流印加用電極31Bとを結ぶ線を「電極間線A1」とする。また、電流印加用電極31Aを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LAとする。また、電流印加用電極31Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LBとする。
【0053】
電流印加用電極対31は、体幹軸CBを介して左半身及び右半身のそれぞれに設けられている。すなわち、電流印加用電極31Aは左脇腹71D付近かつ胸骨面XSの下側に配置されている。また、電流印加用電極31Bは右脇腹71C付近かつ腰骨面XHの上側に配置されている。
【0054】
ここで、腹部71及び腰部73まわりの体表面を背部71Bの中央において体幹軸CBと平行な線により切断し、これを平面上に展開した展開図を想定する。
上記展開図上において、電極間線A1は体幹軸CBに対して傾斜している。すなわち、電流印加用電極31A,31Bは横方向X及び縦方向Yにおいて互いに異なる位置に設けられている。
【0055】
上記展開図において基準線LAと基準線LBとの間を「電極間範囲R1」としたとき、電圧測定用電極対41の配置は次のように説明することができる。
電圧測定用電極対41は、上記展開図上において電極間範囲R1内に配置されている。すなわち、電圧測定用電極41A,41Bは電極間範囲R1内に配置されている。また、各電極41A,41Bは電極間線A1上に配置されている。また、電圧測定用電極対41の中間位置は電流印加用電極対31の中間位置と一致している。
【0056】
次に、体脂肪80の測定態様について説明する。
電流印加用電極31Aから電流印加用電極31Bに向けて流される電流は、体幹軸CBに対して傾斜した態様で被測定体70の内部を流れる。電流が被測定体70の内部を流れる際に、被測定体70の組成、皮下脂肪81、内臓脂肪82及び筋肉83のそれぞれの抵抗値に基づいて電圧が変化する。
【0057】
測定者の操作により体脂肪80の測定が開始されたとき、各電流印加用電極31A,31Bの間で電流が流されるとともに、この電流の電圧値が各電圧測定用電極41A,41Bにより測定される。そして、測定された電圧値に基づいて各電極31A,31Bの間、およびこれら電極31A,31B付近の体脂肪80の量として体脂肪80の体積、特に内臓脂肪82の体積が算出される。そして、この算出結果に基づいて表示部23に体脂肪80の体積、特に内臓脂肪82の体積が表示される。
【0058】
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、被測定体70の体幹軸CBに対して傾斜する態様で電流印加用電極対31が設けられ、電流印加用電極31Aと電流印加用電極31Bとの間に電圧測定用電極対41が設けられる。このため、被測定体70を斜めに流れる電流の電圧を測定することになる。従って、体脂肪80の体積を正確に測定することができる。また、電圧測定用電極対41が電極31Aと電極31Bとの間の外側に設けられた場合と比較して、電圧を感度良く検出することができる。
【0059】
(2)本実施形態では、被測定体70の左半身に電流印加用電極31Aが配置され、被測定体70の右半身に電流印加用電極31Bが配置されている。すなわち、電極対31は被測定体70の中心をまたいでいるため、左半身及び右半身の体脂肪80の体積を反映した測定結果を得ることができる。
【0060】
(3)本実施形態では、ベルト部11に電流印加用電極対31及び電圧測定用電極対41が設けられている。このため、体脂肪80の測定にあたり電流印加用電極対31と電圧測定用電極対41との位置関係、及び各電極の位置関係を体脂肪80の測定毎に同じものにすることができる。
【0061】
(4)本実施形態では、測定部20を被測定体70に固定するためのベルト部11が設けられている。このため、測定者が測定部20を手で保持しながら体脂肪80の測定を行う場合に比べて被測定体70に対する各電極対31,41の位置のずれを小さくすることができる。また、体脂肪80の測定時に測定者が測定部20を手で保持する必要がないため、測定者の負担を軽減することができる。
【0062】
(5)本実施形態では、被測定体70の腰骨部74を基準として電流印加用電極対31及び電圧測定用電極対41の位置を設定するための目印部12Bを備えている。従って、体脂肪80の測定毎に測定位置が大きく異なることが抑制されるため、被測定体70の同一部位についての体脂肪80の経時的な変化を適切に測定することができるようになる。
【0063】
(6)本実施形態では、電圧測定用電極対41の測定電圧に基づいて皮下脂肪81及び内臓脂肪82を含む体脂肪80の体積を算出する。このため、測定者が被測定体70の各部位の体脂肪80の体積を把握することができる。
【0064】
(7)本実施形態では、電圧測定用電極対41の測定電圧に基づいて皮下脂肪81及び内臓脂肪82を含む体脂肪80の三次元的な分布を表示する表示部23を備えている。このため、測定者は体脂肪80の立体的な分布を視認することができる。
【0065】
(8)本実施形態では、電流印加用電極31Aを胸骨面XSの下側かつ左脇腹71Dに配置し、電流印加用電極31Bを腰骨面XHの上かつ右脇腹71Cに配置している。図5(b)に示されるように、一般的に内臓脂肪82は胸骨面XS付近から腰骨面XH付近にかけての範囲内(約20cm)に多く分布している。このため、上記位置に電流印加用電極31A,31Bを配置することにより、内臓脂肪82の量がより反映された測定結果を得ることができる。
【0066】
(第2実施形態)
図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態の検出部21の電圧測定用電極の配置を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0067】
図7に示されるように、電圧測定用電極対42は電圧測定用電極42A,42Bにより構成されている。電圧測定用電極対42は、電極間範囲R1内において電極対42の中間位置が電流印加用電極対31の中間位置と一致するように配置されている。また、各電極42A,42B間を結ぶ線が胸骨面XS及び腰骨面XHに対して平行となるように配置されている。電極間線A1は、電圧測定用電極42Aの上側及び電圧測定用電極42Bの下側を通過する。
【0068】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記第1実施形態による体脂肪80の体積を正確に測定することができる旨の効果、及び(2)〜(8)に準じた効果を奏することができる。
【0069】
(第3実施形態)
図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態の検出部21の電流印加用電極及び電圧測定用電極の配置を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0070】
図8に示されるように、検出部21は、2つの電流印加用電極対32,33及び2つの電圧測定用電極対43,44を含めて構成されている。
電流印加用電極対32は、電極32A及び32Bにより構成されている。電流印加用電極対33は、電極32A及び33Bにより構成されている。すなわち、電極32Aは2つの電極対32,33において共有されている。
【0071】
電極32Aは、胸骨下端部76付近において胸骨面XS付近かつ胸骨面XSよりも下側に配置されている。電極32Bは、右脇腹71Cに近い背部71B(一例として、背骨77から1〜10cmの位置)かつ腰骨面XH付近かつ腰骨面XHよりも上側に配置されている。電極33Bは、左脇腹71Dに近い背部71B(一例として、背骨77から1〜10cmの位置)かつ腰骨面XH付近かつ腰骨面XHよりも上側に配置されている。
【0072】
電圧測定用電極対43は、右半身に配置される2つの電圧測定用電極43A,43Bにより構成されている。電圧測定用電極対44は、左半身に配置される2つの電圧測定用電極44A,44Bにより構成されている。
【0073】
以下では、電流印加用電極32Aと電流印加用電極32Bとを結ぶ線を「電極間線A2」とする。また、電流印加用電極32Aと電流印加用電極33Bとを結ぶ線を「電極間線A3」とする。また、電流印加用電極32Aを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LCとする。また、電流印加用電極32Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LDとする。また、電流印加用電極33Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LEとする。
【0074】
ここで、腹部71及び腰部73まわりの体表面を背部71Bの中央において体幹軸CBと平行な線により切断し、これを平面上に展開した展開図を想定する。
上記展開図上において、電極間線A2,A3はいずれも体幹軸CBに対して傾斜している。すなわち、電流印加用電極32A,32Bは横方向X及び縦方向Yにおいて互いに異なる位置に設けられている。また、電流印加用電極32A,33Bも同様に横方向X及び縦方向Yにおいて互いに異なる位置に設けられている。また、電流印加用電極32B,33Bは、縦方向Yにおいて同じ位置、かつ臍72との距離が同じものとなる位置に設けられている。これにより、電極32B及び33Bは、臍72を中心に左右対称の位置関係にある。
【0075】
上記展開図において基準線LCと基準線LDとの間を「電極間範囲R2」とし、基準線LCと基準線LEとの間を「電極間範囲R3」としたとき、電圧測定用電極対43,44の配置は次のように説明することができる。
【0076】
電圧測定用電極対43は、上記展開図上において電極間範囲R2内に配置されている。すなわち、電圧測定用電極43A及び電極43Bはいずれも電極間範囲R2内に配置されている。また、電圧測定用電極対43の中間位置は電流印加用電極対32の中間位置と一致している。
【0077】
電圧測定用電極対44は、上記展開図上において電極間範囲R3内に配置されている。すなわち、電圧測定用電極44A及び電極44Bはいずれも電極間範囲R3内に配置されている。また、電圧測定用電極対44の中間位置は電流印加用電極対33の中間位置と一致している。
【0078】
測定者の操作により体脂肪80の測定が開始されたとき、まず電流印加用電極対32の間で電流が流され、次に電流印加用電極対33の間で電流が流される。そして、電圧測定用電極対43,44により測定された電圧値に基づいて各電極32A,32B,33Bの間、およびこれら電極32A,32B,33B付近の体脂肪80の量として体脂肪80の体積が算出される。そして、この算出結果に基づいて表示部23に体脂肪80の体積が表示される。なお、電圧測定用電極対43の測定電圧は右半身の体脂肪80を大きく反映した値として、また電圧測定用電極対44の測定電圧は左半身の体脂肪80を大きく反映した値としてそれぞれ体脂肪80の算出に用いられる。
【0079】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記各実施形態の(1)及び(3)〜(8)に準じた効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(9)本実施形態では、電流印加用電極対32及び電流印加用電極対33が電流印加用電極32Aを共有している。従って、2つの電流印加用電極対を4つの電極で構成する場合と比べて、必要となる電極の数を1つ少なくすることができる。
【0080】
(10)図5に示されるように、内臓脂肪82は右前方及び左前方部に多く分布している。本実施形態では、電極間範囲R2,R3がそれぞれ右半身及び左半身に配置しているため、左半身及び右半身についての内臓脂肪82の量をより適切に測定することができる。このため、内臓脂肪82の左右の相対的な多寡を推定することができる。すなわち、左半身と右半身との相対的な内臓脂肪量のバランスをみることができる。
【0081】
(11)本実施形態では、2つの電流印加用電極対32,33を備えている。これにより、電流を複数の方向に流すことができるため、体脂肪80の測定精度を向上することができる。
【0082】
(第4実施形態)
図9を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態の検出部21の電流印加用電極及び電圧測定用電極の配置を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0083】
図9に示されるように、検出部21は、4つの電流印加用電極対31,34,35,36を含めて構成されている。
電流印加用電極対31は、電流印加用電極31A,31Bにより構成されている。電流印加用電極対34は、電流印加用電極34A,34Bにより構成されている。電流印加用電極対35は、電流印加用電極35A,35Bにより構成されている。電流印加用電極対36は、電流印加用電極36A,36Bにより構成されている。
【0084】
電流印加用電極対31は、左半身及び右半身のそれぞれに設けられている。すなわち、電流印加用電極31Aは左脇腹71D付近かつ胸骨面XSの下側に配置されている。また、電流印加用電極31Bは右脇腹71C付近かつ腰骨面XHの上側に配置されている。
【0085】
電流印加用電極対34は、縦方向Yにおいて電流印加用電極対31の内側に設けられている。すなわち、電流印加用電極34Aは左脇腹71Dかつ胸骨面XSの付近かつ電極31Aよりも下側に配置されている。また、電流印加用電極34Bは右脇腹71Cかつ腰骨面XHの付近かつ電極31Bよりも上側に配置されている。
【0086】
電流印加用電極対35は、臍72を基点に電流印加用電極対31と左右対称の関係となるように設けられている。すなわち、電流印加用電極35Aは右脇腹71C付近かつ胸骨面XSの下側に配置されている。また、電流印加用電極35Bは左脇腹71D付近かつ腰骨面XHの上側に配置されている。
【0087】
電流印加用電極対36は、縦方向Yにおいて電流印加用電極対35の内側かつ、臍72を基点に電流印加用電極対34と左右対称の関係となるように設けられている。すなわち、電流印加用電極36Aは右脇腹71Cかつ胸骨面XSの付近かつ電流印加用電極35Aよりも下側に配置されている。また、電流印加用電極36Bは左脇腹71Dかつ腰骨面XHの付近かつ電流印加用電極35Bよりも上側に配置されている。
【0088】
各電極31A,34A,35B,36Bは、横方向Xにおける位置がいずれも一致している。また、各電極31B,34B,35A,36Aは、横方向Xにおける位置がいずれも一致している。また、各電極対31,34,35,36の中間位置はいずれも臍72の位置と一致している。
【0089】
以下では、電流印加用電極31Aと電流印加用電極31Bとを結ぶ線を「電極間線A1」とする。また、電流印加用電極34Aと電流印加用電極34Bとを結ぶ線を「電極間線A4」とする。また、電流印加用電極35Aと電流印加用電極35Bとを結ぶ線を「電極間線A5」とする。また、電流印加用電極36Aと電流印加用電極36Bとを結ぶ線を「電極間線A6」とする。また、電流印加用電極31A,34A,35B,36Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LAとする。また、電流印加用電極31B,34B,35A,36Aを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LBとする。
【0090】
ここで、腹部71及び腰部73まわりの体表面を背部71Bの中央において体幹軸CBと平行な線により切断し、これを平面上に展開した展開図を想定する。
上記展開図上において、電極間線A1,A4,A5,A6はいずれも体幹軸CBに対して傾斜している。すなわち、各電流印加用電極対31,34,35,36を構成する一対の電極は、横方向X及び縦方向Yにおいて互いに異なる位置に設けられている。
【0091】
電圧測定用電極対42は、電極間範囲R1内において電極対42の中間位置が各電流印加用電極対31,34,35,36の中間位置と一致するように配置されている。また、各電極42A,42B間を結ぶ線が胸骨面XS及び腰骨面XHに対して平行となるように配置されている。
【0092】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記各実施形態の(1)〜(8)及び(11)の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(12)本実施形態では、各電流印加用電極対31,34,35,36の中間位置が被測定体70の臍72位置と一致するように設けられている。このため、臍72の周囲の体脂肪80の体積をより正確に測定することができる。すなわち、被測定体70内の内臓脂肪82の量が同じときにも、内臓脂肪82が表層に近い部位に多く分布している場合と中心に近い部位に多く分布している場合とでは、検出されるインピーダンスが異なるため精度に影響する。この点、本実施形態のように1つの電圧測定用電極対42に対して複数の方向に電流を流すことにより、体脂肪80、特に内臓脂肪82が表層に近い部位に多く分布しているのか、または中心に近い部位に多く分布しているのかを精度よく測定することができる。
【0093】
(第5実施形態)
図10を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態の検出部21の電圧測定用電極の配置を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0094】
図10に示されるように、検出部21は、3つの電圧測定用電極対42,45,46を含めて構成されている。電圧測定用電極対42は、電極42A,42Bにより構成されている。電圧測定用電極対45は、電極45A,45Bにより構成されている。電圧測定用電極対46は、電極46A,46Bにより構成されている。
【0095】
電圧測定用電極対42は、体幹軸CBを介して左半身及び右半身のそれぞれに設けられている。すなわち、電圧測定用電極42A,42Bは縦方向Yにおいて臍72と対応する位置、かつ横方向Xにおいてそれぞれ臍72の右側及び左側に配置されている。
【0096】
電圧測定用電極対45は、電圧測定用電極対42よりも上側において体幹軸CBを介して左半身及び右半身のそれぞれに設けられている。すなわち、電圧測定用電極45A,45Bは縦方向Yにおいて電極間線A1よりも上側の胸骨面XS付近の位置、かつ横方向Xにおいてそれぞれ体幹軸CBの右側及び左側に配置されている。
【0097】
電圧測定用電極対46は、電圧測定用電極対42よりも下側において体幹軸CBを介して左半身及び右半身のそれぞれに設けられている。すなわち、電圧測定用電極46A,46Bは縦方向Yにおいて電極間線A1よりも下側の腰骨面XH付近の位置、かつ横方向Xにおいてそれぞれ体幹軸CBの右側及び左側に配置されている。
【0098】
各電圧測定用電極対42,45,46は、電極間範囲R1内において電極対の中間位置が電流印加用電極対31の中間位置と一致するように配置されている。また、各電極間を結ぶ線が胸骨面XS及び腰骨面XHに対して平行となるように配置されている。
【0099】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記各実施形態の(1)〜(8)の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(13)本実施形態では、各電圧測定用電極対42,45,46が体幹軸CBに沿う方向に並べられている。このため、電流印加用電極対31の間のさまざまな位置での電圧測定を行うことができる。従って、より正確に体脂肪80の体積を測定することができる。
【0100】
(14)本実施形態では、電圧測定用電極対45を胸骨面XSの付近に配置するとともに、電圧測定用電極対46を腰骨面XHの付近に配置している。すなわち、電圧測定用電極対45,46は電流が流れる領域の外縁に近い位置に配置されている。これにより、電流が流れる領域の外縁近くの電圧を含む電圧を測定することができるため、より精度のよい測定が可能となる。
【0101】
(15)本実施形態では、1つの電流印加用電極対31の間に複数の電圧測定用電極対42,45,46を備えている。従って、電極対を構成する電極の組み合わせを測定目的に応じて選択及び切り替えることができる。
(第6実施形態)
図11を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。
【0102】
本実施形態では、第1実施形態の検出部21の電流印加用電極及び電圧測定用電極の配置を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0103】
図11に示されるように、検出部21は、2つの電流印加用電極対37,38及び2つの電圧測定用電極対47,48を含めて構成されている。
電流印加用電極対37は、電流印加用電極37A,37Bにより構成されている。電極37Aは、右半身において胸骨下端部76付近かつ胸骨下端部76の右側かつ胸骨面XS付近かつ胸骨面XSよりも下側に配置されている。電極37Bは右半身において右脇腹71Cに近い前部71Aかつ腰骨面XH付近かつ腰骨面XHよりも上側に配置されている。
【0104】
電流印加用電極対38は、電流印加用電極38A,38Bにより構成されている。電極38Aは、左半身において胸骨下端部76付近かつ胸骨下端部76の左側かつ胸骨面XS付近かつ胸骨面XSよりも下側に配置されている。電極38Bは左半身において左脇腹71Dに近い前部71Aかつ腰骨面XH付近かつ腰骨面XHよりも上側に配置されている。
【0105】
電圧測定用電極対47は、電圧測定用電極47A,47Bにより構成されている。電極47A,47Bはそれぞれ右半身に設けられている。電圧測定用電極対48は、電圧測定用電極48A,48Bにより構成されている。電極48A,48Bはそれぞれ左半身に設けられている。
【0106】
以下では、電流印加用電極37Aと電流印加用電極37Bとを結ぶ線を「電極間線A7」とする。また、電流印加用電極38Aと電流印加用電極38Bとを結ぶ線を「電極間線A8」とする。また、電流印加用電極37Aを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LFとする。また、電流印加用電極37Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LGとする。また、電流印加用電極38Aを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LHとする。また、電流印加用電極38Bを通り体幹軸CBと平行な線を基準線LIとする。
【0107】
ここで、腹部71及び腰部73まわりの体表面を背部71Bの中央において体幹軸CBと平行な線により切断し、これを平面上に展開した展開図を想定する。
上記展開図上において、電極間線A7,A8はいずれも体幹軸CBに対して傾斜している。すなわち、各電流印加用電極対37,38を構成する一対の電極は、横方向X及び縦方向Yにおいて互いに異なる位置に設けられている。また電流印加用電極37A,37Bは、縦方向Yにおいて同じ位置、かつ臍72との距離が同じものとなる位置に設けられている。また電流印加用電極38A,38Bは、縦方向Yにおいて同じ位置、かつ臍72との距離が同じものとなる位置に設けられている。これにより、電極37A,37B及び電極38A,38Bはそれぞれ臍72を中心に左右対称の位置関係にある。
【0108】
上記展開図において基準線LFと基準線LGとの間を「電極間範囲R4」とし、基準線LHと基準線LIとの間を「電極間範囲R5」としたとき、各電圧測定用電極対47,48の配置は次のように説明することができる。
【0109】
電圧測定用電極対47は、上記展開図上において電極間範囲R4内に配置されている。すなわち、電圧測定用電極47A,47Bはいずれも電極間範囲R4内に配置されている。また、各電極47A,47Bは電極間線A7上に配置されている。また、電圧測定用電極対47の中間位置は電流印加用電極対37の中間位置と一致している。
【0110】
電圧測定用電極対48は、上記展開図上において電極間範囲R5内に配置されている。すなわち、電圧測定用電極48A,48Bはいずれも電極間範囲R5内に配置されている。また、各電極48A,48Bは電極間線A8上に配置されている。また、電圧測定用電極対48の中間位置は電流印加用電極対38の中間位置と一致している。
【0111】
測定者の操作により体脂肪80の測定が開始されたとき、まず電流印加用電極対37の間で電流が流され、次に電流印加用電極対38の間で電流が流される。そして、電圧測定用電極対47,48により測定された電圧値に基づいて各電極37A,37B,38A,38Bの間、およびこれら電極37A,37B,38A,38B付近の体脂肪80の量として体脂肪80の体積が算出される。そして、この算出結果に基づいて表示部23に体脂肪80の体積が表示される。なお、電圧測定用電極対47の測定電圧は右半身の体脂肪80を大きく反映した値として、また電圧測定用電極対48の測定電圧は左半身の体脂肪80を大きく反映した値としてそれぞれ体脂肪80の算出に用いられる。
【0112】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記第1実施形態の体脂肪80の体積を正確に測定することができる旨の効果、及び(1)〜(8)及び(10)及び(11)に準じた効果を奏することができる。
【0113】
(第7実施形態)
図12を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。
本実施形態では、第2実施形態の測定部20を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第2実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0114】
図12に示されるように、ベルト部11には、被測定体70に対して電圧測定用電極42A,42Bを縦方向Yに移動させるための可動部14が設けられている。可動部14は、測定部20上において各電圧測定用電極42A,42Bをスライドさせるためのレールを含めて構成されている。電圧測定用電極42Aと電圧測定用電極42Bとは、接続部15により互いに接続されている。接続部15が測定者により操作されたとき、接続部15の移動にともない各電極42A,42Bが対応する可動部14上を移動する。測定者は、縦方向Yにおいての可動部14の上端位置から下端位置までの間で各電極42A,42Bを移動させることができる。なお、電圧の測定時には各電極42A,42Bが可動部14に固定される。
【0115】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記各実施形態の(1)〜(8)の効果及び(14)に準じた効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(16)本実施形態では、電圧測定用電極42A,42Bを被測定体70上において移動させるための可動部14を設けているため、複数の電圧測定用電極対を備えなくとも体表面上のさまざまな位置で電圧を測定することができる。
【0116】
(17)本実施形態では、電圧測定用電極42Aと電圧測定用電極42Bとを接続部15により接続している。このため、電圧測定用電極42Aと電圧測定用電極42Bとの相対的な位置関係を一定に維持したまま体表面上のさまざまな位置で電圧を測定することができる。
【0117】
(第8実施形態)
図13を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態の測定部20を変更している。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0118】
図13(a)に示されるように、測定部120には、電流印加用電極及び電圧測定用電極をそれぞれ取り付け及び取り外し可能な複数の配置部16が設けられている。配置部16としては、縦方向Yに5列及び横方向Xに5列の計25個が設けられている。
【0119】
配置部16には、制御部50に接続される伝達線24が接続されている。各配置部16に電流印加用電極及び電圧測定用電極が嵌め込まれたとき、電流印加用電極及び電圧測定用電極が伝達線24と接続される。以下、電流印加用電極及び電圧測定用電極の配置態様の例を示す。
【0120】
図13(b)に示されるように、電流印加用電極39Aを右側端部且つ上側端部の位置に配置する。また、電流印加用電極39Bを左側端部且つ下側端部の位置に配置する。また、電圧測定用電極49Aを電極39Aよりも下側且つ左側に配置する。また、電圧測定用電極49Bを電極39Bよりも上側且つ右側に配置する。このとき、各電流印加用電極により1つの電流印加用電極対39が構成され、各電圧測定用電極により1つの電圧測定用電極対49が構成される。なお、この電極配置は第1実施形態の電極配置に相当する。
【0121】
図13(c)に示されるように、4つの電流印加用電極39C,39D,39E,39Fを右側端部の縦方向Yの配置部16の列にそれぞれ配置する。また、4つの電流印加用電極39G,39H,39I,39Jを左側端部の縦方向Yの配置部16の列にそれぞれ配置する。また、横方向X及び縦方向Yにおいて各電流印加用電極の内側の位置、かつ電極間の中間位置が各電流印加用電極の電極間の中間位置と一致するように各電圧測定用電極49C,49Dを配置部16に配置する。このとき、各電流印加用電極により4つの電流印加用電極対39が構成され、各電圧測定用電極により1つの電圧測定用電極対49が構成される。なお、この電極配置は第4実施形態の電極配置に相当する。
【0122】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記各実施形態の(1)〜(15)の効果に準じた効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(18)本実施形態では、ベルト部11に電流印加用電極及び電圧測定用電極を取り付け及び取り外し可能な配置部16が設けられている。これにより、1つの体脂肪測定装置10で複数の電極の数及び配置を選択できるため、測定の自由度を高めることができる。
【0123】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0124】
・上記第1実施形態では、電極間線A1上に電圧測定用電極対41が配置されるようにしたが、例えば図14に示されるように電極間線A1よりも上側に電極対41を配置することもできる。また、電極間線A1よりも下側に電圧測定用電極対を配置することもできる。
【0125】
・上記第1実施形態では、各電極31A,41A,41B,31Bの間隔を同じ大きさにしたが、電極間の間隔をこれとは異なる大きさに変更することもできる。その例としては以下のものが挙げられる。
・各電極31A,31Bの間隔を第1実施形態の間隔よりも小さくする。
・各電極31A,31Bの間隔を第1実施形態の間隔よりも大きくする。
・各電極41A,41Bの間隔を第1実施形態の間隔よりも小さくする。
・各電極41A,41Bの間隔を第1実施形態の間隔よりも大きくする。
【0126】
・上記第2実施形態では、電圧測定用電極42A,42Bの縦方向Yの位置が同じとなるように各電極42A,42Bを配置したが、例えば図15に示されるように、電圧測定用電極対42が体幹軸CBに対して傾斜するように各電極42A,42Bを配置することもできる。また、図15に示されるものとは別に、電圧測定用電極対42が体幹軸CBに対して平行となるように各電極42A,42Bを配置することもできる。
【0127】
・上記第3実施形態では、電圧測定用電極対43及び電極対44により右半身及び左半身のそれぞれの体脂肪80を測定したが、一方の電極対による半身の測定結果に基づいて他方の半身の体脂肪を推定することもできる。また、一方の半身の測定結果に基づいて全体の体脂肪量を推定することもできる。
【0128】
・上記第3実施形態では、体脂肪80を測定するとき、電流印加用電極対32及び電流印加用電極対33の順に電流を流すようにしたが各電極対32,33に同時に電流を流すこともできる。
【0129】
・上記第3実施形態では、共用化された電流印加用電極32Aから電流印加用電極32B,33Bに向けて電流が流れるようにしたが、電流印加用電極32B,33Bから電流印加用電極32Aに向けて電流が流れるようにすることもできる。
【0130】
・上記第4実施形態では、各電流印加用電極対31,34,35,36の一対の電極をそれぞれ基準線LA及びLB上に配置したが、少なくとも1つの電極対について基準線LA及びLBとは異なるところに一対の電極を配置することもできる。
【0131】
・上記第4実施形態では、各電流印加用電極対31,34,35,36の電極間範囲R1の大きさが同じになるように電極を配置したが、各電極対の電極間範囲の大きさが互いに異なるように電極を配置することもできる。
【0132】
・上記第4実施形態では、4つの電流印加用電極対31,34,35,36を設けるようにしたが、電極対の数を5つ以上に変更することもできる。また、4つの電極対31,34,35,36のうち、1つまたは2つまたは3つの電極対を省略することもできる。
【0133】
・上記第5実施形態では、各電圧測定用電極対42,45,46を体幹軸CBに沿って配列し、かつ縦方向Yにおいての電極対の間隔を同じものに設定したが、各電極対の配置態様を例えば次のように変更することもできる。すなわち、電極対42及び電極対45の縦方向Yの間隔と、電極対42及び電極対46の縦方向Yの間隔とを互いに異なる大きさに設定することもできる。また、3つの電極対の少なくとも1つの中間位置を体幹軸CBと一致しないところに変更することもできる。
【0134】
・上記第5実施形態では、3つの電圧測定用電極対42,45,46を設けたが、電圧測定用電極対の数を4つ以上に変更することもできる。または、3つの電極対42,45,46のうちの1つまたは2つの電極対を省略することもできる。
【0135】
・上記第7実施形態では、電圧測定用電極42A,42Bが接続部15により接続されて、一体となって可動するようにしたが、電圧測定用電極42A,42Bが個々に移動できるようにしてもよい。
【0136】
・上記第7実施形態では、電圧の測定時には各電極42A,42Bが可動部14に固定されるようにしたが、各電極42A,42Bを可動部14のレールに沿って被測定体70上を移動させながら測定することもできる。
【0137】
・上記第9実施形態では、図13に示される数及び配列で複数の配置部16を設けたが、配置部16の数及び配列はこれに限らず適宜変更することができる。
・上記第9実施形態では、電極の取り付け及び取り外しが可能な複数の配置部16を測定部20に設けることにより、電極の配置の自由度を高めるようにしたが、このための構成は同実施形態に例示した構成に限られるものではない。例えば、測定部20及び各電極に互いに係合するフックを設け、このフックにより測定部20に対する電極の取り付け及び取り外しを可能にすることもできる。
【0138】
・上記第1、2及び5実施形態では、電流印加用電極31Aを左半身に配置しかつ電流印加用電極31Bを右半身に配置したが、縦方向Yの位置を各実施形態のものに維持したうえで、電極31Aを右半身に配置しかつ電極31Bを左半身に配置することもできる。
【0139】
・上記第1、2及び5実施形態では、電流印加用電極31Aを電流印加用電極31Bよりも縦方向Yの上側に配置したが、横方向Xの位置を各実施形態のものに維持したうえで、電極31Aを電極31Bよりも下側に配置することもできる。
【0140】
・上記各実施形態では、電流印加用電極対及び電圧測定用電極対の中間位置が一致するようにこれら電極対を配置したが、電流印加用電極対及び電圧測定用電極対の中間位置が異なるようにこれら電極対を配置することもできる。
【0141】
・上記実施形態では、ベルト部11と測定部20とを含めて体脂肪測定装置10を構成したが、ベルト部11を省略することもできる。または、ベルト部11に代えて測定者が保持するための棒や板を測定部20に取り付けて体脂肪測定装置10を構成することもできる。
【0142】
・上記各実施形態では、目印部12を胸骨下端部76及び腰骨部74に合わせるようにしたが、臍72または背骨77に対応した目印部を設けて、この目印部を臍72または背骨77に合わせることもできる。
【0143】
・上記各実施形態では、胸骨下端部76及び腰骨部74に対して直接的に位置を合わせる目印部12を設けたが、ベルト部11から上側に向けて突出した目盛部を設けるとともに、この目盛部を用いて胸骨下端部76からベルト部11の上端部までの距離を合わせることもできる。
【0144】
・上記各実施形態では、体脂肪80の測定結果としての内臓脂肪82の体積を三次元画像で表示部23に表示するようにしたが、体脂肪80の測定結果を数値で表示することもできる。この場合の例の1つとして、「腹部右:50cm、腹部上:30cm」のように被測定体70の部位毎に内臓脂肪82の体積を表示するものが挙げられる。
【0145】
・上記各実施形態では、測定された電圧に基づいて体脂肪量を算出し、これを表示部23に表示するようにしたが、測定電圧を直接的に表示部23に表示することもできる。
・上記各実施形態では、体脂肪80の測定結果を表示部23に表示するようにしたが、測定者に対して測定結果を伝達するための方法はこれに限らない。例えば、表示部23に加えてまたは表示部23に代えて、測定者に対して音声により測定結果を伝達する音声部を備えることもできる。
【0146】
・上記各実施形態では、電極材としてSUS及び樹脂材表面を金属めっき処理したものを用いたが、これに代えてゲル材を用いることもできる。
・上記各実施形態では、操作部22及び表示部23及び制御部50をベルト部11に設けるようにしたが、操作部22及び表示部23及び制御部50をベルト部11とは別に設けることもできる。
【0147】
・上記各実施形態では、測定部20に電源を内蔵するようにしたが、体脂肪測定装置10の外部から電源の供給を受けるようにすることもできる。
・上記各実施形態では、測定方法の例として被測定体70が立位にある状態での測定方法を示したが、被測定体70が座位または仰臥位にある状態でも上記各実施形態での測定方法に準じて体脂肪80の測定を行うことができる。
【0148】
・上記各実施形態では、胸骨面XSから腰骨面XHにかけての体脂肪80を測定する体脂肪測定装置10として本発明を具体化したが、体幹の他の部位(例えば胸部や腰)の体脂肪を測定する装置として、または腕や脚などの体肢の体脂肪を測定する装置として本発明を具体化することもできる。なお、このときには、上記各実施形態の体脂肪測定装置10を体幹の他の部位または体肢に応じた大きさ形状に変更することにより、体幹の他の部位または体肢の体脂肪を測定することができる。また、体肢の体脂肪を測定する場合には、測定位置の基準の一つとして体幹軸CBに代えて体肢の長手方向に沿う体肢軸が用いられる。
【0149】
・上記各実施形態では、測定対象の例として人体を示したが、動物を測定対象とすることもできる。
【符号の説明】
【0150】
10…体組成測定装置、11…ベルト部(本体部)、11A…背面、11B…前面、12,12A,12B…目印部、13…ファスナ、14…可動部、15…接続部、16…配置部、20,120…測定部、21…検出部、22…操作部、23…表示部(表示手段)、24…伝達線、31〜39…電流印加用電極対、31A,31B,32A,32B,33B,34A,34B,35A,35B,36A,36B,37A,37B,38A,38B,39A〜39J…電流印加用電極、41〜49…電圧測定用電極対、41A,41B,42A,42B,43A,43B,44A,44B,45A,45B,46A,46B,47A,47B,48A,48B,49A〜49D…電圧測定用電極、50…制御部(算出手段)、70…被測定体、71…腹部、71A…前部、71B…背部、71C…右脇腹、71D…左脇腹、72…臍、73…腰部、74…腰骨部、75…胸部、76…胸骨下端部、77…背骨、80…体脂肪、81…皮下脂肪、82…内臓脂肪、83…筋肉。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電流印加用電極及び第2の電流印加用電極を含む電流印加用電極対と、第1の電圧測定用電極及び第2の電圧測定用電極を含む電圧測定用電極対とを備える体脂肪測定装置において、
前記電流印加用電極対は、被測定体の体軸に対して傾斜する態様で設けられ、
前記電圧測定用電極対は、前記第1の電流印加用電極と前記第2の電流印加用電極との間に設けられる
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の体脂肪測定装置において、
前記第1の電流印加用電極は被測定体の左半身に配置され、
前記第2の電流印加用電極は被測定体の右半身に配置される
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の体脂肪測定装置において、
複数の前記電流印加用電極対を備え、
これら電流印加用電極対は、それぞれの電極対の中間位置が被測定体の臍位置と一致するように設けられる
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
複数の前記電圧測定用電極対を備え、
これら電圧測定用電極対は、体軸に沿う方向に並べられる
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項5】
請求項1または2または4に記載の体脂肪測定装置において、
前記第1の電流印加用電極及び前記第2の電流印加用電極に加えて第3の電流印加用電極を備え、
前記第1の電流印加用電極及び前記第2の電流印加用電極は電流印加用電極対Aを構成し、前記第1の電流印加用電極及び前記第3の電流印加用電極は電流印加用電極対Bを構成する
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
前記電圧測定用電極を被測定体上において移動させるための可動部が設けられる
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
被測定体に取り付けられる本体部を備え、
この本体部には、前記電流印加用電極対及び前記電圧測定用電極対が設けられる
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の体脂肪測定装置において、
前記本体部は被測定体に巻きつけて当該本体部を被測定体に固定するためのベルトを含む
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の体脂肪測定装置において、
前記本体部は、電流印加用電極及び電圧測定用電極をそれぞれ取り付け及び取り外しすることのできる配置部を含む
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
被測定体の臍または腰骨または背骨を基準として前記電流印加用電極対及び前記電圧測定用電極対の位置を設定するための目印部を備える
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
前記電圧測定用電極対の測定電圧に基づいて体脂肪の体積を算出する算出手段を備える
ことを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の体脂肪測定装置において、
前記電圧測定用電極対の測定電圧に基づいて体脂肪の三次元的な分布を表示する表示手段を備える
ことを特徴とする体脂肪測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−200304(P2011−200304A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68374(P2010−68374)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】