説明

使い捨て分析装置及び分析方法

使い捨て分析装置であって、試験されるべき試料を受ける個々の試料受け領域(w)を備えた第1の担体部分(3)を有し、及び少なくとも1つの第2の担体部分(9)を有する担体、を有し、前記分析装置は、分析データ又は情報を遠隔受信システム(20)へ送信し、前記分析装置は少なくとも2つの第1の担体部分を有し、前記第1の担体部分(3、5)は前記第2の担体部分(9)から独立に取り外し可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て分析装置に関する。当該分析装置は、試験されるべき試料を受ける個々の試料受け領域を備えた第1の担体部分を有し、及び少なくとも1つの第2の担体部分を有する担体、を有する。当該分析装置は、分析データ又は情報を遠隔受信システムへ送信する。
【背景技術】
【0002】
Zwanziger他による国際特許出願である特許文献1は、病気又は身体症状を試験し、試験結果を電話で確認する在宅試験キットを開示している。知られている在宅試験キットは、試験結果に関する必要な相談を提供することを可能にする。使用中、個人は自身から生理液の試料を得る。試料は、分析装置に取り込まれ、病気の存在を表すコード化パターンを生成する。個人は、解釈のためにコード化パターンを遠隔個所へ、例えば電話により送信する。次に、個人は、遠隔個所から、コード化パターンの解釈を、当該コード化パターンの解釈に対して適切な何等かのカウンセリングと共に受け取る。このように、遠隔個所が、試験の解釈のために用いられなければならない。
【0003】
また、特許文献2から、記録部が分析部と取り外し可能な別の評価装置が知られている。この知られている装置は、テスト準備指示器を設けられる。ここで、ユーザーは検査結果を直接入手できない。
【特許文献1】国際公開第95/33996号明細書
【特許文献2】欧州特許出願第972196B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、改良された分析装置及び分析方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある実施例によると、装置は、少なくとも2つの第1の担体部分を有し、第1の担体部分は第2の担体部分から独立に取り外し可能である。
【0006】
少なくとも2つの独立に取り外し可能な第1の担体部分を設けることにより、二次感染が回避され、少なくとも2つの試料(又は同一の試料の部分)が、同一の装置を用いて試験されうる。従って、1つの装置のみで、ユーザーに少なくとも2つの試験を信頼できる方法で実行させうる。更に、第2の担体部分が郵便及び/又は処理設備の人員により手渡しで安全に送信される方法で、試料による第2の担体部分の汚染が回避されうる。更に、装置は、例えば装置に試験結果表示装置を設けないことにより、又は試験結果表示処理機能を設けないことにより、比較的安価に作成されうる。
【0007】
更に、本発明の実施例は、分析方法を提供する。当該方法は、本発明による少なくとも1つの分析装置を用い:
−1又は複数の試料を前記装置の前記第1の担体部分に加え、1又は複数の検体が存在する場合に前記試料を試験する段階;
−結果を開示することなく、前記装置のメモリーに結果として生じた試験結果を格納する段階;及び
−前記第1の担体部分が使用された後に、各第1の担体部分を装置の残りの部分から取り外す段階、を有する。
【0008】
本方法は、上述の利点を提供しうる。
【0009】
本発明の実施例の更なる利点は、従属請求項に示される。本発明の上述の及び他の態様は、本願明細書に記載される実施例から、及びその説明から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本出願では、同様の又は対応する特徴は同様の又は対応する参照符号により示される。
【0011】
米国の人口は2億80万人であり、その7%が糖尿病を患っている。1460万人が糖尿病と診断されており、一方で620万人(又は約3分の1)が疾病であることに気付いていない。
【0012】
今日、個人が前糖尿病か糖尿病を患っているか否かを決定するために、医療提供者は空腹時血漿グルコース試験(FPG)又は経口的ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施している。何れの試験も、前糖尿病又は糖尿病を診断するために用いられる。
【0013】
個人が医療提供者の元へ行く必要がなく、個人が家庭で試験を実行できる。例えば、個人は血液試料を、グルコース試験を実施できる装置の上に置く。
【0014】
多くの医療測定手順では、1回の測定ではなく、一連の測定を実行する必要がある。従来、分析装置の分析部分に複数の試料用井戸を有することが知られている。一方で、既存の技術は、各測定を通過するのに有意な時間長を必要とする測定手順には適さない。例えば、より良好な品質の評価を得るために、3日間連続で測定を繰り返すことは有利である。知られている装置(特許文献2を参照)では、分析部はこの期間の終わりに取り外される。この期間の間、最初の試料用井戸が最初の評価後に生体材料を含んでいるので、生物学上の汚染の危険がある。この危険は、この実施例から分かるように、個々に取り外し可能な試料用井戸wにより回避される。
【0015】
図1は、使い捨て分析装置1の実施例を図示する。装置1は、それぞれ試験されるべき試料を受ける試料受け領域wを備えた2つの第1の担体部分3、5を有する担体又は基盤、及び試験された試料に関する分析結果を格納する記憶装置10を備えた第2の担体部分9を有する。担体3、5、9は、種々の材料、例えば適切な紙、又は紙のような材料、プラスチック、及び/又は他の材料から成る。また、第1の担体部分3、5は、第2の担体部分9から独立に(つまり、互いに独立に)取り外し可能であり、第2の担体部分9から個々の試料用井戸を独立に取り外せる。有利なことに、分析装置1は、分析データ又は情報を遠隔受信システム20(図1を参照)へ送信する。例えば、装置1は、装置1のユーザーに結果を表示することなく、分析結果を格納してよい(ここで、装置1のユーザーは、一般に、装置1の使用中に1又は複数の試料を分析するために、上述の試料を装置1の試料用井戸wに加える個人である)。分析装置1は、1又は複数の試料を分析し、1又は複数の試料の分析に基づき少なくとも1つの分析結果を提供してよい。
【0016】
分析装置1は、分析データ又は情報を遠隔受信システム20へ送信するので、分析結果は望ましくは装置のユーザーに直接知られない。従って、ユーザーは、記憶装置及び/又は制御部及び/又は他の構成要素を設けられた第2の担体部分9を、例えば遠隔中央処理設備20へ返送する意欲を保つことができる。
【0017】
例えば、装置1はスクリーニングを目的として、分析システムの個々のユーザーを分析するために用いられてよい。装置1により試験されるべき個人は、人間の個人であってよい。しかしながら、代案として、装置は動物又は植物を分析してもよい。
【0018】
更に、装置1を用いて実施される分析には、特定の他の領域又は場所、例えば環境(大気、水、土壌、等)汚染のスクリーニング、特定の物質、及び/又は有機的組織が含まれてよい。
【0019】
分析装置1は、種々の検体を検出してよい。例えば、測定されるべき検体には、グルコース、妊娠関連の検体、コレステロール、薬物、生物毒素、疾病、心臓マーカー、化学物質、ホルモン、タンパク質、及び/又は他の検体が含まれてよい。他の検体には、特定の物質、毒物、環境汚染、及び/又は異なる検体が含まれてよい。
【0020】
分析装置1は、当業者に明らかなように、種々の試料、例えば血液試料、体液、唾液、尿、血漿、血清、及び/又は他の種類の試料、を分析してよい。また、異なる試料用井戸wが、異なる試料を、例えば所定の手順で、及び/又は所定の時間周期で受けるために用いられてよい。或いは、装置の異なる試料用井戸wは、必要に応じて同一の試料の部分を受けるために用いられてよい。
【0021】
更に、有利なことに、分析装置1は、携帯型、軽量、及び小型であり、例えば比較的平坦なクレジット・カードの形式、又はシートのような構成である。例えば、分析装置1は、簡易な包装又は梱包で、又は書簡の一部として普通の郵便物によりユーザーへ送信されるよう構成されて良い。
【0022】
分析装置1は、当業者に明らかなように、それぞれ種々の方法で試料の分析を実施してよい。例えば、分析装置1は、調べられる特定の検体に応じて、1又は複数の適切な酵素、抗体、結合若しくは結合剤、標識物質、及び/又は微生物、を備えられてよい。検体及び/又は検体に依存する変更が、例えば光学的に、電気化学的に、電気抵抗測定により、及び/又は別の方法で、分析装置1により検出されてよい。検体の試験は、例えば個々の試料を受ける領域(又は試料用井戸)wで、又は分析装置の他の場所で、実施されてよい。
【0023】
本実施例では、第1及び/又は第2の担体部分は、試料を分析する微小電子機器を有し、個々の試験結果を提供し、当該結果をメモリー10に格納する。この目的のため、例えば、微小電子機器は、適切な方法で上述の試料受け井戸wと協働するか、及び/又は当該試料受け井戸wと電気的に接続され、当業者に明らかなように、試料の分析を実行してよい。
【0024】
望ましくは、第2の担体部分9は、微小電子機器の主な部分(例えば、50%以上、特に少なくとも90%)、例えば微小電子機器の実質的に全てを設けられる。
【0025】
試験は、例えば装置の適切な制御部8により制御されてよい。装置のアーキテクチャを更に詳細に分析すると、当該装置は制御部8を有してよい。制御部8は、A/D変換器とデジタル接続を通じて接続され、1又は複数のアナログ接続18を介して試料用井戸wと接続される。望ましくは、A/D変換器は、価格低減のために例えば制御部8と統合され第2の担体部分9に設けられ、A/D変換器を複数の試料用井戸により再利用可能にしてリサイクル可能にする。
【0026】
記憶装置10に格納される上述の試験結果は、実施の成功した試料分析に関する種々の結果、例えば数値又は真偽値(又は「陽性−陰性」、0−1、真−偽)を含んでよい。他方で、特定の装置故障などにより分析が失敗に終わった場合には、試験結果は「分析結果がない」、「装置故障」、又は同様の結果であってよい。
【0027】
更なる実施例(図4及び図5を参照)では、担体は低価格な追記型ディスプレイを設けられ、使用中に装置1のユーザーにより行われるべき操作段階を続けて提供してよい。更に、ある実施例では、第2の担体部分は、複数の選択ボタン(図4及び図5にも示される)を有するユーザー・インターフェースを設けられてよい。
【0028】
更に、担体は、有利なことに、試料を加える際に第1の担体部分へユーザーを案内するユーザー・ガイドを設けられてよい。ユーザー・ガイドは、望ましくは第1の担体部分の使用の所定の順序を示してよい。例えば、ユーザー・ガイドは、印刷物により、又は制御部8により制御可能な、ユーザー・を案内する指示を表示及び/若しくは音声で表すディスプレイ及び/若しくは拡声器のような視聴覚手段により設けられてよい。
【0029】
各試料受け領域wは、個々の試料を受けるために設けられてよい。検出領域は、使用中に受け領域3で受けた試料を試験するために設けられてよい。第1の担体部分3、5及び/又は第2の担体部分9は、このような検出領域を設けられてよい。例えば、分析装置1は、複数の試料受け領域w及び1つの個別の検出領域を有してよい。検出領域は、例えば第2の担体部分9に位置してよい。或いは、分析装置1で、1つの試料受け領域wは異なる検体にのための幾つかの個々の検出領域と、例えば当該検出領域wで受けた1つの試料と関連付けられてよい。更に、分析装置1は、幾つかの試料受け領域及び幾つかの個々の検出領域を有し、幾つかの試料を試験してよい。例えば、試料受け領域w及び検出領域は、互いに統合されてよく、又は互いに間隔を離されてもよい。後者の場合には、例えば試料コンダクタ、例えば毛管路が設けられ、1若しくは複数の試料又はそれらの一部を、1又は複数の受け領域wから1又は複数の検出領域へ、例えば毛管現象、比重、又は別の方法により、案内してよい。更に、例えば、分析装置は、例えば折り畳み又は曲げにより操作され、試料受け領域を検出領域と接触させてよい。各分析装置1は、異なる方法で構成されてもよい。
【0030】
ある実施例では、例として、2つの第1の担体部分3、5が同一の分析試験を実行し、特に同一の検体の試料を試験した。代案として、第1の担体部分3、5は、異なる分析試験を実行してよく、特に異なる検体の試料を試験してよい。
【0031】
また、各分析装置1は、1又は複数の試料の分析に基づき少なくとも1つの分析結果を提供してよい。装置1の上述の制御部8、例えばマイクロプロセッサー又はCPU(中央処理演算装置)8は、受け領域wで受けた試料の分析を制御及び処理してよい。この場合、メモリー10は制御部又はプロセッサー8により制御可能であり、試験結果を格納する。例として、制御部8及びメモリー10は、互いに統合されてよく、又は別個の構成要素であってよい。また、例えば、図1の実施例は、所謂、ラボチップ(lab-on-chip)システムを有してよい。また、制御部8は、少なくとも部分的に上述の検出領域を含むラボチップ・プロセッサーを有してよい。
【0032】
更に、分析装置は、試験結果を外部試験結果受信機16へ送信する試験結果送信機19を設けられてよい。ここで、例えば、送信機19と受信機16との間のデータ送信(当該データ送信は破線D2により図示される)は、適切な配線及び/又は無線を介し、例えば電気、電磁気、及び/又は光信号、ネットワーク・インターフェース、又はデジタル出力、又は他の方法を用いて行われてよい。
【0033】
有利なことに、メモリー10は、分析装置1から試験結果を得るために、外部メモリー読み出し装置15により読み出されてよい。例えば、メモリー10と読み出し装置15との間のデータ送信(破線D1により図示される)は、適切な配線及び/又は無線を介し、例えば電気、電磁気、及び/又は光信号を用い、上述の試験結果送信機19を介し、又は他の方法を用いて行われてよい。
【0034】
上述の外部試験結果受信機16及びメモリー読み出し装置15は、種々の方法で構成されてよく、分析装置1Cを結合する専用の接続架台、コンピューター、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、携帯電話機を有してよく、及び/又は遠隔受信システム20の一部であってよく、及び/又は別の方法で構成されてよい。例えば、ある実施例では、外部試験結果受信機16及びメモリー読み出し装置15は、互いに統合されてよい。
【0035】
分析装置1の構成要素は、種々の方法で、例えば太陽電池、バッテリー、充電により、インダクタンスにより、電源内蔵式により、又は毛管現象により、蓄積キャパシターにより、運動による電力貯蔵により、及び/又は巻線機構により、又は別の方法で電力を供給されてよい。
【0036】
本実施例では、装置1の試験結果格納担体部分9は、例えば上述のメモリー10を有し、及び望ましくはプロセッサー8及び送信機19を有し、それぞれ個別の試料受け領域wから分離されてよい。また、選択肢として、分析装置1は、試験準備指示器6、例えばLED(発光ダイオード)又はスピーカー又は他のものを設けられ、試料の分析が完了したときを示してよい。
【0037】
本実施例(図1を参照)では、第2の担体部分9は、試験準備指示器6を有する。本発明のある実施例では、分析装置1は、分析データ又は情報、装置1により実行された分析の1又は複数の分析結果に関する及び/又は当該分析結果を有する分析データ又は情報を提供する。有利なことに、装置1は、特許文献1から知られている装置と同様に、試験結果を装置1のユーザーに公表しない。例えば、装置1はユーザーに、中央受信システム20へ送信されるべきコードを提供してよい。
【0038】
当業者は、受信システム20が種々の方法で構成されてよいことを理解するだろう。例として、受信システム20は、分析データ又は情報(前述のコードを有してよい)、分析装置1の1又は複数の分析結果に関する、当該分析結果に基づく、及び/又は当該分析結果を有する分析データ又は情報を提供してよい。上述の分析データ又は情報(又はコード)の中央受信システム20への送信は、例えば電子送信、コンピューター及び/又は電話ネットワークを介した送信、ユーザー通信端末と受信システム20の通信端末との間の通信接続を介した送信、通常の郵便を介した送信、又は地方的に利用可能な試験結果収集設備を介した送信により、例えば個々の分析装置1の構成に依存して行われてよい。また、例えば、ユーザーは分析装置1の全体、又は分析データ若しくは情報を有する望ましくは分析装置1の部分9を有するメモリーのみを、遠隔受信システム20へ送信してもよい。
【0039】
例えば、受信システム20は、ユーザーからの呼を受信するコンピューター化された電話受信システム、及び/又は音声応答システムを設けられ、例えばユーザーから分析データを受信し、ユーザーと通信し、及び/又は試験結果に関する情報をユーザーへ返送してよい。更に、ある実施例では、受信システム20は、例えば先にユーザーにより使用された分析装置1の受信した分析データ又は情報に依存して1又は複数の分析装置1をユーザーへ分配する分析装置分配システムと協働するか又は当該分析装置分配システムを設けられてよい。
【0040】
また、例えば、受信システム20は、受信した分析データ又は情報を用い、分析装置1の個々の分析結果が陰性又は陽性の分析結果か、及び/又は結果が確定的か否か、及び/又は分析が失敗したか否か、及び任意的に分析が失敗した理由を少なくとも決定してよい。従って、更なる詳細では、受信システム20が先の分析装置1の個々の分析結果が陽性の分析結果である、及び/又は確定的でない結果であると決定した場合に、分配システム/受信システム20は、少なくとも1つの更なる分析装置を先の分析装置のユーザーUへ分配してよい。例えば、先の分析装置を用い陽性又は確定的でない試験結果を提供されたユーザーへ、一層高い精度で陽性の試験結果を確認するため又は分析を再実行するために、更に正確な分析装置が送信されてよい。
【0041】
更に、ある実施例では、受信システム20は、少なくとも受診した分析データ又は情報を用い、受信した分析データ又は情報の閾データ又は情報からの少なくとも1種類の偏差、推定データ又は情報、及び/又は予測データ又は情報を決定してよい。また、ある実施例では、受信システム20は、少なくとも使用された分析装置1の取り外された部分3、5を受信し、次の少なくとも1つを実行してよい。受信した分析装置又は当該分析装置の部分の損傷及び/又は故障を検出する、受信した分析装置又は当該分析装置の部分からデータ又は情報を読み出す、受信した分析装置1又は当該分析装置の部分をリサイクルする。例えば、受信した分析装置又は当該分析装置の部分の損傷及び/又は故障を検出するために、当業者に明らかなように、受信システムは、適切なセンサー及び/又は検出器を設けられてよい。受信システム20は、例えば受信した分析装置又は当該分析装置の部分の色及び/又は任意的に検出可能な試験結果表示器を検出してよい。
【0042】
図1の実施例では、装置1は、第2の担体部分9の両側に延在する第1の担体部分3、5を有する中央の第2の担体部分9を設けられる。2つの第1の担体部分3、5は、第2の担体部分9と分離可能に結合される。このような分離可能な結合は種々の方法で構成されてよい。例えば、担体は、第2の担体部分から第1の担体部分を独立に取り外すために、第1及び第2の担体部分3、5、9の間に延在する弱い線又は目打ちされた線Lを設けられてよい。弱い線又は目打ちされた線Lは、ユーザーが第1の担体部分3、5のそれぞれを第2のメモリーを有する部分9から当該線により引き剥がすか又は折り取ることを可能にする。
【0043】
望ましくは、分析装置1は、第1の担体部分3、5を第2の部分9から取り外されたことを検出する。また、望ましくは、装置1は、第1の分析部分が取り外された時間をメモリー装置10に記録する。このような検出及び/又は時間の記録は、例えば制御部8により実行されてよい。第1の担体部分3、5が取り外されたことの検出は、例えば制御部8と結合された、及び第1の担体部分3、5が第2の部分9から取り外されたときに遮断又は切断される個々の電気伝導検出線又はループ(図5を参照)を用いて達成されてよい。
【0044】
更なる実施例では、装置1は、分析結果(つまり、個々の試料を受けた第1の担体部分3、5)へ導く個々の第1担体部分3、5の識別情報と共に各分析結果をメモリー装置10に記録してよい。また、装置1は、各分析結果を、分析結果を導く個々の分析に関する時間情報と共にメモリー装置10に記録してよい。他の種類の情報、例えば分析環境の情報もメモリー装置10に格納されてよい。例えば、分析装置1は、分析環境を、上述の試料を分析する前、最中、及び/又は後に監視してよく、望ましくは当該監視の結果をメモリー装置10に格納してよい。例えば、分析装置1は、1又は複数の分析環境センサーを設けられ、温度、湿度、汚染物、及び/又は他の分析環境因子を検出してよい。例として、1又は複数のこのようなセンサーは、制御部8と統合されてよく、又は適切な方法で制御部8と接続されてよい。
【0045】
図1の実施例の使用中に、装置1はユーザーに、例えば郵便配達により、手渡しにより、又は別の方法で提供されてよい。ユーザーは、装置1を用い(例えば、家庭で、別の適切な場所で)、分析方法で、1又は複数の試料を装置1の第1の担体部分3、5の試料用井戸wに加えることにより、1又は複数の検体が存在する場合に試料を試験してよい。試料の試験に関する試験結果は、ユーザーに当該結果を表示又は他の方法で開示することなく、装置のメモリー10に格納される。望ましくは、ユーザーは、第1の担体部分を使用した後に、当該第1の担体部分3、5のそれぞれを装置の残りの部分から取り外す。従って、二次汚染は回避され、全ての分析結果は同一のメモリー10に格納されてよい。2つの第1の担体部分3、5が使用され取り外された後に、残りの第2の部分9は、メモリー10と結果を提供するために、中央受信/処理設備へ返送される。或いは、当該結果は、上述のように適切な通信手段を用いて送信されてよい。従って、一連の測定は、1回の測定だけでなく、安全で効率的且つ正確な方法で実行されてよい。例えば、所定の時間期間、例えば1日(約24時間)の後に測定が繰り返される場合、一層良好な品質の評価が得られてよい。
【0046】
例えば、装置の第1の担体部分3、5は、所定の中間時間期間の間、連続して使用されてよい。装置1は、当該時間期間を、例えば適切なディスプレイを介し示してよい。また、装置1は、所定の時間期間の経過を計るタイマーを設けられてよい。装置は、ユーザーに、所定の時間期間が経過したときを示し、次の分析のためにユーザーに次の第1の担体部分を使用することを促してよい。
【0047】
図1の実施例は、試料用井戸wが独立に取り外し可能なので、ユーザーが何れの試料用井戸wを最初に使用してもよいという利点を提供する。異なる分析部分が異なる試験を有する場合、試験が行われる順序に自由度を与える。更に、全ての第1の担体部分は設定時に同一であり、電子機器部分の配線は比較的単純であってよい。これは、カード型を簡略化し、材料価格を抑える。
【0048】
図2は、分析装置1の実施例を示す。図2は図1の実施例と異なり、装置が第2の担体部分の片側に第1の担体部分3、5の積み重ねを有し、第1の担体部分3、5が互いに取り外し可能に結合されている。図2の実施例の機能及び動作は、実質的に図1の実施例の機能及び動作と同一であってよい。本実施例は、装置101が更に簡単に理解可能な配置を有すること、及び記録部分(例えば、第2の担体部分9)に任意的な相互作用選択肢、例えばボタンBが分析部分3、5に対して配置されることである。
【0049】
図3は、分析装置201の実施例を示す。図3は図1の実施例と異なり、装置が第1の担体部分2、3、4、5の配列を有し、第1の担体部分2―5が互いに取り外し可能に結合されている。再び、図3の実施例の機能及び動作は、実質的に図1の実施例の機能及び動作と同一であってよい。図3の実施例では、ユーザーは、最も外側の分析部分2を用いて開始し、1つの第1の担体部分2、3、4、5を取り外す度に、第2の担体部分9へ向かって内側へと作業を進める。この場合、殆どの相互作用は、装置201の記録部分(又は第2の担体部分)9に格納され、材料の使用を最小限に抑えてよい。
【0050】
図4及び図5は、分析装置301、401の更なる実施例を示す。分析装置301、401は、それぞれユーザー・インターフェース、例えば複数選択ボタンB1−B4を設けられる。複数選択ボタンB1−B4は、例えばボタンの隣及び/又は上に印刷された個々の事柄Q1−Q2と関連付けられてよい。装置は、特別な専用の担体部分15を設けられてよい。専用の担体部分15は、事柄Q及び/又はボタンBを有し、第2の担体部分9と取り外し可能に結合されてよい。第2の担体部分9は、制御部8及びメモリー10を設けられる。或いは、専用の担体部分15及び第2の部分9は、互いに統合されてよい。上述の実施例と対照的に、図4及び図5の実施例は、単一の試料用井戸wを有する1つの第1の担体部分3のみを設けられる。本実施例では、第1の担体部分3は、専用のユーザー・インターフェースの担体部分15と取り外し可能に結合される。
【0051】
例えば、図4の実施例では、第2の担体部分9は、ユーザー相互作用手段6、例えば試験準備指示器を設けられてよい。従って、第1の担体部分3を取り外しても、装置301の機能の損失は最小限に抑えられる。第1の担体部分3は捨てられるので(汚染されている可能性がある)、図4の実施例は、可能な場合には機能が記録部分に配置されるよう設計される。特に、試験準備指示器6(又は複数選択ボタン)のような如何なるユーザー相互作用手段も、第2の担体部分9に配置される。このように、ユーザー相互作用手段は、担体部分3が取り外された後も、ユーザーと相互作用を継続するために用いられてよい。例えば、第2の担体部分9は、中央処理設備へ返送される必要がある。また、試験準備指示器6を間隔を置いて点滅させ、従ってユーザーの注意を送信されるべき装置301に集中させることにより、ユーザーは、当該返送の必要を気付かされてよい。
【0052】
図5の実施例は図4の実施例と異なり、試験準備指示器6が第1の担体部分403に設けられる。図5は、引き剥がし検出機構の実施例を示す。当該機構は、評価装置401の外縁に沿って延在する、制御部8と結合されたループ21、例えば電気配線を有する。例として、ループ21は、装置401が依然として試料を分析するために損なわれていないか否かを決定するために、制御部8により使用される自己診断機構を設けている。例えば、装置401の担体が紙のような材料からなる場合に、外縁の裂け目は共通であってよく、ループ21を介して検出されてよい。
【0053】
また、ある実施例では、分析装置1、例えば上述の装置の何れかは、試料の分析の開始時に自動的に低消費電力状態から高消費電力状態へ切り替わってよく、望ましくは試料を試験した後に及び/又は試験結果をメモリー装置に格納した後に高消費電力状態から低消費電力状態へ切り替わってよい。例えば、装置1は、特別な省電力方法を用いてよい。装置1は、測定中に分析部分のセンサーのみを起動する。この方法を実現するために、装置は実際の評価が開始するときを決定し、装置は1又は複数のセンサーに電力を送信可能な又は送信しない評価制御部を拡張される。評価部が起動したときを決定することは、例えば「評価開始」ボタンS(図1を参照)からの入力を受信するプロセッサー8を用いて実行されてよい。或いは、評価の開始は、検知された環境条件のようなより多くの特徴に依存してよい。
【0054】
更に、ある実施例では、分析装置1、例えば上述の装置の何れかは、自己検査機能を有してよく、分析装置1が正常に動作していること(又は動作していないこと)をユーザーへ伝達してよい。ある実施例は、評価装置1は、カードが動作中の場合に常に点灯する小さいLED(図1を参照)を有してよい。ユーザーは、従って、光が消えている場合又は点灯している場合に、カードが動作していないことを知る。自己試験は、内部構成要素(メモリー、試料用井戸)の自己試験機構を再利用してよい。また、カード上の電子回路では、基本回路が損傷されたかを検出する破り検出機構が用いられてよい。
【0055】
更に、ある実施例では、分析装置1は、装置1の正常動作の前及び/又は最中に動作信号(例えば、上述のLED26によるLED信号)を提供してよい。従って、装置のユーザーは、簡単な方法で、装置1が動作を開始すること及び/又は動作していることを認識できる。これは、ユーザーに安心を提供し、ユーザーが装置1の使用を開始すること及び継続することを促進する。
【0056】
有利なことに、分析システムは、分析装置1を用いて、比較的正確な経口的ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実行する。これは、図6を参照し以下に更に議論される。
【0057】
例えば、少なくとも1つの食べられる及び/又は飲める製品が提供される。この場合には、ユーザーは、ユーザーの試料を分析するために装置を使用する前及び/又は最中に、食べられる及び/又は飲める製品を摂取するよう案内されてよい。更なる実施例では、食べられる及び/又は飲める製品はブドウ糖を含んでよく、分析装置1は少なくとも1つの血液試料をブドウ糖に関して試験する。例として、当該製品は甘い食べ物、ワインガム、ブドウ糖を含む飲物、又は別の製品であってよい。更にこの場合には、使い捨て分析装置1は、少なくとも2つの血液試料を、例えば少なくとも2つの試料用井戸wを設けられることにより(図1−5の実施例のように)、分析してよい。例えば、ユーザー案内システムは、ユーザー案内を提供し、第1の試料を試験した後に所定の時間が経過した後に、少なくとも第2の血液試料を試験するよう装置のユーザーを案内してよい。ここで、クロック又はタイマーが設けられ、ユーザーが第1の血液試料を個々の試料用井戸に加えた後の経過時間を測定してよい。
【0058】
分析装置1は、第1の試料の分析に関する第1の試験結果を生成してよい。また、ユーザーは、第1の試験結果に依存して、少なくとも第2の試料を分析するよう案内されてよい。例えば、第2の試験は、第1の試験結果が「分析が確定的でない」、「分析失敗」、「装置故障」、又は同様の結果である場合に実行されてよい。しかしながら、望ましくは、第2の試験は、FPG試験をOGTT試験に切り替えるために実行される。例として、第1の試験結果が、個々のユーザーが(前)糖尿病である可能性があると示す場合に、第1の試験の後の所定の時間期間の後に第2のブドウ糖試験が実行され、OGTT試験を提供し、第1の試験結果を検証し、及び一層確定的なOGTT試験結果を提供してよい。例えば、分析装置は、必要に応じて経口的ブドウ糖負荷試験を実行してよい。図6は、装置の使用方法のフローチャートである。
【0059】
図6では、ユーザーの血液の分析は、ユーザーにより、例えば特定の「試験開始ボタン」Sを押下することにより、又は如何なる他の方法で分析装置1に命令を与えることにより開始さる(段階160)。
【0060】
次の初期化段階162は、(図4−5の実施例のように)ユーザーに質問Qを尋ねる段階を有する。段階162の結果は、試験がユーザーに適していないというものであってよい。その場合、装置1は、失敗段階168で「試験に適切さない」と示し、試験結果がデータ処理/遠隔受信システム20へ送信されてよい(段階166)。
【0061】
或いは(破線で示されているように)、初期化段階162の結果は、ユーザーが装置を使用する前に特定の時間長だけ待たなければならないというものであってよい。このような延期は、延期段階167により示される。また、この段階162の間、ユーザーが絶食状態にあるか否かが決定されてよい(上記を参照)。
【0062】
一方で、初期化段階が成功した場合には、第1のユーザーの血液試料は第1の血液試験で装置1により試験されてよい(段階163)。例えば、取り外し可能な分析部分3の井戸wは、第1の血液試験を受けるために利用可能であってよい。任意的に、ユーザーは、(例えば、上述のユーザー案内システムにより)上述の食べられる及び/又は飲める製品を、ユーザーの血液試料を分析装置1の試料用井戸wに加える直前、最中、又は後に、摂取するよう案内されてよい。望ましくは、製品は、第1の血液試験の結果を実質的に変更しないような時間に消費される。
【0063】
第1の試験が「陰性」(つまり、前糖尿病又は糖尿病でない可能性がある)の場合には、「試験準備」指示が提供されてよい(例えば、「FPG準備」、段階165を参照)。また、試験結果に関する情報又はデータは、処理設備20へ送信されてよい(段階166)。例えば、ユーザーが第1の血液試料を採取する直前に絶食状態だった場合には、第1の試験結果はFPG試験結果であってよい。
【0064】
一方で、装置1又はユーザー案内システムは、更に正確なOGTT試験が実行されることを要求してよい。これは、例えば、初期化段階162で、ユーザーが絶食状態にないことが分かった場合である。また、OGTT試験は、第1の試験結果が陽性(つまり、前糖尿病又は糖尿病の可能性がある)だった場合に要求されてよい。
【0065】
OGTT試験を実行するために、装置1(又はユーザー案内システム)は、ユーザーに所定の時間長だけ待つことを知らせてよい(段階196、例えば1時間、2時間、又は別の期間)。ユーザーは、待ち時間が経過した直後に、第2の血液試料を採取し、装置1の第2の試料用井戸w(例えば、別の取り外し可能な分析部分5の井戸w)を用いて当該試料を試験するよう指示されてよい。望ましくは、ユーザー案内システムにより、装置1のアラームを介して、又は遠隔コールセンターからの呼を介して、待ち時間が経過しようとしている及び/又はちょうど経過したという注意が提供される(段階173)。次に、第2の血液試料は装置1を用い、加えられ、試験されてよい(段階170)。このように、経口的ブドウ糖負荷試験が実行されてよい。任意的に、第2の血液試料の試験後、1又は複数の血液試料は所定の待ち時間の後に試験されてよい(段階172)。望ましくは、装置1は、種々の血液試料を個々の試料用井戸に加える間に経過した時間長を測定し、経過時間期間を格納し、又は試料が装置1に加えられた時間を格納する。
【0066】
少なくとも第1及び第2の血液試料の試験が完了した後に、試験準備信号が提供され(例えば、「OGTT準備」、段階171を参照)、結果として生じた試験情報が適切な方法で送信されてよい(段階166)。
【0067】
OGTT試験の利点は、FPG試験より遙かに信頼性が高いことである。このように、例えば、分析装置1は、少なくともユーザーの血液試料について比較的に速いFPG試験を実行してよく、又は実行を試みてよい。この試験の結果に依存して、又はユーザーの状態に依存して、試験はOGTT試験に変更されてよい。後者の場合には、FPG試験がOGTT試験の一部として単に用いられてよい。
【0068】
本発明の説明のための実施例が添付の図面を参照して詳細に記載されたが、本発明は当該実施例に限定されないことが理解されるだろう。請求の範囲に定められた本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、種々の変更又は修正が、当業者により実施されうる。
【0069】
本願明細書では、「有する」の語は、他の要素又は段階の存在を排除しないことが理解されるべきである。また、要素に付される単数表記の語は、複数を排除するものではない。また、単一のプロセッサー又は他の部分は、請求項に記載された複数の手段の機能を満たして良い。請求項の参照符号は請求の範囲を制限しない。
【0070】
例えば、取り外し可能な第1の装置の全体の代わりに、個々の試料用井戸wのみが装置1から取り外し可能であってよい。例として、担体部分3、5の全体を剥ぎ取る代わりに、ユーザーは分析装置で使用された試料用井戸wを取り去ってよい。従って、分析部分を剥ぎ取る主要目的は保たれる。つまり、生体に有害な血液試料は除去される。しかしながら、複数の試料用井戸を密接に積み重ねられ、カード上の他の装置が再利用可能であり(従って、捨てられない)、装置の部分ではなく装置全体が運搬のために良好な形状になっているので、運搬のために取り扱い易い。
【0071】
また、ある実施例では、紙電子機器がスマート・カード技術と組み合わされ、材料のリサイクルを向上してよい。装置の材料価格の主要部分は、記録部分に含まれる電子機器によることが分かる。装置は主に使い捨てなので、使用される材料を効率的にリサイクルすることは有利である。使用後、分析部分は生体に有害な物質を含むが、記録部分は有害な物質を含まない。プロセッサー、記憶手段、通信手段を有するスマート・カードを、装置の他の部分を含む紙電子機器に取り付けることにより、スマート・カードはリサイクルされ、修理調整されてよい。このため、例として、以下の段階が実行されてよい。
(1)ユーザーは(残りの記録部分に取り付けられた)スマート・カードを処理設備へ送信する。
(2)情報が処理される。
(3)残りの分析部分が残っており再利用できない場合には、残りの分析部分はスマート・カードから取り外される。
(4)スマート・カード・メモリーは消去され、スマート・カード機能が検査される。大丈夫か?
(5)スマート・カードに問題がなければ、スマート・カードは新たな評価のための新たな開始情報を書き込まれ、分析部分を取り付けられ新たな記録部分に取り付けられる。
【0072】
段階(5)の後に、新たなスクリーニング装置が(別の)ユーザーに送られてよい。
【0073】
更に、分析装置1は、(追記型)ディスプレイを備えられてよい。しかしながら、当該ディスプレイは分析試験結果をユーザーに表示しない。ユーザーと装置1との相互作用は、標準的にユーザーに実行されるべき段階及び起こり得る試験結果を知らせる印刷された文字、及びユーザーに現在の文字を読むよう警告するLED信号の組み合わせである。ユーザーに関連する場合には直ぐに文字を示すことは有利である。ディスプレイは装置に追加されるが、これは価格を有意に増大させてしまう。低価格な追記型(又は数回書き込み可能な)文字ディスプレイは、pedot(ポリエチレン・オキシド・チオフェン)のような化学物質で紙を処理することにより作成されてよい。当該文字ディスプレイは、電流が印加されるとカラー化するだけである。このように、事前に構造(例えば、次の段階へユーザーを案内する矢印又は文字)が準備され、必要に応じて目に見えるようにされてよい。
【0074】
また、望ましくは、分析装置の第2の担体部分は、必ずしも必要ではないが、メモリー10を設けられてよい。本発明の用途は、患者が前糖尿病か又は糖尿病かを決定することである。しかしながら、体液試料又は電気皮膚反応又はECGのような他のセンサー機構を用いた他の疾病の試験が、本発明による利益を享受してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施例による分析装置を図示する。
【図2】本発明の第2の実施例による分析装置を図示する。
【図3】本発明の第3の実施例による分析装置を図示する。
【図4】本発明の第4の実施例による分析装置を図示する。
【図5】本発明の第5の実施例による分析装置を図示する。
【図6】分析方法のフローチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て分析装置であって、
試験されるべき試料を受ける個々の試料受け領域を備えた第1の担体部分を有し、及び少なくとも1つの第2の担体部分を有する担体、を有し、
前記分析装置は、分析データ又は情報を遠隔受信システムへ送信し、
前記分析装置は少なくとも2つの第1の担体部分を有し、
前記第1の担体部分は前記第2の担体部分から独立に取り外し可能である、分析装置。
【請求項2】
前記分析装置は第1の担体部分の配列を有し、前記第1の担体部分は互いに取り外し可能に結合される、請求項1記載の分析装置。
【請求項3】
少なくとも2つの前記第1の担体部分はそれぞれ前記第2の担体部分に取り外し可能に結合される、請求項1又は2記載の分析装置。
【請求項4】
前記担体は、前記第2の担体部分から前記第1の担体部分を独立に取り外すために、第前記1及び第2の担体部分の間に延在する弱い線又は目打ちされた線を有する、請求項1乃至3の何れか一項記載の分析装置。
【請求項5】
前記分析装置は、各分析結果を、前記分析結果へ導く個々の第1の担体部分の識別情報と共にメモリー装置に記録する、請求項1乃至4の何れか一項記載の分析装置。
【請求項6】
前記分析装置は、各分析結果を、前記分析結果へ導く個々の分析に関する時間情報と共にメモリー装置に記録する、請求項1乃至5の何れか一項記載の分析装置。
【請求項7】
前記分析装置は、前記第1の担体部分の取り外しを検出し、望ましくは前記第1の分析部分が取り外された時間をメモリー装置に記録する、請求項1乃至6の何れか一項記載の分析装置。
【請求項8】
前記分析装置は、少なくとも2つの血液試料を分析し、1又は複数の前記試料の分析に関する少なくとも1つの分析結果を供給し、前記分析装置は、経口的ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実行する、請求項1乃至7の何れか一項記載の分析装置。
【請求項9】
前記第2の担体部分は、試験準備指示器を設けられる、請求項1乃至8の何れか一項記載の分析装置。
【請求項10】
前記第2の担体部分は、望ましくは複数選択ボタンを有するユーザー・インターフェースを設けられる、請求項1乃至9の何れか一項記載の分析装置。
【請求項11】
前記第2の担体部分は、試験された試料に関する分析結果を格納するメモリー装置、及び/又は制御部を有する、請求項1乃至10の何れか一項記載の分析装置。
【請求項12】
分析方法であって、請求項1乃至11の何れか一項記載の少なくとも1つの分析装置を用い:
−1又は複数の試料を前記装置の前記第1の担体部分に加え、1又は複数の検体が存在する場合に前記試料を試験する段階;
−前記装置のメモリーに結果として生じた試験結果を格納する段階;及び
−前記第1の担体部分が使用された後に、各第1の担体部分を装置の残りの部分から取り外す段階、を有する方法。
【請求項13】
前記装置の第1の担体部分は、所定の中間時間期間で、例えば約24時間、連続して使用される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
分析データ又は情報を遠隔受信システムへ送信する段階;を有し、
前記分析データ又は情報は、前記分析装置の1又は複数の分析結果に関する、当該分析結果に基づく、及び/又は当該分析結果を有し、及び/又は前記分析の失敗に関する情報を有する、請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記受信システムは、前記分析データ又は情報を受信し、前記受信した分析データ又は情報を用い、前記分析装置の個々の分析結果が陰性又は陽性の分析結果か、及び/又は前記結果が確定的か否か、及び/又は分析が失敗したか否か、及び任意的に分析が失敗した理由を決定する、請求項14記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−543041(P2009−543041A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517522(P2009−517522)
【出願日】平成19年6月20日(2007.6.20)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052383
【国際公開番号】WO2008/001279
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】