侵入検知装置及び侵入検知方法
【課題】車両への侵入に対する検知精度を維持したまま、検知精度を検証するための情報を発信できる侵入検知装置及び侵入検知方法を提供する。
【解決手段】
車両に対して所定の周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知手段と、検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信するように発信手段を制御する制御手段とを備える。
この構成によれば、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【解決手段】
車両に対して所定の周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知手段と、検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信するように発信手段を制御する制御手段とを備える。
この構成によれば、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への侵入を検知する装置及び方法に関し、検出精度を検証するための情報を発信できる侵入検知装置及び侵入検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に対する侵入を検知するために用いる電力の消費を軽減できる車両用超音波ドップラ式侵入探知装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この侵入探知装置は、車両の車室内に設けられて車室内で反射させるように超音波を送信する超音波送信手段と、車室内に設けられて反射した超音波を受信する超音波受信手段と、反射した超音波及び受信した超音波を受けてドップラシフト量を出力するドップラシフト量出力手段と、ドップラシフト量に基づき車室内への人の侵入の有無を判定する判定手段と、超音波送信手段、超音波受信手段、及びドップラシフト量出力手段のうち少なくともいずれか一つを間欠的に作動させるように制御する制御手段とを具備していることを特徴とする。
【0004】
また、無線通信により車両の状態を通知できる通知システムが知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
この通知システムは、携帯端末装置との間で、微弱電力による双方向の間欠通信を行う無線通信手段と、無線通信手段を通じて携帯端末装置から監視の対象となる車両の現在の状態を表す情報の送出要求を受け付ける送出要求受付手段と、送出要求受付手段で受け付けた送出要求に対応する車両の状態について所定のセンサが検知した検知結果を取得する車両状態検知手段と、車両状態検知手段が取得した検知結果を表す所定のデータ構造の通知データを前記携帯端末装置が受信可能な間隔で間欠送信するように無線通信手段の動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
【特許文献1】特開平9−272402号公報
【特許文献2】特開2006−127307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで上記のような侵入探知装置の開発段階又は検査段階において、センサの動作の確認、車両への侵入の程度に依存した検出信号の強度の確認、単なる近接通行等の侵入行為がない場合とそうでない場合との信号強度差の比較を行う場合には、当該センサ(以下、侵入センサという)から信号強度情報を有線又は無線によって引き出してその信号をセンサ外部の装置によりモニタする必要があった。
【0008】
そのため、侵入センサの実装位置によっては、信号を物理的にモニタできない場合があった。また、モニタできる場合であっても、当該信号線や発信電波により、侵入センサの特性が変化する問題が生じていた。更に、モニタを受けるための情報処理が必要となるため、当該センサのCPU(Central Processing Unit)に過度の負担を与えるだけでなく、センサの通常使用状態と異なった(つまり、CPUの負担を加味した)侵入の判定条件を採用しなければならない場合があった。
【0009】
つまり、例えば、超音波受信手段が受信した超音波に基づいて出力されるドップラシフト量等の侵入の有無を判定するために用いる情報を、侵入探知装置と異なる検証装置で検証するためには、装置との間で有線通信又は無線通信を行う必要がある。
【0010】
また、上記のような侵入探知システムにおいて、車両状態検知手段が取得したセンサの検知結果を検証装置で使用するためには、システムを構成する無線通信手段と無線通信を行う必要がある。
【0011】
ここで、有線通信又は無線通信に用いられる信号線及び発信電波により、超音波受信手段及びセンサの特性が変化することで侵入に対する探知精度が低下するという問題があった。また特に、有線通信を行う場合には、侵入探知装置及びセンサの設置位置が制限されるという問題があった。
【0012】
そこで本発明の目的とするところは、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、車両への侵入に対する検知精度を維持したまま、検知精度を検証するための情報を発信できる侵入検知装置及び侵入検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る侵入検知装置は、車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知手段と、検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信手段が発信する波動の周期を変更する制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
本発明に係る侵入検知方法は、車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信ステップと、発信ステップが発信した波動の反射波を受信する受信ステップと、受信ステップが受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知ステップと、検知ステップの検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信ステップが発信する波動の周期を変更する制御を行う制御ステップとを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の構成によれば、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【0016】
請求項2の構成によれば、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の侵入検知装置で構成される侵入検知システムの一実施形態を示す構成図であり、図2は、侵入検知装置の設置位置の一例を表す図である。
【0019】
図1に示す侵入検知システム10は、車両100に設置された侵入検知装置1000、ECU(Electronic Control Unit)1100、出音装置1200、及び検証装置2000で構成されている。
【0020】
図2に示すように、侵入検知装置1000は、例えば、車両100のオーバヘッドコンソール等といった、車両100に対して周期的な変化を伝播する波動Wを発信することができる位置に設置される。
【0021】
侵入検知装置1000は、車両100に対して発信した波動Wの反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両に対する侵入を検知する。
【0022】
本実施例において、波動Wの一例として電波を挙げて説明するが、これに限定される訳ではなく、音波、超音波、及び光のいずれか1つ以上である構成を採用できる。また、波動が伝播する周期的な変化は、波動の間欠周期、間欠周期の衝撃係数、周波数、位相、及び振れ幅によって定まる変化を含む。
【0023】
ここで図3を参照して、侵入検知装置1000の構成について説明を行う。図3は、侵入検知装置1000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0024】
ここで図3を参照して、侵入検知装置1000の構成について説明を行う。図3は、侵入検知装置1000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0025】
図3に示す侵入検知装置1000は、発信部1010、受信部1020、検知部1030、及び制御部1040で構成される。
【0026】
発信部1010は、制御部1040に接続する。発信部1010は、制御部1040に制御されて、車両100に対して所定の周期的な変化を伝播する波動Wを発信する第1の発信処理、及び後述する検知部1030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信する第2の発信処理を実行する。
【0027】
ここで図4を参照して、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行するための発信部1010の構成について説明を行う。図4は、発信部1010の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0028】
発信部1010は、発振器1011、スイッチ1012、及び発信用アンテナ1013で構成される。発振器1011は、スイッチ1012に接続している。発振器1011は、所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。
【0029】
スイッチ1012は、発振器1011、発信用アンテナ1013、及び制御部1040に接続している。スイッチ1012は、制御部1040によって開閉される。
【0030】
スイッチ1012が閉じられると、発振器1011が発生させた高周波電流は、発信用アンテナ1013へ流れる。尚、スイッチ1012が開かれると、高周波電流は、発信用アンテナ1013へ流れない。
【0031】
発信用アンテナ1013は、スイッチ1012に接続している。発信用アンテナ1013は、スイッチ1012が閉られると、発振器1011が発生させた高周波電流を電波として車両100及び検証装置2000へ発信する。尚、発信用アンテナ1013は、スイッチ1012が開かれると、高周波電流が流れないために電波の発信を中断する。
【0032】
ここで、発信部1010が実行する第1の発信処理の一例について説明する。
【0033】
先ず、発信部1010は、発振器1011を用いて所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。次に、発信部1010は、制御部1040に制御されて所定のタイミングでスイッチ1012を開閉する。
【0034】
その後、発信部1010は、発信用アンテナ1013を用いて、スイッチ1012の開閉により生じた所定の間欠周期であるデュティ(duty)、及び間欠周期の衝撃係数であるデュティ比(duty比)を有し、かつ所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部1010は、第1の発信処理の実行を終了する。
【0035】
次に、発信部1010が実行する第2の発信処理の一例について説明する。
【0036】
先ず、発信部1010は、第1の発信処理と同様に、発振器1011を用いて所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。次に、発信部1010は、制御部1040に制御されて、検証情報に基づいて変更したタイミングでスイッチ1012を開閉する。
【0037】
その後、発信部1010は、発信用アンテナ1013を用いて、スイッチ1012の開閉により生じる変更した間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を有し、かつ所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部1010は、第2の発信処理の実行を終了する。
【0038】
ここで図3に戻り、引き続き侵入検知装置1000の構成について説明を行う。
【0039】
受信部1020は、検知部1030に接続する。受信部1020は、後述する受信処理を実行することで、発信部1010が発信した波動Wの反射波を受信する。
【0040】
ここで図5を参照して、受信ステップを実行するための受信部1020の構成について説明を行う。図5は、受信ステップを実行するための受信部1020の一構成例について表したハードウェア構成図である。
【0041】
受信部1020は、受信用アンテナ1021、検波器1022、BPF(Band-pass filter)1023、及びA/D(Analog/Digital)変換機1024で構成される。
【0042】
受信用アンテナ1021は、発信部1010が発信した波動Wの車両100による反射波RWを受信して高周波電流を発生させる。受信用アンテナ1021は、検波器1022へ、発生させた高周波電流を出力する。
【0043】
検波器1022は、例えば、A3D、A2D、F3D、F2D、ASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、又はPSK(Phase Shift Keying)復調回路で構成される。
【0044】
検波器1022は、受信用アンテナ1021及びBPF1023に接続している。検波器1022は、受信用アンテナ1021から高周波電流を取得し、取得した高周波電流を復調して低周波電流を取得する。検波器1022は、取得した低周波電流をBPF1023に出力する。
【0045】
BPF1023は、検波器1022及びA/D変換機1024に接続している。BPF1023は、所定の周波数帯に属する周波数を有した低周波電流のみをA/D変換機1024に出力することでフィルタリングを行う。
【0046】
A/D変換機1024は、BPF1023及び検知部1030に接続している。A/D変換機1024は、低周波電流の強さをアナログ値からデジタル値で表す情報に変換し、変換した情報を検知部1030に出力する。
【0047】
次に、受信部1020が実行する受信処理の一例について説明を行う。
【0048】
先ず、受信部1020は、受信用アンテナ1021を用いて、発信部1010が発信した波動Wの反射波RWを受信して高周波電流を発生させる。次に、受信部1020は、検波器1022を用いて、受信用アンテナ1021が発生させた高周波電流を復調することで、低周波電流を取得する。
【0049】
その後、受信部1020は、BPF1023を用いて、所定の周波数を有する低周波電流のみを取得する。次に、受信部1020は、A/D変換機1024を用いて、低周波電流の強さを表す情報をアナログ値からデジタル値に変換し、変換した情報を検知部1030へ出力する。その後、受信部1020は、受信処理の実行を終了する。
【0050】
ここで図3に戻り、侵入検知装置1000の構成について引き続き説明を行う。
【0051】
検知部1030は、受信部1020及び制御部1040に接続している。検知部1030は、後述する検知処理を実行することで、受信部1020が受信した反射波RWに関する情報に基づいて、車両100への侵入を検知する。
【0052】
尚、本実施例においては、反射波RWに関する情報とは、反射波RWによって生じた高周波電流を復調して得た低周波電流の強さを表す情報を含むとして説明する。
【0053】
検知部1030及び制御部1040が有する各機能は、侵入検知装置1000が実行するソフトウェア制御により実現される。
【0054】
ここで図6を参照して、ソフトウェア制御を実行するための侵入検知装置1000のハードウェア構成について説明する。図6は、このソフトウェア制御を実現するための侵入検知装置1000のハードウェアの一構成例を表す図である。
【0055】
侵入検知装置1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算部1001、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM1002(Read-Only Memory )、並びにDRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM1003(Random Access Memory)で構成され、演算部1001、ROM1002、及びRAM1003は互いにバス1005によって情報の授受が可能なように接続している。
【0056】
ソフトウェア制御は、ROM1002又はRAM1003に格納したプログラムを演算部1001が読み、読込んだプログラムに従って演算部1001が演算を行うことにより上記各部の機能を実現する。なお、RAM1003には、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフ時にバックアップが必要なデータが保存される。
【0057】
ここで図7を参照して、検知部1030が実行する検知処理について説明を行う。図7は、検知部1030が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
【0058】
先ず、検知部1030は、受信部1020から、反射波RWに関する情報に含まれる電気信号の強さを表す情報を取得する(ステップST0001)。次に、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えたか否かを判断する(ステップST0002)。検知部1030は、所定の閾値を超えたと判断する場合にはステップST0003の処理を、そうでない場合にはステップST0004の処理を実行する。
【0059】
ステップST0002において、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えたと判断した場合には、車両100への侵入が行われたと検知する(ステップST0003)。その後、検知部1030は、ステップST0005の処理を実行する。
【0060】
ステップST0002において、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えないと判断した場合には、車両100への侵入が行われなかったと判断する(ステップST0004)。その後、検知部1030は、ステップST0005の処理を実行する。
【0061】
ステップST0003及びステップST0004を実行した後に、検知部1030は、制御部1040へ、ステップST0003及びステップST0004で判断した検知結果、及びステップST0001で取得した信号の強さを出力する(ステップST0005)。その後、検知部1030は、検知処理の実行を終了する。
【0062】
ここで図3に戻り、侵入検知装置1000の構成について引き続き説明を行う。
【0063】
制御部1040は、発信部1010、検知部1030、及びECU1100に接続している。制御部1040は、後述する制御処理を実行することで、検知部1030が出力する情報に基づいて、発信部1010を制御し、所定の場合にECU1100に対して所定の電気信号を出力する。
【0064】
具体的には、制御部1040は、検知部1030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信部1010が発信する波動の周期を変更する制御を行う。
【0065】
また、制御部1040は、検知部1030の検知結果に基づいて侵入を検知したと判断する場合に、ECU1100へ侵入を検知したことを表す電気信号を出力する。
【0066】
ここで図8を参照して、制御部1040が実行する制御処理について説明を行う。図8は、制御部1040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0067】
先ず、制御部1040は、検出部1130から、検知結果と信号の強さとを取得する(ステップST0101)。次に、制御部1040は、取得した検知結果は、侵入を検知したものであるか否かを判断する(ステップST0102)。制御部1040は、侵入を検知したものであると判断する場合にはステップST0103の処理を、そうでない場合にはステップST0104の処理を実行する。
【0068】
ステップST0102において、制御部1040は、侵入を検知したものであると判断した場合には、ECU1100へ対し、所定の電気信号を出力する(ステップST0103)。次に、制御部1040は、ステップST0104の処理を実行する。
【0069】
ステップST0102において、制御部1040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0103を実行した後には、ステップST0101で取得した信号の強さに基づいて波動の間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数の少なくとも1つを決定する(ステップST0104)。
【0070】
本実施例において、制御部1040は、信号の強さをそのまま間欠周期とするとして説明するが、これに限定される訳ではなく、信号の強さに基づいて算出される値を間欠周期又は間欠周期の衝撃係数とする構成を採用できる。
【0071】
次に、制御部1040は、決定した間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数の少なくとも1つを有する波動Wを発信するよう発信部1010を構成するスイッチ1012の開閉を制御する(ステップST0105)。その後、制御部1040は、制御処理の実行を終了する。
【0072】
この構成によれば、検証情報の発信によって侵入検知装置1000のセンサ特性が変化しないため、侵入に対する検知精度を維持できる。つまり、侵入検知装置1000は、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できる。
【0073】
またこの構成によれば、侵入検知装置1000は、検証情報に基づいて変更した間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数のいずれか1つ以上によって定まる波動Wを発信できるため、精度良く検証情報を発信できる。
【0074】
更に、この構成によれば、侵入検知装置1000は、受信した反射波の強さに基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できるため、検証を容易にする情報を発信できる。
【0075】
ここで、図9を参照して、発信部1010の発信する波動が有する周期の変化について説明する。図9は、発信部1010の発信する波動が有する周期の変化の一例を説明するための図である。
【0076】
図9(a)は、検知部1130が侵入を検知しない場合に発信部1010が発信する波動の間欠周期を、発信部1010を構成する発振機1011の間欠的なオン・オフ(つまり、間欠動作)によって表した図である。
【0077】
図9(b)は、検知部1130が侵入を検知した場合に発信部1010が発信する波動の間欠周期を、図9(a)と同時に、発振機1011の間欠動作によって表した図である。
【0078】
つまり、図9(b)に示す様に検知部1130が侵入を検知した場合には、発信部1010が発信する波動の間欠周期が、図9(a)に示す検知部1130が侵入を検知しない場合における周期の約半分の長さに変更される。
【0079】
この構成によれば、車両100への侵入を検知する前後でセンサである侵入検知装置1000が発信する波動の周期が変化するため、有線通信及び無線通信を行うことなく、侵入に対する検知精度を維持したまま、車両100への侵入を検知したことを検証装置2000へ通知できる。
【0080】
ここで図1及び図2に戻り、侵入検知システム10の構成について引き続き説明する。
【0081】
ECU1100は、侵入検知装置1000及び出音装置1200に接続している。ECU1100は、侵入検知装置1000から、侵入を検知したことを表す電気信号を取得した場合に、例えば、侵入を検知したことを警告する警告音等を出力するよう出音装置1200を制御する。
【0082】
尚、ECU1100の機能は、ECU1100が実行するソフトウェア制御により実現される。ソフトウェア制御を実行するために用いるECU1100のハードウェア構成は、ソフトウェア制御を実行するために用いる侵入検知装置1000のハードウェア構成とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0083】
出音装置1200は、例えば、スピーカで構成され、ECU1100に接続している。出音装置1200は、ECU1100に制御されて警告音等を出音する。
【0084】
検証装置2000は、図2に示すように、例えば、車両100のセンターコンソール部等の、侵入検知装置1000が発する波動Wを受信できる位置に設置される。検証装置2000は、侵入検知装置1000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wに基づいて検証情報を取得する。次に、検証装置2000は、検証情報を用いて侵入検知装置1000の検知精度を検証する。
【0085】
ここで図10を参照して、検証装置2000の構成について説明を行う。図10は、検証装置2000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0086】
検証装置2000は、受信部2100、検証部2200、及び表示部2300で構成される。
【0087】
受信部2100は、検証部2200に接続している。受信部2100の構成、接続、及び機能は、図5を参照して説明した侵入検知装置1000を構成する受信部1020とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0088】
つまり、受信部2100は、侵入検知装置1000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wによって生じる高周波電流を復調する。次に、受信部2100は、復調することで取得した低周波電流を検証部2200へ出力する。
【0089】
検証部2200は、受信部2100及び表示部2300に接続している。検証部2200は、後述する検証処理を実行することで、検証情報に基づいて侵入検知装置1000の検知精度を検証する。
【0090】
ここで、検証部2200の有する機能は、検証装置2000が実行するソフトウェア制御により実現される。検証装置2000が実行するソフトウェア制御を実行するために用いるハードウェアの構成については、図6を参照して説明した侵入検知装置1000がソフトウェア制御を実行するために用いるハードウェア構成とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0091】
ここで図11を参照して、検証部2200が実行する検証処理について説明を行う。図11は、検証部2200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0092】
先ず、検証部2200は、受信部2100から電気信号を取得する(ステップST0201)。次に、検証部2200は、取得した電気信号から、侵入検知装置1000が発信する波動Wの間欠周期を取得する(ステップST0202)。
【0093】
その後、検証部2200は、取得した間欠周期から、侵入検知装置1000が検知した信号の強さを取得する(ステップST0203)。次に、検証部2200は、取得した信号の強さに基づいて侵入検知装置1000の検知精度を検証する(ステップST0204)。
【0094】
本実施例において、検知精度の検証方法の一例として、侵入検知装置1000が検知した信号の強さと、基準とする他の侵入検知装置が検知した信号の強さとを比較することで検知精度の検証する方法を挙げるが、これに限定される訳ではない。
【0095】
次に、検証部2200は、表示部2300が、検証結果を表示するよう制御する(ステップST0205)。その後、検証部2200は、検証処理の実行を終了する。
【0096】
この構成によれば、検証装置2000は、侵入検知装置1000が車両100に対する侵入を検知するために発信する検証情報を表す波動Wを受信するため、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入検知装置1000の検知精度を維持したまま検証情報を受信できるだけでなく、侵入検知装置1000の検知精度を検証できる。
【0097】
またこの構成によれば、検証装置2000は、受信した波動Wの間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数のいずれか1つ以上に基づいて検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0098】
更にこの構成によれば、検証装置2000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化に基づいて、侵入検知装置1000が受信した反射波の強さを取得するため、侵入検知装置1000の検出精度を容易に検証できる。
【0099】
ここで図10に戻り、検証装置2000の構成について引き続き説明を行う。
【0100】
表示部2300は、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイ、又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイで構成され、検証部2200に接続している。表示部2300は、検証部2200に制御されて、検証結果を表示する。
【0101】
本実施例では、表示部2300は、検知精度の検証結果を表示するとして説明したが、これに限定される訳ではなく、検証情報である侵入検知装置1000が検知した電気信号の強さを監視するために、検証情報を取得した時刻とともに表示する構成を採用できる。
【0102】
本実施例においては、発信部1010が発信手段に相当し、受信部1020が受信手段に相当し、検知部1030が検知手段に相当し、制御部1040が制御手段に相当し、発信部1010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が発信ステップに相当し、受信部1020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部1030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部1040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0103】
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参酌しながら説明する。
【実施例2】
【0104】
第2の実施例においては、図示を省略するが、検証情報に基づいて発信する波動の周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上を変更できる侵入検知装置3000を備える侵入検知システム20について説明をする。
【0105】
侵入検知システム20は、実施例1と同様に、侵入検知装置1000に相当する侵入検知装置3000、ECU1100に相当するECU3100、出音装置1200に相当する出音装置3200、及び検証装置2000に相当する検証装置4000で構成される。
【0106】
侵入検知装置3000、ECU3100、出音装置3200、及び検証装置4000の構成、接続、及び機能は、実施例1で説明した侵入検知装置1000、ECU1100、出音装置1200、及び検証装置2000の構成、接続、及び機能と、ほぼ同様であるため、以下その相違点について主に説明する。
【0107】
侵入検知装置3000は、検証情報に基づいて発信する波動の周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上を変更する点で、実施例1で説明した侵入検知装置1000と異なる。
【0108】
侵入検知装置3000は、実施例1と同様に、発信部1010に相当する発信部3010、受信部1020に相当する受信部3020、検知部1030に相当する検知部3030、及び制御部1040に相当する制御部3040で構成される。
【0109】
発信部3010は、実施例1と同様に、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行する。発信部3010が実行する第1の発信処理は、実施例1で説明した処理と同様であるため説明を省略する。また、実施例2において、発信部3010が実行する第2の発信処理については後述する。
【0110】
ここで図12を参照して、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行するための発信部3010の構成について説明を行う。図12は、実施例2における発信部3010の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0111】
発信部3010は、実施例1と同様に、発振器1011に相当する発振器3011、スイッチ1012に相当するスイッチ3012、及び発信用アンテナ1013に相当する発信用アンテナ3013で構成される。
【0112】
発振器3011、スイッチ3012、及び発信用アンテナ3013の接続及び機能は、実施例1で説明した発振器1011、スイッチ1012、及び発信用アンテナ1013の接続及び機能とほぼ同様であるので、以下相違点について説明する。
【0113】
発振器3011は、スイッチ3012のみならず制御部3040にも接続する点で実施例1と異なる。
【0114】
次に、実施例2において、発信部3010が実行する第2の発信処理の一例について説明する。
【0115】
先ず、発信部3010は、制御部3040に制御されて、検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生させる。次に、発信部3010は、制御部3040に制御されて、所定のタイミングでスイッチ3012を開閉する。
【0116】
その後、発信部3010は、発信用アンテナ3013を用いて、スイッチ3012の開閉により生じる所定の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を有し、かつ検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部3010は、第2の発信処理の実行を終了する。
【0117】
制御部3040は、制御処理を実行することで、検知部3030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて周波数、位相、及び振れ幅を変更した波動を発信するように発信部1010を制御する点で、間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を変更する実施例1と異なる。
【0118】
ここで図13を参照して、制御部3040が実行する制御処理について説明を行う。図13は、実施例2において、制御部3040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0119】
先ず、制御部3040は、ステップST0301からST0303の処理を実行する(ステップST0301からST0303)。ステップST0301からステップST0303の処理は、図8を参照して説明したステップST0101からステップST0103の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0120】
ステップST0302において、制御部3040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0303の処理を実行した後に、ステップST0301で取得した信号の強さをアナログデータからコードデータへ変換する(ステップST0304)。
【0121】
次に、制御部3040は、信号の強さを表すコードデータを、発信部3010が発信する波動Wの種類に基づいて変調する(ステップST0305)。その後、制御部3040は、変調によって定まる周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生するよう発振器3011を制御する(ステップST0306)。次に、制御部1040は、制御処理の実行を終了する。
【0122】
この構成によれば、侵入検知装置3000は、検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上によって定まる波動Wを発信できるため、精度良く検証情報を発信できる。
【0123】
ここで、実施例2における侵入検知システム20の構成について引き続き説明を行う。
【0124】
検証装置4000は、侵入検知装置3000が発信した波動を受信し、受信した波動によって生じる電流の周波数、位相、及び振れ幅に基づいて検証情報を取得する点で、電流の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数に基づいて検証する実施例1と異なる。尚、検証装置4000は、検証情報を用いて侵入検知装置3000の検知精度を検証する点で実施例1と同様である。
【0125】
検証装置4000は、実施例1と同様に、受信部2100に相当する受信部4100、検証部2200に相当する検証部4200、及び表示部2300に相当する表示部4300で構成される。
【0126】
受信部4100、検証部4200、及び表示部4300の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した受信部2100、検証部2200、及び表示部2300の接続、構成、及び機能とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0127】
受信部4100は、実施例1と同様に、受信用アンテナ1021に相当する受信用アンテナ4121、検波器1022に相当する検波器4122、BPF1023に相当するBPF4123、及びA/D変換機1024に相当するA/D変換機4124で構成される。
【0128】
受信用アンテナ4121、検波器4122、BPF4123、及びA/D変換機4124の接続、構成、及び機能は、受信用アンテナ1021、検波器1022、BPF1023、及びA/D変換機1024の接続、構成、及び機能と、ほぼ同様であるので、以下相違点について主に説明を省略する。
【0129】
受信部4100は、受信用アンテナ4121で波動Wを受信することで発生させた高周波電流を、検波器4122を用いて復調する。これによって、受信部4100は、侵入検知装置3000が検知した電気信号の強さをデジタルコードによって表す低周波電流を取得し、取得した低周波電流を検証部4200へ出力する。
【0130】
検証部4200は、受信部4100から取得する低周波電流である電気信号が表すコードデータに基づいて検証情報を取得する点で、電気信号の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を用いて検証情報を取得する実施例1と異なる。尚、検証部4200は、取得した情報に基づいて侵入検知装置2000の検知精度を検証する点で実施例1と同様である。
【0131】
よって図14を参照して、検証部4200が実行する検証処理について説明を行う。図14は、実施例2において、検証部4200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0132】
先ず、検証部4200は、受信部4100から、検波器4122が復調した電気信号を取得する(ステップST0401)。次に、検証部4200は、復調した電気信号のコードデータから侵入検知装置3000が検知した信号の強さを取得する(ステップST0402)。その後、検証部4200は、ステップST0403及びST0404の処理を実行(ステップST0403及びST0404)した後に、制御処理の実行を終了する。
【0133】
尚、ステップST0403及びST0404の処理は、図11を参照して説明したステップST0204及びST0205の処理と同様であるので説明を省略する。
【0134】
この構成によれば、検証装置4000は、受信した波動Wの周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上に基づいて検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0135】
本実施例においては、発信部3010が発信手段に相当し、受信部3020が受信手段に相当し、検知部3030が検知手段に相当し、制御部3040が制御手段に相当し、発信部3010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が第1の発信ステップ及び第2の発信ステップに相当し、受信部3020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部3030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部3040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0136】
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参酌しながら説明する。
【実施例3】
【0137】
第3の実施例においては、図示を省略するが、侵入検知装置が受信した反射波RWの強さではなく、侵入検知装置を構成する発信部の発信履歴、受信部の受信履歴、検知部の検知履歴、及び制御部の制御履歴、並びに発信部、受信部、検知部、及び制御部の動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上(以下単に、履歴情報等という)を、検証情報とする場合について説明を行う。
【0138】
実施例3における侵入検知システム30は、実施例2と同様に、侵入検知装置3000に相当する侵入検知装置5000、ECU3100に相当するECU5100、出音装置3200に相当する出音装置5200、及び検証装置4000に相当する検証装置6000で構成される。
【0139】
侵入検知装置5000、ECU5100、出音装置5200、及び検証装置6000の構成、接続、及び機能は、実施例2で説明した侵入検知装置3000、ECU3100、出音装置3200、及び検証装置4000の構成、接続、及び機能と、ほぼ同様であるため、以下その相違点について主に説明する。
【0140】
よって図15を参照して、侵入検知装置5000の構成について説明を行う。図15は、実施例3における侵入検知装置5000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0141】
侵入検知装置5000は、実施例2と同様に、発信部3010に相当する発信部5010、受信部3020に相当する受信部5020、検知部3030に相当する検知部5030、及び制御部3040に相当する制御部5040のみならず、記憶部5050で構成される。
【0142】
発信部5010は、実施例2と同様に、発振器3011に相当する発振器5011、スイッチ3012に相当するスイッチ5012、及び発信用アンテナ3013に相当する発信用アンテナ5013で構成される。
【0143】
発振器5011、スイッチ5012、及び発信用アンテナ5013の接続及び機能は、実施例2で説明した発振器3011、スイッチ3012、及び発信用アンテナ3013の接続及び機能とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0144】
発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、記憶部5050に接続する点で実施例2と異なる。
【0145】
発信部5010は、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行する度に、受信部5020は受信処理を実行する度に、検知部5030は検知処理を実行する度に、及び制御部5040は制御処理を実行する度に、発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴を記憶部5050へ保存する。
【0146】
発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴は、発信、受信、検知、及び制御した時刻、並びに第1の発信処理及び第2の発信処理、受信処理、検知処理、並びに制御処理の内容を表す情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0147】
また、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、所定のタイミングで、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040の動作状態を、記憶部5050へ保存する。
【0148】
更に、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、故障診断を実行した後及び故障を検知した後に、故障診断結果及び故障履歴を記憶部5050へ保存する。
【0149】
本実施例において、故障診断結果は、故障が発生した部を識別する情報と、故障の発生の有無、故障の内容、及び故障の原因のいずれか1つ以上とを関連付けた情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0150】
また本実施例において、故障履歴は、故障の発生時刻又は故障の検出時刻と、故障が発生した部を識別する情報、故障の発生の有無、及び故障の内容のいずれか1つ以上とを関連付けた情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0151】
本実施例では、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、第1の発信処理及び第2の発信処理、受信処理、検知処理、並びに制御処理を実行する度に発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴を記憶部5050へ保存し、所定のタイミングで動作状態を記憶部5050へ保存し、並びに故障診断を実行した後及び故障を検知した後に故障診断結果及び故障履歴を記憶部5050へ保存するとして説明したが、このタイミングに限定される訳ではない。
【0152】
制御部5040は、故障診断処理を実行することで、侵入検知装置5000を構成する各部の故障を診断する故障診断を行う点で実施例1と異なる。
【0153】
本実施例において、制御部5040が実行する故障診断処理は、例えば、ベイジアン・ネットワークを用いた故障診断処理であって、記憶部5050が記憶する発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態に基づいて故障を診断する処理であるとして説明を行うが、これに限定される訳ではない。
【0154】
また制御部5040は、記憶部5050が記憶する検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信するように発信部5010を制御する点で実施例2と同様である。
【0155】
ここで図16を参照して、制御部5040が実行する制御処理について説明を行う。図16は、実施例3において、制御部5040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0156】
先ず、制御部5040は、ステップST0501からST0503の処理を実行する(ステップST0501からST0503)。ステップST0501からステップST0503の処理は、図8を参照して説明したステップST0101からステップST0103の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0157】
ステップST0502において、制御部5040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0503の処理を実行した後に、記憶部5050が記憶する履歴情報等を取得する(ステップST0504)。
【0158】
次に、制御部5040は、ステップST0504で取得した履歴情報等を表すコードデータを、発信部5010が発信する波動の種類に基づいて変調する(ステップST0505)。その後、制御部5040は、変調によって定まる周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生するよう発振器5011を制御する(ステップST0506)。
【0159】
次に、制御部5040は、上記ステップST0501からST0506の処理に基づいて制御履歴を生成し、生成した制御履歴を記憶部5050へ保存する(ステップST0507)。その後、制御部5040は、制御処理の実行を終了する。
【0160】
この構成によれば、侵入検知装置5000は、発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できるため、検証を容易にする情報を発信できる。
【0161】
またこの構成によれば、侵入検知装置5000は、コード化した後に波動に基づいて変調した検証情報に基づいて発信する波動Wの周期的な変化を変更するため、精度良く検証情報を発信できる。
【0162】
ここで図15に戻り、侵入検知装置5000の構成について引き続き説明を行う。
【0163】
記憶部5050は、例えば、RAMで構成され、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040に接続している。記憶部5050は、履歴情報等を記憶する。
【0164】
次に、実施例3における侵入検知システム30の構成について引き続き説明を行う。
【0165】
検証装置6000は、侵入検知装置5000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wによって生じる電流の周波数、位相、及び振れ幅に基づいて検証情報を取得する点で実施例2と同様であるが、検証情報である履歴情報等を取得する点で実施例2と異なる。尚、検証装置6000は、検証情報を用いて侵入検知装置5000の検知精度を検証する点で実施例2と同様である。
【0166】
検証装置6000は、実施例2と同様に、受信部4100に相当する受信部6100、検証部4200に相当する検証部6200、及び表示部4300に相当する表示部6300で構成される。
【0167】
受信部6100、検証部6200、及び表示部6300の接続、構成、及び機能は、受信部4100、検証部4200、及び表示部4300の接続、構成、及び機能とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0168】
受信部6100は、実施例2と同様に、受信用アンテナ4121に相当する受信用アンテナ6121、検波器4122に相当する検波器6122、BPF4123に相当するBPF6123、及びA/D変換機4124に相当するA/D変換機6124で構成される。
【0169】
受信用アンテナ6121、検波器6122、BPF6123、及びA/D変換機6124の接続、構成、及び機能は、受信用アンテナ4121、検波器4122、BPF4123、及びA/D変換機4124の接続、構成、及び機能と、ほぼ同様であるので、以下相違点について主に説明を省略する。
【0170】
検証部6200は、受信部6100から取得する電気信号が表すコードデータが表す履歴情報等の検証情報を取得する。
【0171】
よって図17を参照して、検証部6200が実行する検証処理について説明を行う。図17は、実施例3において、検証部6200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0172】
先ず、検証部6200は、受信部6100から、検波器6122が復調した電気信号を取得する(ステップST0601)。次に、検証部6200は、復調した電気信号のコードから履歴情報等取得する(ステップST0602)。その後、検証部6200は、取得した履歴情報等に基づいて侵入検知装置5000の検知精度を検証する(ステップST0603)。
【0173】
次に、検証部6200は、表示部6300が、検証結果を表示するよう制御する(ステップST0604)。その後、検証部6200は、検証処理の実行を終了する。
【0174】
この構成によれば、検証装置6000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化に基づいて、侵入検知装置5000の発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上を取得するため、侵入検知装置5000の検出精度を容易に検証できる。
【0175】
またこの構成によれば、検証装置6000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化を復調して検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0176】
本実施例では、表示部6300は、検知精度の検証結果を表示するとして説明したが、これに限定される訳ではなく、検証情報である履歴情報等を表示する構成を採用できる。
【0177】
本実施例においては、発信部5010が発信手段に相当し、受信部5020が受信手段に相当し、検知部5030が検知手段に相当し、制御部5040が制御手段に相当し、発信部5010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が第1の発信ステップ及び第2の発信ステップに相当し、受信部5020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部5030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部5040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0178】
侵入検知装置1000、3000、及び5000、並びに検証装置2000、4000、及び6000は、演算部がROM、及びRAMの少なくともひとつに格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
【0179】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】本発明の侵入検知装置で構成される侵入検知システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】侵入検知装置の設置位置の一例を表す図である。
【図3】侵入検知装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図4】発信部の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図5】受信部の一構成例について表したハードウェア構成図である。
【図6】ソフトウェア制御を実現するために用いる侵入検知装置のハードウェアの一構成例を表す図である。
【図7】検知部が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
【図8】制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】発信部の発信する波動が有する周期の変化の一例を説明するための図である。
【図10】検証装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図11】検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【図12】実施例2における発信部の一構成例を表すハードウェア情勢図である
【図13】実施例2において、制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図14】実施例2において、検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【図15】実施例3における、侵入検知装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図16】実施例3において、制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図17】実施例3において、検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0181】
10…侵入検知システム 100…車両
1000…侵入検知装置 1001…演算部
1002…ROM 1003…RAM
1005…バス 1010…発信部(発信手段)
1011…発振器 1012…スイッチ
1013…発信用アンテナ 1020…受信部(受信手段)
1021…受信用アンテナ 1022…検波器
1023…BPF 1024…A/D変換機
1030…検知部(検知手段) 1040…制御部(制御手段)
1100…ECU 1200…出音装置
2000…検証装置 2100…受信部
2200…検証部 2300…表示部
300…車両… 3010…発信部(発信手段)
3011…A/D変換機 3012…スイッチ
3013…発信用アンテナ 3040…制御部(制御手段)
4000…検証装置 5000…侵入検知装置
5010…発信部(発信手段) 5020…受信部(受信手段)
5030…検知部(検知手段) 5040…制御部(制御手段)
5050…記憶部 5100…ECU
RW…反射波 W…波動
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への侵入を検知する装置及び方法に関し、検出精度を検証するための情報を発信できる侵入検知装置及び侵入検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に対する侵入を検知するために用いる電力の消費を軽減できる車両用超音波ドップラ式侵入探知装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この侵入探知装置は、車両の車室内に設けられて車室内で反射させるように超音波を送信する超音波送信手段と、車室内に設けられて反射した超音波を受信する超音波受信手段と、反射した超音波及び受信した超音波を受けてドップラシフト量を出力するドップラシフト量出力手段と、ドップラシフト量に基づき車室内への人の侵入の有無を判定する判定手段と、超音波送信手段、超音波受信手段、及びドップラシフト量出力手段のうち少なくともいずれか一つを間欠的に作動させるように制御する制御手段とを具備していることを特徴とする。
【0004】
また、無線通信により車両の状態を通知できる通知システムが知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
この通知システムは、携帯端末装置との間で、微弱電力による双方向の間欠通信を行う無線通信手段と、無線通信手段を通じて携帯端末装置から監視の対象となる車両の現在の状態を表す情報の送出要求を受け付ける送出要求受付手段と、送出要求受付手段で受け付けた送出要求に対応する車両の状態について所定のセンサが検知した検知結果を取得する車両状態検知手段と、車両状態検知手段が取得した検知結果を表す所定のデータ構造の通知データを前記携帯端末装置が受信可能な間隔で間欠送信するように無線通信手段の動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
【特許文献1】特開平9−272402号公報
【特許文献2】特開2006−127307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで上記のような侵入探知装置の開発段階又は検査段階において、センサの動作の確認、車両への侵入の程度に依存した検出信号の強度の確認、単なる近接通行等の侵入行為がない場合とそうでない場合との信号強度差の比較を行う場合には、当該センサ(以下、侵入センサという)から信号強度情報を有線又は無線によって引き出してその信号をセンサ外部の装置によりモニタする必要があった。
【0008】
そのため、侵入センサの実装位置によっては、信号を物理的にモニタできない場合があった。また、モニタできる場合であっても、当該信号線や発信電波により、侵入センサの特性が変化する問題が生じていた。更に、モニタを受けるための情報処理が必要となるため、当該センサのCPU(Central Processing Unit)に過度の負担を与えるだけでなく、センサの通常使用状態と異なった(つまり、CPUの負担を加味した)侵入の判定条件を採用しなければならない場合があった。
【0009】
つまり、例えば、超音波受信手段が受信した超音波に基づいて出力されるドップラシフト量等の侵入の有無を判定するために用いる情報を、侵入探知装置と異なる検証装置で検証するためには、装置との間で有線通信又は無線通信を行う必要がある。
【0010】
また、上記のような侵入探知システムにおいて、車両状態検知手段が取得したセンサの検知結果を検証装置で使用するためには、システムを構成する無線通信手段と無線通信を行う必要がある。
【0011】
ここで、有線通信又は無線通信に用いられる信号線及び発信電波により、超音波受信手段及びセンサの特性が変化することで侵入に対する探知精度が低下するという問題があった。また特に、有線通信を行う場合には、侵入探知装置及びセンサの設置位置が制限されるという問題があった。
【0012】
そこで本発明の目的とするところは、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、車両への侵入に対する検知精度を維持したまま、検知精度を検証するための情報を発信できる侵入検知装置及び侵入検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る侵入検知装置は、車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知手段と、検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信手段が発信する波動の周期を変更する制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
本発明に係る侵入検知方法は、車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信ステップと、発信ステップが発信した波動の反射波を受信する受信ステップと、受信ステップが受信した反射波に関する情報に基づいて、車両への侵入を検知する検知ステップと、検知ステップの検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信ステップが発信する波動の周期を変更する制御を行う制御ステップとを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の構成によれば、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【0016】
請求項2の構成によれば、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入に対する検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の侵入検知装置で構成される侵入検知システムの一実施形態を示す構成図であり、図2は、侵入検知装置の設置位置の一例を表す図である。
【0019】
図1に示す侵入検知システム10は、車両100に設置された侵入検知装置1000、ECU(Electronic Control Unit)1100、出音装置1200、及び検証装置2000で構成されている。
【0020】
図2に示すように、侵入検知装置1000は、例えば、車両100のオーバヘッドコンソール等といった、車両100に対して周期的な変化を伝播する波動Wを発信することができる位置に設置される。
【0021】
侵入検知装置1000は、車両100に対して発信した波動Wの反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両に対する侵入を検知する。
【0022】
本実施例において、波動Wの一例として電波を挙げて説明するが、これに限定される訳ではなく、音波、超音波、及び光のいずれか1つ以上である構成を採用できる。また、波動が伝播する周期的な変化は、波動の間欠周期、間欠周期の衝撃係数、周波数、位相、及び振れ幅によって定まる変化を含む。
【0023】
ここで図3を参照して、侵入検知装置1000の構成について説明を行う。図3は、侵入検知装置1000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0024】
ここで図3を参照して、侵入検知装置1000の構成について説明を行う。図3は、侵入検知装置1000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0025】
図3に示す侵入検知装置1000は、発信部1010、受信部1020、検知部1030、及び制御部1040で構成される。
【0026】
発信部1010は、制御部1040に接続する。発信部1010は、制御部1040に制御されて、車両100に対して所定の周期的な変化を伝播する波動Wを発信する第1の発信処理、及び後述する検知部1030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信する第2の発信処理を実行する。
【0027】
ここで図4を参照して、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行するための発信部1010の構成について説明を行う。図4は、発信部1010の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0028】
発信部1010は、発振器1011、スイッチ1012、及び発信用アンテナ1013で構成される。発振器1011は、スイッチ1012に接続している。発振器1011は、所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。
【0029】
スイッチ1012は、発振器1011、発信用アンテナ1013、及び制御部1040に接続している。スイッチ1012は、制御部1040によって開閉される。
【0030】
スイッチ1012が閉じられると、発振器1011が発生させた高周波電流は、発信用アンテナ1013へ流れる。尚、スイッチ1012が開かれると、高周波電流は、発信用アンテナ1013へ流れない。
【0031】
発信用アンテナ1013は、スイッチ1012に接続している。発信用アンテナ1013は、スイッチ1012が閉られると、発振器1011が発生させた高周波電流を電波として車両100及び検証装置2000へ発信する。尚、発信用アンテナ1013は、スイッチ1012が開かれると、高周波電流が流れないために電波の発信を中断する。
【0032】
ここで、発信部1010が実行する第1の発信処理の一例について説明する。
【0033】
先ず、発信部1010は、発振器1011を用いて所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。次に、発信部1010は、制御部1040に制御されて所定のタイミングでスイッチ1012を開閉する。
【0034】
その後、発信部1010は、発信用アンテナ1013を用いて、スイッチ1012の開閉により生じた所定の間欠周期であるデュティ(duty)、及び間欠周期の衝撃係数であるデュティ比(duty比)を有し、かつ所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部1010は、第1の発信処理の実行を終了する。
【0035】
次に、発信部1010が実行する第2の発信処理の一例について説明する。
【0036】
先ず、発信部1010は、第1の発信処理と同様に、発振器1011を用いて所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を発生させる。次に、発信部1010は、制御部1040に制御されて、検証情報に基づいて変更したタイミングでスイッチ1012を開閉する。
【0037】
その後、発信部1010は、発信用アンテナ1013を用いて、スイッチ1012の開閉により生じる変更した間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を有し、かつ所定の周期的な変化を伝播する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部1010は、第2の発信処理の実行を終了する。
【0038】
ここで図3に戻り、引き続き侵入検知装置1000の構成について説明を行う。
【0039】
受信部1020は、検知部1030に接続する。受信部1020は、後述する受信処理を実行することで、発信部1010が発信した波動Wの反射波を受信する。
【0040】
ここで図5を参照して、受信ステップを実行するための受信部1020の構成について説明を行う。図5は、受信ステップを実行するための受信部1020の一構成例について表したハードウェア構成図である。
【0041】
受信部1020は、受信用アンテナ1021、検波器1022、BPF(Band-pass filter)1023、及びA/D(Analog/Digital)変換機1024で構成される。
【0042】
受信用アンテナ1021は、発信部1010が発信した波動Wの車両100による反射波RWを受信して高周波電流を発生させる。受信用アンテナ1021は、検波器1022へ、発生させた高周波電流を出力する。
【0043】
検波器1022は、例えば、A3D、A2D、F3D、F2D、ASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、又はPSK(Phase Shift Keying)復調回路で構成される。
【0044】
検波器1022は、受信用アンテナ1021及びBPF1023に接続している。検波器1022は、受信用アンテナ1021から高周波電流を取得し、取得した高周波電流を復調して低周波電流を取得する。検波器1022は、取得した低周波電流をBPF1023に出力する。
【0045】
BPF1023は、検波器1022及びA/D変換機1024に接続している。BPF1023は、所定の周波数帯に属する周波数を有した低周波電流のみをA/D変換機1024に出力することでフィルタリングを行う。
【0046】
A/D変換機1024は、BPF1023及び検知部1030に接続している。A/D変換機1024は、低周波電流の強さをアナログ値からデジタル値で表す情報に変換し、変換した情報を検知部1030に出力する。
【0047】
次に、受信部1020が実行する受信処理の一例について説明を行う。
【0048】
先ず、受信部1020は、受信用アンテナ1021を用いて、発信部1010が発信した波動Wの反射波RWを受信して高周波電流を発生させる。次に、受信部1020は、検波器1022を用いて、受信用アンテナ1021が発生させた高周波電流を復調することで、低周波電流を取得する。
【0049】
その後、受信部1020は、BPF1023を用いて、所定の周波数を有する低周波電流のみを取得する。次に、受信部1020は、A/D変換機1024を用いて、低周波電流の強さを表す情報をアナログ値からデジタル値に変換し、変換した情報を検知部1030へ出力する。その後、受信部1020は、受信処理の実行を終了する。
【0050】
ここで図3に戻り、侵入検知装置1000の構成について引き続き説明を行う。
【0051】
検知部1030は、受信部1020及び制御部1040に接続している。検知部1030は、後述する検知処理を実行することで、受信部1020が受信した反射波RWに関する情報に基づいて、車両100への侵入を検知する。
【0052】
尚、本実施例においては、反射波RWに関する情報とは、反射波RWによって生じた高周波電流を復調して得た低周波電流の強さを表す情報を含むとして説明する。
【0053】
検知部1030及び制御部1040が有する各機能は、侵入検知装置1000が実行するソフトウェア制御により実現される。
【0054】
ここで図6を参照して、ソフトウェア制御を実行するための侵入検知装置1000のハードウェア構成について説明する。図6は、このソフトウェア制御を実現するための侵入検知装置1000のハードウェアの一構成例を表す図である。
【0055】
侵入検知装置1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算部1001、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM1002(Read-Only Memory )、並びにDRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM1003(Random Access Memory)で構成され、演算部1001、ROM1002、及びRAM1003は互いにバス1005によって情報の授受が可能なように接続している。
【0056】
ソフトウェア制御は、ROM1002又はRAM1003に格納したプログラムを演算部1001が読み、読込んだプログラムに従って演算部1001が演算を行うことにより上記各部の機能を実現する。なお、RAM1003には、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフ時にバックアップが必要なデータが保存される。
【0057】
ここで図7を参照して、検知部1030が実行する検知処理について説明を行う。図7は、検知部1030が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
【0058】
先ず、検知部1030は、受信部1020から、反射波RWに関する情報に含まれる電気信号の強さを表す情報を取得する(ステップST0001)。次に、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えたか否かを判断する(ステップST0002)。検知部1030は、所定の閾値を超えたと判断する場合にはステップST0003の処理を、そうでない場合にはステップST0004の処理を実行する。
【0059】
ステップST0002において、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えたと判断した場合には、車両100への侵入が行われたと検知する(ステップST0003)。その後、検知部1030は、ステップST0005の処理を実行する。
【0060】
ステップST0002において、検知部1030は、電気信号の強さが所定の閾値を超えないと判断した場合には、車両100への侵入が行われなかったと判断する(ステップST0004)。その後、検知部1030は、ステップST0005の処理を実行する。
【0061】
ステップST0003及びステップST0004を実行した後に、検知部1030は、制御部1040へ、ステップST0003及びステップST0004で判断した検知結果、及びステップST0001で取得した信号の強さを出力する(ステップST0005)。その後、検知部1030は、検知処理の実行を終了する。
【0062】
ここで図3に戻り、侵入検知装置1000の構成について引き続き説明を行う。
【0063】
制御部1040は、発信部1010、検知部1030、及びECU1100に接続している。制御部1040は、後述する制御処理を実行することで、検知部1030が出力する情報に基づいて、発信部1010を制御し、所定の場合にECU1100に対して所定の電気信号を出力する。
【0064】
具体的には、制御部1040は、検知部1030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、発信部1010が発信する波動の周期を変更する制御を行う。
【0065】
また、制御部1040は、検知部1030の検知結果に基づいて侵入を検知したと判断する場合に、ECU1100へ侵入を検知したことを表す電気信号を出力する。
【0066】
ここで図8を参照して、制御部1040が実行する制御処理について説明を行う。図8は、制御部1040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0067】
先ず、制御部1040は、検出部1130から、検知結果と信号の強さとを取得する(ステップST0101)。次に、制御部1040は、取得した検知結果は、侵入を検知したものであるか否かを判断する(ステップST0102)。制御部1040は、侵入を検知したものであると判断する場合にはステップST0103の処理を、そうでない場合にはステップST0104の処理を実行する。
【0068】
ステップST0102において、制御部1040は、侵入を検知したものであると判断した場合には、ECU1100へ対し、所定の電気信号を出力する(ステップST0103)。次に、制御部1040は、ステップST0104の処理を実行する。
【0069】
ステップST0102において、制御部1040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0103を実行した後には、ステップST0101で取得した信号の強さに基づいて波動の間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数の少なくとも1つを決定する(ステップST0104)。
【0070】
本実施例において、制御部1040は、信号の強さをそのまま間欠周期とするとして説明するが、これに限定される訳ではなく、信号の強さに基づいて算出される値を間欠周期又は間欠周期の衝撃係数とする構成を採用できる。
【0071】
次に、制御部1040は、決定した間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数の少なくとも1つを有する波動Wを発信するよう発信部1010を構成するスイッチ1012の開閉を制御する(ステップST0105)。その後、制御部1040は、制御処理の実行を終了する。
【0072】
この構成によれば、検証情報の発信によって侵入検知装置1000のセンサ特性が変化しないため、侵入に対する検知精度を維持できる。つまり、侵入検知装置1000は、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、検知精度を維持したまま、検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できる。
【0073】
またこの構成によれば、侵入検知装置1000は、検証情報に基づいて変更した間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数のいずれか1つ以上によって定まる波動Wを発信できるため、精度良く検証情報を発信できる。
【0074】
更に、この構成によれば、侵入検知装置1000は、受信した反射波の強さに基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できるため、検証を容易にする情報を発信できる。
【0075】
ここで、図9を参照して、発信部1010の発信する波動が有する周期の変化について説明する。図9は、発信部1010の発信する波動が有する周期の変化の一例を説明するための図である。
【0076】
図9(a)は、検知部1130が侵入を検知しない場合に発信部1010が発信する波動の間欠周期を、発信部1010を構成する発振機1011の間欠的なオン・オフ(つまり、間欠動作)によって表した図である。
【0077】
図9(b)は、検知部1130が侵入を検知した場合に発信部1010が発信する波動の間欠周期を、図9(a)と同時に、発振機1011の間欠動作によって表した図である。
【0078】
つまり、図9(b)に示す様に検知部1130が侵入を検知した場合には、発信部1010が発信する波動の間欠周期が、図9(a)に示す検知部1130が侵入を検知しない場合における周期の約半分の長さに変更される。
【0079】
この構成によれば、車両100への侵入を検知する前後でセンサである侵入検知装置1000が発信する波動の周期が変化するため、有線通信及び無線通信を行うことなく、侵入に対する検知精度を維持したまま、車両100への侵入を検知したことを検証装置2000へ通知できる。
【0080】
ここで図1及び図2に戻り、侵入検知システム10の構成について引き続き説明する。
【0081】
ECU1100は、侵入検知装置1000及び出音装置1200に接続している。ECU1100は、侵入検知装置1000から、侵入を検知したことを表す電気信号を取得した場合に、例えば、侵入を検知したことを警告する警告音等を出力するよう出音装置1200を制御する。
【0082】
尚、ECU1100の機能は、ECU1100が実行するソフトウェア制御により実現される。ソフトウェア制御を実行するために用いるECU1100のハードウェア構成は、ソフトウェア制御を実行するために用いる侵入検知装置1000のハードウェア構成とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0083】
出音装置1200は、例えば、スピーカで構成され、ECU1100に接続している。出音装置1200は、ECU1100に制御されて警告音等を出音する。
【0084】
検証装置2000は、図2に示すように、例えば、車両100のセンターコンソール部等の、侵入検知装置1000が発する波動Wを受信できる位置に設置される。検証装置2000は、侵入検知装置1000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wに基づいて検証情報を取得する。次に、検証装置2000は、検証情報を用いて侵入検知装置1000の検知精度を検証する。
【0085】
ここで図10を参照して、検証装置2000の構成について説明を行う。図10は、検証装置2000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0086】
検証装置2000は、受信部2100、検証部2200、及び表示部2300で構成される。
【0087】
受信部2100は、検証部2200に接続している。受信部2100の構成、接続、及び機能は、図5を参照して説明した侵入検知装置1000を構成する受信部1020とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0088】
つまり、受信部2100は、侵入検知装置1000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wによって生じる高周波電流を復調する。次に、受信部2100は、復調することで取得した低周波電流を検証部2200へ出力する。
【0089】
検証部2200は、受信部2100及び表示部2300に接続している。検証部2200は、後述する検証処理を実行することで、検証情報に基づいて侵入検知装置1000の検知精度を検証する。
【0090】
ここで、検証部2200の有する機能は、検証装置2000が実行するソフトウェア制御により実現される。検証装置2000が実行するソフトウェア制御を実行するために用いるハードウェアの構成については、図6を参照して説明した侵入検知装置1000がソフトウェア制御を実行するために用いるハードウェア構成とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0091】
ここで図11を参照して、検証部2200が実行する検証処理について説明を行う。図11は、検証部2200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0092】
先ず、検証部2200は、受信部2100から電気信号を取得する(ステップST0201)。次に、検証部2200は、取得した電気信号から、侵入検知装置1000が発信する波動Wの間欠周期を取得する(ステップST0202)。
【0093】
その後、検証部2200は、取得した間欠周期から、侵入検知装置1000が検知した信号の強さを取得する(ステップST0203)。次に、検証部2200は、取得した信号の強さに基づいて侵入検知装置1000の検知精度を検証する(ステップST0204)。
【0094】
本実施例において、検知精度の検証方法の一例として、侵入検知装置1000が検知した信号の強さと、基準とする他の侵入検知装置が検知した信号の強さとを比較することで検知精度の検証する方法を挙げるが、これに限定される訳ではない。
【0095】
次に、検証部2200は、表示部2300が、検証結果を表示するよう制御する(ステップST0205)。その後、検証部2200は、検証処理の実行を終了する。
【0096】
この構成によれば、検証装置2000は、侵入検知装置1000が車両100に対する侵入を検知するために発信する検証情報を表す波動Wを受信するため、有線通信や検知結果に影響する無線通信を行わず、侵入検知装置1000の検知精度を維持したまま検証情報を受信できるだけでなく、侵入検知装置1000の検知精度を検証できる。
【0097】
またこの構成によれば、検証装置2000は、受信した波動Wの間欠周期、及び間欠周期の衝撃係数のいずれか1つ以上に基づいて検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0098】
更にこの構成によれば、検証装置2000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化に基づいて、侵入検知装置1000が受信した反射波の強さを取得するため、侵入検知装置1000の検出精度を容易に検証できる。
【0099】
ここで図10に戻り、検証装置2000の構成について引き続き説明を行う。
【0100】
表示部2300は、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイ、又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイで構成され、検証部2200に接続している。表示部2300は、検証部2200に制御されて、検証結果を表示する。
【0101】
本実施例では、表示部2300は、検知精度の検証結果を表示するとして説明したが、これに限定される訳ではなく、検証情報である侵入検知装置1000が検知した電気信号の強さを監視するために、検証情報を取得した時刻とともに表示する構成を採用できる。
【0102】
本実施例においては、発信部1010が発信手段に相当し、受信部1020が受信手段に相当し、検知部1030が検知手段に相当し、制御部1040が制御手段に相当し、発信部1010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が発信ステップに相当し、受信部1020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部1030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部1040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0103】
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参酌しながら説明する。
【実施例2】
【0104】
第2の実施例においては、図示を省略するが、検証情報に基づいて発信する波動の周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上を変更できる侵入検知装置3000を備える侵入検知システム20について説明をする。
【0105】
侵入検知システム20は、実施例1と同様に、侵入検知装置1000に相当する侵入検知装置3000、ECU1100に相当するECU3100、出音装置1200に相当する出音装置3200、及び検証装置2000に相当する検証装置4000で構成される。
【0106】
侵入検知装置3000、ECU3100、出音装置3200、及び検証装置4000の構成、接続、及び機能は、実施例1で説明した侵入検知装置1000、ECU1100、出音装置1200、及び検証装置2000の構成、接続、及び機能と、ほぼ同様であるため、以下その相違点について主に説明する。
【0107】
侵入検知装置3000は、検証情報に基づいて発信する波動の周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上を変更する点で、実施例1で説明した侵入検知装置1000と異なる。
【0108】
侵入検知装置3000は、実施例1と同様に、発信部1010に相当する発信部3010、受信部1020に相当する受信部3020、検知部1030に相当する検知部3030、及び制御部1040に相当する制御部3040で構成される。
【0109】
発信部3010は、実施例1と同様に、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行する。発信部3010が実行する第1の発信処理は、実施例1で説明した処理と同様であるため説明を省略する。また、実施例2において、発信部3010が実行する第2の発信処理については後述する。
【0110】
ここで図12を参照して、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行するための発信部3010の構成について説明を行う。図12は、実施例2における発信部3010の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0111】
発信部3010は、実施例1と同様に、発振器1011に相当する発振器3011、スイッチ1012に相当するスイッチ3012、及び発信用アンテナ1013に相当する発信用アンテナ3013で構成される。
【0112】
発振器3011、スイッチ3012、及び発信用アンテナ3013の接続及び機能は、実施例1で説明した発振器1011、スイッチ1012、及び発信用アンテナ1013の接続及び機能とほぼ同様であるので、以下相違点について説明する。
【0113】
発振器3011は、スイッチ3012のみならず制御部3040にも接続する点で実施例1と異なる。
【0114】
次に、実施例2において、発信部3010が実行する第2の発信処理の一例について説明する。
【0115】
先ず、発信部3010は、制御部3040に制御されて、検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生させる。次に、発信部3010は、制御部3040に制御されて、所定のタイミングでスイッチ3012を開閉する。
【0116】
その後、発信部3010は、発信用アンテナ3013を用いて、スイッチ3012の開閉により生じる所定の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を有し、かつ検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を電波として発信する。次に、発信部3010は、第2の発信処理の実行を終了する。
【0117】
制御部3040は、制御処理を実行することで、検知部3030の検知精度を検証するための検証情報に基づいて周波数、位相、及び振れ幅を変更した波動を発信するように発信部1010を制御する点で、間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を変更する実施例1と異なる。
【0118】
ここで図13を参照して、制御部3040が実行する制御処理について説明を行う。図13は、実施例2において、制御部3040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0119】
先ず、制御部3040は、ステップST0301からST0303の処理を実行する(ステップST0301からST0303)。ステップST0301からステップST0303の処理は、図8を参照して説明したステップST0101からステップST0103の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0120】
ステップST0302において、制御部3040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0303の処理を実行した後に、ステップST0301で取得した信号の強さをアナログデータからコードデータへ変換する(ステップST0304)。
【0121】
次に、制御部3040は、信号の強さを表すコードデータを、発信部3010が発信する波動Wの種類に基づいて変調する(ステップST0305)。その後、制御部3040は、変調によって定まる周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生するよう発振器3011を制御する(ステップST0306)。次に、制御部1040は、制御処理の実行を終了する。
【0122】
この構成によれば、侵入検知装置3000は、検証情報に基づいて変更した周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上によって定まる波動Wを発信できるため、精度良く検証情報を発信できる。
【0123】
ここで、実施例2における侵入検知システム20の構成について引き続き説明を行う。
【0124】
検証装置4000は、侵入検知装置3000が発信した波動を受信し、受信した波動によって生じる電流の周波数、位相、及び振れ幅に基づいて検証情報を取得する点で、電流の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数に基づいて検証する実施例1と異なる。尚、検証装置4000は、検証情報を用いて侵入検知装置3000の検知精度を検証する点で実施例1と同様である。
【0125】
検証装置4000は、実施例1と同様に、受信部2100に相当する受信部4100、検証部2200に相当する検証部4200、及び表示部2300に相当する表示部4300で構成される。
【0126】
受信部4100、検証部4200、及び表示部4300の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した受信部2100、検証部2200、及び表示部2300の接続、構成、及び機能とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0127】
受信部4100は、実施例1と同様に、受信用アンテナ1021に相当する受信用アンテナ4121、検波器1022に相当する検波器4122、BPF1023に相当するBPF4123、及びA/D変換機1024に相当するA/D変換機4124で構成される。
【0128】
受信用アンテナ4121、検波器4122、BPF4123、及びA/D変換機4124の接続、構成、及び機能は、受信用アンテナ1021、検波器1022、BPF1023、及びA/D変換機1024の接続、構成、及び機能と、ほぼ同様であるので、以下相違点について主に説明を省略する。
【0129】
受信部4100は、受信用アンテナ4121で波動Wを受信することで発生させた高周波電流を、検波器4122を用いて復調する。これによって、受信部4100は、侵入検知装置3000が検知した電気信号の強さをデジタルコードによって表す低周波電流を取得し、取得した低周波電流を検証部4200へ出力する。
【0130】
検証部4200は、受信部4100から取得する低周波電流である電気信号が表すコードデータに基づいて検証情報を取得する点で、電気信号の間欠周期及び間欠周期の衝撃係数を用いて検証情報を取得する実施例1と異なる。尚、検証部4200は、取得した情報に基づいて侵入検知装置2000の検知精度を検証する点で実施例1と同様である。
【0131】
よって図14を参照して、検証部4200が実行する検証処理について説明を行う。図14は、実施例2において、検証部4200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0132】
先ず、検証部4200は、受信部4100から、検波器4122が復調した電気信号を取得する(ステップST0401)。次に、検証部4200は、復調した電気信号のコードデータから侵入検知装置3000が検知した信号の強さを取得する(ステップST0402)。その後、検証部4200は、ステップST0403及びST0404の処理を実行(ステップST0403及びST0404)した後に、制御処理の実行を終了する。
【0133】
尚、ステップST0403及びST0404の処理は、図11を参照して説明したステップST0204及びST0205の処理と同様であるので説明を省略する。
【0134】
この構成によれば、検証装置4000は、受信した波動Wの周波数、位相、及び振れ幅のいずれか1つ以上に基づいて検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0135】
本実施例においては、発信部3010が発信手段に相当し、受信部3020が受信手段に相当し、検知部3030が検知手段に相当し、制御部3040が制御手段に相当し、発信部3010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が第1の発信ステップ及び第2の発信ステップに相当し、受信部3020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部3030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部3040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0136】
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参酌しながら説明する。
【実施例3】
【0137】
第3の実施例においては、図示を省略するが、侵入検知装置が受信した反射波RWの強さではなく、侵入検知装置を構成する発信部の発信履歴、受信部の受信履歴、検知部の検知履歴、及び制御部の制御履歴、並びに発信部、受信部、検知部、及び制御部の動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上(以下単に、履歴情報等という)を、検証情報とする場合について説明を行う。
【0138】
実施例3における侵入検知システム30は、実施例2と同様に、侵入検知装置3000に相当する侵入検知装置5000、ECU3100に相当するECU5100、出音装置3200に相当する出音装置5200、及び検証装置4000に相当する検証装置6000で構成される。
【0139】
侵入検知装置5000、ECU5100、出音装置5200、及び検証装置6000の構成、接続、及び機能は、実施例2で説明した侵入検知装置3000、ECU3100、出音装置3200、及び検証装置4000の構成、接続、及び機能と、ほぼ同様であるため、以下その相違点について主に説明する。
【0140】
よって図15を参照して、侵入検知装置5000の構成について説明を行う。図15は、実施例3における侵入検知装置5000の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0141】
侵入検知装置5000は、実施例2と同様に、発信部3010に相当する発信部5010、受信部3020に相当する受信部5020、検知部3030に相当する検知部5030、及び制御部3040に相当する制御部5040のみならず、記憶部5050で構成される。
【0142】
発信部5010は、実施例2と同様に、発振器3011に相当する発振器5011、スイッチ3012に相当するスイッチ5012、及び発信用アンテナ3013に相当する発信用アンテナ5013で構成される。
【0143】
発振器5011、スイッチ5012、及び発信用アンテナ5013の接続及び機能は、実施例2で説明した発振器3011、スイッチ3012、及び発信用アンテナ3013の接続及び機能とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0144】
発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、記憶部5050に接続する点で実施例2と異なる。
【0145】
発信部5010は、第1の発信処理及び第2の発信処理を実行する度に、受信部5020は受信処理を実行する度に、検知部5030は検知処理を実行する度に、及び制御部5040は制御処理を実行する度に、発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴を記憶部5050へ保存する。
【0146】
発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴は、発信、受信、検知、及び制御した時刻、並びに第1の発信処理及び第2の発信処理、受信処理、検知処理、並びに制御処理の内容を表す情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0147】
また、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、所定のタイミングで、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040の動作状態を、記憶部5050へ保存する。
【0148】
更に、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、故障診断を実行した後及び故障を検知した後に、故障診断結果及び故障履歴を記憶部5050へ保存する。
【0149】
本実施例において、故障診断結果は、故障が発生した部を識別する情報と、故障の発生の有無、故障の内容、及び故障の原因のいずれか1つ以上とを関連付けた情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0150】
また本実施例において、故障履歴は、故障の発生時刻又は故障の検出時刻と、故障が発生した部を識別する情報、故障の発生の有無、及び故障の内容のいずれか1つ以上とを関連付けた情報を含むとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0151】
本実施例では、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040は、第1の発信処理及び第2の発信処理、受信処理、検知処理、並びに制御処理を実行する度に発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴を記憶部5050へ保存し、所定のタイミングで動作状態を記憶部5050へ保存し、並びに故障診断を実行した後及び故障を検知した後に故障診断結果及び故障履歴を記憶部5050へ保存するとして説明したが、このタイミングに限定される訳ではない。
【0152】
制御部5040は、故障診断処理を実行することで、侵入検知装置5000を構成する各部の故障を診断する故障診断を行う点で実施例1と異なる。
【0153】
本実施例において、制御部5040が実行する故障診断処理は、例えば、ベイジアン・ネットワークを用いた故障診断処理であって、記憶部5050が記憶する発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態に基づいて故障を診断する処理であるとして説明を行うが、これに限定される訳ではない。
【0154】
また制御部5040は、記憶部5050が記憶する検証情報に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動を発信するように発信部5010を制御する点で実施例2と同様である。
【0155】
ここで図16を参照して、制御部5040が実行する制御処理について説明を行う。図16は、実施例3において、制御部5040が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【0156】
先ず、制御部5040は、ステップST0501からST0503の処理を実行する(ステップST0501からST0503)。ステップST0501からステップST0503の処理は、図8を参照して説明したステップST0101からステップST0103の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0157】
ステップST0502において、制御部5040は、侵入を検知したものでないと判断した場合、又はステップST0503の処理を実行した後に、記憶部5050が記憶する履歴情報等を取得する(ステップST0504)。
【0158】
次に、制御部5040は、ステップST0504で取得した履歴情報等を表すコードデータを、発信部5010が発信する波動の種類に基づいて変調する(ステップST0505)。その後、制御部5040は、変調によって定まる周波数、位相、及び振れ幅を有する高周波電流を発生するよう発振器5011を制御する(ステップST0506)。
【0159】
次に、制御部5040は、上記ステップST0501からST0506の処理に基づいて制御履歴を生成し、生成した制御履歴を記憶部5050へ保存する(ステップST0507)。その後、制御部5040は、制御処理の実行を終了する。
【0160】
この構成によれば、侵入検知装置5000は、発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上に基づいて変更した周期的な変化を伝播する波動Wを発信できるため、検証を容易にする情報を発信できる。
【0161】
またこの構成によれば、侵入検知装置5000は、コード化した後に波動に基づいて変調した検証情報に基づいて発信する波動Wの周期的な変化を変更するため、精度良く検証情報を発信できる。
【0162】
ここで図15に戻り、侵入検知装置5000の構成について引き続き説明を行う。
【0163】
記憶部5050は、例えば、RAMで構成され、発信部5010、受信部5020、検知部5030、及び制御部5040に接続している。記憶部5050は、履歴情報等を記憶する。
【0164】
次に、実施例3における侵入検知システム30の構成について引き続き説明を行う。
【0165】
検証装置6000は、侵入検知装置5000が発信した波動Wを受信し、受信した波動Wによって生じる電流の周波数、位相、及び振れ幅に基づいて検証情報を取得する点で実施例2と同様であるが、検証情報である履歴情報等を取得する点で実施例2と異なる。尚、検証装置6000は、検証情報を用いて侵入検知装置5000の検知精度を検証する点で実施例2と同様である。
【0166】
検証装置6000は、実施例2と同様に、受信部4100に相当する受信部6100、検証部4200に相当する検証部6200、及び表示部4300に相当する表示部6300で構成される。
【0167】
受信部6100、検証部6200、及び表示部6300の接続、構成、及び機能は、受信部4100、検証部4200、及び表示部4300の接続、構成、及び機能とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0168】
受信部6100は、実施例2と同様に、受信用アンテナ4121に相当する受信用アンテナ6121、検波器4122に相当する検波器6122、BPF4123に相当するBPF6123、及びA/D変換機4124に相当するA/D変換機6124で構成される。
【0169】
受信用アンテナ6121、検波器6122、BPF6123、及びA/D変換機6124の接続、構成、及び機能は、受信用アンテナ4121、検波器4122、BPF4123、及びA/D変換機4124の接続、構成、及び機能と、ほぼ同様であるので、以下相違点について主に説明を省略する。
【0170】
検証部6200は、受信部6100から取得する電気信号が表すコードデータが表す履歴情報等の検証情報を取得する。
【0171】
よって図17を参照して、検証部6200が実行する検証処理について説明を行う。図17は、実施例3において、検証部6200が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【0172】
先ず、検証部6200は、受信部6100から、検波器6122が復調した電気信号を取得する(ステップST0601)。次に、検証部6200は、復調した電気信号のコードから履歴情報等取得する(ステップST0602)。その後、検証部6200は、取得した履歴情報等に基づいて侵入検知装置5000の検知精度を検証する(ステップST0603)。
【0173】
次に、検証部6200は、表示部6300が、検証結果を表示するよう制御する(ステップST0604)。その後、検証部6200は、検証処理の実行を終了する。
【0174】
この構成によれば、検証装置6000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化に基づいて、侵入検知装置5000の発信履歴、受信履歴、検知履歴、及び制御履歴、並びに動作状態、故障診断結果、及び故障履歴のいずれか1つ以上を取得するため、侵入検知装置5000の検出精度を容易に検証できる。
【0175】
またこの構成によれば、検証装置6000は、受信した波動Wが伝播する周期的な変化を復調して検証情報を取得するため、精度良く検証情報を受信できる。
【0176】
本実施例では、表示部6300は、検知精度の検証結果を表示するとして説明したが、これに限定される訳ではなく、検証情報である履歴情報等を表示する構成を採用できる。
【0177】
本実施例においては、発信部5010が発信手段に相当し、受信部5020が受信手段に相当し、検知部5030が検知手段に相当し、制御部5040が制御手段に相当し、発信部5010が実行する第1の発信処理及び第2の発信処理が第1の発信ステップ及び第2の発信ステップに相当し、受信部5020が実行する受信処理が受信ステップに相当し、検知部5030が実行する検知処理が検知ステップに相当し、制御部5040が実行する制御処理が制御ステップに相当する。
【0178】
侵入検知装置1000、3000、及び5000、並びに検証装置2000、4000、及び6000は、演算部がROM、及びRAMの少なくともひとつに格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
【0179】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】本発明の侵入検知装置で構成される侵入検知システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】侵入検知装置の設置位置の一例を表す図である。
【図3】侵入検知装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図4】発信部の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図5】受信部の一構成例について表したハードウェア構成図である。
【図6】ソフトウェア制御を実現するために用いる侵入検知装置のハードウェアの一構成例を表す図である。
【図7】検知部が実行する検知処理の一例を表すフローチャートである。
【図8】制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】発信部の発信する波動が有する周期の変化の一例を説明するための図である。
【図10】検証装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図11】検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【図12】実施例2における発信部の一構成例を表すハードウェア情勢図である
【図13】実施例2において、制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図14】実施例2において、検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【図15】実施例3における、侵入検知装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図16】実施例3において、制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図17】実施例3において、検証部が実行する検証処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0181】
10…侵入検知システム 100…車両
1000…侵入検知装置 1001…演算部
1002…ROM 1003…RAM
1005…バス 1010…発信部(発信手段)
1011…発振器 1012…スイッチ
1013…発信用アンテナ 1020…受信部(受信手段)
1021…受信用アンテナ 1022…検波器
1023…BPF 1024…A/D変換機
1030…検知部(検知手段) 1040…制御部(制御手段)
1100…ECU 1200…出音装置
2000…検証装置 2100…受信部
2200…検証部 2300…表示部
300…車両… 3010…発信部(発信手段)
3011…A/D変換機 3012…スイッチ
3013…発信用アンテナ 3040…制御部(制御手段)
4000…検証装置 5000…侵入検知装置
5010…発信部(発信手段) 5020…受信部(受信手段)
5030…検知部(検知手段) 5040…制御部(制御手段)
5050…記憶部 5100…ECU
RW…反射波 W…波動
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、
前記発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、前記車両への侵入を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、前記発信手段が発信する波動の周期を変更する制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする侵入検知装置。
【請求項2】
車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信ステップと、
前記発信ステップで発信した波動の反射波を受信する受信ステップと、
前記受信手段で受信した反射波に関する情報に基づいて、前記車両への侵入を検知する検知ステップと、
前記検知ステップにおける検知精度を検証するための検証情報に基づいて、前記発信ステップで発信する波動の周期を変更する制御を行う制御ステップとを備えることを特徴とする侵入検知方法。
【請求項1】
車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信手段と、
前記発信手段が発信した波動の反射波を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した反射波に関する情報に基づいて、前記車両への侵入を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知精度を検証するための検証情報に基づいて、前記発信手段が発信する波動の周期を変更する制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする侵入検知装置。
【請求項2】
車両に対して周期的な変化を伝播する波動を発信する発信ステップと、
前記発信ステップで発信した波動の反射波を受信する受信ステップと、
前記受信手段で受信した反射波に関する情報に基づいて、前記車両への侵入を検知する検知ステップと、
前記検知ステップにおける検知精度を検証するための検証情報に基づいて、前記発信ステップで発信する波動の周期を変更する制御を行う制御ステップとを備えることを特徴とする侵入検知方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−280114(P2009−280114A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134895(P2008−134895)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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