説明

便座装置

【課題】便座均熱板の貼り付け時のシワを低減するとともに、便座の温度分布を改善させることで、より耐久性能や快適性を向上した便座装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本体200に回動自在に取り付けられた便座400便座の着座面411の裏面側に設けられる発熱線460の熱を便座400に伝えるための均熱板450の分割部SE1,SE2を本体側に設けた構成としたことにより、シワの発生しやすい本体側傾斜部412に均熱板450の分割部SE1,SE2があるため、均熱板450を便座410の裏面にシワを少なく貼ることができる。また、温度に敏感な膝に近い側の太腿部が触れる便座先端側に分割部がないため、便座先端側の発熱線(発熱体)密度の低下をさせず、便座の温度分布を良くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置の分野においては、人体に不快感を与えないようにするために、例えば、洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する加熱装置や、人体との接触部の温度を適切な温度に調整する便座装置など様々な機能を有する装置が案出されている。なかでも、上記に示す便座装置によれば、使用者は冬場等気温が低い場合においても不快感を感じることなく便座に着座することができる(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1記載の便座装置においては、マグネシウム合金により形成された便座ケーシングの内部に線状ヒータが設けられている。線状ヒータは、芯線、芯線に巻回される発熱線(発熱体)、ならびに芯線および発熱線(発熱体)を覆う被覆チューブにより構成される。線状ヒータは、温度を均熱化させるための均熱板に取り付けられ、便座ケーシングの裏面全体にわたって蛇行するように配置されており、発熱線(発熱体)の両端部に電源回路が接続されている。
【0004】
このような構成において、電源回路から発熱線(発熱体)に電圧が印加されることにより発熱線(発熱体)が発熱する。そして、その熱が被覆チューブおよび均熱板を介して便座ケーシングに伝達される。それにより、便座ケーシングの温度が上昇し、使用者は快適に便座に着座することができる。
【0005】
また、図11および図12に示した特許文献3に記載された従来の便座装置のように、離形紙3aを有する両面接着シート3上に蛇行配線パターンに配設したコード状ヒータ4が、両面接着シート3とアルミ箔シート2の間に挟持され馬蹄形状に打ち抜かれた面状発熱体1を、略O形をした3次元形状の樹脂便座5の裏面に貼着されたものもある。
【0006】
上記特許文献1,2,3とも三次元形状の便座ケーシング(便座5)の裏面に二次元すなわち平面状の均熱板(アルミ箔シート2)を貼り付けるために、均熱板は馬蹄形にして、馬蹄の分割部を衛生洗浄装置の本体から離れた先端側に設けることが一般的である。
【特許文献1】特開2003−310485号公報
【特許文献2】特開2008−23313号公報
【特許文献3】特開平8−78143号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に便座の座面形状は中央の孔部に対してすり鉢状に傾斜しており、特に本体側の傾斜角度が大きくなっている。当然のことながら傾斜が大きい箇所に二次元平面状の均熱板を貼り付けるためシワになりやすいという課題を有していた。
【0008】
また、分割部近傍では発熱線(発熱体)の密度が低くなるため、便座表面温度が低下してしまう。分割部を衛生洗浄装置の本体から離れた先端側に設けると、比較的温度に敏感な膝に近い側の太腿部が分割部近傍の低温部に触れて不快感を感じるという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、便座均熱板の貼り付け時のシワを低減す
るとともに、便座の温度分布を改善させることで、より耐久性能や快適性を向上した便座装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、本発明の便座装置は本体に回動自在に取り付けられた着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられる発熱体と、前記発熱体の熱を前記便座に伝えるための均熱板を備え、前記均熱板の分割部を前記本体側に設けた構成としたものである。
【0011】
これによりシワの発生しやすい本体側傾斜部に均熱板の分割部があるため、均熱板を便座の裏面にシワを少なく貼ることができる。また、温度に敏感な膝に近い側の太腿部が触れる便座先端側に分割部がないため、便座先端側の発熱線(発熱体)密度の低下をさせず、便座の温度分布を良くすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、便座に貼り付ける均熱板のシワを低減することで耐久性能を向上させつつ、温度ムラの少ない便座装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
第1の発明に係る便座装置は、本体に回動自在に取り付けられた着座面を有する便座と、便座の着座面の裏面側に設けられる発熱体と、発熱体の熱を前記便座に伝えるための均熱板を備え、均熱板の分割部が前記本体側に設けられた構成としたものである。
【0014】
これによって、シワの発生しやすい本体側傾斜部に分割部があるため、シワを少なくできる。また、太腿部の発熱体密度を上げることができるため、温度ムラを低減することができる。
【0015】
第2の発明に係る便座装置は、特に第1の発明において、発熱体と発熱体に電源を供給するためのリード線との接続を分割部に設ける構成としたものである。
【0016】
接続部は発熱体とリード線との接続および絶縁防水など、端末処理を行う部品が取り付けられ、柔軟性が損なわれるため、均熱板の貼り付けの途中に接続部が介在すると貼り付けるときシワの要因となり、シワの発生を少なく抑制しながら貼り付けることが困難である。本発明に寄れば、貼り付けにくい接続部を貼り付けの最後となる先端部に配することで、貼り付けやすい便座装置を提供できる。
【0017】
第3の発明に係る便座装置は、特に第2の発明において、接続部は、本体側の略中央部に設けられた構成としたものである。
【0018】
接続部は発熱体とリード線との接続および絶縁防水など、端末処理を行う部品が取り付けられるため、発熱体だけが配設された均熱板の箇所と比較して熱容量が大きいので、急速加熱時などに昇温が遅れ、均熱板の中でも比較的低温の箇所となる。その比較的低温となる接続部を本体側の略中央部に設けた構成によって、比較的温度に鈍感な臀部や臀部後ろ側の凹部に低温部を配置されることになり、低温や温度ムラをほとんど感じることがなく不快感を回避でき、より快適な便座装置を提供できる。
【0019】
第4の発明に係る便座装置は、特に第1から3のいずれか一つの発明において、均熱板を分割部近傍で重なる構成としたものである。
【0020】
発熱体密度が低下する分割部の均熱板を重ね合わせることで、均熱板の先端部同士の間
に間隔を生じて伝熱されにくい箇所が生じることを防止でき、温度分布の優れた便座装置を提供できる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態に図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態における便座装置を便器上に設置した状態の外観の斜視図を示し、図2は便座装置110の構成を示す模式図である。
【0023】
<1>便座装置の構成
図1に示すように、便座装置100は、本体200、便蓋300、便座400、リモートコントローラ500、人体検知センサ600により構成され、本体200、便蓋300、便座400は一体で構成され便器700の上面に設置される。
【0024】
本体200には、便蓋300および便座400が便座便蓋回動機構(図示せず)を介して電動で開閉可能に取り付けられている。図1に示すように便蓋300を開放した状態においては、便蓋300は便座装置100の最後部に位置するように起立する。また、便蓋300を閉成すると便座400の上面を隠蔽する。
【0025】
また、本体200には、図示しない洗浄水供給機構(図示せず)、熱交換器(図示せず)、洗浄ノズル201等からなる洗浄機構と、乾燥ユニット(図示せず)と、制御部(図示せず)等が内蔵される。
【0026】
本体200の前面コーナー部には着座センサ202が設置してある。この着座センサ202は反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出することにより便座400上に使用者が存在することを検知する。また、本体200の側部には操作部203が設けてあり便座装置の主要な機能の操作が可能である。
【0027】
また、洗浄水供給機構と熱交換器は洗浄ノズル201に接続されており、水道配管から供給される洗浄水を熱交換器で加熱することにより温水を洗浄ノズルに供給し、洗浄ノズルから使用者の局部に向けて洗浄水を噴出し、使用者の局部を洗浄するものである。洗浄ノズルはお尻を洗浄するお尻洗浄ノズル部と女性の局部を洗浄するビデノズル部を備えている。
【0028】
また、乾燥ユニットは洗浄水により濡れた局部に向けて温風を噴出し、局部を乾燥することができる。
【0029】
なお、洗浄機構と乾燥ユニットは便座装置の必須構成要素ではなく、これらの構成要素を具備しない便座装置でもよい。
【0030】
リモートコントローラ500には、複数の操作スイッチが設けられている。リモートコントローラ500は便座400上に着座した使用者が操作可能なトイレルームの壁面等の場所に取り付けられ、便座装置100の各機能の操作を行う。
【0031】
人体検知センサ600はトイレルームの壁面等に取り付けられる。人体検知センサ600は、反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出した場合にトイレットルーム内に使用者が入室したことを検知する。
【0032】
本体200の制御部は、リモートコントローラ500、人体検知センサ600および着
座センサ202から送信される信号に基づいて、便座装置100の各部の動作を制御する。
【0033】
本発明の便座装置100はトイレルームに使用者が存在しない場合は、便座ヒータへの通電を停止、もしくは20℃程度の低温に保温している。トイレルームに使用者が入室すると、人体検知センサ600からの信号を受け、便座ヒータに通電を行う。便座のヒータは800W程度の非常に高出力のヒータであり、使用者がトイレルームに入出してから便座に着座するまでの6秒から10秒程度の間に、便座着座面を40℃程度の適温に温める。便座が適温に達した後は、便座ヒータへの通電を50W程度の低ワットに下げ、適温を保つ。使用者がトイレ室内から出ると、便座ヒータへの通電を停止、もしくは20度程度の低温保温となる。つまり、トイレルームに使用者がいないときの電力を大幅に削減した便座装置である。
【0034】
<2>便座400の構成
図2は便座400の組立状態の斜視図を示し、図3は便座400の分解斜視図を示すものである。
【0035】
図2および図3に示すように、便座400は、主としてアルミニウムにより形成された略楕円形状の環状の上部便座ケーシング410と、上部便座ケーシング410の裏面に粘着した略馬蹄形状の便座ヒータ450および合成樹脂により形成された略楕円形状の環状の下部便座ケーシング420を主構成部品として構成されている。
【0036】
以下、着座した使用者から見て前方側を便座400の前部(先端側)とし、着座した使用者から見て後方側を便座400の後部(本体側)とする。
【0037】
上部便座ケーシング410は、厚さ約1mmのアルミニウム板をプレス加工等により成形し、表面および裏面には絶縁性を有する耐熱性を有するポリエステル粉体塗装膜が形成されている。ピンホールの生じにくい粉体塗装を採用することで、絶縁性能を向上することができる。
【0038】
なお、アルミニウム板の代わりに銅やステンレス等の板材あるいはマグネシウム合金の成型品等の熱伝導の良い他の金属を使用してもよい。また、アルミニウム板に施される表面処理は上記仕様に限定されるものではなく、他の化学的な処理やアクリル系やウレタン系の塗料を使用した他の塗装等も選択可能である。
【0039】
上部便座ケーシング410は略楕円形の環状の着座面411の後部に起曲部412が連続して形成されている。着座面411は内周部より外周部が高い傾斜を有する上方に凸の曲面を成している。前記着座面411の側部における内周部と外周部との高低差は約25mmであり、前部はこれより小さくなっている。
【0040】
起曲部412と着座面411と連続的な凹曲面で繋がっており、上部は傾斜面となっている。起曲部412の上縁412aは水平線に近い大きな曲線となっており、起曲部412の幅は着座面411の横幅と略同寸法となっている。着座面411の後部における内周部と起曲部412の上縁412aとの高低差は約80mmであり、起曲部412の高低差は着座面411側部の高低差の約3.2倍となっている。
【0041】
便座ヒータ450は、後部の一部が切り取られた略馬蹄状に形成されている。便座ヒータ450は、均熱板であるアルミニウムからなる2枚の金属箔の間に、線状ヒータを蛇行させて配設して構成されている。便座ヒータ450は着座面411と起曲部412を加熱できるように線状ヒータを配設あり、特に着座した使用者の大腿部と臀部が快適に加熱さ
れるように場所によって密度を変えて配設してある。
【0042】
下部便座ケーシング420は樹脂材料を使用した成型品であり、平面形状が上部便座ケーシング410と略同形状の本体部421と、本体部421の両側後方に斜め上方に突出した腕部422で構成されている。上部便座ケーシング410と下部便座ケーシング420は内周部および外周部で結合し、結合部には水密手段が施されている。
【0043】
上部便座ケーシング410の裏面には便座ヒータ450を粘着し、下部便座ケーシング420を結合した便座400は、図2に示すように後部に腕部422を備えており、腕部422を本体200の便座便蓋回動機構(図示せず)に結合することにより、回動自在に枢支されている。
【0044】
一般的に便座400の着座面411は、着座時に臀部が安定するように便座孔に向かってすり鉢状に傾斜している。三次元形状の便座ケーシング410に二次元平面状の均熱板であるアルミニウムからなる2枚の金属箔の間に、線状ヒータを蛇行させて配設した便座ヒータ450を貼り付けるため、傾斜した面に貼り付けるとシワや浮きが発生してしまうので、それを考慮した略馬蹄形状にする必要がある。従来は馬蹄形状の均熱板の分割部を便座の先端側(前部)に配置されていた。
【0045】
しかしながら便座400の着座面は、臀部の後ろ側にあたる便座400の本体側(後部)の方がすり鉢形状の傾斜が大きい。均熱板の分割部が便座の先端側(前部)にある場合は、傾斜の大きい便座の本体側(後部)から貼り付ける必要があるため、シワや浮き、貼りずれが起こりやすい。
【0046】
そこで本発明では均熱板の分割部SE1,SE2を便座400の本体側(後部)に設けた。これにより比較的に傾斜の少ない便座400の先端部(前部)から貼り付けることができるため、浮きやシワが発生しにくい。
【0047】
また座り易さやデザインから、便座400の本体側(後部)のヒータ貼り付け部の便座幅が短い場合がある。この場合も、便座400の先端部(前部)には一定の幅があるため、均熱板の分割部SE1,SE2を便座400の本体側(後部)に設けるのが有効である。
【0048】
また、均熱板の分割部はヒータの密度が低くなる。均熱板の分割部が便座400の先端側(前部)にある場合、温度に敏感な膝に近い側の太腿部の温度が低くなり、使用者が着座したとき部分的冷たさを感じて不快感を生じる恐れがある。本実施の形態において均熱板の分割部SE1,SE2を便座400の本体側(後部)に設けることによって、低温部を配置することができる。
【0049】
<3>便座ヒータの詳細な構成
図4、図5は、アルミニウムからなる2枚の金属箔451、453の間に発熱線(発熱体)である線状ヒータ460を蛇行形状に配設した便座ヒータを平面図で示したものである。便座ヒータ450は、後部の一部が切り取られた略馬蹄状に形成される。
【0050】
図4、図5に示すように、線状ヒータ460は、金属箔の中央部SE3から金属箔一方端部SE1までの領域および金属箔の中央部SE3から金属箔の他方端部SE2までの領域において上部便座ケーシング410の形状に合わせて左右方向に蛇行する蛇行形状に配設される。線状ヒータ460は、蛇行形状の曲げ部が上部便座ケーシング410の外側の側辺および内側の側辺の近傍に位置するように配置される。
【0051】
具体的には、線状ヒータ460が便座ヒータ450の後部の一方側から金属箔451、453の一方端部SE1の近傍まで左右に蛇行しながら延びることにより第1系列Aの蛇行形状が形成される。また、線状ヒータ460が金属箔451、453の一方端部SE1の近傍から左右に蛇行しながら金属箔451、453の中央部SE3の近傍を経由して金属箔451、453の他方端部SE2の近傍まで延びることにより第2系列Bの蛇行形状が形成される。さらに、線状ヒータ460が金属箔451、453の他方端部SE2の近傍から金属箔451、453の中央部SE3の近傍を経由して便座ヒータ450の後部の一方側まで延びることにより第1系列Aの蛇行形状が形成される。
【0052】
図4、図5に示すように第1系列Aの蛇行形状の線状ヒータ460と第2系列Bの蛇行形状の線状ヒータ460とはほぼ平行に配列される。第1系列Aおよび第2系列Bの蛇行形状の線状ヒータ460はヒータ始端部460aからヒータ終端部460bまで連続している。
【0053】
線状ヒータ460のヒータ始端部460aおよびヒータ終端部460bは、後述の接続端子を介して便座部400の後部の一方側から引き出されるリード線470にそれぞれ接続される。
【0054】
本例では、線状ヒータ460は、便座ヒータ450の内側の側辺の近傍および外側の側辺の近傍に曲げ部が位置する蛇行形状を有する。それにより、曲げ部間の間隔が短い。したがって、熱膨張および熱収縮に起因する長さ変化が小さくなるので、たとえ線状ヒータ460が伸縮しても曲げ部で伸縮による歪が吸収および緩衝される。その結果、線状ヒータ460の熱膨張および熱収縮に起因するストレスが小さくなり、長期間の使用での破損を抑制することができる。
【0055】
また、線状ヒータ460の熱的伸縮が小さいので、金属箔451、453に対する密着性を長期間良好に維持することができる。それにより、便座ヒータ450の加温を効率的にかつ確実に行うことができる。
【0056】
また、曲げ部の長さおよび曲げ部間の間隔は、任意に調整することができる。それにより、便座ヒータ450の加熱分布を調整することができる。
【0057】
例えば、便座ヒータ450の外側および内側の側辺近傍の加熱密度が便座ヒータ450の中央部の加熱密度よりも高くなるように、曲げ部の長さおよび曲げ部間の間隔を調整する。それにより、便座ヒータ450の全領域において均等な暖房温度を維持することができる。
【0058】
また、第1系列Aの蛇行形状の線状ヒータ460での電流の向きが第2系列Bの蛇行形状の線状ヒータ460での電流の向きと逆になる。それにより、線状ヒータ460から発生する電磁波が互いに打ち消される。その結果、ノイズの発生が防止される。
【0059】
また、便座ヒータ450には線状ヒータ460が高い密度で蛇行する検温部450Tが形成される。検温部450Tには、温度過昇防止のためのバイメタルを用いた復帰型のサーモスタット(図示せず)が設けられる。便座ヒータ450が想定外の異常温度になると、復帰型のサーモスタットが開くことにより、一時的に通電が停止される。
【0060】
また、便座ヒータ450には、サーモスタットのバックアップ機能として温度シューズ(図示せず)が設置してある。
【0061】
温度ヒューズは防水と絶縁のためにチューブで密閉して便座ヒータ450に粘着テープ
で仮固定しておく。一方、ばね材で形成した温度ヒューズ固定具(図示せず)を便座400の下部便座ケーシング420に設けておき、上部便座ケーシング410と下部便座ケーシング420を組み付けることにより、温度ヒューズ固定具の弾性で温度ヒューズを便座ヒータ450に密着し、温度を正確に検知することができる。
【0062】
便座ヒータ450が想定外の異常温度になると、復帰型のサーモスタットが開くことにより、一時的に通電が停止される。また、復帰型のサーモスタットが故障等を起こすことにより、便座ヒータ450が危険温度に達しようとすると、非復帰型の温度ヒューズが溶断することにより、電力の供給が完全に遮断される。
【0063】
<4>便座ヒータの詳細な構成
図6は上部便座ケーシング410に取り付けた便座ヒータ450の断面図を示す模式図である。
【0064】
図6に示すように、上部便座ケーシング410は、厚さ1mmのアルミニウム板410aにより形成される。アルミニウム板410aの上面には、ポリエステル粉体塗装による表面化粧層410bが形成される。表面化粧層410bの上面が着座面411となる。また、アルミニウム板410aの下面には、耐熱塗装絶縁層410cが形成される。耐熱塗装絶縁層410cは、例えば膜厚100μmおよび150℃の耐熱性を有するポリエステル粉体塗装膜で絶縁被覆層としての効果を有している。
【0065】
耐熱塗装絶縁層410cの下面には粘着層452cを介して便座ヒータ450が貼着してある。
【0066】
耐熱塗装絶縁層410cに対向する便座ヒータ450の上面側には、まず150℃の耐熱性を有する膜厚12〜25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなる便座絶縁フィルム455が配設してある。
【0067】
次に、2枚の金属箔451、453が配設してあるが、金属箔451、453はアルミシート451a、453aと樹脂フィルム451p、453pを一体にラミネートした金属箔ラミネートシートを用い、便座絶縁フィルム455に対向して粘着層452aを介して樹脂フィルム451pを設け、アルミシート451a、粘着層452b、アルミシート453a、樹脂フィルム453pの順に配設してある。
【0068】
金属箔453の樹脂フィルム453pの下面側には、粘着層452dを介してポリエチレンテレフタレート(PET)からなる防水絶縁フィルム471が配設してある。
便座絶縁フィルム455と防水絶縁フィルム471は金属箔451、453のほぼ全周に亘って外形よりも周囲が略5mm以上大きい外形となっており、便座ヒータ450の全周部は便座絶縁フィルム455と防水絶縁フィルム471が粘着層452dを介して直接貼着して防水絶縁体を形成しており、金属箔451、453および後述の線状ヒータ460は密閉された防水絶縁体に覆われており、例え便座400内部に浸水した場合でも便座ヒータ450の充電部まで浸水することを防止し漏電することがない。
【0069】
特に、外周部の5mmという距離は、万が一線状ヒータ460が絶縁破壊した場合に充電部となりうる金属箔451、453の端面と上部便座ケーシング410のアルミニウム板410aとの絶縁距離を十分に保ち、人体が直接接触する着座面411との絶縁距離を確保している。
【0070】
金属箔451、453の間には線状ヒータ460が配設してあり、線状ヒータ460は粘着層452bを介してアルミシート453aに貼着固定してある。
【0071】
線状ヒータ460は、断面円形の発熱線(発熱体)463a、エナメル層463bおよび絶縁被覆層462により構成される。断面円形の発熱線(発熱体)463aの外周面がエナメル層463bおよび絶縁被覆層462で順に被覆される。発熱線(発熱体)463aおよびエナメル層463bによりエナメル線463が構成される。
【0072】
発熱線463aは、0.16〜0.25mmの直径を有し、銅または銅合金からなる。本例では、発熱線463aとして、直径0.168mmの4%Ag−Cu合金からなる高抗張力型ヒータ線が用いられる。抵抗値は0.88Ω/mである。
【0073】
エナメル層463bは、180〜300℃の耐熱性を有するポリエステルイミド(PEI)からなる。エナメル層463bの膜厚は、20μm以下であり、本例では12〜13μmである。このようなエナメル線463は、エナメル層463bの膜厚が極薄い0.01〜0.02mm程度であっても、電気用品技術基準である1000Vで1分間以上の電気絶縁耐圧性能を十分確保することができる。また、エナメル層463bの材料として、ポリイミド(PI)またはポリアミドイミド(PAI)を用いてもよい。
【0074】
絶縁被覆層462は、260℃の耐熱性を有するパーフロロアルコキシ混合物(以下PFAと称する)等のフッ素樹脂からなる。絶縁被覆層462の厚みは、0.1〜0.15mmである。PFAからなる絶縁被覆層462の形成は、押出し加工により行うことができる。この場合、絶縁被覆層462の厚みが0.05〜0.1mmと薄くても、雷サージにも耐える電気絶縁耐圧性能を確保することができる。
【0075】
そして、金属箔451、453が線状ヒータ460の全外周に密着して覆うように形成することによりもっとも効率よく発熱を伝達させることができる。もし仮に線状ヒータ460の周囲(金属箔との間)に空気層が存在した場合、線状ヒータ460から発せられた熱の放熱が阻害され、ヒータ線温度が上昇してしまう。この時ヒータ線温度がエナメル層463bおよび絶縁被膜層462の耐熱温度を超えると被覆材料の劣化が進行して絶縁性が破壊され、最終的には発熱線463aの断線に至ってしまう。そのため、便座ヒータ450の製造過程において、金属箔451の要所に空気抜き孔を設け、金属箔451、453間に滞留する空気を排除し、金属箔451、453と線状ヒータ460とのが密着するように配慮している。
【0076】
本構成では線状ヒータ460をアルミの金属箔451、453に密着して配設している。これは線状ヒータ460を熱伝導性の優れた金属に密着させることで、線状ヒータ460の温度が上がることを防いでいる。これにより耐久性能が向上する。
【0077】
また、線状ヒータ460は通電時に100℃を越える高温となるため、ヒータ線近傍の粘着材は耐熱性に優れたものを選定する必要がある。
【0078】
<5>線状ヒータ460とリード線470との接続方法
図7は、便座ヒータ450に線状ヒータ460とリード線470の接続状態を示すため接続端子の上部を覆う接続カバー等の絶縁および防水部材を取り除いた状態を示す平面図であり、図8は、線状ヒータ460とリード線470との接続部の断面を示す模式図である。
【0079】
図7および図8に示すように、発熱線(発熱体)である線状ヒータ460とリード線470の芯線は接続端子461を介して接続されている。接続端子461は平面形状が略L字状で、その一方の端部は線状ヒータ460と接続するU字形状に折曲されたヒータ線接続部461aが、L字状のコーナー部にはリード線を挿入して保持する円筒形状のリード
線保持部461bが、他方の端部にはリード線470を接続する円筒形状に形成されたリード線接続部461cが形成してある。ヒータ線接続部461aとリード線保持部461bとは略平板状の放熱部461dを介して一体に形成してある。
【0080】
線状ヒータ460と接続端子461との接続方法は、線状ヒータ460の先端部をヒータ接続部461aに挿入し、ヒータ線接続部461aを一対の電極で挟み込み、押圧しつつ端子471および線状ヒータ460に電流を供給する。それにより、絶縁被覆層462および線状ヒータ460のエナメル層463bが溶融する。その結果、線状ヒータ460の発熱線463aが接続端子461に接触する。
【0081】
リード線470と接続端子461との接続は、リード線470の芯線をリード線接続部461cに挿入して熱カシメによりで接続する。
【0082】
次に、接続端子461の熱を金属箔451を介して放熱する構成、および金属が暴露している接続端子461の絶縁を確保する構成を説明する。
【0083】
図8に示すように、接続端子461の裏面側は、接続端子461の放熱部461dがPETフィルムからなる端子絶縁フィルム456を介して便座ヒータ450の金属箔451のアルミシート451aに密接するように配設してある。金属箔451は便座ヒータの詳細な構成で記述したように粘着層452a、便座絶縁フィルム455、粘着層452cを介して上部便座ケーシング410に貼着してある。
【0084】
一方、接続端子461の表面側は、接続端子461およびリード線470が収納できる形状に成型したポリカーボネートからなる絶縁カバー457で覆い、さらにその外側は粘着層452dを介してアルミシート458aと樹脂フィルム458pからなる金属箔458で覆っている。また、金属箔458の外側は絶縁および防水性能を備えたブチルゴムからなる防水カバー459で覆っている。防水カバー459の外周部は便座絶縁フィルム455および防水絶縁フィルム471に粘着しており、防水カバー459と便座絶縁フィルム455および防水絶縁フィルム471で形成される防水絶縁体により接続端子461は防水構造を成している。
【0085】
絶縁カバー457は、線状ヒータ460の耐久性を考慮すると、厚さは薄い方が金属箔458への放熱が優れるため薄いほうがよい。しかしながらリード線470の素線や接続端子461のバリによりピンホールが生じない厚みが必要であることから、厚さは0.1mmから0.3mm程度が好ましい。
【0086】
このように、接続端子461は金属箔451、453に挟み込まれた線状ヒータ460の配設部とは異なり、接続端子461は一方の金属箔451にのみ接触する構造であるが、接続端子461に略平板上の放熱部461dを設けて接触面積を拡大することにより放熱性能を向上することができで、発熱線463aの局部過熱および断線が防止され、便座ヒータ450の均熱性が確保される。
【0087】
端子絶縁フィルム456および絶縁カバー457は接続端子461相互間および接続端子461と金属箔451、453との距離を5mm程度確保する構成とした。絶縁距離が3mm程度あれば絶縁性能を確保できるが取り付けのバラツキを考慮すると5mm程度の距離が必要となる。一方で絶縁物上の線状ヒータ460が長くなると放熱性能が悪化し局部発熱を起こし、断線にいたる。線状ヒータ460の断熱性および絶縁性を考慮すると5mm程度が適している。
【0088】
さらに、線状ヒータ460の発熱線463aおよびリード線470と接続端子461と
が熱カシメにより接続されるので、薄く確実な電気的接続が実現される。また、発熱線463aの浮き上がりが防止されるので、発熱線463aの局部過熱および断線が防止される。
【0089】
なお、便座400の安全性確保のために、本実施の形態における便座装置100には2つの安全回路が内蔵されている。1つの安全回路は、便座ヒータ450の絶縁破壊検知回路であり、他の1つの安全回路は、便座ヒータ450の断線検出回路との間に接続されている。いずれの安全回路も便座ヒータ450に異常が発生したときに使用者の感電を防止するために用いるものである。
【0090】
図7に示すように、接続端子461の近傍には、前記絶縁破壊検知回路の検知線481を金属箔451に接続してある。
【0091】
図5で示したように発熱線(発熱体)である線状ヒータ460に電源を供給するためのリード線470との接続部は均熱板である金属箔451、453の分割部SE1,SE2の近傍に設ける。発熱線(発熱体)である線状ヒータ460とリード線470との接続部461sは、図7および図8で説明したように接続を安定させ安全信頼性を確保するための構成部品が存在するため、貼り付けが比較的困難な部分である。そこで均熱板である金属箔451、453の分割部SE1,SE2に発熱線(発熱体)である線状ヒータ460とリード線470との接続部461sを設けることで、均熱板であるアルミニウムからなる2枚の金属箔の間に、線状ヒータを蛇行させて配設した便座ヒータ450の便座への貼り付け作業性が向上する。なぜなら、分割部は均熱板の先端部に位置し、発熱線(発熱体)とリード線を接続するための構成部品が存在しても貼り付けの最後の部分となるため、貼り付けの最初や途中ではないのでシワや浮きの原因になることを避けることができる。
【0092】
ヒータ線463を配した均熱板450を便座410に貼り付けたとき均熱板450にシワや浮きがあった場合、便座410と均熱板450との間に空隙すなわち空気断熱層が存在することになり、シワや浮きのある部分はヒータ線463の熱が便座410に伝達されにくくなり、ヒータ線463が局部的に高温になってヒータ線463の絶縁樹脂被覆を損傷したりヒータ線463が断線するなどの故障原因になりかねない。それだけでなく、シワや浮きによって、部分断熱層が発生すると便座410の着座面411に温度分布ムラが生じ、着座時の快適性も損なわれる。上記したようなシワや浮きを防止する構成によって、より耐久性能や快適性を向上した便座装置が得られることになる。
【0093】
以上のように本体に回動自在に取り付けられた着座面411を有する便座410と、便座410の着座面411の裏面側に設けられる発熱線(発熱体)463と、発熱線(発熱体)463の熱を便座410に伝えるための均熱板450を備え、均熱板450の分割部SE1,SE2が前記本体側に設けられた構成において、発熱線463と発熱線463に電源を供給するためのリード線470との接続を分割部SE1,SE2に設ける構成とすることによって、貼り付けにくい接続部461sを貼り付けの最後となる均熱板450の先端部に配することになり、均熱板450の便座410への貼り付け作業性がよく、シワや浮きが少なく、より耐久性能や快適性を向上した便座装置を提供できる。
【0094】
図9は、図5で示した便座ヒータ450を三次元形状の上部便座ケーシング410に貼り付けた状態を示したもので、発熱線(発熱体)460に電源を供給するためのリード線470を接続する接続部461sが、本体側の略中央部になるように貼り付けられている。便座ヒータ450の均熱板は、図5のように平面状態では馬蹄形をしており、三次元形状の上部便座ケーシング410に貼り付けた状態で分割部同士が隣接し、図9のように略О形形状となる。
【0095】
図5から図8で説明したように、発熱線460に電源を供給するためのリード線470を接続する接続部461sを設けた構成において、発熱線460への通電開始したときの昇温速度は、接続部461sの接続端子461、リード線470、絶縁カバー457など便座ヒータ450の他の部分に比べて発熱線460の熱を奪う部品が余分に存在するため、接続部461sの昇温速度が遅くなるように作用する。
【0096】
しかしながら、この接続部461sを便座410の後部である本体側の略中央部に配した構成にすることにより、着座時に便座の着座面411のうち昇温が遅れてやや低い温度となる部分は、比較的温度に鈍感な臀部後ろ側の凹部に相当する場所であるため、使用者は着座したとき冷たさをほとんど感じない。
【0097】
したがって、比較的低温となる接続部451sを本体側の略中央部に設けた構成によって、比較的温度に鈍感な臀部後ろ側の凹部に低温部を配置されることになり、低温や温度ムラをほとんど感じることがなく不快感を回避でき、より快適な便座装置を提供できる。
【0098】
また図9に関して上記では、便座ヒータ450の均熱板を上部便座ケーシング410に分割部同士(図4のSE1とSE2)が隣接するように貼り付けられた構成として説明したが、図10の斜線で示した部分が分割部近傍で均熱板同士が重なり合う合わせ部450asとすることによって、前述の昇温速度が遅れぎみになる接続部461sに他端SE2近傍のヒータ460が重なり合い、熱密度を高めることができるため、便座410の後部の温度ムラや低温部の発生を軽減することができる。
【0099】
つまり、便座ヒータ450の均熱板を上部便座ケーシング410の裏面に貼り付けたとき、図9に示した接続部461sの下に均熱板の他端SE2近傍のヒータ460が一部重なり合った構成にすることより、着座面411の温度分布を改善することができる。
【0100】
言い替えると、分割部近傍で均熱板同士が重なり合う合わせ部を有する構成とすることで、均熱板の先端部同士の間に間隔を生じて伝熱されにくい箇所が生じることを軽減でき、温度分布の優れた便座装置を提供できる。たとえ、少々昇温速度が遅れ等による低温部が生じても、この接続部461sを便座410の後部である本体側の略中央部に配した構成にすることにより、着座時に便座の着座面411のうち昇温が遅れてやや低い温度となる部分は、比較的温度に鈍感な臀部後ろ側の凹部に相当する場所であるため、使用者は着座したとき低温や温度ムラをほとんど感じることがなく不快感を回避でき、より快適な便座装置を提供できる。
【0101】
なお、以上の実施の形態1では、発熱体が線状ヒータの場合について説明したが線状ヒータに限定されるものではなく、発熱体が印刷ヒータ、エッチングヒータ、プレス打ち抜きヒータ、PTCヒータ、リボンヒータなどである場合においても同様の作用効果を得ることができ、それらを含むものであることはもちろんである。また、便座の材質についても、金属便座に限定されるものではなく、セラミックや樹脂の便座においても同様の作用効果を得ることができる。
【0102】
以上のように、本体に回動自在に取り付けられた着座面を有する便座と、便座の着座面の裏面側に設けられる発熱線(発熱体)と、発熱線(発熱体)の熱を前記便座に伝えるための均熱板を備え、均熱板の分割部が前記本体側に設けられた構成において、均熱板を便座に貼り付けたとき均熱板の分割部同士が貼り重なる構成とすることによって、均熱板の先端部同士の間に間隔を生じて伝熱されにくい箇所が生じることを防止でき、均熱板の便座への貼り付け作業性がよくシワや浮きが少なく耐久性能に優れ、かつ温度分布の優れた便座装置を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上のように、本発明の便座装置は、均熱板の便座への貼り付け作業性がよくシワや浮きが少なく耐久性能に優れ、かつ温度分布の優れた暖房便座が得られ、暖房便座に限らず使用者が着座する暖房機器に適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態1における便座装置の外観を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1おける便座の外観を示す斜視図
【図3】本発明の実施の形態1おける便座の分解斜視図
【図4】本発明の実施の形態1おける便座ヒータの平面図便座の上部便座ケーシングに便座ヒータを取り付けた状態を示す下面図
【図5】本発明の実施の形態1おける便座ヒータにリード線を取り付けた状態を示す平面図
【図6】本発明の実施の形態1おける便座の上部便座ケーシングに便座ヒータを取り付けた状態の断面を示す模式図
【図7】本発明の実施の形態1おける便座ヒータの接続端子の取付部分の平面図
【図8】本発明の実施の形態1おける便座ヒータの接続端子の取付部分の断面を示す模式図
【図9】本発明の実施の形態1おける便座の上部便座ケーシングに便座ヒータを取り付けた状態を示す下面図
【図10】本発明の実施の形態1おける便座ヒータの合わせ部を示す平面図
【図11】従来の便座装置の平面図
【図12】従来の便座装置の便座ヒータの断面図
【符号の説明】
【0105】
100 便座装置
400 便座
410 上部便座ケーシング
411 着座面
411 着座面
412 起曲部(斜面部)
450 便座ヒータ(均熱板)
450as 合わせ部
SE1 分割部
SE2 分割部
451 金属箔
453 金属箔
455 便座絶縁フィルム(防水絶縁体)
456 絶縁フィルム(絶縁体)
459 防水カバー(防水絶縁体)
460 線状ヒータ(発熱体)
461 接続端子
461a ヒータ線接続部
461c リード線接続部
461d 放熱部
461s 接続部
470 リード線
471 防水絶縁フィルム(防水絶縁体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に回動自在に取り付けられた着座面を有する便座と、
前記便座の前記着座面の裏面側に設けられた発熱体と、
前記発熱体の熱を前記便座に伝えるための均熱板とを備え、
前記均熱板の分割部が前記本体側に設けられた便座装置。
【請求項2】
前記発熱体と、
前記発熱体に電源を供給するためのリード線を接続する接続部を前記分割部に設けた請求項1に記載の便座装置。
【請求項3】
前記接続部は、
前記本体側の略中央部に設けられた請求項2に記載の便座装置。
【請求項4】
前記均熱板は、
前記分割部近傍で前記均熱板同士が重なり合う合わせ部を有する構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載の便座装置。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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