説明

保存、強調されたホログラフィー、変光装置およびそれを作るための方法

変光装置(10、30、50)が、変光レリーフ(16、30)と、該変光レリーフの上に設けたコーティング(18、38)とを有する。該コーティングは、溶剤中に光エンハンサー粒子(20、38)を含む液体分散体として塗布される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホログラフィーに関し、特に、ホログラムおよび/またはフィルムにエンボス加工または鋳造した回折格子に関する。
【背景技術】
【0002】
ホログラムおよび回折格子は、印刷物および/または磁気帯のような他の情報を含む文書その他の物品に取着可能である。例えば、ホログラムは、クレジットカードが真性であることを認証し、かつ、クレジットカードの偽造を困難にするために、クレジットカードに取着される。ホログラムは、偽造防止素子として株券、認識票、パスポート、小切手、貨幣のような他のタイプの文書に用いることができる。ホログラムおよび回折格子は、また、装飾のような他の理由から文書や物品に取着したり形成したりすることができる。装飾効果や認証効果のために包装材料にホログラムおよび/または回折格子を設けることもできる。
【0003】
ホログラムは、フィルムの表面凹凸を介してホログラムの干渉パターンをフィルムに複製することによって作られる。この表面パターンに光が入射すると、観察者は、ホログラムに格納されている情報に従った像を見る。回折格子は同様の方法で作ることができる。上述した目的で使用する場合、ホログラムまたは回折格子は、通常、素子のパターンを不鮮明にする接着剤のような他の材料に隣接する。従って、ホログラムおよび/または回折格子のパターンを保存、強調する必要性がある。
【0004】
より詳細には、セキュリティー目的および製品の魅力を高める目的で、ホログラフィーパターンおよび回折パターンは、エンボス加工層を堆積させた担体フィルムを採用した方法で作ることができる。従来のホログラフィーエンボス加工法によって層がエンボス加工され、その後、金属蒸着または亜鉛硫化物のようなエンボス加工層の屈折率に対して十分に差のある屈折率を有した材料の蒸着によって、パターンが保存、強調される。蒸着工程では、蒸発した材料によってパターン上に層が形成され、該パターンが保存される。パターンは、感熱性接着剤または感圧性接着剤の何れかを塗布することによって更に処理される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホログラフィーパターンを保存する蒸着法の例は真空金属被覆法である。この方法では、真空室内にロール状の金属が配置される。真空室には、加熱装置とロール状のアルミニウムワイヤが加熱装置は、配置されている。加熱装置は、抵抗体のように作用し非常に高い熱を受ける合金ボート、炉または坩堝を含んでいる。アルミニウムワイヤが前記ボート内に給送され、該アルミニウムワイヤがボートに接触すると、金属が蒸発する。同時に、ホログラフィーパターンを有した材料がロールから繰り出され、一連のガイドロールおよび冷却ロールを通過し、巻戻される。蒸発したアルミニウムによって、フィルム材料に層が形成され、ホログラフィーパターンによって作られた像が保存、強調される。この周知の装置は、有効であることが分っているが、この方法を実施するために必要な機器は一般的に製造費用および運用費用が高くなる。更に、この方法は、ホログラフィーパターンが材料の一部領域のみに設けられている場合は、金属を選択的に被覆できない。その代わり、前記室内に露出した表面の全体が蒸気によって覆われる。非ホログラフィー領域は、工程および製造に望ましくない無駄と費用を付加する。
【0006】
保存、強調したホログラフィーおよび回折パターン並びにそれらを作る方法であって、比較的安価に作ったり実施することができ、また、パターンを保存、強調するために材料を選択的に塗布することができるようにしたホログラフィー、回折パターンおよび方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、溶剤中に光エンハンサー粒子を分散させた液体分散体として塗布された光エンハンサー粒子のコーティングを有した保存、強調したホログラフィーおよび回折パターンが提供される。
【0008】
本発明の1つの特徴によれば、変光レリーフおよび該変光レリーフ上に設けたコーティングを有した基体を備えた変光装置が提供される。コーティングは溶剤中に光エンハンサー粒子を含む。
【0009】
本発明の他の特徴によれば、変光レリーフおよび該変光レリーフ上に設けた光エンハンサー粒子を備えた基体を含む変光装置が提供される。
【0010】
本発明の更に他の特徴によれば、変光装置を強調する方法が提供される。この方法では、変光レリーフを備えた基体と、溶剤中に光エンハンサー粒子を含んだ液体分散体が準備される。該方法は、更に、液体分散体を変光レリーフに塗布し、変光レリーフ上の光エンハンサー粒子の厚さを一定に維持することを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の利点は、可変のレリーフを保存する点である。
本発明の他の利点は、可変のレリーフを強調する点である。
本発明の更に他の利点は、安価に製造可能な点である。
【0012】
本発明の更に他の利点は、基体の一部、詳細は、基体において変光レリーフを含んだ部分に選択的に塗布可能な点である。
本発明の更に他の利点は、初期投資の観点から経済的である点である。
【0013】
本発明の他の特徴、利点は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、図面から当業者には明らかとなろう。図面では同様の構成要素には同じ参照番号が使われている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
添付図面、特に図1を参照すると、変光装置10は基体12を有し、該基体はエンボス加工可能な層(以下、単にエンボス加工層と称する)14を有している。エンボス加工層14には変光レリーフ16が形成されている。変光レリーフ16のコーティング18は、溶剤に分散させて塗布した複数の光エンハンサー粒子20を含んでいる。変光装置10は、光エンハンサー粒子20に塗布した接着層および/または保護層のような層22を含むことができる。
【0015】
エンボス加工層14は、例えばホログラフィーエンボス加工法によって変光レリーフ16でエンボス加工することができる。
【0016】
変光レリーフ16は、少なくとも1つのホログラフィーパターンおよび回折格子とすることができる。
【0017】
コーティング18は、溶剤中に分散させた比較的管理された粒度のアルミニウムの小片またはフレーク状の光エンハンサー粒子20を含むことができる。アルミニウムフレークの分散体は、高分子剥離剤を塗布したポリエチレンテレフタレート(PET)のようなフィルムにアルミニウム金属を蒸着させ、次いで、フィルム担体から剥離させ、粒度10〜13μm以下に処理することによって作ることができる。蒸着した多層は、高分子剥離剤の被膜によって分離可能であり、フィルムから剥離することによって薄い小片が生成される。高分子剥離剤の被膜は有機溶剤に溶けることができ、該有機溶剤は、金属/高分子層のフィルム担体からの剥離を容易にすると共に、剥離された小片のスラリーを剥離タンクから更に処理する機器へ圧送可能とする。この機器は、金属フレーク懸濁液を管理された粒度(10〜13μm)で通常約10〜20%の金属フレーク濃度の最終的な分散スラリーへ一層高濃度に処理する。
【0018】
輝く光沢を有した微細な粒度のアルミニウムの小片またはフレークを用いることによって、金属、金属酸化物または高屈折率の被膜が変光レリーフ16のようなエンボス加工された像に直接蒸着されたのと同程度にホログラフィー像が強調、保存される。
【0019】
ホログラフィー像を保存、強調するために、金属、金属酸化物または亜鉛硫化物のような高屈折率材料を蒸着してきた。高屈折率または低屈折率のコーティングを用いるための許容できる規則は、エンボス加工可能なポリマーつまり高分子フィルムと、像エンハンサーの屈折率との差が最低限0.5〜1.0の範囲とすべきであるというものである。基体12および/またはエンボス加工層14として使用されるアクリル類のような周知の高分子は、1.45〜1.65の範囲の屈折率を有している。好ましくは、像エンハンサーの屈折率は実質的に一層高く或いは一層低くあるべきである。亜鉛硫化物の場合のように、2.1〜2.2の範囲の屈折率を有した材料は、優秀な透明像保存、強調材料となり得る。屈折率の最小の差異が±0.2以上の他の高屈折率液体コーティングを用いることによっても像を保存、強調可能である。
【0020】
1つの実施形態では、本発明は、厚さ約10〜30nm(ナノメートル)で管理された粒度のフレーク状または小片状の蒸着アルミニウム金属エンハンサー粒子20のスラリーまたは分散体を提供する。粒子20は、変光レリーフ16上に塗布することによって、該変光レリーフ16を保存、強調する。アルミニウムフレークの分散体は、極めて薄いマイクロミラーの分散体に極めて似ており、変光レリーフ16に塗布したときに輝く表面を形成し、かつ、蒸着した金属の反射率と同様の反射率を提供する。金属分散体は、基体12および/またはエンボス加工層14として使用される種々の高分子に適合した様々な粘性有機溶剤に金属フレークを懸濁させており、ウォルステンホルムインターナショナル社(WoI-stenholme International Ltd)およびエッカート社(Eckart GmbH & Co. KG)から市販されている。水に懸濁させた分散体もまた利用可能である。
【0021】
変光レリーフ16を保存および/または強調するために溶剤ベースの液体分散体を作るために、工業的塗布方法または工業的印刷方法によってフレーク懸濁液/分散体を塗布可能な粘性まで、十分な量の溶剤を添加してスラリーを希釈する。水溶剤ベースの液体分散体を作るために、工業的塗布方法または工業的印刷方法によってフレーク懸濁液/分散体を塗布可能な粘性まで、水またはアルコールと水の混合物を添加して、スラリーが希釈される。
【0022】
本発明は、変光レリーフ16上いアルミニウム金属フレーク粒子20の薄い反射コーティング18を塗布するために、グラビア印刷、フレキソ印刷、輪転グラビア印刷、オフセット印刷、凹版印刷、リソグラフのような工業的塗布方法または工業的印刷方法を利用可能とする。分散体は、ウェブを横断させて全体コーティングとして、或いは、周囲の領域を塗布することなく像の上に直接的にスポット印刷される。アルミニウムフレークの分散体つまりコーティングは、塗布装置または印刷装置上で従来の乾燥方法によって乾燥される。本発明は、上述した印刷方法に限定されず、他の工業的印刷方法、塗布方法、スプレー塗布方法を採用することができる。
【0023】
本発明では、光エンハンサー粒子20は、剥離コートポリマーを少量含むことができる。このポリマーは、フレークの濯ぎ工程の間に除去されず、フレークに付着し続けることができる。僅かに残留するポリマーで、変光レリーフ16に付着可能なフィルムが形成される。必要ならば、少量のポリマーを添加可能である。然しながら、平均的な屈折率1.45〜1.65の多くのポリマーでは、像を保存するのに不適当なスラリーとなってしまう(エンボス加工層14の屈折率に合致するか、ポリマーから実質的に変わらない)ので、スラリーに添加する付加的なポリマーは、全体積に対して0.1%〜1.0%に留めなければならない。
【0024】
必要に応じて、保護層または接着層22が、(コーティング18、より詳細には光エンハンサー粒子20によって保存された)変光レリーフ16の上に塗布される。変光レリーフ16を高分子層にエンボス加工する場合、コーティング18、特に分散体を作るために用いた溶剤によって、エンボス加工層が損傷したり溶けたりしないように注意が必要である。好ましくは、コーティング18に高分子エンボス加工層14を損傷したり溶かしたりせず、また、変光レリーフ16を消すことのない水ベースの金属フレーク分散体を採用する。必要であるならば、水ベースの分散体に少量のポリマーを添加することができる。然しながら、添加する量は、スラリーに残留する有機物に依存し、像の保存を阻害しないために十分に少量に留められる。
【0025】
光エンハンサー粒子20は、反射する金属に共通するように複素屈折率を持つこと、或いは、純粋屈折材料とすることができる。光エンハンサー粒子20は、既述したようにアルミニウムのような金属を含むことができる。クローム、インジウム、銀、金なども適切である。然しながら、本発明はこれらの金属に限定されない。アルミニウム酸化物のような金属酸化物や、一酸化珪素や二酸化珪素のような非金属酸化物も適切である。亜鉛硫化物のような高屈折率の無機物も適切である。上記生成物からスラリーが準備され、既述したアルミニウムフレークの分散体と同等の微細な粒度へ処理される。
【0026】
一般的に、光エンハンサー粒子は、単一金属のフレークまたは複数金属のフレークから形成することができる。基体12は、第1の屈折率(これはエンボス加工層14の屈折率とすることができる)を持つことができ、光エンハンサー粒子20は第2の屈折率を持つことができる。第1と第2の屈折率の差は、好ましくは±0.2より大きくすることができる。
【0027】
コーティング18は、変光レリーフ16の上に一定の厚さ24の光エンハンサー粒子20を提供可能である。一定の厚さ24は、アルミニウムフレークの例の場合、約10〜30nmの範囲、または、こうした範囲の倍数とすることができる。光エンハンサー粒子20の各々は、一定の厚さ24に対して概ね横断する方向に約10〜13μmとすることができる。光エンハンサー粒子20のフレーク構造によって、光エンハンサー粒子20は一定の厚さ24に対して配向される。すなわち光エンハンサー粒子は、そのエッジで立つことはない。フレーク構造および粒子20の大きさは、変光レリーフ16内で一箇所に溜ることなく、ぴったりと収まることができる程度に小さい。
【0028】
基体12をエンボス加工層14と共に予め成型することが望ましいが、ホログラフィーパターンや回折格子のような変光レリーフ16は、エンボス加工層14を備えないポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに直接エンボス加工することができる。更に、共押出成型された二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に変光レリーフをエンボス加工して積層することができる。上記の変形、修正は本発明の範囲内にある。
【0029】
図2の実施形態では、変光装置30は基体32を含み、該基体上に変光レリーフ34が直接形成されている。変光レリーフ34の上に設けられた(既述のコーティング18と同様の)コーティング36が、溶剤内に(既述の光エンハンサー粒子20と同様の)光エンハンサー粒子38を含んでいる。変光装置30は、例えば保護層および/または接着層とすることができる層40を含むことができる。コーティング36は、変光レリーフ34上の光エンハンサー粒子38の厚さ42を提供することができる。この厚さは一定の厚さとすることができる。
【0030】
変光レリーフ16は周期的な構造として図示され、変光レリーフ34は非周期的構造として図示されているが、変光レリーフ16および変光レリーフ34は、周期的構造、非周期的構造またはその組合せ構造とすることができる。更に、光エンハンサー粒子20は、比較的連続する層で示され、光エンハンサー粒子38は離散的または不連続に示されているが、光エンハンサー粒子20、38は、連続、不連続または重畳した単一若しくは複数の層或いはその組合せを形成するようにできる。
【0031】
変光装置10または変光装置30に他の層を付加することもできる。
本発明の液体分散体は、既述したように、簡単に利用可能な印刷方法または他の塗布方法によって塗布可能であり、そしてそれによって液体分散体の選択的塗布が可能となり、材料費および資本設備費を削減可能となる。図3は、本発明の変光装置50の平面図であり、液体分散体が、該変光装置の基体54の所定の部分52に選択的に塗布されている。所定の部分52の各々は、既述したように、図1、2に示したような特徴的断面、または他の同様の特徴を有することができる。例えば、基体54は、変光レリーフを備えたエンボス加工層を含むことができ、かつ/または、エンボス加工層を備えることなく、基体54に変光レリーフを形成することができる。更に、変光レリーフは基体54の全表面を覆うようにしたり、或いは、所定部分52のみを覆ったり、或いは、その組合せとすることができる。
【0032】
使用に際して、本発明は、変光装置を強調する方法を含む。該方法は、変光レリーフ16、34を有した基体12、32、54と、溶剤中に多数の光エンハンサー粒子20、38を含んだ分散体の双方を準備する段階と、該分散体をコーティング18、36として変光レリーフ16、34に塗布する段階と、光エンハンサー粒子20、38の一定の厚さ24、36を変光レリーフ16、34の上に維持する段階とを含む。塗布段階は、コーティング18、36を基体の所定部分52に選択的に塗布するようにできる。コーティング18、36の分散体は、光エンハンサー粒子20、38の各々の大きさを、約10〜13μmに限定するように選択できる。塗布工程は、印刷技術または他の被覆技術、スプレー技術または塗布技術を使用できる。
【0033】
ここに開示、定義された発明は、説明した個々の特徴または明細書および/または図面から明らかな個々の特徴の全ての組合わせに及ぶ。全ての異なる組合せは、本発明の種々の代替例を構成する。ここに記載した実施形態は、本発明を実施するための、そして当業者が本発明を利用可能とする最良の形態を説明するものである。特許請求の範囲は、従来技術によって可能な範囲の代替実施例を含むと解釈されるべきである。
本発明の種々の特徴は特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】変光レリーフを有したエンボス加工層を含む基体を具備した本発明の変光装置の断面図である。
【図2】変光レリーフを含んだ基体を具備した本発明の変光装置の断面図である。
【図3】変光装置の基体の所定部分に液体分散体を選択的に塗布した本発明の変光装置の平面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 変光装置
12 基体
14 エンボス加工層
16 変光レリーフ
18 コーティング
20 光エンハンサー粒子
22 接着層および/または保護層
30 変光装置
32 基体
34 変光レリーフ
36 コーティング
38 光エンハンサー粒子
40 保護層および/または接着層
50 変光装置
52 基体の所定の部分
54 基体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変光装置において、
変光レリーフを含む基体と、
溶剤中に多数の光エンハンサー粒子を含み前記変光レリーフ上に設けた液体分散体とを具備した変光装置。
【請求項2】
前記基体は、少なくとも1つの予め決定された部分を含み、前記液体分散体は前記少なくとも1つの部分に選択的に塗布される請求項1に記載の変光装置。
【請求項3】
前記光エンハンサー粒子の各々は、厚さが約10〜30nmで約10〜13μmである請求項1に記載の変光装置。
【請求項4】
前記液体分散体は、前記変光レリーフ上に前記光エンハンサー粒子から成る一定の厚さを提供する請求項1に記載の変光装置。
【請求項5】
前記変光レリーフは、ホログラフィーパターンおよび回折格子の少なくとも一方から成る請求項1に記載の変光装置。
【請求項6】
前記基体はエンボス加工層を含み、前記変光レリーフが該エンボス加工層に形成されている請求項1に記載の変光装置。
【請求項7】
前記光エンハンサー粒子は、アルミニウム、クローム、インジウム、ビスマス、銀、金、アルミニウム酸化物、一酸化珪素、二酸化珪素および亜鉛硫化物の少なくとも1つを含む請求項1に記載の変光装置。
【請求項8】
前記液体分散体は、印刷技術によって前記変光レリーフに塗布するのに適切な粘性を有している請求項1に記載の変光装置。
【請求項9】
前記光エンハンサー粒子は金属フレークである請求項1に記載の変光装置。
【請求項10】
前記基体は第1の屈折率を有し、前記光エンハンサー粒子は第2の屈折率を有しており、該第1と第2の屈折率の差が±0.2よりも大きい請求項1に記載の変光装置。
【請求項11】
前記光エンハンサーフレーク上に塗布した保護層を更に含む請求項1に記載の変光装置。
【請求項12】
前記光エンハンサーフレーク上に塗布した接着層を更に含む請求項1に記載の変光装置。
【請求項13】
前記溶剤は水を含む請求項1に記載の変光装置。
【請求項14】
変光装置において、
変光レリーフを含む基体と、
前記変光レリーフ上に設けられた光エンハンサー粒子とを具備する変光装置。
【請求項15】
前記基体は、少なくとも1つの予め決定された部分を含み、前記液体分散体は前記少なくとも1つの部分に選択的に塗布される請求項14に記載の変光装置。
【請求項16】
前記光エンハンサー粒子は金属粒子である請求項14に記載の変光装置。
【請求項17】
前記光エンハンサー粒子の各々は、厚さが約10〜30nmで約10〜13μmである請求項14に記載の変光装置。
【請求項18】
前記変光レリーフは、ホログラフィーパターンおよび回折格子の少なくとも一方から成る請求項14に記載の変光装置。
【請求項19】
前記基体はエンボス加工層を含み、前記変光レリーフが該エンボス加工層に形成されている請求項14に記載の変光装置。
【請求項20】
前記光エンハンサー粒子は、アルミニウム、クローム、インジウム、ビスマス、銀、金、アルミニウム酸化物、一酸化珪素、二酸化珪素および亜鉛硫化物の少なくとも1つを含む請求項14に記載の変光装置。
【請求項21】
前記基体は第1の屈折率を有し、前記光エンハンサー粒子は第2の屈折率を有しており、該第1と第2の屈折率の差が±0.2よりも大きい請求項14に記載の変光装置。
【請求項22】
前記光エンハンサー粒子上に塗布した保護層を更に含む請求項14に記載の変光装置。
【請求項23】
前記光エンハンサー粒子上に塗布した接着層を更に含む請求項14に記載の変光装置。
【請求項24】
変光装置を強調するための方法において、
変光レリーフを有した基体と、溶剤中に光エンハンサー粒子を含んだ分散体の双方を準備する段階と、
該分散体を前記変光レリーフに塗布する段階と、
前記光エンハンサー粒子の一定の厚さを前記変光レリーフの上に維持する段階とを含む変光装置を強調するための方法。
【請求項25】
前記塗布段階は、前記液体分散体を前記基体の全体より小さい所定部分に選択的に塗布するようにした請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記準備段階は、光エンハンサー粒子の各々の大きさを約10〜13μmに限定するように前記コーティングの分散体を選択することを含む請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記塗布工程は、印刷技術を用いる請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記準備段階は、前記光エンハンサー粒子が金属粒子であるように前記液体分散体を選択することを含む請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−522237(P2008−522237A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543947(P2007−543947)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053819
【国際公開番号】WO2006/059254
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】