説明

保持部材

【課題】平面視形状が異なる商品でも確実に収容保持する。
【解決手段】包装箱10の側壁12A,12Bに沿って配置される一対の側壁部31A,31Bと、側壁部31A,31Bの上端に連続し両側壁部31A,31Bにかけて延びる打抜部36によって区画された一対の第1仕切壁部34A,34Bとを有し、側壁部31A,31Bと第1仕切壁部34A,34Bの各境界部分に折曲線35を設けるとともに、各側壁部31A,31Bに、第1仕切壁部34A,34Bの外側端縁と折曲線35の交点から側壁部31A,31B内の打抜部36にかけて傾斜して延びる第1折込線41と、この第1折込線41より広い傾斜角度で延びる第2折込線42とを設けた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面視形状が異なる商品を包装箱に収容する際に使用する保持部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体を収容したボトルなどの商品は、複数本を纏めて包装箱に収容させて出荷される。この商品は、例えば平面視正方形状をなし、収容可能な容量によって平面視形状(断面積や断面形状)が異なる。そのため、このような商品は、包装箱の内部に収容させる際に、緩衝機能を有する保持部材が用いられる。しかし、平面視形状が異なる複数種の商品毎に保持部材を形成すると、保持部材の種類も多くなる。しかも、使用時には適した保持部材を選択する必要があるため、作業性が悪いという問題がある。また、使用しない保持部材を保管するための保管スペースが必要になる。
【0003】
特許文献1には、外形が不規則な商品でも確実に支持して収容可能な固定材が記載されている。この固定材は、横方向に延びる一対の側壁部の上端に、内向きに折り込まれる弾性片が連設されている。この弾性片がフレキシブルに撓むことにより、内部に収容する商品の形状に拘わらず、商品の外面にフィットさせて商品を支持できる。
【0004】
しかしながら、この固定材は、平面視形状が大きく異なる商品を保持することができない。即ち、形状が若干異なる商品であれば、弾性片がフレキシブルに撓んで商品を支持できるが、形状が大きく異なる場合には、弾性片で確実に支持することはできない。その結果、特に重量がある商品に用いた場合、振動による商品の移動を防ぐことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−89820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、平面視形状が異なる商品でも確実に収容保持できる保持部材を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明の保持部材は、各一対の端壁および側壁を有し、その上下を底蓋および天蓋によって閉塞した包装箱内に配置され、平面視形状が異なる商品を保持する保持部材であって、前記包装箱の側壁に沿って配置される一対の側壁部と、これら側壁部の上端に連続し前記両側壁部にかけて延びる打抜部によって区画された一対の仕切壁部とを有し、前記側壁部と前記仕切壁部の各境界部分に折曲線を設けるとともに、前記各側壁部に、前記仕切壁部の外側端縁と前記折曲線の交点から前記側壁部内の前記打抜部にかけて傾斜して延びる第1折込線と、この第1折込線より広い傾斜角度で延びる第2折込線とを設け、前記第1折込線に沿って折り曲げて前記各仕切壁部を内側に折り込んだ第1収容状態、および、前記第2折込線に沿って折り曲げて前記各仕切壁部を内側に折り込んだ第2収容状態に変更可能としている。
ここで、平面視形状が異なるとは、正方形状、長方形状および円形状などの異なる断面形状は勿論、同一形状であっても断面積(大きさ)が異なるものも含む。
【0008】
この保持部材は、側壁部に傾斜角度が異なる第1および第2折込線を設けているため、第1折込線に沿って折り曲げた第1収容状態と、第2折込線に沿って折り曲げた第2収容状態とで、連続した仕切壁部の傾斜角度が異なる。そのため、平面視形状が異なる商品を確実に収容保持できる。
【0009】
また、平面視形状が小さい商品を収容する第1収容状態では、仕切壁部が商品の外面に当接することにより、弾性的に傾斜角度が変わる。この際、第2折込線に沿って側壁部が折れ曲がり、折曲線および第1折込線の間に位置する第1面が内向きに移動して、商品の外面に当接する。また、第1および第2折込線の間に位置する第2面が内向きに撓む。そして、商品の外面への第1面の当接により、仕切壁部の移動が抑制される。その結果、平面視形状が小さい商品の移動を防止して、確実に保持できる。
【0010】
この保持部材では、前記仕切壁部に、この仕切壁部の外側端縁と前記折曲線の交点から前記仕切壁部内の前記打抜部にかけて傾斜して延びる折込誘導線を設けることが好ましい。このようにすれば、一対の側壁部および各仕切壁部を折曲線に沿って折り曲げた状態で、仕切壁部の上側から商品を圧入することにより、仕切壁部が折込誘導線に沿って下向きに折れ曲がる。その結果、側壁部が第1折込線に沿って折れ曲がるように、内向きに誘導される。よって、収容する商品の平面視形状に応じて予め折込状態を調整する必要はないため、作業性を高めることができる。
【0011】
また、少なくとも一方の前記仕切壁部の外側端に、前記各側壁部の上端に連続し前記仕切壁部と区画線によって区画された第2仕切壁部を更に設け、前記側壁部と前記第2仕切壁部の各境界部分に、前記折曲線を延設するとともに、前記各側壁部に、前記折曲線と前記区画線の交点から前記側壁部の外側端縁にかけて傾斜して延びる第1折込線と、この第1折込線より広い傾斜角度で延びる第2折込線とを設け、前記第1折込線に沿って折り曲げて前記第2仕切壁部を内側に折り込んだ第1収容状態、および、前記第2折込線に沿って折り曲げて前記第2仕切壁部を内側に折り込んだ第2収容状態に変更可能とすることが好ましい。このようにすれば、平面視形状が異なる2以上の商品を1個の保持部材で収容保持できるため、部品点数を削減することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の保持部材では、側壁部に傾斜角度が異なる第1および第2折込線を設けているため、第1折込線に沿って折り曲げた第1収容状態と、第2折込線に沿って折り曲げた第2収容状態とで、平面視形状が異なる商品を確実に収容保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る実施形態の保持部材、包装箱および商品の関係を示す分解斜視図である。
【図2】包装箱に商品を収容した状態を示す断面図である。
【図3】保持部材と平面視形状が異なる商品とを示す斜視図である。
【図4】(A),(B),(C),(D)は保持部材に対して商品を配置する際の段階的な変化を示す断面図である。
【図5】保持部材のブランクを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1および図2は、本発明の実施形態に係る保持部材30を用いた包装箱10を示す。この包装箱10は、平面視形状が異なる所定の商品1A,1Bを保持部材30を使用して収容するものである。
【0016】
図1および図2に示すように、本実施形態で収容する商品1A,1Bは、液体などを収容するボトルである。これらは平面視正方形状をなし、商品1Aの断面積は、商品1Bの断面積より大きい。但し、商品1A,1Bは、平面視が正方形状に限られず、長方形状、その他の多角形状、円形状など、種々のものが適用可能である。また、商品1A,1Bはボトルに限られるものではない。
【0017】
包装箱10と保持部材30は、表ライナおよび裏ライナの間に波状の中しんを配設した周知の段ボール紙を、周知の紙器打抜装置(図示せず)によって連続した一枚のブランクとして打ち抜き、所定部位を折り曲げることによって成形される。
【0018】
包装箱10は、3本の商品1A,1Bを収容するものである。この包装箱10は、横方向に交互に連続する各一対の端壁11A,11Bと側壁12A,12Bを有する平面視筒状の外周壁を備えている。この外周壁は、下端開口が底蓋14によって閉塞され、上端開口が天蓋17によって閉塞される。なお、端部に位置する側壁12Aの縁には、反対側の端部に位置する端壁11Bの縁に貼着するための糊代部13が連設されている。
【0019】
底蓋14は、端壁11A,11Bの下端縁に連設した内フラップ15と、側壁12A,12Bの下端に連設した外フラップ16とで構成される。天蓋17は、端壁11A,11Bの上端縁に連設した内フラップ18と、側壁12Aの上端縁に連設した蓋フラップ19と、側壁12Bの上端縁に連設した係止フラップ21とで構成される。蓋フラップ19の先端には係止片20が連設され、係止フラップ21には係止片20が係止する係止穴部22が設けられている。また、係止フラップ21には、内向きに折り込む折込壁23が連設され、この折込壁23に位置決め壁24が更に連設されている。そして、この位置決め壁24には、ボトルの首(キャップの部分)を位置決めするための位置決め穴25が設けられている。
【0020】
なお、底蓋14および天蓋17は以上の構成に限定されず、別体で構成するなど、希望に応じて変更が可能である。また、底蓋14は、側壁12Aを端壁11Aに対して折り曲げ、端壁11Bを側壁12Bに対して折り曲げた重畳状態で、端壁11A,11Bおよび側壁12A,12Bを矩形状をなすように広げることにより、自動的に閉塞するようにした所謂底ワンタッチ封緘方式としてもよい。
【0021】
保持部材30のブランクは、図5に示すように、薄墨を付した左右一対の側壁部31A,31Bと、中央に位置する一対の第1仕切壁部34A,34Bと、中央上側に位置する第2仕切壁部37と、中央下側に位置する第3仕切壁部38とを備える。
【0022】
側壁部31A,31Bは、包装箱10の側壁12A,12Bに沿って配置されるものである。本実施形態の側壁部31A,31Bは、組立状態において、後述する仕切壁部34A,34B,37,38の寸法設定により、下端縁が側壁12A,12Bと底蓋14の角部に位置し、上側内向きに傾斜して延びるように配置される。また、側壁部31A,31Bの外側端縁32の下部には、外向きに突出する支持部33が突設されている。
【0023】
第1仕切壁部34A,34Bは、組立状態で側壁部31A,31Bの上端に連続するものである。2面の第1仕切壁部34A,34Bを面一とした平面視形状は、断面積が大きい商品1Aの平面視形状を収容可能な正方形状をなす。これら第1仕切壁部34A,34Bと側壁部31A,31Bの各境界部分には、直線状に延びる折曲線35が設けられている。また、各第1仕切壁部34A,34Bは、両側の側壁部31A,31Bにかけて直線状に延びる打抜部36によって区画されている。本実施形態の折曲線35は、段ボール紙の肉厚を圧縮するように罫を入れて形成した折線部上に、所定間隔をもって切断部を設けたリード罫により構成している。また、打抜部36は、段ボール紙に刃を入れて設けた切断線により構成している。なお、折曲線35の切断部は、打抜部36との交点には設けない構成としている。
【0024】
第2仕切壁部37は、上側に位置する第1仕切壁部34Aの外側端に設けられ、第3仕切壁部38は、下側に位置する第1仕切壁部34Bの外側端に設けられている。これら第2および第3仕切壁部37,38は、第1仕切壁部34A,34Bと同様に、組立状態で側壁部31A,31Bの上端に連続するものである。これら第2および第3仕切壁部37,38と側壁部31A,31Bの各境界部分には、前述した折曲線35が直線状をなすように延設されている。また、第2および第3仕切壁部37,38と第1仕切壁部34A,34Bとは、直線状に延びる区画線39によって区画されている。この区画線39は、打抜部36と同様の切断線により構成している。なお、折曲線35の切断部は、区画線39との交点には設けない構成としている。さらに、第2仕切壁部37には、円形状をなすように打ち抜いた貫通穴40が設けられている。
【0025】
この保持部材30には、第1から第3の仕切壁部34A,34B,37,38を側壁部31A,31B間に折り込むための折込線41〜44が設けられている。具体的には、側壁部31A,31Bには、第1仕切壁部34A,34Bの外側端縁である区画線39と折曲線35の交点から、側壁部31A,31B内に延設された打抜部36にかけて傾斜して延びる第1折込線41と、第1折込線41より広い傾斜角度で延びる第2折込線42とが設けられている。また、側壁部31A,31Bには、折曲線35と区画線39の交点から側壁部31A,31Bの外側端縁32にかけて傾斜して延びる第1折込線43と、第1折込線43より広い傾斜角度で延びる第2折込線44とが設けられている。第1折込線41,43は、折曲線35とのなす角が45度未満の鋭角な傾斜角度で延びるものである。第2折込線42,44は、折曲線35とのなす角が第1折込線41,43より鈍角な傾斜角度で延びるものである。本実施形態では、2パターンの収容状態に変更可能とするため、第1折込線41,43の傾斜角度(例えば23度)は、第2折込線42,44の傾斜角度(例えば46度)の略半分としている。この第2折込線42,44に沿って側壁部31A,31Bを折り曲げると、各仕切壁部34A,34B,37,38が垂直方向に延びるように、第2折込線42,44の傾斜角度が設定される。
【0026】
折込線41〜44は、折曲線35と同様のリード罫により構成している。なお、打抜部36は、その端部が第2折込線42の端部に位置するように形成されている。また、支持部33は、第2折込線44の端部から突出するように形成されている。さらに、第1折込線41,43は、両端に切断部が位置しないように構成している。また、第2折込線42,44は、折曲線35と区画線39の交点の側の端に切断部が位置しないように構成し、打抜部36の側の端に円弧状に湾曲させた切断部が位置するように構成している。
【0027】
また、保持部材30には、各仕切壁部34A,34B,37,38に、折込線41〜44に沿って折り曲げるための折込誘導線45,46が設けられている。第1仕切壁部34A,34Bの折込誘導線45は、第1仕切壁部34A,34Bの外側端縁である区画線39と折曲線35の交点から、第1仕切壁部34A,34B内の打抜部36にかけて傾斜して延びるように設けられている。第2および第3仕切壁部37,38の折込誘導線46は、区画線39と折曲線35の交点から、第2および第3仕切壁部37,38の端縁にかけて傾斜して延びるように設けられている。これら折込誘導線45,46は、折曲線35とのなす角が第1折込線41,43の傾斜角度より小さい鋭角な傾斜角度(例えば16度)で延びるように設けられている。また、折込誘導線45,46は、折曲線35と同様のリード罫により構成している。
【0028】
このように構成した保持部材30のブランクは、図3および図4(A)に示すように、折曲線35に沿って仕切壁部34A,34B,37,38に対して側壁部31A,31Bを折り曲げた状態で、包装箱10内に配置される。そして、第1仕切壁部34A,34B上、第2仕切壁部37上、および、第3仕切壁部38上に商品1A,1Bを配置し、商品1A,1Bを上側から圧入することにより収容保持できる。
【0029】
具体的には、商品1A,1Bを上側から圧入すると、まず、図4(B)に示すように、折込誘導線45に沿って第1仕切壁部34A,34Bが下向きに折れ曲がる。これにより、折曲線35を介して連続した側壁部31A,31Bが第1折込線41に沿って折れ曲がるように、内向きに誘導される。そして、引き続いて商品1A,1Bを圧入すると、図4(C)に示すように、側壁部31A,31Bが第1折込線41に沿って折れ曲がった第1収容状態となる。また、断面積が大きい商品1Aの場合、引き続いて圧入することにより、図4(D)に示すように、側壁部31A,31Bが第2折込線42に沿って折れ曲がった第2収容状態となる。なお、第2および第3仕切壁部37,38に対して商品1A,1Bを収容させた場合も同様である。
【0030】
断面積が小さい商品1Bを収容する第1収容状態では、図4(C)に示すように、第1仕切壁部34A,34Bが内側下向きに傾斜した状態をなす。そして、打抜部36による下端(切断)縁には商品1Bの外面が当接することにより、第1仕切壁部34A,34Bの傾斜角度が弾性的に変わる。この際、第2折込線42に沿って側壁部31A,31Bが折れ曲がり、その折曲部分を支点として折曲線35および第1折込線41の間に位置する第1面47が内向きに移動し、商品1Bの外面に当接する。また、第1および第2折込線41,42の間に位置する第2面48が内向きに撓む。そして、商品1Bの外面への第1面47の当接により、第1仕切壁部34A,34Bの移動が抑制される。その結果、商品1Bの移動を防止して、確実に保持できる。
【0031】
また、断面積が大きい商品1Aを収容する第2収容状態では、図4(D)に示すように、第1仕切壁部34A,34Bが垂下した状態をなす。そして、第1仕切壁部34A,34Bに商品1Bの外面が当接(面接触)し、第1および第2面47,48が内側に折り込まれた状態をなす。これら第1および第2面47,48の張力により、第1仕切壁部34A,34Bの更なる移動が抑制される。その結果、商品1Bの移動を防止して、確実に保持できる。
【0032】
このように、本発明の保持部材30では、側壁部31A,31Bを第1折込線41,43に沿って折り曲げて各仕切壁部34A,34B,37,38を内側に折り込んだ第1収容状態、および、側壁部31A,31Bを第2折込線42に沿って折り曲げて各仕切壁部34A,34B,37,38を内側に折り込んだ第2収容状態に変更可能としている。そして、第1および第2収容状態では、連続した仕切壁部34A,34B,37,38の傾斜角度が異なるため、その間に平面視形状が異なる商品1A,1Bを確実に収容保持できる。
【0033】
また、各仕切壁部34A,34B,37,38には折込誘導線45,46を設け、商品1A,1Bを上側から圧入するだけで各収容状態に変移可能としている。即ち、収容する商品1A,1Bの平面視形状に応じて予め折込状態を調整する必要はないため、作業性を高めることができる。中央の収容部の両側にも収容部を形成しているため、3本の商品1A,1Bを平面視形状に拘わらず1個の保持部材30で収容保持できるため、部品点数を削減することができる。
【0034】
なお、本発明の保持部材30は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0035】
例えば、第1仕切壁部34A,34Bからなる第1収容部の両側に、第2および第3仕切壁部37,38からなる第2および第3収容部を形成したが、第3仕切壁部38は設けることなく、2本の商品1A,1Bを収容可能としてもよい。勿論、第2仕切壁部37も設けない構成として、1本の商品1A,1Bを収容可能としてもよい。
【0036】
また、前記実施形態では、打抜部36を隙間が形成されない切断線により構成したが、所定の隙間が形成される溝により構成してもよい。さらに、打抜部36は、全てを切断するのではなく、部分的に連続部を設け、商品1A,1Bの収容により連続部を破断する構成としてもよい。さらにまた、前記実施形態では、区画線39を切断線により構成したが、ハーフカット線により構成してもよいうえ、罫を入れて形成した折線により構成してもよい。そして、前記実施形態では、折曲線35、折込線41〜44および折込誘導線45,46をリード罫により構成したが、折線によって構成してもよい。また、これら折込誘導線45,46は、設けない構成としてもよい。
【0037】
さらに、前記実施形態では、第1折込線41,43および第2折込線42,44により、収容状態を2段階で変更可能としたが、第3折込線を設けることにより3段階で変更可能としてもよく、4段階以上の変更を可能としてもよい。また、前記実施形態のように2以上の収容部を形成する場合には、各収容部で変更可能な数が異なるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1A,1B…商品
10…包装箱
11A,11B…端壁
12A,12B…側壁
14…底蓋
17…天蓋
30…保持部材
31A,31B…側壁部
32…外側端縁
34A,34B…第1仕切壁部
35…折曲線
36…打抜部
37…第2仕切壁部
38…第3仕切壁部
39…区画線
41…第1折込線
42…第2折込線
43…第1折込線
44…第2折込線
45…折込誘導線
46…折込誘導線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各一対の端壁および側壁を有し、その上下を底蓋および天蓋によって閉塞した包装箱内に配置され、平面視形状が異なる商品を保持する保持部材であって、
前記包装箱の側壁に沿って配置される一対の側壁部と、これら側壁部の上端に連続し前記両側壁部にかけて延びる打抜部によって区画された一対の仕切壁部とを有し、
前記側壁部と前記仕切壁部の各境界部分に折曲線を設けるとともに、
前記各側壁部に、前記仕切壁部の外側端縁と前記折曲線の交点から前記側壁部内の前記打抜部にかけて傾斜して延びる第1折込線と、この第1折込線より広い傾斜角度で延びる第2折込線とを設け、
前記第1折込線に沿って折り曲げて前記各仕切壁部を内側に折り込んだ第1収容状態、および、前記第2折込線に沿って折り曲げて前記各仕切壁部を内側に折り込んだ第2収容状態に変更可能としたことを特徴とする保持部材。
【請求項2】
前記仕切壁部に、この仕切壁部の外側端縁と前記折曲線の交点から前記仕切壁部内の前記打抜部にかけて傾斜して延びる折込誘導線を設けたことを特徴とする請求項1に記載の保持部材。
【請求項3】
少なくとも一方の前記仕切壁部の外側端に、前記各側壁部の上端に連続し前記仕切壁部と区画線によって区画された第2仕切壁部を更に設け、
前記側壁部と前記第2仕切壁部の各境界部分に、前記折曲線を延設するとともに、
前記各側壁部に、前記折曲線と前記区画線の交点から前記側壁部の外側端縁にかけて傾斜して延びる第1折込線と、この第1折込線より広い傾斜角度で延びる第2折込線とを設け、
前記第1折込線に沿って折り曲げて前記第2仕切壁部を内側に折り込んだ第1収容状態、および、前記第2折込線に沿って折り曲げて前記第2仕切壁部を内側に折り込んだ第2収容状態に変更可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保持部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−32174(P2013−32174A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169138(P2011−169138)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】