説明

偏光解析測定方法および装置

【課題】極めて厚さの薄い対象物の偏光解析測定方法、および、偏光解析測定装置の提供。
【解決手段】入射媒体中に配置されたサンプルおよび配置された支持体からなる組合わせの偏光解析パラメータが処理され、収束光で交差反射される偏光器および検出器の間で観察され、支持体は基材および基材の複数の層を含み、その偏光解析特性が知られており、前記支持体の偏光解析特性はサンプルの偏光解析パラメータの変化がそのような支持体が存在せずに生成されるコントラストよりも大きなコントラストを伴い表示されようにしており、空間分解能も備わっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は偏光解析測定方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光を受け取りまた反射するサンプルは、一般的にそれにより偏光を生じる。
【0003】
その性質を用いて、通常ΨまたはΔで示されるその偏光解析パラメータの測定により、前記サンプルを視覚化し、あるいは特徴を示すことができる。
【0004】
この観点において、例えばAzzamおよびBasharaにより1979年に出版された書籍を参照することができる。
【0005】
まず、パラメータΨおよびΔの正確な偏光解析測定(偏向解析法)ならびに特に水面における極めて薄いフィルムの精密な表示(偏向角顕微鏡法)を提供するために、偏向角(Brewster角)におけるフレネル係数rpの消去を処理することが検討されてきた。
【0006】
また、サンプル範囲に一致するパラメータΨおよびΔを測定するために単一入射と単一方位角に基づき前記範囲を照射することが検討されてきた。
【0007】
本発明のフレームワーク内の目的は、座標xおよびyで定義されるサンプルの複数ポイントのパラメータΨおよびΔに対する同時的な処理方法を提供することである。これはサンプルの偏光解析二次元表示または偏光解析二次元測定と呼ばれる。
【0008】
さらに、本発明は光学反射顕微鏡のもとで観察、表示、測定されうる小サンプルに対して適するものである。それは従来の顕微鏡法、微分干渉コントラスト顕微鏡法および蛍光顕微鏡法である。
【0009】
この型の顕微鏡観測は、一つには照明ビームおよび測定ビーム(または反射ビーム)といったビームが小口径の平行ビームである偏光解析測定の通常条件と比べて、顕微鏡レンズが広口径のディジタル式絞りを有するために著しく異なる観測条件を作り出すことにより、また一つには多くの場合に照明ビームが垂直入射、すなわち入射角範囲の周囲に一律に分散し偏光解析法にほとんど役立たないことにより特別な制約をもたらす。
【0010】
また、防眩性支持体の使用に基づいた表示方法は既に提案されているが、それらは支持体の「非干渉反射率」に依存するものであった。既に提案されている支持体は、非偏光光または入射面と相対的に一定の偏光方向を伴う偏光光に対して防眩性を有するもので、顕微鏡の利用には不適合である。本原理は以下の式(数4)の二番目の構成部の最小化に基づく。
【0011】
【数4】

ここでrp およびrsは、xおよびyにより絶対的に決定される支持体上の各偏光の複素反射係数であり、ΦN(θ,NP )は非偏光光において入射角θに対して反射した標準化放射束である。
【0012】
完全な消去は、両フレネル係数を|rp|=|rs|=0と置いた極めて限定された条件下でのみ可能であることが明らかである。完全な消去の条件、|rp + rs|=0は両フレネル係数間の関係に単に変形されることにより、より融通性をもつ。
【0013】
【数6】

【0014】
また偏光光に対する防眩性支持体が偏光解析器の性能を高めるために提案されているが、今日まで偏光解析法および光学顕微鏡法の両立は困難であると考えられてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで本発明の目的は、市販の光学顕微鏡の使用に対応する観測条件において光学顕微鏡のもとでは見えないような極めて厚さの薄い対象物の偏光解析測定方法を提供することである。
【0016】
これにもかかわらず、本発明により顕微鏡のもとで対象物を可視化し、同時にその厚さと指数とを測定することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この目的を達するために、調査対象物は特殊な支持体上に置かれ、精密な調査に基づいた調査対象物と支持体との組み合わせが「サンプル」と呼ばれるセットを形成し、それにより対象物の表示を導く。
【0018】
この観点から、支持体は複数の層でカバーされた基材からなり、そのためには一つには最終層の厚さeがd2/de2[Ln|rp+rs|]=0の条件を確実に満たしており、もう一つにはeの価の範囲において絶対値|rp+rs|により得られる最小値が可能な限り小さいことを条件とする。
【0019】
同様に、それらの調整される条件下で対象物が存在することで、支持体のパラメータΨおよびΔが光学顕微鏡で測定可能である場合には、測定されたサンプルのパラメータΨおよびΔから対象物の光学的性質が抽出されうる。
【0020】
従って、支持体はサンプルの本質的なパラメータの攪乱を僅かなものに留めるために、サンプルのパラメータΨおよびΔの感度が小さな入射角に対して極めて広く、さらに偏向角(Brewster角)と大きく異なることを条件として設計され、またさらに提案される表示および測定方法は、顕微鏡の光線の幾何学的外形がそれらの偏光解析特性に適合するように設計される。
【0021】
微分干渉顕微鏡(DIC)(レンズの後部焦点面の近接部に差込んだ装置、例えばノマルスキー装置やスミス装置による)が導入された好ましい実施例においては、方位角ψ(ファイ)=0に従って直線的に偏光された照明ビームはDIC装置により方位角ψ(ファイ)=45°および方位角ψ(ファイ)=−45°および相互に相対的な微小価Δdによる側面補正に従って直線的に偏光された二つのビームに分割され、それらの両偏光に結びついた両波面はサンプル上での反射において、対象物の均一性に左右される相変位を受け、その後にそれらの相変位がDIC装置中を通過し、偏光器と交差接続された検出器内に返送される間に色または光強度変化に変換される。この観測の形態においては、対象物のコントラストはDIC装置に組み込まれた補償板の補整により最適化される。この補整は干渉を生じる装置において、すなわち消去の質が表示の質を適切な条件とする検出器において位相シフトを補整することで、サンプルの非関与範囲により反射された両ビーム間の干渉を消去するものである。この消去の数学的条件は前述のものと同様で、すなわちrp + rs=0である。この観測形態における積層層の最外層の厚さe上の極大感度の条件はd2/de2[Ln|rp+rs|]=0である。
【0022】
従って提案の表示方法は、DIC装置が顕微鏡に包含される場合も含めて、交差接続された偏光器および検出器の間の顕微鏡による観察について全体として最適である。
【0023】
従って本発明は、対象物および配置された支持体からなる前記セットの偏光解析パラメータが処理され、収束光で交差反射される偏光器および検出器の間で観察される、入射媒体中に配置されたサンプルの偏光解析二次元表示装置に関連する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明によると、
・支持体は基材および複数の層を含み、その偏光解析特性が知られており、
・前記支持体の偏光解析特性は、対象物に起因するサンプルの偏光解析パラメータの変化が、そのような支持体が存在せずに生成されるコントラストよりも大きなコントラストを伴い表示されるようなものである。
【0025】
本発明は、以下の詳細により明示され、また個々にあるいは技術的に可能なそれらの組み合わせによる特性に関連し、
・サンプルは顕微鏡レンズといった広口径のレンズを通して照射され、
・前記顕微鏡が微分干渉コントラストを伴う顕微鏡であり、
・前記顕微鏡が蛍光顕微鏡である。
【0026】
本実施例はナノサイズの対象物の表示または検出について最も有効である。次に目的は溶解せずに表示することである。それは特に、あらゆる線状の対象物、すなわち顕微鏡の垂直分解能よりも量的に隔たっており、長さが1ミクロンよりも大きい対象物(ポリマー、微小管、コラーゲン、バクテリア、DNA,RNA,カーボン、ナノチューブ、ナノワイアー、その他)を可視化することを可能にする。
・前記対象物に接する層の厚さeは、支持体の複素反射係数rp およびrsが条件d2/de2[Ln|rp+rs|]=0を確実に満たすようなものであり、
・前記支持体の光学特性が、eの価の範囲において絶対値|rp+rs|により得られる最小値が可能な限り小さいようなものであり、
・前記装置が多色光源を備え、
・前記装置が単色光源を備え、
・前記基材がシリコン製であり、
さらに一般的には、基材は有利には金属または光学指数の実数部が3.3以上の半導体吸収性の媒体であり、
・前記積層層が単層からなり、
この層は有利には無機物であり、適切な比率のSiO/SiO2の混合物である。
・前記層がシリカの単層であり、
・前記シリカ層の厚さが1025オングストローム(Å)のオーダーで、入射媒体が単に空気であり、
・前記層がフッ化マグネシウムの単層であり、
・MgF2層の厚さが1055オングストローム(Å)のオーダーで、入射媒体が単に空気であり、
・前記層がポリマーの単層であり、
・前記層が光学指数が実質的に1.343に等しいポリマーの単層で、入射媒体が単に空気であり、
・前記層が光学指数が実質的に1.74に等しい無機物の単層で、入射媒体が単に水であり、
・前記層が光学指数が実質的に1.945に等しい無機物の単層で、入射媒体が光学指数1.5である単に油であって、
・前記層が不連続で、光学指数が1.343のシリカブロックで構成されており、層の厚さが同一の高さで表され、横断面寸法が1ミクロンよりも極めて小さく、入射媒体が単に空気であり、
・前記層が光学指数が実質的に1.343のメソ孔隙質またはナノ孔隙質の無機物または有機物の単層で、入射媒体が単に空気であり、
・前記層が光学指数が実質的に1.343の無機物エーロゲルで、入射媒体が単に空気であり、
・前記装置が入射角の周囲でサンプルの照明光円錐を限定しうるよう顕微鏡の軸周囲で調整可能な縦スロット絞りを備えた顕微鏡を備えており、
・前記対象物が薄いフィルムであり、前記積層層が、傾斜を付けられその厚さが表層に沿う方向Xに沿って単調に変化する単層を備える。
【0027】
本方法および本表示装置はあらゆる光学的走査顕微鏡法において、あらゆる非可視光光学技術(紫外線または赤外線)に対し、あらゆる分光技術に対し、あらゆる非線形光学技術に対し、あらゆる拡散または回折技術に対し、また全てのそれらの組み合わせに対して適合され、有利に適用されうる。
【0028】
本発明の蛍光顕微鏡法への実施は特に有効である。実際に蛍光性サンプルにより放射された光の偏光は、多くの場合で入射ビームの偏光と異なる。従って本発明の装置が特に感度を有する点において、蛍光性マーカーは光の偏光解消を生じる。さらに、本発明の装置自体の入射光の前記消去要素が、蛍光性シグナルに付随するノイズを相当量減少させる。
【0029】
最終的に、本発明の蛍光顕微鏡への本実施例は同一の蛍光性対象物の中から、偏光解消光に特異な分子環境と合致する対象物を検出することを可能とする。
【0030】
本実施例は蛍光性媒体に浸された表層の観測に対して特に有効である。またハイブリダイゼーション(hybridization)動力学の観測を含めたバイオチップの蛍光性シグナルの判読に極めて有利である。
【0031】
また本発明は測定方法に関し、
・表示装置が方向Xに沿って二つの要素にカットされ、
・薄いフィルムがそれらの要素上に正確に置かれ、
・両要素が、それぞれの要素の周囲に有色の干渉縁を形成するために、多色光により照明される偏光顕微鏡のもとで交差反射した偏光器および検出器の間に配置され、
・前記要素の各自に個々に形成された干渉縁の補正価が、それにより各要素の内の一つに配置された層の特性を推定するために測定される。
【0032】
さらに本発明は上記のように設計され、支持体がPetri
boxの底部に存在するサンプルの表示装置に関する。
【0033】
さらに本発明は上記のように設計され、サンプルが各ブロックまたはマトリックス中の水が積層層の最終層を形成しうるマルチセンサ・マトリックスを有するサンプルの表示装置に関する。前記マルチセンサはバクテリア・チップ、ウィルス・チップ、抗原チップ、抗体チップ、蛋白質チップ、DNAチップ、RNAチップ、または染色体チップであってよく、その結果前記装置が並列読み取り装置を構成する。
【0034】
また本発明はサンプルの像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴う、サンプルの偏光解析測定方法に関し、
・サンプルが絞りを通過して直線的に偏光された照明ビームにより照射され、
・サンプルにより反射される光が偏光-検出器により検出され、偏光器の偏光方向に相対的なその偏光方向の相対方位φにより特性を示す。
・前記サンプルの反射光強度が照明ビームおよび偏光-検出器の偏光の相対回転角により調整される。
【0035】
本発明によると、
・照明ビームの絞りが単一の入射角を形づくる前記ビームの中心線に中心に合せたリングであり、
・サンプルから得られた像の各点で同時に平均反射放射束φ(x,y)およびその振幅変調φ(x,y)が測定され、
・φ(x,y)およびφ(x,y)の測定が、それによりサンプルから得られた像の各点で同時に偏光解析パラメータΨ(x,y)とΔ(x,y)ならびに反射係数|rs|2(x,y)の二つの組を推定するために以下の二式、

に基づいて処理され、
・φ(x,y)およびφ(x,y)の測定が、それにより単偏光パラメータΨ(x,y)およびΔ(x,y)による組sin(2Ψ)cosΔを推定するために以下の式、

に基づいて処理される。
【0036】
可能であれば、以下の測定段階において、
・前記偏光器に相対的な前記検出器の方位がπを法としてπ/2と異なる価にセットされ、
・前記照明ビームの絞りが顕微鏡の光軸の周囲で調整可能なスロットで、単一の入射角を形づくるリング上に重ね合わされ、
・前記反射ビームの光強度が少なくとも二つの、異なり重複しないスロットの方向について測定される。
・上述の光強度の測定は以下の関連性、

に基づいて処理され、
・従って両偏光解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)の価、および反射係数要素の価|rp|および|rS|がサンプルの各点で同時に推定される。
可能であれば、以下の相補的な段階において、
・前記検出器がたとえばφ=0といった、前記偏光器に対して非垂直な方位に固定され、
・前記照明ビームの絞りが顕微鏡の光学軸の周囲で調整可能なスロットで、
入射の単一角を形づくるリング上に重ね合わされ、
・前記スロットの方位ψ(ファイ)=0およびψ(ファイ)=π/2の両方について反射光強度が測定され、
・それらの光強度の測定が、それらの比の平方根をとることでtanΨを得るために以下の三式、

により処理される。
【0037】
可能であれば、以下の測定段階において、
・偏光器に相対的な検出器の方向がπを法としたπ/2と異なる価にセットされ、
・前記反射光強度が光学軸周囲の絞りの回転角Dにより調整され、
・前記平均反射放射束φ(x,y)およびその振幅変調φ(x,y)がサンプルの各点で同時に測定され、
・φ(x,y)およびφ(x,y)の測定が、両偏光解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)、ならびに反射係数の要素|rp|および|rS|を推定するために以下の式、

に基づいて処理される。
【0038】
可能であれば、以下の補完的な段階において、
・前記偏光器に相対的な検出器の方位がφ=0にセットされ、
・前記反射光強度が前記光軸の周囲で絞りDの回転により調整され、
・前記平均反射放射束φM(x,y)およびその振幅変調φm(x,y)が前記サンプルの各点で同時に測定され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定が、前記偏光解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)の両方、ならびに前記反射係数の要素|rp|および|rs|を推定するために、以下の式、

に基づいて処理される。
【0039】
また本発明はサンプルの像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴う、サンプルの偏光解析測定方法に関し、
・サンプルが絞りを通過して直線的に偏光された照明ビームにより照射され、
・サンプルにより反射される光が偏光-検出器により検出され、偏光器の偏光方向に相対的なその偏光方向の相対方位φにより特性を示す。
・前記サンプルの反射光強度が照明ビームおよび偏光-検出器の偏光の相対回転角により調整される。
【0040】
本発明によると、
・前記照明ビームの絞りが中心を前記ビームの中心軸に合せたディスクであり、
・前記サンプルの得られた像の各点で同時に前記平均反射放射束φ(x,y)およびその偏角φ(x,y)が測定され、
・前記φ(x,y)およびφ(x,y)の測定が、それにより前記サンプルの得られた像の各点で同時に有効偏光解析パラメータΨeff(x,y)およびΔeff(x,y)ならびに有効係数反射|rseff|2(x,y)の二つの組を推定するために以下の二式、

に基づいて処理され、
・前記φ(x,y)およびφ(x,y)の測定が、それにより単一の有効偏光解析パラメータΨeff(x,y)およびΔeff(x,y)のsin(2Ψ)cosの組を推定するために以下の式、

に基づいて処理される。
【0041】
また本発明は水平空間分解能を有する顕微鏡のもとでの偏光解析測定装置に関し、
本装置によると、
・レンズの各側の照明鏡とサンプルとの間に取り付けられる単独の偏光器を備えるのみであり、
・前記絞り面において回転するスロットを備え、該スロットは、その異なった三方向に対する少なくとも三回の測定を用いて前記サンプルの偏光解析パラメータを抽出することを可能とするリング絞りに重ねあわされており、それらの三回の測定に適用される式、

においてパラメータrs、Ψ、Δが以下の式、

で表される全入射角についての平均値により導かれる有効パラメータである。
【0042】
本装置によると、
・前記偏光器および前記検出器がセットの相対的な方向を有し、
・前記絞りが空孔またはリングであり、
・前記レンズの後部焦点面の像がバートランド・レンズにより接眼レンズの焦点面対象物中に形成され、
・一つのCCDカメラまたは可能であれば3CCDが前記平面に配置され、
・CCDカメラの各点、可能であれば3CCDカメラの各点および各色について得られた光強度の測定が、前記サンプルの偏光解析パラメータのセットを直接的に得るために一般式、

に基づいて処理される。
【0043】
本装置によると、
・レンズの後部焦点面の像がバートランド・レンズにより接眼レンズの焦点面対象物中に形成され、
・CCDカメラが前記平面上に配置され、
・CCDカメラの各点で得られた光強度の測定がサンプルの偏光解析パラメータ値のセットを直接的に得るために一般的公式、

に従い処理される。
カメラが3CCDカラー・カメラであり、各点における光強度の測定が各色について実行され処理される。
有利には、調査対象物は支持体上に配置される。対象物に接する積層層の厚さeは、複素反射係数rpおよびrsが条件d2/de2[Ln|rp+rs|]=0を確実に満たす。
【0044】
好ましくは、対象物は光学的性質が一連のeの価の範囲を通して絶対値|rp+rs|による極小値が可能な限り小さいようなものである支持体上に置かれる。
【0045】
本発明の実施例は添付の諸図面の参照によってより正確に説明される。
【実施例】
【0046】
本発明の説明は図1および2の記載を用いて行われる、ここで(p)はサンプル上の入射角θの範囲を通過する光の偏光ベクトルである。
さらに、サンプル1は測定を行う組立部を示し、このサンプルは入射媒体3を介してレンズ2から離されている。サンプル1は入射媒体、調査対象物4(表示される物質)、最外層6がサンプルと接触する層である積層層における単層5、および基材7を備える。積層層および基材が支持体8を形成する。
【0047】
図4Aおよび図4Bは本発明により使用可能となる装置を表示したものであり、前記と同じ指示数字を用いて同様の要素が示されている。
【0048】
ここで、等方向性をもつ平面であると仮定されたサンプル1が反射機能をもつ光学顕微鏡のもとに配置される。前記顕微鏡はレンズ10および、少なくとも二つのレンズ12および13を備えかつレンズ10の後部焦点面のレンズ13と複合した絞りまたは瞳11を備えた図4A上に破線で表されるケーラー型照明系を取付けられる。偏光器Pは半反射板15によりサンプルに向けられた光を偏光する。偏光器Pによる方向付けは参照基準として用いられる。対象物により送られた光は検出器Aの対象となる。
【0049】
図4Bは微分干渉コントラスト(DIC)顕微鏡の実施例に対応しており、補償板およびウォラストン板プリズムもしくはNomarksiプリズムからなる偏光エレメント16を備える。
【0050】
さらに公知のように、またそれが直線偏光を円偏光に置き換えることが可能である。
【0051】
ここで、交差接続された偏光器と検出器の代わりに、半透明鏡、第一の偏光器、1/4波長板(λ/4)、レンズ、サンプル、ここでフィードバックとして再び前記レンズ、前記1/4波長板(λ/4)、上記の偏光器および半透明鏡が存在する。
【0052】
微分干渉コントラスト顕微鏡の場合には、ここで半透明鏡、偏光器、偏光エレメント、1/4波長板、レンズ、サンプル、ここでフィードバックとして再び前記レンズ、前記1/4波長板、前記偏光エレメント、上記の偏光器および半透明鏡が存在する。
【0053】
光線範囲の入射角はθである。前記顕微鏡は光路上のサンプルの両側に位置して直線偏光器および検出器を取付けられる。照明は反射投影される単色光である。検出器は回転して偏光器と角φを形成する。標準化された反射放射束Φが基準放射束に対する反射放射束の比として測定される。基準放射束は前記偏光器および検出器がない場合には、仮定上サンプルの完全な反射による同様に調整された同一の装置により得られる。サンプルの完全な反射は、rp=rs=1であるような平行(p)および垂直(s)偏光に対するフレネル(Fresnel)複素係数により規定される。あらゆる角φに対して、
【0054】
【数1】

である。
【0055】
偏光器および検出器が交差接続(φ=π/2)である特殊な場合には、前記式は以下のように変形され、
【0056】
【数2】

である。
【0057】
数1の二番目の構成部は直接に解釈されうる。それは二項からなる。
【0058】
第一項、cos2φ(|rp|2+|rs|2)は減衰係数とここで反射率として表される反射光強度係数との積である。このような反射率はrpとrsとの間、すなわち平行と垂直構成要素との間の干渉を無視し、また可能な全ての方位角ψ(ファイ)、すなわち偏光器の方向に相対的な入射面がとりうるすべての方向にわたる角の平均化により得られることから「非干渉性平均反射率」として扱われる。その第一項に限定すると、数1は、光路上の前記サンプルおよび検出器の順序が入れ替えられることにより、ここでのみ表層が吸収エレメントの一部として働くことから得られる反射を提供する。この第一項はφ=π/2の場合、偏光エレメントまたは偏解消エレメントが存在せず、交差接続された偏光器および検出器の間に何も通過しない場合に全体として消去される。
【0059】
数1の第二項はrpとrsとの間の干渉を表す。それは「干渉反射率」と呼ばれる。それは表層による入射ビームを直線偏光から長円偏光に変換する偏光解消を意味する。この楕円率はそれぞれの方位角に対して、すなわち偏光器の方向に伴う角ψ(ファイ)により規定されるそれぞれの入射面に対して異なり、前記第二項は放射光の円錐形状からもたらされる平均反射率を表す。第二項は全方位角の寄与が互いに打ち消しあうφ=π/4において、またrp=−rsにおいて消滅する。それは平行な偏光器および検出器の間の総反射率を減少させ、また二者が交差接続されたときには増大させる。
【0060】
本発明品である本表示技術は、この第二項を直接に処理するものである。本技術はφ=π/2を選択し、数1の第二項は単一の存在のみを残す。より精巧な説明においては、非干渉性反射率の消去もしくは準消去が本発明の基礎をなす。「干渉反射率」はまた、反射された偏光の楕円率(入射方位角ψ(ファイ)の関数)から生じることから「偏光解析反射率」とも呼ばれる。
【0061】
数1に相当する式は、
【0062】
【数3】

である。
【0063】
前記式が偏光エレメントの存在により得られた信号を変更エレメントの存在なしに得られた信号、すなわち第一項のみにより与えられる非偏光光と同価にする。それは以下のように記され、
【0064】
【数4】

である。
【0065】
偏光器が存在する場合には、なお数3で示されたようにφ=π/4と置くことにより実験的に上記の価に接近することが可能である。
【0066】
前記表層上に置かれ薄いフィルム形状である調査対象物4の周辺部を表示するために、集合した光強度が、IFおよびISと表される薄フィルムおよび露出した表層の観測により処理される。それらは対応する標準化放射束に対応する。
前記フィルムの周辺部のコントラストは、
【0067】
【数5】

で表される。
【0068】
前記フィルムを正確に表示するために、Cは最適化されうるもので、それによりIF/ISの比は最大値 (IS→0のときコントラスト1に向かう)
となり、もしくは最小値(IF→0のときコントラスト‐1に向かう)となる。ここで前記表層またはフィルムを消去することが必要である。従って、細心の注意を払うべきプロセスは、一つには正確な消去に、もう一つには選択的な消去に基礎を置く。
【0069】
本発明の技術は二つの消去要素を兼ね備える。
i)交差接続された、もしくはほぼ交差接続された偏光器および検出器、
ii)本観測様式に対する反射防止支持体。
数3はこの消去技術の二重の本質を強調する。すなわち交差接続された偏光器および検出器が前記二番目の構成部の第一項を消去し、本発明の反射防止支持体が第二項を消去する。それがここで干渉反射率に対する反射防止支持体として定義することができる。それが本表示技術の第二の基礎である。
ただし良好な消去が高感度の表示に対して十分ではなく、IFまたはISのいずれかが、両方同時にではなく消去されるべきである。表示されるフィルムが極めて薄く、したがって前記表層単独の全物理的パラメータをほとんど攪乱しないようなものである場合、前記消去が重要であることを意味する。換言すると、前記消去が表層の極めて小さな補正によっても損害を受ける。本支持体の反射防止の質における重要な要素が、本表示技術の第三の基礎である。
【0070】
表示プロセスの実行は観測されるフィルムが極めて薄い場合にコントラストとして得られ定量化されうる。そのような場合には、IFおよびISが近接しdI=IF−IS が微分要素に接近する。
【0071】
ここでCは、

のように表わされる。ここでΔeは光学指数が上層の光学指数と同一である場合に仮定されたフィルムの厚さであり、dI/deは積層層の最外層の厚さeに比例する単独の支持体による反射光強度の微分である。前記支持体が誘電体の単層でカバーされた固体基材から成る場合には、従ってeはこの層の厚さである。前記フィルムおよび最外層の誘電体単層が同一の指数をとることは義務的なものではないが、ただし説明を簡明化し、本発明のプロセスが前記フィルムおよび支持体の間の干渉を利用しないことを示す。従って前記フィルムは最外層の単なる厚さの変動として考えることができる。
【0072】
本技術の感度はΔeに対するCの比としてÅ−1単位で表される。
【0073】
【数7】

【0074】
単層によりカバーされた固体に対するrpおよびrsの式は従来式(たとえばAzzamによる書籍参照)による。
【0075】
【数8】

ここでは、考えられる偏光に従ってk=sまたは pであり、
β=2πN1ecos/λ・θ1であり、指標1は前記層を指し、指標2は前記基材、指標0は入射媒体についてである。
【0076】
本式は以下のように表される。
【0077】
【数9】

ここでσijとΠijはそれぞれrij(p)とrij(s)の和および積を表す。
前記和σは期間λ/2における光学的厚さN1eの期間内の関数の和である。その要素|σ|は一般的に各期間内につき二つの極小値および二つの極大値を示す。これはLn|σ|についても同様である。さらに要素|σ|は線形に描写される関数であり極めて規則正しく、eに比例するその微分が顕著なものとなることはない。逆にいうならば、|σ|が0に接近するとき関数Ln|σ|は発散し、数7により与えられる感度は消去が完全な場合に、極小値のいずれかの側で絶対値において顕著なものとなる。コントラストは常に極小値の左側で負となり右側で正となる。そのため極小値を得るための条件は「コントラスト反転の条件」として設計される。
【0078】
要約としては、高感度のコントラスト反転が、eに比例する|rp+rs|の極小値に対応し、|rp+rs|が0に向かう時に極めて高感度のトラスト反転が得られる。
【0079】
数3は蛍光顕微鏡の使用の有意性を強調するものである。すなわち蛍光信号が存在する場合、この蛍光の偏光解消要素が他の両項の消去に影響せずに、数3の右側構成部に付加される。ここで信号/ノイズ比が増大する。またこれはラマン信号に置き換え可能である。
【0080】
また本発明は特殊な支持体に頼ることを必要とせずに機能する偏光解析測定方法にも関する。
偏光解析角ΨおよびΔは以下の式、
【0081】
【数10】

により定義される。
【0082】
以下の四式から任意に選択された二式が、反射率と解析パラメータとの間で有用となる配偶の確立を満たす。
【0083】
【数11】

【0084】
【数12】

【0085】
【数13】

【0086】
【数14】

【0087】
数11は偏光解析パラメータΨが非干渉性反射率の測定により得られることを示す。その他の各式は、第二の偏光解析パラメータΔの決定がさらに干渉性反射率の測定(もしくは両反射率の組み合わせ)を必要とすることを示す。干渉性反射率信号を得ることでΨおよびΔが決定される。
【0088】
本測定は以下の二段階により行われる。
i)第一段階は検出器の回転に基づいて行われる。CCDカメラまたはその他のあらゆる種の二次元検出器によりサンプルの像が分析される。前記数3は、反射された信号が角度φにおいて非干渉性反射率の周囲を振幅|rp−rs|2かつ周期πの正弦波形で振動することを示す。少なくとも二種の測定を必要する諸手続きにより、三つのパラメータ|rs|2 、tanΨ、cosΔによる二つの組を得ることができ、例えば|rs|2(1+tan2Ψ)および2|rs|2 tanΨcosΔである。ここではすでにsin2ΨcosΔの組を割り出すことができるが、ΔおよびΨを別個に割り出すことはできない。
ii)第二段階は照明の放射対称性を崩すことを必要とし、以下の二通りの方法により行われる。
絞りの外形を単一のスロットもしくは垂直な二つのスロットを交差状に組み合わせたもの、もしくは確実にπ/4よりも小さい絞りを伴う扇形δψ(πを法とする)で、その頂点が光軸もしくは二つまたは四つの同様の扇形の合同により攪乱され、顕微鏡の光軸の周囲に規則的に間隔を空けられ、検出器が顕微鏡の光軸の周囲を回転できる余地のあるもの、となるように物理的に調整することによるか、
または顕微鏡がケーラー照明中にあり、反射光の光路上に配置される絞りの複合平面に存在する光強度の分散の検出による。サンプルの像を受けるためCCDカメラを取付けられた顕微鏡では、この検出はバートランド・レンズをカメラの瞳とレンズとの間に重ね合わせることにより極めて簡単に行われる。従ってそれがコノスコープ測定である。実施が容易である本問題解決装置の関心は、複合平面において入射角θおよび方位角ψ(ファイ)が地理的に分離しうるもので、さらに全体の関数ΦN(θ, ψ(ファイ),λ)を取得することのできる二つのパラメータであることである。λは光線の波長を表す。持続する絞り角の範囲は調整されうるもので、方位角が試みられまたは照明がディジタル装置によりフィルターをかけられるものでありうる。また本問題解決装置は、バートランド・レンズが存在しない場合にも、不均一なサンプルの複数の範囲で同時に前期検出の第一段階、また従って
値(sin2ΨcosΔ)(x,y)の平行測定を実行することを可能にする。ただしバートランド・レンズによる完全な検出のためには、視野絞りまたは共焦点絞りの使用によりサンプルの不均一な範囲を選択する必要がある。従って本問題解決装置はサンプルの異なった各点での完全な平行検出を可能とするものではない。逆にいうならば第一の問題解決装置(放射対称性を崩した絞りを伴う)が、CCDカメラによりサンプルの像が常に捉えられていることにより、完全な平行検出を可能にする。
【0089】
扇形

が極めて小さい場合に、反射光強度Iは照明円錐上で特別な方位角

を選択し、数1から数4の同値部により与えられるIはここで、

である。
【0090】
一般的に、前記光強度は周期πの期間内の関数

であり、また周期π/2の条件を備えている。
【0091】
仮定において検出器および偏光器の相対的な方向がセットであり、また、
・仮定において前記スロットが光軸の周囲を回転数ωで一様な回転運動により動かされ、前記サンプルの各点で反射光強度が調整され、その調整が望まれる各値|rs|、ΨおよびΔの異なった組合せを抽出することを可能にする。このようにして、いく通りもの技術、特に時間相対的な光強度平均および極端な振幅を処理する光度計型(photometric-type)技術、または2ωおよび4ωにおいて反射光強度の要素の振幅と位相を対照することを可能とする同期検波技術について実施可能であり、
・仮定において、前記検出器が光軸の周囲を一様な回転運動により動かされ、前記信号Iが周期π(φより大)で変調され、異なったψ(ファイ)の値に対するIの測定がより正確なものとなり、
・仮定において、検出器および偏光器およびスロットが、一様な回転運動により異なった回転数で各々動かされ、関数I(ψ,φ)が完全に認識され、従来の三パラメータの数値調整手順によりパラメータ|rs|、ΨおよびΔが極めて高い精度で決定されうる。
【0092】
角φがセットされIの測定がスロットの方向ψ=0(πを法とする)およびψ=π/2(πを法とする)の両方について行われる、最も単純な特殊な場合において、以下の式が個々に得られる、

従って値tanΨを得るため、前記の各光強度の比の根をとることができる。従って、これまでの測定と組み合わせた本測定が|rs|2、ΨおよびΔ、さらに|rp|2を完全に決定することを可能とする。
注意すべきは、単独のパラメータΨおよびΔの決定が測定された光強度とともに各々の比のみを用いて得られうるものであり、そのためいかなる参照支持体も必要としないことである。
【0093】
興味深い特殊な場合は、平行な偏光器および検出器に対応するΦ=0の場合であり、照明鏡とレンズとの間に、またはレンズとサンプルとの間に準備された単独の偏光器の光強度から推定される。そのような場合の反射光強度は以下のように表される、

【0094】
互いの軸上で交差する二つの垂直なスロットからなる十字形のスロットからなる回転する絞りを備え、その絞りは頂点が顕微鏡の光軸上に位置する扇形のものであり、方位角の偏角が45°よりも小さく、または同型の二つまたは四つの扇形の合同であり、光軸の周囲に規則的に間隔を空けられ、可能であればその絞りが単一の入射角を縁取るためにリングに重ね合わされ、サンプルの偏光解析パラメータを推定するために絞りの互いに異なった重複しない三方向について反射光強度の三回の測定が実行される。例えば、前記絞りがスロットまたはその方向ψ(ファイ)により特徴づけられた極めて小さな扇形の場合にはサンプルの像の各点の反射光強度は以下のようになる、

従ってtanΨを推定するための比I1/ I2の算出およびcosΔを推定するための比I3/I2の算出に十分である。
【0095】
本例が説明するのは、
・スロットの異なる三方向に伴う三つの光強度の測定が、光強度比のみを用い、従って補足の校正を行わずに偏光解析パラメータのセットを決定することを可能にする方法であり、
・それら三つの測定を含む、ただしその他をも含む反射光強度の調整が、精度を高めた同様の情報を得ることを可能にする方法であり、
・光学顕微鏡または双眼拡大鏡偏光解析器が単一の偏光器および回転するスロットを用いることにより実現される方法であり、
【0096】
本測定プロセスの公開に際して、単一の入射角θに対して有効な式が用いられる。θにより決まる|rs|2、ΨおよびΔについては以下の選択肢が考えられる。すなわち、単一の入射角θに対するそれらの値を輪状の絞りの使用により取得するか、またはほとんどの場合にθmin=0である入射角の範囲[θminmax]を通して平均した値を取得するかのいずれかである。
【0097】
同様の方式が、θの平均化に基づいて定義された指標「eff」を以下に割り当てた、有効な値に対して適用される。それは以下のように記述されることが必要である、

反射光強度を記すと、

である。
【0098】
従ってIの測定が、単一の入射偏光解析角を伴い今までのとおり実行され、有効な値および特に、サンプルまたは対象物の特性を推定するために算出される値と対照されうる偏光解析角Ψeff およびΔeffを決定することを可能とする。
【0099】
実際に、本方法の興味は特に、偏光解析測定と画像形成とを重ねて処理するために顕微鏡下での偏光解析測定を実施することにある。従って照明の元来の幾何的外形が垂線を軸とする光円錐であると考えられるべきである。さらに、偏光解析パラメータは小さな入射に対してはほとんど変化しない。これはどのような理由で偏光解析法が高角度の入射に対してのみ感度をもつ技術であるのかを説明するものである。本方法のもう一面は、照明光円錐状で行われた平均値が、利用可能な信号をほとんど歪めないことである。提案されたように最適化された支持体が存在しない場合に、顕微鏡下での偏光解析測定の欠点は感度が低いことである。しかし提案されたように最適化された支持体が存在する場合には、サンプルの物理的パラメータに対する測定の感度は再び、取得された信号が入射角に対する感度をほとんど保たない今までの偏向角(Blewster角)の周囲の測定によるものと事実上匹敵しうる優れたものとなる。これは偏光器および検知器の間において、取得された信号の形成に非ゼロ入射のみが参加する限り、干渉反射率の消去が垂直入射に対しても完全であることによると説明される。非ゼロ入射に対する良好な消去の条件を伴い、前記消去は照明光円錐の入射範囲を通じて良好なものとなる。
あらゆる素材を用いて最外層の厚さを最適化することが可能である。
【0100】
実際に、関数|σ(e)|=| rp+rs |がコントラスト反転の条件に一致してより多い、あるいは少ない顕著な極小値をもつことが示された。従ってコントラストはeのそれらの特別な値に対してゼロである。また周期的で持続的である場合、それらの値の左側で極小値に達し、また右側で極大値に達する。従ってなお、それらの極値のひとつが達せられるために厚さeを選択することが可能である。支持体の性質に関わらずに、誘電性単層の厚さは|σ(e)|を算出することにより最適化されうる。これは臨界的な条件に近づくときに特別に興味深いものとなる。
【0101】
前記支持体の臨界的要素は、式|σ(e)|=0の解の存在に規定される。臨界的支持体はこの式の解に近い層の厚さを有する。式|σ(e)|=0に対する解は必ず|σ(e)|の極小値に一致する。従ってそれはコントラスト反転の厚さである。それらの値の最小値ecは当然ながら特別なパートとして働く。ここで他のコントラスト反転の厚さはec1k=ec+KN1λ/2で与えられる。
【0102】
数9によると、検討される式は、
【0103】
【数15】

である。
【0104】
単一層にまで減らされた積層層の場合には、eの値ecは数9から導かれる数15の解である。
【0105】
【数16】

【0106】
それは入射媒体の、層の、支持体の、また入射角θ0(または層において反射された同様の角θ1)の複合した指数の関数である、Z1およびZ2の二つの複合した解を有する。これらの解のうちいずれか一つの要素が1に等しいとき、臨界的条件が達せられる。この問題は比較的容易に数的に検討される。分析的には、θ1において垂直に近い角に対してほとんど影響されないことから、各項をorder4にまで増大させることが可能である。実際には、両極端の媒体が押付けられ、決定されるべきであるのは層の厚さおよび指数である。ここでコントラストがいくつかのランダムな指数に対する厚さに関してプロットされ、おそらくはコントラストの単調な変化が観測される。従ってそれらが質的に低下し始めるまで状況が向上する時、それは問題を進めるのに十分である。そこから、指数変異を微調整しつつ、最適値の周囲で検討が再開される。また印刷された数的な結果は、ΨおよびΔについて単層に対して用いられる。必要とされる状態は、以下の式に同時に合致する。
【0107】
【数17】

【0108】
数的に見出された解は経験式によってよりよく概算される。
【0109】
【数18】

【0110】
照射光が好ましくは単色光であり波長がλ=540ナノメートル(nm)
かつ照明光円錐の絞りの角が30°であることを前提として、以下のパラメータの条件を満たす単層でカバーされたシリコン支持体を実施することにより、特別に興味深い結果が得られる。

ここでN0が周囲の媒体の指数であるとき、N3は支持体の基材の指数であり、N2は層の指数でありeはその厚さである。
最適化された厚さeはλの一次関数であるがλに比例するものではない。空気中での観測に対して∂e/∂λ=0.2である。
【0111】
1.74および1.945の指数を持つ前記層は、例えばプラズマ化学気相成長(PECVD)蒸着法といった種々の方法により得られる。1.345の指数を持つ前記層はより実施が難しい。それらはヒドロゲル、エーロゲル、ポリマーといった、または例えば均一な厚さで微小なサイズのブロックからなるような不均質であるようなものから形成される。それはまた砂糖、塩、ポリマーその他の溶液でありうる。
【0112】
極めて薄いフィルムの光学的厚さ(N1×e1)の視覚化に関する特に興味深い方法が、以下のようにまた図5で示されるように、本発明により実施される支持体により実現される。
【0113】
基材20上に角をそいだ形状で厚さが可変である単層21の沈着が実施されている(図5Aおよび図5B)。
【0114】
ここで前記支持体20は二つの全く同様の要素22、23を得るためにカットされる(したがって表されていない23は22と全く同様である)(図5C)。
【0115】
次いで、調査される薄いフィルム24のそれらの要素のうち一つがカバーされる(図5C)。
【0116】
顕微鏡のもとでそれらの両要素がディスク型の瞳を用いて白色光で照明され、それらの両要素の互いに対して相対する最初の位置に刻み目または楔目25を記して位置を合せた後に観測する。
【0117】
次に両方の要素の上にそれぞれ光の縞26、27が観測され、相対補正値Δλがそれらの要素の上に蒸着された前記層の特性を測定することを可能にする。
【0118】
本発明は特にマルチセンサに収容された要素の表示に適する。
【0119】
化学的または生物学的(バイオチップ)マルチセンサは基材30および、その上に蒸着された複数のウエハー31からなり、複数のウエハー31はそれぞれが異なった層から形成され、液体混合物(バイオチップ)またはガス体(人工鼻)内で検出すべき異なった種を選択的に定着することができ、そしてそれらの間で表面に沿って配列された要素のマトリックスを形成する。各ウエハーは数平方ミクロンの表面積もち、多くの場合分子の大きさ程度の厚さである。
【0120】
マルチセンサは以下のように使用される。分析される混合物と接して設置される。各ウエハー31、32その他が、混合物中に存在する場合に検知される種を捕捉する。原位置でまたは上昇後において、混合物の組成を知るために、ブロック32が積載した状態であることと、またブロック31が空のままであることを発見することが目的である。定着された種がブロックにおいて可視化される余剰の厚さを形成し、マトリックス中のブロック31、32の位置が検知された種の性質について情報を与える。この段階がマルチセンサの読み込み段階である。
【0121】
本発明の顕微鏡方法は多くの型のマルチセンサにおいて、空のブロックと積載した時の同じブロックとの間の差を明らかにするのに十分な感度をもつ。従って全てのマルチセンサに対する、直接および並列的な簡単な読み込み方法が提供された。
【0122】
好ましい例においては、その実施例は特別な型のマルチセンサについて記述される。すなわちバイオチップである。例えばそれらはDNAチップ、抗体チップ、バクテリア・チップ、ウィルス・チップ、染色体チップその他である。
【0123】
DNAチップの例においては、各ブロックは、自身の相補鎖とのみハイブリッド形成能力をもつ相等しい複数のオリゴヌクレオチドを伴う分子層で構成される。分析されるDNAは適切な長さのDNAストランドにカットされ、各ストランドが数倍量に複製されるPCR技術により増幅され、そしてチップと接する溶液にされる。検知された前記ストランドは対応するウエハーにより定着される。
【0124】
本発明の方法は積載したウエハーを検知する事を可能とする。この観点から、その厚さが知られており一定であるウエハーは、多層構造の要素であると受け取られ、その結果基材および多層構造およびウエハーからなる構成部が、極めて高感度の最適化された支持体を構成する。これらの条件のもとで、ハイブリッド形成後に付加されたストランドの存在が、本発明の表示方法によるウエハーの観測に含まれる光強度または色取り込みにより容易に検知される。またウエハー上に存在する物質の量は、本発明の測定方法により量的に算定しうる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1−2】光の偏光パラメータpおよび、伝搬ベクトルkと方向パラメータ、光学系における入射および方位角θと図2の小文字のファイとに関連するsを定義する。
【図3】顕微鏡のレンズと相対的なサンプルを示す。
【図4】本発明に基づいて実施された偏光顕微鏡の実施例の図解。
【図5】本発明に基づいた厚さの直接測定装置の概念図。
【図6】本発明の一実施例において実施されるマルチセンサ表示装置の図解による説明。
【符号の説明】
【0126】
1 サンプル
2 レンズ
3 入射媒体
4 調査対象物
5 単層
6 最外層
7 基材
8 支持体
10、12、13 レンズ
11 瞳
15 半反射板
16 偏光エレメント
21 単層
24 フィルム
25 楔目
26、27 縞
31、32 ウエハー/ブロック

【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、そこにおいて、
・前記サンプルが絞りを通過し直線的に偏光された照明ビームにより照明され、
・前記サンプルにより反射された光が、前記照明ビームの偏光方向に対して相対的な偏光方向の相対方位φで特徴付けられる検出器より検出され、
・前記反射光強度が前記照明ビームおよび前記偏光-検出器の偏光の相対的回転により調整される、
方法であって、
・前記照明ビームの絞りが、ビームの軸に中心を合せたリングであって、単一の入射角を形づくるか、所定の範囲の入射角を持つ照明光円錐を形づくるものであり、
・前記平均反射放射束φM(x,y)およびその振幅変調φm(x,y)が前記サンプルの得られた像の各点で同時に測定され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定がそれにより前記サンプルの各点で同時に二つの組、偏光解析パラメータΨ(x,y)とΔ(x,y)、および前記反射係数|rs|2(x,y)を推定するために、以下の式、

に基づいて処理され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定がそれにより単一の前記偏光解析パラメータΨ(x,y)とΔ(x,y)による組sin(2Ψ)cosΔを推定するために、以下の式、

ここで、偏光解析パラメータΨおよびΔが下記式によって規定される有効パラメータΨeff およびΔeffである

に基づいて処理される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、そこにおいて、
・前記サンプルが絞りを通過して直線形で偏向させられた照明ビームにより照明され、
・前記サンプルによる反射された光が、前記照明ビームの偏光方向に対して相対的な偏光方向の相対方位φで特徴付けられる検出器により検出され、
・前記反射光強度が前記照明ビームおよび前記検出器の偏光の相対的回転により調整されるか、所定の範囲の入射角を持つ照明光円錐を形づくるものである
方法であって、
測定段階において、
・前記照明ビームの偏光方向に相対的な前記検出器の方位がπを法としてπ/2と異なる価にセットされ、
・前記照明ビームの絞りが、顕微鏡の光軸の周囲で調整可能なスロットで、単一の入射角を形づくるリング上に重ね合わされるか、所定の範囲の入射角を持つ照明光円錐を形づくるものであり、
・前記反射ビームの光強度が、少なくとも二つの、異なり重複しないスロットの方位

について、そして照明ビームの偏光方向に相対する検出器の少なくとも二つの方位φについて測定され、
・上述の光強度の測定が以下の関連性、

ここで、偏光解析パラメータΨおよびΔが下記式によって規定される有効パラメータΨeff およびΔeffである

に基づいて処理され、
・そこから前記偏向解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)の各値、および前記反射係数の要素|rp|および|rs|の値が、前記サンプルの各点において同時に推定される、
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の、サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、相補的な段階において、
・前記検出器がたとえばφ=0といった、前記照明ビームの偏光方向に対して非垂直な方位に固定され、
・前記照明ビームの絞りが顕微鏡の光軸の周囲で調整可能なスロットで、単一の入射角を形づくるリング上に重ね合わされ、
・前記反射光強度が前記スロットの方位

の両方について測定され、
・上述の光強度の測定が、それらの比の平方根を取ることでtanΨを得るために以下の三式、

ここで、偏光解析パラメータΨおよびΔが下記式によって規定される有効パラメータΨeff およびΔeffである

に基づいて処理される、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、そこにおいて、
・前記サンプルが絞りを通過して直線形で偏向させられた照明ビームにより照明され、
・前記サンプルによる反射された光が、前記照明ビームの偏光方向に対して相対的な偏光方向の相対方位φで特徴付けられる検出器により検出され、
・前記反射光強度が前記照明ビームおよび前記検出器の偏光の相対的回転により調整される、
方法であって、
測定段階において、
・前記偏光器に相対的な前記検出器の方位がπを法としてπ/2と異なる価にセットされ、
・前記反射光強度が前記光軸の周囲で絞りDの回転により調整され、
・前記平均反射放射束φM(x,y)およびその振幅変調φm(x,y)が前記サンプルの各点で同時に測定され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定が、それにより偏光解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)の両方、ならびに前記反射係数の要素|rp|および|rs|を推定するために、以下の式、

に基づいて処理される、
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3に記載の、サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、相補的な段階において、
・前記照明ビームの偏光方向に対して相対的な前記検出器の方位がφ=0にセットされ、
・前記反射光強度が前記光軸の周囲で絞りDの回転により調整され、
・前記平均反射放射束φM(x,y)およびその振幅変調φm(x,y)が前記サンプルの各点で同時に測定され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定が、前記偏光解析角Ψ(x,y)およびΔ(x,y)の両方、ならびに前記反射係数の要素|rp|および|rs|を推定するために、以下の式、

に基づいて処理される、
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2から4のいずれかに記載の測定方法であって、請求項1の前記測定と関連付けられることを特徴とする方法。
【請求項7】
サンプルの画像を形成する偏光顕微鏡のもとで空間分解能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、そこにおいて、
・前記サンプルが絞りを通過し直線的に偏光された照明ビームにより照明され、
・前記サンプルにより反射された光が、前記照明ビームの偏光方向に対して相対的な偏光方向の相対方位φで特徴付けられる検出器により検出され、
・前記反射光強度が前記照明ビームおよび前記検出器の偏光の相対的回転により調整される、
方法であって、
・前記照明ビームの絞りが前記ビームの軸に中心を合せたディスクであって、
・前記平均反射放射束φM(x,y)およびその振幅変調φm(x,y)が前記サンプルの得られた像の各点で同時に測定され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定がそれにより前記サンプルの各点で同時に二つの組、前記有効偏光解析パラメータΨeff(x,y)とΔeff (x,y)、および前記有効反射係数|rs eff|2(x,y)を推定するために、以下の式、

に基づいて処理され、
・前記φM(x,y)およびφm(x,y)の測定がそれにより単一の前記有効偏光解析パラメータΨeff (x,y)とΔeff (x,y)による組sin(2Ψ)cosΔeffを推定するために、以下の式、

ここで、偏光解析パラメータΨおよびΔが下記式によって規定される有効パラメータΨeff およびΔeffである

に基づいて処理される、
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
対物レンズ、半透明鏡および絞りを備えた顕微鏡のもとで水平空間分解能を伴う偏光解析測定のための装置であって、
・前記対物レンズの両側に位置する前記半透明鏡と前記サンプルとの間に取り付けられた、単一の偏光器を備え、
・前記顕微鏡の軸上に中心付けられて配置され、前記絞り面において回転するスロットを備え、前記絞りが所定の範囲の入射角を持つ照明光円錐を形づくるものであり、前記スロットは、その異った三方向に対する少なくとも三回の測定を用いて前記サンプルの偏光解析パラメータを抽出することを可能とするリング絞りに重ねあわされており、それらの三回の測定に適用される式、

においてパラメータrs、Ψ、Δが以下の各式、

で表される全入射角についての平均値により導かれる有効パラメータであることを特徴とする装置。
【請求項9】
接眼レンズ、対物レンズ、半透明鏡および絞りを備えた顕微鏡のもとでの偏光解析測定のための装置であって、
・セットの相対的な方位を有する偏光器および検出器を備え、サンプルは前記偏光器および検出器の間で観察され、
・前記絞りが空孔またはリングであり、
・前記レンズの後部焦点面の像がバートランド・レンズにより接眼レンズの焦点面対象物において形成され、
・CCDカメラが上記の平面に配置され、
・前記CCDカメラの各点において得られた前記光強度の測定が、前記サンプルの偏光解析パラメータのセットを直接的に得るために一般式、

に基づいて処理される、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
接眼レンズ、対物レンズ、半透明鏡および絞りを備えた顕微鏡のもとでの偏光解析測定のための装置であって、
・セットの相対的な方位を有する偏光器および検出器を備え、サンプルは前記偏光器および検出器の間で観察され、
・前記反射光強度の調整が前記偏光器および前記検出器の相対的な回転により得られ、
・前記絞りが空孔またはリングであり、
・前記レンズの後部焦点面の像がバートランド・レンズにより接眼レンズの焦点面対象物において形成され、
・CCDカメラまたは可能であれば3CCDが上記の平面に配置され、
・前記CCDカメラの各点、可能であれば3CCDカメラの各点および各色について得られた光強度の測定が、前記サンプルの偏光解析パラメータのセットを直接的に得るために一般式、

に基づいて処理される、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項8に記載の、顕微鏡のもとでの偏光解析測定のための装置であって、
・前記顕微鏡が接眼レンズを備え、前記対物レンズの後部焦点面の像がバートランド・レンズにより接眼レンズの焦点対象物面において形成され、
・CCDカメラが上記の平面に配置され、
・前記CCDカメラの各点において得られた前記光強度の測定が、前記サンプルの偏光解析パラメータのセットを直接的に得るために一般式、

に基づいて処理される、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項9から11のいずれかに記載の装置であって、前記カメラが3CCDカラー・カメラであり、各点における光強度の測定が各色について実行され処理されることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1から7に記載の、偏光顕微鏡のもとで空間解析能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、前記対象物に接する前記積層層の前記層の厚さeが、前記支持体の複素反射係数rpおよびrsが条件d2/de2[Ln|rp+rs|]=0を確実に満たすようなものであることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1から7のいずれかに記載の、偏光顕微鏡のもとで空間解析能を伴うサンプルの偏光解析測定のための方法であって、前記対象物が、その光学的性質が一連のeの価の範囲で絶対値|rp+rs|による極小値が可能な限り小さいようなものである支持体上に置かれることを特徴とする方法。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−122394(P2008−122394A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314460(P2007−314460)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【分割の表示】特願2002−551364(P2002−551364)の分割
【原出願日】平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願人】(500262164)
【出願人】(503220093)ユニヴェルシテ ピエール エ マリ キュリ (6)
【Fターム(参考)】