説明

偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体

【課題】本発明は、偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体に関し、面内方向に磁化を印加する磁気転写によりサーボ情報が予め記録された垂直磁気記録媒体から、記録ヘッドにより記録された偏心補正データを再生して偏心補正を行うことを目的とする。
【解決手段】サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から再生ヘッドにより情報を再生し、再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングし、フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調し、復調されたサーボ情報及び偏心補正データを偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系に出力し、復調されたリード/ライトデータをデータ処理系にする出力するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体に係り、特に磁気転写によりサーボ情報が予め記録された垂直磁気記録媒体から、記録ヘッドにより記録された偏心補正データを再生して偏心補正を行う偏心補正方法、そのような偏心補正方法を用いる信号処理回路及び磁気記憶装置、及び偏心補正データが容易に再生可能に記録された垂直磁気記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ディスクには、ヘッドの磁気ディスクに対する位置を制御するためのサーボ情報が予め記録されている。サーボ情報は、記録ヘッドにより記録される場合と、磁化を磁気ディスクの面内方向又は垂直方向に印加する磁気転写により記録される場合がある。磁気転写自体は周知であり、例えば特許文献1等に記載されている。
【0003】
又、サーボ情報が予め書き込まれた磁気ディスクを磁気ディスク装置に組み込んだ後に、磁気ディスクの偏心を補正するための偏心補正データが記録ヘッドにより磁気ディスクに記録される。偏心補正は、再生ヘッドによりこの偏心補正データを磁気ディスクから再生してリアルタイムで行われる。
【0004】
図1は、従来の磁気ディスク装置の要部を示すブロック図である。図1に示す磁気ディスク装置1は、プリアンプ部2、リード/ライト部3、ハードディスクコントローラ(HDC)4及びサーボコントローラ(SVC)5を有する。プリアンプ部2は、アンプ21とドライバ22を有する。リード/ライト部3は、同期回路31、前置フィルタ32、スイッチ回路33、データ用復調回路34、サーボ用復調回路35、ポストプロセッサ36、記録補償回路37及びドライバ38を有する。
【0005】
図2は、従来の垂直磁気ディスク上のフォーマットを示す図である。垂直磁気ディスク上には、記録ヘッドによりサーボ情報が予め記録されたサーボ領域が設けられている。データは、サーボ領域に続くデータ領域に記録される。サーボ領域には、プリアンブル#1に続いてサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストが予め記録されている。垂直磁気ディスクが磁気ディスク装置1に組み込まれた後に、記録ヘッドにより偏心補正データがサーボ領域のサーボバーストに続いて記録される。データ領域には、記録時にはプリアンブル#2に続いてデータが記録され、再生時にはこのデータが再生される。再生、記録されるデータは、図2ではR/W(リード/ライト)データとして示す。
【0006】
再生ヘッド(図示せず)により垂直磁気ディスク(図示せず)から再生された情報は、アンプ21、同期回路31及び前置フィルタ32を介してデータ用復調回路34及びサーボ用復調回路35に供給される。同期回路31は、再生された情報からクロック及びサーボマークを生成してスイッチ回路33に供給する。スイッチ回路33は、クロック及びサーボマークに基づいて、サーボ領域を再生中には前置フィルタ32の出力がサーボ用復調回路35により復調され、データ領域を再生中には前置フィルタ32の出力がデータ用復調回路34により復調されるように、復調回路34,35の切り替えを制御する。データ用復調回路34の出力再生データはHDC4に供給され、サーボ用復調回路35の出力サーボ情報はSVC5に供給される。再生データは、HDC4を介して磁気ディスク装置1内の他の部分又は外部へ出力される。再生サーボ情報は、SVC5において磁気ディスク装置1の各種制御に用いられる。
【0007】
記録時には、記録データがHDC4、ポストプロセッサ36、記録補償回路37及びドライバ38,22を介して記録ヘッド(図示せず)に供給され、記録ヘッドにより記録データが垂直磁気ディスク上のデータ領域内にプリアンブル#2に続いて記録される。
【0008】
図2のフォーマットでは、再生ヘッドにより再生されたサーボ領域内の情報及びデータ領域内の情報は、いずれも矩形波形となるので、前置フィルタ32は微分特性を有する。
【0009】
ところが、サーボ情報を磁気転写で磁気ディスク上に記録する方法の方が、記録ヘッドにより記録する方法より、サーボ情報を一括して記録できるという面で効率が良い。又、磁化を垂直磁気ディスクの面内方向に印加する磁気転写の場合、信号対雑音比(SNR)が向上するので更に望ましい。図3は、磁化を垂直磁気ディスクの面内方向に印加する磁気転写によりサーボ情報が記録され、且つ、記録ヘッドにより偏心補正データが記録された垂直磁気ディスク上のフォーマットを示す図である。
【特許文献1】特開2004−342297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、サーボ情報が磁化を垂直磁気ディスクの面内方向に印加する磁気転写により記録され偏心補正データが記録ヘッドにより記録された垂直磁気ディスクの場合、再生ヘッドにより再生されるサーボ領域内のプリアンブル#1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストはいずれも微分波形となり、矩形波形となるサーボ領域内の偏心補正データ及びデータ領域内の情報と同じ処理を施すことはできない。つまり、前置フィルタ32が微分特性を有する場合にはサーボ領域内のプリアンブル#1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバースト(即ち、微分波形)の処理に適さず、サーボ用復調回路35に供給するサーボ情報に対して適切な前処理を施すことができず、前置フィルタ32が非微分特性を有する場合にはサーボ領域内の偏心補正データ及びデータ領域内の情報(即ち、矩形波形)の処理に適さないのでサーボ用復調回路35に供給する偏心補正データ及びデータ用復調回路34に供給するデータに対して適切な前処理を施すことができない。
【0011】
このため、従来は、垂直磁気記録媒体の面内方向に磁化を印加する磁気転写によりサーボ情報が予め記録された垂直磁気記録媒体から、記録ヘッドにより記録された偏心補正データを再生して偏心補正を行うことができないという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、垂直磁気記録媒体の面内方向に磁化を印加する磁気転写によりサーボ情報が予め記録された垂直磁気記録媒体から、記録ヘッドにより記録された偏心補正データを再生して偏心補正を行うことができる偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題は、サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から再生ヘッドにより情報を再生する再生ステップと、該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタリングステップと、該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調ステップと、該復調されたサーボ情報及び偏心補正データを偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系に出力し、該復調されたリード/ライトデータをデータ処理系にする出力ステップとを含むことを特徴とする偏心補正方法によって達成できる。
【0014】
上記の課題は、再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする信号処理回路によっても達成できる。
【0015】
上記の課題は、サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から情報を再生する再生ヘッドと、該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする磁気記憶装置によっても達成できる。
【0016】
上記の課題は、ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、第1のプリアンブル、該サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、該第1、第2及び第3のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、該第2のプリアンブル、該偏心補正データ、該第3のプリアンブル及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする垂直磁気記録媒体によっても達成できる。
【0017】
上記の課題は、ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、第1のプリアンブル及び該サーボ情報が記録されたサーボ領域と、第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、該第1及び第2のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、該第2のプリアンブル、該偏心補正データ及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする垂直磁気記録媒体によっても達成できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、垂直磁気記録媒体の面内方向に磁化を印加する磁気転写によりサーボ情報が予め記録された垂直磁気記録媒体から、記録ヘッドにより記録された偏心補正データを再生して偏心補正を行うことができる偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明になる偏心補正方法、信号処理回路、磁気記憶装置及び垂直磁気記録媒体の各実施例を図4以降と共に説明する。
【実施例1】
【0020】
図4は、本発明になる磁気記憶装置の第1実施例を示すブロック図である。磁気記憶装置の第1実施例は、本発明になる信号処理回路の第1実施例、本発明になる偏心補正方法の第1実施例及び本発明になる垂直磁気記録媒体の第1実施例(図5に示すフォーマット)を用いる。図4に示す磁気ディスク装置41−1は、再生ヘッド40R、記録ヘッド40W、プリアンプ部42、リード/ライト部43−1、ハードディスクコントローラ(HDC)44及びサーボコントローラ(SVC)45を有する。プリアンプ部42は、アンプ421とドライバ422を有する。リード/ライト部43−1は、同期回路431−1、前置フィルタ部432−1、スイッチ回路433−1,434−1、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、ポストプロセッサ437、記録補償回路438及びドライバ439を有する。前置フィルタ部432−1は、非微分特性を有する前置フィルタ51と、微分特性を有する前置フィルタ52を有する。本実施例では、前置フィルタ51,52は、いずれもFIR(Finite Impulse Response)フィルタで構成されている。信号処理回路は、少なくとも前置フィルタ部432−1、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、HDC44及びSVC45を含む。
【0021】
図5は、本発明になる垂直磁気記録媒体の第1実施例のフォーマットを示す図である。垂直磁気ディスク500−1上には、垂直磁気ディスク500−1の面内方向に磁化を印加する周知の磁気転写によりプリアンブルP1に続いてサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストがサーボ領域内に予め記録されている。この磁気転写後の垂直磁気ディスク500−1が磁気ディスク装置41−1に組み込まれ、記録ヘッド40WによりプリアンブルP2に続いて偏心補正データ(又は、ポストコード)がサーボ領域内のサーボバーストに続いて記録されている。プリアンブルP1は、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストの読み出しタイミングを制御するために記録されている一定周期のパターンであり、プリアンブルP2は、偏心補正データの読み出しタイミングを制御するために記録されている一定周期のパターンである。偏心補正データ自体は、周知の偏心補正、即ち、RRO(Repeatable Run Out)補正をリアルタイムで行う際に用いられる補正データであり、周知の方法で求めることができる。データは、サーボ領域に続くデータ領域にプリアンブルP3に続いて記録される。データ領域内には、記録時にはプリアンブルP3に続いてデータが記録ヘッド40Wにより記録され、再生時にはこのデータが再生ヘッド40Rにより再生される。再生、記録されるデータは、図5ではR/W(リード/ライト)データとして示す。プリアンブルP3は、R/Wデータの読み出しタイミングを制御するために記録されている一定周期のパターンである。プリアンブルP1,P2,P3は、互いに異なる周波数のパターンであるため、各プリアンブルP1,P2,P3に続く情報を容易に識別することができる。
【0022】
図6は、図5に示すフォーマットを示す平面図である。図6において、例えば上方向が垂直磁気ディスク500−1の内周方向であり、下方向が垂直磁気ディスク500−1の外周方向である。又、一点鎖線は、互いに隣接するトラックの中心線を示す。トラックは、垂直磁気ディスク500−1上に同心円状又は螺旋状に形成されている。
【0023】
図7は、再生ヘッド40Rの出力を説明する図である。図7に示すように、再生ヘッド40Rは、サーボ領域内の磁気転写により記録されているプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを再生すると、微分波形を出力する。又、再生ヘッド40Rは、サーボ領域内の記録ヘッド40Wにより記録されているプリアンブルP2及び偏心補正データを再生すると、矩形波形を出力する。更に、再生ヘッド40Rは、データ領域内の記録ヘッド40Wにより記録されているプリアンブルP3及びR/Wデータを再生すると、矩形波形を出力する。垂直磁気ディスク500−1上の全領域にわたって、サーボ領域内のサーボ情報周波数(偏心補正データを含む)は一定である。他方、データ領域内のR/Wデータ周波数は、垂直磁気ディスク500−1の半径方向上にリング状に形成されたゾーン(領域)毎に異なる。
【0024】
再生ヘッド40Rにより垂直磁気ディスク500−1から再生された情報は、アンプ421、同期回路431−1及び前置フィルタ部432−1を介してデータ用復調回路435及びサーボ用復調回路436に供給される。同期回路431−1は、再生された情報からクロックCK1〜CK3及びサーボマークを生成して、クロックCK1,CK2(又は、クロックCK1,CK3)及びサーボマークをスイッチ回路433−1に供給し、クロックCK2,CK3(又は、クロックCK2のみ)及びサーボマークをスイッチ回路434−1に供給する。又、同期回路431−1は、クロックCK1,CK2をサーボ用復調回路436に供給し、クロックCK3をデータ用復調回路435に供給する。
【0025】
例えば、同期回路431−1は、プリアンブルP1のパターンから基本周波数の2倍のクロックCK1を生成し、プリアンブルP2のパターンから基本周波数の2倍のクロックCK2を生成し、プリアンブルP3のパターンから基本周波数の2倍のクロックCK3を生成する。同期回路431−1は、クロックCK1に同期してサーボ領域内のプリアンブルP1、プリアンブルP1直後のサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み、クロックCK2に同期してサーボ領域内のプリアンブルP2及び偏心補正データを読み込む。又、同期回路431−1は、クロックCK3に同期してデータ領域内のプリアンブルP3及びR/Wデータを読み込む。
【0026】
スイッチ回路433−1は、クロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には前置フィルタ51の出力を選択出力し、クロックCK2及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP2及び偏心補正データを読み込み中並びにデータ領域のプリアンブルP3及びR/Wデータを読み込み中には前置フィルタ52の出力を選択出力するよう前置フィルタ回路432−1を切り替え制御する。スイッチ回路433−1が前置フィルタ部432−1に出力する第1の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm1周期後のタイミングでアクティブとなって前置フィルタ部432−1の出力を前置フィルタ51から前置フィルタ52へ切り替え、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm2周期後のタイミングでインアクティブとなって前置フィルタ部432−1の出力を前置フィルタ52から前置フィルタ51へ切り替える。
【0027】
又、スイッチ回路434−1は、クロックCK2,CK3(又は、クロックCK2のみ)及びサーボマークに基づいて、サーボ領域を読み込み中には前置フィルタ部432−1の出力がサーボ用復調回路436により復調され、データ領域を読み込み中には前置フィルタ部432−1の出力がデータ用復調回路435により復調されるように、復調回路435,436を切り替え制御する。スイッチ回路434−1が復調回路435,436に出力する第2の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからn1周期後のタイミングでアクティブとなってデータ用復調回路435をアクティブ(イネーブル状態)として、サーボ用復調回路436をインアクティブ(ディセーブル状態)とし、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからn2周期後のタイミングでインアクティブとなってデータ用復調回路435をインアクティブとして、サーボ用復調回路436をアクティブとする。
【0028】
サーボ用復調回路436は、アクティブであると、クロックCK1に同期してサーボ領域内のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを復調すると共に、クロックCK2に同期してサーボ領域内のプリアンブルP2及び偏心補正データを復調し、復調サーボ情報をSVC45に供給する。復調サーボ情報及び復調偏心補正データは、サーボ系を構成するSVC45において磁気ディスク装置41−1の偏心制御を含む各種制御処理に用いられる。データ用復調回路435は、アクティブであると、クロックCK3に同期してデータ領域内のプリアンブルP3及びR/Wデータを復調し、復調R/WデータをHDC44に供給する。復調R/Wデータは、データ処理系を構成するHDC44を介して磁気ディスク装置41−1内の他の部分又は外部へ出力される。
【0029】
記録時には、記録データがHDC44、ポストプロセッサ437、記録補償回路438及びドライバ439,422を介して記録ヘッド40Wに供給され、記録ヘッド40Wにより記録データが垂直磁気ディスク500−1上のデータ領域内にプリアンブルP3に続いて記録される。
【0030】
本実施例によれば、垂直磁気ディスク500−1上のサーボ領域には、面内方向に磁化を印加する磁気転写によりプリアンブルP1に続いてサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストが予め記録されており、偏心補正データは記録ヘッド40Wにより記録されるが、異なる記録方式で記録されているサーボ情報を良好に再生することができる。従って、面内方向に磁化を印加する磁気転写によりSNRを向上し、且つ、偏心補正データに基づいた偏心補正を良好に行うことが可能となる。
【実施例2】
【0031】
図8は、本発明になる磁気記憶装置の第2実施例を示すブロック図である。磁気記憶装置の第2実施例は、本発明になる信号処理回路の第2実施例、本発明になる偏心補正方法の第2実施例及び本発明になる垂直磁気記録媒体の第2実施例を用いる。垂直磁気記録媒体の第2実施例のフォーマットは、図5に示す第1実施例のフォーマットと同じで良いので、その図示及び説明は省略する。図8中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。信号処理回路は、少なくとも前置フィルタ部432−2、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、HDC44及びSVC45を含む。
【0032】
図8に示すように、磁気ディスク装置41−2はリード/ライト部43−2を有する。リード/ライト部43−2は前置フィルタ部432−2を有し、前置フィルタ部432−2は、フィルタ係数格納部61と前置フィルタ62を有する。フィルタ係数格納部61には、前置フィルタ62を非微分特性を有するFIRとして動作させるための第1のフィルタ係数と、前置フィルタ62を微分特性を有するFIRとして動作させるための第2のフィルタ係数とが格納されている。前置フィルタ62には、スイッチ回路433−1からの第1の切り替え信号に基づいて、フィルタ係数格納部61に格納された第1又は第2のフィルタ係数が設定される。
【0033】
スイッチ回路433−1は、クロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には第1のフィルタ係数を前置フィルタ62に設定し、クロックCK2及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP2及び偏心補正データを読み込み中並びにデータ領域のプリアンブルP3及びR/Wデータを読み込み中には第2のフィルタ係数を前置フィルタ62に設定するよう前置フィルタ回路432−2を切り替え制御する。スイッチ回路433−1が前置フィルタ部432−2に出力する第1の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm1周期後のタイミングでアクティブとなって前置フィルタ62に設定されるフィルタ係数を第1のフィルタ係数から第2のフィルタ係数に切り替え、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm2周期後のタイミングでインアクティブとなって前置フィルタ62に設定されるフィルタ係数を第2のフィルタ係数から第1のフィルタ係数へ切り替える。従って、前置フィルタ部432−2の出力は、上記第1実施例の前置フィルタ部432−1の出力と同じとなる。
【0034】
本実施例においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。
【実施例3】
【0035】
図9は、本発明になる磁気記憶装置の第3実施例を示すブロック図である。磁気記憶装置の第3実施例は、本発明になる信号処理回路の第3実施例、本発明になる偏心補正方法の第3実施例及び本発明になる垂直磁気記録媒体の第3実施例(図10に示すのフォーマット)を用いる。図9中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。信号処理回路は、少なくとも前置フィルタ部432−1、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、HDC44及びSVC45を含む。
【0036】
図9に示すように、磁気ディスク装置41−3はリード/ライト部43−3を有する。リード/ライト部43−3は、同期回路431−2、スイッチ回路433−2,434−2、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436及びセレクタ回路441を有する。
【0037】
図10は、本発明になる垂直磁気記録媒体の第3実施例のフォーマットを示す図である。垂直磁気ディスク500−2上には、垂直磁気ディスク500−2の面内方向に磁化を印加する周知の磁気転写によりプリアンブルP1に続いてサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストがサーボ領域内に予め記録されている。この磁気転写後の垂直磁気ディスク500−2が磁気ディスク装置41−3に組み込まれ、記録ヘッド40WによりプリアンブルP4に続いて偏心補正データ(又は、ポストコード)がデータ領域内に、サーボ領域内のサーボバーストに続いて記録されている。プリアンブルP1は、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストの読み出しタイミングを制御するために記録されている一定周期のパターンであり、プリアンブルP4は、偏心補正データの読み出しタイミング及びR/Wデータの読み出しタイミングを制御するために記録されている一定周期のパターンである。偏心補正データ自体は、周知の偏心補正、即ち、RRO補正をリアルタイムで行う際に用いられるサーボ情報であり、周知の方法で求めることができる。データは、サーボ領域内の偏心補正データに続いて記録される。データ領域には、記録時には偏心補正データに続いてデータが記録ヘッド40Wにより記録され、再生時にはこのデータが再生ヘッド40Rにより再生される。再生、記録されるデータは、図10ではR/W(リード/ライト)データとして示す。プリアンブルP1,P4は、互いに異なる周波数のパターンであるため、各プリアンブルP1,P4に続く情報を容易に識別することができる。
【0038】
この場合、再生ヘッド40Rは、サーボ領域内の磁気転写により記録されているプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを再生すると、微分波形を出力する。又、再生ヘッド40Rは、データ領域内の記録ヘッド40Wにより記録されているプリアンブルP4、偏心補正データ及びR/Wデータを再生すると、矩形波形を出力する。
【0039】
図11は、図10に示すフォーマットを示す平面図である。図11において、例えば上方向が垂直磁気ディスク500−2の内周方向であり、下方向が垂直磁気ディスク500−2の外周方向である。又、一点鎖線は、互いに隣接するトラックの中心線を示す。トラックは、垂直磁気ディスク500−2上に同心円状又は螺旋状に形成されている。
【0040】
データ領域内のR/Wデータ周波数(偏心補正データを含む)は、垂直磁気ディスク500−2の半径方向上にリング状に形成されたゾーン毎に異なる。
【0041】
例えば、同期回路431−2は、プリアンブルP1のパターンから基本周波数の2倍のクロックCK1を生成し、プリアンブルP4のパターンから基本周波数の2倍のクロックCK4を生成する。同期回路431−2は、クロックCK1に同期してサーボ領域内のプリアンブルP1、プリアンブルP1直後のサーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み、クロックCK4に同期してデータ領域内のプリアンブルP4、偏心補正データ及びR/Wデータを読み込む。
【0042】
スイッチ回路433−2は、クロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には前置フィルタ51の出力を選択出力し、クロックCK4及びサーボマークに基づいて、データ領域のプリアンブルP4、偏心補正データ及びR/Wデータを読み込み中には前置フィルタ52の出力を選択出力するよう前置フィルタ回路432−1を切り替え制御する。スイッチ回路433−2が前置フィルタ部432−1に出力する第1の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm3周期後のタイミングでアクティブとなって前置フィルタ部432−1の出力を前置フィルタ51から前置フィルタ52へ切り替え、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm4周期後のタイミングでインアクティブとなって前置フィルタ部432−1の出力を前置フィルタ52から前置フィルタ51へ切り替える。
【0043】
又、スイッチ回路434−2は、クロックCK1,CK4及びサーボマークに基づいて、サーボ領域を読み込み中には前置フィルタ部432−1の出力がサーボ用復調回路436により復調され、データ領域を読み込み中には前置フィルタ部432−1の出力がデータ用復調回路435により復調されるように、復調回路435,436を切り替え制御する。スイッチ回路434−2が復調回路435,436に出力する第2の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからn3周期後のタイミングでアクティブとなってデータ用復調回路435をアクティブとしてサーボ用復調回路436をインアクティブとし、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからn4周期後のタイミングでインアクティブとなってデータ用復調回路435をインアクティブとしてサーボ用復調回路436をアクティブとする。
【0044】
データ用復調回路435の出力は、セレクタ回路441に供給される。セレクタ回路441は、例えば同期回路431−2からのサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからn3周期後のタイミングからn5周期後のタイミングまではデータ用復調回路435の出力(偏心補正データ)を選択的にSVC45に出力し、n5周期後のタイミングからn4周期後のタイミングまではデータ用復調回路435の出力(R/Wデータ)を選択的にHDC44に出力する。従って、HDC44にはデータ用復調回路435からの復調R/Wデータが供給され、SVC45にはサーボ用復調回路436からの復調サーボ情報(サーボマーク及びアドレス、サーボバースト)及びデータ用復調回路435からの偏心補正データが供給される。
【0045】
本実施例においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。更に、垂直磁気ディスク500−2では、共通のプリアンブルP4を用いて偏心補正データ及びR/Wデータを識別するので、垂直磁気ディスク500−1と比べるとフォーマット効率が向上する。
【実施例4】
【0046】
図12は、本発明になる磁気記憶装置の第4実施例を示すブロック図である。磁気記憶装置の第4実施例は、本発明になる信号処理回路の第4実施例、本発明になる偏心補正方法の第4実施例及び本発明になる垂直磁気記録媒体の第4実施例を用いる。垂直磁気記録媒体の第4実施例のフォーマットは、図10に示す第3実施例のフォーマットと同じで良いので、その図示及び説明は省略する。図12中、図8及び図9と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。信号処理回路は、少なくとも前置フィルタ部432−2、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、HDC44及びSVC45を含む。
【0047】
スイッチ回路433−2は、クロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には第1のフィルタ係数を前置フィルタ62に設定し、クロックCK4及びサーボマークに基づいて、データ領域のプリアンブルP4、偏心補正データ及びR/Wデータを読み込み中には第2のフィルタ係数を前置フィルタ62に設定するよう前置フィルタ回路432−2を切り替え制御する。スイッチ回路433−2が前置フィルタ部432−2に出力する第1の切り替え信号は、例えばサーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm3周期後のタイミングでアクティブとなって前置フィルタ62に設定されるフィルタ係数を第1のフィルタ係数から第2のフィルタ係数に切り替え、サーボマークをトリガとしてクロックCK1をカウントし、サーボマークからm4周期後のタイミングでインアクティブとなって前置フィルタ62に設定されるフィルタ係数を第2のフィルタ係数から第1のフィルタ係数へ切り替える。
【0048】
本実施例においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。更に、垂直磁気ディスク500−2では、共通のプリアンブルP4を用いて偏心補正データ及びR/Wデータを識別するので、垂直磁気ディスク500−1と比べるとフォーマット効率が向上する。
【実施例5】
【0049】
図13は、本発明になる磁気記憶装置の第5実施例を示すブロック図である。磁気記憶装置の第5実施例は、本発明になる信号処理回路の第5実施例、本発明になる偏心補正方法の第5実施例及び本発明になる垂直磁気記録媒体の第5実施例を用いる。垂直磁気記録媒体の第5実施例のフォーマットは、図5に示す第1実施例のフォーマット又は図10に示す第3実施例のフォーマットと同じで良いので、その図示及び説明は省略する。信号処理回路は、少なくとも前置フィルタ部432、データ用復調回路435、サーボ用復調回路436、HDC44及びSVC45を含む。
【0050】
図13は、磁気記憶装置の第5実施例の要部のみを示す。図13中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図13に示すように、磁気ディスク装置41−5のリード/ライト部43−5では、前置フィルタ部432が同期回路431の出力を常時前置フィルタ51A,52Aを介してセレクタ回路600に供給する。前置フィルタ51Aは非微分フィルタ特性を有し、前置フィルタ52Aは微分フィルタ特性を有する。セレクタ回路600は、同期回路431からのクロックCK1〜CK3及びサーボマークに基づいたタイミングで、前置フィルタ51A,52Aの出力のうち一方を入力すると共に、その入力をデータ用復調回路435又はサーボ用復調回路436の一方に選択的に出力する。
【0051】
垂直磁気記録媒体の第5実施例が上記第1実施例と同じフォーマットを用いる場合、垂直磁気ディスク500−1は図5に示すフォーマットを有する。この場合、セレクタ回路600は、同期回路431からのクロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には前置フィルタ51Aの出力を選択的に入力し、同期回路431からのクロックCK2及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP2及び偏心補正データを読み込み中並びにデータ領域のプリアンブルP3及びR/Wデータを読み込み中には前置フィルタ52Aの出力を選択的に入力するように入力側が切り替え制御される。又、セレクタ回路600は、同期回路431からのクロックCK1〜CK3及びサーボマークに基づいて、サーボ領域を読み込み中には前置フィルタ部432の出力をサーボ用復調回路436に選択的に出力し、データ領域を読み込み中には前置フィルタ部432の出力がデータ用復調回路435に選択的に出力するように出力側が切り替え制御される。
【0052】
垂直磁気記録媒体の第5実施例が上記第3実施例と同じフォーマットを用いる場合、垂直磁気ディスク500−2は図10に示すフォーマットを有する。この場合、セレクタ回路600は、同期回路431からのクロックCK1及びサーボマークに基づいて、サーボ領域のプリアンブルP1、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には前置フィルタ51Aの出力を選択的に入力し、同期回路431からのクロックCK4及びサーボマークに基づいて、データ領域のプリアンブルP4、偏心補正データ及びR/Wデータを読み込み中には前置フィルタ52Aの出力を選択的に入力するよう入力側が切り替え制御される。又、セレクタ回路600は、同期回路431からのクロックCK1,CK4及びサーボマークに基づいて、サーボ領域を読み込み中には前置フィルタ部432の出力をサーボ用復調回路436に選択的に出力し、データ領域を読み込み中には前置フィルタ部432の出力をデータ復調回路435に選択的に出力するように出力側が切り替え制御される。
【0053】
本実施例においても、上記第1実施例と同様な効果を得ることができる。更に、単一のセレクタ回路600を用いて前置フィルタ部432内の前置フィルタ51A,52Aの出力の選択と、前置フィルタ432の出力を入力する復調回路435,436の選択とを行え、復調回路435,436をアクティブ/インアクティブ(イネーブル/ディセーブル状態)に制御可能とする機構が不要であるため、回路構成が簡単である。
【0054】
上記各実施例では、クロックCK1をカウントして各種タイミングを生成しているが、言うまでもなく、クロックCK1以外のクロックをカウントして各種タイミングを生成するようにしても良い。
【0055】
又、上記各実施例では、本発明が垂直磁気ディスクに適用されているが、本発明は垂直磁気ディスク以外の垂直磁気記録媒体に同様に適用可能であることは言うまでもない。例えば、垂直磁気記録媒体はカード形状を有するものであっても良く、又、カード形状を有する垂直磁気記録媒体であってもトラックを同心円状又は螺旋状に形成するようにしても良い。
【0056】
尚、本発明は、以下に付記する発明をも包含するものである。
(付記1) サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から再生ヘッドにより情報を再生する再生ステップと、
該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタリングステップと、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調ステップと、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データを偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系に出力し、該復調されたリード/ライトデータをデータ処理系にする出力ステップとを含むことを特徴とする、偏心補正方法。
(付記2) 該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル、サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1〜第3のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1〜第3のクロック及びサーボマークを生成するステップを更に含み、
該フィルタリングステップは、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第2のプリアンブル及び偏心補正データを読み込み中並びに該データ領域の第3のプリアンブル及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記1記載の偏心補正方法。
(付記3) 該出力ステップは、該第1〜第3のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域を読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域を読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、付記2記載の偏心補正方法。
(付記4) 該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル及びサーボ情報が記録されたサーボ領域と、第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1及び第2のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1及び第2のクロック及びサーボマークを生成するステップを更に含み、
該フィルタリングステップは、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該データ領域の第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記1記載の偏心補正方法。
(付記5) 該出力ステップは、該第1及び第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域及び該データ領域の偏心補正データを読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域のリード/ライトデータを読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、付記4記載の偏心補正方法。
(付記6) 該サーボ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域にかかわらず一定周波数を有し、該データ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域毎に異なる周波数を有することを特徴とする、付記2〜5のいずれか1項記載の偏心補正方法。
(付記7) サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から情報を再生する再生ヘッドと、
該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、
該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする、磁気記憶装置。
(付記8) 該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル、サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1〜第3のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1〜第3のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第2のプリアンブル及び偏心補正データを読み込み中並びに該データ領域の第3のプリアンブル及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記7記載の磁気記憶装置。
(付記9) 該復調部は、該第1〜第3のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域を読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域を読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、付記8記載の磁気記憶装置。
(付記10) 該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル及びサーボ情報が記録されたサーボ領域と、第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1及び第2のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1及び第2のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該データ領域の第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記7記載の磁気記憶装置。
(付記11) 該復調部は、該第1及び第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域及び該データ領域の偏心補正データを読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域のリード/ライトデータを読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、付記10記載の磁気記憶装置。
(付記12) 該サーボ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域にかかわらず一定周波数を有し、該データ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域毎に異なる周波数を有することを特徴とする、付記8〜11のいずれか1項記載の磁気記憶装置。
(付記13) ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、
第1のプリアンブル、該サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、
第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、
該第1、第2及び第3のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、
該第2のプリアンブル、該偏心補正データ、該第3のプリアンブル及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする、垂直磁気記録媒体。
(付記14) ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、
第1のプリアンブル及び該サーボ情報が記録されたサーボ領域と、
第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、
該第1及び第2のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、
該第2のプリアンブル、該偏心補正データ及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする、垂直磁気記録媒体。
(付記15) 該サーボ情報は、サーボマーク及びアドレスと、サーボバーストからなることを特徴とする、付記13又は14記載の垂直磁気記録媒体。
(付記16) 該垂直磁気記録媒体はディスク形状を有し、該サーボ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域にかかわらず一定周波数を有し、該データ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体の半径方向上にリング状に形成された領域毎に異なる周波数を有することを特徴とする、付記13〜15のいずれか1項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記17) 再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、
該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする、信号処理回路。
(付記18) 該再生ヘッドは、第1のプリアンブル、サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有する記録媒体から情報を再生して該再生出力を出力し、
該再生出力のうち、該第1〜第3のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1〜第3のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及びサーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第2のプリアンブル及び偏心補正データを読み込み中並びに該データ領域の第3のプリアンブル及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタ特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記17記載の信号処理回路。
(付記19) 該復調部は、該第1〜第3のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域を読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域を読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、付記18記載の信号処理回路。
(付記20) 該再生ヘッドは、第1のプリアンブル及びサーボ情報が記録されたサーボ領域と、第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有する記録媒体から情報を再生して該再生出力を出力し、
該再生出力のうち、該第1及び第2のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1及び第2のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該データ領域の第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、付記17記載の信号処理回路。
【0057】
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来の磁気ディスク装置の要部を示すブロック図である。
【図2】従来の垂直磁気ディスク上のフォーマットを示す図である。
【図3】磁化を垂直磁気ディスクの面内方向に印加する磁気転写によりサーボ情報が記録された垂直磁気ディスク上のフォーマットを示す図である。
【図4】本発明になる磁気記憶装置の第1実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明になる垂直磁気記録媒体の第1実施例のフォーマットを示す図である。
【図6】図5に示すフォーマットを示す平面図である。
【図7】再生ヘッドの出力を説明する図である。
【図8】本発明になる磁気記憶装置の第2実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明になる磁気記憶装置の第3実施例を示すブロック図である。
【図10】本発明になる垂直磁気記録媒体の第3実施例のフォーマットを示す図である。
【図11】図10に示すフォーマットを示す平面図である。
【図12】本発明になる磁気記憶装置の第4実施例を示すブロック図である。
【図13】本発明になる磁気記憶装置の第5実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0059】
40R 再生ヘッド
40W 記録ヘッド
41−1〜41−5 磁気ディスク装置
42 プレアンプ部
43−1〜41−5 リード/ライト部
44 HDC
45 SVC
51,52,51A,52A,62 前置フィルタ
61 フィルタ係数格納部
431,431−1,431−2 同期回路
432,432−1,432−2 前置フィルタ部
433−1,433−2,434−1,434−2 スイッチ回路
435 データ用復調回路
436 サーボ用復調回路
441 セレクタ回路
500−1,500−2 垂直磁気ディスク
600 セレクタ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から再生ヘッドにより情報を再生する再生ステップと、
該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタリングステップと、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調ステップと、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データを偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系に出力し、該復調されたリード/ライトデータをデータ処理系にする出力ステップとを含むことを特徴とする、偏心補正方法。
【請求項2】
サーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録された垂直磁気記録媒体から情報を再生する再生ヘッドと、
該再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、
該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする、磁気記憶装置。
【請求項3】
該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル、サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1〜第3のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1〜第3のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第2のプリアンブル及び偏心補正データを読み込み中並びに該データ領域の第3のプリアンブル及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、請求項2記載の磁気記憶装置。
【請求項4】
該復調部は、該第1〜第3のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域を読み込み中には復調された再生出力を該サーボ系に出力し、該データ領域を読み込み中には復調された再生出力を該データ処理系に出力することを特徴とする、請求項3記載の磁気記憶装置。
【請求項5】
該垂直磁気記録媒体は、第1のプリアンブル及びサーボ情報が記録されたサーボ領域と、第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有し、
該再生ヘッドの再生出力のうち、該第1及び第2のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1及び第2のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該データ領域の第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタリング特性によりフィルタリングすることを特徴とする、請求項2記載の磁気記憶装置。
【請求項6】
再生ヘッドの再生出力のうち、微分波形を有するサーボ情報は非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、矩形波形を有する偏心補正データ及びリード/ライトデータは微分フィルタ特性によりフィルタリングするフィルタ部と、
該フィルタリングされたサーボ情報、偏心補正データ及びリード/ライトデータを復調する復調部と、
該復調されたサーボ情報及び偏心補正データに基づいて偏心補正を含む制御処理を行うサーボ系と、
該復調されたリード/ライトデータを処理するデータ処理系とを備えたことを特徴とする、信号処理回路。
【請求項7】
該再生ヘッドは、第1のプリアンブル、サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを有する記録媒体から情報を再生して該再生出力を出力し、
該再生出力のうち、該第1〜第3のプリアンブルの一定周期で互いに異なる周波数のパターンから第1〜第3のクロック及びサーボマークを生成する同期回路を更に備え、
該フィルタ部は、該第1のクロック及びサーボマークに基づいて、該サーボ領域の第1のプリアンブル、サーボマーク及びアドレス、及びサーボバーストを読み込み中には該再生出力を該非微分フィルタ特性によりフィルタリングし、該第2のクロック及び該サーボマークに基づいて、該サーボ領域の第2のプリアンブル及び偏心補正データを読み込み中並びに該データ領域の第3のプリアンブル及びリード/ライトデータを読み込み中には該再生出力を該微分フィルタ特性によりフィルタリングすることを特徴とする、請求項6記載の信号処理回路。
【請求項8】
ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、
第1のプリアンブル、該サーボ情報、第2のプリアンブル及び偏心補正データが記録されたサーボ領域と、
第3のプリアンブル及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、
該第1、第2及び第3のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、
該第2のプリアンブル、該偏心補正データ、該第3のプリアンブル及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする、垂直磁気記録媒体。
【請求項9】
ヘッドの垂直磁気記録媒体に対する位置を制御するためのサーボ情報が、磁化を該垂直磁気記録媒体の面内方向に印加する磁気転写により予め記録された垂直磁気記録媒体であって、
第1のプリアンブル及び該サーボ情報が記録されたサーボ領域と、
第2のプリアンブル、偏心補正データ及びリード/ライトデータが記録されたデータ領域とを備え、
該第1及び第2のプリアンブルは、一定周期で互いに異なる周波数のパターンからなり、
該第2のプリアンブル、該偏心補正データ及び該リード/ライトデータは、記録ヘッドにより記録されていることを特徴とする、垂直磁気記録媒体。
【請求項10】
該垂直磁気記録媒体はディスク形状を有し、該サーボ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体上の領域にかかわらず一定周波数を有し、該データ領域内の各情報は該垂直磁気記録媒体の半径方向上にリング状に形成された領域毎に異なる周波数を有することを特徴とする、請求項8又は9記載の垂直磁気記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−257733(P2007−257733A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80580(P2006−80580)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】