停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラム
【課題】停電をユーザに素早く通知する。
【解決手段】制御装置10は、給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報をサーバ装置20に送信する通信部15と、給電状態が給電から停電になったときに補助電源3から所定の周期で断続的に冷熱装置1に給電するように制御し、サーバ装置20から返信情報を受信したときに給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部13とを有する。サーバ装置20は、停電情報を制御装置10から受信したときに停電情報を端末装置30に送信し、停電情報に対する返信情報を端末装置30から受信したときに返信情報を制御装置10に送信する通信部23を有する。端末装置30は、停電情報をサーバ装置20から受信し、停電情報に対する返信情報をサーバ装置20に送信する通信部34と、停電情報を報知する報知部32とを有する。
【解決手段】制御装置10は、給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報をサーバ装置20に送信する通信部15と、給電状態が給電から停電になったときに補助電源3から所定の周期で断続的に冷熱装置1に給電するように制御し、サーバ装置20から返信情報を受信したときに給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部13とを有する。サーバ装置20は、停電情報を制御装置10から受信したときに停電情報を端末装置30に送信し、停電情報に対する返信情報を端末装置30から受信したときに返信情報を制御装置10に送信する通信部23を有する。端末装置30は、停電情報をサーバ装置20から受信し、停電情報に対する返信情報をサーバ装置20に送信する通信部34と、停電情報を報知する報知部32とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電を監視する停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭やオフィス等にある冷熱装置は、昼夜を問わず連続的に運転しているのが常であり、少しでも停電が起こるとユーザの日常生活に支障をきたすものが多い。最も身近な例を挙げると、冷蔵庫が該当する。雷や、家庭内の電気使用量の超過、配線のショート等の原因により停電が発生し、そのまま放置しておくと中に入れてある食物が傷んでしまう。もし、ユーザが生活している家庭で停電が発生した場合は、ユーザ自身が即座にブレーカーを戻すか、電力会社に工事を依頼するといった処置を行うことで修復が可能である。また、停電が発生した時点でユーザが家庭内にいれば、ユーザ自身でそれを素早く感知することができると思われる。
【0003】
このような異常時に備えるため、従来より様々なシステムが提案されている。例えば、特許文献1においては、落雷時の危険性が高いときに、主電源から補助電源での動作に切り替え、機器を守る装置の仕組みが提案されている。また、特許文献2や3においては、ガス漏れという緊急時に外部の警報機や携帯端末装置に情報を送信するシステムが提案されている。ガス漏れに対する異常発生の通信とガス会社からの対処法の連絡とは通信機器が仲介して行う。対処法をテレビなどの画面に映し出す機能もある。また、特許文献4においては、主電源の停電時に電力を供給することができる補助コンセント部が提案されている。さらに、特許文献5においては、ガス漏れ警報器とガス漏れという異常情報を伝達する通信端末装置を備えるシステムにおいて、正常に作動していない機器を判別する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−092746号公報
【特許文献2】特開平8−000577号公報
【特許文献3】特開2002−262367号公報
【特許文献4】特開2009−153337号公報
【特許文献5】特開2001−134880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、別荘や田舎の家ではユーザが不在にすることが多いと思われる。また、自宅でも長期旅行等によりユーザが長時間不在になることも考えられる。このように、ユーザが家庭内におらず、むしろ家庭とは離れた位置にいる際に停電が発生した場合、ユーザはすぐにそれを知ることができない。そのため、停電を知ることができたときには、既に冷蔵庫の中の食物が傷んでしまっていた、という事態になる可能性がおおいにある。
【0006】
また、停電を検知してユーザに素早く通知するシステムはまだ存在しない。このようなシステムにおいて最も重要なことは、停電をユーザに素早く通知することである。その次に、停電の原因追究やブレーカーを戻すといった作業を行なえばよい。なぜなら、停電の原因には様々なものが考えられるし、システムが自動で修復措置を判断すると危険な場合もあるかもしれないからである。例えば、漏電している際に安易にブレーカーを戻すと火災の危険性がある。
【0007】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、停電をユーザに素早く通知することのできる停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、停電を監視する停電監視システムであって、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有する。前記サーバ装置は、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有する。前記端末装置は、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信部と、前記停電情報を報知する報知部とを有する。
【0009】
前記端末装置は、自身の位置情報を検出する位置検出部を有し、前記端末側通信部は、前記返信情報を送信する際に前記位置情報を含めて送信し、前記サーバ装置は、予め記憶されている前記制御装置の位置情報と前記返信情報に含まれる位置情報とに基づいて前記端末装置までの距離を求め、その距離に基づいて周期変更情報を生成して前記制御装置に送信する補助電源制御情報生成部を有し、前記補助電源制御部は、前記周期変更情報に基づいて前記給電の周期を変更してもよい。
【0010】
前記補助電源制御情報生成部は、前記返信情報を前記端末装置から受信したときに前記停電に対応するかどうかの確認情報を前記端末装置に送信し、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信したときに前記周期変更情報を前記制御装置に送信してもよい。
【0011】
前記補助電源制御情報生成部は、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信してから所定時間経過しても停電状態から回復しない場合は前記給電の周期を長くしてもよい。
【0012】
前記制御装置は、前記補助電源の充電量を取得する充電量取得部を有し、前記補助電源制御部は、前記充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で前記給電の周期を長くしてもよい。
【0013】
本発明は、停電を監視する停電監視システムの制御装置である。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有する。
【0014】
本発明は、停電を監視する停電監視システムのサーバ装置である。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記サーバ装置は、停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有する。
【0015】
本発明は、停電を監視する停電監視システム用の停電監視プログラムである。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。本停電監視プログラムは、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信機能と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御機能とを前記制御装置に実現させる。また、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信機能を前記サーバ装置に実現させる。さらに、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信機能と、前記停電情報を報知する報知機能とを前記端末装置に実現させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、停電をユーザに素早く通知することのできる停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態1における停電監視システムの適用場面を示す図である。
【図2】実施形態1における停電監視システムの構成図である。
【図3】実施形態1における制御装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図4】実施形態1におけるサーバ装置の記憶部に登録されているユーザ情報のデータベース内容を示す図である。
【図5】実施形態1におけるサーバ装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図6】実施形態1における端末装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図7】実施形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】実施形態1におけるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】実施形態1における端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】実施形態1における機器間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。
【図11】実施形態2における停電監視システムの構成図である。
【図12】実施形態5における停電監視システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、実施形態1における停電監視システムの適用場面を示す図である。この停電監視システムは、冷蔵庫等の昼夜連続的に運転する必要がある冷熱装置1が停電状態に陥ったことを検知し、その情報を遠方のユーザにも素早く通知するシステムである。まず、冷熱装置1の給電線が停電状態になったことを検知する制御装置10を冷熱装置1と同一の主電源2上に設置する。制御装置10が停電を検知すると、サーバ装置20を経由して端末装置30にその停電情報を送信する。制御装置10は補助電源を搭載し、主電源2が通電している際に適宜充電を行い、停電を検知すると補助電源での動作に切り替わる。制御装置10は機器ID番号等のデータを停電情報と共にサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は送信されてきたID番号に対応するユーザを自身が所有するデータベースから検索し、該当する端末装置30に通知を行う。
【0020】
図2は、実施形態1における停電監視システムの構成図である。この図に示すように、制御装置10とサーバ装置20とは有線又は無線のネットワークで接続され、サーバ装置20と端末装置30とは無線のネットワークで接続されている。
【0021】
制御装置10は、判断部11と、停電検知センサ部12と、補助電源制御部13と、記憶部14と、通信部15と、ポート16とを備えている。記憶部14には、自身の機器情報14aと、サーバ装置20の情報14bとが記憶されている。具体的には、図3に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10のIPアドレス、サーバ装置20のIPアドレス、停電の発生日時が記憶されている。また、サーバ装置20への送信完了記録、サーバ装置20の受信完了記録、端末装置30の受信完了記録が記憶されている。さらに、補助電源3の充電量の残量、冷熱装置1へ電力を供給する時間間隔(周期)が記憶されている。
【0022】
サーバ装置20は、判断部21と、記憶部22と、通信部23と、ポート24a,24bとを備えている。記憶部22には、自身の機器情報22aと、ユーザ情報のデータベース22bと、ユーザ対応マニュアル22cとが記憶されている。ユーザ情報のデータベース22bは、図4に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10のIPアドレス、制御装置10が設置されている家庭の住所、ユーザの氏名、端末装置30のメール・アドレスもしくは電話番号などからなる。制御装置10ごとに持つ情報としては、図5に示すように、制御装置10のID番号、ユーザの氏名、端末装置30のメール・アドレスもしくは電話番号、サーバ装置20のIPアドレス、停電の発生日時がある。また、制御装置10への送信完了記録(サーバ装置20の受信完了報告)、制御装置10への送信完了記録(端末装置30の受信完了報告)、端末装置30への送信完了記録、端末装置30の受信完了記録、ユーザ対応マニュアル22cがある。
【0023】
端末装置30は、記憶部31と、報知部32と、判断部33と、通信部34と、ポート35とを備えている。記憶部31には、自身の機器情報31aと、サーバ装置20の情報31bとが記憶されている。具体的には、図6に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10が設置されている家庭の住所、停電の発生日時が記憶されている。また、サーバ装置20のIPアドレス、サーバ装置20への送信完了記録(受信完了報告)、サーバ装置20より送信されてくるユーザ対応マニュアル22c記憶されている。
【0024】
図7〜図10は、実施形態1における停電監視システムの動作を示す図である。具体的には、図7は制御装置10の動作を示すフローチャート、図8はサーバ装置20の動作を示すフローチャート、図9は端末装置30の動作を示すフローチャート、図10は機器間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。以下、停電監視システムの動作について説明する。
【0025】
まず、何らかの原因により停電が発生すると、冷熱装置1と同一の主電源2上に取り付けられた制御装置10の停電検知センサ部12が停電を検知する。これにより、制御装置10の判断部11が停電に陥ったことを検知すると、制御装置10は主電源2から補助電源3での動作に切り替わる(図7、ステップS1→S3)。また、制御装置10の記憶部14に記憶されている機器のID番号やIPアドレス等のデータをサーバ装置20に送信する(図7、ステップS4)。データ送信に用いる通信方式は、有線LAN、無線LAN、3G回線など何でもよい。補助電源3の充電量の残量を冷熱装置1に一定時間おきに供給し、サーバ装置20より受信完了の報告を受信する(図7、ステップS5→S6)。この場合、通信部15用に補助電源3内の電力を残しておく。補助電源3内の電力を冷熱装置1に供給する時間間隔は、制御装置10の記憶部14に記憶されている。サーバ装置20が受信完了記録を送信すると、制御装置10はそれを受信して自身の記憶部14に記憶する(図7、ステップS7)。電力供給を定常的に行うのではなく断続的に行うのは、一定時間おきの電力供給でも冷熱装置1内の温度を一定に保つことが可能であるし、補助電源3の省エネにつながるからである。この場合も、端末装置30からの受信完了報告を受信できるように、通信部15用に補助電源3内の電力を残しておく。サーバ装置20を経由して端末装置30からの受信完了報告を受信したら、補助電源3の充電量の残量のすべてを冷熱装置1の温度維持のために用いる(図7、ステップS8→S9)。すなわち、給電の周期を短くする、もしくは常時給電にするようになっている。
【0026】
サーバ装置20は、制御装置10から停電情報を受信すると、自身の記憶部22に記憶されているユーザ情報のデータベース22bを用いて、送信されてきた制御装置10のID番号に対応するユーザを検索する(図8、ステップS11→S12→S13)。そして、該当する端末装置30の連絡先(メール・アドレスもしくは電話番号)を取得し、その連絡先に停電情報を送信すると共に、自身の記憶部22に記憶されているユーザ対応マニュアル22cを送信する(図8、ステップS14)。また、停電情報の受信完了報告を制御装置10に送信し、端末装置30から受信完了報告を受信すると、自身の記憶部22に記憶すると共に、その受信完了報告を制御装置10に送信する(図8、ステップS15→S16)。
【0027】
端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、自身に付随している報知部32を用いてユーザにアラームやメッセージ等の警告を与える(図9、ステップS21→S22)。また、サーバ装置20より送信されてきた対処法、停電の発生日時、停電が発生した家庭の住所等をユーザが見ることのできる画面上に表示する(図9、ステップS23)。さらに、サーバ装置20に受信完了の報告を送信する(図9、ステップS24)。ユーザは、サーバ装置20から送信されてくるユーザ対応マニュアル22cを参考に対処法を選択することができる(図9、ステップS25)。
【0028】
以上のように、実施形態1における停電監視システムでは、停電をユーザに素早く通知することができる。そして、端末装置30から返信があった場合にユーザが停電を認識したものととらえ、復旧が近いことを前提に補助電源3を通常より短い間隔で使用できるように調整することができる。そのため、冷蔵庫内の食品へのダメージを低減することが可能である。
【0029】
このように、本システムでは極力対処法を提案する程度にとどめておき、ユーザが実際の対処法を選択するようにしている。停電の原因には様々なものが考えられるため、システムが自動で修復措置を判断すると危険な場合もあるからである。もちろん、停電が発生したときにシステムが自動で電気工事会社に連絡をするという手段も有効である。
【0030】
(実施形態2)
図11は、実施形態2における停電監視システムの構成図である。この図に示すように、端末装置30は、自身の位置を検出する位置検出部(GPS機能)36を備えている。サーバ装置20から停電情報を受信すると、受信完了報告と共に自身の位置情報をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20の補助電源制御情報生成部25は、制御装置10が冷熱装置1に電力を供給する時間間隔のデータ(周期変更情報)を生成し、制御装置10に送信する。この時間間隔のデータは、自身の記憶部22を参照して、制御装置10(端末装置30に対応するもの)が設置されている家庭の位置と端末装置30から送られてきた位置の距離とに応じて生成する。例えば、制御装置10と端末装置30の距離が比較的近く、ユーザがすぐに停電が発生している現場に向かうことが可能であれば、制御装置10が電力を供給する時間間隔を通常よりも短くする。これにより、ユーザまでの距離に応じた時間間隔で電力を供給することができるため、冷熱装置1内の温度をより適温に保つことが可能である。
【0031】
以下、実施形態2における停電監視システムの動作について説明する。
【0032】
まず、端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、位置検出部36により自身の位置情報を検出して記憶部31に記憶する。そして、受信完了報告をサーバ装置20に送信する際に、記憶部31に記憶されている位置情報も共に送信する。次いで、サーバ装置20は、端末装置30から受信完了報告と共に送信されてくるユーザの位置情報を自身の記憶部22に記憶する。サーバ装置20の補助電源制御情報生成部25は、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が比較的近い場合、制御装置10が冷熱装置1に電力供給を行う時間間隔を短くするよう制御装置10に命令する。一方、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が遠い場合、サーバ装置20は制御装置10に通常の受信完了報告のみを送信する。制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くする旨の命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている電力供給の時間間隔を短く設定する。
【0033】
以上のように、実施形態2における停電監視システムでは、停電発生場所からユーザの現在地までの距離に応じて給電の周期を設定する。これにより、帰宅の容易さを考慮した補助電源3の制御を行うことができる。
【0034】
(実施形態3)
実施形態2では、端末装置30と制御装置10の距離が近い場合でもユーザがすぐに現場に向かえない場合も考えられる。そこで、本実施形態におけるサーバ装置20は、制御装置10と端末装置30の距離が近い場合、ユーザが現場に向かうかどうかを端末装置30に問い合わせる。ユーザは端末装置30に返答を入力し、サーバ装置20はその返答結果を受信する。その結果、ユーザが現場に向かわない場合は、制御装置10の冷熱装置1への電力供給の時間間隔を通常値のままとする。
【0035】
以下、実施形態3における停電監視システムの動作について説明する。
【0036】
実施形態2と同様、端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、位置検出部36により自身の位置情報を検出して記憶部31に記憶する。そして、受信完了報告をサーバ装置20に送信する際に、記憶部31に記憶されている位置情報も共に送信する。次いで、サーバ装置20は、端末装置30から受信完了報告と共に送信されてくるユーザの位置情報を自身の記憶部22に記憶する。そして、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が比較的近い場合、停電が発生している現場に向かうか質問するメッセージを端末装置30に送信する。ユーザが端末装置30を操作して現場に向かうか返答すると、端末装置30は、その情報をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、ユーザが停電の現場に向かうことを検知すると、補助電源制御情報生成部25が生成したデータを用いて、制御装置10が冷熱装置1に電力供給を行う時間間隔を短くするよう制御装置10に命令する。一方、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が遠い場合や、距離が近くてもユーザが停電の現場に向かわないと返答した場合、サーバ装置20は制御装置10に通常の受信完了報告のみを送信する。制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くする旨の命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている電力供給の時間間隔を短く設定する。
【0037】
以上のように、実施形態3における停電監視システムでは、ユーザが停電情報を了解しても現場に急行して対応するとは限らないので、ユーザが対応するかどうかの確認を取った後に給電の周期を変更する。これにより、補助電源3を有効活用することができる。
【0038】
(実施形態4)
実施形態3では、ユーザが現場に向かうと返答した場合、制御装置10に対して冷熱装置1に電力を供給する時間間隔を短くするよう命令する。しかし、交通状態等の理由により実際にはユーザがすぐに向かえない可能性もある。また、ユーザが現場に向かえても停電の原因がわからず、すぐに主電源2の復旧ができない場合もある。そこで、本実施形態における制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くするように命令されても、一定時間以上経過後に主電源2の電力供給が普及しない場合は電力を供給する時間間隔を長くする。
【0039】
以下、実施形態4における停電監視システムの動作について説明する。
【0040】
実施形態3と同様、ユーザの現在地が停電の現場と比較的近く、かつユーザが現場に向かうと返答した場合、サーバ装置20は、制御装置10に対して冷熱装置1に電力を供給する時間間隔を短くするよう命令する。制御装置10は、この命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている時間間隔を短く設定する。しかし、制御装置10の主電源2が一定時間(自身の記憶部14に記憶されている)経過しても復旧しない場合は時間間隔を長くする。
【0041】
以上のように、実施形態4における停電監視システムでは、ユーザが対応すると返答した後に諸般の事情で対応できない場合もあるので、所定時間停電状態が解消されない場合は電力を供給する時間間隔を長くする。これにより、より長時間に渡って冷熱装置1に電力を供給することができる。
【0042】
(実施形態5)
実施形態1では、制御装置10の補助電源3の充電量の残量が少なくなると、電力を供給する時間間隔を長くする。これにより、冷熱装置1内の保温効果は低くなるが、より長時間に渡って電力を供給できるようになる。しかし、あまりにも時間間隔を長くしすぎると保温できなくなる。そこで、本実施形態における制御装置10は、図12に示すように、補助電源3の充電量を取得する充電量取得部17を備えている。補助電源制御部13は、充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で給電の周期を長くする。
【0043】
以下、実施形態5における停電監視システムの動作について説明する。
【0044】
制御装置10が冷熱装置1に補助電源3の電力供給を開始してから長時間主電源2が復旧しないと、補助電源3の充電量の残量が少なくなってくる。制御装置10の充電量取得部17は、残量が予め設定した割合(制御装置10の記憶部14に記憶されている)を下回ったことを検知すると、冷熱装置1に電力を供給する時間間隔(制御装置10の記憶部14に記憶されている)を予め設定した割合分長くする。残量が再度設定した割合を下回ると、さらに時間間隔を長くしていく。これにより、時間間隔はどんどん長くなってくる。一方、制御装置10は、自身の記憶部14に記憶されている時間間隔の上限値と比較し、その値よりも時間間隔が長くなりそうになれば時間間隔を上限値で固定する。また、充電量の残量チェックを行うプロセスを終了する。
【0045】
以上のように、実施形態5における停電監視システムでは、冷熱装置の保温ができる範囲内で給電の周期を調整する。これにより、停電時の保温時間を長くすることができる。
【0046】
なお、ここでは、冷熱装置1として身近な例である冷蔵庫を挙げているが、これに限定されるものではない。例えば、エアコンのような部屋全体の温度を管理する機器でもよい。
【0047】
また、制御装置10とサーバ装置20との通信方式は必ずしも無線通信でなくてもよい。例えば、制御装置10は、主電源2が停電状態でも補助電源3により動作できる通信部15を備えていれば、有線LANでサーバ装置20に接続されていてもよい。また、無線通信で利用する回線はWiMAX回線でも3G回線でもよい。
【0048】
また、端末装置30は携帯電話でなくスマートフォンやタブレット端末でもよい。もし、ユーザがほぼ家庭内で生活しているのであれば停電情報をテレビに映し出してもよい。
【0049】
また、サーバ装置20が端末装置30に送信する対処法のマニュアルは、端末装置30の画面上では小さくて見づらい可能性もある。そのため、予め登録されたテレビやパソコン等の大きな画面上で見られるよう、それらにマニュアルを転送してもよい。もしくは、パソコン等へのマニュアル送信をサーバ装置20に要求する機能を端末装置30に追加してもよい。
【0050】
また、制御装置10の動作を示すフローチャートでは、停電を検知していない場合は補助電源3の充電を行うこととしているが(図7、ステップS2)、これに限定されるものではない。すなわち、補助電源3がMaxまで充電できている場合は、それ以上通電を行なわない機能を付加してもよい。この場合は、一定時間が経過すると、補助電源3の充電量が低下すると思われるので、一定時間後に通電を許可し、再度補助電源3の充電を行う。
【符号の説明】
【0051】
1 冷熱装置
3 補助電源
10 制御装置
13 補助電源制御部
15 通信部(制御装置側通信部)
20 サーバ装置
23 通信部(サーバ側通信部)
25 補助電源制御情報生成部
30 端末装置
32 報知部
34 通信部(端末側通信部)
36 位置検出部
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電を監視する停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭やオフィス等にある冷熱装置は、昼夜を問わず連続的に運転しているのが常であり、少しでも停電が起こるとユーザの日常生活に支障をきたすものが多い。最も身近な例を挙げると、冷蔵庫が該当する。雷や、家庭内の電気使用量の超過、配線のショート等の原因により停電が発生し、そのまま放置しておくと中に入れてある食物が傷んでしまう。もし、ユーザが生活している家庭で停電が発生した場合は、ユーザ自身が即座にブレーカーを戻すか、電力会社に工事を依頼するといった処置を行うことで修復が可能である。また、停電が発生した時点でユーザが家庭内にいれば、ユーザ自身でそれを素早く感知することができると思われる。
【0003】
このような異常時に備えるため、従来より様々なシステムが提案されている。例えば、特許文献1においては、落雷時の危険性が高いときに、主電源から補助電源での動作に切り替え、機器を守る装置の仕組みが提案されている。また、特許文献2や3においては、ガス漏れという緊急時に外部の警報機や携帯端末装置に情報を送信するシステムが提案されている。ガス漏れに対する異常発生の通信とガス会社からの対処法の連絡とは通信機器が仲介して行う。対処法をテレビなどの画面に映し出す機能もある。また、特許文献4においては、主電源の停電時に電力を供給することができる補助コンセント部が提案されている。さらに、特許文献5においては、ガス漏れ警報器とガス漏れという異常情報を伝達する通信端末装置を備えるシステムにおいて、正常に作動していない機器を判別する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−092746号公報
【特許文献2】特開平8−000577号公報
【特許文献3】特開2002−262367号公報
【特許文献4】特開2009−153337号公報
【特許文献5】特開2001−134880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、別荘や田舎の家ではユーザが不在にすることが多いと思われる。また、自宅でも長期旅行等によりユーザが長時間不在になることも考えられる。このように、ユーザが家庭内におらず、むしろ家庭とは離れた位置にいる際に停電が発生した場合、ユーザはすぐにそれを知ることができない。そのため、停電を知ることができたときには、既に冷蔵庫の中の食物が傷んでしまっていた、という事態になる可能性がおおいにある。
【0006】
また、停電を検知してユーザに素早く通知するシステムはまだ存在しない。このようなシステムにおいて最も重要なことは、停電をユーザに素早く通知することである。その次に、停電の原因追究やブレーカーを戻すといった作業を行なえばよい。なぜなら、停電の原因には様々なものが考えられるし、システムが自動で修復措置を判断すると危険な場合もあるかもしれないからである。例えば、漏電している際に安易にブレーカーを戻すと火災の危険性がある。
【0007】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、停電をユーザに素早く通知することのできる停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、停電を監視する停電監視システムであって、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有する。前記サーバ装置は、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有する。前記端末装置は、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信部と、前記停電情報を報知する報知部とを有する。
【0009】
前記端末装置は、自身の位置情報を検出する位置検出部を有し、前記端末側通信部は、前記返信情報を送信する際に前記位置情報を含めて送信し、前記サーバ装置は、予め記憶されている前記制御装置の位置情報と前記返信情報に含まれる位置情報とに基づいて前記端末装置までの距離を求め、その距離に基づいて周期変更情報を生成して前記制御装置に送信する補助電源制御情報生成部を有し、前記補助電源制御部は、前記周期変更情報に基づいて前記給電の周期を変更してもよい。
【0010】
前記補助電源制御情報生成部は、前記返信情報を前記端末装置から受信したときに前記停電に対応するかどうかの確認情報を前記端末装置に送信し、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信したときに前記周期変更情報を前記制御装置に送信してもよい。
【0011】
前記補助電源制御情報生成部は、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信してから所定時間経過しても停電状態から回復しない場合は前記給電の周期を長くしてもよい。
【0012】
前記制御装置は、前記補助電源の充電量を取得する充電量取得部を有し、前記補助電源制御部は、前記充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で前記給電の周期を長くしてもよい。
【0013】
本発明は、停電を監視する停電監視システムの制御装置である。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有する。
【0014】
本発明は、停電を監視する停電監視システムのサーバ装置である。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。前記サーバ装置は、停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有する。
【0015】
本発明は、停電を監視する停電監視システム用の停電監視プログラムである。前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備える。本停電監視プログラムは、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信機能と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御機能とを前記制御装置に実現させる。また、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信機能を前記サーバ装置に実現させる。さらに、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信機能と、前記停電情報を報知する報知機能とを前記端末装置に実現させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、停電をユーザに素早く通知することのできる停電監視システム、制御装置、サーバ装置、及び停電監視プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態1における停電監視システムの適用場面を示す図である。
【図2】実施形態1における停電監視システムの構成図である。
【図3】実施形態1における制御装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図4】実施形態1におけるサーバ装置の記憶部に登録されているユーザ情報のデータベース内容を示す図である。
【図5】実施形態1におけるサーバ装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図6】実施形態1における端末装置の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図7】実施形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】実施形態1におけるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】実施形態1における端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】実施形態1における機器間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。
【図11】実施形態2における停電監視システムの構成図である。
【図12】実施形態5における停電監視システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、実施形態1における停電監視システムの適用場面を示す図である。この停電監視システムは、冷蔵庫等の昼夜連続的に運転する必要がある冷熱装置1が停電状態に陥ったことを検知し、その情報を遠方のユーザにも素早く通知するシステムである。まず、冷熱装置1の給電線が停電状態になったことを検知する制御装置10を冷熱装置1と同一の主電源2上に設置する。制御装置10が停電を検知すると、サーバ装置20を経由して端末装置30にその停電情報を送信する。制御装置10は補助電源を搭載し、主電源2が通電している際に適宜充電を行い、停電を検知すると補助電源での動作に切り替わる。制御装置10は機器ID番号等のデータを停電情報と共にサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は送信されてきたID番号に対応するユーザを自身が所有するデータベースから検索し、該当する端末装置30に通知を行う。
【0020】
図2は、実施形態1における停電監視システムの構成図である。この図に示すように、制御装置10とサーバ装置20とは有線又は無線のネットワークで接続され、サーバ装置20と端末装置30とは無線のネットワークで接続されている。
【0021】
制御装置10は、判断部11と、停電検知センサ部12と、補助電源制御部13と、記憶部14と、通信部15と、ポート16とを備えている。記憶部14には、自身の機器情報14aと、サーバ装置20の情報14bとが記憶されている。具体的には、図3に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10のIPアドレス、サーバ装置20のIPアドレス、停電の発生日時が記憶されている。また、サーバ装置20への送信完了記録、サーバ装置20の受信完了記録、端末装置30の受信完了記録が記憶されている。さらに、補助電源3の充電量の残量、冷熱装置1へ電力を供給する時間間隔(周期)が記憶されている。
【0022】
サーバ装置20は、判断部21と、記憶部22と、通信部23と、ポート24a,24bとを備えている。記憶部22には、自身の機器情報22aと、ユーザ情報のデータベース22bと、ユーザ対応マニュアル22cとが記憶されている。ユーザ情報のデータベース22bは、図4に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10のIPアドレス、制御装置10が設置されている家庭の住所、ユーザの氏名、端末装置30のメール・アドレスもしくは電話番号などからなる。制御装置10ごとに持つ情報としては、図5に示すように、制御装置10のID番号、ユーザの氏名、端末装置30のメール・アドレスもしくは電話番号、サーバ装置20のIPアドレス、停電の発生日時がある。また、制御装置10への送信完了記録(サーバ装置20の受信完了報告)、制御装置10への送信完了記録(端末装置30の受信完了報告)、端末装置30への送信完了記録、端末装置30の受信完了記録、ユーザ対応マニュアル22cがある。
【0023】
端末装置30は、記憶部31と、報知部32と、判断部33と、通信部34と、ポート35とを備えている。記憶部31には、自身の機器情報31aと、サーバ装置20の情報31bとが記憶されている。具体的には、図6に示すように、制御装置10のID番号、制御装置10が設置されている家庭の住所、停電の発生日時が記憶されている。また、サーバ装置20のIPアドレス、サーバ装置20への送信完了記録(受信完了報告)、サーバ装置20より送信されてくるユーザ対応マニュアル22c記憶されている。
【0024】
図7〜図10は、実施形態1における停電監視システムの動作を示す図である。具体的には、図7は制御装置10の動作を示すフローチャート、図8はサーバ装置20の動作を示すフローチャート、図9は端末装置30の動作を示すフローチャート、図10は機器間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。以下、停電監視システムの動作について説明する。
【0025】
まず、何らかの原因により停電が発生すると、冷熱装置1と同一の主電源2上に取り付けられた制御装置10の停電検知センサ部12が停電を検知する。これにより、制御装置10の判断部11が停電に陥ったことを検知すると、制御装置10は主電源2から補助電源3での動作に切り替わる(図7、ステップS1→S3)。また、制御装置10の記憶部14に記憶されている機器のID番号やIPアドレス等のデータをサーバ装置20に送信する(図7、ステップS4)。データ送信に用いる通信方式は、有線LAN、無線LAN、3G回線など何でもよい。補助電源3の充電量の残量を冷熱装置1に一定時間おきに供給し、サーバ装置20より受信完了の報告を受信する(図7、ステップS5→S6)。この場合、通信部15用に補助電源3内の電力を残しておく。補助電源3内の電力を冷熱装置1に供給する時間間隔は、制御装置10の記憶部14に記憶されている。サーバ装置20が受信完了記録を送信すると、制御装置10はそれを受信して自身の記憶部14に記憶する(図7、ステップS7)。電力供給を定常的に行うのではなく断続的に行うのは、一定時間おきの電力供給でも冷熱装置1内の温度を一定に保つことが可能であるし、補助電源3の省エネにつながるからである。この場合も、端末装置30からの受信完了報告を受信できるように、通信部15用に補助電源3内の電力を残しておく。サーバ装置20を経由して端末装置30からの受信完了報告を受信したら、補助電源3の充電量の残量のすべてを冷熱装置1の温度維持のために用いる(図7、ステップS8→S9)。すなわち、給電の周期を短くする、もしくは常時給電にするようになっている。
【0026】
サーバ装置20は、制御装置10から停電情報を受信すると、自身の記憶部22に記憶されているユーザ情報のデータベース22bを用いて、送信されてきた制御装置10のID番号に対応するユーザを検索する(図8、ステップS11→S12→S13)。そして、該当する端末装置30の連絡先(メール・アドレスもしくは電話番号)を取得し、その連絡先に停電情報を送信すると共に、自身の記憶部22に記憶されているユーザ対応マニュアル22cを送信する(図8、ステップS14)。また、停電情報の受信完了報告を制御装置10に送信し、端末装置30から受信完了報告を受信すると、自身の記憶部22に記憶すると共に、その受信完了報告を制御装置10に送信する(図8、ステップS15→S16)。
【0027】
端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、自身に付随している報知部32を用いてユーザにアラームやメッセージ等の警告を与える(図9、ステップS21→S22)。また、サーバ装置20より送信されてきた対処法、停電の発生日時、停電が発生した家庭の住所等をユーザが見ることのできる画面上に表示する(図9、ステップS23)。さらに、サーバ装置20に受信完了の報告を送信する(図9、ステップS24)。ユーザは、サーバ装置20から送信されてくるユーザ対応マニュアル22cを参考に対処法を選択することができる(図9、ステップS25)。
【0028】
以上のように、実施形態1における停電監視システムでは、停電をユーザに素早く通知することができる。そして、端末装置30から返信があった場合にユーザが停電を認識したものととらえ、復旧が近いことを前提に補助電源3を通常より短い間隔で使用できるように調整することができる。そのため、冷蔵庫内の食品へのダメージを低減することが可能である。
【0029】
このように、本システムでは極力対処法を提案する程度にとどめておき、ユーザが実際の対処法を選択するようにしている。停電の原因には様々なものが考えられるため、システムが自動で修復措置を判断すると危険な場合もあるからである。もちろん、停電が発生したときにシステムが自動で電気工事会社に連絡をするという手段も有効である。
【0030】
(実施形態2)
図11は、実施形態2における停電監視システムの構成図である。この図に示すように、端末装置30は、自身の位置を検出する位置検出部(GPS機能)36を備えている。サーバ装置20から停電情報を受信すると、受信完了報告と共に自身の位置情報をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20の補助電源制御情報生成部25は、制御装置10が冷熱装置1に電力を供給する時間間隔のデータ(周期変更情報)を生成し、制御装置10に送信する。この時間間隔のデータは、自身の記憶部22を参照して、制御装置10(端末装置30に対応するもの)が設置されている家庭の位置と端末装置30から送られてきた位置の距離とに応じて生成する。例えば、制御装置10と端末装置30の距離が比較的近く、ユーザがすぐに停電が発生している現場に向かうことが可能であれば、制御装置10が電力を供給する時間間隔を通常よりも短くする。これにより、ユーザまでの距離に応じた時間間隔で電力を供給することができるため、冷熱装置1内の温度をより適温に保つことが可能である。
【0031】
以下、実施形態2における停電監視システムの動作について説明する。
【0032】
まず、端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、位置検出部36により自身の位置情報を検出して記憶部31に記憶する。そして、受信完了報告をサーバ装置20に送信する際に、記憶部31に記憶されている位置情報も共に送信する。次いで、サーバ装置20は、端末装置30から受信完了報告と共に送信されてくるユーザの位置情報を自身の記憶部22に記憶する。サーバ装置20の補助電源制御情報生成部25は、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が比較的近い場合、制御装置10が冷熱装置1に電力供給を行う時間間隔を短くするよう制御装置10に命令する。一方、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が遠い場合、サーバ装置20は制御装置10に通常の受信完了報告のみを送信する。制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くする旨の命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている電力供給の時間間隔を短く設定する。
【0033】
以上のように、実施形態2における停電監視システムでは、停電発生場所からユーザの現在地までの距離に応じて給電の周期を設定する。これにより、帰宅の容易さを考慮した補助電源3の制御を行うことができる。
【0034】
(実施形態3)
実施形態2では、端末装置30と制御装置10の距離が近い場合でもユーザがすぐに現場に向かえない場合も考えられる。そこで、本実施形態におけるサーバ装置20は、制御装置10と端末装置30の距離が近い場合、ユーザが現場に向かうかどうかを端末装置30に問い合わせる。ユーザは端末装置30に返答を入力し、サーバ装置20はその返答結果を受信する。その結果、ユーザが現場に向かわない場合は、制御装置10の冷熱装置1への電力供給の時間間隔を通常値のままとする。
【0035】
以下、実施形態3における停電監視システムの動作について説明する。
【0036】
実施形態2と同様、端末装置30は、サーバ装置20から停電情報を受信すると、位置検出部36により自身の位置情報を検出して記憶部31に記憶する。そして、受信完了報告をサーバ装置20に送信する際に、記憶部31に記憶されている位置情報も共に送信する。次いで、サーバ装置20は、端末装置30から受信完了報告と共に送信されてくるユーザの位置情報を自身の記憶部22に記憶する。そして、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が比較的近い場合、停電が発生している現場に向かうか質問するメッセージを端末装置30に送信する。ユーザが端末装置30を操作して現場に向かうか返答すると、端末装置30は、その情報をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、ユーザが停電の現場に向かうことを検知すると、補助電源制御情報生成部25が生成したデータを用いて、制御装置10が冷熱装置1に電力供給を行う時間間隔を短くするよう制御装置10に命令する。一方、制御装置10が設置されている家庭の位置とユーザの現在地の距離が遠い場合や、距離が近くてもユーザが停電の現場に向かわないと返答した場合、サーバ装置20は制御装置10に通常の受信完了報告のみを送信する。制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くする旨の命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている電力供給の時間間隔を短く設定する。
【0037】
以上のように、実施形態3における停電監視システムでは、ユーザが停電情報を了解しても現場に急行して対応するとは限らないので、ユーザが対応するかどうかの確認を取った後に給電の周期を変更する。これにより、補助電源3を有効活用することができる。
【0038】
(実施形態4)
実施形態3では、ユーザが現場に向かうと返答した場合、制御装置10に対して冷熱装置1に電力を供給する時間間隔を短くするよう命令する。しかし、交通状態等の理由により実際にはユーザがすぐに向かえない可能性もある。また、ユーザが現場に向かえても停電の原因がわからず、すぐに主電源2の復旧ができない場合もある。そこで、本実施形態における制御装置10は、サーバ装置20から時間間隔を短くするように命令されても、一定時間以上経過後に主電源2の電力供給が普及しない場合は電力を供給する時間間隔を長くする。
【0039】
以下、実施形態4における停電監視システムの動作について説明する。
【0040】
実施形態3と同様、ユーザの現在地が停電の現場と比較的近く、かつユーザが現場に向かうと返答した場合、サーバ装置20は、制御装置10に対して冷熱装置1に電力を供給する時間間隔を短くするよう命令する。制御装置10は、この命令を受信すると、自身の記憶部14に記憶されている時間間隔を短く設定する。しかし、制御装置10の主電源2が一定時間(自身の記憶部14に記憶されている)経過しても復旧しない場合は時間間隔を長くする。
【0041】
以上のように、実施形態4における停電監視システムでは、ユーザが対応すると返答した後に諸般の事情で対応できない場合もあるので、所定時間停電状態が解消されない場合は電力を供給する時間間隔を長くする。これにより、より長時間に渡って冷熱装置1に電力を供給することができる。
【0042】
(実施形態5)
実施形態1では、制御装置10の補助電源3の充電量の残量が少なくなると、電力を供給する時間間隔を長くする。これにより、冷熱装置1内の保温効果は低くなるが、より長時間に渡って電力を供給できるようになる。しかし、あまりにも時間間隔を長くしすぎると保温できなくなる。そこで、本実施形態における制御装置10は、図12に示すように、補助電源3の充電量を取得する充電量取得部17を備えている。補助電源制御部13は、充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で給電の周期を長くする。
【0043】
以下、実施形態5における停電監視システムの動作について説明する。
【0044】
制御装置10が冷熱装置1に補助電源3の電力供給を開始してから長時間主電源2が復旧しないと、補助電源3の充電量の残量が少なくなってくる。制御装置10の充電量取得部17は、残量が予め設定した割合(制御装置10の記憶部14に記憶されている)を下回ったことを検知すると、冷熱装置1に電力を供給する時間間隔(制御装置10の記憶部14に記憶されている)を予め設定した割合分長くする。残量が再度設定した割合を下回ると、さらに時間間隔を長くしていく。これにより、時間間隔はどんどん長くなってくる。一方、制御装置10は、自身の記憶部14に記憶されている時間間隔の上限値と比較し、その値よりも時間間隔が長くなりそうになれば時間間隔を上限値で固定する。また、充電量の残量チェックを行うプロセスを終了する。
【0045】
以上のように、実施形態5における停電監視システムでは、冷熱装置の保温ができる範囲内で給電の周期を調整する。これにより、停電時の保温時間を長くすることができる。
【0046】
なお、ここでは、冷熱装置1として身近な例である冷蔵庫を挙げているが、これに限定されるものではない。例えば、エアコンのような部屋全体の温度を管理する機器でもよい。
【0047】
また、制御装置10とサーバ装置20との通信方式は必ずしも無線通信でなくてもよい。例えば、制御装置10は、主電源2が停電状態でも補助電源3により動作できる通信部15を備えていれば、有線LANでサーバ装置20に接続されていてもよい。また、無線通信で利用する回線はWiMAX回線でも3G回線でもよい。
【0048】
また、端末装置30は携帯電話でなくスマートフォンやタブレット端末でもよい。もし、ユーザがほぼ家庭内で生活しているのであれば停電情報をテレビに映し出してもよい。
【0049】
また、サーバ装置20が端末装置30に送信する対処法のマニュアルは、端末装置30の画面上では小さくて見づらい可能性もある。そのため、予め登録されたテレビやパソコン等の大きな画面上で見られるよう、それらにマニュアルを転送してもよい。もしくは、パソコン等へのマニュアル送信をサーバ装置20に要求する機能を端末装置30に追加してもよい。
【0050】
また、制御装置10の動作を示すフローチャートでは、停電を検知していない場合は補助電源3の充電を行うこととしているが(図7、ステップS2)、これに限定されるものではない。すなわち、補助電源3がMaxまで充電できている場合は、それ以上通電を行なわない機能を付加してもよい。この場合は、一定時間が経過すると、補助電源3の充電量が低下すると思われるので、一定時間後に通電を許可し、再度補助電源3の充電を行う。
【符号の説明】
【0051】
1 冷熱装置
3 補助電源
10 制御装置
13 補助電源制御部
15 通信部(制御装置側通信部)
20 サーバ装置
23 通信部(サーバ側通信部)
25 補助電源制御情報生成部
30 端末装置
32 報知部
34 通信部(端末側通信部)
36 位置検出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
停電を監視する停電監視システムであって、
給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、
前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、
前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、
前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有し、
前記サーバ装置は、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有し、
前記端末装置は、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信部と、前記停電情報を報知する報知部とを有する
ことを特徴とする停電監視システム。
【請求項2】
前記端末装置は、自身の位置情報を検出する位置検出部を有し、
前記端末側通信部は、前記返信情報を送信する際に前記位置情報を含めて送信し、
前記サーバ装置は、予め記憶されている前記制御装置の位置情報と前記返信情報に含まれる位置情報とに基づいて前記端末装置までの距離を求め、その距離に基づいて周期変更情報を生成して前記制御装置に送信する補助電源制御情報生成部を有し、
前記補助電源制御部は、前記周期変更情報に基づいて前記給電の周期を変更することを特徴とする請求項1記載の停電監視システム。
【請求項3】
前記補助電源制御情報生成部は、前記返信情報を前記端末装置から受信したときに前記停電に対応するかどうかの確認情報を前記端末装置に送信し、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信したときに前記周期変更情報を前記制御装置に送信することを特徴とする請求項2記載の停電監視システム。
【請求項4】
前記補助電源制御情報生成部は、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信してから所定時間経過しても停電状態から回復しない場合は前記給電の周期を長くすることを特徴とする請求項3記載の停電監視システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記補助電源の充電量を取得する充電量取得部を有し、
前記補助電源制御部は、前記充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で前記給電の周期を長くすることを特徴とする請求項1記載の停電監視システム。
【請求項6】
停電を監視する停電監視システムの制御装置であって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項7】
停電を監視する停電監視システムのサーバ装置であって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記サーバ装置は、停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
停電を監視する停電監視システム用の停電監視プログラムであって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信機能と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御機能とを前記制御装置に実現させ、
前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信機能を前記サーバ装置に実現させ、
前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信機能と、前記停電情報を報知する報知機能とを前記端末装置に実現させるための停電監視プログラム。
【請求項1】
停電を監視する停電監視システムであって、
給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、
前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、
前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、
前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有し、
前記サーバ装置は、前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有し、
前記端末装置は、前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信部と、前記停電情報を報知する報知部とを有する
ことを特徴とする停電監視システム。
【請求項2】
前記端末装置は、自身の位置情報を検出する位置検出部を有し、
前記端末側通信部は、前記返信情報を送信する際に前記位置情報を含めて送信し、
前記サーバ装置は、予め記憶されている前記制御装置の位置情報と前記返信情報に含まれる位置情報とに基づいて前記端末装置までの距離を求め、その距離に基づいて周期変更情報を生成して前記制御装置に送信する補助電源制御情報生成部を有し、
前記補助電源制御部は、前記周期変更情報に基づいて前記給電の周期を変更することを特徴とする請求項1記載の停電監視システム。
【請求項3】
前記補助電源制御情報生成部は、前記返信情報を前記端末装置から受信したときに前記停電に対応するかどうかの確認情報を前記端末装置に送信し、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信したときに前記周期変更情報を前記制御装置に送信することを特徴とする請求項2記載の停電監視システム。
【請求項4】
前記補助電源制御情報生成部は、前記停電に対応する旨の返答を前記端末装置から受信してから所定時間経過しても停電状態から回復しない場合は前記給電の周期を長くすることを特徴とする請求項3記載の停電監視システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記補助電源の充電量を取得する充電量取得部を有し、
前記補助電源制御部は、前記充電量が少なくなるにつれ所定の周期を超えない範囲で前記給電の周期を長くすることを特徴とする請求項1記載の停電監視システム。
【請求項6】
停電を監視する停電監視システムの制御装置であって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記制御装置は、前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信部と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御部とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項7】
停電を監視する停電監視システムのサーバ装置であって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記サーバ装置は、停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信部を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
停電を監視する停電監視システム用の停電監視プログラムであって、
前記停電監視システムは、給電線により給電され、所定の空間の温度を制御する冷熱装置と、前記冷熱装置の給電状態を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に接続された端末装置とを備え、
前記給電線の給電状態が給電から停電になったときに停電情報を前記サーバ装置に送信する制御装置側通信機能と、前記給電状態が給電から停電になったときに補助電源から所定の周期で断続的に前記冷熱装置に給電するように制御し、前記サーバ装置から返信情報を受信したときに前記返信情報を受信する前よりも前記給電の周期を短くするように制御する補助電源制御機能とを前記制御装置に実現させ、
前記停電情報を前記制御装置から受信したときに前記停電情報を前記端末装置に送信し、前記停電情報に対する返信情報を前記端末装置から受信したときに前記返信情報を前記制御装置に送信するサーバ側通信機能を前記サーバ装置に実現させ、
前記停電情報を前記サーバ装置から受信し、前記停電情報に対する返信情報を前記サーバ装置に送信する端末側通信機能と、前記停電情報を報知する報知機能とを前記端末装置に実現させるための停電監視プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−244879(P2012−244879A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115873(P2011−115873)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]