説明

健康食品

【課題】酸味と刺激臭が抑制された、飲みやすいりんご酢飲料で、かつ、血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果を図ると共に、体内の活性酸素の産生を抑制し、放射能から受ける有害な人体への作用を予防できるりんご酢飲料もしくはドレッシングを提供する。
【解決手段】りんご酢に昆布エキスおよびスイスアルビノ系マウス脳を放射能による化学的損傷から保護するアムラから採取したアムラ果実抽出物を含有する、りんご酢飲料もしくはドレッシング。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、りんご酢飲料に関し、詳しくは、酢酸の酸味や刺激臭が抑制された飲みやすく、かつ、健康維持、健康増進や放射能から受ける有害な人体への作用を防ぐ胃粘膜への低刺激性のりんご酢飲料およびドレッシングに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、りんご酢飲料が健康食品として注目されている。これは、食酢の血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果が期待されているためであるが、福島原子力発電所の事故以来、日本人の健康の面で関心の高かった生活習慣病にもまして、放射能から受ける有害な人体への作用を防ぐ事に最も関心が注がれるようになった。
りんご酢飲料の主成分である酢酸は血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果は可能であるが、放射能から受ける有害な人体への作用を防ぐといった効果はまったくない。
また、りんご酢飲料は酸味も刺激臭も強く、また胃粘膜への刺激が強いため、りんご酢そのものではなくりんご酢を適度に薄めたり、はちみつなどの糖分を加えて飲用する場合が多いが、それでは健康効果が薄くなってしまう。また、単純にりんご酢を水で希釈しただけでは、酸味以外の風味がないため飲用しにくい問題があった。
【0003】
放射能から受ける有害な人体への作用、特に放射性ヨウ素が甲状腺に与える症状を防ぐのにはヨウ素が有効であることは公知の事実であり、ヨウ素を多く含む昆布酢にりんご果汁を加えて発酵させ、風味を改善した方法等考えられる。(例えば特許文献1参照)
【0004】
しかし、この方法では酸味や刺激臭をある程度緩和することができても、その効果は不十分であり、さらに、この方法は、製造方法の特許であり、健康維持や健康増進の言及はなされているが、放射能から受ける有害な人体への作用を防ぐ事や甲状腺以外の臓器に与える症状までは昆布酢に含まれるヨウ素では防ぐことが困難である問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−153683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、酸味と刺激臭が抑制された、飲みやすいりんご酢飲料で、かつ、血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果を図ると共に、体内の活性酸素の産生を抑制し、放射能から受ける有害な人体への作用を予防できるりんご酢飲料もしくはドレッシングを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、りんご酸に昆布エキスおよびスイスアルビノ系マウス脳を放射能による化学的損傷から保護するアムラから採取したアムラ果実抽出物を含有するりんご酢飲料は、昆布に含まれるうまみ成分のグルタミン酸とアムラ抽出物に含まれるβグルコガリンやムチン酸によって、りんご酸の強い酸味と刺激臭が抑制され、また、りんご酸によってβグルコガリンやムチン酸独特の風味が抑制され、保存性も向上し、年齢層を問わず、きわめて飲み易く良好なのど越しが得られる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、りんご酢に昆布エキスおよびスイスアルビノ系マウス脳を放射能による化学的損傷から保護するアムラから採取したアムラ果実抽出物を含有することを特徴とするりんご酢飲料もしくはドレッシングを提供するものである。
【0008】
また、本発明は、りんご酢に昆布エキスおよびスイスアルビノ系マウス脳を放射能による化学的損傷から保護するアムラから採取したアムラ果実抽出物を含有することによって、酸味と刺激臭が抑制された、飲みやすいりんご酢飲料で、かつ、血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果を図ると共に、体内の活性酸素の産生を抑制し、放射能から受ける有害な人体への作用を予防できるりんご酢飲料もしくはドレッシングを提供することにある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、酸味と刺激臭が抑制された、のど越しが良好で飲みやすく、胃粘膜への低刺激性のりんご酢飲料を得ることができる。また血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果を図ると共に、体内の活性酸素の産生を抑制し、放射能から受ける有害な人体への作用を予防できるりんご酢飲料もしくはドレッシングを提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のりんご酢飲料について詳述する。
【0011】
本発明のりんご酢飲料はりんご酢を主体とするが、これに、通常の酢酸を主成分とする合成酢や醸造酢を加えて用いることができる。なお、該醸造酢としては、米酢、大麦酢、モルトビネガー、小麦酢、酒粕酢、もろみ酢、きび酢、純米酢、玄米酢、玄米黒酢、大麦黒酢などの穀物酢や、ブドウ酢、白ワインビネガー、赤ワインビネガー、バルサミコ酢などの果実酢をあげることができる。本発明においては、これらの合成酢や醸造酢を単独で、或いは2以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0012】
なお、本発明のりんご酢飲料の酢酸含有量は、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%、さらに好ましくは0.2〜2質量%である。5質量%を超えると、酸味と刺激臭が強すぎて飲用には難しく、また、0.1質量%未満であると、その効果が発揮されず、健康食品としては好ましくない。
【0013】
本発明のりんご酢飲料は、昆布エキスおよびアムラから採取したアムラ果実抽出物を含有する。
本発明でいう、昆布エキスは昆布から抽出したエキスを用いてもよいし、また、りんご酢の中に昆布を浸漬し、昆布エキスを抽出して用いる方法も可能である。
また、アムラ果実抽出物は、アムラ果実から抽出されたエキスでその形状は液体でも顆粒状でも共に用いることが可能である。
アムラエキスの割合は抽出エキスの場合、5%〜30%、好ましくは10%〜15%であり、粉末の場合は、1gr〜5gr、好ましくは2gr〜4grである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】レーザースペック血流計(ソフトケア、LSFG−ANW)血流量測定で、右手の人指し指先の血流量の経時変化測定結果
【実施例】
【0015】
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0016】
▲1▼りんご酢、▲2▼りんご酢+昆布エキスおよび▲3▼りんご酢+昆布エキス+アムラ果実抽出物の三種類の試験対象飲料を用意し、パネラー18名で飲用して、酸味と刺激臭の抑制効果、風味、香り、飲みやすさ及び好みを下記パネラー評価基準に従って6段階で評価し、さらに、その合計点数について下記基準で5段階評価を行ない、その結果を表1に記載した。
【0017】

「評価基準」
◎:18人のパネラーの合計点が30〜36点
○:18人のパネラーの合計点が18〜28点
△:18人のパネラーの合計点が10〜16点
×:18人のパネラーの合計点が0〜8点
××:18人のパネラーの合計点が0点未満
【0018】
【表1】

【0019】
上記表1の結果から明らかなように、りんご酢に昆布エキスおよびアムラ果実抽出物を含有することによって、酸味と刺激臭が抑制された、年齢層を問わず、きわめて飲み易く良好なのど越しが得ることができることがわかる。
【0020】
▲1▼りんご酢、▲2▼りんご酢+昆布エキスおよび▲3▼りんご酢+昆布エキス+アムラ果実抽出物の三種類の試験対象飲料を用意し、パネラー18名を6人づつ▲1▼りんご酢のグループ、▲2▼りんご酢+昆布エキスのグループおよび▲3▼りんご酢+昆布エキス+アムラ果実抽出物のグループと3組分け、毎日100cc、一ヶ月間試飲させ、一週間毎にレーザースペック血流計(ソフトケア、LSFG−ANW)血流量測定で、右手の人指し指先の血流量の経時変化を測定し、その結果を図−1に示した。
【0021】

【0022】
上記図−1の結果から、▲3▼りんご酢+昆布エキス+アムラ果実抽出物を飲料したグループに極めて血流量が上昇することが認められた。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明により、酸味と刺激臭が抑制された、飲みやすいりんご酢飲料で、かつ、血圧降下作用や血糖値抑制作用による、いわゆる生活習慣病の予防効果を図ると共に、体内の活性酸素の産生を抑制し、放射能から受ける有害な人体への作用を予防できるりんご酢飲料もしくはドレッシングが提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
りんご酢飲料に関し、詳しくは、りんご酢に昆布エキスおよびアムラ果実抽出物を含有させ、酸味や刺激臭が抑制された飲みやすく、かつ、健康維持、健康増進、体内の活性酸素の産生抑制や放射能から受ける有害な人体への作用を防ぐ胃粘膜への低刺激性のりんご酢飲料およびドレッシングの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−118(P2013−118A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146664(P2011−146664)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(397035667)株式会社TAC21 (1)
【Fターム(参考)】