側溝ブロック及び側溝
【課題】
カーブ側溝の接続部における水漏れを防止し、流水抵抗を小さくする。
【解決手段】
一端の縦板に凹の円弧状接続面を有し、一端の縦板に凸の円弧状接続面を有する側溝ブロックと任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックの凹の円弧状接続面の先端部に縦方向に沿ってパッキンを埋め込むことで、どのような角度で接続しても縦板からの水漏れを防止できる。
また、側溝ブロックの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面を内側に傾斜する傾斜面とし、側溝ブロックを最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、流水抵抗が小さくなり、接続部における流速低下を最小限に抑えることができる。
カーブ側溝の接続部における水漏れを防止し、流水抵抗を小さくする。
【解決手段】
一端の縦板に凹の円弧状接続面を有し、一端の縦板に凸の円弧状接続面を有する側溝ブロックと任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックの凹の円弧状接続面の先端部に縦方向に沿ってパッキンを埋め込むことで、どのような角度で接続しても縦板からの水漏れを防止できる。
また、側溝ブロックの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面を内側に傾斜する傾斜面とし、側溝ブロックを最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、流水抵抗が小さくなり、接続部における流速低下を最小限に抑えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化して断面がU字状、逆U字状、又は四角形状に形成され、主に道路の排水のため、道路に沿って又は道路を横断して敷設される側溝ブロックで、特に、自由な角度で接続でき、カーブ施工に適したもの、及びこの側溝ブロックで施工される側溝に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、側溝ブロックをカーブ施工する場合、主に4つの方法があった。
その第1は、下記特許文献1に示されるように、端面が軸線に対して直角でない側溝ブロックを接続して敷設する方法である。
第2は、下記特許文献1に従来技術として示されている、屈曲した側溝ブロックを予め製造し、これを接続して敷設する方法である。
第3は、下記特許文献2に示されるように、側溝ブロックの連結部に柔軟なパッキンを挟み込み、両側のブロックを互いに押し付けてパッキンを変形させ、両側の側溝ブロックに角度をつけて敷設する方法である。
第4は、側溝ブロックの一方の端面を平面視で凸の円弧状をなす凸端面とし、他方の端面を前記凸端面に対応して、平面視で凹の円弧状をなす凹端面とし、このブロックを接続して敷設する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−32094号公報
【特許文献2】特開平10−54073号公報
【特許文献3】特開2008−38387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記第1及び第2の方法は、端面が軸線に対して直角でない、又は屈曲した側溝ブロックを接続して敷設するので、所定の曲率のカーブにしか適用することができず、異なる曲率のカーブを施工する場合、それにあったブロックを製造しなければならい。したがって、多種類の曲率に対応するためには非常に多くの種類のブロックが必要となり、多くの種類の型枠を必要として、きわめてコスト高となっていた。
前記第3の方法は、一定の曲率のカーブに限定されるものではないが、両側のブロックを互いに押し付けてパッキンを変形させ、隣り合う側溝ブロックに所定の角度をつけて敷設する作業が煩雑であり、さらに、大きな曲率のカーブには適さないという問題があった。
前記第4の方法は、円弧状の凸端面と凹端面とが接続され、接続部で隣り合うブロックに任意の角度を付けることができるから、任意の曲率のカーブ施工を容易に行うことができるという優れた効果を有する。
【0005】
図23は、前記第4の方法で接続した側溝ブロック16、17の説明図である。側溝ブロック16の一方の端部は円弧状の凸端面、側溝ブロック17の一方の端部は円弧状の凹端面となっており、この凸端面と凹端面を接触させて接続するので、隣り合うブロックに任意の角度を付けることができる。凸端面と凹端面の曲率半径Rは、側溝の外幅(最大)Wの1/2よりも相当大きく(約1.5倍)設定されている。
【0006】
図23は、側溝16、17を最も大きな角度をつけて接続した状態を示している。この状態において、一方の縦板の接続部において、縦板の端部が流水路内に大きくはみ出したはみ出し部cとなっており、当該部分の流水路の幅w’が、側溝ブロックの流水路の幅よりも大きく減少している。また、矢印F方向と反対方向に水を流すと、はみ出し部cの縦板端面が流水の方向に対して鋭角的となるので、水流が妨げられ、水を流す方向が矢印F方向に限定される場合がある。
他方の縦板の接続部dにおいては、隣り合うブロックの縦板の重なり量が限界で、これ以上角度を大きくつけることができない。従来、隣り合うブロックに付けられる角度は10°程度が限界であった。
【0007】
本発明は、カーブ側溝の接続部において縦板の端部が流水路内にはみ出すのをなくして流水路の有効幅が減少しないようにすること、及び隣り合うブロックをさらに大きな角度を付けて接続できるようにすること、さらにはカーブ側溝の水漏れ、水の浸入を防止することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔請求項1〕
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、
一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックであって、
前記側溝ブロックと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において縦板及び横板に前記円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面を有する側溝ブロックに対し、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能であり、
前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、前記縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さく、前記縦板の凹の円弧状接続面が前記縦板の端部内側面に形成されており、
前記縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれていることを特徴とする側溝ブロックである。
【0009】
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端を横板で連結一体化したU字状の側溝ブロック、対向して立設した2枚の縦板の上端を横板で連結一体化した逆U字状の側溝ブロック、又は対向して立設した2枚の縦板の下端と上端の双方を横板で連結一体化した四角筒状の側溝ブロックに関する。2枚の縦板の間が流水路となる。
本発明において、横板の円弧状接続面は凹でも凸でもよい。下端と上端の双方に横板を有する四角筒状の側溝ブロックにおいては、下端と上端の双方の横板の円弧状接続面が凹でも凸でもよいし、どちらか一方が凹で他方が凸でもよい。
【0010】
縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1を、縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さくすることで、接続部において縦壁の端部が流水路内にはみ出す量を少なくすることができ、また、隣り合うブロックを従来よりも大きな角度を付けて接続できる。
【0011】
縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれているので、当該部分に接触するブロック面の製造誤差による僅かな凹凸が吸収されて、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾けて接続する作業も容易になる。また、パッキンにより止水効果も向上する。
縦方向のパッキンは、縦板の凹の円弧状接続面の先端部に設けることで、どのような角度で側溝ブロックを接続しても、接続したブロックの凸の円弧状接続面に接触し、止水効果を発揮する。
また、縦方向のパッキンは、必ずしも縦板の全長に亘って埋め込まれている必要はなく、止水効果に有効な部分に埋め込まれていればよい。
パッキンの材質は、コンクリート製品のパッキンとして従来から使用されているものでよく、特に限定されない。
【0012】
〔請求項2〕
また本発明は、前記横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンが埋め込み形成されている請求項1に記載の側溝ブロックである。
【0013】
横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンを埋め込み形成することで、横板からの水漏れ、水の浸入を防止できる。
【0014】
〔請求項3〕
また本発明は、前記縦板の最小厚みをTとした場合、前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、
(W/2)−0.7T≦R1≦(W/2)−0.2T
である請求項1又は2に記載の側溝ブロックである。
【0015】
R1が(W/2)−0.7Tよりも小さいと、縦板の凹の円弧状接続面部分の厚みが薄くなって強度的問題が生じ、(W/2)−0.2Tよりも大きいと、隣り合うブロックどうしを大きな角度傾けて接続する効果、及び縦壁の端部が流水路内にはみ出す量を少なくする効果が小さくなる。
【0016】
〔請求項4〕
また本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックAと、
前記側溝ブロックAと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、縦板に前記凹の円弧状接続面と対応する凸の円弧状接続面が、横板に前記凹又は凸の円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面が形成され、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックBを有し、
前記側溝ブロックBの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面が、内側に傾斜する傾斜面となっており、
これら側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、前記側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないことを特徴とする側溝である。
【0017】
凸の円弧状接続面は、縦板の接続端部の外側面に形成されており、当該部分の縦板端面を、内側に傾斜する傾斜面とし、側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、側溝ブロックA、Bをどのような角度で接続しても、接続部における有効幅が確保でき、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0018】
〔請求項5〕
また本発明は、前記側溝ブロックAが、請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロックである請求項4に記載の側溝である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の側溝ブロックは、従来よりも大きな角度をつけて接続できるので、より広範囲に利用できる。
また、縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれているので、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾け接続する作業も容易になり、止水性能も向上する。
【0020】
本発明の側溝は、接続部における有効幅が確保されるので、該部の流水抵抗が少なく、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例の側溝ブロック1の平面図である。
【図2】実施例の側溝ブロック1の左側面図である。
【図3】実施例の側溝ブロック1の正面図である。
【図4】側溝ブロック11の平面図である。
【図5】側溝ブロック11の右側面図である。
【図6】側溝ブロック11の正面図である。
【図7】側溝ブロック1,11を接続した状態の平面図である。
【図8】側溝ブロック1,11を接続した状態の水平断面図である。
【図9】比較例の側溝ブロック1’,11’を接続した状態の水平断面図である。
【図10】実施例の側溝ブロック12の平面図である。
【図11】実施例の側溝ブロック13の平面図である。
【図12】側溝ブロック13の右側面図である。
【図13】側溝ブロック13の正面図である。
【図14】側溝ブロック13のAA線断面図である。
【図15】側溝ブロック13のBB線断面図である。
【図16】側溝ブロック13の接続状態の断面説明図である。
【図17】側溝ブロック14の平面図である。
【図18】側溝ブロック14の右側面図である。
【図19】側溝ブロック14の正面図である。
【図20】側溝ブロック14の略縦断面図である。
【図21】側溝ブロック14の接続状態の断面説明図である。
【図22】実施例の側溝ブロック15の側面図である。
【図23】従来の側溝の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0022】
図1〜3の側溝ブロック1(側溝ブロックA)は、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で連結一体化し、断面が逆U字状に形成されている。
一方の接続端部(図1の左側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が形成されている。円弧状接続面5,6の曲率中心は全て同じで、ブロック1の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2の内側面は、上部が傾斜しており、縦板の厚みは上部が厚くなっている。したがって、最小厚みTは、縦板の内側面が垂直な部分の厚みTとなる。なお、縦板2の外側面には重量を軽減するための切欠部10が設けられているが、最小厚みTに関しては、このような切欠部における厚みを無視し、このような切欠部が設けられていない部分の最小厚みを採用する。
【0023】
縦板2の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキン8が埋め込まれているので、当該部分に接触する側溝ブロックBの製造誤差による僅かな凹凸が吸収されて、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾けて接続する作業も容易になる。また、パッキンは、縦板の内側面に露出しているので、接続される側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’に接触し、止水性能が向上する。(図8)
【0024】
縦板2の一方の接続端部(図1の左側)において、先端面は当接部2a、横板3の外端の切り欠かれた部分の斜面が当接部3aとなっており、側溝ブロック1と後述の側溝ブロック11を最も大きな角度で接続した際に、当接部2a、3aが側溝ブロック11の当接部2b、3bに当接し、ストッパとなる。このストッパの構成は以下の他の実施例でも共通である。
このようにブロックを所定の角度以上傾けて接続できないようにするストッパを設けることで、側溝ブロックが所定の角度より大きな角度で接続され、縦板の重なりが小さくなり又は重なりが無くなり、強度が弱くなったり水漏れが生じるのを防止できる。
実施例では、当接部を縦板と横板の双方に設けているが、縦板のみ又は横板のみに設けても良い。
【0025】
側溝ブロック1の他方の端面は平坦になっており、ここには両端面が平坦に形成された通常の側溝ブロックを接続できる。
【0026】
図4〜6の側溝ブロック11は、側溝ブロック1に接続するもの(側溝ブロックB)である。
側溝ブロック11は、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で連結一体化し、断面が側溝ブロック1と同じ逆U字状に形成されている。
一方の接続端部(図4の右側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が形成されている。円弧状接続面5’、6’の曲率中心は全て同じで、ブロック11の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、側溝ブロック1の円弧状接続面の曲率半径R1と同じになっている。
側溝ブロック1の凹の円弧状接続面5、6は、それぞれ側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’、6’に対応し、全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。各対応する凹と凸の円弧状接続面の曲率半径は同じでよいが、製造の際の寸法誤差を考慮して、凸を凹よりも若干小さく(例えば1〜3mm程度の実質的に同径といえる程度)設計してもよい。この点は、後述する実施例についても同様である。
【0027】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板の端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっている。後述するように、側溝ブロック1、11を最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、側溝ブロックA、Bをどのような角度で接続しても、接続部における有効幅が確保でき、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0028】
側溝ブロック11の一方の接続端部(図4の右側)において、縦板2の端面は当接部2b、横板3の端面は当接部3bとなっており、ストッパとして機能する。
【0029】
図7、8は、側溝ブロック1、11を最も大きく傾けて接続し、本発明の側溝を形成した状態である。側溝ブロック1の凹の円弧状接続面5、6は、それぞれ側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’、6’に対応し、全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっているので、側溝ブロック1、11を、所定の限度内で任意の角度傾けて接続することができる。
側溝ブロック1、11は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
最大角度で接続すると、側溝ブロック1の当接部2a、3aが側溝ブロック11の当接部2b、3bに当接し、これ以上大きな角度での接続を防止する。
【0030】
図8に示すように、最大角度傾けてブロックを接続すると、縦板2の一方の端部の重なりが僅かになるが、パッキン8の作用により、側溝からの水漏れが防止される。
パッキン8は縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部に設けられているので、ブロックがどのような角度で接続されても、必ず凸の円弧状接続面5’に接触し、水漏れが防止される。
【0031】
また、図8に示すように、凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっており、側溝ブロック1、11(側溝ブロックA、B)を最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。
「側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。」とは、具体的には、次の通りである。
側溝ブロックA、Bの接続部の水平断面において、一方の縦板内面に沿って、全ての点から、その水平断面における側溝ブロックの内幅wの半径の円弧を描き、その円弧が反対側の縦板内面に干渉しない場合(対向する縦板内面までの距離がwと同じ又は大きい場合)、「側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。」ことになる。
【0032】
図8は、円弧状接続面5の内端の点bを中心にして半径wの円弧を描いた例であるが、縦板2の内面のどの点を中心にしても、円弧が反対側の縦板内面に干渉することがない。
このように、本発明の側溝は、側溝ブロック接続部の内幅がむしろ拡がっているので、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0033】
図9は、凸の円弧状接続面5’の端面に傾斜面が形成されていない比較例の側溝ブロック11’の場合を示している。この場合、図8と同様に点bから半径wの円弧を描くと、反対側の縦板2内面に干渉する。これが、はみ出し部cとなり、水の流れを妨げる。
【0034】
側溝ブロック1の他端(図1の右側)は、平坦になっているが、この端部に側溝ブロック11の接続端部(図4の右側)を形成し、側溝ブロックA、Bを兼用したものとすることもできる。
【0035】
図10の側溝ブロック12は、側溝ブロックA,Bを兼用したもので、前記側溝ブロック1の凹の接続端部が左側に、側溝ブロック11の凸の接続端部が右側に形成されており、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
なお、横板3の中央部には蓋を装着するための開口が設けられている。
【0036】
図11〜16の側溝ブロック13は、側溝ブロックA,Bを兼用したもので、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で、下端を横板4で連結一体化して四角筒状に形成されている。横板3の中央部には蓋を装着するための開口が設けられている。
一方の接続端部(図11の右側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が、横板4に平面視凹の円弧状接続面7が形成されている(図12)。円弧状接続面5,6,7の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部には縦方向のパッキン8が埋設されている。横板3,4の凹の円弧状接続面6,7には、その幅全体にわたって横方向にパッキン8a,8bが埋め込み形成されている。横方向のパッキン8a,8bは、本実施例のように、2本の縦方向のパッキン8を横方向に接続して設けることが望ましい。
なお、横方向のパッキンは、凹の円弧状接続面に代えて凹の円弧状接続面に設けることもできる。
【0037】
他方の接続端部(図11の左側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が、横板4に平面視凸の円弧状接続面7’が形成されている。円弧状接続面5’、6’、7’の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、凹の円弧状接続面5の曲率半径R1と同じになっている。
凹の円弧状接続面5、6、7は、それぞれ凸の円弧状接続面5’、6’、7’に対応し、接続時(図16)において全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。
【0038】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端部の内端面は、内側に向かって傾斜する傾斜面9となっている。傾斜面9の作用効果は前記の側溝ブロック11の傾斜面と同様である。
【0039】
側溝ブロック13は、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
側溝ブロック13は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
【0040】
図16は側溝ブロック13を連続して敷設し、本発明の側溝を形成した場合の接続部(最大角度接続)の水平断面を示している。同図において、横方向のパッキン8bは横板4に埋設されているが、顕著に表すために実線、ハッチ付きで表示している。
同図から明らかなように、どのような角度で接続しても、流水路における横板4の凸の円弧状接続面は必ずパッキン8bに接触し、横板4の接続部からの水漏れを防止する。
同様に、横板3に埋設されているパッキン8bは、上部から流水路に水が浸入するのを防止する。
縦方向のパッキン8は、縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部に設けられているので、ブロックがどのような角度で接続されても、必ず凸の円弧状接続面5’に接触し、縦板2の接続部からの水漏れを防止する。
【0041】
図17〜21の側溝ブロック14も側溝ブロックA,Bを兼用したもので、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で、下端を横板4で連結一体化して四角筒状に形成されている。横板3にはスリットが設けられている。
一方の接続端部(図17の右側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が、横板4に平面視凹の円弧状接続面7が形成されている。円弧状接続面5,6,7の曲率中心は全て同じで、ブロック1の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2及び横板3,4の凹の円弧状接続面の先端部には、流水路を取り囲むようにパッキン8が埋め込まれている。
【0042】
他方の接続端部(図17の左側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が、横板4に平面視凸の円弧状接続面7’が形成されている。円弧状接続面5’、6’、7’の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、凹の円弧状接続面5の曲率半径R1と同じになっている。
凹の円弧状接続面5、6、7は、それぞれ凸の円弧状接続面5’、6’、7’に対応し、接続状態(図21)において全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。
【0043】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端部の内端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっている。傾斜面9の作用効果は前記の側溝ブロック11の傾斜面と同様である。
【0044】
側溝ブロック14は、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
側溝ブロック14は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
【0045】
図21は側溝ブロック14を連続して敷設し、本発明の側溝を形成した場合の接続部(最大角度接続)の水平断面を示している。同図において、パッキン8の下部横方向の部分は横板4に埋設されているが、顕著に表すために実線、ハッチ付きで表示している。
同図から明らかなように、角度を付けて接続した場合、流水路における横板4の凸の円弧状接続面の一部がパッキン8に接触せず、横板4の接続部から水漏れする可能性がある。横板3の凸の円弧状接続面においても同様で、上部から水が浸入する可能性がある。
また、一方の縦板2(図21の下側)はパッキン8に全く接触せず、この部分からも水漏れの可能性がある。
したがって、パッキンは、前記の側溝ブロック13に示すように、縦方向は縦板の凹の円弧状接続面の先端部に設け、横方向は横板の円弧状接続面の幅全体にわたって設けることが望ましい。
【0046】
図22は、対向する2枚の縦板の下端を横板4で一体に連結したU字状の側溝ブロック15の例で、一方の端部の側面を示し、縦板2には凹の円弧状接続面5、横板4には凹の円弧状接続面7が形成されている。
縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部には縦方向のパッキン8が埋設されている。横板4の凹の円弧状接続面7には、その幅全体にわたって横方向にパッキン8bが埋め込み形成されている。
このブロックの接続状態は図16と同様になり、水漏れは完全に防止される。
【符号の説明】
【0047】
1 側溝ブロックA
2 縦板
2a,2b 当接部
3 横板
3a,3b 当接部
4 横板
5,5’ 円弧状接続面
6,6’ 円弧状接続面
7,7’ 円弧状接続面
8,8a,8b パッキン
9 傾斜面
10 切欠部
11 側溝ブロックB
12 側溝ブロックA
13 側溝ブロックA,B
14 側溝ブロックA,B
15 側溝ブロック
16 側溝ブロック
17 側溝ブロック
【技術分野】
【0001】
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化して断面がU字状、逆U字状、又は四角形状に形成され、主に道路の排水のため、道路に沿って又は道路を横断して敷設される側溝ブロックで、特に、自由な角度で接続でき、カーブ施工に適したもの、及びこの側溝ブロックで施工される側溝に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、側溝ブロックをカーブ施工する場合、主に4つの方法があった。
その第1は、下記特許文献1に示されるように、端面が軸線に対して直角でない側溝ブロックを接続して敷設する方法である。
第2は、下記特許文献1に従来技術として示されている、屈曲した側溝ブロックを予め製造し、これを接続して敷設する方法である。
第3は、下記特許文献2に示されるように、側溝ブロックの連結部に柔軟なパッキンを挟み込み、両側のブロックを互いに押し付けてパッキンを変形させ、両側の側溝ブロックに角度をつけて敷設する方法である。
第4は、側溝ブロックの一方の端面を平面視で凸の円弧状をなす凸端面とし、他方の端面を前記凸端面に対応して、平面視で凹の円弧状をなす凹端面とし、このブロックを接続して敷設する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−32094号公報
【特許文献2】特開平10−54073号公報
【特許文献3】特開2008−38387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記第1及び第2の方法は、端面が軸線に対して直角でない、又は屈曲した側溝ブロックを接続して敷設するので、所定の曲率のカーブにしか適用することができず、異なる曲率のカーブを施工する場合、それにあったブロックを製造しなければならい。したがって、多種類の曲率に対応するためには非常に多くの種類のブロックが必要となり、多くの種類の型枠を必要として、きわめてコスト高となっていた。
前記第3の方法は、一定の曲率のカーブに限定されるものではないが、両側のブロックを互いに押し付けてパッキンを変形させ、隣り合う側溝ブロックに所定の角度をつけて敷設する作業が煩雑であり、さらに、大きな曲率のカーブには適さないという問題があった。
前記第4の方法は、円弧状の凸端面と凹端面とが接続され、接続部で隣り合うブロックに任意の角度を付けることができるから、任意の曲率のカーブ施工を容易に行うことができるという優れた効果を有する。
【0005】
図23は、前記第4の方法で接続した側溝ブロック16、17の説明図である。側溝ブロック16の一方の端部は円弧状の凸端面、側溝ブロック17の一方の端部は円弧状の凹端面となっており、この凸端面と凹端面を接触させて接続するので、隣り合うブロックに任意の角度を付けることができる。凸端面と凹端面の曲率半径Rは、側溝の外幅(最大)Wの1/2よりも相当大きく(約1.5倍)設定されている。
【0006】
図23は、側溝16、17を最も大きな角度をつけて接続した状態を示している。この状態において、一方の縦板の接続部において、縦板の端部が流水路内に大きくはみ出したはみ出し部cとなっており、当該部分の流水路の幅w’が、側溝ブロックの流水路の幅よりも大きく減少している。また、矢印F方向と反対方向に水を流すと、はみ出し部cの縦板端面が流水の方向に対して鋭角的となるので、水流が妨げられ、水を流す方向が矢印F方向に限定される場合がある。
他方の縦板の接続部dにおいては、隣り合うブロックの縦板の重なり量が限界で、これ以上角度を大きくつけることができない。従来、隣り合うブロックに付けられる角度は10°程度が限界であった。
【0007】
本発明は、カーブ側溝の接続部において縦板の端部が流水路内にはみ出すのをなくして流水路の有効幅が減少しないようにすること、及び隣り合うブロックをさらに大きな角度を付けて接続できるようにすること、さらにはカーブ側溝の水漏れ、水の浸入を防止することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔請求項1〕
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、
一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックであって、
前記側溝ブロックと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において縦板及び横板に前記円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面を有する側溝ブロックに対し、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能であり、
前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、前記縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さく、前記縦板の凹の円弧状接続面が前記縦板の端部内側面に形成されており、
前記縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれていることを特徴とする側溝ブロックである。
【0009】
本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端を横板で連結一体化したU字状の側溝ブロック、対向して立設した2枚の縦板の上端を横板で連結一体化した逆U字状の側溝ブロック、又は対向して立設した2枚の縦板の下端と上端の双方を横板で連結一体化した四角筒状の側溝ブロックに関する。2枚の縦板の間が流水路となる。
本発明において、横板の円弧状接続面は凹でも凸でもよい。下端と上端の双方に横板を有する四角筒状の側溝ブロックにおいては、下端と上端の双方の横板の円弧状接続面が凹でも凸でもよいし、どちらか一方が凹で他方が凸でもよい。
【0010】
縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1を、縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さくすることで、接続部において縦壁の端部が流水路内にはみ出す量を少なくすることができ、また、隣り合うブロックを従来よりも大きな角度を付けて接続できる。
【0011】
縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれているので、当該部分に接触するブロック面の製造誤差による僅かな凹凸が吸収されて、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾けて接続する作業も容易になる。また、パッキンにより止水効果も向上する。
縦方向のパッキンは、縦板の凹の円弧状接続面の先端部に設けることで、どのような角度で側溝ブロックを接続しても、接続したブロックの凸の円弧状接続面に接触し、止水効果を発揮する。
また、縦方向のパッキンは、必ずしも縦板の全長に亘って埋め込まれている必要はなく、止水効果に有効な部分に埋め込まれていればよい。
パッキンの材質は、コンクリート製品のパッキンとして従来から使用されているものでよく、特に限定されない。
【0012】
〔請求項2〕
また本発明は、前記横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンが埋め込み形成されている請求項1に記載の側溝ブロックである。
【0013】
横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンを埋め込み形成することで、横板からの水漏れ、水の浸入を防止できる。
【0014】
〔請求項3〕
また本発明は、前記縦板の最小厚みをTとした場合、前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、
(W/2)−0.7T≦R1≦(W/2)−0.2T
である請求項1又は2に記載の側溝ブロックである。
【0015】
R1が(W/2)−0.7Tよりも小さいと、縦板の凹の円弧状接続面部分の厚みが薄くなって強度的問題が生じ、(W/2)−0.2Tよりも大きいと、隣り合うブロックどうしを大きな角度傾けて接続する効果、及び縦壁の端部が流水路内にはみ出す量を少なくする効果が小さくなる。
【0016】
〔請求項4〕
また本発明は、対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックAと、
前記側溝ブロックAと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、縦板に前記凹の円弧状接続面と対応する凸の円弧状接続面が、横板に前記凹又は凸の円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面が形成され、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックBを有し、
前記側溝ブロックBの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面が、内側に傾斜する傾斜面となっており、
これら側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、前記側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないことを特徴とする側溝である。
【0017】
凸の円弧状接続面は、縦板の接続端部の外側面に形成されており、当該部分の縦板端面を、内側に傾斜する傾斜面とし、側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、側溝ブロックA、Bをどのような角度で接続しても、接続部における有効幅が確保でき、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0018】
〔請求項5〕
また本発明は、前記側溝ブロックAが、請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロックである請求項4に記載の側溝である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の側溝ブロックは、従来よりも大きな角度をつけて接続できるので、より広範囲に利用できる。
また、縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれているので、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾け接続する作業も容易になり、止水性能も向上する。
【0020】
本発明の側溝は、接続部における有効幅が確保されるので、該部の流水抵抗が少なく、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例の側溝ブロック1の平面図である。
【図2】実施例の側溝ブロック1の左側面図である。
【図3】実施例の側溝ブロック1の正面図である。
【図4】側溝ブロック11の平面図である。
【図5】側溝ブロック11の右側面図である。
【図6】側溝ブロック11の正面図である。
【図7】側溝ブロック1,11を接続した状態の平面図である。
【図8】側溝ブロック1,11を接続した状態の水平断面図である。
【図9】比較例の側溝ブロック1’,11’を接続した状態の水平断面図である。
【図10】実施例の側溝ブロック12の平面図である。
【図11】実施例の側溝ブロック13の平面図である。
【図12】側溝ブロック13の右側面図である。
【図13】側溝ブロック13の正面図である。
【図14】側溝ブロック13のAA線断面図である。
【図15】側溝ブロック13のBB線断面図である。
【図16】側溝ブロック13の接続状態の断面説明図である。
【図17】側溝ブロック14の平面図である。
【図18】側溝ブロック14の右側面図である。
【図19】側溝ブロック14の正面図である。
【図20】側溝ブロック14の略縦断面図である。
【図21】側溝ブロック14の接続状態の断面説明図である。
【図22】実施例の側溝ブロック15の側面図である。
【図23】従来の側溝の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0022】
図1〜3の側溝ブロック1(側溝ブロックA)は、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で連結一体化し、断面が逆U字状に形成されている。
一方の接続端部(図1の左側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が形成されている。円弧状接続面5,6の曲率中心は全て同じで、ブロック1の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2の内側面は、上部が傾斜しており、縦板の厚みは上部が厚くなっている。したがって、最小厚みTは、縦板の内側面が垂直な部分の厚みTとなる。なお、縦板2の外側面には重量を軽減するための切欠部10が設けられているが、最小厚みTに関しては、このような切欠部における厚みを無視し、このような切欠部が設けられていない部分の最小厚みを採用する。
【0023】
縦板2の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキン8が埋め込まれているので、当該部分に接触する側溝ブロックBの製造誤差による僅かな凹凸が吸収されて、接続面の密着度が向上し、ブロックどうしを角度を傾けて接続する作業も容易になる。また、パッキンは、縦板の内側面に露出しているので、接続される側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’に接触し、止水性能が向上する。(図8)
【0024】
縦板2の一方の接続端部(図1の左側)において、先端面は当接部2a、横板3の外端の切り欠かれた部分の斜面が当接部3aとなっており、側溝ブロック1と後述の側溝ブロック11を最も大きな角度で接続した際に、当接部2a、3aが側溝ブロック11の当接部2b、3bに当接し、ストッパとなる。このストッパの構成は以下の他の実施例でも共通である。
このようにブロックを所定の角度以上傾けて接続できないようにするストッパを設けることで、側溝ブロックが所定の角度より大きな角度で接続され、縦板の重なりが小さくなり又は重なりが無くなり、強度が弱くなったり水漏れが生じるのを防止できる。
実施例では、当接部を縦板と横板の双方に設けているが、縦板のみ又は横板のみに設けても良い。
【0025】
側溝ブロック1の他方の端面は平坦になっており、ここには両端面が平坦に形成された通常の側溝ブロックを接続できる。
【0026】
図4〜6の側溝ブロック11は、側溝ブロック1に接続するもの(側溝ブロックB)である。
側溝ブロック11は、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で連結一体化し、断面が側溝ブロック1と同じ逆U字状に形成されている。
一方の接続端部(図4の右側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が形成されている。円弧状接続面5’、6’の曲率中心は全て同じで、ブロック11の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、側溝ブロック1の円弧状接続面の曲率半径R1と同じになっている。
側溝ブロック1の凹の円弧状接続面5、6は、それぞれ側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’、6’に対応し、全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。各対応する凹と凸の円弧状接続面の曲率半径は同じでよいが、製造の際の寸法誤差を考慮して、凸を凹よりも若干小さく(例えば1〜3mm程度の実質的に同径といえる程度)設計してもよい。この点は、後述する実施例についても同様である。
【0027】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板の端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっている。後述するように、側溝ブロック1、11を最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないようにすることで、側溝ブロックA、Bをどのような角度で接続しても、接続部における有効幅が確保でき、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0028】
側溝ブロック11の一方の接続端部(図4の右側)において、縦板2の端面は当接部2b、横板3の端面は当接部3bとなっており、ストッパとして機能する。
【0029】
図7、8は、側溝ブロック1、11を最も大きく傾けて接続し、本発明の側溝を形成した状態である。側溝ブロック1の凹の円弧状接続面5、6は、それぞれ側溝ブロック11の凸の円弧状接続面5’、6’に対応し、全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっているので、側溝ブロック1、11を、所定の限度内で任意の角度傾けて接続することができる。
側溝ブロック1、11は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
最大角度で接続すると、側溝ブロック1の当接部2a、3aが側溝ブロック11の当接部2b、3bに当接し、これ以上大きな角度での接続を防止する。
【0030】
図8に示すように、最大角度傾けてブロックを接続すると、縦板2の一方の端部の重なりが僅かになるが、パッキン8の作用により、側溝からの水漏れが防止される。
パッキン8は縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部に設けられているので、ブロックがどのような角度で接続されても、必ず凸の円弧状接続面5’に接触し、水漏れが防止される。
【0031】
また、図8に示すように、凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっており、側溝ブロック1、11(側溝ブロックA、B)を最大角度傾けて接続したときの接続部において、側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。
「側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。」とは、具体的には、次の通りである。
側溝ブロックA、Bの接続部の水平断面において、一方の縦板内面に沿って、全ての点から、その水平断面における側溝ブロックの内幅wの半径の円弧を描き、その円弧が反対側の縦板内面に干渉しない場合(対向する縦板内面までの距離がwと同じ又は大きい場合)、「側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がない。」ことになる。
【0032】
図8は、円弧状接続面5の内端の点bを中心にして半径wの円弧を描いた例であるが、縦板2の内面のどの点を中心にしても、円弧が反対側の縦板内面に干渉することがない。
このように、本発明の側溝は、側溝ブロック接続部の内幅がむしろ拡がっているので、流速低下をなくし、又は最小限に抑えることができる。
【0033】
図9は、凸の円弧状接続面5’の端面に傾斜面が形成されていない比較例の側溝ブロック11’の場合を示している。この場合、図8と同様に点bから半径wの円弧を描くと、反対側の縦板2内面に干渉する。これが、はみ出し部cとなり、水の流れを妨げる。
【0034】
側溝ブロック1の他端(図1の右側)は、平坦になっているが、この端部に側溝ブロック11の接続端部(図4の右側)を形成し、側溝ブロックA、Bを兼用したものとすることもできる。
【0035】
図10の側溝ブロック12は、側溝ブロックA,Bを兼用したもので、前記側溝ブロック1の凹の接続端部が左側に、側溝ブロック11の凸の接続端部が右側に形成されており、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
なお、横板3の中央部には蓋を装着するための開口が設けられている。
【0036】
図11〜16の側溝ブロック13は、側溝ブロックA,Bを兼用したもので、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で、下端を横板4で連結一体化して四角筒状に形成されている。横板3の中央部には蓋を装着するための開口が設けられている。
一方の接続端部(図11の右側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が、横板4に平面視凹の円弧状接続面7が形成されている(図12)。円弧状接続面5,6,7の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部には縦方向のパッキン8が埋設されている。横板3,4の凹の円弧状接続面6,7には、その幅全体にわたって横方向にパッキン8a,8bが埋め込み形成されている。横方向のパッキン8a,8bは、本実施例のように、2本の縦方向のパッキン8を横方向に接続して設けることが望ましい。
なお、横方向のパッキンは、凹の円弧状接続面に代えて凹の円弧状接続面に設けることもできる。
【0037】
他方の接続端部(図11の左側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が、横板4に平面視凸の円弧状接続面7’が形成されている。円弧状接続面5’、6’、7’の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、凹の円弧状接続面5の曲率半径R1と同じになっている。
凹の円弧状接続面5、6、7は、それぞれ凸の円弧状接続面5’、6’、7’に対応し、接続時(図16)において全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。
【0038】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端部の内端面は、内側に向かって傾斜する傾斜面9となっている。傾斜面9の作用効果は前記の側溝ブロック11の傾斜面と同様である。
【0039】
側溝ブロック13は、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
側溝ブロック13は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
【0040】
図16は側溝ブロック13を連続して敷設し、本発明の側溝を形成した場合の接続部(最大角度接続)の水平断面を示している。同図において、横方向のパッキン8bは横板4に埋設されているが、顕著に表すために実線、ハッチ付きで表示している。
同図から明らかなように、どのような角度で接続しても、流水路における横板4の凸の円弧状接続面は必ずパッキン8bに接触し、横板4の接続部からの水漏れを防止する。
同様に、横板3に埋設されているパッキン8bは、上部から流水路に水が浸入するのを防止する。
縦方向のパッキン8は、縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部に設けられているので、ブロックがどのような角度で接続されても、必ず凸の円弧状接続面5’に接触し、縦板2の接続部からの水漏れを防止する。
【0041】
図17〜21の側溝ブロック14も側溝ブロックA,Bを兼用したもので、鉄筋コンクリート製で、対向して立設した2枚の縦板2、2の上端を横板3で、下端を横板4で連結一体化して四角筒状に形成されている。横板3にはスリットが設けられている。
一方の接続端部(図17の右側)において、2枚の縦板2の内側面に、平面視凹の円弧状接続面5が、横板3に平面視凹の円弧状接続面6が、横板4に平面視凹の円弧状接続面7が形成されている。円弧状接続面5,6,7の曲率中心は全て同じで、ブロック1の中心軸線上にある。
円弧状接続面5の曲率半径R1は、縦板2の最大外幅Wの1/2よりも小さく、最大内幅(有効幅)wの1/2よりも大きくなっている。
この場合、縦板2の最小厚みをTとすると、R1≒(W/2)−0.45T である。
縦板2及び横板3,4の凹の円弧状接続面の先端部には、流水路を取り囲むようにパッキン8が埋め込まれている。
【0042】
他方の接続端部(図17の左側)において、2枚の縦板2の外側面に、平面視凸の円弧状接続面5’が、横板3に平面視凸の円弧状接続面6’が、横板4に平面視凸の円弧状接続面7’が形成されている。円弧状接続面5’、6’、7’の曲率中心は全て同じで、ブロック13の中心軸線上にある。縦板2の凸の円弧状接続面5’の曲率半径R2は、この場合、凹の円弧状接続面5の曲率半径R1と同じになっている。
凹の円弧状接続面5、6、7は、それぞれ凸の円弧状接続面5’、6’、7’に対応し、接続状態(図21)において全ての円弧状接続面の曲率中心は同じになっている。
【0043】
凸の円弧状接続面5’が形成されている縦板端部の内端面は、内側に傾斜する傾斜面9となっている。傾斜面9の作用効果は前記の側溝ブロック11の傾斜面と同様である。
【0044】
側溝ブロック14は、凹の接続端部に凸の接続端部を接続して連続して敷設し、カーブ施工を行うことができる。
側溝ブロック14は、0〜20°の任意の角度をつけて、任意の方向に曲げて接続することができる。従来のこの種の側溝ブロックは、10°程度の角度しかつけられなかったが、本実施例ではその約2倍の大きな角度をつけることができる。
【0045】
図21は側溝ブロック14を連続して敷設し、本発明の側溝を形成した場合の接続部(最大角度接続)の水平断面を示している。同図において、パッキン8の下部横方向の部分は横板4に埋設されているが、顕著に表すために実線、ハッチ付きで表示している。
同図から明らかなように、角度を付けて接続した場合、流水路における横板4の凸の円弧状接続面の一部がパッキン8に接触せず、横板4の接続部から水漏れする可能性がある。横板3の凸の円弧状接続面においても同様で、上部から水が浸入する可能性がある。
また、一方の縦板2(図21の下側)はパッキン8に全く接触せず、この部分からも水漏れの可能性がある。
したがって、パッキンは、前記の側溝ブロック13に示すように、縦方向は縦板の凹の円弧状接続面の先端部に設け、横方向は横板の円弧状接続面の幅全体にわたって設けることが望ましい。
【0046】
図22は、対向する2枚の縦板の下端を横板4で一体に連結したU字状の側溝ブロック15の例で、一方の端部の側面を示し、縦板2には凹の円弧状接続面5、横板4には凹の円弧状接続面7が形成されている。
縦板2の凹の円弧状接続面5の先端部には縦方向のパッキン8が埋設されている。横板4の凹の円弧状接続面7には、その幅全体にわたって横方向にパッキン8bが埋め込み形成されている。
このブロックの接続状態は図16と同様になり、水漏れは完全に防止される。
【符号の説明】
【0047】
1 側溝ブロックA
2 縦板
2a,2b 当接部
3 横板
3a,3b 当接部
4 横板
5,5’ 円弧状接続面
6,6’ 円弧状接続面
7,7’ 円弧状接続面
8,8a,8b パッキン
9 傾斜面
10 切欠部
11 側溝ブロックB
12 側溝ブロックA
13 側溝ブロックA,B
14 側溝ブロックA,B
15 側溝ブロック
16 側溝ブロック
17 側溝ブロック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、
一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックであって、
前記側溝ブロックと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において縦板及び横板に前記円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面を有する側溝ブロックに対し、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能であり、
前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、前記縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さく、前記縦板の凹の円弧状接続面が前記縦板の端部内側面に形成されており、
前記縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれていることを特徴とする側溝ブロック。
【請求項2】
前記横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンが埋め込み形成されている請求項1に記載の側溝ブロック。
【請求項3】
前記縦板の最小厚みをTとした場合、前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、
(W/2)−0.7T≦R1≦(W/2)−0.2T
である請求項1又は2に記載の側溝ブロック。
【請求項4】
対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックAと、
前記側溝ブロックAと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、縦板に前記凹の円弧状接続面と対応する凸の円弧状接続面が、横板に前記凹又は凸の円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面が形成され、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックBを有し、
前記側溝ブロックBの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面が、内側に傾斜する傾斜面となっており、
これら側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、前記側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないことを特徴とする側溝。
【請求項5】
前記側溝ブロックAが、請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロックである請求項4に記載の側溝。
【請求項1】
対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、
一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックであって、
前記側溝ブロックと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において縦板及び横板に前記円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面を有する側溝ブロックに対し、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能であり、
前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、前記縦板の最大外幅Wの1/2よりも小さく、前記縦板の凹の円弧状接続面が前記縦板の端部内側面に形成されており、
前記縦板の凹の円弧状接続面の先端部に、縦方向に沿ってパッキンが埋め込まれていることを特徴とする側溝ブロック。
【請求項2】
前記横板の凹又は凸の円弧状接続面に、その幅全体にわたって横方向にパッキンが埋め込み形成されている請求項1に記載の側溝ブロック。
【請求項3】
前記縦板の最小厚みをTとした場合、前記縦板の凹の円弧状接続面の曲率半径R1が、
(W/2)−0.7T≦R1≦(W/2)−0.2T
である請求項1又は2に記載の側溝ブロック。
【請求項4】
対向して立設した2枚の縦板の下端、上端、又は下端と上端の双方を横板で連結一体化し、断面がU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、前記2枚の縦板に平面視凹の円弧状接続面が、前記横板に平面視凹又は凸の円弧状接続面が形成された側溝ブロックAと、
前記側溝ブロックAと同じU字状、逆U字状、又は四角筒状に形成され、一方の接続端部において、縦板に前記凹の円弧状接続面と対応する凸の円弧状接続面が、横板に前記凹又は凸の円弧状接続面と対応する凸又は凹の円弧状接続面が形成され、対応する前記円弧状接続面どうしを接触させて任意の角度傾けて接続可能な側溝ブロックBを有し、
前記側溝ブロックBの凸の円弧状接続面が形成されている縦板の内端面が、内側に傾斜する傾斜面となっており、
これら側溝ブロックA、Bを最大角度傾けて接続したときの接続部において、前記側溝ブロックA及びBの内幅よりも狭い内幅の部分がないことを特徴とする側溝。
【請求項5】
前記側溝ブロックAが、請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロックである請求項4に記載の側溝。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2011−17164(P2011−17164A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161772(P2009−161772)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【出願人】(391054143)株式会社イズコン (9)
【出願人】(398059563)株式会社トウブ (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【出願人】(391054143)株式会社イズコン (9)
【出願人】(398059563)株式会社トウブ (12)
【Fターム(参考)】
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