側溝用側壁ブロック及び側溝用側壁ブロックの敷設方法
【課題】外側壁と内側壁とを別々に構成して対峙させ、底部(又は蓋部)は別途形成して水路を構成することにより、汎用性向上、短期施工及び施工コスト低減を図ることができる迂回側溝を提供する。
【解決手段】別々に形成された外側壁11及び内側壁12を、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成してなる迂回側溝100である。
【解決手段】別々に形成された外側壁11及び内側壁12を、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成してなる迂回側溝100である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の側溝用ブロックを並設してなる既設の水路に適用することにより、当該水路の配置を変更可能とする側溝用側壁ブロックに関して、特に、電柱を既設の水路上に移設する際、当該電柱を迂回した水路の構成を可能とする側溝用側壁ブロック及びその敷設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
都心部などごく一部の地域では電線の地中埋設化が進んでいるが、郊外など大半の地域では、地面に一定間隔をおいて立設された複数の電柱(電信柱)どうしの間に電線を架設することによって事業所や家庭へと電力供給を行っている。
【0003】
この電柱は、一般的に公道上に設置されているため、当該公道の幅員を制限する原因となっている。具体的には、道路の脇にはその全長にわたって雨水処理のための側溝が既設されているため、前記電柱は既設の側溝を避けた位置に立設しなければならない。但し、当該電柱は私有地側には設置できない。そのため当該電柱は、必然的に道路側に迫り出した位置に立設されることとなり、これが当該道路に沿って延々続くことから、公道の幅員が制限されるのである。
【0004】
このような状況において、例えば、道幅4メートル弱の狭い道路(路地など)を自動車で走行した際、対向車とすれ違う場合には、道路上に立設された電柱が交通の妨げとなる。具体的には、電柱が立設された側を走行する自動車の運転者は、道路端に車を寄せると共に、電柱の手前で一時停車して対向車とすれ違い、しかる後に発車させなければならない。電柱は道路に沿って延々と立設されていることから、次々と対向車がやってくる場合には、発車・停車を繰り返す必要がある。確かに、上記の如き道幅の狭い道路の交通量は其程多くはない。しかし、これが幹線道路へと繋がる道路である場合、朝夕の時間帯にあっては交通量が著しく増加するため、前記の如く立設された電柱が交通の障害となって渋滞を引き起こすこととなり、ひいては、接触事故を誘発することにもなりかねない。
【0005】
そのため、前記電柱を可能な限り車道から後退させる必要がある。しかし、当該電柱を私有地内にまで後退させることが不可能な場合が多い。従って、道路端の水路の位置に立設(移設)するのが最も現実的となる。但し、その場合、当該電柱が水路を遮ってはならないので、該電柱を迂回するようにして水路を構成する必要がある。
【0006】
このような「迂回水路」を構成する技術として、特許文献1乃至特許文献4に記載の発明が公知となっている。これらの特許文献に記載の発明は、従前、施工現場に設置した型枠内にコンクリートを打設して、その養生に長時間要していたことに伴う工期の長期化という問題点に鑑みなされた発明であり、水路形成部分をカーブ状に形成してなる断面略U字形状の側溝用ブロックである。そして、これを通常のストレート形状の側溝用ブロックと連結することにより、短い工期で「迂回水路」を構成できる点で、優れた技術である。
【0007】
しかし、上記特許文献1乃至4に記載の発明は、以下に述べる種々の問題点を有するものであった。まず、これら特許文献に記載された発明は、工期短縮を追求する余り、側壁部と共に底部(又は蓋部)まで一体的に形成してしまっている。即ち、U字溝ブロックをそのまま曲げてカーブを形成するという技術思想に基づくものである。従って、一対の側壁部及び底部(又は蓋部)の3辺が全て一体となっているため、ブロック自体が大型化して重量が増加し、施工時には大型重機が不可欠となるので、施工コストが増大するという問題が不可避的に発生する。なお、ブロック自体が大型化するということは、運搬時に積み重ねることができない等のロスが発生するため、輸送コストが増大するという問題が発生する。
【0008】
また、上記各特許文献に記載されたブロックは、一対の側壁部と底部(又は蓋部)とが全て一体となっているため、その断面形状を、別途連結される(ストレート形状の)側溝用ブロックの断面形状と適合するよう形成しなければならない。現在実用されているストレート形状の側溝用ブロックの端面形状(幅寸法・高さ寸法・側壁部の厚さ・蓋掛りの形状など)は様々であるところ、逐一、これら側溝用ブロックの断面形状に合わせてブロック形成する必要があり、多くの種類の型枠が不可欠となる。即ち、製品の汎用化ができないために製造コストが高くなり、ひいては施工コストにまで影響するという問題が発生する。
【特許文献1】実開昭57−38884号公報
【特許文献2】実開昭58−38882号公報
【特許文献3】実開平4−77681号公報
【特許文献4】特開2001−65043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記諸問題に鑑みて検討した結果、水路形成を目的として施工現場にコンクリートを打設した際の養生に時間が掛かる根本的な原因は、側壁部のコンクリートが硬化するまで型枠を除去できないからであって、当該側壁部を「外側壁」と「内側壁」とに分けてプレキャスト化すれば、「工期の短縮」と「ブロックの汎用化」とを両立できる点に気付き案出されたものである。
【0010】
従って本発明は、外側壁と内側壁とを別々に構成して対峙させ、底部(又は蓋部)は別途形成して水路を構成することにより、汎用性向上、短期施工及び施工コスト低減を図ることができる「側溝用側壁ブロック」及び「側溝用側壁ブロックの敷設方法」を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本願発明が採った手段以下の通りである。
【0012】
まず請求項1に記載された発明の側溝用側壁ブロックは、流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、側溝ブロック敷設方向に延伸する両側の基礎壁面部と、これら両基礎壁面部間に一体的に連設された前記障害物を迂回するための突出壁面部とからなり、前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記両側の基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させて敷設することを特徴とするものである。
【0013】
次に請求項2に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項3に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
さらに請求項4に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの基礎壁面部の全部又は一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出壁面部の突出斜面部の一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0018】
請求項7に係る発明の側溝用側壁ブロックの敷設方法は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出頂面部を、予めその適宜位置で幅方向へと縦切断して2個に分割形成した側溝用側壁ブロックを、その敷設場所において、前記突出頂面相互を連結し、且つ基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0019】
そして請求項8に係る発明は、
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなり、前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させるとともに、前記突出頂面部を、他の側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなる側溝用側壁ブロックの、当該突出頂面部に連結させで敷設することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
まず、請求項1乃至請求項4に係る発明の「側溝用側壁ブロック」は、側溝における片側の側壁に相当するものである。本発明は、側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回すべく流水経路を局部的に変更して、カーブ状の水路を構成するものである。本発明では、カーブの外側の側壁を「外側壁」、カーブの内側の側壁を「内側壁」とし、これらの側壁部分を予めプレキャストコンクリートにて薄板状に形成することで、長時間の養生が不要となって工期の短縮化が実現することとなる。また、本発明に係る側溝用側壁ブロックは薄板状に形成しているので、その断面は非常にシンプルな形状となり、あらゆる側溝用ブロックとの連結が可能となるため、側溝用側壁ブロックの汎用化が可能となって製造コストの低廉化が可能となり、ひいては側溝の施工コストの低廉化を図ることが可能となる。
【0021】
次に、請求項5及び請求項6に係る発明の「側溝用側壁ブロックの敷設方法」は、当該側溝用側壁ブロックにおける「基礎壁面部の全部又は一部」或いは「突出壁面部の突出斜面部の一部」を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した上で、側溝ブロックの片側壁とを連結するものである。そのため、これらの請求項に係る発明によれば、当該側溝用側壁ブロックの何処を切断するかにより、側溝ブロック敷設線上からの横方向への突出量を任意に変更することができる。
【0022】
さらに、請求項7に係る発明の「側溝用側壁ブロックの敷設方法」、及び、請求項8に係る発明の「側溝用側壁ブロック」は、上記側溝用側壁ブロックが2つの部材から構成されることとなる。そのため、これらの請求項に係る発明によれば、一つ一つの部材が小型化することからブロック構成部材の一つずつが軽量となり、容易に施工することが可能となって施工コストの低廉化に資することとなる。また、一つの部材が小型化することから輸送時に破損する危険性を減らすことができ、更には、輸送する際の無駄な隙間を減らすことができるので、輸送効率が高まることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係る側溝用側壁ブロックは、迂回側溝における側壁部に相当するものであり、道路端(又は、車道と歩道との間)に既設された側溝ブロックと組み合わされ使用されて、流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するものである。即ち、当該側溝用側壁ブロックからなる「外側壁」及び「内側壁」を、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁及び内側壁どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成し、迂回側溝を構成するものである。或いは、別々に形成された前記「外側壁」及び「内側壁」を、掘穿された地中に設置された底部プレート上に対峙させ、しかる後、これら外側壁及び内側壁と底部プレートとを、別途打設したコンクリートにて固着させて、迂回側溝を構成してもよい。
【0024】
このように構成される迂回側溝であるが、前記側溝用側壁ブロックの高さ寸法を加減することにより、側溝の上面が地表に現れる「地表型」や、側溝の上面が舗装材で覆われる「表装型」や、或いは、完全に地中に潜った状態となる「暗渠型」など、あらゆる態様のものを提供できる。尚、暗渠型とした場合、高さ寸法が短いことから、水路として充分な断面積を確保できない場合も生じうる。その場合、一の迂回側溝の外側に、他の迂回側溝を追加的に設けることにより、充分な水流を確保することができる。本発明の実施態様は特に限定されるものではなく、迂回側溝を形成できるものであればよい。
【0025】
まず、当該側溝用側壁ブロックは、迂回側溝の「外側壁」又は「内側壁」を構成すべく薄板状に形成されている。このように薄板状に形成したことから、その断面形状は非常にシンプルなものとなり、あらゆる種類の側溝用ブロックと連結が可能となる。
【0026】
また、当該側溝用側壁ブロックは、その両側に「基礎壁面部」が設けられ、隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁と連結させることとなる。この擁壁両側の各基礎壁面部の間には「突出壁面部」が設けられ、当該部分によって前記障害物を迂回することとなる。
【0027】
この突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成してなるものである。尚、この突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成してもよい。ここで、当該突出頂面部は、上記基礎平面部と略平行に構成すると好適であるが、特段これに限定されるものではない。更に、当該突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成してもよい。
【0028】
例えば、この突出壁面部を、擁壁両側の前記基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成した場合には、直線状の側溝内の水流は4箇所の直角部を曲がった後、再度、直線状の側溝へと進むこととなる。但し、この形態で構成した場合には、水路内の角部に滞留が発生するため、其処へ泥などが堆積し易くなる。そのため本発明に係る側溝用側壁ブロックの突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成するか、或いは、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成した方が好適とも考えられる。
【0029】
また、当該側溝用側壁ブロックは2分割又は3分割された複数の部材にて構成することも考えられる。この場合、これら複数の部材を施工時において一体に接合することとなる。その際、各部材どうしの間はモルタルやシール剤を注入することにより、隙間を埋める必要がある。
【0030】
当該側溝用側壁ブロックの上部には、プレキャストコンクリート製の蓋やグレーチングを載置するための蓋掛かりを形成するとよい。より具体的には、当該側溝用側壁ブロックにおける他方の側溝用側壁ブロックと対峙する側の上部を断面略L字形状に切り欠くことが考えられる。尚、当該蓋掛かり上に、グレーチングを収容するための「受枠」を設置する場合には、当該受枠によって各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制してもよい。詳細には、相互に対峙する一対の側溝用側壁ブロックの、それぞれの蓋掛かりに受枠を架け渡し、当該受枠をボルト固定して、各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を一定に規制することが考えられる。或いは、プレキャストコンクリート製の蓋を前記蓋掛かりにボルト固定して、間隔の規制を行ってもよい。尚、蓋に関しては、施工現場でコンクリートを打設して構成してもよい。詳細には、相互に対峙する各側溝用側壁ブロックの、それぞれの蓋掛かりに「捨て型枠」を架け渡し、当該型枠上にコンクリートを打設硬化させて、コンクリート蓋を構成することが考えられる。
【実施例】
【0031】
さて、以下に本発明の最適と思われる実施例を図に沿って説明する。
【0032】
(実施例1)
本実施例は、別々に形成された「外側壁11」及び「内側壁12」としての側溝用側壁ブロックを、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成してなる迂回側溝100である。
【0033】
図1は、本実施例において内側壁12として使用する側溝用側壁ブロックの斜視図を示すものであって、(a)は背面側、(b)は正面側を示している。また図2は、本実施例において外側壁11として使用する側溝用側壁ブロックの斜視図を示すものである。これらの側溝用側壁ブロックは、その両側に基礎壁面部16が設けられ、この両側の基礎壁面部16の間には突出斜面部17aと突出頂面部17bとが一体的に形成されている。尚、当該突出斜面部17aどうしの開放角度は、約70°となっている。尚、この開放角度は、図9に示すように0°にて形成しても使用可能である。この図9に示す形態は、突出壁面部17を、擁壁両側の前記基礎壁面部16から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部17cと、これら突出垂直面部17cの先端を連結する突出頂面部17bとを一体的に形成したものに相当する。一方、当該側溝用側壁ブロックを、図3に示す形態の如く構成した場合には、擁壁自体を上下反転させることによって外側壁11としても内側壁12としても使用可能となる。
【0034】
図4は、本実施例に係る迂回側溝100の完成形を模式的に表した図である。本実施例において、各側溝用側壁ブロックの下部には複数の穴14が設けられており、其処へ他部材に係る連結部材(セパレータ15)を挿通・固定することにより、相互に対峙する側溝用側壁ブロックどうしの間隔を一定に保っている。このセパレータ15が挿通される穴14は水路敷を構成するためにコンクリートが打設された後には隠蔽される高さ位置にあるため、打設コンクリートが硬化した後には当該セパレータ15が補強筋としての役割を果たし、側溝用ブロックとしての強度を向上させることが可能となる。また、各側溝用側壁ブロックの上部の蓋掛かり13上には、グレーチング32を収容するため「受枠31」が設置され、当該受枠31が各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制している。即ち、この図4に示す実施例においては、相互に対峙する各側溝用側壁ブロックを、上部と下部とから間隔の規制を行うため、施工精度の向上に資することとなる。
【0035】
図5及び図6は、本実施例に係る迂回側溝100を地中に設置した状態を示す図である。そして図7は、既設の水路(側溝)の一部を除去して、其処へ本実施例に係る迂回側溝100を構成した状態を平面視した模式図である。尚、本実施例においては、図7における「A」の水路幅が300mmの場合には「B」の水路幅は324.64mm、「A」の水路幅が400mmの場合には「B」の水路幅は400mm、「A」の水路幅が500mmの場合には「B」の水路幅は457.36mmとなるよう構成している。
【0036】
なお、本実施例に使用する側溝用側壁ブロックの底部に凹部や切り欠きを形成することにより、水路敷を構成するために打設されたコンクリートとの付着面積を増やし、接合強度が向上させてよい。具体的には、図8に示すようにブロック底部に窪みを形成することが考えられるが、特段これに限定されず、例えば、ブロック底部を櫛歯状に構成することも考えられる。
【0037】
以上から、本実施例に係る迂回側溝100によれば、その側壁部のプレキャスト化が図られるので、長時間の養生が不要となって工期の短縮化が可能となる。
【0038】
(実施例2)
本実施例は、図10に示すように、上記実施例1に係る迂回側溝100の構成中、特に、外側壁11は、側溝用側壁ブロックの基礎壁面部16の全部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの基礎壁面部16又は突出壁面部17の突出斜面部17aと側溝ブロックの表側壁とを連結し、内側壁12は、側溝用側壁ブロックの基礎壁面部16の全部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの基礎壁面部16又は突出壁面部17の突出斜面部17aと側溝ブロックの裏側壁とを連結して、迂回側溝100を構成したものである。本実施例では、図11乃至図13に示すように、既設の水路(側溝)のうち、一方の側壁(裏側壁)を残すことができるので、上記実施例1よりも更に施工が容易となる。尚、前記側溝用側壁ブロックの突出壁面部17の突出斜面部17aの一部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの突出斜面部17aと側溝ブロックの片側壁とを連結した場合には、側溝ブロック敷設線上からの横方向への突出量を少なくすることができる。その他の構成は、上記実施例1と共通するので、その説明を省略する。
【0039】
(実施例3)
本実施例は、図14に示すように、別々に形成された「外側壁11」及び「内側壁12」としての側溝用側壁ブロックを、掘穿された地中に設置された底部プレート20上に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12と底部プレート20とを、別途打設したコンクリートにて固着してなる迂回側溝100である。特に本実施例は、2分割された側溝用側壁ブロックを使用したものである。以下、特に実施例1と異なる点について説明し、共通する部分についてはその説明を省略する。
【0040】
本実施例では、外側壁11及び内側壁12の設置に先立って、掘穿された地中に水路敷として底部プレート20を設置し、その上に外側壁11及び内側壁12を対峙させるように設置したものである。底部プレート20と側溝用側壁ブロックとは連結ピン21を介して連結されている。具体的には、底部プレート20の上面に連結ピン21を嵌入し、当該連結ピン21を、側溝用側壁ブロック底面に穿設した孔に挿通させている。かかる構成を採ることにより、底部プレート20上に対して各側溝用側壁ブロックを正確な位置に設置することが可能となる。尚、底部プレート20の上面端部に、外側壁11又は内側壁12を設置するための凹部が形成した場合にも、当該底部プレート20上に対し各側溝用側壁ブロックを正確な位置に設置することが可能となる。
【0041】
一方、外側壁11及び内側壁12は、それぞれ2分割された板状部材にて構成されている。このように側溝用側壁ブロックを2分割された複数の部材から構成することにより、一つ一つの部材が小型化することからブロック一つずつが軽量となり、施工が容易となる。また本実施例においては、各側溝用側壁ブロックの上部の蓋掛かり13上に、グレーチング32を収容するための「受枠31」を設置しているため、当該受枠31が相互に対峙する各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制するのは勿論のこと、該受枠31が隣り合う2分割された側溝用側壁ブロックどうしの接合状態を保つため、施工精度の向上に資することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上記実施例においては、専ら電柱の迂回を目的として説明したが、本発明は特段これに限定されるものではなく、地面に立設される支柱一般を回避する場合にあっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例1に使用する内側壁12の斜視図である。
【図2】実施例1に使用する外側壁11の斜視図である。
【図3】実施例1に使用可能なリバーシブルタイプの側溝用側壁ブロックの斜視図である。
【図4】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した図である。
【図5】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図6】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図7】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した平面図である。
【図8】実施例1に係る迂回側溝100の他の実施形態を表した図である。
【図9】実施例1に係る迂回側溝100の他の実施形態を表した図である。
【図10】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した図である。
【図11】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図12】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図13】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した平面図である。
【図14】実施例3に係る迂回側溝100の組立てを模式的に表した図である。
【図15】実施例3に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図16】実施例3に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【符号の説明】
【0044】
11 外側壁(側溝用側壁ブロック)
12 内側壁(側溝用側壁ブロック)
13 蓋掛かり
14 穴
15 セパレータ
16 基礎壁面部
17 突出壁面部
17a 突出斜面部
17b 突出頂面部
17c 突出垂直面部
20 底部プレート
21 連結ピン
31 受枠
32 グレーチング
33 蓋
34 L字鋼
100 迂回側溝
200 電柱
300 既設の側溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の側溝用ブロックを並設してなる既設の水路に適用することにより、当該水路の配置を変更可能とする側溝用側壁ブロックに関して、特に、電柱を既設の水路上に移設する際、当該電柱を迂回した水路の構成を可能とする側溝用側壁ブロック及びその敷設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
都心部などごく一部の地域では電線の地中埋設化が進んでいるが、郊外など大半の地域では、地面に一定間隔をおいて立設された複数の電柱(電信柱)どうしの間に電線を架設することによって事業所や家庭へと電力供給を行っている。
【0003】
この電柱は、一般的に公道上に設置されているため、当該公道の幅員を制限する原因となっている。具体的には、道路の脇にはその全長にわたって雨水処理のための側溝が既設されているため、前記電柱は既設の側溝を避けた位置に立設しなければならない。但し、当該電柱は私有地側には設置できない。そのため当該電柱は、必然的に道路側に迫り出した位置に立設されることとなり、これが当該道路に沿って延々続くことから、公道の幅員が制限されるのである。
【0004】
このような状況において、例えば、道幅4メートル弱の狭い道路(路地など)を自動車で走行した際、対向車とすれ違う場合には、道路上に立設された電柱が交通の妨げとなる。具体的には、電柱が立設された側を走行する自動車の運転者は、道路端に車を寄せると共に、電柱の手前で一時停車して対向車とすれ違い、しかる後に発車させなければならない。電柱は道路に沿って延々と立設されていることから、次々と対向車がやってくる場合には、発車・停車を繰り返す必要がある。確かに、上記の如き道幅の狭い道路の交通量は其程多くはない。しかし、これが幹線道路へと繋がる道路である場合、朝夕の時間帯にあっては交通量が著しく増加するため、前記の如く立設された電柱が交通の障害となって渋滞を引き起こすこととなり、ひいては、接触事故を誘発することにもなりかねない。
【0005】
そのため、前記電柱を可能な限り車道から後退させる必要がある。しかし、当該電柱を私有地内にまで後退させることが不可能な場合が多い。従って、道路端の水路の位置に立設(移設)するのが最も現実的となる。但し、その場合、当該電柱が水路を遮ってはならないので、該電柱を迂回するようにして水路を構成する必要がある。
【0006】
このような「迂回水路」を構成する技術として、特許文献1乃至特許文献4に記載の発明が公知となっている。これらの特許文献に記載の発明は、従前、施工現場に設置した型枠内にコンクリートを打設して、その養生に長時間要していたことに伴う工期の長期化という問題点に鑑みなされた発明であり、水路形成部分をカーブ状に形成してなる断面略U字形状の側溝用ブロックである。そして、これを通常のストレート形状の側溝用ブロックと連結することにより、短い工期で「迂回水路」を構成できる点で、優れた技術である。
【0007】
しかし、上記特許文献1乃至4に記載の発明は、以下に述べる種々の問題点を有するものであった。まず、これら特許文献に記載された発明は、工期短縮を追求する余り、側壁部と共に底部(又は蓋部)まで一体的に形成してしまっている。即ち、U字溝ブロックをそのまま曲げてカーブを形成するという技術思想に基づくものである。従って、一対の側壁部及び底部(又は蓋部)の3辺が全て一体となっているため、ブロック自体が大型化して重量が増加し、施工時には大型重機が不可欠となるので、施工コストが増大するという問題が不可避的に発生する。なお、ブロック自体が大型化するということは、運搬時に積み重ねることができない等のロスが発生するため、輸送コストが増大するという問題が発生する。
【0008】
また、上記各特許文献に記載されたブロックは、一対の側壁部と底部(又は蓋部)とが全て一体となっているため、その断面形状を、別途連結される(ストレート形状の)側溝用ブロックの断面形状と適合するよう形成しなければならない。現在実用されているストレート形状の側溝用ブロックの端面形状(幅寸法・高さ寸法・側壁部の厚さ・蓋掛りの形状など)は様々であるところ、逐一、これら側溝用ブロックの断面形状に合わせてブロック形成する必要があり、多くの種類の型枠が不可欠となる。即ち、製品の汎用化ができないために製造コストが高くなり、ひいては施工コストにまで影響するという問題が発生する。
【特許文献1】実開昭57−38884号公報
【特許文献2】実開昭58−38882号公報
【特許文献3】実開平4−77681号公報
【特許文献4】特開2001−65043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記諸問題に鑑みて検討した結果、水路形成を目的として施工現場にコンクリートを打設した際の養生に時間が掛かる根本的な原因は、側壁部のコンクリートが硬化するまで型枠を除去できないからであって、当該側壁部を「外側壁」と「内側壁」とに分けてプレキャスト化すれば、「工期の短縮」と「ブロックの汎用化」とを両立できる点に気付き案出されたものである。
【0010】
従って本発明は、外側壁と内側壁とを別々に構成して対峙させ、底部(又は蓋部)は別途形成して水路を構成することにより、汎用性向上、短期施工及び施工コスト低減を図ることができる「側溝用側壁ブロック」及び「側溝用側壁ブロックの敷設方法」を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本願発明が採った手段以下の通りである。
【0012】
まず請求項1に記載された発明の側溝用側壁ブロックは、流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、側溝ブロック敷設方向に延伸する両側の基礎壁面部と、これら両基礎壁面部間に一体的に連設された前記障害物を迂回するための突出壁面部とからなり、前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記両側の基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させて敷設することを特徴とするものである。
【0013】
次に請求項2に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項3に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
さらに請求項4に係る発明は、請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの基礎壁面部の全部又は一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出壁面部の突出斜面部の一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0018】
請求項7に係る発明の側溝用側壁ブロックの敷設方法は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出頂面部を、予めその適宜位置で幅方向へと縦切断して2個に分割形成した側溝用側壁ブロックを、その敷設場所において、前記突出頂面相互を連結し、且つ基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とするものである。
【0019】
そして請求項8に係る発明は、
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなり、前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させるとともに、前記突出頂面部を、他の側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなる側溝用側壁ブロックの、当該突出頂面部に連結させで敷設することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
まず、請求項1乃至請求項4に係る発明の「側溝用側壁ブロック」は、側溝における片側の側壁に相当するものである。本発明は、側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回すべく流水経路を局部的に変更して、カーブ状の水路を構成するものである。本発明では、カーブの外側の側壁を「外側壁」、カーブの内側の側壁を「内側壁」とし、これらの側壁部分を予めプレキャストコンクリートにて薄板状に形成することで、長時間の養生が不要となって工期の短縮化が実現することとなる。また、本発明に係る側溝用側壁ブロックは薄板状に形成しているので、その断面は非常にシンプルな形状となり、あらゆる側溝用ブロックとの連結が可能となるため、側溝用側壁ブロックの汎用化が可能となって製造コストの低廉化が可能となり、ひいては側溝の施工コストの低廉化を図ることが可能となる。
【0021】
次に、請求項5及び請求項6に係る発明の「側溝用側壁ブロックの敷設方法」は、当該側溝用側壁ブロックにおける「基礎壁面部の全部又は一部」或いは「突出壁面部の突出斜面部の一部」を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した上で、側溝ブロックの片側壁とを連結するものである。そのため、これらの請求項に係る発明によれば、当該側溝用側壁ブロックの何処を切断するかにより、側溝ブロック敷設線上からの横方向への突出量を任意に変更することができる。
【0022】
さらに、請求項7に係る発明の「側溝用側壁ブロックの敷設方法」、及び、請求項8に係る発明の「側溝用側壁ブロック」は、上記側溝用側壁ブロックが2つの部材から構成されることとなる。そのため、これらの請求項に係る発明によれば、一つ一つの部材が小型化することからブロック構成部材の一つずつが軽量となり、容易に施工することが可能となって施工コストの低廉化に資することとなる。また、一つの部材が小型化することから輸送時に破損する危険性を減らすことができ、更には、輸送する際の無駄な隙間を減らすことができるので、輸送効率が高まることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係る側溝用側壁ブロックは、迂回側溝における側壁部に相当するものであり、道路端(又は、車道と歩道との間)に既設された側溝ブロックと組み合わされ使用されて、流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するものである。即ち、当該側溝用側壁ブロックからなる「外側壁」及び「内側壁」を、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁及び内側壁どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成し、迂回側溝を構成するものである。或いは、別々に形成された前記「外側壁」及び「内側壁」を、掘穿された地中に設置された底部プレート上に対峙させ、しかる後、これら外側壁及び内側壁と底部プレートとを、別途打設したコンクリートにて固着させて、迂回側溝を構成してもよい。
【0024】
このように構成される迂回側溝であるが、前記側溝用側壁ブロックの高さ寸法を加減することにより、側溝の上面が地表に現れる「地表型」や、側溝の上面が舗装材で覆われる「表装型」や、或いは、完全に地中に潜った状態となる「暗渠型」など、あらゆる態様のものを提供できる。尚、暗渠型とした場合、高さ寸法が短いことから、水路として充分な断面積を確保できない場合も生じうる。その場合、一の迂回側溝の外側に、他の迂回側溝を追加的に設けることにより、充分な水流を確保することができる。本発明の実施態様は特に限定されるものではなく、迂回側溝を形成できるものであればよい。
【0025】
まず、当該側溝用側壁ブロックは、迂回側溝の「外側壁」又は「内側壁」を構成すべく薄板状に形成されている。このように薄板状に形成したことから、その断面形状は非常にシンプルなものとなり、あらゆる種類の側溝用ブロックと連結が可能となる。
【0026】
また、当該側溝用側壁ブロックは、その両側に「基礎壁面部」が設けられ、隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁と連結させることとなる。この擁壁両側の各基礎壁面部の間には「突出壁面部」が設けられ、当該部分によって前記障害物を迂回することとなる。
【0027】
この突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成してなるものである。尚、この突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成してもよい。ここで、当該突出頂面部は、上記基礎平面部と略平行に構成すると好適であるが、特段これに限定されるものではない。更に、当該突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成してもよい。
【0028】
例えば、この突出壁面部を、擁壁両側の前記基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成した場合には、直線状の側溝内の水流は4箇所の直角部を曲がった後、再度、直線状の側溝へと進むこととなる。但し、この形態で構成した場合には、水路内の角部に滞留が発生するため、其処へ泥などが堆積し易くなる。そのため本発明に係る側溝用側壁ブロックの突出壁面部は、擁壁両側の前記基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とを一体的に形成するか、或いは、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成した方が好適とも考えられる。
【0029】
また、当該側溝用側壁ブロックは2分割又は3分割された複数の部材にて構成することも考えられる。この場合、これら複数の部材を施工時において一体に接合することとなる。その際、各部材どうしの間はモルタルやシール剤を注入することにより、隙間を埋める必要がある。
【0030】
当該側溝用側壁ブロックの上部には、プレキャストコンクリート製の蓋やグレーチングを載置するための蓋掛かりを形成するとよい。より具体的には、当該側溝用側壁ブロックにおける他方の側溝用側壁ブロックと対峙する側の上部を断面略L字形状に切り欠くことが考えられる。尚、当該蓋掛かり上に、グレーチングを収容するための「受枠」を設置する場合には、当該受枠によって各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制してもよい。詳細には、相互に対峙する一対の側溝用側壁ブロックの、それぞれの蓋掛かりに受枠を架け渡し、当該受枠をボルト固定して、各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を一定に規制することが考えられる。或いは、プレキャストコンクリート製の蓋を前記蓋掛かりにボルト固定して、間隔の規制を行ってもよい。尚、蓋に関しては、施工現場でコンクリートを打設して構成してもよい。詳細には、相互に対峙する各側溝用側壁ブロックの、それぞれの蓋掛かりに「捨て型枠」を架け渡し、当該型枠上にコンクリートを打設硬化させて、コンクリート蓋を構成することが考えられる。
【実施例】
【0031】
さて、以下に本発明の最適と思われる実施例を図に沿って説明する。
【0032】
(実施例1)
本実施例は、別々に形成された「外側壁11」及び「内側壁12」としての側溝用側壁ブロックを、掘穿された地中に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12どうしの間にコンクリートを打設することにより側溝の底部(水路敷)を形成してなる迂回側溝100である。
【0033】
図1は、本実施例において内側壁12として使用する側溝用側壁ブロックの斜視図を示すものであって、(a)は背面側、(b)は正面側を示している。また図2は、本実施例において外側壁11として使用する側溝用側壁ブロックの斜視図を示すものである。これらの側溝用側壁ブロックは、その両側に基礎壁面部16が設けられ、この両側の基礎壁面部16の間には突出斜面部17aと突出頂面部17bとが一体的に形成されている。尚、当該突出斜面部17aどうしの開放角度は、約70°となっている。尚、この開放角度は、図9に示すように0°にて形成しても使用可能である。この図9に示す形態は、突出壁面部17を、擁壁両側の前記基礎壁面部16から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部17cと、これら突出垂直面部17cの先端を連結する突出頂面部17bとを一体的に形成したものに相当する。一方、当該側溝用側壁ブロックを、図3に示す形態の如く構成した場合には、擁壁自体を上下反転させることによって外側壁11としても内側壁12としても使用可能となる。
【0034】
図4は、本実施例に係る迂回側溝100の完成形を模式的に表した図である。本実施例において、各側溝用側壁ブロックの下部には複数の穴14が設けられており、其処へ他部材に係る連結部材(セパレータ15)を挿通・固定することにより、相互に対峙する側溝用側壁ブロックどうしの間隔を一定に保っている。このセパレータ15が挿通される穴14は水路敷を構成するためにコンクリートが打設された後には隠蔽される高さ位置にあるため、打設コンクリートが硬化した後には当該セパレータ15が補強筋としての役割を果たし、側溝用ブロックとしての強度を向上させることが可能となる。また、各側溝用側壁ブロックの上部の蓋掛かり13上には、グレーチング32を収容するため「受枠31」が設置され、当該受枠31が各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制している。即ち、この図4に示す実施例においては、相互に対峙する各側溝用側壁ブロックを、上部と下部とから間隔の規制を行うため、施工精度の向上に資することとなる。
【0035】
図5及び図6は、本実施例に係る迂回側溝100を地中に設置した状態を示す図である。そして図7は、既設の水路(側溝)の一部を除去して、其処へ本実施例に係る迂回側溝100を構成した状態を平面視した模式図である。尚、本実施例においては、図7における「A」の水路幅が300mmの場合には「B」の水路幅は324.64mm、「A」の水路幅が400mmの場合には「B」の水路幅は400mm、「A」の水路幅が500mmの場合には「B」の水路幅は457.36mmとなるよう構成している。
【0036】
なお、本実施例に使用する側溝用側壁ブロックの底部に凹部や切り欠きを形成することにより、水路敷を構成するために打設されたコンクリートとの付着面積を増やし、接合強度が向上させてよい。具体的には、図8に示すようにブロック底部に窪みを形成することが考えられるが、特段これに限定されず、例えば、ブロック底部を櫛歯状に構成することも考えられる。
【0037】
以上から、本実施例に係る迂回側溝100によれば、その側壁部のプレキャスト化が図られるので、長時間の養生が不要となって工期の短縮化が可能となる。
【0038】
(実施例2)
本実施例は、図10に示すように、上記実施例1に係る迂回側溝100の構成中、特に、外側壁11は、側溝用側壁ブロックの基礎壁面部16の全部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの基礎壁面部16又は突出壁面部17の突出斜面部17aと側溝ブロックの表側壁とを連結し、内側壁12は、側溝用側壁ブロックの基礎壁面部16の全部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの基礎壁面部16又は突出壁面部17の突出斜面部17aと側溝ブロックの裏側壁とを連結して、迂回側溝100を構成したものである。本実施例では、図11乃至図13に示すように、既設の水路(側溝)のうち、一方の側壁(裏側壁)を残すことができるので、上記実施例1よりも更に施工が容易となる。尚、前記側溝用側壁ブロックの突出壁面部17の突出斜面部17aの一部を幅方向へと縦切断して排除して、残りの突出斜面部17aと側溝ブロックの片側壁とを連結した場合には、側溝ブロック敷設線上からの横方向への突出量を少なくすることができる。その他の構成は、上記実施例1と共通するので、その説明を省略する。
【0039】
(実施例3)
本実施例は、図14に示すように、別々に形成された「外側壁11」及び「内側壁12」としての側溝用側壁ブロックを、掘穿された地中に設置された底部プレート20上に対峙させ、しかる後、これら外側壁11及び内側壁12と底部プレート20とを、別途打設したコンクリートにて固着してなる迂回側溝100である。特に本実施例は、2分割された側溝用側壁ブロックを使用したものである。以下、特に実施例1と異なる点について説明し、共通する部分についてはその説明を省略する。
【0040】
本実施例では、外側壁11及び内側壁12の設置に先立って、掘穿された地中に水路敷として底部プレート20を設置し、その上に外側壁11及び内側壁12を対峙させるように設置したものである。底部プレート20と側溝用側壁ブロックとは連結ピン21を介して連結されている。具体的には、底部プレート20の上面に連結ピン21を嵌入し、当該連結ピン21を、側溝用側壁ブロック底面に穿設した孔に挿通させている。かかる構成を採ることにより、底部プレート20上に対して各側溝用側壁ブロックを正確な位置に設置することが可能となる。尚、底部プレート20の上面端部に、外側壁11又は内側壁12を設置するための凹部が形成した場合にも、当該底部プレート20上に対し各側溝用側壁ブロックを正確な位置に設置することが可能となる。
【0041】
一方、外側壁11及び内側壁12は、それぞれ2分割された板状部材にて構成されている。このように側溝用側壁ブロックを2分割された複数の部材から構成することにより、一つ一つの部材が小型化することからブロック一つずつが軽量となり、施工が容易となる。また本実施例においては、各側溝用側壁ブロックの上部の蓋掛かり13上に、グレーチング32を収容するための「受枠31」を設置しているため、当該受枠31が相互に対峙する各側溝用側壁ブロックどうしの間隔を規制するのは勿論のこと、該受枠31が隣り合う2分割された側溝用側壁ブロックどうしの接合状態を保つため、施工精度の向上に資することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上記実施例においては、専ら電柱の迂回を目的として説明したが、本発明は特段これに限定されるものではなく、地面に立設される支柱一般を回避する場合にあっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例1に使用する内側壁12の斜視図である。
【図2】実施例1に使用する外側壁11の斜視図である。
【図3】実施例1に使用可能なリバーシブルタイプの側溝用側壁ブロックの斜視図である。
【図4】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した図である。
【図5】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図6】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図7】実施例1に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した平面図である。
【図8】実施例1に係る迂回側溝100の他の実施形態を表した図である。
【図9】実施例1に係る迂回側溝100の他の実施形態を表した図である。
【図10】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した図である。
【図11】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図12】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図13】実施例2に係る迂回側溝100の完成した状態を模式的に表した平面図である。
【図14】実施例3に係る迂回側溝100の組立てを模式的に表した図である。
【図15】実施例3に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【図16】実施例3に係る迂回側溝100の完成した状態を表した図である。
【符号の説明】
【0044】
11 外側壁(側溝用側壁ブロック)
12 内側壁(側溝用側壁ブロック)
13 蓋掛かり
14 穴
15 セパレータ
16 基礎壁面部
17 突出壁面部
17a 突出斜面部
17b 突出頂面部
17c 突出垂直面部
20 底部プレート
21 連結ピン
31 受枠
32 グレーチング
33 蓋
34 L字鋼
100 迂回側溝
200 電柱
300 既設の側溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、
側溝ブロック敷設方向に延伸する両側の基礎壁面部と、これら両基礎壁面部間に一体的に連設された前記障害物を迂回するための突出壁面部とからなり、
前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記両側の基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させて敷設することを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項2】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項3】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項4】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの基礎壁面部の全部又は一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出壁面部の突出斜面部の一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出頂面部を、予めその適宜位置で幅方向へと縦切断して2個に分割形成した側溝用側壁ブロックを、その敷設場所において、前記突出頂面相互を連結し、且つ基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項8】
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、
側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなり、
前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させるとともに、
前記突出頂面部を、他の側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなる側溝用側壁ブロックの、当該突出頂面部に連結させで敷設することを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項1】
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、
側溝ブロック敷設方向に延伸する両側の基礎壁面部と、これら両基礎壁面部間に一体的に連設された前記障害物を迂回するための突出壁面部とからなり、
前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記両側の基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させて敷設することを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項2】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる突出斜面部と、これら突出斜面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項3】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から互いに鋭角に立ち上がる突出垂直面部と、これら突出垂直面部の先端を連結する突出頂面部とにより一体形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項4】
請求項1記載に記載した側溝用側壁ブロックにおいて、
突出壁面部は、両側の基礎壁面部から漸次接近して立ち上がる湾曲突出面に形成されていることを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの基礎壁面部の全部又は一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出壁面部の突出斜面部の一部を、敷設作業時に幅方向へと縦切断して排除した後に、残りの突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した側溝用側壁ブロックの突出頂面部を、予めその適宜位置で幅方向へと縦切断して2個に分割形成した側溝用側壁ブロックを、その敷設場所において、前記突出頂面相互を連結し、且つ基礎壁面部又は突出壁面部の突出斜面部と側溝ブロックの片側壁とを連結することを特徴とする側溝用側壁ブロックの敷設方法。
【請求項8】
流水経路を局部的に変更し側溝ブロック敷設線上の障害物を迂回するため薄板状に形成したプレキャストコンクリートからなる側溝用側壁ブロックであって、
側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなり、
前記流水経路を局部的に変更する場所において、前記基礎壁面部を隣接する側溝ブロックの表側壁又は裏側壁の何れか片側壁に連結させるとともに、
前記突出頂面部を、他の側溝ブロック敷設方向に延伸する基礎壁面部と、この基礎壁面部から斜めに立ち上がる突出斜面部と、この突出斜面部の先端に一体的に連設された前記基礎壁面部と略平行に配した突出頂面部とからなる側溝用側壁ブロックの、当該突出頂面部に連結させで敷設することを特徴とする側溝用側壁ブロック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−2185(P2008−2185A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−173560(P2006−173560)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(000246343)揖斐川コンクリート工業株式会社 (31)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(000246343)揖斐川コンクリート工業株式会社 (31)
【Fターム(参考)】
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