説明

偽造カードによる不正取引の防止システム、施設端末監視サーバ、ATM監視サーバ、ATM監視方法、プログラム

【課題】 スキミング等で暗証番号等のカード情報が盗まれた場合においても、犯罪者が作成した偽造カードを使用して口座から不正に現金を引き出すことを防止する方法を提供することにある。
【解決手段】 偽造カードによる口座の不正利用を禁止することを示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと、カードの暗証番号とは異なる解錠ログインパスワードで、ATM端末からATM監視サーバへのログインが許可されたときのみに、偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、このフラグが施錠状態のときに、口座の取引が行われた場合に、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偽造カードによる不正取引の防止システム、施設端末監視サーバ、ATM監視サーバ、ATM監視方法、プログラムに関し、特に、スキミング等により盗み取られたカード情報に基づいて作成された偽造カードによる不正取引の防止システム、施設端末監視サーバ、ATM監視サーバ、ATM監視方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開昭61−20192号公報には、従来の紛失カードによる不正取引の防止方法が開示されている。
【0003】
この従来の紛失カードによる不正取引の防止方法は、キャッシュカードを紛失したとき、銀行等の窓口業務時間外でもキャッシュカードを紛失した本人が、その銀行等の口座の取引を停止することができるようにしたものである。より具体的には、銀行等のATM端末を管理するセンターにおいて、口座毎に取引を停止する口座ロックフラグを設け、ATM端末の画面上でキャッシュカードを紛失した本人が口座ロックフラグをセットすることにより、紛失カードによる不正取引を防止するというものである。
【0004】
【特許文献1】特開昭61−20192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術である紛失カードによる不正取引の防止方法では、ATM端末画面から入力するカードの暗証番号が予め登録された暗証番号と一致したときに口座ロックフラグの設定を許可する構成となっているため、スキミング等で暗証番号等のカード情報を盗んだ犯罪者が、盗んだ暗証番号を使用して口座ロックフラグをリセットして口座から現金の引き出しが可能な状態に設定し、盗んだカード情報に基づいて作成した偽造カードにより口座から現金を引き出すことができてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、スキミング等で暗証番号等のカード情報が盗まれた場合においても、スキミングした犯罪者が盗んだ暗証番号に基づいて作成した偽造カードを使用して口座から不正に現金を引き出すことを防止する不正取引の防止システム、施設端末監視サーバ、ATM監視サーバ、ATM監視方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の偽造カードによる不正取引の防止システムは、利用者端末と、カードに記録されている暗証番号を用いて口座の取引を処理するATM端末と、前記ATM端末における偽造されたカードを用いた不正な取引を監視する機能を有するATM監視サーバと、からなる偽造カードによる不正取引の防止システムであって、
前記利用者端末は、前記暗証番号とは異なる解錠ログインパスワードの申請処理を行う偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード申請処理部を備え、
前記ATM監視サーバは、偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと前記解錠ログインパスワードと前記暗証番号を格納する口座情報データベースと、前記利用者端末から受信した前記解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の偽造カードによる不正取引の防止システムは、第1の偽造カードによる不正取引の防止システムにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、前記ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の偽造カードによる不正取引の防止システムは、第2の偽造カードによる不正取引の防止システムにおいて、前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の第1のATM監視サーバは、偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を格納する口座情報データベースと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の第2のATM監視サーバは、第1のATM監視サーバにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の第3のATM監視サーバは、第2のATM監視サーバにおいて、前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理部と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の第4のATM監視サーバは、第1乃至第3のATM監視サーバにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部は、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の第5のATM監視サーバは、第2乃至第4のATM監視サーバにおいて、前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理部を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第1のATM監視方法は、偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を口座情報データベースに格納するステップと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理ステップと、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理ステップを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の第2のATM監視方法は、第1のATM監視方法において、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理ステップを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第3のATM監視方法は、第2のATM監視方法において、前記偽造カード不正利用発生判定処理ステップによって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理ステップと、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理ステップを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の第4のATM監視方法は、第1乃至第3のATM監視方法において、前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理ステップは、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする。
【0019】
本発明の第5のATM監視方法は、第2乃至第4のATM監視方法において、前記偽造カード不正利用発生判定処理ステップによって、不正利用が判定された場合に、前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理ステップを含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の第1のプログラムは、偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を口座情報データベースに格納する処理と、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理をコンピュータに行わせることを特徴とする。
【0021】
本発明の第2のプログラムは、第1のプログラムにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の第3のプログラムは、第2のプログラムにおいて、前記偽造カード不正利用発生判定処理によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理を含むことを特徴とする。
【0023】
本発明の第4のプログラムは、第1乃至第3のプログラムにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理は、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする。
【0024】
本発明の第5のプログラムは、第2乃至第4のプログラムにおいて、前記偽造カード不正利用発生判定処理によって、不正利用が判定された場合に、前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第1の施設端末監視サーバは、偽造されたカードによる不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を格納するカード番号データベースと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記カード番号データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記カード番号データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とする。
【0026】
本発明の第2の施設端末監視サーバは、第1の施設端末監視サーバにおいて、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、施設端末でカードの取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする。
【0027】
本発明の第3の施設端末監視サーバは、第1または第2の施設端末監視サーバにおいて、前記カードがクレジットカード、ICカードを利用したプリペードカード、交通機関の定期券のいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、スキミング等で暗証番号等のカード情報が盗まれた場合においても、スキミングした犯罪者が盗んだ暗証番号に基づいて作成した偽造カードを使用して口座から不正に現金を引き出すことを防止することができる効果がある。
【0029】
その理由は、ATM監視サーバ内に偽造カードの利用を禁止する偽造カード利用禁止錠の施錠フラグを設置し、カードの保有者がATM監視サーバへ解錠ログインパスワードでログインしたときにのみ、偽造カード利用禁止錠の施錠フラグを施錠または解錠できるようにしたため、その施錠フラグを施錠しておけば、スキミング等で暗証番号等のカード情報が盗まれてもそのカード情報ではその施錠フラグを解錠することはできないので、たとえ盗まれたカード情報に基づいて偽造カードが作成されてもその偽造カードでは口座から現金が引き出せないからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
まず、近年のキャッシュカードのスキミングによる犯罪について説明する。
【0032】
銀行等で口座を開設したときには、新規の磁気形式のキャッシュカード(磁気カード)を受け取るが、この磁気カードには「スキミング」という犯罪が発生している。
【0033】
スキミングは、ATM等の操作時に暗証番号を盗み見られるというような場合だけでなく、例えば、バッグの中にある磁気カードを特殊な機械を用いてバックの上からなぞるだけでパスワード等のカード情報を読み取り、このカード情報に基づいてカードを偽造するという仕組みであり、気がつかないうちに口座から現金が引き出されてしまう。
【0034】
このような状況の下で、本発明を実施するための第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムについて、以下、説明する。
【0035】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムは、銀行、農協等預金業務を担当する機関(以下、例えば、銀行とする。)の口座開設等のため、カードの利用者によって使用されるパソコン、携帯電話などの利用者端末100と、偽造カードでの現金の不正引き出し操作を写真撮影するカメラ800と、カメラ800を装備した現金自動預金支払機であるATM端末300と、ATM端末300における不審者による偽造カードでの不正引き出し操作を監視するATM監視サーバ200と、新規口座を開設するための口座開設情報をATM監視サーバ200に送信する機能を有する銀行端末400と、偽造カードによるATM不正操作が発生したときに、この通知を受信し、ATM端末300を管理するATM管理銀行端末500と、偽造カードによるATM不正操作が発生したときに、この通知を受信し偽造カードによる犯罪を防止するために使用される警察端末600と、これらの端末を相互に接続するためのインターネット700と、から構成されている。
【0036】
銀行端末400は、プログラム制御で動作し、銀行で新規口座を開設する際に、必要な口座開設情報である口座番号、口座店番、暗証番号を、入力するために銀行内に設置された端末である。
【0037】
この口座開設情報はATM監視サーバ200に送信される。
【0038】
図2を参照すると、利用者端末100の構成図が示されている。
【0039】
利用者端末100は、プログラム制御で動作し、受信した口座開設情報に、自動採番した会員NOを付加した情報をATM監視サーバ200から受信する口座開設会員情報受信部102と、ATM監視サーバ200にログインするための暗証番号とは異なる解錠ログインパスワードの利用者による申請の処理を行う偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード申請処理部103と、利用者端末100からのログインが、ATM監視サーバ200で許可された後、偽造カードの不正利用を禁止する鍵の施錠、または解錠を指示する偽造カード不正利用禁止錠開閉指示入力処理部104と、偽造カード不正利用禁止錠が施錠されている状態であるにも関わらず、不審者により引き出し行為を行おうとした場合に不正引き出しを通知する「ATM引き出し発生通知」をATM監視サーバ200より受信するATM不正引き出し発生通知受信処理部106と、このATMでの不正引き出し操作状況をカメラで撮影した画像を利用者端末100のディスプレイ画面上に表示するATM不正引き出し画像表示部107と、不正引き出しを警察等に通知するか否かについて、ATM監視サーバ200からの問い合わせに対して回答するATM不正引き出し発生通知回答処理部108と、データの送受信を行う送受信処理部105と、プロセッサ、主記憶装置、プログラム等からなり、利用者端末100の全体の制御を行うデータ処理部101と、から構成されている。
【0040】
図3を参照すると、ATM端末300の構成図が示されている。
【0041】
ATM端末300は、ユーザによるキャッシュカードでの引き出し行為等が行われるCD機であって、プログラム制御で動作し、キャッシュカードを挿入して口座から現金を引き出すときの引き出し口座情報をATM監視サーバ200に送信する引き出し口座情報送信処理部302と、利用者端末100によって偽造カード不正利用禁止錠が施錠されているにも関わらず、引き出し行為を行おうとした場合、ATM監視サーバ200から引き出しを中断する旨の命令を受けて、不審者による引き出しを中断させ、画面上に「処理中」と表示させる不正引き出し中断処理中画面表示処理部303と、これと同時に、不審者の写真撮影を行う引き出し写真撮影処理部304と、引き出し行為を行った口座番号、引き出し日時、撮影した写真等をATM監視サーバ200に送信する引き出し写真送信処理部305と、データの送受信を行う送受信処理部306と、ATM監視サーバ200から不正引き出しが発生した旨の通知を受けて、この不正引き出し行為が発生したことを銀行や警察に通知するか否かについてのATM監視サーバ200からの問い合わせに対して返答するATM不正引き出し発生通報返答処理部307と、不正引き出し行為が発生したときに、偽造カードをATM端末300内に閉じこめて、偽造カードを捕捉する偽造カード捕捉処理部308と、プロセッサ、主記憶装置、プログラム等からなり、ATM端末300の全体の制御を行うデータ処理部301から構成されている。
【0042】
図4を参照すると、ATM監視サーバ200の構成図が示されている。
【0043】
ATM監視サーバ200は、プログラム制御で動作し、銀行端末400より新規利用者に係る口座開設情報(口座店番、口座番号、暗証番号等)を受信する口座開設情報受信処理部209と、利用者端末100から受信した解錠ログインパスワードが暗証番号と非同一であることを検証する解錠ログインパスワード暗証番号非同一検証処理部240と、図5に示されているように、会員NO801、口座店番802、口座番号803、暗証番号840、解錠ログインパスワード804、偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ805の口座情報をデータベースとして格納する口座情報DB202と、図6に示されているように、ATM番号806、口座店番807、口座番号808、撮影写真809、引き出し日時810をデータベースとして格納するATM不正記録DB203と、図7に示されているように、会員NO811、氏名812、住所813、生年月日814、電話番号815、メールアドレス816をデータベースとして格納する個人情報DB204と、口座情報DB202と個人情報DB204にそれぞれの情報を格納する口座情報DB個人情報DB格納処理部210と、図8に示されているようにATM番号817、口座店番818、住所819、ATM端末300を管理する警察の番号を示す管理警察番号820、及びATM端末300を管理する銀行の店番を示す管理銀行店番821を予めデータベースとして登録するATM情報DB205と、図9に示されているように、ATM端末300を管理する警察の番号を示す警察番号822、名称823、住所824、メールアドレス825を予め登録する警察情報DB206と、図10に示されているように、銀行の店番を示す銀行店番826、銀行名827、住所828、担当者829、電話番号830、及びメールアドレス831を予めデータベースとして登録する銀行情報データDB207と、利用者端末100から入力された解錠ログインパスワードを、口座情報DB202から読み出した暗証番号840、及び解錠ログインパスワード804のそれぞれと照合処理を行い、暗証番号840とは一致しない場合で、且つ解錠ログインパスワード804と一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部211と、利用者端末100からの指示により、口座情報DB202内の偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ805の施錠または解錠を指示する偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部212と、不審者により、ATM端末300にキャッシュカードを挿入し不正な引き出し行為を行ったときに、ATM端末300より引き出し口座情報を受信する引き出し口座情報受信処理部213と、この引き出し口座情報と口座情報DB202内の口座情報が一致し、且つ偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ805が施錠されている場合に、偽造カードによる引き出しが行われていると判定する偽造カード不正利用判定処理部214と、この判定結果により、不正な引き出しが行われていると判定した場合に、不正引き出し操作の中断とカメラによる撮影をATM端末300に命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部215と、ATM端末300のカメラ800で撮影した不正引き出しの撮影写真を受信し、ATM不正記録DB203へ格納するATM不正記録DB格納処理部216と、不正引き出しの発生を銀行や警察に通報するか否かについて利用者端末100に判断させるために、利用者端末100に問い合わせ確認するATM不正引き出し発生通報実施確認処理部217と、不正引き出しの発生を銀行や警察に通報するか否かについての問い合わせに対する回答を利用者端末100から受信するATM不正引き出し発生通報回答受信処理部218と、この回答を受信し「通報する旨」の回答であれば、データ処理部208によって、図6に示されているATM不正記録DB203のATM番号806から図8に示されているATM情報DB205の管理銀行店番821と管理警察番号820がサーチされる共に、このサーチされた管理銀行店番821(例えば、図8の0001Gとする。)から図10に示されている銀行情報DB207内のメールアドレス831(例えば、図10のMARUBATU@CO.JPとする。)がサーチされた後に、ATM端末300で不正引き出しが発生したこと通知するATM不正操作発生通知(銀行用)を自動的に作成するATM不正操作発生通知(銀行用)自動作成処理部219と、また、データ処理部208によって、同時に抽出された「管理警察番号820(例えば、図8のKEI1とする。)」をキーとして、警察情報DB206より検索し、警察端末600のメールアドレス825(例えば、図9のD−KEI@CO.JPとする。)が抽出された後に、「ATM不正操作発生通知(警察用)」を自動的に作成するATM不正操作発生通知(警察用)自動作成処理部220と、不正引き出しが発生したときに、偽造カードをATM端末300に閉じこめて偽造カードを捕捉するようにATM端末300に命令する偽造カード捕捉命令処理部221と、プロセッサ、主記憶装置、プログラム等からなり、ATM監視サーバの全体の制御を行うデータ処理部208と、から構成されている。
【0044】
警察端末600は、プログラム制御で動作し、不審者が不正引き出しを行った際にATM監視サーバ200より情報を受信する複数の端末である。
【0045】
この端末は、不審者により不正引き出しが行われた場合、利用者端末100の「通報する旨」の回答よりATM監視サーバ200から「ATM不正操作発生通知(警察用)」を受信する目的に利用される。
【0046】
ATM管理銀行端末500は、プログラム制御で動作し、不審者が不正引き出しを行った際にATM監視サーバ200より情報を受信する端末である。
【0047】
この端末は、不審者により不正引き出しが行われた場合、利用者端末100のより「通報する旨」の回答により、ATM監視サーバ200から「ATM不正操作発生通知(銀行用)」を受信するために利用される。
【0048】
図5を参照すると、口座情報DB202の構成例が示されている。
【0049】
図6を参照すると、ATM不正記録DB203の構成例が示されている。
【0050】
図7を参照すると、個人情報DB204の構成例が示されている。
【0051】
図8を参照すると、ATM情報DB205の構成例が示されている。
【0052】
図9を参照すると、警察情報DB206の構成例が示されている。
【0053】
図10を参照すると、銀行情報DB207の構成例が示されている。
【0054】
図11を参照すると、ATM不正引き出し発生通報実施確認の構成例が示されている。
【0055】
図12参照すると、ATM不正操作発生通知(銀行用)の構成例が示されている。
【0056】
図13を参照すると、ATM不正操作発生通知(警察用)の構成例が示されている。
【0057】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0058】
本発明の第1の実施の形態の動作について、図14〜図16のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0059】
銀行端末400は、新規の口座を開設する際に、利用者により入力された情報(口座店番、口座番号、暗証番号)を口座開設情報として、ATM監視サーバ200へ送信する(ステップS400、ステップS401)。
【0060】
ATM監視サーバ200の口座開設情報受信処理部209は、銀行端末400より口座開設情報を受信し、「会員NO(例えば、図5に示されている、001Kとする。)」を自動採番する(ステップS201)。
【0061】
一方、新規口座が開設された後、利用者端末100によってキャッシュカードが作成させる(ステップS100、ステップS101)。
【0062】
また、上記キャッシュカードが作成された後に、ATM監視サーバ200にログインするためのパスワードで、ユーザの口座毎に設置されるキャッシュカードの暗証番号と異なる解錠ログインパスワードの利用者からの申請が利用者端末100の偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード申請処理部103によって処理される(ステップS102)。
【0063】
その後、ATM監視サーバ200の暗証番号非同一検証処理部240は、利用者端末100から受信した解錠ログインパスワードが暗証番号と非同一であることを検証する(ステップS202)。
【0064】
また、ATM監視サーバ200の口座情報DB個人情報DB格納処理部210は、この口座開設情報の中で、図7で示されている氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスの個人情報を個人情報DB204に、会員NOと一緒に格納すると共に、会員NO、口座店番、口座番号、暗証番号の口座開設情報、及び解錠ログインパスワードを口座情報DB202に格納する(ステップS203)。
【0065】
さらに、データ処理部208は、「会員NO(001K)」を利用者端末100のメールアドレス(例えば、図7で示されているYUMA@CO.JPとする。)に通知する(ステップS204)。
【0066】
利用者端末100は、キャッシュカードで現金の引き出しを行う際に、事前に申請をした解錠ログインパスワードで、ATM監視サーバ200にログインし、解錠または施錠操作を行う(ステップS103、ステップS104)。
【0067】
ATM監視サーバ200の偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部211は、利用者端末100から入力された解錠ログインパスワードを、口座情報DB202から読み出した暗証番号840、及び解錠ログインパスワード804のそれぞれと照合処理を行い、暗証番号840とは一致しない場合で、且つ解錠ログインパスワード804と一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する。(ステップS206、ステップS207)。
【0068】
利用者端末100では、ログインが実施された後、画面上またはWEB画面上にて「偽造カード不正利用禁止錠の施錠、偽造カード不正利用禁止錠の解錠」が選択されて、画面処理が終了する(ステップS105)。
【0069】
次に、ATM監視サーバ200の偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部212は、利用者端末100によって選択された「偽造カード不正利用禁止錠の施錠、偽造カード不正利用禁止錠の解錠」情報を、口座情報DB202の偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ805に格納して更新を行う(ステップS208)。
【0070】
ここで、利用者のキャッシュカードが、不審者によりスキミングされたものか、または、盗難されたものと想定して、以下の動作を説明する。
【0071】
不審者は、利用者のキャッシュカードの複製もしくは盗まれた現物を利用し、ATM端末300(以下、例えば、図8に示されている、ATM番号:001Aとする。)へ出向き、引き出し行為を行う(ステップS301)。
【0072】
引き出し行為を行った際、ATM端末300(ATM番号:001A)の引き出し口座情報送信処理部302は、即座に引き出しの際に利用した口座情報等(以下、例えば、図5に示されている、ATM番号001A、口座店番:123、口座番号:4554542、暗証番号:XYZとする。)をATM監視サーバ200へ自動送信する(ステップS302)。
【0073】
ATM監視サーバ200の引き出し口座情報受信処理部213は、口座情報を受信する(ステップS209)。
【0074】
ATM監視サーバ200の偽造カード不正利用発生判定処理部214は、口座情報DB202の偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ805が「施錠」の場合で、且つ、利用者端末100から受信した口座情報を口座情報DB202から読み出した「口座店番:123」、「口座番号:4554542」、「暗証番号:XYZ」と比較して(ステップS210、ステップS211)、一致した場合に、偽造カードによる不正引き出し行為が発生したと、判定する(ステップS213)。
【0075】
ATM監視サーバ200の不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部215は、偽造カードによる不正引き出し行為が発生したときに、ATM端末300(ATM番号:001A)へ「不正引き出し」の信号を送信し、引き出し行為を中断させると同時に、ATM端末300(ATM番号:001A)に設置されているカメラにて写真撮影をするように、ATM端末300へ指示する(ステップS214)。
【0076】
ATM端末300の不正引き出し中断処理中画面表示処理部303は、ATM監視サーバ200からの「不正引き出し」の信号を受信すると、即座に引き出し行為を中止し、ATM端末300の画面上に、「処理中」と表示すると共に、不審者の顔写真を撮影する(ステップS303、ステップS304)。
【0077】
また、ATM端末300(ATM番号:001A)のデータ処理部301は、同時に、ATM番号(001A)、引き出し行為をした口座店番(123)、口座番号(4554542)、撮影した写真、引き出し日時を、ATM監視サーバ200へ送信する(ステップS305)。
【0078】
ATM監視サーバ200のデータ処理部208は、ATM端末300より不正引き出しの際の口座情報、撮影写真を受信し、ATM不正記録DB203に格納する(ステップS215、ステップS216)。
【0079】
ATM監視サーバ200のデータ処理部208は、個人情報DB204とATM情報DB205を読み出し(ステップS217、ステップS218)、これらの情報を基に、「ATM不正引き出し発生通知」を自動的に作成する(ステップS219)。
【0080】
ATM監視サーバ200のATM不正引き出し発生通報実施確認処理部217は、銀行や、警察に通報するか通報しないかのいずれか選択するかを利用者端末100に問い合わせ確認するために、「ATM不正引き出し発生通知」を利用者端末100のメールアドレス(YUMA@CO.JP)に送信するか、もしくはWEBに掲載したことを通知する(ステップS220)。
【0081】
利用者端末100のATM不正引き出し発生通知回答処理部108は、「ATM不正引き出し発生通知」を受信し(ステップS106)、撮影された写真等をみて、銀行や、警察に通報するか通報しないかのいずれかを選択し、ATM監視サーバ200へ送信するか、またはWEBにて回答を行う。(ステップS107)。
【0082】
ATM監視サーバ200のATM不正引き出し発生回答受信処理部218は、利用者端末100からの問い合わせに対する回答を受信する(ステップ221)。
【0083】
ATM監視サーバ200は、利用者端末100からの回答を受信した後、以下の処理を行う。
【0084】
まず、警察等に通報する旨の回答を利用者端末100から受信した場合の動作について説明する。
【0085】
ATM監視サーバ200のデータ処理装置208は、利用者端末100からの回答を受信し、警察等に通報する旨の回答であることを認識する(ステップS222)。
【0086】
データ処理部208は、格納されているATM不正記録DB203の「ATM番号:001A」とATM情報DB205の「ATM番号:001A」と比較し(ステップS223)、図8に例示されているATM番号001Aに相当する、「管理銀行店番(001G)」と「管理警察番号(KEI1)」を抽出する。(ステップS224)。
【0087】
さらに、データ処理部208は、抽出した「管理銀行店番(001G)」をキーにして、図10に例示されている、銀行情報DB207の「銀行店番(001G)」を検索し、ATM管理銀行端末500(○×銀行)の「メールアドレス(MARUBATSU@CO.JP)」を探し出す(ステップS225)。
【0088】
次に、ATM監視サーバ200のATM不正操作発生通知(銀行用)自動作成処理部219は、「ATM不正引き出し発生通知」を読み込み(ステップS226)、これを基に、「ATM不正操作発生通知(銀行用)」を自動的に作成し(ステップS227)、ATM管理銀行端末500(○×銀行)に送信するか、またはWEBに掲載する(ステップS228)。
【0089】
これと同時に、データ処理部208は、抽出した「管理警察番号(KEI1)」をキーにして、警察情報DB206を検索し、図9に例示されている警察端末600(D警察)を抽出し(ステップS229)、警察端末600のメールアドレス(D−KEI@CO.JP)を探し出す(ステップS230)。
【0090】
ATM監視サーバ200のATM不正操作発生通知(警察用)自動作成処理部220は、「ATM不正引き出し発生通知)」を読み出し(ステップS231)、これを基に、「ATM不正操作発生通知(警察用)」を自動的に作成する(ステップS232)。
【0091】
データ処理部208は、図9に例示されている、警察端末600(D警察)のメールアドレス(D−KEI@CO.JP)に送信するか、またはWEBに掲載する(ステップS233)。
【0092】
ATM管理銀行端末500(○×銀行)は「ATM不正操作発生通知(銀行用)」を受信することにより(ステップS501)、利用者端末100の口座で不正引き出しの行為が発生したことを知ると同時に、写真で不審者を確認できる。
【0093】
同時に、ATM端末300(○×ATM)へ駆けつけるタイミングがあえば、不審者を発見することも可能となる。
【0094】
また、これと同様に、警察端末600(D警察)も「ATM不正操作発生通知(警察用)」を受信した後(ステップS601)、不審者の写真を全国のATM端末に掲載することにより、犯罪の防止も図れる。
【0095】
また、警察端末600(D警察)は、犯罪者を犯罪者リストに掲載することにより、周囲に注意喚起をすることが可能になり、犯罪防止に貢献できる。
【0096】
次に、警察等に通報しない旨の回答を、利用者端末100から受信した場合の動作について説明する。
【0097】
利用者により、利用者端末100の画面上もしくはWEB上で「ATM不正引き出し発生通知」が閲覧され、「ATM不正引き出し発生通知」が受信された場合でも、この引き出し行為が利用者自身の許容範囲の行為、例えば、家族が自分の代わりにATM端末300から引き出した場合等の行為であるときには、利用者自身が“引き出し不可”設定を行っているケースなので、利用者携帯端末100にとっては、誤った通知となる。
【0098】
ATM監視サーバ200への回答を、警察等に通報しない旨とし、ATM監視サーバ200へ送信するか、またはWEBに掲載する。
【0099】
ATM監視サーバ200のデータ処理部208は、利用者端末100からの回答を受信し、通報しない旨を認識し処理を終了する。
【0100】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、スキミングによってカードが偽造された場合でも、偽造カードによる口座からの不正引き出し等の不正取引を防止すると共に、偽造カードの犯罪者を検知し、偽造カードを捕捉することができる効果がある。
【0101】
また、次の効果がある。
【0102】
1)カードのスキミング自体の防止は不可能だが、カードが万が一偽造されたか、または盗難されても現金の引き出しをできないようにする。
【0103】
2)ICカードへの切替は不要であり、低コスト、低料金で高品質なセキュリティーを提供できる。
【0104】
3)警察に、不正引き出し情報を通知する事により犯罪防止が図られ、犯罪者も減る。
【0105】
4)カード利用者自身が、セキュリティー設定するので、スキミングを気にすることなくカードを持ち歩くことができる。
【0106】
5)携帯電話にて、簡単に設定ができるので安易にセキィリティーを強化できる。
【0107】
次に、本発明の他の実施の形態について、説明する。
【0108】
本発明の第1の実施の形態では、カードとして、キャッシュカードを例に記載しているが、本発明の他の実施の形態は、キャッシュカード以外の、クレジットカード、ICカードを利用したプリペイカード、交通機関の定期券、その他カード自体に個別識別番号が登録されているカード類、を不正に利用した場合を想定している。
【0109】
しかし、これらのカードを利用する場合には、使われる場所が交通機関の改札口等の、ATM端末以外での様々な利用形態があり、カメラが設置できる場合とできない場合があり得る。
【0110】
カメラが設置できる場合は、本発明の第1の実施の形態での利用者のキャッシュカードをこれらのカードに置き換えると共に、口座情報DBをカード番号DBに置き換え、ATM管理銀行端末を所管である施設端末に置き換えれば、本発明の第1の実施の形態と同様の処理を実施することができる。
【0111】
これにより、様々な広い分野で防犯に役立つ。
【0112】
また、カメラが設置できない場所では、写真は撮影できないが、ATM管理銀行端末を所管である施設端末に置き換え、また「ATM不正引き出し発生通知」、「ATM不正操作発生通知(銀行用)」、「ATM不正操作発生通知(警察用)」を写真なしで送付して通報することにより、カメラの設置ができない場所でも、本発明の第1の実施の形態と同様の処理を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における利用者端末100の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるATM端末300の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるATM監視サーバ200の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における口座情報DB202の構成を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるATM不正記録DB203の構成を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における個人情報DB204の構成を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるATM情報DB205の構成を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における警察情報DB206の構成を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における銀行情報DB207の構成を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるATM不正引き出し発生通報実施確認を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるATM不正操作発生通知(銀行用)を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるATM不正操作発生通知(警察用)を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムのフローチャート(1/3)である。
【図15】本発明の第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムのフローチャート(2/3)である。
【図16】本発明の第1の実施の形態である偽造カードによる不正取引の防止システムのフローチャート(3/3)である。
【符号の説明】
【0114】
100 利用者端末
101 データ処理部
102 口座開設会員情報受信部
103 偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード申請処理部
104 偽造カード不正利用禁止錠開閉指示入力処理部
105 送受信処理部
106 ATM不正引き出し発生通知受信処理部
107 ATM不正引き出し画像表示部
108 ATM不正引き出し発生通知回答処理部
200 ATM監視サーバ
202 口座情報DB
203 ATM不正記録DB
204 個人情報DB
205 ATM情報DB
206 警察情報DB
207 銀行情報DB
208 データ処理部
210 口座情報DB個人情報DB格納処理部
211 偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部
212 偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部
213 引き出し口座情報受信処理部
214 偽造カード不正利用発生判定処理部
215 不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部
216 ATM不正記録DB格納処理部
217 ATM不正引き出し発生通報実施確認処理部
218 ATM不正引き出し発生通報回答受信処理部
219 ATM不正操作発生通知(銀行用)自動作成処理部
220 ATM不正操作発生通知(警察用)自動作成処理部
221 偽造カード捕捉命令処理部
240 解錠ログインパスワード暗証番号非同一検証処理部
300 ATM端末
301 データ処理部
302 引き出し口座情報送信処理部
303 不正引き出し中断処理中画面表示処理部
304 引き出し写真撮影処理部
305 引き出し写真送信処理部
306 送受信処理部
307 ATM不正引き出し発生通報返答処理部
308 偽造カード捕捉処理部
400 銀行端末
500 ATM管理銀行端末
600 警察端末
700 インターネット
800 カメラ
801 会員NO
802 口座店番
803 口座番号
804 解錠ログインパスワード
805 偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグ
806 ATM番号
807 口座店番
808 口座番号
809 撮影写真
810 引き出し日時
811 会員NO
812 氏名
813 住所
814 生年月日
815 電話番号
816 メールアドレス
817 ATM番号
818 口座店番
819 住所
820 管理警察番号
821 管理銀行店番
822 警察番号
823 名称
824 住所
825 メールアドレス
826 銀行店番
827 銀行名
828 住所
829 担当者
830 電話番号
831 メールアドレス
840 暗証番号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者端末と、カードに記録されている暗証番号を用いて口座の取引を処理するATM端末と、前記ATM端末における偽造されたカードを用いた不正な取引を監視する機能を有するATM監視サーバと、からなる偽造カードによる不正取引の防止システムであって、
前記利用者端末は、前記暗証番号とは異なる解錠ログインパスワードの申請処理を行う偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード申請処理部を備え、
前記ATM監視サーバは、偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと前記解錠ログインパスワードと前記暗証番号と格納する口座情報データベースと、前記利用者端末から受信した前記解錠ログインパスワードが、前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とする偽造カードによる不正取引の防止システム。
【請求項2】
前記ATM監視サーバは、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、前記ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする請求項1記載の偽造カードによる不正取引の防止システム。
【請求項3】
前記ATM監視サーバは、前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理部と、を有することを特徴とする請求項2記載の偽造カードによる不正取引の防止システム。
【請求項4】
偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を格納する口座情報データベースと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とするATM監視サーバ。
【請求項5】
前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする請求項4記載のATM監視サーバ。
【請求項6】
前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理部と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理部と、を有することを特徴とする請求項5記載のATM監視サーバ。
【請求項7】
前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部は、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする請求項4乃至請求項6記載のATM監視サーバ。
【請求項8】
前記偽造カード不正利用発生判定処理部によって、不正利用が判定された場合に、
前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理部を含むことを特徴とする請求項5乃至請求項7記載のATM監視サーバ。
【請求項9】
偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を口座情報データベースに格納するステップと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理ステップと、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理ステップを含むことを特徴とするATM監視方法。
【請求項10】
前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理ステップを含むことを特徴とする請求項9記載のATM監視方法。
【請求項11】
前記偽造カード不正利用発生判定処理ステップによって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理ステップと、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理ステップを含むことを特徴とする請求項10記載のATM監視方法。
【請求項12】
前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理ステップは、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする請求項9乃至請求項11記載のATM監視方法。
【請求項13】
前記偽造カード不正利用発生判定処理ステップによって、不正利用が判定された場合に、前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理ステップを含むことを特徴とする請求項10乃至請求項12記載のATM監視方法。
【請求項14】
偽造されたカードによる口座の不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を口座情報データベースに格納する処理と、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記口座情報データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記口座情報データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、ATM端末で口座の取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理を含むことを特徴とする請求項14記載のプログラム。
【請求項16】
前記偽造カード不正利用発生判定処理によって、不正利用が判定された場合に、前記ATM端末に不正利用の中断と、前記ATM端末に装備されているカメラでの撮影と、を命令する不正引き出し中断カメラ撮影命令処理と、不正利用の発生を関連機関へ通報するか否かについて、前記利用者端末に確認を行うATM不正利用発生通報実施確認処理を含むことを特徴とする請求項15記載のプログラム。
【請求項17】
前記偽造カード不正利用禁止錠開閉処理は、前記利用者端末から入力された解錠ログインパスワードでログインが許可されたときのみに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの解錠を行い、前記ATM端末での口座の取引が終了したときに、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの施錠を自動的に行う機能を有することを特徴とする請求項14乃至請求項16記載のプログラム。
【請求項18】
前記偽造カード不正利用発生判定処理によって、不正利用が判定された場合に、前記偽造カードを前記ATM端末内に閉じこめて捕捉するように前記ATM端末に命令する偽造カード捕捉命令処理を含むことを特徴とする請求項15乃至請求項17記載のプログラム。
【請求項19】
偽造されたカードによる不正利用を禁止するための偽造カード不正利用禁止錠の施錠解錠状態を示す偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグと解錠ログインパスワードと暗証番号を格納するカード番号データベースと、利用者端末から受信した解錠ログインパスワードが前記カード番号データベースから読み出した暗証番号と一致せず、かつ前記カード番号データベースから読み出した解錠ログインパスワードと一致したときにはログインを許可し、それ以外の場合にはログインを拒否する偽造カード不正利用禁止錠解錠ログインパスワード許可処理部と、ログインが許可された場合に、前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグの設定を行う偽造カード不正利用禁止錠開閉処理部と、を有することを特徴とする施設端末監視サーバ。
【請求項20】
前記偽造カード不正利用禁止錠施錠フラグが施錠状態のときに、施設端末でカードの取引が行われた場合には、偽造カードによる不正利用が発生したと判定する偽造カード不正利用発生判定処理部を有することを特徴とする請求項19記載の施設端末監視サーバ。
【請求項21】
前記カードがクレジットカード、ICカードを利用したプリペードカード、交通機関の定期券のいずれかであることを特徴とする請求項19または請求項20記載の施設端末監視サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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