説明

充電バースと充電バースを備える機械式立体駐車装置、及びそれらの制御方法

【課題】バッテリへの充電完了の誤検知を防止し、多種多様な場所に設置される充電バースの、充電完了検知の信頼性を向上させる。
【解決手段】充電完了検知手段13が、通電監視部14から得られるコンセント26の通電状態と、充電制御部16の信号出力手段18から得られる通電停止信号の入力状態とに基づき、バッテリへの充電完了を判断する際に、コンセント26の通電状態が遮断状態であり、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知する。すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセント26の通電遮断ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセント26の通電遮断を認識した場合に、充電完了であることを検知する。このため、バッテリへの充電完了の誤検知を防止することができ、充電完了検知の信頼性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータを動力源に含む自動車に充電をするための充電バースと、充電バースを備える機械式立体駐車装置、及びそれらの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車やプラグインハイブリッド車のように、電動モータを動力源に含む自動車の普及を考慮して、かかる自動車のためのバッテリ充電用スタンドの普及が求められており、例えば、機械式駐車装置に対するバッテリ充電用スタンドの設置も発案されている(例えば、特許文献1参照。)。図5に示された機械式立体駐車装置28は、待機状態で入出庫面GLに位置する上段パレット40が、バッテリ充電用スタンド24を備えた充電バース10を構成しているものである。
このバッテリ充電用スタンド24は、スタンド扉24aを備えており、その内部に車両36とバッテリ充電用スタンド24とを接続する、着脱式の充電ケーブル24bのコンセントが格納されることで、コンセント電極部が雨滴に曝されることを防いでいる。そして、バッテリ充電用スタンド24を使用して充電を行う際には、スタンド扉24aを開き、充電ケーブル24bをバッテリ充電スタンド24側のコンセントに接続するものである。
【0003】
又、図5に示すような、機械式立体駐車装置28に備えられた充電バース10には、車両36のバッテリへの充電完了を検知するために、充電完了検知システムが備えられている。この充電完了検知システムは、車両36のバッテリが満充電になった際に、コンセントへの通電が遮断されるということを利用するために、バッテリ充電用スタンド24のコンセントへの通電状態を監視し、充電完了を判断している。つまり、コンセントへの通電が開始され、コンセントへの通電が遮断された場合に、充電完了であることを検知するものである。
【0004】
更に、図5に示される機械式立体駐車装置28は、詳しくは、複数のパレット40、41、42が上下一列に固定されてなるパレット昇降体44が、地表面GLを掘り下げて形成されたピット46内に、左右に隣接して複数(図示の例では、441、442の2機)配置された、いわゆる昇降式の立体駐車装置である。そして、各パレット昇降体441、442には、上下に昇降させる昇降機構が各々設けられており、独立して上下に昇降可能である。そして、使用者は、ピット46に隣接して設けられた操作盤38のスイッチを操作して、目的のパレットを地表面(入出庫面)GLに呼び出し、車両36の入出庫を行うものである。通常は、図示の如く上段のパレット40が入出庫面GLにある状態が、待機状態における定位置であり、中段のパレット41及び下段のパレット42に対して車両36の入出庫を行う場合には、パレット昇降体44を昇降させ、入出庫を完了した後、定位置へとパレット昇降体44を復帰させるまでの一連の操作が、操作者Hに求められる。
なお、パレット昇降体44の昇降機構についての詳しい説明は省略するが、電動モータや油圧等を動力源とし、パレット昇降体44を昇降させるための動力伝達手段として、チェーン等が用いられるものである(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
一方、かかるバッテリ充電用スタンドに関し、利便性の向上のため、自動課金システムを備えたものも発案されている(例えば、特許文献3参照。)。この自動課金システムは、給電装置となるバッテリ充電用スタンドの他に、給電サービス事業者と契約を締結した利用者が所有する端末器と、通信網を介して給電装置、或いは端末器との間でデータの送受信が可能な給電サーバとで構成されている。この自動課金システムによれば、利用者が給電装置によりバッテリを充電した後に、バッテリの充電に使用した電力量が給電サーバに送信され、この使用電力量に応じた利用料金が給電サーバで算出される。そして、給電サーバで算出された利用料金が、利用者が所有する端末器に送信された後に、例えば、クレジット決済処理により、利用者に課金されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−222793号公報
【特許文献2】特開2001−164780号公報
【特許文献3】特開2011−34500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図5に示すような、機械式立体駐車装置28に備えられた充電バース10において、車両36のバッテリへ充電をする際に、車両36のバッテリが満充電になっていないにも関わらず、バッテリ充電用スタンド24のコンセントへの通電が遮断される場合がある。この場合のコンセントへの通電の遮断は、機械式立体駐車装置28における安全性を確保するために行われたものであり、例えば、車両36のバッテリへの充電中に、充電バース10を構成しているパレット40が昇降された場合には、コンセントへの通電が遮断される。そして、このような場合においても、充電バース10に備えられた充電完了検知システムは、コンセントへの通電が遮断されることを以って、車両36のバッテリが満充電になっていないにも関わらず、充電完了であると誤検知してしまう。
【0008】
ここで、図5に示すような、機械式立体駐車装置28に備えられた充電バース10に対し、自動課金システムを設けた場合について言及する。自動課金システムは、上述の如く、バッテリの充電に使用した電力量に応じて利用料金を算出する。このバッテリの充電に使用した電力量は、バッテリの充電開始から充電完了までに使用した電力量を計測したものであり、機械式立体駐車装置28に備えられた充電バース10においては、バッテリの充電開始から、充電完了検知システムにより充電完了と検知されるまでに使用した電力量を計測したものとなる。このため、車両36のバッテリが満充電になっていないにも関わらず、バッテリ充電用スタンド24のコンセントへの通電が遮断され、充電完了検知システムにより充電完了であると誤検知された場合は、充電途中での使用電力量が計測されることになる。従って、使用電力量の計測が複数回に分かれ、決済処理が複数回行われてしまったり、充電バース10の利用者が交代する場合に、利用者の判別に不都合が生じる等の問題点が発生してしまう。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バッテリへの充電完了の誤検知を防止し、多種多様な場所に設置される充電バースの、充電完了検知の信頼性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。なお、以下の説明において、各信号の状態を示す際に、信号が有効な状態であることを「アクティブ」、信号が無効な状態であることを「インアクティブ」と表現する。
【0010】
(1)電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへ電力を供給する充電装置と、前記バッテリへの充電完了を検知する充電完了検知システム制御部とを備える充電バースであって、前記充電完了検知システム制御部が、前記充電装置の制御により前記バッテリへの電力供給を停止した際に、前記充電装置から出力される通電停止信号を取り込み、前記バッテリへの充電完了の判断を行う充電完了検知手段を備える充電バース(請求項1)。
【0011】
本項に記載の充電バースは、充電装置の制御により、電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへの電力供給が停止された際に、通電停止信号が、充電装置から充電完了検知システム制御部へと出力される。そして、充電完了検知システム制御部に備えられた充電完了検知手段が、充電装置から出力された通電停止信号を取り込み、バッテリへの充電完了の判断を行う。なお、充電完了の判断は、当然のことながら、バッテリへの充電開始を認識した後に行われる。ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、充電装置の制御によりバッテリへの電力供給が停止された際に出力されることから、充電完了検知手段は、バッテリへの充電開始後における、充電装置の制御による電力供給の停止、すなわち、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を認識するものとなる。このため、充電完了検知手段は、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を判別し、バッテリへの充電完了を検知することにより、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を、充電完了と誤検知してしまうことを防止するものとなる。
【0012】
(2)前記(1)項において、前記充電装置が、前記バッテリと電気接続するためのコンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと、該バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電制御部とから構成され、前記充電制御部は、前記コンセントへの通電を制御するコンセント通電制御部と、前記通電停止信号を前記充電完了検知システム制御部へと出力する信号出力手段とを含み、前記通電停止信号は、前記コンセント通電制御部の制御により前記コンセントへの通電を停止した際に出力され、前記充電完了検知システム制御部は、前記コンセントの通電状態を監視する通電監視部を含み、前記充電完了検知手段が、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態と、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態との双方を判断基準として、充電完了を検知する充電バース(請求項2)。
【0013】
本項に記載の充電バースは、充電装置が、コンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと充電制御部とから構成されており、充電制御部が、コンセント通電制御部と信号出力手段とを含んでいる。そして、通電停止信号は、コンセント通電制御部の制御により、コンセントへの通電を停止した際に、充電制御部の信号出力手段から充電完了検知システム制御部へと出力される。又、充電完了検知システム制御部は、コンセントの通電状態を監視する通電監視部を含んでおり、充電完了検知手段が、この通電監視部から得られるコンセントの通電状態と、充電制御部の信号出力手段から得られる通電停止信号の入力状態に基づき、バッテリへの充電完了を判断する。
ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、コンセント通電制御部の制御によりコンセントへの通電が停止された際に出力されることから、充電完了検知手段は、バッテリへの充電開始後における、コンセント通電制御部の制御による通電停止、すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセントへの通電停止を認識できる。更に、充電完了検知手段は、コンセントの通電状態を通電監視部から得るため、コンセントへの通電開始と通電停止を認識できる。このため、充電完了検知手段は、コンセントへの通電が停止された際に、この通電停止がバッテリへの充電途中に行われたものか否かを判別し、バッテリへの充電完了を判断するため、充電完了の誤検知を防止するものとなる。
【0014】
(3)前記(2)項において、前記充電完了検知手段が、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知する充電バース(請求項3)。
本項に記載の充電バースは、充電完了検知手段が、通電監視部から得られるコンセントの通電状態と、充電制御部の信号出力手段から得られる通電停止信号の入力状態とに基づき、バッテリへの充電完了を判断する際に、コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知するものである。すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセントの通電遮断ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセントの通電遮断を認識した場合に、充電完了であることを検知する。このため、バッテリへの充電完了の誤検知を防止するものとなる。
【0015】
(4)前記(1)から(3)項において、前記充電完了検知手段による充電完了の検知結果を取り込み、課金計算を行う自動課金システムを備える充電バース(請求項4)。
本項に記載の充電バースは、自動課金システムが、バッテリの充電に使用した電力量を計測する際に、充電完了検知手段による充電完了の検知結果を取り込むことにより、バッテリの充電開始から、充電完了検知手段により充電完了と検知されるまでに使用した電力量を計測する。従って、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測するものとなり、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うものとなる。
【0016】
(5)前記(4)項において、前記充電完了検知システム制御部が、前記充電完了検知手段により充電完了と検知された際に、充電完了信号を前記自動課金システムへと出力する信号出力手段を備える充電バース。
本項に記載の充電バースは、充電完了検知手段がバッテリへの充電完了を検知した際に、充電完了信号が、充電完了検知システム制御部に備えられた信号出力手段から、自動課金システムに対し出力される。そして、自動課金システムは、充電完了信号を取り込むことにより、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測する。このため、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うものとなる。
【0017】
(6)複数の可動式のパレットと、該複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部とを備え、前記可動式のパレットのうちの少なくとも1つが前記(1)から(5)項のいずれか1項記載の充電バースを構成し、前記充電装置と前記駐車装置制御部との双方が、相手方の信号を取り込んで動作制御を行う連携制御手段を備える機械式立体駐車装置(請求項5)。
【0018】
本項に記載の機械式立体駐車装置は、連携制御手段によって、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電装置と、複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部との双方が、相手方の状況を取り込んで動作制御を行うことで、相手方に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じたような場合に、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給と、パレットの昇降動作とを、適宜停止するものである。
更に、本項に記載の機械式立体駐車装置は、可動式のパレットのうちの少なくとも1つが、前記(1)から(5)項のいずれか1項記載の充電バースを構成している。このため、駐車装置制御部に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じ、充電装置によりバッテリ充電用スタンドに対する電力供給が停止された際には、充電装置から通電停止信号が出力される。従って、本項に記載の機械式立体駐車装置の、可動式のパレットを構成する充電バースにおいても、前記(1)から(5)項記載の充電バースと同様の作用を奏するものとなる。
【0019】
(7)前記(6)項において、前記充電装置の充電制御部は、少なくとも、EV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号とのいずれかを、前記駐車装置制御部に対して出力する信号出力手段を備え、前記駐車装置制御部は、少なくとも、通電許可信号を、前記充電制御部に対して出力する信号出力手段を備える機械式立体駐車装置(請求項6)。
【0020】
本項に記載の機械式立体駐車装置は、充電装置の充電制御部が、駐車装置制御部の信号出力手段から発せられる通電許可信号を受けることにより、充電制御部によるバッテリ充電用スタンドに対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし、不適切な状況が駐車装置制御部に生じた場合を把握し、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を停止するものである。
かかる不具合ないし不適切な状況としては、具体的には、次の通りである。まず、手動操作がONになっている場合、すなわち、操作者によって自動運転モードが解除されて、昇降機構が手動により操作されているような場合が挙げられる。又、装置異常が検知されている場合、すなわち、駐車装置制御部の動作に何らかの異常を来しているような場合が挙げられる。更には、装置が定位置にない場合、すなわち、パレットが上昇した位置にある場合や昇降中の場合が挙げられる。
【0021】
又、本項に記載の機械式立体駐車装置は、駐車装置制御部が、充電制御部の信号出力手段から発せられるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号を受けることにより、駐車装置制御部によるパレットの昇降動作を行うことが望ましくない不具合、ないし、不適切な状況が充電制御部に生じた場合を把握し、パレットの昇降動作を停止するものである。
かかる不具合ないし不適切な状況としては、具体的には、次の通りである。まず、EV充電異常信号が発せられている場合、すなわち、EV充電用のELB(漏電遮断器)警報接点、或いはCP(サーキットプロテクタ)警報接点がONになっているような場合が挙げられる。又、充電スタンド扉全閉信号が発せられていない場合、すなわち、バッテリ充電用スタンドのスタンド扉が閉じられていない場合が挙げられる。
【0022】
(8)電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへ電力を供給する充電装置と、前記バッテリへの充電完了を検知する充電完了検知システム制御部とを備える充電バースの制御方法であって、前記充電完了検知システム制御部が、前記充電装置の制御により前記バッテリへの電力供給を停止した際に、前記充電装置から出力される通電停止信号を、前記バッテリへの充電完了の判断に使用し、充電完了を検知する充電バースの制御方法(請求項7)。
【0023】
本項に記載の充電バースの制御方法は、充電装置の制御により、電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへの電力供給が停止された際に、充電装置から充電完了検知システム制御部へと出力される、通電停止信号に基づき、バッテリへの充電完了の判断を行う。なお、充電完了の判断は、当然のことながら、バッテリへの充電開始を認識した後に行われる。ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、充電装置の制御によりバッテリへの電力供給が停止された際に出力されることから、バッテリへの充電開始後における、充電装置の制御による電力供給の停止、すなわち、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を認識できる。このため、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を判別し、バッテリへの充電完了を検知することにより、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を、充電完了と誤検知してしまうことを防止するものとなる。
【0024】
(9)前記(8)項において、前記充電装置が、前記バッテリと電気接続するためのコンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと、該バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電制御部とから構成され、前記充電制御部は、前記コンセントへの通電を制御するコンセント通電制御部と、前記通電停止信号を前記充電完了検知システム制御部へと出力する信号出力手段とを含み、前記充電完了検知システム制御部は、前記コンセントの通電状態を監視する通電監視部を含むものであり、前記コンセント通電制御部により前記コンセントへの通電を停止した際に、前記通電停止信号を出力し、前記充電完了検知システム制御部により、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態と、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態との双方を判断基準として、充電完了を検知する充電バースの制御方法(請求項8)。
【0025】
本項に記載の充電バースの制御方法は、充電装置が、コンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと充電制御部とから構成され、充電制御部が、コンセント通電制御部と信号出力手段とを含む充電バースにおいて、コンセントの通電状態と、通電停止信号の入力状態との双方に基づき、バッテリへの充電完了を判断する。このコンセントの通電状態は、充電完了検知システム制御部に含まれ、コンセントの通電状態を監視する通電監視部から得られる。又、通電停止信号は、コンセント通電制御部の制御により、コンセントへの通電を停止した際に、充電制御部の信号出力手段から充電完了検知システム制御部へと出力されるため、通電停止信号の入力状態は、充電制御部の信号出力手段から得られる。
ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、コンセント通電制御部の制御によりコンセントへの通電が停止された際に出力されることから、バッテリへの充電開始後における、コンセント通電制御部の制御による通電停止、すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセントへの通電停止を認識できる。更に、コンセントの通電状態を通電監視部から得るため、コンセントへの通電開始と通電停止を認識できる。このため、コンセントへの通電が停止された際に、この通電停止がバッテリへの充電途中に行われたものか否かを判別し、バッテリへの充電完了を判断するため、充電完了の誤検知を防止するものとなる。
【0026】
(10)前記(9)項において、前記充電完了検知システム制御部により、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知する充電バースの制御方法(請求項9)。
本項に記載の充電バースの制御方法は、通電監視部から得られるコンセントの通電状態と、充電制御部の信号出力手段から得られる通電停止信号の入力状態とに基づき、バッテリへの充電完了を判断する際に、コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知するものである。すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセントの通電遮断ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセントの通電遮断を認識した場合に、充電完了であることを検知する。このため、バッテリへの充電完了の誤検知を防止するものとなる。
【0027】
(11)前記(8)から(10)項において、自動課金システムを備え、該自動課金システムが、前記充電完了検知システム制御部による充電完了の検知結果を取り込み、課金計算を行う充電バースの制御方法(請求項10)。
本項に記載の充電バースの制御方法は、自動課金システムが計測する、バッテリの充電に使用した電力量を、充電完了検知システム制御部による充電完了の検知結果を取り込んで計測することにより、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測し、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うものとなる。
【0028】
(12)前記(11)項において、前記自動課金システムが、前記充電完了検知手段により充電完了と検知された際に、前記充電完了検知システム制御部に備えられた信号出力手段から出力される充電完了信号を取り込み、課金計算を行う充電バースの制御方法。
本項に記載の充電バースの制御方法は、自動課金システムが行うバッテリへの充電に使用した電力量の計測に、充電完了検知システム制御部に備えられた信号出力手段から出力され、自動課金システムが取り込む、充電完了信号を利用することにより、バッテリの満充電による充電完了を把握し、電力量を正確に計測する。このため、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うものとなる。
【0029】
(13)前記(8)から(12)項記載の充電バースにより、複数の可動式のパレットと、該複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部とを備える機械式立体駐車装置の、前記可動式のパレットのうちの少なくとも1つを構成し、前記充電装置の、充電制御部のコンセント通電制御部による、前記バッテリ充電用スタンドのコンセントに対するコンセント通電制御と、前記駐車装置制御部による駐車装置全体の動作制御とを、相手方の信号を取り込んで連携させる機械式立体駐車装置の制御方法(請求項11)。
【0030】
本項に記載の機械式立体駐車装置の制御方法は、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電制御と、複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御とを、相手方の状況を取り込んで連携させることで、相手方に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じたような場合に、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給と、パレットの昇降動作とを、適宜停止するものである。
更に、本項に記載の機械式立体駐車装置の制御方法は、機械式立体駐車装置の可動式パレットのうちの少なくとも1つが、前記(8)から(12)項記載の充電バースにより構成されているため、駐車装置制御に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じ、充電制御によりバッテリ充電用スタンドに対する電力供給が停止された際に出力される、通電停止信号を利用することにより、前記(8)から(12)項記載の充電バースの制御方法と同様の作用を奏するものとなる。
【0031】
(14)前記(13)項において、前記充電制御部の連携制御項目には、少なくとも、前記駐車装置制御部における通電許可信号を含み、前記駐車装置制御部の連携制御項目には、少なくとも、前記充電制御部におけるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号とのいずれかを含む機械式立体駐車装置の制御方法(請求項12)。
【0032】
本項に記載の機械式立体駐車装置の制御方法は、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が駐車装置制御部に生じた場合に、駐車装置制御部の信号出力手段から発せられる通電許可信号に基づき、バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を停止するものである。
かかる不具合ないし不適切な状況としては、具体的には、次の通りである。まず、手動操作がONになっている場合、すなわち、操作者によって自動運転モードが解除されて、昇降機構が手動により操作されているような場合が挙げられる。又、装置異常が検知されている場合、すなわち、駐車装置制御部の動作に何らかの異常を来しているような場合が挙げられる。更には、装置が定位置にない場合、すなわち、パレットが上昇した位置にある場合や昇降中の場合が挙げられる。
【0033】
又、本項に記載の機械式立体駐車装置の制御方法は、駐車装置制御部によるパレットの昇降動作を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が充電制御部に生じた場合に、充電制御部の信号出力手段から発せられるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号に基づき、パレットの昇降動作を停止するものである。
かかる不具合ないし不適切な状況としては、具体的には、次の通りである。まず、EV充電異常信号が発せられている場合、すなわち、EV充電用のELB(漏電遮断器)警報接点、或いはCP(サーキットプロテクタ)警報接点がONになっているような場合が挙げられる。又、充電スタンド扉全閉信号が発せられていない場合、すなわち、バッテリ充電用スタンドのスタンド扉が閉じられていない場合が挙げられる。
【発明の効果】
【0034】
本発明はこのように構成したので、バッテリへの充電完了の誤検知を防止し、多種多様な場所に設置される充電バースの、充電完了検知の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る、充電バースを備える機械式立体駐車装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1に示される充電完了検知システム制御部の制御手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示される充電制御部の制御手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示される駐車装置制御部の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】従来の、充電バースを備える昇降式の立体駐車装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
又、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置の全体構成は、図5に示される従来の昇降式の立体駐車装置28と同じである。よって、以下の説明においては適宜図5も参照されたい。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態に係る、充電バース10を備える機械式立体駐車装置28の構成を、模式的に示すブロック図である。図示によれば、充電バース10は、充電完了検知システム制御部12と充電装置15とを含み、充電装置15は、充電制御部16とバッテリ充電用スタンド24とを備えている。そして、充電完了検知システム制御部12は、充電完了検知手段13と、バッテリ充電用スタンド24に備えられているコンセント26の通電状態を監視する、通電監視部14とを備えている。又、充電制御部16は、バッテリ充電用スタンド24のコンセント26の通電状態を制御する、コンセント通電制御部22を備え、かつ、コンセント通電制御部22によりコンセント26の通電を遮断した場合に、通電停止信号を充電完了検知システム制御部12へと出力する、信号出力手段18を備えている。
【0038】
又、機械式立体駐車装置28は、駐車装置制御部30を含み、この機械式立体駐車装置28の駐車装置制御部30と、充電バース10の充電制御部16とで、連携制御手段34が構成されている。この連携制御手段34は、充電制御部16と駐車装置制御部30との双方が、相手方の状況を取り込んで動作制御を行うものである。そして、連携制御手段34において、充電制御部16は、EV充電異常信号及び充電スタンド扉全閉信号を、駐車装置制御部30へと出力する信号出力手段20を備え、駐車装置制御部30は、通電許可信号を、充電制御部16へと出力する信号出力手段32を備えている。
一方、機械式立体駐車装置28の充電バース10には、自動課金システム35が備えられている。この自動課金システム35は、充電バース10において車両36のバッテリへの充電に使用した電力量として、充電開始から充電完了までに、コンセント26に通電された電力量を計測する。そして、自動課金システム35は、充電完了検知手段13により充電完了と検知された際に、充電完了検知システム制御部12に備えられた信号出力手段33から出力される充電完了信号を取り込み、バッテリへの充電完了を判断する。
【0039】
なお、充電完了検知システム制御部12、充電制御部16、駐車装置制御部30の構成については、マイクロコンピュータなどの電子演算器、リレー回路等によって適宜構成されるものである。又、充電完了検知システム制御部12及び充電制御部16はバッテリ充電用スタンド24に、駐車装置制御部30は図5に示される操作盤38に、各々設けても良く、若しくは、同一の制御盤(コントローラ)として構成しても良いが、特に、既存の機械式立体駐車装置28にバッテリ充電スタンド24を後付けするような場合には、前者の構成を採ることが簡便である。更に、自動課金システム35についても、バッテリ充電用スタンド24に設けることとしても良い。
そして、充電完了検知システム制御部12による、充電完了検知システム制御が、図2に示される制御手順により行われ、充電制御部16による、バッテリ充電用スタンド24に対するコンセント通電制御が、図3に示される制御手順により行われ、駐車装置制御部30によるパレットの昇降制御が、図4に示される制御手順により行われる。以下に、図2〜図4を参照しながら、各制御手順を説明する。併せて、図1に示される、充電バース10を備える機械式立体駐車装置28の構成についても、適宜参照されたい。
【0040】
まず、図2を参照し、充電完了検知システム制御部12による、充電完了検知システム制御の制御手順の一例を説明する。
S100:充電完了検知システム制御部12では、まず、車両36のバッテリへの充電開始を監視する。この充電開始の監視は、充電完了検知システム制御部12に設けられている通電監視部14により、コンセント26の通電状態を監視する等の方法で行われる。そして、バッテリへの充電開始が認識された場合(YES)には、S110へ移行し、バッテリへの充電開始が認識されない場合(NO)には、充電開始の監視を続ける。
S110:前記S100において、バッテリへの充電開始が認識された場合(YES)には、通電監視部14により、コンセント26の通電状態を監視することによって、コンセント26の通電停止を監視する。そして、通電監視部14により、コンセント26への通電停止が認識された場合(YES)には、S120へ移行し、コンセント26への通電停止が認識されない場合(NO)には、通電停止の監視を続ける。
【0041】
S120:前記S110において、コンセント26への通電停止が認識された場合(YES)には、充電制御部16の信号出力手段18から出力され、充電完了検知システム制御部12に入力される、通電停止信号(後述する図3のS232参照)の入力状態を判定する。そして、通電停止信号の入力状態がアクティブである場合(YES)には、前記S110へ復帰し、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合(NO)には、S130へ移行する。
S130:前記S120において、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合(NO)には、前記S100からこれまでの制御手順により、充電開始後にコンセント26の通電状態が停止し、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブであることになる。すなわち、後述する図3のS232において説明するように、バッテリへの充電途中におけるコンセント26の通電停止ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセント26の通電停止であることになる。このため、バッテリへの充電が完了したことを検知し、充電完了フラグを立てる。その後、次のサイクルの制御手順に移るため、前記S100へ復帰する。
【0042】
次に、図3を参照し、充電制御部16による、バッテリ充電用スタンド24に対するコンセント通電制御の制御手順の一例を説明する。
S200:充電制御部16では、まず、ELB(漏電遮断器)警報接点、及び、CP(サーキットプロテクタ)警報接点の状態を判定する。これらの警報接点は、漏電遮断器、及び、サーキットプロテクタの状態異常を示すものである。そして、これらの警報接点が状態異常を示さない場合(OFF)には、S202へ移行し、これらの警報接点が状態異常を示す場合(ON)には、S204及びS230へ移行する。
S202:前記S200において、漏電遮断器とサーキットプロテクタの状態異常が示されない場合(OFF)には、信号出力手段20から駐車装置制御部30へと出力される、EV充電異常信号(後述するS204参照)をインアクティブにした後、S210へ移行する。
S204:前記S200において、漏電遮断器、或いは、サーキットプロテクタの状態異常が示された場合(ON)には、これらの状態異常を示す信号であるEV充電異常信号を、信号出力手段20から駐車装置制御部30に対し、アクティブな状態で出力する。
【0043】
S210:前記S202において、EV充電異常信号をインアクティブにした後、スタンド扉検知信号の有無を監視する。このスタンド扉検知信号は、バッテリ充電用スタンド24の操作中を示す信号であり、例えば、図5に示されるように、扉検知スイッチ24cをバッテリ充電用スタンド24に設けることで得ることができる。そして、スタンド扉24aが開状態にあることで、スタンド扉検知信号無(OFF)となり、S214へ移行する。一方、スタンド扉24aが閉状態にあることで、スタンド扉検知信号有(ON)となる場合には、S212へ移行する。なお、スタンド扉検知信号については、適宜逆パターン、すなわちスタンド扉24aが開状態でスタンド扉検知信号有(ON)、閉状態でスタンド扉検知信号無(OFF)としても良い。
S212:前記S210において、スタンド扉検知信号有の場合(ON)には、スタンド扉24aが閉状態にあることを示す充電スタンド扉全閉信号を、信号出力手段20から駐車装置制御部30に対し、アクティブな状態で出力した後、S220へ移行する。
S214:前記S210において、スタンド扉検知信号無の場合(OFF)には、充電スタンド扉全閉信号(前記S212参照)をインアクティブにした後、S230へ移行する。
【0044】
S220:前記S212において、充電スタンド扉全閉信号をアクティブな状態で出力した後、駐車装置制御部30の信号出力手段32から出力され、充電制御部16に入力される、通電許可信号(後述する図4のS322参照)の入力状態を判定する。そして、通電許可信号の入力状態がアクティブである場合(YES)には、S222へ移行し、通電許可信号の入力状態がインアクティブである場合(NO)には、S230へ移行する。
S222:前記S220において、通電許可信号の入力状態がアクティブである場合(YES)には、コンセント通電制御部22によってコンセント26の通電を許可し、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を行う。その後、S224へ移行する。
S224:前記S222において、コンセント26の通電を許可した後、信号出力手段18から充電完了検知システム制御部12へと出力される、通電停止信号(後述するS232参照)をインアクティブにする。その後、次のサイクルの制御手順に移るため、前記S200へ復帰する。
【0045】
S230:前記S200において漏電遮断器、或いは、サーキットプロテクタの状態異常が示された場合(ON)、前記S210においてスタンド扉検知信号無(OFF)のため、前記S214において充電スタンド扉全閉信号をインアクティブにした場合、及び、前記S220において通電許可信号の入力状態がインアクティブである場合(NO)には、コンセント通電制御部22によってコンセント26の通電を遮断し、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を停止する。つまりは、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が生じた場合には、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を停止する。
S232:前記S230において、コンセント26の通電を遮断した後、信号出力手段18から充電完了検知システム制御部12に対し、通電停止信号をアクティブな状態で出力する。すなわち、この通電停止信号は、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が生じ、コンセント通電制御部22の制御によりコンセント26への通電が遮断された際に出力されることになる。従って、図2の前記S130にて説明したように、充電開始後にコンセント26の通電状態が停止し、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合には、バッテリへの充電途中におけるコンセント26の通電停止ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセント26の通電停止であることになる。
なお、通電停止信号は、例えば、リレー回路の接点信号等により、信号レベルがHighの状態をアクティブ、信号レベルがLowの状態をインアクティブとしてもよく、或いは、波長の短いワンパルスの信号が信号出力手段18から出力されるごとに、この信号が入力される充電完了検知システム制御部12において、アクティブとインアクティブの判定を切り替えるものとしてもよい。
そして、前記のような通電停止信号の出力の後、次のサイクルの制御手順に移るため、前記S200へ復帰する。
【0046】
次に、図4を参照し、駐車装置制御部30によるパレットの昇降制御の制御手順の一例を説明する。なお、図4で示す制御手順のS324〜S338については、既存技術と同様の制御手順となるため、説明を省略する。
S300:駐車装置制御部30では、まず、手動操作がONになっているか、すなわち、操作者によって自動運転モードが解除されて、昇降機構が手動により操作されている状態かを判定する。そして、手動操作がONになっている場合(ON)には、S302へ移行し、手動操作がOFFになっている場合(OFF)には、S304へ移行する。
S302:前記S300において、手動操作がONになっている場合(ON)には、信号出力手段32から充電制御部16へと出力される、通電許可信号(後述するS322参照)をインアクティブにする。
【0047】
S304:前記S300において、手動操作がOFFになっている場合(OFF)には、駐車装置制御部30にて把握する駐車装置内部の状態異常の有無、及び、充電制御部16の信号出力手段20から出力され、駐車装置制御部30に入力される、EV充電異常信号(図3の前記S204参照)の入力状態を判定する。そして、駐車装置内部の状態異常有、或いは、EV充電異常信号の入力状態がアクティブである場合(YES)には、S306へ移行する。一方、駐車装置内部の状態異常無、かつ、EV充電異常信号の入力状態がインアクティブである場合(NO)には、S312へ移行する。
S306:前記S304において、駐車装置内部の状態異常有、或いは、EV充電異常信号の入力状態がアクティブである場合(YES)には、前記S302と同様に、通電許可信号をインアクティブにした後、S308へ移行する。
S308:前記S306において、通電許可信号をインアクティブにした後、電源キーのON/OFFを監視する。なお、詳しい説明は省略するが、電源キーは図5に示される操作盤38に、専用キーを差し込んでそれを回転させることにより、ON/OFF操作が可能である。そして、電源キーがONの場合(ON)には、S310へ移行し、電源キーがOFFの場合(OFF)には、前記S300へ復帰する。
S310:前記S308において、電源キーがONの場合(ON)には、前記S304で判定された駐車装置内部の状態異常、或いは、EV充電異常信号に基づき、例えば、図5に示される操作盤38に備えられた表示部等に、エラー内容を表示する。
【0048】
S312:前記S304において、駐車装置内部の状態異常無、かつ、EV充電異常信号の入力状態がインアクティブである場合(YES)には、各パレットが定位置にあるか否かを判定する。この判定は、例えば、図5に示されるパレット昇降体44の位置を検知する各種センサや近接スイッチ等、或いは、パレット昇降体44の作動履歴を適宜メモリに記憶して把握している場合には、それからも得ることができる、定位置信号の有無を監視することにより行われる。そして、各パレットが定位置にある場合(YES)には、S318へ移行し、各パレットが定位置にない場合(NO)には、S314へ移行する。
S314:前記S312において、各パレットが定位置にない場合(NO)には、前記S302と同様に、通電許可信号をインアクティブにした後、S316へ移行する。
S316:前記S314において、通電許可信号をインアクティブにした後、前記S308と同様に、電源キーのON/OFFを監視する。そして、電源キーがONの場合(ON)には、S324へ移行し、電源キーがOFFの場合(OFF)には、前記S300へ復帰する。
【0049】
S318:前記S312において、各パレットが定位置にある場合(YES)には、前記S308と同様に、電源キーのON/OFFを監視する。そして、電源キーがONの場合(ON)には、S320へ移行し、電源キーがOFFの場合(OFF)には、S322へ移行する。
S320:前記S318において、電源キーがONの場合(ON)には、前記S302と同様に、通電許可信号をインアクティブにした後、S324へ移行する。
S322:前記S318において、電源キーがOFFの場合(OFF)には、駐車装置制御部30による判定において、バッテリ充電用スタンド24のコンセント26の通電を許可する通電許可信号を、信号出力手段32から充電制御部16に対し、アクティブな状態で出力する。
【0050】
さて、前記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の実施の形態に係る充電バース10は、図3に示すように、充電装置15の制御により、電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへの電力供給が停止された際に、通電停止信号が、充電装置15から充電完了検知システム制御部12へと出力される。そして、充電完了検知システム制御部12に備えられた充電完了検知手段13が、充電装置15から出力された通電停止信号を取り込み、バッテリへの充電完了の判断を行う。なお、図2に示すように、充電完了の判断は、当然のことながら、バッテリへの充電開始を認識した後に行われる。ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、充電装置15の制御によりバッテリへの電力供給が停止された際に出力されることから、充電完了検知手段13は、バッテリへの充電開始後における、充電装置15の制御による電力供給の停止、すなわち、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を認識することができる。このため、充電完了検知手段13は、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を判別し、バッテリへの充電完了を検知することにより、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を、充電完了と誤検知してしまうことを防止することが可能となる。
【0051】
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10は、図1に示すように、充電装置15が、コンセント26を備えるバッテリ充電用スタンド24と充電制御部16とから構成されており、充電制御部16が、コンセント通電制御部22と信号出力手段18とを含んでいる。そして、通電停止信号は、図3に示すように、コンセント通電制御部22の制御により、コンセント26への通電を停止した際に、充電制御部16の信号出力手段18から充電完了検知システム制御部12へと出力される。又、充電完了検知システム制御部12は、コンセント26の通電状態を監視する通電監視部14を含んでおり、図2に示すように、充電完了検知手段13が、この通電監視部14から得られるコンセント26の通電状態と、充電制御部16の信号出力手段18から得られる通電停止信号の入力状態に基づき、バッテリへの充電完了を判断する。
ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、コンセント通電制御部22の制御によりコンセント26への通電が停止された際に出力されることから、充電完了検知手段13は、バッテリへの充電開始後における、コンセント通電制御部22の制御による通電停止、すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセント26への通電停止を認識することができる。更に、充電完了検知手段13は、コンセント26の通電状態を通電監視部14から得るため、コンセント26への通電開始と通電停止を認識することができる。このため、充電完了検知手段13は、コンセント26への通電が停止された際に、この通電停止がバッテリへの充電途中に行われたものか否かを判別し、バッテリへの充電完了を判断するため、充電完了の誤検知を防止することが可能となる。
【0052】
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10は、図2に示すように、充電完了検知手段13が、通電監視部14から得られるコンセント26の通電状態と、充電制御部16の信号出力手段18から得られる通電停止信号の入力状態とに基づき、バッテリへの充電完了を判断する際に、コンセント26の通電状態が遮断状態であり、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知するものである。すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセント26の通電遮断ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセント26の通電遮断を認識した場合に、充電完了であることを検知する。このため、バッテリへの充電完了の誤検知を防止することができ、充電完了検知の信頼性を向上させることができる。
【0053】
更に、本発明の実施の形態に係る充電バース10は、自動課金システム35が、バッテリの充電に使用した電力量を計測する際に、充電完了検知手段13による充電完了の検知結果を取り込むことにより、バッテリの充電開始から、充電完了検知手段13により充電完了と検知されるまでに使用した電力量を計測する。従って、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測することができ、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース10の利用者が交代する際にも、利用者の判別を正確に問題なく行うことができる。
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10は、自動課金システム35が、バッテリの充電に使用した電力量を計測する際に、充電完了検知システム制御部12に備えられた信号出力手段33から、充電完了検知手段13がバッテリへの充電完了を検知した際に出力される、充電完了信号を取り込むこととしてもよい。これにより、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測することができ、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぎ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うことができる。
【0054】
又、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28は、図4に示すように、連携制御手段34によって、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を制御する充電装置15と、複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部30との双方が、相手方の状況を取り込んで動作制御を行うことにより、相手方に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じたような場合に、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給と、パレットの昇降動作とを、適宜停止することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28は、可動式のパレットのうちの少なくとも1つが、上述したような充電バース10を構成している。このため、駐車装置制御部30に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じ、充電装置15によりバッテリ充電用スタンド24に対する電力供給が停止された際には、充電装置15から通電停止信号が出力される。従って、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28の、可動式のパレットを構成する充電バース10においても、上述したような充電バース10と同様の作用効果を奏するものとなる。
【0055】
又、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28は、充電装置15の充電制御部16が、駐車装置制御部30の信号出力手段32から発せられる通電許可信号を受けることにより、充電制御部16によるバッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし、不適切な状況が駐車装置制御部30に生じた場合を把握し、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を停止することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28は、駐車装置制御部30が、充電制御部16の信号出力手段20から発せられるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号を受けることにより、駐車装置制御部30によるパレットの昇降動作を行うことが望ましくない不具合、ないし、不適切な状況が充電制御部16に生じた場合を把握し、パレットの昇降動作を停止することができる。
【0056】
一方、本発明の実施の形態に係る充電バース10の制御方法は、充電装置15の制御により、電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへの電力供給が停止された際に、充電装置15から充電完了検知システム制御部12へと出力される、通電停止信号に基づき、バッテリへの充電完了の判断を行う。なお、充電完了の判断は、当然のことながら、バッテリへの充電開始を認識した後に行われる。ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、充電装置15の制御によりバッテリへの電力供給が停止された際に出力されることから、バッテリへの充電開始後における、充電装置15の制御による電力供給の停止、すなわち、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を認識することができる。このため、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を判別し、バッテリへの充電完了を検知することにより、バッテリへの充電途中の電力供給の停止を、充電完了と誤検知してしまうことを防止することができる。
【0057】
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10の制御方法は、充電装置15が、コンセント26を備えるバッテリ充電用スタンド24と充電制御部16とから構成され、充電制御部16が、コンセント通電制御部22と信号出力手段18とを含む充電バース10において、コンセント26の通電状態と、通電停止信号の入力状態との双方に基づき、バッテリへの充電完了を判断する。このコンセント26の通電状態は、充電完了検知システム制御部12に含まれ、コンセント26の通電状態を監視する通電監視部14から得ることができる。又、通電停止信号は、コンセント通電制御部22の制御により、コンセント26への通電を停止した際に、充電制御部16の信号出力手段18から充電完了検知システム制御部12へと出力されるため、通電停止信号の入力状態は、充電制御部16の信号出力手段18から得ることができる。
ここで、通電停止信号は、安全性の確保等の理由により、バッテリへの充電途中、或いは充電開始前に、コンセント通電制御部22の制御によりコンセント26への通電が停止された際に出力されることから、バッテリへの充電開始後における、コンセント通電制御部22の制御による通電停止、すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセント26への通電停止を認識することができる。更に、コンセント26の通電状態を通電監視部14から得るため、コンセント26への通電開始と通電停止を認識することができる。このため、コンセント26への通電が停止された際に、この通電停止がバッテリへの充電途中に行われたものか否かを判別し、バッテリへの充電完了を判断するため、充電完了の誤検知を防止することができる。
【0058】
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10の制御方法は、通電監視部14から得られるコンセント26の通電状態と、充電制御部16の信号出力手段18から得られる通電停止信号の入力状態とに基づき、バッテリへの充電完了を判断する際に、コンセント26の通電状態が遮断状態であり、かつ、通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知するものである。すなわち、バッテリへの充電途中におけるコンセント26の通電遮断ではなく、バッテリの満充電時におけるコンセント26の通電遮断を認識した場合に、充電完了であることを検知することができる。このため、バッテリへの充電完了の誤検知を防止することができ、充電完了検知の信頼性を向上させることができる。
【0059】
更に、本発明の実施の形態に係る充電バース10の制御方法は、自動課金システム35が計測する、バッテリの充電に使用した電力量を、充電完了検知システム制御部12による充電完了の検知結果を取り込んで計測することにより、バッテリの満充電までに使用した電力量を正確に計測することが可能となり、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぐことができ、充電バース10の利用者が交代する際にも、利用者の判別を正確に問題なく行うことができる。
又、本発明の実施の形態に係る充電バース10の制御方法は、自動課金システム35が、バッテリへの充電に使用した電力量を計測する際に、充電完了検知システム制御部12に備えられた信号出力手段33から出力される、充電完了信号を取り込むこととしてもよい。これにより、バッテリの満充電による充電完了を把握し、電力量を正確に計測することが可能となり、利用料金の決済処理が複数回行われることを防ぐことができ、充電バース利用者の交代の判別を正確に問題なく行うことができる。
【0060】
又、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28の制御方法は、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を制御する充電制御と、複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御とを、相手方の状況を取り込んで連携させることにより、相手方に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じたような場合に、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給と、パレットの昇降動作とを、適宜停止することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28の制御方法は、機械式立体駐車装置28の可動式パレットのうちの少なくとも1つが、上述したような充電バース10により構成されているため、駐車装置制御に何らかの不具合ないし不適切な状況が生じ、充電制御によりバッテリ充電用スタンド24に対する電力供給が停止された際に出力される、通電停止信号を利用することにより、上述したような充電バース10の制御方法と同様の作用効果を奏するものとなる。
【0061】
又、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28の制御方法は、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が駐車装置制御部30に生じた場合に、駐車装置制御部30の信号出力手段32から発せられる通電許可信号に基づき、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給を停止することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る機械式立体駐車装置28の制御方法は、駐車装置制御部30によるパレットの昇降動作を行うことが望ましくない不具合、ないし不適切な状況が充電制御部16に生じた場合に、充電制御部16の信号出力手段20から発せられるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号に基づき、パレットの昇降動作を停止することができる。
【0062】
なお、図5の例と異なり、一列のパレット昇降体44のみ備える機械式立体駐車装置であっても、操作盤38とバッテリ充電スタンド24とが離れた位置にあるような場合には、本発明を適用することで、同様の作用効果を得ることが可能である。更には、いわゆる横行昇降式の立体駐車装置においても、バッテリ充電用スタンド24に対する電力供給と、昇降パレットの昇降制御、横行昇降パレットの横行昇降制御及び横行パレットの横行制御とを、同様に連携制御することで、同様の作用効果を得ることが可能であることは、理解されるであろう。
【符号の説明】
【0063】
10:充電バース、12:充電完了検知システム制御部、13:充電完了検知手段、14:通電監視部、15:充電装置、16:充電制御部、18、20、32:信号出力手段、22:コンセント通電制御部、24:バッテリ充電用スタンド、26:コンセント、28:機械式立体駐車装置、30:駐車装置制御部、34:連携制御手段、35:自動課金システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへ電力を供給する充電装置と、前記バッテリへの充電完了を検知する充電完了検知システム制御部とを備える充電バースであって、
前記充電完了検知システム制御部が、前記充電装置の制御により前記バッテリへの電力供給を停止した際に、前記充電装置から出力される通電停止信号を取り込み、前記バッテリへの充電完了の判断を行う充電完了検知手段を備えることを特徴とする充電バース。
【請求項2】
前記充電装置が、前記バッテリと電気接続するためのコンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと、該バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電制御部とから構成され、
前記充電制御部は、前記コンセントへの通電を制御するコンセント通電制御部と、前記通電停止信号を前記充電完了検知システム制御部へと出力する信号出力手段とを含み、
前記通電停止信号は、前記コンセント通電制御部の制御により前記コンセントへの通電を停止した際に出力され、
前記充電完了検知システム制御部は、前記コンセントの通電状態を監視する通電監視部を含み、
前記充電完了検知手段が、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態と、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態との双方を判断基準として、充電完了を検知することを特徴とする請求項1記載の充電バース。
【請求項3】
前記充電完了検知手段が、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知することを特徴とする請求項2記載の充電バース。
【請求項4】
前記充電完了検知手段による充電完了の検知結果を取り込み、課金計算を行う自動課金システムを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の充電バース。
【請求項5】
複数の可動式のパレットと、該複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部とを備え、前記可動式のパレットのうちの少なくとも1つが請求項1から4のいずれか1項記載の充電バースを構成し、
前記充電装置と前記駐車装置制御部との双方が、相手方の信号を取り込んで動作制御を行う連携制御手段を備えることを特徴とする機械式立体駐車装置。
【請求項6】
前記充電装置の充電制御部は、少なくとも、EV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号とのいずれかを、前記駐車装置制御部に対して出力する信号出力手段を備え、
前記駐車装置制御部は、少なくとも、通電許可信号を、前記充電制御部に対して出力する信号出力手段を備えることを特徴とする請求項5記載の機械式立体駐車装置。
【請求項7】
電動モータを動力源に含む自動車のバッテリへ電力を供給する充電装置と、前記バッテリへの充電完了を検知する充電完了検知システム制御部とを備える充電バースの制御方法であって、
前記充電完了検知システム制御部が、前記充電装置の制御により前記バッテリへの電力供給を停止した際に、前記充電装置から出力される通電停止信号を、前記バッテリへの充電完了の判断に使用し、充電完了を検知することを特徴とする充電バースの制御方法。
【請求項8】
前記充電装置が、前記バッテリと電気接続するためのコンセントを備えるバッテリ充電用スタンドと、該バッテリ充電用スタンドに対する電力供給を制御する充電制御部とから構成され、
前記充電制御部は、前記コンセントへの通電を制御するコンセント通電制御部と、前記通電停止信号を前記充電完了検知システム制御部へと出力する信号出力手段とを含み、
前記充電完了検知システム制御部は、前記コンセントの通電状態を監視する通電監視部を含むものであり、
前記コンセント通電制御部により前記コンセントへの通電を停止した際に、前記通電停止信号を出力し、
前記充電完了検知システム制御部により、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態と、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態との双方を判断基準として、充電完了を検知することを特徴とする請求項7記載の充電バースの制御方法。
【請求項9】
前記充電完了検知システム制御部により、前記通電監視部から得られる前記コンセントの通電状態が遮断状態であり、かつ、前記充電制御部の信号出力手段から得られる前記通電停止信号の入力状態がインアクティブである場合に、充電完了であることを検知することを特徴とする請求項8記載の充電バースの制御方法。
【請求項10】
自動課金システムを備え、該自動課金システムが、前記充電完了検知システム制御部による充電完了の検知結果を取り込み、課金計算を行うことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の充電バースの制御方法。
【請求項11】
請求項7から10記載の充電バースにより、複数の可動式のパレットと、該複数の可動式のパレットを含む駐車装置全体の動作を制御する駐車装置制御部とを備える機械式立体駐車装置の、前記可動式のパレットのうちの少なくとも1つを構成し、
前記充電装置の、充電制御部のコンセント通電制御部による、前記バッテリ充電用スタンドのコンセントに対するコンセント通電制御と、前記駐車装置制御部による駐車装置全体の動作制御とを、相手方の信号を取り込んで連携させることを特徴とする機械式立体駐車装置の制御方法。
【請求項12】
前記充電制御部の連携制御項目には、少なくとも、前記駐車装置制御部における通電許可信号を含み、
前記駐車装置制御部の連携制御項目には、少なくとも、前記充電制御部におけるEV充電異常信号と充電スタンド扉全閉信号とのいずれかを含むことを特徴とする請求項11記載の機械式立体駐車装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−91954(P2013−91954A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233973(P2011−233973)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(712005920)東京エンジニアリングシステムズ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】