説明

光シート体およびその製造方法、並びに光カードおよび複合メモリカード

光カード(1)は、コアシート(2)の表面(2a)に表面側クラッド層として機能する表面側接着剤層(3)を介して表面保護シート(4)が積層され、裏面(2b)に裏面側クラッド層として機能する裏面側接着剤層(5)を介して裏面保護シート(6)が積層され、コアシート表面(2a)には、一定の間隔で多数本のV溝(7)が形成され、各
V溝両端(7a、7b)がシート端面(2c、2d)に露出している。各溝(7)の間に形成されたコアシート(2)の区画部分(8(2)、8(4)・・・)が光導波路として機能し、残りの区画部分(8(1)、8(3)・・・)には、隣接するV溝(7)の間に架け渡されるようにV溝(遮光溝)(9)が形成されており、非光導波路として機能する。光ファイバを用いることなく、光導波路および非光導波路が精度良く形成された耐久性の高い廉価な光カード(1)を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、光導波路および非光導波路により情報を担持可能な光シート体およびその製造方法に関するものである。また、本発明はかかるシート体を用いた光カードおよび複合メモリカードに関するものである。
【背景技術】
磁気カードは、各種のクレジットカード、会員カード、あるいはテレホンカード、パチンコカード等のプリペイドカードとして各方面で利用されている。しかし、近年においては、磁気ストライプに担持されている情報が不正に読み取られて、変造、改竄された偽造磁気カードの不正使用が多発し、磁気カードの信頼性が疑問視されている。
磁気カードの信頼性を高めるために、本願人の一方は、磁気カードに多数本の光ファイバを埋め込み、これらの幾つかを切断あるいは押し潰しておくことにより、光の透過および遮断の組み合わせからなる光学式記憶領域を磁気カードに形成した構成のメモリカードを提案している(特許文献1、2)。このメモリカードは、断面形状が円形または角型の複数本の光ファイバを平面上に整列させて接着剤で一体化することによりコア材を形成し、このコア材の両面にプラスチック製の保護シートを接着した構造となっている。
光ファイバは一旦切断あるいは押し潰されると、その部分を修復して元の光透過特性を得ることが実質的に不可能である。したがって、磁気カードに、かかる光学式記憶領域が形成された構成のメモリカードは、変造、改竄が困難であり、磁気記憶領域および光学式記憶領域に記憶保持されている情報を二重にチェックすることにより偽造カードであるか否かを簡単に判別できる。よって、かかるメモリカードは極めて信頼性が高い。
【特許文献1】 特許第2682542号公報
【特許文献2】 特許第2737841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるメモリカードは、光ファイバを用いて光の透過および遮断の組み合わせからなる光学式記憶領域が形成されているので次のような問題点がある。
まず、30〜200本程度の多数本の光ファイバを、一枚のカード内においてその平面方向に等ピッチで精度良く整列させた状態で接着固定することは、困難な作業である。よって、メモリカードの生産効率が悪い。
また、光ファイバ同士の接合強度は接着剤強度に依存するので、光ファイバの接合強度が実用上不十分になる可能性が高い。特に、メモリカードが曲げ変形するような力が作用した場合に、光ファイバが平面方向に接着固定された構造のコア材が壊れ易い。
さらに、光ファイバは一般に高価であり、これを多数本用いて光学式記憶領域が形成されているメモリカードも高価になり、実用的でない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、光ファイバを用いることなく光学式記憶領域が形成された光シート体およびその製造方法を提案することにある。
また、本発明の課題は、かかる新しい光シート体を用いた光カードおよび複合メモリカードを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明の光シート体は、
所定厚さの透明なコアシートと、
前記コアシートに形成された複数本の溝と、
前記コアシートの表面に形成した表面側クラッド層と、
前記コアシートの裏面に形成した裏面側クラッド層とを有し、
前記溝は実質的に前記コアシートの厚さに対応する深さの溝であり、
当該溝の両端は前記コアシートの端面から露出しており、
隣接する前記溝の間に形成された前記コアシートの区画部分がそれぞれ光導波路となっていることを特徴としている。
本発明の光シート体では、透明なプラスチック製などのコアシートに複数本の溝を形成することにより、これらの溝の間にそれぞれ区画部分が形成され、各区画部分の表面および裏面がクラッド層で覆われている。したがって、各区画部分は、その一端から入射した光を他端に導く光導波路として機能する。よって、光ファイバを用いることなく光学式記憶領域を形成できる。
本発明において、光を通さない非光導波路を形成するためには、前記区画部分に、実質的に前記コアシートの厚さに対応する深さの遮光溝を、隣接する前記溝の間に架け渡すように形成すればよい。当該区画部分の一方の端面から入射した光は、遮光溝によって遮断され、他方の端面に導かれることがない。よって、光導波路および非光導波路の組み合わせからなる、情報を担持可能な光学式記憶領域を形成できる。
ここで、前記溝および前記遮光溝としてはそれぞれV溝を採用することができる。
また、一般には、前記溝を所定間隔で平行に形成して、各溝によって区画された一定幅の直線状の光導波路および非光導波路を形成すればよい。
さらに、前記コアシートの輪郭形状は一般には矩形形状とすればよい。勿論、円形、多角形などの輪郭形状とすることも可能である。
次に、光導波路および非光導波路が形成されたコアシートを保護するために、前記表面側クラッド層を覆う表面保護シートと、前記裏面側クラッド層を覆う裏面保護シートとを有していることが望ましい。
この場合、前記表面側クラッド層を、前記コアシートと前記表面保護シートを接着接合している表面側接着剤層として形成し、前記裏面側クラッド層を、前記コアシートと前記裏面保護シートを接着接合している裏面側接着剤層として形成すれば、クラッド層および接着剤層を別個に形成する必要がない。したがって、製造が容易になる。
また、前記表面保護シートおよび前記裏面保護シートのうちの少なくとも一方を半透明シートとし、前記表面側接着剤層および前記裏面側接着剤層を、紫外線硬化型接着剤とすることが望ましい。半透明シートは、その厚さ方向には紫外線を充分に通すが、その平面方向には距離が長いので光を実質的に通さない。よって、半透明シートはクラッド層として機能すると共に、半透明シートの外側から紫外線を照射することにより、コアシートと保護シートの接着接合を簡単かつ短時間で行うことができる。
次に、コアシートとしては接着性に優れたPETシートを用いることが望ましい。
一方、本発明は、上記構成の光シート体の製造方法であって、
前記裏面保護シートの表面に前記紫外線硬化型接着剤を塗布し、
前記紫外線硬化型接着剤を挟み、前記裏面保護シートの表面に、前記溝および前記遮光溝の無い前記コアシートを積層し、
前記コアシートの表面側から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させて、前記裏面側接着剤層を形成すると共に、当該裏面側接着剤層により前記裏面保護シートを前記コアシートの裏面側に積層接着し、
前記コアシートの表面側から当該コアシートに前記溝および前記遮光溝を形成し、
前記コアシートの表面に前記紫外線硬化型接着剤を塗布し、
前記紫外線硬化型接着剤を挟み前記コアシートの表面に前記表面保護シートを積層し、
前記表面保護シートの表面側から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させて、前記表面側接着剤層を形成すると共に、当該表面側接着剤層により前記表面保護シートを前記コアシートの表面側に積層接着することを特徴としている。
本発明の方法では、紫外線の照射を一方の側から行うのみでよく、また、溝および遮光溝も同一の側から形成することができる。よって、製造が容易である。
ここで、溝および遮光溝を効率良くコアシートに形成するためには、ロータリダイを用いれば良い。また、レーザーカットにより溝および遮光溝を形成することもできる。
次に、本発明の光カードは、
上記構成の矩形形状の光シート体を有し、
前記光導波路および前記非光導波路の両端面が、前記光シート体における長辺側の両端面、あるいは短辺側の両端面に位置していることを特徴としている。
また、本発明の複合カードは、かかる構成の光カードと、磁気記憶部とを有していることを特徴としている。
磁気カードの代わりに、あるいはこれと共にICメモリチップを備えた構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
図1(a)および(b)は、本発明を適用した光カードを示す斜視図および内部構造を示す説明図である。
図2は、図1のコアシートの平面図である。
図3(a)、(b)および(c)は、図1に示す光カードの製造工程を示す説明図である。
図4は、光カードにV溝を形成するために用いるロータリダイを示す説明図である。
図5は本発明による複合メモリカードの二例を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の各実施の形態を説明する。
(光カード)
図1(a)および(b)は、本発明を適用した光カードを示す斜視図および内部構造を示す説明図であり、図2は光カードのコアシートを示す平面図である。
光カード1は、長方形の薄い多層構造の光シート体から形成されており、コアシート2と、コアシート2の表面2aに表面側クラッド層として機能する表面側接着剤層3を介して積層接着された表面保護シート4と、コアシート2の裏面2bに裏面側クラッド層として機能する裏面側接着剤層5を介して積層接着された裏面保護シート6とを備えている。コアシート2の表面2aには、一定の間隔でシート短辺方向に延びる多数本のV溝7が形成されている。各V溝7の両端7a、7bはそれぞれコアシート2の長辺側のシート端面2c、2dに露出している。
各溝7の間に形成されたコアシート2の区画部分8(1)、8(2)、8(3)・・・・8(n)(n:正の整数)のうち、例えば、区画部分8(1)、8(3)・・・には、隣接するV溝7の間に架け渡されるように、これらのV溝7に直交する方向にV溝(遮光溝)9が形成されている。V溝9が形成されていない区画部分8(2)、8(4)・・・は光導波路として機能し、一方のシート端面2cから入射した光を他方のシート端面2dに導く。これに対して、V溝9が形成されている区画部分8(1)、8(3)・・・は非光導波路として機能し、一方のシート端面2cから入射した光は、V溝9によって通過が遮られ、他方のシート端面2dまで導かれることがない。よって、光導波路および非光導波路を所定の配列パターンに従って形成しておき、検出光をシート端面2cから各区画部分8(1)〜8(n)に入射し、他方のシート端面2dの側に設置した光検出器によって各区画部分8(1)〜8(n)からの射出光の有無を検出すれば、光カード1に形成されている配列パターンを読み取ることができる。
本例では、コアシート2として厚さが50μの透明なPETシート、表面保護シート4として厚さ125μの半透明なPETシート、裏面保護シート6として厚さ75μの白色PETシートを用いている。また、表面側接着剤層3および裏面側接着剤層5として、紫外線硬化型レジンを用いている。さらに、V溝7は1mmピッチで形成されており、両側の傾斜面のなす角度が約60度であり、その深さは実質的にコアシート2の厚さと同一である。V溝7は後述のようにコアシート2の表面2aからロータリダイなどの刃先を押し付けることにより形成され、コアシート2の裏面2bの側の部分が繋がった状態で形成されている。
V溝7に直交しているV溝9も同一寸法であり、非光導波路として機能する各区画部分8(1)、8(3)・・・において、シート端面2cの側に2mmピッチで5本形成され、他方のシート端面2dの側に同じく2mmピッチで5本形成されている。このように各区画部分8(1)、8(3)・・・における両端側に複数本のV溝9を形成しておくと、入射光を完全に遮断可能な非光導波路を形成できる。すなわち、シート端面2cから入射した光は最初の5本のV溝9で拡散して殆ど減衰し、次の5本のV溝9によって完全に遮断される。
このように、本例の光カード1では、高価な光ファイバを用いることなく、光導波路および非光導波路を形成できるので、廉価に製造できる。また、透明なコアシート2に表面側からV溝7およびV溝9を形成し、当該コアシート2の表面にV溝7、9を充填する状態でクラッド層として機能する表面側接着剤層3を形成し、裏面側にもクラッド層として機能する裏面側接着剤層5を形成することにより、光導波路および非光導波路を形成してある。したがって、光ファイバを平面方向に等ピッチで接着固定した構成のメモリカードに比べて、簡単かつ精度良く光導波路および非光導波路を形成でき、また、強度および耐久性が高い。
(光カードの製造方法)
図3(a)、(b)および(c)は、光カード1の製造工程を示す説明図である。まず、図3(a)に示すように、裏面保護シート6を用意し、この表面6aに紫外線硬化型レジン5aを一定厚さに塗布し、しかる後に、コアシート2となるコアシート素材20を積層する。この状態で、コアシート素材20の表面側から紫外線を照射して紫外線硬化型レジン5aを硬化させる。この結果、裏面側接着剤層5が形成され、当該裏面側接着剤層5を介してコアシート素材20の裏面側に裏面保護シート6が積層接着された状態になる。
次に、図3(b)に示すように、コアシート素材20の表面20aにV溝7および9を彫り込むことにより、光導波路および非光導波路として機能する区画部分8(1)〜8(n)を備えたコアシート2が得られる。
この後は、図3(c)に示すように、コアシート2の表面2aに紫外線硬化型レジン3aを塗布する。紫外線硬化型レジン3aはコアシート2の表面2aに形成されているV溝7、9に充填された状態で、当該コアシート2の表面2aに塗布される。次に、その上に半透明な表面保護シート4を積層する。しかる後に、表面保護シート4の表面側から紫外線を照射する。紫外線が表面保護シート4を透過して紫外線硬化型レジン3aに照射するので、当該紫外線硬化型レジン3aが硬化して、表面側接着剤層3が形成され、この表面側接着剤層3aを介して、コアシート2の表面側に表面保護シート3が積層接着された状態になる。このようにして、光カード1が完成する。
ここで、図4はV溝7、9を形成するために用いるのに適したロータリダイの例を示す説明図である。ロータリダイ11には、刃先角度60度、長さ80mm、ピッチ1mmで平行に延びる32本の整列刃12がエッチングより形成されている。これらの整列刃12によりV溝7が形成される。また、整列刃12の間に直交方向に架け渡された状態で、ピッチ2mmで同一寸法の5本の直交刃13が同じくエッチングより形成されている。これらの直交刃13によりV溝9が形成される。この構成のロータリダイ11を用いて、コアシート素材20の表面20aから、整列刃11および直交刃12を、当該コアシート素材20の厚さ分だけ押し込むことにより、溝7、9が形成される。
このように、本例の光カード1では、表面保護シートとして半透明なシートを用いると共に、表面側接着剤層3および裏面側接着剤層5を紫外線硬化型レジンを用いて形成している。したがって、製造工程においては、一方の側から紫外線を照射するだけでよい。また、V溝7、9も同一の側からダイを押し付けることにより形成できる。よって、製造が容易である。また、ロータリダイを用いることにより、V溝7、9を精度良く、しかも効率良く形成することができる。
(複合メモリカード)
図5には本例の光カード1を用いた複合メモリカードの構成例を示してある。図5(a)に示す複合メモリカード30は、光カード1と、その表面1aに、長辺方向に一定幅で印刷された磁気ストライプ31とを備えた構成となっている。この複合メモリカード30は例えばIDカード、プリペイドカードなどとして用いることができる。
図5(b)に示す複合メモリカード40は、光カード1のコアシートと表面保護シートの間にCPU付きICチップ41が埋設された構造のものである。この複合メモリカード40は、記憶情報の多い電子マネーカード、保険証、運転免許証などとして用いることができる。
(その他の実施の形態)
なお、上記の例は本発明の一例を示すものであり、本発明の光シート体および製造方法、並びに、光カードおよび複合メモリカードの構成は、上記の例の形状、構造、素材に限定されるものではない。例えば、光シート体としては長方形輪郭ではなく、円形あるいは多角形輪郭であってもよい。また、V溝の代わりに、U溝などの異なる断面形状の溝を用いることもできる。さらに、表面側接着剤層および裏面側接着剤層として、紫外線硬化型接着剤以外の接着剤を用いることも可能である。さらにまた、コアシート、表面保護シートおよび裏面保護シートの素材としてPET以外の樹脂を用いることも可能である。一方、ロータリダイを用いる代わりに、レーザーカットにより溝を形成しても良い。
【産業上の利用の可能性】
以上説明したように、本発明の光シート体は、PETシートなどからなるコアシートを切断することなく、当該コアシートに複数本の溝を形成することにより光導波路を形成し、同様にコアシートを切断することなく当該コアシートに遮光溝を形成することにより非光導波路を形成している。したがって、高価な光ファイバを平面方向に整列して接着固定することにより光導波路および非光導波路が形成された従来のメモリカードに比べて、簡単かつ廉価に製造できる。また、光ファイバを平面方向に整列する場合に比べて、ロータリダイなどを用いて精度良く溝をコアシートに形成することが容易であるので、精度良く光導波路および非光導波路が形成された光シート体を得ることができる。さらには、曲げ強度が高く耐久性も高いという利点がある。
また、本発明の光シート体の製造方法では、一方の側から紫外線を照射してコアシートの両面に保護シートを積層接着でき、また、同一の側から溝および遮光溝を形成できる。したがって、製造が容易となり、生産効率を高めることができる。
さらに、本発明の光メモリおよび複合光メモリは、光ファイバを用いることなく光導波路および非光導波路が形成された光シート体を用いているので、簡単かつ廉価に製造でき、また、曲げ強度が高く耐久性にも優れている。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定厚さの透明なコアシートと、
前記コアシートに形成された複数本の溝と、
前記コアシートの表面に形成した表面側クラッド層と、
前記コアシートの裏面に形成した裏面側クラッド層とを有し、
前記溝は実質的に前記コアシートの厚さに対応する深さの溝であり、
当該溝の両端は前記コアシートの端面から露出しており、
隣接する前記溝の間に形成された前記コアシートの区画部分がそれぞれ光導波路となっている光シート体。
【請求項2】
請求項1において、
少なくとも一つの前記区画部分に形成された少なくとも一本の遮光溝を有し、
前記遮光溝は、実質的に前記コアシートの厚さに対応する深さの溝であり、
当該遮光溝は、隣接する前記溝の間に架け渡されており、
当該遮光溝が形成された前記区画部分が非光導波路となっている光シート体。
【請求項3】
請求項2において、
前記溝および前記遮光溝はそれぞれV溝である光シート体。
【請求項4】
請求項3において、
前記溝が所定間隔で平行に形成されている光シート体。
【請求項5】
請求項4において、
前記コアシートは矩形形状のものである光シート体。
【請求項6】
請求項5において、
前記表面側クラッド層を覆う表面保護シートと、
前記裏面側クラッド層を覆う裏面保護シートとを有している光シート体。
【請求項7】
請求項6において、
前記表面側クラッド層は、前記コアシートと前記表面保護シートを接着接合している表面側接着剤層であり、
前記裏面側クラッド層は、前記コアシートと前記裏面保護シートを接着接合している裏面側接着剤層である光シート体。
【請求項8】
請求項7において、
前記表面保護シートおよび前記裏面保護シートのうちの少なくとも一方は半透明シートであり、
前記表面側接着剤層および前記裏面側接着剤層は、紫外線硬化型接着剤である光シート体。
【請求項9】
請求項8において、
前記コアシートはPETシートである光シート体。
【請求項10】
請求項9に記載の光シート体の製造方法であって、
前記裏面保護シートの表面に前記紫外線硬化型接着剤を塗布し、
前記紫外線硬化型接着剤を挟み、前記裏面保護シートの表面に、前記溝および前記遮光溝の無い前記コアシートを積層し、
前記コアシートの表面側から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させて、前記裏面側接着剤層を形成すると共に、当該裏面側接着剤層により前記裏面保護シートを前記コアシートの裏面側に積層接着し、
前記コアシートの表面側から当該コアシートに前記V溝および前記遮光溝を形成し、
前記コアシートの表面に前記紫外線硬化型接着剤を塗布し、
前記紫外線硬化型接着剤を挟み前記コアシートの表面に前記表面保護シートを積層し、
前記表面保護シートの表面側から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させて、前記表面側接着剤層を形成すると共に、当該表面側接着剤層により前記表面保護シートを前記コアシートの表面側に積層接着する光シート体の製造方法。
【請求項11】
請求項10において、
ロータリダイを用いて、あるいは、レーザーカットにより、前記コアシートに前記V溝および前記遮光溝を形成する光シート体の製造方法。
【請求項12】
矩形形状の光シート体を有し、
前記光シート体は請求項2ないし8のうちのいずれかの項に記載の光シート体であり、
前記光導波路および前記非光導波路の両端面が、前記光シート体における長辺側の両端面、あるいは短辺側の両端面に位置している光カード。
【請求項13】
請求項12に記載の光カードと、
磁気記憶部と
を有している複合メモリカード。
【請求項14】
請求項12に記載の光カードと、
ICメモリチップと
を有している複合メモリカード。

【国際公開番号】WO2005/057478
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【発行日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511665(P2005−511665)
【国際出願番号】PCT/JP2003/015496
【国際出願日】平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願人】(591236172)株式会社ハタ研削 (20)
【Fターム(参考)】