説明

光ディスク装置および球面収差補正方式

【課題】
複数の情報記録面を有する情報記録媒体を記録/再生する場合に、記録/再生開始までの時間を短縮することに加え、安定した記録/再生が行なえる光ディスク装置を提供することができる。
【解決手段】
当該層に対し、一つ手前の層の球面収差補正量(既知の値)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知の値)を用いて当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置および球面収差補正方式に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
背景技術として、例えば特開2006−286132(特許文献1)、特開2008−123618(特許文献2)がある。
【0003】
特許文献1には課題として「複数の記録層を有するディスクを用いる場合に、簡単な構成でSA補正を短時間で行うことができるようにする。」とあり、解決手段として、「ディスク装填時に、L0層及びL1層夫々についてフォーカスサーチを行い、合焦点位置でのアクチュエータの駆動電圧FCS_L0およびFCS_L1を夫々記憶する。例えばL0層においてサーボをかけた状態でアクチュエータの駆動電圧FCS_L0にオフセットを与えFE信号の変動を検出し、アクチュエータのDC感度を算出する。アクチュエータのDC感度と、駆動電圧FCS_L0およびFCS_L1とに基づき、L0層およびL1層の層間隔Lが得られる。そして、L0層について再生ジッタに基づく評価といった従来の方法でのSA補正値を求め、得られたSA補正値と層間距離Lとに基づきL1層のSA補正値を求める。」と記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、課題として「多層化された光ディスクの各層における球面収差の補正値を短時間で取得する」とあり、解決手段として、「ドライバ12は、スピンドルモータ11を回転駆動し、CPU22は、アップスイ−プ、ダウンスイープを行うように光ピックアップ13を制御し、多層化された光ディスク1の記録層の最も深い層を検出する。そしてCPU22は、この層のエキスパンダ調整を行い、その補正値を不揮発性メモリ21に記憶する。次に、CPU22は、光ディスク1のLead−in−Data内のディスク情報から層数データを取得して最も浅い層にジャンプし、この層においてエキスパンダ調整を行い、その補正値を不揮発性メモリ21に記憶する。CPU22は、他の層の補正値を、2つの層の補正値に基づいて、演算より取得する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−286132
【特許文献2】特開2008−123618
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光ピックアップ装置においては、光ディスク上のスポットを小さくすることで高密度光ディスクの記録/再生を可能としている。例えば、BDなどでは、光ディスク上のスポットを小さくするために、DVDに対して短波長のレーザや高開口数(以下、NAと呼ぶ)の対物レンズを採用している。ところが、対物レンズのNAが大きくなると光ディスクのカバー層の厚み誤差による球面収差が大きく発生する。球面収差が発生すると光ディスク上のスポットが大きくなってしまうため、光ディスク上に情報の記録や、光ディスク上の情報の再生ができなくなってしまう。このため、BDなどの高NAの記録システムでは球面収差補正素子を搭載している。これにより、光ディスク上のカバー層の厚み誤差による球面収差を補正し、安定した記録/再生を行なっている。球面収差補正素子としては、例えば、光ピックアップ装置内にエキスパンダレンズが搭載されており、対物レンズに収束/発散光を入射することで、対物レンズにより球面収差を発生し、光ディスクから発生する球面収差と相殺することで球面収差を補正している。さらに、光ディスク装置としては、例えば特許文献2008−192310(特許文献3)のように球面収差補正量とデフォーカス量を調整することで、ディスク上に最良のスポットを形成するよう調整が行われる。このような調整方法は、安定した再生信号が得られる一方で、対象とする光ディスクが多層ディスクになった場合には、調整を全ての層に対して行う必要があるため、記録/再生開始までに時間を要してしまう課題がある。
【0007】
この課題に対し、特許文献1ではフォーカス誤差信号から層間距離を計測し、その層間隔分の球面収差を補正するとしている。しかし、実際のフォーカス誤差信号には、デフォーカス成分(層間距離)に加え球面収差が発生してしまうため、層間隔が大きくなればそれに伴って補正誤差が大きくなってしまう課題がある。
【0008】
また、特許文献2ではディスク表面に最も遠い層の補正値と最も近い層の補正値とに基づいて、他の層の補正値を決定することで球面収差補正の時間を短縮している。この場合、最も奥の層と最も手前の層の間隔が大きいディスクにおいては、中間層の補正誤差が大きくなってしまうため、安定した再生信号が得られない課題がある。
【0009】
そこで本発明では、これらの課題を解決し、良好に球面収差補正可能な方法及びそれを用いた光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、一例として、特許請求の範囲に記載の発明によって達成できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば複数の情報記録面を有する情報記録媒体を記録/再生する場合に、記録/再生開始までの時間を短縮することに加え、安定した記録/再生が行なえる光ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1における光学的再生装置を説明する図である。
【図2】実施例1における光ピックアップ装置と光ディスクの配置を説明する図である。
【図3】実施例1における従来の球面収差補正処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例1における本発明の球面収差補正処理を示すフローチャートである。
【図5】実施例2における本発明の球面収差補正処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例3における本発明の球面収差補正処理を示すフローチャートである。
【図7】実施例4における本発明の球面収差補正処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0013】
図1は光ディスク装置の概略構成である。光ピックアップ装置1は、光ディスク100のRad方向に沿って駆動できる機構が設けられており、アクセス制御回路172からのアクセス制御信号に応じて位置制御される。
【0014】
レーザ点灯回路177からは所定のレーザ駆動電流が光ピックアップ装置1内の半導体レーザに供給され、半導体レーザからは再生に応じて所定の光量でレーザ光が出射される。なお、レーザ点灯回路177は光ピックアップ装置1内に組み込むこともできる。
【0015】
光ピックアップ装置1内の光検出器から出力された信号は、サーボ信号生成回路174および情報信号再生回路175に送られる。サーボ信号生成回路174では光検出器からの信号に基づいてフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号ならびにチルト制御信号などのサーボ信号が生成され、これを基にアクチュエータ駆動回路173を経て光ピックアップ装置1内のアクチュエータを駆動して、対物レンズの位置制御がなされる。また、サーボ信号生成回路174では光検出器からの信号に基づいて球面収差補正信号を生成し、これを基に球面収差補正素子駆動回路179を経て、球面収差の補正が行なわれる。
【0016】
前記情報信号再生回路175では、光検出器からの信号に基づいて光ディスク100に記録されている情報信号が再生される。
【0017】
前記サーボ信号生成回路174および情報信号再生回路175で得られた信号の一部はコントロール回路176に送られる。このコントロール回路176にはスピンドルモータ駆動回路171、アクセス制御回路172、サーボ信号生成回路174、レーザ点灯回路177、球面収差補正素子駆動回路179などが接続され、光ディスク100を回転させるスピンドルモータ180の回転制御、アクセス方向およびアクセス位置の制御、対物レンズのサーボ制御、光ピックアップ装置1内の半導体レーザ発光光量の制御、球面収差の補正などが行われる。ここで例えば、情報信号記録回路178を搭載し、記録型の光ディスク装置としてもなんら問題はない。
【0018】
図2は、光ディスク装置内部の光ピックアップ装置1およびピックアップ駆動機構7を示している。光ディスク装置は、光ピックアップ装置1を半径方向に駆動する駆動機構7を有している。また、光ピックアップ装置1は、対物レンズ2を搭載したアクチュエータ3をディスク垂直方向に変位させることでデフォーカス調整を行うことが可能となっている。また、光ピックアップ装置1は、例えば球面収差補正用レンズ、液晶素子、圧電素子などの球面収差補正素子を搭載しており、ディスクで発生した球面収差を補正する機能を有している。
【0019】
ここで、従来の球面収差補正フローに関して説明する。図3は、記録層をn層有する多層ディスクを記録/再生する場合の従来の球面収差補正フローを示している。
【0020】
球面収差が発生すると、プッシュプル信号振幅、再生性能、RF信号振幅が劣化する。このため、例えばプッシュプル信号の振幅を評価指標として球面収差の補正を行うことができる。また、再生性能やRF信号を評価指標として、球面収差の補正を行うことができる。そして特許文献3のようにプッシュプル信号とRF信号の両方を評価指標とすることで球面収差補正をすることもできる。
【0021】
従来の球面収差補正フローの場合には、図3にあるようにL0層からLn層(n層目)の各層に球面収差補正、デフォーカス調整を行う必要があり、記録層の数が増えると、それに比例して記録/再生開始までの時間が延びてしまう。さらに、球面収差とデフォーカスの両方を変数とする必要があるため調整に時間が掛かってしまう。このため、球面収差補正を簡略化することが課題となっている。
【0022】
次に本実施例の球面収差補正フローについて説明する。図4は、記録層をn層有する多層ディスクを記録/再生する場合の本発明の球面収差補正フローを示している。まず、L0層の球面収差補正を行う(Si1)。L0層の球面収差補正、デフォーカス調整は、例えば特許文献3と同様で良い。次にL2層の球面収差補正、デフォーカス調整をL0層と同様に行う(Si3)。そして、L0層の球面収差を補正したときの球面収差補正量(既知の値)とL2層の球面収差を補正したときの球面収差補正量(既知の値)を比較する。ここでの球面収差補正量は、光ピックアップ装置内にある球面収差補正素子による球面収差補正量であり、例えば、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧から変換することが可能であるし、それらを指標としても良い。
【0023】
L0層の球面収差補正量とL2層の球面収差補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL1層の球面収差補正実施について決定する(Si4)。
【0024】
ここで、L0層とL2層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL1層の球面収差補正量を決定する(Si5)。

L1SA=(L0SA+L2SA)/2

【0025】
なお、L0SAはL0層の球面収差補正量(既知)、L2SAはL2層の球面収差補正量(既知)、L1SAはL1層の球面収差補正量(未知)である。次にL1層の球面収差量に合うよう、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧を変化させる。この後、L1層に対し、プッシュプル信号振幅、再生性能、RF信号振幅などを用いてデフォーカス調整を行う(Si6)。
【0026】
それに対し、L0層とL2層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL1層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Si7)。
【0027】
以上のようにして、L1層の球面収差補正量を決定する。次にL3層の球面収差補正量を決定するためにL3層ではなく、L4層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Si3)。ここで、L2層の球面収差補正量とL4層の球面収差補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL3層の球面収差補正実施について決定する(Si4)。
【0028】
ここで、L2層とL4層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL3層の球面収差補正量を決定する(Si5)。

L3SA=(L2SA+L4SA)/2
【0029】
なお、L2SAはL2層の球面収差補正量(既知)、L4SAはL4層の球面収差補正量(既知)、L3SAはL3層の球面収差補正量(未知)である。次にL3層の球面収差量に合うよう、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧を変化させる。この後、L3層に対し、プッシュプル信号振幅、再生性能、RF信号振幅などを用いてデフォーカス調整を行う(Si6)。
【0030】
それに対し、例えばL2層とL4層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL3層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Si7)。
【0031】
この動作を複数の層に対し繰り返し行うことで全ての層の球面収差補正量を決定する。例えば、mを自然数としたときにL(2mー1)層の球面収差行う場合には、既知であるL(2m−2)層の球面補正量とL(2m)層の球面補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL(2mー1)層の球面収差補正実施について決定する(Si4)。
【0032】
ここで、L(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL(2mー1)層の球面収差補正量を決定する(Si5)。

L(2mー1)SA=(L(2mー2)SA+L(2m)SA)/2
【0033】
なお、L(2mー2)SAはL(2mー2)層の球面収差補正量(既知)、L(2m)SAはL(2m)層の球面収差補正量(既知)、L(2mー1)SAはL(2mー1)層の球面収差補正量(未知)である。次にL(2mー1)層の球面収差量に合うよう、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧を変化させる。この後、L(2mー1)層に対し、プッシュプル信号振幅、再生性能、RF信号振幅などを用いてデフォーカス調整を行う(Si6)。
【0034】
それに対し、例えばL(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL(2mー1)層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Si7)。そして最後の層が奇数層だった場合には、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行い(Si9)、球面収差補正を終了する。
【0035】
本実施例のように一つ手前の層の球面収差補正量(既知)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知)を用いて当該層の球面収差補正調整を省略することで球面収差補正に掛かる時間を短縮できる。そして、特許文献1や特許文献2で課題となっていた補正誤差に関して本実施例では層間隔が大きくなった場合には、それに応じて球面収差補正を行うため、当該層の補正誤差を小さくすることが可能となっている。これにより、全ての層について補正誤差の小さい球面収差補正量が得られるため、安定した記録/再生が行なえる。
【0036】
ここで、本実施例の光ピックアップ装置の球面収差補正方式には依存しない。また、本実施例は一つ手前の層の球面収差補正量(既知の値)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知の値)を用いて当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかを決定するものであり、当該層の球面収差補正量の補間方法については限定されなく、線形であっても非線形であっても良い。また、本実施例では2層離れた層の球面収差量を比較したが、これは2層に限定されず、例えば3層やそれ以上の層数であっても同様の効果が得られる。また、本実施例では一般な例として層の数を自然数mで説明したが、本実施例は3層以上であれば同様の効果が得られる。そして、層の合計が奇数であった場合には、L0層、L1層の球面収差補正を行ってから図4と同様のフローで球面収差補正量を決定しても良い。なお、本実施例は当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかの基準を10mλrmsとしたが、これには限定されず記録/再生可能な範囲を設定しても良い。
【実施例2】
【0037】
図5は本発明の第2の実施例に係るn層の記録層を有する多層ディスクを記録/再生する場合の本発明の球面収差補正フローを示している。構成については、実施例1と同様である。実施例1との違いは、球面収差量を決定する順番が異なっていることである。
【0038】
本実施例の球面収差補正は、まずL0層、L2層、L4層、・・・、L(2mー2)、L(2m)(m:自然数)の各層で球面収差補正を行う(Sj2)。このときの球面収差補正は、例えば特許文献3と同様で良い。そして最後の層が奇数層だった場合には、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Sj4)。このとき、それぞれの層での球面収差補正量は、光ディスク装置内部のメモリに記憶しておく。これらの球面収差補正量を比較することでL1層、L3、L5、・・・、L(2mー1)(m:自然数)の球面収差補正実施について決定する。
【0039】
例えば、L(2mー1)層の球面収差行う場合には、既知であるL(2mー2)層の球面補正量とL(2m)層の球面補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL(2mー1)層の球面収差補正実施について決定する(Sj6)。
【0040】
ここで、L(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL(2mー1)層の球面収差補正量を決定する(Sj7)。

L(2mー1)SA=(L(2mー2)SA+L(2m)SA)/2
【0041】
なお、L(2mー2)SAはL(2mー2)層の球面収差補正量(既知)、L(2m)SAはL(2m)層の球面収差補正量(既知)、L(2mー1)SAはL(2mー1)層の球面収差補正量(未知)である。
【0042】
次にL(2mー1)層の球面収差量に合うよう、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧を変化させる。この後、L(2mー1)層に対し、プッシュプル信号振幅、再生性能、RF信号振幅などを用いてデフォーカス調整を行う(Sj8)。
【0043】
それに対し、例えばL(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL(2mー1)層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正を行う(Sj9)。
【0044】
この動作を図5のようにL1まで行うことで全ての層の球面収差補正量およびデフォーカス量を得ることができる。
【0045】
本実施例のように一つ手前の層の球面収差補正量(既知)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知)を用いて当該層の球面収差補正調整を省略することで球面収差補正に掛かる時間を短縮できる。そして、特許文献1や特許文献2で課題となっていた補正誤差に関して本実施例では層間隔が大きくなった場合には、それに応じて球面収差補正を行うため、当該層の補正誤差を小さくすることが可能となっている。これにより、全ての層について補正誤差の小さい球面収差補正量が得られるため、安定した記録/再生が行なえる。
【0046】
ここで、本実施例の光ピックアップ装置の球面収差補正方式には依存しない。また、本実施例は一つ手前の層の球面収差補正量(既知の値)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知の値)を用いて当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかを決定するものであり、当該層の球面収差補正量の補間方法については限定されなく、線形であっても非線形であっても良い。また本実施例では、L(2mー1)層から球面収差補正量およびデフォーカス量を決定したがこれに限定されず、L1から球面収差補正量およびデフォーカス量を決定しても同じ効果が得られる。また、本実施例では2層離れた層の球面収差量を比較したが、これは2層に限定されず、例えば3層やそれ以上の層数であっても同様の効果が得られる。また、本実施例では一般な例として層の数を自然数mで説明したが、本実施例は3層以上であれば同様の効果が得られる。そして、層の合計が奇数であった場合には、L0層、L1層の球面収差補正を行ってから図5と同様のフローで球面収差補正量を決定しても良い。なお、本実施例は当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかの基準を10mλrmsとしたが、これには限定されず記録/再生可能な範囲を設定しても良い。
【実施例3】
【0047】
図6は本発明の第3の実施例に係るn層の記録層を有する多層ディスクを記録/再生する場合の本発明の球面収差補正フローを示している。構成については、実施例1と同様である。実施例1との違いは、デフォーカス量の決定についてである。
【0048】
本実施例の球面収差補正は、まずL0層の球面収差補正を行う(Sk1)。L0層の球面収差補正、デフォーカス調整は、例えば特許文献3と同様で良い。次にL2層の球面収差補正、デフォーカス調整をL0層と同様に行う(Sk3)。そして、L0層の球面収差を補正したときの球面収差補正量(既知の値)とL2層の球面収差を補正したときの球面収差補正量(既知の値)を比較する。ここでの球面収差補正量は、光ピックアップ装置内にある球面収差補正素子による球面収差補正量であり、例えば、球面収差補正用レンズの位置や液晶素子の電圧、圧電素子の電圧から変換することが可能である。
【0049】
L0層の球面収差補正量とL2層の球面収差補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL1層の球面収差補正実施について決定する(Sk4)。
【0050】
ここで、L0層とL2層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL1層の球面収差補正量、デフォーカス量を決定する(Sk5)。

L1SA=(L0SA+L2SA)/2
L1Def=(L0Def+L2Def)/2
【0051】
なお、L0SAはL0層の球面収差補正量(既知)、L2SAはL2層の球面収差補正量(既知)、L1SAはL1層の球面収差補正量(未知)、L0DefはL0層のデフォーカス量(既知)、L2DefはL2層のデフォーカス量(既知)、L1DefはL1層のデフォーカス量(未知)である。
【0052】
それに対し、L0層とL2層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL1層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正を行う(Sk6)。
【0053】
以上のようにして、L1層の球面収差補正量を決定する。次にL3層の球面収差補正量を決定するためにL3層ではなく、L4層の球面収差補正を行う(Sk3)。ここで、L2層の球面収差補正量とL4層の球面収差補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL3層の球面収差補正実施について決定する(Sk4)。
【0054】
ここで、L2層とL4層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL3層の球面収差補正量を決定する(Sk5)。

L3SA=(L2SA+L4SA)/2
L3Def=(L2Def+L4Def)/2
【0055】
なお、L2SAはL2層の球面収差補正量(既知)、L4SAはL4層の球面収差補正量(既知)、L3SAはL3層の球面収差補正量(未知)、L2DefはL2層のデフォーカス量(既知)、L4DefはL4層のデフォーカス量(既知)、L3DefはL3層のデフォーカス量(未知)である。
【0056】
それに対し、例えばL2層とL4層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL3層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正を行う(Sk6)。
【0057】
この動作を複数の層に対し繰り返し行うことで全ての層の球面収差補正量を決定する。例えば、mを自然数としたときにL(2mー1)層の球面収差行う場合には、既知であるL(2m−2)層の球面補正量とL(2m)層の球面補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL(2mー1)層の球面収差補正実施について決定する(Sk4)。
【0058】
ここで、L(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL(2mー1)層の球面収差補正量を決定する(Sk5)。

L(2mー1)SA=(L(2mー2)SA+L(2m)SA)/2
L(2mー1)Def=(L(2mー2)Def+L(2m)Def)/2
【0059】
なお、L(2mー2)SAはL(2mー2)層の球面収差補正量(既知)、L(2m)SAはL(2m)層の球面収差補正量(既知)、L(2mー1)SAはL(2mー1)層の球面収差補正量(未知)、L(2mー2)DefはL(2mー2)層のデフォーカス量(既知)、L(2m)DefはL(2m)層のデフォーカス量(既知)、L(2m−1)DefはL(2m−1)層のデフォーカス量(未知)である。
【0060】
それに対し、例えばL(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL(2mー1)層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正を行う(Sk6)。そして最後の層が奇数層だった場合には、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行い(Sk8)、球面収差補正を終了する。
【0061】
本実施例のように一つ手前の層の球面収差補正量(既知)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知)を用いて当該層の球面収差補正調整を省略することで球面収差補正に掛かる時間を短縮できるのである。そして、特許文献1や特許文献2で課題となっていた補正誤差に関して本実施例では層間隔が大きくなった場合には、それに応じて球面収差補正を行うため、当該層の補正誤差を小さくすることが可能となっている。これにより、全ての層について補正誤差の小さい球面収差補正量が得られるため、安定した記録/再生が行なえる。
【0062】
ここで、本実施例の光ピックアップ装置の球面収差補正方式には依存しない。また、本実施例は一つ手前の層の球面収差補正量(既知の値)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知の値)を用いて当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかを決定するものであり、当該層の球面収差補正量やデフォーカス量の補間方法については限定されなく、線形であっても非線形であっても良い。また、本実施例では2層離れた層の球面収差量を比較したが、これは2層に限定されず、例えば3層やそれ以上の層数であっても同様の効果が得られる。また、本実施例では一般な例として層の数を自然数mで説明したが、本実施例は3層以上であれば同様の効果が得られる。そして、層の合計が奇数であった場合には、L0層、L1層の球面収差補正を行ってから図6と同様のフローで球面収差補正量を決定しても良い。なお、本実施例は当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかの基準を10mλrmsとしたが、これには限定されず記録/再生可能な範囲を設定しても良い。
【実施例4】
【0063】
図7は本発明の第4の実施例に係るn層の記録層を有する多層ディスクを記録/再生する場合の本発明の球面収差補正フローを示している。構成については、実施例1と同様である。実施例1との違いは、球面収差補正する順番が異なっていることである。
【0064】
本実施例の球面収差補正は、まずL0層、L2層、L4層、・・・、L(2mー2)、L(2m)(m:自然数)の各層で球面収差補正を行う(Sl2)。このときの球面収差補正は、例えば特許文献3と同様で良い。そして最後の層が奇数層だった場合には、特許文献3と同様の球面収差補正、デフォーカス調整を行う(Sl4)。このとき、それぞれの層での球面収差補正量は、光ディスク装置内部のメモリに記憶しておく。これらの球面収差補正量を比較することでL1層、L3、L5、・・・、L(2mー1)(m:自然数)の球面収差補正実施について決定する。
【0065】
例えば、L(2mー1)層の球面収差行う場合には、既知であるL(2mー2)層の球面補正量とL(2m)層の球面補正量の差が球面収差量何mλrms(もしくはディスク層間何μm相当)であるかを見積もり、この値に応じてL(2mー1)層の球面収差補正実施について決定する(Sl6)。
【0066】
ここで、L(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以下であれば、以下の演算式からL(2mー1)層の球面収差補正量を決定する(Sl7)。

L(2mー1)SA=(L(2mー2)SA+L(2m)SA)/2
L(2mー1)Def=(L(2mー2)Def+L(2m)Def)/2
【0067】
なお、L(2mー2)SAはL(2mー2)層の球面収差補正量(既知)、L(2m)SAはL(2m)層の球面収差補正量(既知)、L(2mー1)SAはL(2mー1)層の球面収差補正量(未知)、L(2mー2)DefはL(2mー2)層のデフォーカス量(既知)、L(2m)DefはL(2m)層のデフォーカス量(既知)、L(2m−1)DefはL(2m−1)層のデフォーカス量(未知)である。
【0068】
それに対し、例えばL(2mー2)層とL(2m)層の球面収差補正量の差が例えば球面収差量略100mλrms(ディスク層間10μm相当)以上であった場合にはL(2mー1)層に対し、特許文献3と同様の球面収差補正を行う(Sl8)。
【0069】
この動作を図7のようにL1まで行うことで全ての層で球面収差補正量およびデフォーカス量を得ることができるため、安定した記録/再生が行なえる。
【0070】
本実施例のように一つ手前の層の球面収差補正量(既知)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知)を用いて当該層の球面収差補正調整を省略することで球面収差補正に掛かる時間を短縮できるのである。そして、特許文献1や特許文献2で課題となっていた補正誤差に関して本実施例では層間隔が大きくなった場合には、それに応じて球面収差補正を行うため、当該層の補正誤差を小さくすることが可能となっている。これにより、全ての層について補正誤差の小さい球面収差補正量が得られるため、安定した記録/再生が行なえる。
【0071】
ここで、本実施例の光ピックアップ装置の球面収差補正方式には依存しない。また、本実施例は一つ手前の層の球面収差補正量(既知の値)と一つ奥の層の球面収差補正量(既知の値)を用いて当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかを決定するものであり、当該層の球面収差補正量の補間方法については限定されなく、線形であっても非線形であっても良い。また本実施例では、L(2mー1)層から球面収差補正量およびデフォーカス量を決定したがこれに限定されず、L1から球面収差補正量およびデフォーカス量を決定しても同じ効果が得られる。また、本実施例では2層離れた層の球面収差量を比較したが、これは2層に限定されず、例えば3層やそれ以上の層数であっても同様の効果が得られる。また、本実施例では一般な例として層の数を自然数mで説明したが、本実施例は3層以上であれば同様の効果が得られる。そして、層の合計が奇数であった場合には、L0層、L1層の球面収差補正を行ってから図5と同様のフローで球面収差補正量を決定しても良い。なお、本実施例は当該層の球面収差補正調整を実施するのか、実施しないのかの基準を10mλrmsとしたが、これには限定されず記録/再生可能な範囲を設定しても良い。
【0072】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0073】
1:光ピックアップ装置、2:対物レンズ、5:アクチュエータ、7:駆動機構、100:光ディスク、171:スピンドルモータ駆動回路、172:アクセス制御回路、173:アクチュエータ駆動回路、174:サーボ信号生成回路、175:情報信号再生回路、176:コントロール回路、177:レーザ点灯回路、178:情報記録回路、179:球面収差補正素子駆動回路、180:スピンドルモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスク装置であって、
レーザ光を出射する半導体レーザと、前記半導体レーザから出射された光束を光ディスクに照射する対物レンズと、前記対物レンズを半径方向に移動させるアクチュエータと、前記光ディスクのカバー層厚さ誤差から発生する球面収差を補正するための球面収差補正素子と、前記光ディスクから反射した前記光束を受光する光検出器と、を備えた光ピックアップ装置と、
前記光ピックアップ装置内における前記半導体レーザを駆動するレーザ点灯回路と、
前記光ピックアップ装置内の前記光検出器から検出された信号を用いてフォーカス誤差信号やトラッキング誤差信号を生成するサーボ信号生成回路と、
前記光ピックアップ装置内の球面収差補正素子を制御する球面収差素子駆動回路と、
前記光ディスクに記録された情報信号を再生する情報信号再生回路と、
を備え、
複数の記録層を有する光ディスクにおいて、手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の差から、その間に存在する少なくとも1つの記録層の球面収差補正調整を行うかどうかについて決める光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する少なくとも1つの記録層の球面収差補正量は、
前記手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも大きい場合には、再生信号またはサーボ信号による球面収差補正調整により決定され、
前記所定量よりも小さい場合には、前記手前の記録層と奥の記録層の球面収差補正量から補間により決定されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する少なくとも1つの記録層を記録または再生するときのデフォーカス量は、
前記手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも大きい場合には、再生信号またはサーボ信号によるデフォーカス調整により決定され、
前記所定量よりも小さい場合には、前記手前の記録層と奥の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量から補間により決定されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する少なくとも1つの記録層は、
前記手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の間の球面収差補正量で記録もしくは再生されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する少なくとも1つの記録層は、
前記手前の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量と奥の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量の間のデフォーカス量で記録もしくは再生されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも小さい場合には、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する所定数の記録層は、前記手前の記録層の球面収差量と奥の記録層の球面収差量に対し、所定数の記録層で等間隔に線形補間された球面収差補正量で記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記手前の記録層の球面収差補正量と奥の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも小さい場合には、
前記手前の記録層と奥の記録層の間に存在する所定数の記録層は、前記手前の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量と奥の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量に対し、所定数の記録層で等間隔に線形補間されたデフォーカス量で記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
kを自然数とし、(k−1)番目の記録層の球面収差補正量と(k+1)番目の記録層の球面収差補正量から、k番目の記録層の球面収差補正調整を行うかどうかについて決めることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項9】
請求項8記載の光ディスク装置であって、
前記k番目の記録層の球面収差補正量SA(k)は、
前記(k−1)番目の記録層の球面収差補正量と(k+1)番目の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも大きい場合には、再生信号またはサーボ信号による球面収差補正調整により決定され、
前記所定量よりも小さい場合には、(kー1)番目の記録層の球面収差補正量SA(k−1)と(k+1)番目の記録層の球面収差補正量SA(k+1)から、
SA(k)=(SA(k+1)+SA(k−1))/2
で決定されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項10】
請求項7から請求項9のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記k番目の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量Def(k)は、
前記(k−1)番目の記録層の球面収差補正量と(k+1)番目の記録層の球面収差補正量の差が所定量よりも大きい場合には、再生信号またはサーボ信号によるデフォーカス調整により決定され、
前記所定量よりも小さい場合には、前記(kー1)番目の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量Def(k−1)と(k+1)番目の記録層を記録または再生するときのデフォーカス量Def(k+1)から、
Def(k)=(Def(k+1)+Def(k−1))/2
で決定されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項11】
請求項8から請求項10のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
前記(kー1)番目と(k+1)番目の記録層の球面収差補正調整を行い、k番目の記録層の球面収差量を決定してから、(k+3)番目の記録層の球面収差補正調整を行うことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項12】
請求項8から請求項10のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
偶数番目もしくは奇数番目の記録層の球面収差補正調整を行った後、奇数番目もしくは偶数番目の球面収差補正調整を行うかどうかについて決定することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
球面収差補正調整は、再生信号またはサーボ信号を指標とすることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
球面収差補正量は光ピックアップ内の球面収差補正素子のレンズ位置から換算されることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか一項記載の光ディスク装置であって、
球面収差補正量は光ピックアップ内の球面収差補正素子の電圧値から換算されることを特徴とする光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−69174(P2012−69174A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210360(P2010−210360)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】