説明

光ファイバを用いた振動計測装置

【課題】広い帯域、特に低周波側の帯域における振動の検出感度を向上させる。
【解決手段】検出部2は、入力端11に入力された光と、出力端13から出力された光との間における、光としての周波数変化を検出することにより、周回部12に加えられた振動を検出する。周回部12の横断面形状は、周回部12の仮想的な軸線方向に直交する一方向の長さ(L)と、この一方向と軸線方向とに直交する他方向の長さ(L)との関係が、L>Lを満足する構成とされている。さらに、周回部12は、一方向の長さLにおける一端において、固定部の固定表面に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを通過する光の波長変化を用いて振動を検出できる技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、光ファイバを用いた振動測定装置が記載されている。この装置においては、光ファイバを湾曲させることで、この光ファイバに湾曲部を形成している。この湾曲部を被測定部位に取り付けた後、光ファイバの入力端にコヒーレント光を入力する。光ファイバへの入力光は、湾曲部を通って光ファイバの出力端から出力される。湾曲部を通る光の周波数(光としての周波数)は、湾曲部に加わる振動に対応して変化する。そこで、入力光と出力光との間の周波数変化を検出することにより、湾曲部に加えられた振動を測定することができる。この方式では、振動(変位速度)は、光の周波数変化として検出される。変位速度を積分することにより、変位を検出することもできる。この技術によれば、微小な振動を、広い周波数帯域にわたって測定することができるという利点がある。
【0003】
さらに、下記特許文献2には、光ファイバの湾曲部を、光ファイバを周回させることによって構成する技術が記載されている。以下、光ファイバを周回して形成された湾曲部を、周回部と称する。周回部を構成する光ファイバの巻き数を増やすことによって、振動計測におけるS/N比を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO2003/002956号公報
【特許文献2】登録実用新案第3121936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、周回部を用いた従来の振動計測装置は、原理的には、極めて広帯域の振動を計測可能であるが、実際は、低周波帯域(例えば30kHz以下の帯域)での振動に対しては、感度が相対的に低いという特性を有している。
【0006】
前記した従来の振動計測装置においては、振動の周波数によらず、変位速度が光周波数の変化として検出される。このため、相対的に低感度な帯域での振動は、高感度な帯域での振動に埋没してしまい、検出が難しくなるという傾向がある。
【0007】
本発明は、前記のような状況に鑑みてなされたものである。本発明は、低周波帯域での振動に対する検出感度を向上させることが可能な振動検出装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の項目に記載の内容としてそれぞれ表現できる。
【0009】
(項目1)
光ファイバと、検出部と、固定部とを備えており、
前記光ファイバは、入力端と、周回部と、出力端とを備えており、
前記入力端には、光が入力される構成となっており、
前記周回部は、前記入力端と前記出力端との間に配置されており、
かつ、前記周回部は、前記光ファイバを積層して周回することで構成されており、
さらに、前記周回部には、前記入力端から入力された光が通過するように構成されており、
前記出力端からは、前記周回部を通過した前記光が出力される構成となっており、
前記検出部は、前記入力端に入力された光と、前記出力端から出力された光との間における、光としての周波数変化を検出することにより、前記周回部に加えられた振動を検出する構成となっており、
前記固定部は、前記周回部が固定される固定表面を備えており、
前記周回部の横断面形状は、前記周回部の仮想的な軸線方向に直交する一方向の長さ(L)と、この一方向と軸線方向とに直交する他方向の長さ(L)との関係が、L>Lを満足する構成とされており、
さらに、前記周回部は、前記一方向の長さにおける一端において、前記固定表面に取り付けられている
ことを特徴とする振動計測装置。
【0010】
周回部の横断面形状を前記のように構成することにより、周回部の振動特性を改善し、低周波帯域の振動に対する検出感度を向上させることができる。ここで、周回部の横断面形状が楕円形状である場合には、前記した長さLは、長軸方向長さに対応し、長さLは、短軸方向長さに対応する。ただし、周回部の横断面形状はこれに限られない。
【0011】
(項目2)
前記周回部の横断面形状は、略楕円形状とされている、項目1に記載の振動計測装置。
【0012】
(項目3)
前記周回部は、固定手段を介して、前記固定表面に取り付けられており、
前記固定手段は、前記周回部と前記固定表面との間で固定される面積を変更することにより、前記周回部における共振モードを変化させることができる構成となっている
項目1又は2に記載の振動計測装置。
【0013】
固定手段とは、例えば、周回部と固定表面とを固定するための接着剤である。接着面積を調整することにより、周回部における機械的な共振のモードを調整することができる。これにより、測定対象の振動周波数帯域における共振のピークを制御し、S/N比の改善が可能になる。
【0014】
(項目4)
前記光ファイバにおける前記入力端に入力される光は、コヒーレント光である、項目1〜3のいずれか1項に記載の振動計測装置。
【0015】
コヒーレント光とは、位相が実質的にそろった光のことであり、例えばレーザ光源から放出される。光の波長は、特に限定されないが、光の伝送距離を延ばすためには、1300nm〜1600nmの範囲とすることが好ましい。
【0016】
(項目5)
項目1〜4のいずれか1項に記載の振動計測装置を用いて振動を検出する、振動検出方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、低い周波数帯域での振動に対する測定感度が良い振動計測装置を提供することが可能となる。
【0018】
また、周回部と固定表面との間で固定される面積を変更することにより、周回部の共振モードを調整することができ、測定のS/N比を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態における振動センサの全体的な構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す周回部の拡大正面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】比較例1のための振動計測装置を説明するための説明図である。
【図5】図(a)は、実験例のための振動計測装置を説明するための説明図である。図(b)は、図(a)における周回部近傍の概略的な拡大図である。
【図6】図(a)は、比較例2のための振動計測装置を説明するための説明図である。図(b)は、図(a)における周回部近傍の概略的な拡大図である。
【図7】図6(b)に示す比較例2の周回部についての概略的な断面図である。
【図8】実験例及び比較例における振動計測の特性を示すグラフである。
【図9】実験例における振動計測の特性を示すグラフである。
【図10】実験例OVAL−2の寸法形状を説明するための説明図である。
【図11】実験例OVAL−1の寸法形状を説明するための説明図である。
【図12】実験例OVAL−4の寸法形状を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る振動計測装置の一実施形態を説明する。
【0021】
(実施形態に係る振動計測装置の構成)
本実施形態の振動計測装置は、光ファイバ1と、検出部2と、固定部3と、固定手段4とを備えている(図1及び図2参照)。
【0022】
(光ファイバ)
光ファイバ1は、入力端11と、周回部12と、出力端13とを備えている。入力端11には、検出部2から、コヒーレントな光が入力される構成となっている。ここでコヒーレントな光とは、振動計測に必要な程度(つまり光周波数の変化を検出可能な程度)に位相が揃っている光をいう。コヒーレントな光は、例えばレーザー光源(図示せず)から放出することができる。
【0023】
周回部12は、入力端11と出力端13との間に配置されている(図1参照)。また、周回部12は、光ファイバ1を、周回部12の厚さ方向(図3において上下方向)に積層して周回することで、中空の筒状に構成されている(図2及び図3参照)。ここで、周回部12の厚さ方向とは、周回部12の軸方向という意味である。周回部12を形成することにより、光ファイバ1に、湾曲した部分(湾曲部)が形成される。周回部12は、入力端11から入力された光が通過するようになっている。また、周回部12の周囲には、周回状態を保持できるように、接着剤(例えばエポキシ系の接着剤)が塗布されている。
【0024】
周回部12の横断面形状は、周回部12の仮想的な軸線方向(図2において紙面に直交する方向)に直交する一方向の長さL(図2参照)と、この一方向と軸線方向とに直交する他方向の長さL(図2参照)との関係が、L>Lを満足する構成とされている。すなわち、周回部12の横断面形状は、この実施形態においては、略楕円形状とされている。ただし、周回部12の横断面形状としては、楕円でなくとも良く、例えば長円状であってもよい。
【0025】
(検出部)
検出部2は、光ファイバ1の入力端11に入力された光と、出力端13から出力された光との間における、光としての周波数変化を検出する。検出部2は、これにより、周回部12に加えられた振動を検出する構成となっている。この検出の原理は、前記した特許文献1に記載された技術と同様である。
【0026】
(固定部)
固定部3(図2参照)は、計測されるべき振動が伝達される部材である。例えば、地中の振動を計測する場合、固定部3は、地中に配置されて、地中の振動に従って振動する。固定部3としては、例えば、コンクリートやステンレス製のブロックであるが、セラミック等の他の材質であっても良い。さらには、振動の伝達が可能であれば、柔軟性のある材質を用いることも可能である。また、固定部3が岩石などの自然物であってもよい。
【0027】
固定部3は、光ファイバ1の周回部12が固定される固定表面31(図2参照)を備えている。周回部12は、前記した一方向の長さLにおける一端において、固定手段4によって、固定表面31に取り付けられている。すなわち、周回部12は、長径方向あるいは長軸方向における一端(図2において下端)を前記固定表面31に接触あるいは対向させた状態で、固定手段4によって、固定部3に固定されている。なお、周回部12と固定表面31とは接触している必要はなく、固定表面31から周回部12に振動が伝達できればよい。また、固定表面31の形状は、平坦面である必要はなく、凹凸が形成されていても良い。
【0028】
固定手段4としては、この実施形態では、接着剤が用いられている。接着剤としては、エポキシ系など、適宜のものを用いることができる。特に好適な接着剤の例としては、エポキシ系で剛性が高いもの、例えば、エポキシ系2液室内硬化タイプであって、鉄(Fe)フィラー入りのもの(商品名:DEVCON AQ)がある。
【0029】
本実施形態では、周回部12と固定表面31との間における接着面積を変更することにより、周回部12における共振モードを変化させることができる。すなわち、本実施形態の固定手段4は、周回部12と固定表面31との間で固定される面積を変更することにより、周回部12における共振モードを変化させることができる構成となっている。この点についてはさらに後述する。
【0030】
前記以外の構成は、特許文献1又は2に記載の技術と同様とすることができるので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0031】
(振動計測装置の動作)
本実施形態の振動計測装置の使用に際しては、固定部3を、振動計測すべき箇所に配置する。これにより、固定部3に取り付けられた周回部12も、振動計測箇所に配置される。
【0032】
ついで、設置状態において、光ファイバ1の入力端11から光を入力する。すると、この光は、周回部12を、光ファイバ1の周回に従って周回しながら通過する。その後、この光は、光ファイバ1の出力端13から出力される。
【0033】
周回部12に振動が伝達されると、周回部12を通過する光の周波数(あるいは波長)は、振動に対応して変化する。この周波数の変化を検出部2で検出することにより、周回部12に加えられた振動を計測することができる。
【0034】
この計測においては、光の周波数変動を用いているので、光ファイバを通過する光の強度変化を用いた振動センサに比べて、微小な振動を精度良く計測することができるという利点がある。また、ピエゾ素子を用いた振動センサに比較すると、本実施形態の振動センサには、広帯域での高精度の振動計測が可能になるという利点がある。この振動検出の原理は、前記した特許文献1と同様であるので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0035】
さらに、本実施形態では、特許文献2に記載された円筒状の周回部を用いる技術に比較して、低周波の振動に対する検出感度を高めることができるという利点がある。この利点を、下記の実験例を参照しながら詳しく説明する。
【0036】
(実験例及び比較例)
まず、実験装置を図4及び図5に基づいて説明する。
【0037】
(ピエゾ素子用の実験装置:比較例1)
図4は、比較例1としてのピエゾ素子を用いた振動検出装置である。この装置は、ファンクションジェネレータ51と、発振用ピエゾ素子52と、受振用ピエゾ素子53と、増幅器54と、デジタル・オシロスコープ55とから構成されている。
【0038】
この装置では、ファンクションジェネレータ51によって、正弦波状に変動する駆動電圧を生成し、この電圧を発振用ピエゾ素子52に印加する。これにより、発振用ピエゾ素子52は、印加電圧の周波数に対応した周波数で振動する。一方、この駆動電圧は、オシロスコープ55に供給される。
【0039】
受信用ピエゾ素子53は、発振用ピエゾ素子52で発生した振動を検出する。検出によって発生した電圧は、増幅器54を介してオシロスコープ55に供給される。
【0040】
(光ファイバセンサ用の実験装置:実験例)
図5は、光ファイバを用いた、実験用の振動検出装置である。この装置の説明においては、前記した図4の装置あるいは実施形態の説明において用いた構成要素と共通する要素については、同一符号を付すことによって、説明を簡略化する。
【0041】
この装置は、ファンクションジェネレータ51と、発振用ピエゾ素子52と、光ファイバ1の周回部12と、検出部2と、デジタル・オシロスコープ55とから構成されている。発振用ピエゾ素子52は、前記した実施形態における固定部3としても機能する。
【0042】
この装置では、図4の例と同様に、ファンクションジェネレータ51によって、正弦波状の駆動電圧を生成し、この電圧を発振用ピエゾ素子52に印加する。これにより、発振用ピエゾ素子52は、印加電圧の周波数に対応した周波数で振動する。一方、この駆動電圧は、オシロスコープ55に供給される。
【0043】
発振用ピエゾ素子52(すなわち固定部3)で発生した振動は、光ファイバ1の周回部12に伝達され、光周波数が変動する。検出部2でこの周波数変動を検出することにより、周回部12に加えられた振動を検出することができる。検出部2で検出された振動は、電圧値として、オシロスコープ55に供給される。
【0044】
(比較例2)
また、比較例2として、本実施形態の周回部12に代えて、円筒形状の周回部212を用いて実験を行った。比較例2のための振動検出装置を図6に示す。この装置は、図5に示す装置と基本的に同様なので、共通する要素には同じ符号を付することで、詳しい説明を省略する。比較例2のための周回部212の断面形状を図7に示す。なお、この周回部212の寸法例は後述する。この周回部212の形状は、前記した特許文献2に記載されたものと同様である。また、この比較例2では、周回部212の軸線方向を、発振用ピエゾ素子52の表面に対して垂直となるように配置した。この配置方法は、特許文献2に記載されたものと同様である。
【0045】
(実験結果)
実験の結果を図8及び図9に示す。このグラフの横軸は振動の周波数(kHz)、縦軸は発振電圧1VあたりのS/N比(すなわち受振感度)を対数で表している。このグラフにおける線の意味は図8及び図9中の右側に示している。図8は、比較例と実験例との対比を示しており、図9は、実験例どうしの対比を示している。以下、図8及び図9に示された各実験結果について補足して説明する。
【0046】
(PZT:図8参照)
これは、検出素子としてピエゾ素子を用いた比較例1における実験結果を示している。
【0047】
PZT素子は、低周波帯域における振動の受振感度が良いことが知られている。
【0048】
(従来:図8参照)
これは、検出素子として従来の周回部212を用いた比較例2における実験結果を示している。比較例2では、低周波振動に対する感度が比較例1よりも低いことが判る。
【0049】
なお、比較例2における周回部212の寸法(図7参照)は以下の通りである。
【0050】
全体の直径P:21.0mm、
中空部の直径P:8.0mm、
軸方向長さ(厚さ)P:6.0mm。
【0051】
(OVAL−2:図8及び図9参照)
これは、本実施形態の周回部12の一例を用いた実験結果を示している。
【0052】
OVAL−2では、低周波帯域での振動検出感度が、従来のもの(比較例2)よりも改善されていることが判る。
【0053】
OVAL−2の例における周回部12の寸法を、図10(a)及び(b)に示す。OVAL−2の横断面形状は、正確な楕円ではなく、略長円状となっている。また、この例では、固定手段4による周回部12と固定表面31との接着面積を、後述する例よりも大きくしているので、低周波帯域における共振ピークの発生を防ぐことができている。これによって、この例では、S/Nがさらに向上している。
【0054】
(OVAL−1:図9参照)
これも、本実施形態の周回部12の一例を用いた実験結果を示している。OVAL−1の横断面形状は、基本的に、OVAL−2と同様である。
【0055】
OVAL−1でも、低周波帯域での振動検出感度が、従来のものよりも改善されていることが判る。ただし、OVAL−1は、OVAL−2に比べて、低周波帯域(例えば30kHz以下)において二つのピークを有しており、特性としては若干劣ることが判る。これは、周回部12における共振モードが影響しているものと推測される。
【0056】
OVAL−1の例における周回部12の寸法を、図11(a)及び(b)に示す。これに示されるように、OVAL−1では、固定手段4による固定表面31と周回部12との固定面積を、OVAL−2よりも小さいものとしている。これから判るように、固定手段4による固定面積を調整することによって、周回部12の共振モードを制御し、低周波帯域における検出感度あるいはS/N比を調整できることが判る。
【0057】
(OVAL−4:図9参照)
これも、本実施形態の周回部12の一例を用いた実験結果を示している。OVAL−4の横断面形状は、基本的に、OVAL−2と同様である。
【0058】
OVAL−4でも、低周波帯域での振動検出感度が、従来のものよりも改善されていることが判る。ただし、OVAL−4は、OVAL−2に比べて、低周波帯域(例えば30kHz以下)において二つのピークを有しており、特性としては若干劣ることが判る。これも、周回部12における共振モードが影響しているものと推測される。
【0059】
OVAL−4の例における周回部12の寸法を、図12(a)及び(b)に示す。この例では、OVAL−1における周回部厚さを2.5mm→1.8mmとし、軸方向長さを10mm→15mmとしている。他の構成は、OVAL−1と同様としている。
【0060】
なお、本発明に係る振動センサは、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得るものである。
【符号の説明】
【0061】
1 光ファイバ
11 入力端
12 周回部
周回部の長軸方向長さ
周回部の短軸方向長さ
13 出力端
2 検出部
3 固定部
31 固定表面
4 固定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバと、検出部と、固定部とを備えており、
前記光ファイバは、入力端と、周回部と、出力端とを備えており、
前記入力端には、光が入力される構成となっており、
前記周回部は、前記入力端と前記出力端との間に配置されており、
かつ、前記周回部は、前記光ファイバを積層して周回することで構成されており、
さらに、前記周回部には、前記入力端から入力された光が通過するように構成されており、
前記出力端からは、前記周回部を通過した前記光が出力される構成となっており、
前記検出部は、前記入力端に入力された光と、前記出力端から出力された光との間における、光としての周波数変化を検出することにより、前記周回部に加えられた振動を検出する構成となっており、
前記固定部は、前記周回部が固定される固定表面を備えており、
前記周回部の横断面形状は、前記周回部の仮想的な軸線方向に直交する一方向の長さ(L)と、この一方向と前記軸線方向とに直交する他方向の長さ(L)との関係が、L>Lを満足する構成とされており、
さらに、前記周回部は、前記一方向の長さにおける一端において、前記固定表面に取り付けられている
ことを特徴とする振動計測装置。
【請求項2】
前記周回部の横断面形状は、略楕円形状とされている、請求項1に記載の振動計測装置。
【請求項3】
前記周回部は、固定手段を介して、前記固定表面に取り付けられており、
前記固定手段は、前記周回部と前記固定表面との間で固定される面積を変更することにより、前記周回部における共振モードを変化させることができる構成となっている
請求項1又は2に記載の振動計測装置。
【請求項4】
前記光ファイバにおける前記入力端に入力される光は、コヒーレント光である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動計測装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動計測装置を用いて振動を検出する、振動検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−112543(P2011−112543A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270063(P2009−270063)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(504066081)株式会社レーザック (11)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】