説明

光ファイバケーブル

【課題】細径化すると共に、キンクしにくさと曲げ易さを両立させた構造の光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】光ファイバケーブル1は、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線束2と、光ファイバ心線束2を挟んで平行に配設された2本の抗張力線4と、光ファイバ心線束2及び2本の抗張力線4を一体に被覆するケーブル外被3とを有する。光ファイバケーブル1は、光ファイバ心線束2を構成する光ファイバ心線またはテープ状に加工された光ファイバ心線が曲げの方向に対して3段以上積層され且つ長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列され、2本の抗張力線4の外径が約0.5mm〜約1.0mmで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内外のLAN(Local Area Network)用の光ファイバケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信網の端末に近い領域において、2心から20心程度の光ファイバ線路を布設するのに用いられる光ファイバケーブルとして、光ファイバを屋外の配線系からマンションなどの建造物の屋内に引き落とすのに用いるドロップ光ファイバケーブルや、構内LAN配線などの屋内の光配線に用いるインドア光ファイバケーブルなどが知られている。布設距離は数mから数百mと比較的短く、分岐や接続といった端末処理作業が重要な端末系線路である。また、端末でいくつかの機器に分岐して用いられることが多いため、単心線や、2心、4心といった比較的少ない本数の光ファイバ心線が複数用いられることが多い。
【0003】
図9は、従来の屋内に布設される光ファイバケーブルの一例を示す図である。図9(A)は、インドア光ファイバケーブルの例を示し、光ファイバケーブル100は、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線束101と、光ファイバ心線束101を被覆するケーブル外被102と、ケーブル外被102に埋設された2本の抗張力線103と、から構成されている。本例に示す光ファイバケーブル100は、4心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を3段に重ねて配置したものである。
【0004】
また、図9(B)は、ドロップ光ファイバケーブルの例(例えば、特許文献1参照)を示し、光ファイバケーブル100は、光ファイバ心線束101と、ケーブル外被102と、2本の抗張力線103と、さらに、光ファイバケーブル100を支持する支持線104と、支持線104を被覆する支持線被覆105と、ケーブル外被102と支持線被覆105をつなぐ首部106と、から構成されている。本例に示す光ファイバケーブル100は、4心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を配置したものである。なお、支持線104には、鋼線あるいは鋼撚線、抗張力線103には、鋼線あるいはFRP(Fiber Reinforced Plastics)線など、ケーブル外被102には、ポリエチレンやPVC(ポリ塩化ビニール)などが用いられている。
【0005】
図10は、光ファイバケーブルをマンション等の建物に布設したときの配線例を示す図である。図中、110は主配電盤であるMDF(Main Distributing Frame)、111は接続箱、112はMDF110と接続箱111間を接続する200心程度の光ファイバケーブルからなる幹線ケーブル、113は接続箱111と各フロア間を接続する24心程度の光ファイバケーブルからなる準幹線ケーブルを示す。本例における各フロアは、12戸の住戸で構成され、接続箱111から出る準幹線ケーブル113は各フロア(本例では8フロア)にインドアケーブルで配線される。
【0006】
最近、マンション全住戸を光ファイバ化する案件が増えてきている。全住戸光ファイバ化に当たり、特に既設マンションの場合は次のような問題が散見され、作業が非常に面倒になっている。
【0007】
図11は、図10に示したフロア間に設けられている防火区画層の一例を示す図である。図中、120は防火区画層、121はケーブル布設用の穴を示す。光ファイバケーブルを各フロアに布設するために、フロア間の防火区画層120に穴121を開ける作業を行う。この際、図11(A)に示すように、光ファイバケーブル(約10mm径)を通すために、防火区画層120に必要本数分の複数の穴を開ける必要があり、穴開け作業が面倒であった。従って、細径の光ファイバケーブルをまとめて配線することができれば、穴121を開ける回数を減らすことができる。すなわち、図11(B)に示すように、1つの穴121で複数本の光ファイバケーブルを通すことができれば、穴開け作業を減らすことができる。
【0008】
また、図12は、図10に示した接続箱111、幹線ケーブル112、及び準幹線ケーブル113の接続状態を示す図である。準幹線ケーブル113には24心程度の光ファイバケーブルが使用される。幹線ケーブル112は接続箱111を介して準幹線ケーブル113に分岐されるが、幹線ケーブル112と準幹線ケーブル113を接続箱111へ仮設置後、融着接続作業等で接続箱111を動かす場合が多い。この理由は、接続箱111を設置する場所が高い位置になるなど、融着接続作業がしづらい環境が多いためである。
【特許文献1】特開2003−90942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図12において、接続箱111から数本の光ファイバケーブル(準幹線ケーブル113)が出された状態で縦横に接続箱111を動かすと、図中X部に示すように、一部の光ファイバケーブルにキンクの現象が起こり、光ファイバ心線が断線することがあった。従って、光ファイバケーブルを屋内に布設、配線する場合、前述したように光ファイバケーブルをまとめて配線するために細径化し、さらに、キンクしにくい構造の光ファイバケーブルが必要となる。この際の必要心数は1心や2心のような少心では無く、24心程度の多心ケーブルである。
【0010】
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、細径化すると共に、キンクしにくさと曲げ易さを両立させた構造の光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による光ファイバケーブルは、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線束と、光ファイバ心線束を挟んで平行に配設された2本の抗張力線と、光ファイバ心線束及び2本の抗張力線を一体に被覆するケーブル外被とを有する。光ファイバ心線束を構成する光ファイバ心線またはテープ状に加工された光ファイバ心線が曲げの方向に対して3段以上積層され且つ長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列され、2本の抗張力線の外径が約0.5mm〜約1.0mmで構成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、細径化すると共に、キンクしにくさと曲げ易さを両立させた構造の光ファイバケーブルを得ることができるため、マンション等の建物における配線作業時に、複数条まとめて配線できると共に、キンクによる光ファイバ心線の断線を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の実施形態である光ファイバケーブルの一例を示す図である。図中、1は光ファイバケーブルで、該光ファイバケーブル1は、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線束2、光ファイバ心線束2を被覆するケーブル外被3、ケーブル外被3に埋設された2本の抗張力線4、から構成されている。図1(A)に示す光ファイバ心線束2は、8心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を曲げの方向に対して3段に積層して配置されている。また、光ファイバ心線束2を構成する各光ファイバ心線は、長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列されている。
【0014】
図1(B)に示す光ファイバ心線束2は、8心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を曲げの方向に対して3段に積層し、さらに、光ファイバ心線の半径分ずらして斜めに配置されている。また、光ファイバ心線束2を構成する各光ファイバ心線は、長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列されている。図1において、光ファイバケーブル1には3段のテープ心線が配置されているが、テープ心線の段数は4段以上であってもよい。以下、図1(A)に示す光ファイバケーブル1を代表例として説明する。
【0015】
図1(A)に示す光ファイバケーブル1は、複数条まとめて配線する必要があるため、約5mm程度の外径(本例では横約5mm×縦約3.5mm)に仕上げられている。一般に、屋内電力用の電気ケーブルとしては20mm〜30mm程度の外径を持つケーブルが布設されており、それらを配線するために、直径約20mm〜30mmの穴が防火区画層などに設けられている。しかし、図1(A)に示す光ファイバケーブル1であれば、外径が約5mm程度であるため、複数条一括で布設することが可能となる。このような細径に仕上げるために、複数の光ファイバ心線からなるテープ心線や光ファイバ心線単体は、長手方向にわたって一切撚りが加えられず、ストレートに配列されている。
【0016】
また、光ファイバ心線やテープ心線の曲げ歪を吸収するため、あるいは、光ファイバ心線の移動を防止するため、押さえ巻きテープや緩衝層のような保護層を設けないタイト構造とし、光ファイバ心線束2とケーブル外被3との隙間(クリアランス)は約0.1mm以下に抑えられている。このように、ケーブル外被3は、光ファイバ心線束2に密着した状態で被覆していることが望ましく、この密着状態の一つの指標として、光ファイバ心線束2を引っ張ったときの引抜力が約10kg/m以上であることが好ましい。
【0017】
また、本発明の光ファイバケーブル1は、適度な剛性を持たせることにより、キンクしにくさと曲げ易さを両立させた構造になっている。これについて以下の図2乃至図8に基づいて説明する。
【0018】
図2は、光ファイバケーブル1の曲げ径と光ファイバケーブル1に加わる歪みの関係を示す図である。図1(A)に示した構造でテープ心線を積層させた場合、小径に曲げると曲げの内側の光ファイバ心線が圧縮歪を受けて断線に至る。この断線に至る時の光ファイバケーブル1の曲げ径と歪みの関係は図2に示す通りである。光ファイバケーブル1が2.0%以上の圧縮歪を受けると断線に至る(図中Yの部分)。例えば、約0.3mm厚のテープ心線を図1(A)に示した構造で3段に積層させた場合、曲げ半径R=15mm程度で断線する。
【0019】
図3は、光ファイバケーブル1がキンクに至るプロセスを説明するための図である。図3(A)に示す状態、すなわち、光ファイバケーブル1を1回転させた状態で矢印の方向に(両側に)引っ張り、除々に小径な状態にしていくと、図3(B)に示す状態でZの部分がキンクする。光ファイバケーブル1がキンクに至るメカニズムは、ある程度曲げが進行すると光ファイバケーブル1が持つ各固有の剛性により解放しようとする力が働く。その力が弱いとキンクし易く、強ければ強いほどキンクしにくい。以下、図3(A)に示すように、光ファイバケーブル1に曲げを加えた状態を、光ファイバケーブル1に捻りを加えた状態という。
【0020】
図4は、サンプルとなる光ファイバケーブル1の構成例を示す図である。図4(A)は、インドア光ファイバケーブル1の第1のサンプル(以下、サンプルAという)を示す。サンプルAは、8心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を3段に積層した光ファイバ心線束2と、横約5.0mm×縦約3.5mmの寸法で形成されたケーブル外皮3と、鋼線径約0.4mmφの抗張力線4と、から構成されている。
【0021】
図4(B)は、インドア光ファイバケーブル1の第2のサンプル(以下、サンプルBという)を示す。サンプルBは、8心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を3段に積層した光ファイバ心線束2と、横約5.0mm×縦約3.5mmの寸法で形成されたケーブル外皮3と、鋼線径約0.7mmφの抗張力線4と、から構成されている。
【0022】
図4(C)は、ドロップ光ファイバケーブル1のサンプル(以下、サンプルCという)を示す。サンプルCは、8心の光ファイバ心線をテープ状に加工したテープ心線を3段に積層した光ファイバ心線束2と、横約4.0mm×縦約3.5mmの寸法で形成されたケーブル外皮3と、鋼線径約0.4mmφの抗張力線4と、鋼線径約1.2mmφの支持線5と、支持線5を被覆する支持線被覆6と、から構成されている。
【0023】
まず、図4に示したサンプルA、サンプルB、及びサンプルCに対して1回転の捻りを加えた場合の捻回力を測定した。
図5は、1回転の捻りを加えた時の光ファイバケーブル長と捻回力の関係を示す図である。これから、鋼線径が最も細いサンプルA(鋼線径:0.4mmφ)が最も捻回力が小さく、鋼線径が最も太いサンプルC(支持線5の鋼線径:1.2mmφ)が最も捻回力が大きいことがわかる。この捻回力とは、光ファイバケーブル1に対して1回転の捻りを加えた場合にキンクしようとする力に対する反発力となる。
【0024】
次に、図4に示したサンプルA、サンプルB、及びサンプルCに対して小径曲げに至るまでの力(キンクする力)を測定した。
図6は、光ファイバケーブル1を徐々に小径な状態にしていき、断線に至った曲げ径の状態になる寸前の時点の力をばね秤で測定する様子を示す図である。図6(A)に示すように、光ファイバケーブル1を1回捻った状態で、一端を固定し、他端をばね秤で矢印の方向に引っ張って曲げ径Dを徐々に小径な状態にしていく。そして、図6(B)に示す状態、すなわち、断線に至った曲げ径D′(曲げ半径R=約15mm)の状態になる寸前の時点の力(キンクする力)をばね秤で測定する。その結果、キンクする力は、サンプルA、サンプルB、サンプルCの順に、約0.16〜0.21kg、約0.45〜0.65kg、約1.10〜1.30kgであった。なお、図6(B)において、L1,L2,L3の合計は約70cmである。
【0025】
次に、キンクする力と捻回力の関係について説明する。上記で求めたキンクする力に対して反発する力(捻回力)が上記キンクする力より大きくなればキンクしないと考えられる。図4に示したサンプルA,サンプルB,サンプルCについて双方の値を比較した。なお、上記のキンクする力は、図6(B)に示したL1,L2,L3の合計が約70cmのときに測定したため、捻回力についても、同じ条件とし、L1,L2,L3の合計が約70cmのときの値(図2参照)で比較した。
【0026】
サンプルA:キンクする力が約0.16〜0.21kgに対して、捻回力が約0.18〜0.19kgで、キンクする力のほうが大きい。
サンプルB:キンクする力が約0.45〜0.65kgに対して、捻回力が約0.70〜0.90kgで、捻回力のほうが大きい。
サンプルC:キンクする力が約1.10〜1.30kgに対して、捻回力が約1.70〜2.00kgで、捻回力のほうが大きい。
【0027】
上記の結果から、捻回力(反発力)がキンクする力を上回ったサンプルB及びサンプルCでは、断線に至らないことが判る。しかしながら、サンプルCに示すような約1.2mmφ程度の鋼線(支持線5)を使用した場合、鋼線の塑性変形を生じさせる曲げ歪まで光ファイバケーブルを曲げる可能性があり、実用上問題となる。以下に鋼線の曲げ径について説明する。
【0028】
図7は、光ファイバケーブルに埋設される鋼線の曲げ径について説明するための図である。ここでは、図4に示したサンプルA,サンプルBは抗張力線4の鋼線、サンプルCは支持線5の鋼線について考察した。図7において、鋼線に加わる歪は、下記の式(1)で表せる(無張力とする)。
歪(ε)=d/(d+D) …式(1)
但し、dは各サンプルの鋼線径、Dは曲げ径
【0029】
また、塑性変形を生じさせる歪(ε)は、一般的に0.2%の歪を生ずる応力と定義されており、その応力を降伏点と決めている。また、従来までの実績から、鋼線の引張強度に対する降伏点強度の比率には、安全率0.55を採用した。本数値は、現在実施されている様々な鋼線の加工方法の中で最悪レベルの安全率である。つまり、引張強度1764MPa(=180kg/mm2)の鋼線を用いた場合、降伏強度σは、1764×0.55=970.2MPa(=99kg/mm2)、となる。
【0030】
また、上記降伏強度σに相当する歪は、下記の式(2)で表せる。
歪(ε)=σ/E(ヤング率) …式(2)
【0031】
上記式(2)をヤング率E=196000MPa(=20000kg/mm2)で計算すると、歪(ε)=970.2/196000=0.00495となる。そこで、鋼線に加わる歪みが0.00495の時の曲げ径Dと鋼線径dの関係は、上記式(1)から、
D=201d …式(3)
となり、鋼線径dの約200倍の曲げ径Dを保てば、塑性変形を生じる歪みは鋼線に生じない。
【0032】
上記式(3)から、鋼線の塑性変形が起こらない許容曲げ径Dは、サンプルA(鋼線径d=0.4mmφ)で約80mm、サンプルB(鋼線径d=0.7mmφ)で約140mm、サンプルC(鋼線径d=1.2mmφ)で約240mmと算出される。一方、光ファイバケーブルの曲げ径の制約としては、マンション内の配線、特に配管の曲げ半径R′が効いてくる。マンション内配線で一般的な14mmφの管路を用いると配管の曲げ半径R′は、R′=6Dから、約84mmとなる。
【0033】
図8は、屋内に用いられる配管である蛇腹管の一例を示す図である。蛇腹高さの差(すなわち、内径と外径の差)が約5mm〜10mm存在するため、上記配管の曲げ半径R′は、約84mm+αで約90mm前後の曲げ半径となる。
【0034】
さらに、管路内で実際に光ファイバケーブルが位置する箇所は、曲がりの内側から多少なりとも離れているため、曲げ半径はR=約100mm(曲げ径D=約200mm)が妥当と考えられる。この場合、鋼線径dは約1.0mmφ程度までである。曲げ径Dが約200mmの環境でサンプルCを用いた場合、サンプルCは鋼線径dが約1.2mmφの鋼線を用いているため、塑性変形を起こす歪が加わることが問題となり、適切ではない。従って、サンプルBの鋼線径d=約0.7mmφが適切なサイズであるといえる。
【0035】
以上、光ファイバケーブルの剛性と鋼線曲げ径の点からサンプルB(鋼線径d=約0.7mmφ)の光ファイバケーブルが適切であることがわかる。すなわち、光ファイバ心線またはテープ状に加工された光ファイバ心線が曲げの方向に対して3段以上積層され且つ長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列され、2本の抗張力線の外径が約0.5mm〜約1.0mmで構成することにより、マンション等の建物における配線作業時に、複数条まとめて配線できると共に、キンクによる光ファイバ心線の断線を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態である光ファイバケーブルの一例を示す図である。
【図2】光ファイバケーブルの曲げ径と光ファイバケーブルに加わる歪みの関係を示す図である。
【図3】光ファイバケーブルがキンクに至るプロセスを説明するための図である。
【図4】サンプルとなる光ファイバケーブルの構成例を示す図である。
【図5】1回転の捻りを加えた時の光ファイバケーブル長と捻回力の関係を示す図である。
【図6】光ファイバケーブルを徐々に小径な状態にしていき、断線に至った曲げ径の状態になる寸前の時点の力をばね秤で測定する様子を示す図である。
【図7】光ファイバケーブルに埋設される鋼線の曲げ径について説明するための図である。
【図8】屋内に用いられる配管である蛇腹管の一例を示す図である。
【図9】従来の屋内に布設される光ファイバケーブルの一例を示す図である。
【図10】光ファイバケーブルをマンション等の建物に布設したときの配線例を示す図である。
【図11】図10に示したフロア間に設けられている防火区画層の一例を示す図である。
【図12】図10に示した接続箱、幹線ケーブル、及び準幹線ケーブルの接続状態を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1,100…光ファイバケーブル、2,101…光ファイバ心線束、3,102…ケーブル外被、4,103…抗張力線、5,104…支持線、6,105…支持線被覆、110…MDF、111…接続箱、112…幹線ケーブル、113…準幹線ケーブル、120…防火区画層、121…穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線束と、該光ファイバ心線束を挟んで平行に配設された2本の抗張力線と、前記光ファイバ心線束及び前記2本の抗張力線を一体に被覆するケーブル外被とを有する光ファイバケーブルであって、前記光ファイバ心線束を構成する光ファイバ心線またはテープ状に加工された光ファイバ心線が曲げの方向に対して3段以上積層され且つ長手方向に向かって撚りを加えずストレートに配列され、前記2本の抗張力線の外径が約0.5mm〜約1.0mmで構成されていることを特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項2】
前記ケーブル外被は、該ケーブル外被と前記光ファイバ心線束の間に保護層を設けることなく前記光ファイバ心線束を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項3】
前記光ファイバ心線束を引っ張った際の引抜力が約10kg/m以上であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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