説明

光ファイバー通信システムと光ファイバー通信方法

【課題】レイリー後方散乱ノイズを減少させることができる光ファイバー通信システムと光ファイバー通信方法を提供する。
【解決手段】本件発明の光ファイバー通信システムは、無線周波数信号とベースバンド信号に従って、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを生成する中央局と、中央局に結合されて、第一ファイバーと、第一ファイバーと異なる第二ファイバーにより、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを受信する光学ネットワークユニットとを含み、光学ネットワークユニットは、第二下流シグナルだけを変調して、上流シグナルを生成し、その後、第一ファイバーにより、上流シグナルを中央局に伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバー通信システムに関するものであって、特に、反射式光学ネットワークユニットを有する光ファイバー通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、光ファイバー通信システムを示す図である。図5で示されるように、光ファイバー通信システム100は、波長分割多重方式-パッシブ光ネットワーク(wavelength−division multiplexing−passive optical network、WDM−PON)システムである。中央局 (CO)110 (又は、head−endと称される)中の複数のレーザー光線 L1、L2、・・・、Lnは、それぞれ、異なる波長λ1、λ2 、・・・、λnを有する光源を生成する。光源は、アレイ導波管(array wave guide、AWG)の光学マルチプレクサー111により、光学キャリア DSに整合される。マルチプレクサー111は、光サーキュレータ112に結合される。光サーキュレータ112の第一端子は、光学キャリアDSを受信し、光学キャリアDSを、光サーキュレータ112の第二端子に結合されたファイバー113に伝送する。光サーキュレータ112の第三端子は、中央局110の光学デマルチプレクサー114に結合される。光学デマルチプレクサー114は、ファイバー113と光サーキュレータ112により、上流シグナルUSを対応するレシーバー115に伝送する。
【0003】
この他、光学デマルチプレクサー121は、光学キャリアDSをユーザー装置 (例えば、ユーザー装置122)に分配する。少なくとも一つの反射式変調器123を有する反射式光学ネットワークユニット(RONU)120が構築され、反射式変調器123は光学キャリアDSを再利用し、クライアントの上流シグナルUSを中央局110のレシーバー115に伝送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−112763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、製造プロセス、又は、光ファイバー通信システムを構築する過程において、ファイバーの断面積が、楕円形になる。これにより、ループバックネットワークを有する光ファイバー通信システムは、レイリー後方散乱(Rayleigh backscatter、RB)効果による干渉雑音を、更に容易に生成し、特に、上流データの伝送に影響を及ぼす。つまり、ファイバー中で伝送される光信号、又は、無線周波数信号の一部は、ファイバーにより絶え間なく反射する。最終的に、中央局110のレシーバー115に伝送される反射信号が、レイリー後方散乱ノイズになる。
【0006】
図6は、図5の光ファイバー通信システムのもう一つの図である。図6で示されるように、レイリー後方散乱ノイズは、キャリアレイリー後方散乱CRBと信号レイリー後方散乱SRBの二種である。キャリアレイリー後方散乱CRBは光学キャリアDSにより生成され、信号レイリー後方散乱SRBは上流シグナルUSにより生成される。キャリアレイリー後方散乱CRBは、光学キャリアDSが、中央局110から光学デマルチプレクサー121に伝送されるプロセスにより生成される。信号レイリー後方散乱SRBは、光学キャリアDSが、中央局110から光学デマルチプレクサー121に伝送される時に生成されるレイリー後方散乱RBが、反射式光学ネットワークユニット120の反射式変調器123により再度変調され、その後、中央局110のレシーバー115に伝送されるプロセスにより生成される。
【0007】
これにより、信号伝送を改善するために、光ファイバー通信システムは、キャリアレイリー後方散乱CRBと信号レイリー後方散乱SRBを減少させることが必要となる。
【0008】
上述の問題を解決するため、本発明は、中央局と光学ネットワークユニットを含む光ファイバー通信システムにおいて、レイリー後方散乱ノイズを減少させることができる光ファイバー通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本件発明の光ファイバー通信システムは、無線周波数信号とベースバンド信号に従って、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを生成する中央局と、中央局に結合されて、第一ファイバーと、第一ファイバーと異なる第二ファイバーにより、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを受信する光学ネットワークユニットとを含み、光学ネットワークユニットは、第二下流シグナルだけを変調して、上流シグナルを生成し、その後、第一ファイバーにより、上流シグナルを中央局に伝送し、これにより、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させることを特徴とする。
【0010】
本件発明の光ファイバー通信システムは、第二下流シグナルを変調して、上流シグナルを生成する反射式変調器と、第二ファイバーに結合され、第二下流シグナルを受信する第一端子と、反射式変調器に結合され、第二下流シグナルを反射式変調器に出力して、上流シグナルを受信する第二端子と、第一ファイバーに結合され、第一下流シグナルを受信して、上流シグナルを中央局に出力する第三端子と、第一下流シグナルを出力する第四端子とを含む第一光サーキュレータとを有することが好ましい。
【0011】
本件発明の光ファイバー通信システムは、ベースバンド受信ユニットと、第一光サーキュレータの第二端子に結合され、第二下流シグナルを受信する第一端子と、第二下流シグナルを、ベースバンド受信ユニットと反射式変調器にそれぞれ出力する第二端子と第三端子を有する光結合器と、第一光サーキュレータの第四端子に結合され、第一下流シグナルを受信する無線周波数受信ユニットとを有することが好ましい。
【0012】
本件発明の光ファイバー通信システムは、ベースバンド受信ユニットは、第二下流シグナルを復調する遅延干渉計を含むことが好ましい。
【0013】
本件発明の光ファイバー通信システムは、反射式変調器は、反射半導体光増幅器であることが好ましい。
【0014】
本件発明の光ファイバー通信システムは、中央局は、光源信号を出力する光生成ユニットと、無線周波数信号と、正弦波信号、及び、光源信号に従って、第一下流シグナルを生成する電気光学変調器と、光源信号とベースバンド信号に従って、第二下流シグナルを生成する位相変調器とを有することが好ましい。
【0015】
本件発明の光ファイバー通信システムは、中央局は、更に、電気光学変調器に結合され、第一下流シグナルを受信する第一端子と、第一光サーキュレータの第三端子に結合され、第一下流シグナルを第一光サーキュレータに出力する第二端子と、アップリンク受信ユニットに結合される第三端子とを備えた第二光サーキュレータを有することが好ましい。
【0016】
本件発明の光ファイバー通信システムは、電気光学変調器は、マッハツェンダー変調器であることが好ましい。
【0017】
本件発明の光ファイバー通信システムは、第一下流シグナルと上流シグナルは、オンオフ変調信号であり、第二下流シグナルは、差動位相偏移変調信号であることが好ましい。
【0018】
本件発明の光ファイバー通信システムは、第一下流シグナルは、光学キャリア抑圧を有する両側波帯信号であることが好ましい。
【0019】
本件発明の光ファイバー通信方法は、無線周波数信号とベースバンド信号に従って、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを生成するステップと、第一ファイバーと、第一ファイバーと異なる第二ファイバーにより、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを、光学ネットワークユニットに出力するステップと、第二下流シグナルだけを変調して、上流シグナルを生成し、第一ファイバーにより、中央局に伝送し、これにより、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させるステップとを含むことを特徴とする。
【0020】
本件発明の光ファイバー通信方法は、第二下流シグナルは、第一光サーキュレータにより反射式変調器に伝送され、その後、変調されて、上流シグナルを生成し、上流シグナルは、第一光サーキュレータにより中央局に伝送され、第一下流シグナルは、第一光サーキュレータにより無線周波数受信ユニットに伝送されることが好ましい。
【0021】
本件発明の光ファイバー通信方法は、第二下流シグナルは、ベースバンド受信ユニットにより受信され、復調されることが好ましい。
【0022】
本件発明の光ファイバー通信方法は、反射式変調器は、反射半導体光増幅器であることが好ましい。
【0023】
本件発明の光ファイバー通信方法は、第一下流シグナルは、無線周波数信号と、正弦波信号、及び、光源信号に従って、電気光学変調器により生成され、第二下流信号は、光源信号とベースバンド信号に従って、位相変調器により生成されることが好ましい。
【0024】
本件発明の光ファイバー通信方法は、電気光学変調器はマッハツェンダー変調器であることが好ましい。
【0025】
本件発明の光ファイバー通信方法は、第一下流シグナルと上流シグナルは、オンオフ変調信号であり、第二下流シグナルは、差動位相偏移変調信号であることが好ましい。
【0026】
本件発明の光ファイバー通信方法は、第一下流シグナルは、光学キャリア抑圧を有する両側波帯信号であることが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明により、信号レイリー後方散乱ノイズが減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例の光ファイバー通信システムを示す図である。
【図2】本発明による光源信号と下流シグナルDS1の波長を示す図である。
【図3】実施例の上流シグナルUSの電力とビット誤り(BER)間の関係を示す図である。
【図4】光ファイバー通信方法のシーケンス線図である。
【図5】光ファイバー通信システムを示す図である。
【図6】図5の光ファイバー通信システムの別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本実施例の光ファイバー通信システムを示す図である。図1で示されるように、光ファイバー通信システム200は、中央局(CO)210と光学ネットワークユニット(ONU)220を有している。例えば、中央局210は、それぞれ、無線周波数信号(RF信号)とベースバンド信号により、第一下流シグナルDS1と第二下流シグナルDS2を生成する。光学ネットワークユニット220は中央局に結合されて、ファイバーF1と、ファイバーF1と異なるファイバーF2により、それぞれ下流シグナルDS1と下流シグナルDS2を受信する。そして、光学ネットワークユニット220は、下流シグナルDS2だけを変調して、上流シグナルUSを生成し、その後、ファイバーF1により、上流シグナルUSを中央局210に伝送して、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させる。
【0030】
具体的には、中央局210は、光生成ユニット230、電気光学変調器M1、位相変調器M2、光サーキュレータOC1、及び、アップリンク受信ユニットR1を有する。 例えば、光生成ユニット230は、光源CW、光結合器CP1、及び、偏光制御器PC1とPC2を含み、光源信号を出力する。光結合器CP1は、光源信号をそれぞれ電気光学変調器M1と位相変調器M2に出力する。
【0031】
電気光学変調器M1は、無線周波数信号、正弦波信号、及び、光源信号に従って、下流シグナルDS1を生成する。具体的には、本実施例において、電気光学変調器M1はマッハツェンダー変調器(Mach−Zehnder modulator)であり、無線周波数信号 (例えば、2.5Gb/s)と正弦波信号 (例えば、10GHz)に従って、光源信号を、光学キャリア抑圧(optical carrier suppression、OCS)を有する両側波帯(double−sideband、DSB) 信号に変調し、両側波帯信号(即ち、下流シグナルDS1)の周波数は20GHzである。下流シグナルDS1と上流シグナルUSは、オンオフ変調(OOK)信号である。位相変調器M2は、ベースバンド信号 (例えば、10Gb/s)に従って、光源信号を変調して、差動位相偏移変調(DPSK)信号である下流シグナルDS2を生成する。
【0032】
光サーキュレータOC1は下流シグナルDS1を出力し、上流シグナルUSを受信する。具体的には、光サーキュレータOC1の第一端子が、電気光学変調器 M1に結合されて、下流シグナルDS1を受信する。光サーキュレータOC1の第二端子が、光学ネットワークユニット220の光サーキュレータOC2の第三端子に結合されて、下流シグナルDS1を光サーキュレータOC2に出力し、光学ネットワークユニット220から、上流シグナルUSを受信する。光サーキュレータOC1の第三端子が、アップリンク受信ユニットR1に結合されて、上流シグナルUSをアップリンク受信ユニットR1に出力する。この他、エルビウムドープトファイバー増幅器(Erbium doped fiber amplifiers、EDFA)E1とE2は、それぞれ下流シグナルDS1とDS2を増幅する。
【0033】
本実施例において、光学ネットワークユニット220は、反射式光学ネットワークユニットである。光学ネットワークユニット220は、反射式変調器M3、光サーキュレータOC2、ベースバンド受信ユニットR2、光結合器CP2、及び、無線周波数受信ユニットR3を含む。具体的には、反射式変調器M3は、下流シグナルDS2を変調して、上流シグナルUSを生成する。本実施例において、反射式変調器M3は、反射半導体光増幅器(reflective semiconductor optical amplifier、RSOA)である。
【0034】
光サーキュレータOC2は、それぞれ下流シグナルDS1とDS2を受信し、上流シグナルUSを中央局210に出力する。具体的には、光サーキュレータOC2の第一端子が、ファイバーF2に結合されて、下流シグナルDS2を受信する。光サーキュレータOC2の第二端子は、反射式変調器M3に結合されて、下流シグナルDS2を反射式変調器M3に出力し、上流シグナルUSを受信する。光サーキュレータOC2の第三端子は、ファイバーF1に結合されて、下流シグナルDS1を受信し、上流シグナルUSを中央局210に出力する。光サーキュレータOC2の第四端子は、下流シグナルDS1を無線周波数受信ユニットR3に出力する。
【0035】
光結合器CP2の第一端子は、光サーキュレータOC2の第二端子に結合されて、下流シグナルDS2を受信する。光結合器CP2の第二端子と第三端子は、それぞれ下流シグナルDS2をベースバンド受信ユニットR2と反射式変調器M3に出力する。下流シグナルDS2を復調する遅延干渉計(delay interferometer DI)を含むベースバンド受信ユニットR2は、下流シグナルDS2を受信する。無線受信ユニットR3は、光サーキュレータOC2の第四端子に結合されて、下流シグナルDS1を受信する。
【0036】
注意すべきことは、光サーキュレータOC2の第一端子に入力される信号は、光サーキュレータOC2の第二端子だけから出力されることである。同様に、光サーキュレータPC2の第二端子に入力される信号は、光サーキュレータOC2の第三端子だけから出力され、光サーキュレータOC2の第三端子に入力される信号は、光サーキュレータOC2の第四端子だけから出力される。言い換えると、光サーキュレーOC2の第三端子に入力される信号は、光サーキュレータOC2の第一端子、第二端子、又は、第三端子から出力されない。光サーキュレータOC1は光サーキュレータOC2と同じ特徴を有するので、詳述しない。これにより、上流シグナルにより生成されるレイリー後方散乱ノイズは、光サーキュレータOC2の第二端子により、反射式変調器M3に出力されないので、信号レイリー後方散乱ノイズを生じない。
【0037】
一般に、本実施例において、二個の異なるファイバーF1とF2を使用することにより、それぞれ下流シグナルDS1とDS2を伝送し、上流シグナルUSにより生成されるレイリー後方散乱ノイズは、光サーキュレータOC2の第二端子により、反射式変調器M3に出力されない。これにより、反射式変調器M3は、上流シグナルUSにより生成されるレイリー後方散乱ノイズを反射しないので、信号レイリー後方散乱ノイズの生成を防止する。
【0038】
図2は、本発明による光源信号と下流シグナルDS1の波長を示す図である。図2で示されるように、光源信号は連続波で、光源信号の中心波長は1550nmである。下流シグナルDS1は、光学キャリア抑圧(OCS)を有する両側波帯(DSB)信号で、下流シグナルDS1の周波数は20GHzである。
【0039】
図3は、上流シグナルUSの電力とビット誤り率(BER)間の関係を示す図である。図3で示されるように、横軸は受電効率である (受電量はdBmの単位で示される)。縦軸は、対数で示されるビット誤り率である。丸を付した点線は、光学ネットワークユニット220における上流シグナルUSのビット誤り率である。三角を付した点線は、20km伝送された上流シグナルUSのビット誤り率である。これにより、レシーバーにより測定される受信電力の増加に伴い、ビット誤り率が減少する。また、部分グラフ410は、後方対後方伝送 (即ち、光学ネットワークユニット220における)の上流シグナルUSのアイダイアグラムである。部分グラフ420は、20km伝送された上流シグナルUSのアイダイアグラムである。部分グラフ420は、アイダイアグラムの中央が非常にきれいであることを示す。本実施例から分かるように、レイリー後方散乱ノイズの生成を減少させることができる。
【0040】
図4は、光ファイバー通信方法のシーケンス線図である。図4で示されるように、光ファイバー通信方法は以下のステップを含む。
【0041】
ステップS51において、下流シグナルDS1と下流シグナルDS2は、無線周波数信号とベースバンド信号に従ってそれぞれ生成される。ステップS52において、下流シグナルDS1とDS2は、それぞれファイバーF1と、ファイバーF1とは異なるファイバーF2により、光学ネットワークユニット220に出力される。ステップS53において、下流シグナルDS2だけが変調され、上流シグナルUSを生成し、ファイバーF1により中央局210に伝送し、これにより、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させる。
【0042】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0043】
100 光ファイバー通信システム
110、210 中央局
111 光学マルチプレクサー
L1、L2、Ln レーザー光線
112 光サーキュレータ
113 ファイバー
114 光学デマルチプレクサー
115 レシーバー
120 反射式光学ネットワークユニット(RONU)
121 光学デマルチプレクサー
122 ユーザー装置
123 反射式変調器
RB レイリー後方散乱
CRB キャリアレイリー後方散乱
SRB 信号レイリー後方散乱
DS 光学キャリア
US 上流シグナル
200 光ファイバー通信システム
220 光学ネットワークユニット
F1、F2 ファイバー
OC1、OC2 光サーキュレータ
DS1、DS2 下流シグナル
M1 電気光学変調器
M2 位相変調器
M3 反射式変調器
E1、E2 エルビウムドープトファイバー増幅器
CP1、CP2 光結合器
230 光生成ユニット
CW 光源
PC1、PC2 偏光制御器
DI 遅延干渉計
R1 アップリンク受信ユニット
R2 ベースバンド受信ユニット
R3 無線周波数受信ユニット
410、420 部分グラフ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数信号とベースバンド信号に従って、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを生成する中央局と、
前記中央局に結合されて、第一ファイバーと、当該第一ファイバーと異なる第二ファイバーにより、それぞれ前記第一下流シグナルと前記第二下流シグナルを受信する光学ネットワークユニットとを含み、
当該光学ネットワークユニットは、前記第二下流シグナルだけを変調して、上流シグナルを生成し、その後、前記第一ファイバーにより、前記上流シグナルを前記中央局に伝送し、これにより、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させることを特徴とする光ファイバー通信システム。
【請求項2】
前記第二下流シグナルを変調して、前記上流シグナルを生成する反射式変調器と、
前記第二ファイバーに結合され、前記第二下流シグナルを受信する第一端子と、前記反射式変調器に結合され、前記第二下流シグナルを当該反射式変調器に出力して、前記上流シグナルを受信する第二端子と、前記第一ファイバーに結合され、前記第一下流シグナルを受信して、前記上流シグナルを前記中央局に出力する第三端子と、当該第一下流シグナルを出力する第四端子とを含む第一光サーキュレータとを有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項3】
ベースバンド受信ユニットと、
前記第一光サーキュレータの前記第二端子に結合され、前記第二下流シグナルを受信する第一端子と、前記第二下流シグナルを、前記ベースバンド受信ユニットと前記反射式変調器にそれぞれ出力する第二端子と第三端子を有する光結合器と、
前記第一光サーキュレータの前記第四端子に結合され、前記第一下流シグナルを受信する無線周波数受信ユニットとを有することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項4】
前記ベースバンド受信ユニットは、前記第二下流シグナルを復調する遅延干渉計を含むことを特徴とする請求項3に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項5】
前記反射式変調器は、反射半導体光増幅器であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項6】
前記中央局は、
光源信号を出力する光生成ユニットと、
前記無線周波数信号と、正弦波信号、及び、前記光源信号に従って、前記第一下流シグナルを生成する電気光学変調器と、
前記光源信号とベースバンド信号に従って、前記第二下流シグナルを生成する位相変調器とを有することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項7】
前記中央局は、更に、
前記電気光学変調器に結合され、前記第一下流シグナルを受信する第一端子と、前記第一光サーキュレータの前記第三端子に結合され、前記第一下流シグナルを当該第一光サーキュレータに出力する第二端子と、アップリンク受信ユニットに結合される第三端子とを備えた第二光サーキュレータを有することを特徴とする請求項6に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項8】
前記電気光学変調器は、マッハツェンダー変調器であることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項9】
前記第一下流シグナルと前記上流シグナルは、オンオフ変調信号であり、前記第二下流シグナルは、差動位相偏移変調信号であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項10】
前記第一下流シグナルは、光学キャリア抑圧を有する両側波帯信号であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバー通信システム。
【請求項11】
無線周波数信号とベースバンド信号に従って、それぞれ第一下流シグナルと第二下流シグナルを生成するステップと、
第一ファイバーと、当該第一ファイバーと異なる第二ファイバーにより、それぞれ前記第一下流シグナルと前記第二下流シグナルを、光学ネットワークユニットに出力するステップと、
前記第二下流シグナルだけを変調して、上流シグナルを生成し、前記第一ファイバーにより、中央局に伝送し、これにより、信号レイリー後方散乱ノイズを減少させるステップとを含むことを特徴とする光ファイバー通信方法。
【請求項12】
前記第二下流シグナルは、第一光サーキュレータにより反射式変調器に伝送され、その後、変調されて、前記上流シグナルを生成し、当該上流シグナルは、前記第一光サーキュレータにより前記中央局に伝送され、前記第一下流シグナルは、前記第一光サーキュレータにより無線周波数受信ユニットに伝送されることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項13】
前記第二下流シグナルは、ベースバンド受信ユニットにより受信され、復調されることを特徴とする請求項12に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項14】
前記反射式変調器は、反射半導体光増幅器であることを特徴とする請求項12に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項15】
前記第一下流シグナルは、前記無線周波数信号と、正弦波信号、及び、光源信号に従って、電気光学変調器により生成され、前記第二下流信号は、前記光源信号と前記ベースバンド信号に従って、位相変調器により生成されることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項16】
前記電気光学変調器はマッハツェンダー変調器であることを特徴とする請求項15に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項17】
前記第一下流シグナルと前記上流シグナルは、オンオフ変調信号であり、前記第二下流シグナルは、差動位相偏移変調信号であることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバー通信方法。
【請求項18】
前記第一下流シグナルは、光学キャリア抑圧を有する両側波帯信号であることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバー通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−9296(P2013−9296A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−275434(P2011−275434)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【出願人】(390023582)財團法人工業技術研究院 (524)
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】