説明

光プリントヘッド及びその光量補正データ生成方法

【課題】本発明は、発光部の点灯ドット数に係わらず、各発光部の焦点位置での光量が理想値に近い値とするための光量補正が可能な光プリントヘッドを提供することを目的とする。
【解決手段】発光素子1内における測定対象の発光部を含む複数の発光部を点灯させて、擬似的に発光素子1内の発光部全てが点灯された状態とし、測定対象の発光部の焦点位置A付近にスリット21が設置された光量検出器20によって測定対象の発光部からの発光光量が検出される。この発光光量に基づいて、測定対象の発光部の光量補正データが生成される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタなどの記録ヘッドに用いられる光プリントヘッドに関するもので、特に光量補正を行う光プリントヘッド及びその光量補正データ生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタなどにおいて用いられる光プリントヘッドは、LED(LightEmitting Diode)によって構成される複数の発光部を備えた発光素子を有する。この光プリントヘッドは、印字を行うために発光素子内の発光部を発光させる際、各発光部によって発光される光量にバラツキが生じる。この光量のバラツキにより、感光ドラム面に与えられる単位面積当たりの露光エネルギー量が変化するため、印字濃度にムラが発生する。このような各発光部の発光光量を補正するために、発光部を構成するLEDに与える電流及び点灯時間を変化させる光量補正データが求められる。そして、この光量補正データに基づいて各発光部より発光される光量のバラツキが補正される。
【0003】このような光量補正データは、従来は、光プリントヘッドに設けられる各発光部を1ドット毎に順次点灯させ、そのときに得られる光量値より光量補正データが生成される。即ち、各発光部に同一量の電流を同一点灯時間の間与えたときの各発光部から得られる光量値を測定し、その光量値が低いものの補正後光量が平均値に近く、又、その光量値が高いものの補正後光量が平均値に近くなるように、光量補正データを設定する。
【0004】このように設定された光量補正データに基づいて、各発光部からの発光光量の補正を行うことによって、各発光部からの発光光量のバラツキ、焦点位置でのビーム形状のバラツキ、光漏れ、反射光、及び高速ストローブ点滅に対する出力電流応答などの影響により発生する印字濃度のムラの発生を、ある程度まで抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は、上述するように、1ドット毎に発光部を順次点灯させたときに得られた各発光部の光量に基づいて、光量補正データを生成していたため、多数ドットの発光部が点灯したときに生じる印字濃度のムラを低減させることができない。これは、1ドットの発光部が点灯したときと多数ドットの発光部が点灯したときのそれぞれにおける発光光量の違いによるものである。更に、この発光光量の違いは、多数ドットを点灯させたときに流れる大電流のために低下する供給電圧による出力電流の変化や、多数ドットを点灯させたときの発熱昇温による出力電流変化及び発光効率の変化などに起因する。
【0006】よって、近年の印刷のカラー化が進む中で、黄、マゼンダ、シアン、黒の各色によってカラー印刷を行う場合などにおいて、特にマゼンダと黒の印刷を行うときに目で認識できるほどのムラが発生するため、高品位な印刷を行うことが困難であった。
【0007】このような問題を鑑みて、本発明は、発光部の点灯ドット数に係わらず、各発光部の焦点位置での光量が理想値に近い値とするための光量補正が可能な光プリントヘッドを提供することを目的とする。又、本発明は、光プリントヘッドの発光部の点灯ドット数に係わらず、各発光部の焦点位置での光量が理想値に近い値とするための光量補正データ生成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の光プリントヘッドは、発光素子内に複数の発光部が設けられ、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正機能を有する光プリントヘッドにおいて、前記発光素子内の複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて生成される光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする。
【0009】このような光プリントヘッドは、光量補正データが生成される際、例えば、発光素子内の発光部を全て点灯させた状態で、各発光部より所定時間発光して得られた光量に相当する光量データに基づいて、光量補正データが生成される。光プリントヘッドは、生成された各発光部毎の光量補正データを保持し、この光量補正データに基づいて、発光部を点灯させるために供給される電流量が補正され、各発光部の光量補正が行われる。
【0010】このような光プリントヘッドにおいて、請求項2に記載するように、前記各発光部に対する光量補正データを、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて生成された光量補正データとしても良い。
【0011】即ち、測定対象の発光部の両側それぞれに位置するnドット分の発光部を消灯させることによって、測定対象の発光部近隣に位置する発光部からの入射される光の影響のない光量補正データが生成可能となるようにする。又、このとき、2nドットの発光部以外の測定対象の発光部以外の発光部を発光させることによって、擬似的に発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態とすることができる。
【0012】請求項3に記載の光プリントヘッドは、m×nドットの発光部を備えた発光素子と、nドットの発光部を駆動させるためのmチップの駆動用ICとを有するとともに、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正機能を有する光プリントヘッドにおいて、x(xは、1≦x≦mの自然数)チップ毎に駆動用ICを動作させて複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて生成される光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする。
【0013】又、請求項4に記載の光プリントヘッドは、請求項3に記載の光プリントヘッドにおいて、前記各発光部に対する光量補正データが、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて生成された光量補正データであることを特徴とする。
【0014】これらの光プリントヘッドは、通常動作時に各発光部からの発光光量に影響を与えるとされる範囲の発光部を点灯させるために、数チップ毎に駆動用ICを動作させて、擬似的に発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態にして、光量補正データが生成される。
【0015】請求項5に記載の光プリントヘッドは、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光プリントヘッドにおいて、前記光量補正データを格納するための不揮発性のメモリを有することを特徴とする。
【0016】請求項6に記載の光プリントヘッドは、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光プリントヘッドにおいて、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに生成された前記光量補正データを第1光量補正データとし、該第1光量補正データと、測定対象の発光部を1ドット毎に点灯させて得られた光量データに基づいて生成された第2光量補正データとに基づいて生成された第3光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする。
【0017】このような光プリントヘッドは、擬似的に発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに得られた第1光量補正データと、測定対象の発光部1ドット毎に点灯させた状態としたときに得られた第2光量補正データとを用いて、例えば、重み係数加算を施すなどして、第3光量補正データを生成し、各発光部から発光される光の光量が補正するための光量補正データとして与えられる。
【0018】請求項7に記載の光プリントヘッドは、請求項6に記載の光プリントヘッドにおいて、前記第3光量補正データを格納するための不揮発性のメモリを有することを特徴とする。
【0019】請求項9に記載の光量補正データ生成方法は、複数の発光部が設けられる発光素子を備える光プリントヘッドで前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正データを生成するための光量補正データ生成方法において、前記発光素子内の複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて、前記光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0020】この光量補正データ生成方法は、請求項1に記載の光プリントヘッドに対する光量補正データ生成方法である。
【0021】請求項9に記載の光量補正データ生成方法は、請求項8に記載の光量補正データ生成方法において、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて、前記測定対象の発光部に対する光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0022】この光量補正データ生成方法は、請求項2に記載の光プリントヘッドに対する光量補正データ生成方法である。
【0023】請求項10に記載の光量補正データ生成方法は、m×nドットの発光部を備えた発光素子と、nドットの発光部を駆動させるためのmチップの駆動用ICとを有する光プリントヘッドで、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正データを生成するための光量補正データ生成方法において、x(xは、1≦x≦mの自然数)チップ毎に駆動用ICを動作させて複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて、光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0024】この光量補正データ生成方法は、請求項3に記載の光プリントヘッドに対する光量補正データ生成方法である。
【0025】請求項11に記載の光量補正データ生成方法は、請求項10に記載の光量補正データ生成方法において、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて、前記測定対象の発光部に対する光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0026】この光量補正データ生成方法は、請求項4に記載の光プリントヘッドに対する光量補正データ生成方法である。
【0027】請求項12に記載の光量補正データ生成方法は、請求項8〜請求項11のいずれかに記載の光量補正データ生成方法において、測定対象の発光部の焦点位置付近に設置されたスリットと、該スリットを通過して入射される光の光量を光量データとなる電気信号に変換する受光素子と、を備えた光量検出器によって、前記測定対象の発光部からの光の光量が測定され、前記光量検出器で測定されることによって得られた光量データに基づいて光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0028】このような光量補正データ生成方法において、所定時間が経過する毎に、光量検出器を1ドット毎にずらして設置させることによって、測定対象となる発光部の焦点位置での光量が、スリットを通過して受光素子に入射される入射光量から検出される。又、請求項9又は請求項10においては、所定時間が経過する毎に、測定対象となる発光部を含む点灯させる発光部を1ドット毎ずらすとともに、光量検出器を1ドット毎ずらして設置させる。
【0029】請求項13に記載の光量補正データ生成方法は、請求項8〜請求項11のいずれかに記載の光量補正データ生成方法において、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに生成された前記光量補正データを第1光量補正データとするとともに、測定対象の発光部を1ドット毎に点灯させて得られた光量データに基づいて生成された光量補正データを第2光量補正データとし、前記第1光量補正データ及び前記第2光量補正データに基づいて、前記光プリントヘッドにおいて光量補正を行う際に使用される光量補正データが生成されることを特徴とする。
【0030】この光量補正データ生成方法は、請求項6に記載の光プリントヘッドに対する光量補正データ生成方法である。
【0031】請求項14に記載の光量補正データ生成方法は、請求項13に記載の光量補正データ生成方法において、測定対象の発光部の焦点位置付近に設置されたスリットと、該スリットを通過して入射される光の光量を光量データとなる電気信号に変換する受光素子と、を備えた光量検出器によって、前記測定対象の発光部からの光の光量が測定され、前記光量検出器で測定されることによって得られた光量データに基づいて光量第1及び第2補正データそれぞれが生成されることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以下に説明する。
<光プリントヘッドの構成例>まず、本発明の光プリントヘッドの構成例を示す。図1は、本例における光プリントヘッドを上面から見た図である。図2は、図1の光プリントヘッドの内部構成を示すブロック図である。
【0033】本例の光プリントヘッドは、図1の上面図のように、複数の発光部で構成されるとともに中央部に配置された発光素子群1を覆うSLA(Self focusing LensArray)2と、SLA2を固定するためのレンズホルダ3と、発光素子群1内の発光素子を構成する複数の発光部の位置を決定するための位置決め用ピン4a,4bとを有する。よって、発光素子群1を構成する各発光部は、位置決め用ピン4a,4bによって結ばれる直線上に配置されるように位置決めされる。
【0034】このような外観の光プリントヘッドは、図2R>2のように、発光素子群1が4992個の発光部#1〜#4992で構成され、この発光部#1〜#4992を192個毎に駆動させるための26個の駆動用IC(Integrated Circuit)a1〜a26が設けられる。また、発光部#1〜#4992の光量のバラツキを補正するための光量補正データを格納するフラッシュメモリなどで構成されたメモリ5とを有する。又、このとき、図2のように、メモリ5へのデータの読み出し及び書き込みや駆動用ICa1〜a26にデータを与えて動作制御を行う制御回路6を付け加えても良い。尚、本実施形態では、駆動用ICが26個で、又、発光部が4992個で構成されるものを一例に挙げて説明する。
【0035】このような光プリントヘッドにおける駆動用ICa(図2の駆動用ICa1〜a26に相当する)は、図3のブロック図のように、データ入力端子SI0〜SI3より入力される4ビットのデータ信号を取り込む192ビットのシフトレジスタ11と、シフトレジスタ11で取り込まれたデータ信号を192ビット単位毎に並列に取り込むラッチ回路12と、192×4ビットの光量補正データを格納する光量補正データ記憶回路13と、各部に所定のタイミング信号を供給するタイミング制御回路14と、出力端子DO1〜DO192に駆動信号を出力するドライブ回路15と、ドライブ回路15に定電流を供給する電流供給回路16とを有する。
【0036】このように構成されるとき、メモリ5には、図4のように、各発光部毎に4ビットの光量補正データが、4×4992ビット格納されている。そして、このメモリ5内には、まず、発光部#1〜#4992に対する4ビット目の光量補正データ1−3〜4992−3が4ビット毎に格納され、次に、3ビット目の光量補正データ1−2〜4992−2が4ビット毎に格納され、次に、2ビット目の光量補正データ1−1〜4992−1が4ビット毎に格納され、最後に、1ビット目の光量補正データ1−0〜4992−0が4ビット毎に格納される。
【0037】又、光量補正データ記憶回路13は、4ビットで構成される光量補正データを、データ信号に対応して192個記憶することができるように、例えば、192×4ビットのラッチ回路で構成することができる。そして、光量補正データ記憶回路13への光量補正データの書き込みは、シフトレジスタ11から並列に供給される192個単位の信号に基づいて、前もって行うことができる。即ち、メモリ5内に格納された光量補正データが、プリンタ本体の制御回路又は光プリントヘッド内の制御回路6により読み出されて駆動用ICaに与えられるとき、光量補正データ記憶回路13のみを書き込み状態としてシフトレジスタ11を介して光量補正データの各ビットを記憶する作業を4回繰り返すことによって書き込まれる。
【0038】よって、まず、メモリ5に格納された4ビット目の光量補正データ1−3〜4992−3が4ビット毎に駆動用ICa26内のシフトレジスタ11に与えられ、光量補正データ1−3〜4992−3が駆動用ICa1〜a26内のシフトレジスタ11に格納される。そして、駆動用ICa1〜a26において、シフトレジスタ11に格納された光量補正データ1−3〜4992−3が光量補正データ記憶回路13に与えられて、光量補正データ記憶回路13に、各発光部に対して1ビット毎、格納される。即ち、駆動用ICaの光量補正データ記憶回路13には、192ビットの光量補正データが格納される。
【0039】次に、メモリ5に格納された3ビット目の光量補正データ1−2〜4992−2が4ビット毎に駆動用ICa26内のシフトレジスタ11に与えられ、光量補正データ1−2〜4992−2が駆動用ICa1〜a26内のシフトレジスタ11に格納される。そして、駆動用ICa1〜a26において、シフトレジスタ11に格納された光量補正データ1−2〜4992−2が光量補正データ記憶回路13に与えられて、光量補正データ記憶回路13に、各発光部に対して1ビット毎、格納される。即ち、駆動用ICaの光量補正データ記憶回路13には、2×192ビットの光量補正データが格納される。
【0040】次に、メモリ5に格納された2ビット目の光量補正データ1−1〜4992−1が4ビット毎に駆動用ICa26内のシフトレジスタ11に与えられ、光量補正データ1−1〜4992−1が駆動用ICa1〜a26内のシフトレジスタ11に格納される。そして、駆動用ICa1〜a26において、シフトレジスタ11に格納された光量補正データ1−1〜4992−1が光量補正データ記憶回路13に与えられて、光量補正データ記憶回路13に、各発光部に対して1ビット毎、格納される。即ち、駆動用ICaの光量補正データ記憶回路13には、3×192ビットの光量補正データが格納される。
【0041】最後に、メモリ5に格納された1ビット目の光量補正データ1−0〜4992−0が4ビット毎に駆動用ICa26内のシフトレジスタ11に与えられ、光量補正データ1−0〜4992−0が駆動用ICa1〜a26内のシフトレジスタ11に格納される。そして、駆動用ICa1〜a26において、シフトレジスタ11に格納された光量補正データ1−0〜4992−0が光量補正データ記憶回路13に与えられて、光量補正データ記憶回路13に、各発光部に対して1ビット毎、格納される。即ち、駆動用ICaの光量補正データ記憶回路13には、4×192ビットの光量補正データが格納される。
【0042】図5に、このように構成される駆動用ICaの詳細な回路ブロック図を示す。尚、図5は、説明を簡単にするために出力端子DO1に基づいた回路ブロック図を示し、他の出力端子DO2〜DO192については同様となるため省略する。
【0043】ラッチ回路12に格納された192ビットのデータ信号と光量補正データ記憶回路13に格納された192×4ビットの光量補正データとが、ロード信号LOADに応じて、ドライブ回路15に同時に送出される。このように192ビットのデータ信号と192×4ビットの光量補正データとが与えられるドライブ回路15は、電流供給回路16より供給される電流を増幅して出力端子DO1〜DO192それぞれに供給する192組の電流増幅器15a〜15eと、電流増幅器15a〜15eの動作状態を制御するためのデータを出力する192組のANDゲートG1〜G5とが設けられる。
【0044】電流増幅器15a〜15eは、個々にその動作状態が制御されることで、合計出力電流を4mAをベースとして3〜5mA程度の範囲で変更できるようにしている。又、出力端子DO1に基づいて説明すると、ラッチ回路12から出力端子DO1に与えるためのデータ信号が、ストローブ信号STBに応じてANDゲートG1を介して電流増幅回路15aに送出される。そして、光量補正データ記憶回路13より出力される4ビットの光量補正データd−0〜d−3がそれぞれ、4つのANDゲートG2〜G5に入力される。又、このANDゲートG2〜G5のそれぞれに与えられる光量補正データd−0〜d−3は、ANDゲートG1からの出力に応じて電流増幅回路15b〜15eに送出される。
【0045】シフトレジスタ11より出力されるデータ信号は、4ビット毎に、データ信号出力端子SO0〜SO3より出力されて、隣接する駆動用ICaの入力端子SI0〜SI3に入力される。又、クロック入力端子CIに入力されるクロックCLKがバッファB1を介してクロック出力端子COより出力されて、隣接する駆動用ICaのクロック入力端子CIに入力される。ロード信号入力端子LIに入力されるロード信号LOADは、バッファB2を介してロード信号出力端子LOより出力されて、隣接する駆動用ICaのロード信号入力端子LIに入力される。
<光量補正データ生成方法の第1例>上述のような構成の光プリントヘッドにおける光量補正データの生成方法の第1例について、以下に説明する。
【0046】光量補正データを生成する際、図6のように、光プリントヘッド内の発光素子1より発光される光のうち光量検出を行うための1ドットを含む数ドットの発光部から発光される光を通過させるスリット21と、スリット21を通過した光が入射されるとともに入射光の光量に応じた電気信号を出力する受光素子22とを備えた光量検出器20を用いて、発光素子1内の各発光部より発光される光の光量が検出される。
【0047】このように光量検出器20で、発光部#1〜#4992からの光の光量を検出する際、スリット21が、発光部#1〜#4992の焦点位置A付近に設置される。又、図7のように、スリット幅が、例えば0.1〜0.5mm×1〜10mmの長方形状のスリット21は、発光部#1〜#4992の並ぶ方向(図6中の矢印X)に対して直角となるように、X方向に対する角度が90°となるように設置される。このようにスリット21を設置することで、発光部#1〜#4992のうち測定対象とする1ドットを含む数ドットの発光部からの光を受光素子22に対して入射させるようにすることができる。
【0048】そして、光量補正データを生成する際、まず、発光素子1内の発光部#1〜#4992を全て点灯させる。尚、このとき、光量補正データ記憶回路13には、例えば、予め発光部に中央値となる出力電流が出力されるような光量補正データが格納されており、ドライブ回路15において電流増幅回路15a,15eが動作を行う。このように発光部#1〜#4992全てが点灯した状態で、所定時間が経過するたびに、光量検出器20をX方向に1ドット毎ずらして、各発光部からスリット21を介して受光素子22に入射される光の光量が電気信号に変換される。このようにして、発光部#1から順に、発光部#1〜#4992それぞれからの入射光量を検出し、電気信号(請求の範囲における「光量データ」に相当する)として出力する。
【0049】この電気信号として出力される各発光部からの入射光量の検出結果に応じて、光量補正データを生成する。このとき、電気信号の値が所定値より低く、発光光量の少ない発光部については、発光光量を多くして所定量に達するように、発光部に供給される電流を大きくするための光量補正データが生成される。又、電気信号の値が所定値より高く、発光光量の多い発光部については、発光光量を少なくして所定量に低減されるように、発光部に供給される電流を小さくするための光量補正データが生成される。
<光量補正データ生成方法の第2例>上述のような構成の光プリントヘッドにおける光量補正データの生成方法の第2例について、以下に説明する。尚、本例においても、第1例と同様、図7のようなスリット21が設置された図6のような構成の光量検出器20を用いて、光量補正データが生成される。
【0050】光量補正データを生成する際、測定対象となる発光部の左右両側それぞれに配置される数ドット〜数十ドット(例えば、2ドット〜20ドット)分の発光部を消灯し、測定対象となる発光部を含む消灯された発光部以外の発光部全てを発光させた状態で、測定対象となる発光部からの入射光量の検出を行う。即ち、図8のように、発光部#kを測定対象とするとともに、発光部#kの左右両側に位置するnドット分の発光部#k−n〜#k−1,#k+1〜#k+nを消灯させるとき、発光部#1〜#k−(n+1),#k,#k+(n+1)〜#4992が発光した状態とする。このとき、例えば600dpiの場合、発光部のピッチが0.0423mmであり、これを0.2mmのスリットで測定すると、4〜5個分の発光部に相当するため、点灯ドットの両端3ドットを消灯すれば、必要な点灯ドットのみの光量が測定可能となる。
【0051】そして、スリット21が発光部#kの焦点位置付近に位置するように光量検出器20を設置し、所定時間の間に発光部#kからスリット21を介して受光素子22に入射される光の光量が電気信号に変換される。その後、発光部#1〜#k−n,#k+1,#k+n+2〜#4992が発光した状態とするとともに、スリット21が発光部#k+1の焦点位置付近に位置するように光量検出器20を設置して、発光部#k+1からの入射光量が検出される。
【0052】このようにして、発光部#1から順に、所定時間毎に得られる発光部#1〜#4992それぞれからの入射光量を検出し、電気信号として出力する。尚、このとき、発光部#kが発光部#1〜#n+1であるとき、発光部#kの左側に位置する発光部#1〜#k−1は全て消灯された状態となる。又、発光部#kが発光部#4992−n〜#4992であるとき、発光部#kの右側に位置する発光部#k+1〜#4992は全て消灯された状態となる。
【0053】この電気信号として出力される各発光部からの入射光量の検出結果に応じて、光量補正データを生成する。このとき、第1例と同様、電気信号の値が所定値より低くなる発光部については、発光部に供給される電流を大きくするための光量補正データが生成される。又、電気信号の値が所定値より高くなる発光部については、発光部に供給される電流を小さくするための光量補正データが生成される。
【0054】このようにすることで、測定対象となる発光部に隣接する複数の発光部から入射される光を防ぐことができるので、隣接する発光部の影響を低減させた光量補正データを生成することができる。よって、このように生成された光量補正データを用いて補正したとき、各ドット毎のバラツキをも補正することができるため、本例における光量補正データを格納した光プリントヘッドを用いて印字したとき、微細領域での濃淡ムラを抑えることができる。
<光量補正データ生成方法の第3例>上述のような構成の光プリントヘッドにおける光量補正データの生成方法の第3例について、以下に説明する。尚、本例においても、第1例と同様、図7のようなスリット21が設置された図6のような構成の光量検出器20を用いて、光量補正データが生成される。
【0055】光量補正データを生成する際、第2例と同様に、測定対象となる発光部の左右両側それぞれに配置される数ドット〜数十ドット(例えば、2ドット〜20ドット)分の発光部を消灯する。そして、1チップ分の駆動用ICaによって駆動される192個の発光部のうち、測定対象となる発光部を含む消灯された発光部以外の発光部全てを発光させた状態で、測定対象となる発光部からの入射光量の検出を行う。
【0056】よって、第2例と同様、図8のように、発光部#kを測定対象とするとともに、発光部#kの左右両側に位置するnドット分の発光部#k−n〜#k−1,#k+1〜#k+nを消灯させると、駆動用ICam(mは、1≦m≦26の自然数)によって発光部#kが駆動されるとき、発光部#192×(m−1)+1〜#k−(n+1),#k,#k+(n+1)〜#192×mが発光した状態で、発光部#kからスリット21を介して受光素子22に入射される光の光量が電気信号に変換される。
【0057】このとき、発光部#kが発光部#192×(m−1)+1〜#192×(m−1)+n+1であるとき、発光部#kの左側に位置する発光部#192×(m−1)+1〜#k−1は全て消灯された状態となる。又、発光部#kが発光部#192×m−n〜#192×mであるとき、発光部#kの右側に位置する発光部#k+1〜#192×mは全て消灯された状態となる。
【0058】即ち、まず、発光部#1〜#192の光量補正データを生成するために、駆動用ICa1を駆動させる。このとき、測定される発光部が#kであるとき、発光部#1〜#k−(n+1),#k,#k+(n+1)〜#192を発光させるとともに、スリット21が発光部#kの焦点位置付近に位置するように光量検出器20を設置する。そして、所定時間の間に受光素子22に入射された光量が検出され、電気信号として出力されると、発光部#1〜#k−n,#k+1,#k+n+2〜#192を発光させるとともに、スリット21が発光部#k+1の焦点位置付近に位置するように光量検出器20を設置する。
【0059】このようにして、発光部#1から順に、発光部#1〜#192それぞれからの入射光量が検出されると、駆動用ICa1の駆動を停止させるとともに、駆動用ICa2を駆動させる。そして、発光部#1〜#192それぞれからの入射光量を検出するときと同様に駆動用ICa2を動作させることによって、発光部#193〜#284それぞれからの入射光量が検出される。このように、駆動用ICa1〜a26を駆動用ICa1から順に上述のように動作させることによって、発光部#1から順に、発光部#1〜#4992それぞれからの入射光量を検出し、電気信号として出力し、この電気信号に基づいて光量補正データを生成することができる。
【0060】尚、本例において、1チップの駆動用ICに対応した発光部毎に、上述の動作を行わせて、全発光部の点灯時における光量補正データに相当する光量補正データを生成するようにしたが、複数チップの駆動用ICに対応した発光部毎に、上述の動作を行わせて、全発光部の点灯時における光量補正データに相当する光量補正データを生成するようにしても構わない。又、本例における光量補正データ生成方法を、第2例に準じたものとしたが、第1例に準じたものとし、駆動させる複数チップの駆動用ICに対応した発光部全てを発光させた状態で各発光部の光量検出を行い、光量補正データを順次生成するようにしても構わない。<光量補正データ生成方法の第4例>上述のような構成の光プリントヘッドにおける光量補正データの生成方法の第4例について、以下に説明する。尚、本例においても、第1例と同様、図7R>7のようなスリット21が設置された図6のような構成の光量検出器20を用いて、光量補正データが生成される。
【0061】光量補正データを生成する際、まず、発光部#1から順に、測定対象となる発光部のみを発光させるとともに、1ドット毎に所定時間スリット21が測定対象となる発光部の焦点位置A付近に位置するように光量検出器20を設置して、発光部#1〜#4992それぞれからの入射光量を検出し、電気信号として出力する。そして、電気信号として出力される各発光部からの入射光量の検出結果に応じて、光量補正データを生成する。このようにして、従来のように、測定対象である1ドットの発光部のみを点灯させたときの光量補正データ(1ドット点灯時の光量補正データ)を、発光部#1〜#4992それぞれについて生成する。
【0062】次に、発光部#1から順に、第1例〜第3例のいずれかの場合と同様の方法で発光素子1を動作させるとともに、1ドット毎に所定時間スリット21が測定対象となる発光部の焦点位置A付近に位置するように光量検出器20を設置して、発光部#1〜#4992それぞれからの入射光量を検出し、電気信号として出力する。そして、電気信号として出力される各発光部からの入射光量の検出結果に応じて、光量補正データを生成する。このようにして、測定対象である発光部以外の発光部をも点灯させたときの光量補正データ(略全ドット点灯時の光量補正データ)を、発光部#1〜#4992それぞれについて生成する。
【0063】そして、生成した1ドット点灯時の光量補正データと略全ドット点灯時の光量補正データに基づいて、光量補正データを生成する。このとき、例えば、重み係数s(sは、0≦s≦1)をかけた1ドット点灯時の光量補正データと、重み係数(1−s)をかけた略全ドット点灯時の光量補正データとを加算するように、重み係数加算を行うことで光量補正データを求めるようにしても構わない。
【0064】尚、第1〜第4例における光量補正データ生成時において、スリットを図7のような形状のスリットとしたが、その形状、スリット幅、及びX方向との角度を変更して、測定対象となる発光部からの入射光のビーム形状や、光漏れや、反射光などの影響を含めた光量補正データが生成されるようにしても構わない。又、ストローブ信号STBを与えて駆動用ICを動作させる高速ストローブ点滅させた状態で測定を行うことによって、高速ストローブ点滅の影響を含めた光量補正データが生成されるようにしても構わない。
【0065】尚、本実施形態において、発光部の数を4992、駆動用ICの出力端子の数を192、光量補正データのビット数を4としたが、それぞれの数量について限定するものではない。又、光量補正データ記憶回路以外に、発光部の結像位置ズレを低減するために、予め求めたY位置補正データが格納されるY位置補正データ記憶回路を駆動用IC内に設けても構わない。このとき、各発光部毎にSビットのY位置補正データがY位置補正データ記憶回路に格納されるとき、駆動用ICにおいて、ラッチ回路及び光量補正データ記憶回路をそれぞれ直列に接続されるS段のラッチ回路とすることで、SビットのY位置補正データに応じてS個のラッチ回路からのデータを選択することで、Y位置補正を行うことができる。
【0066】又、本実施形態では、駆動用ICの出力端子に対して1ドットの発光部が接続された光プリントヘッドとしたが、例えば特開平6−163980号公報や特開平10−226102号公報などに示されるように、その一端が共通電極に接続されるnドットの発光部を1群としてm群に分けるとともに、異なる群のmドットの発光部の他端を個別電極に接続し、駆動用ICの出力端子を共通電極に接続されるものと、個別電極に接続されるものの2種類とすることで、時分割駆動を行うことができるようにしても構わない。
【0067】
【発明の効果】本発明によると、点灯ドット数の変化に伴う各発光部の発光光量の変化を含めた光量補正が行われる。よって、多数ドットの発光部が点灯することによって発生する大電流に影響される電圧低下に起因する発光部への供給電流の変化や、多数ドットの発光部が点灯することによって発生する発光素子の発熱昇温による出力電流変化や発光効率の変化などの影響を低減させることができる。よって、本発明の光量補正データ生成方法によって生成された光量補正データを用いて光量補正が行われることによって、光プリントヘッドによる印字品位を濃淡ムラが低減された良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光プリントヘッドの外観上面図。
【図2】図1の光プリントヘッドの内部構成を示すブロック図。
【図3】図2の光プリントヘッド内に設けられた駆動用ICの内部構成を示すブロック図。
【図4】メモリ内に格納された光量補正データを示す図。
【図5】図3の駆動用ICの内部構成を示すブロック回路図。
【図6】光量検出器と光プリントヘッドの関係を示す断面図。
【図7】光量検出器のスリットの状態を示す図。
【図8】光量補正データ生成時における発光素子の状態を示す図。
【符号の説明】
1 発光素子
2 SLA
3 レンズホルダ
4a,4b 位置決め用ピン
5 メモリ
6 制御回路
11 シフトレジスタ
12 ラッチ回路
13 光量補正データ記憶回路
14 タイミング制御回路
15 ドライブ回路
16 電流供給回路
20 光量検出器
21 スリット
22 受光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光素子内に複数の発光部が設けられ、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正機能を有する光プリントヘッドにおいて、前記発光素子内の複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて生成される光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする光プリントヘッド。
【請求項2】 前記各発光部に対する光量補正データが、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて生成された光量補正データであることを特徴とする請求項1に記載の光プリントヘッド。
【請求項3】 m×nドットの発光部を備えた発光素子と、nドットの発光部を駆動させるためのmチップの駆動用ICとを有するとともに、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正機能を有する光プリントヘッドにおいて、x(xは、1≦x≦mの自然数)チップ毎に駆動用ICを動作させて複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて生成される光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする光プリントヘッド。
【請求項4】 前記各発光部に対する光量補正データが、測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて生成された光量補正データであることを特徴とする請求項3に記載の光プリントヘッド。
【請求項5】 前記光量補正データを格納するための不揮発性のメモリを有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項6】 擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに生成された前記光量補正データを第1光量補正データとし、該第1光量補正データと、測定対象の発光部を1ドット毎に点灯させて得られた光量データに基づいて生成された第2光量補正データとに基づいて生成された第3光量補正データを用いて、前記各発光部から発光される光の光量が補正されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項7】 前記第3光量補正データを格納するための不揮発性のメモリを有することを特徴とする請求項6に記載の光プリントヘッド。
【請求項8】 複数の発光部が設けられる発光素子を備える光プリントヘッドで前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正データを生成するための光量補正データ生成方法において、前記発光素子内の複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて、前記光量補正データが生成されることを特徴とする光量補正データ生成方法。
【請求項9】 測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて、前記測定対象の発光部に対する光量補正データが生成されることを特徴とする請求項8に記載の光量補正データ生成方法。
【請求項10】 m×nドットの発光部を備えた発光素子と、nドットの発光部を駆動させるためのmチップの駆動用ICとを有する光プリントヘッドで、前記各発光部から発光される光の光量を補正するための光量補正データを生成するための光量補正データ生成方法において、x(xは、1≦x≦mの自然数)チップ毎に駆動用ICを動作させて複数の発光部を点灯させることによって擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに前記各発光部より得られる光量データに基づいて、光量補正データが生成されることを特徴とする光量補正データ生成方法。
【請求項11】 測定対象の発光部の両側に位置する複数の発光部を消灯させるとともに、前記測定対象の発光部と、消灯させた発光部以外の複数の発光部とを点灯させることによって、擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに、前記測定対象の発光部より得られる光量データに基づいて、前記測定対象の発光部に対する光量補正データが生成されることを特徴とする請求項10に記載の光量補正データ生成方法。
【請求項12】 測定対象の発光部の焦点位置付近に設置されたスリットと、該スリットを通過して入射される光の光量を光量データとなる電気信号に変換する受光素子と、を備えた光量検出器によって、前記測定対象の発光部からの光の光量が測定され、前記光量検出器で測定されることによって得られた光量データに基づいて光量補正データが生成されることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載の光量補正データ生成方法。
【請求項13】 擬似的に前記発光素子内の全ての発光部を点灯させた状態としたときに生成された前記光量補正データを第1光量補正データとするとともに、測定対象の発光部を1ドット毎に点灯させて得られた光量データに基づいて生成された光量補正データを第2光量補正データとし、前記第1光量補正データ及び前記第2光量補正データに基づいて、前記光プリントヘッドにおいて光量補正を行う際に使用される光量補正データが生成されることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載の光量補正データ生成方法。
【請求項14】 測定対象の発光部の焦点位置付近に設置されたスリットと、該スリットを通過して入射される光の光量を光量データとなる電気信号に変換する受光素子と、を備えた光量検出器によって、前記測定対象の発光部からの光の光量が測定され、前記光量検出器で測定されることによって得られた光量データに基づいて光量第1及び第2補正データそれぞれが生成されることを特徴とする請求項13に記載の光量補正データ生成方法。

【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図3】
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【図8】
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【図5】
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【公開番号】特開2002−166589(P2002−166589A)
【公開日】平成14年6月11日(2002.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−362541(P2000−362541)
【出願日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】