説明

光受容体においてウェブを制御するための真空駆動

【課題】連続的な印刷ウェブ媒体におけるラベル位置をスキップしないために、印刷していない光受容体領域をスキップするための画像形成システムのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】真空アセンブリ102は、中で各真空ローラ104,106において様々な真空圧力を制御する制御装置に連結されている。真空ローラは、抗力および駆動力を加えて、光受容体上の画像の数および大きさに基づいて、光受容体132の継ぎ目128および残りの長さをスキップする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本実施形態は、印刷システムの方法に関する。さらに詳細には、本開示は、システムスループット効率を損なう可能性のある望ましくないベルトの継ぎ目の位置調整を回避するために、印刷アセンブリ内の光受容体ベルトの操作位置を同期させるシステムおよび方法に関する。
【0002】
電子写真、文書の複写または印刷方法は、望ましい原画像の光画像表現を、光受容体ベルトといったほぼ均一に帯電した光受容体基板に露光することによって行われる。この光画像に応じて、光受容体は放電して、光受容体の表面に望ましい原画像の静電潜像を生み出す。次に、現像材料、つまりトナーは、潜像に堆積され、現像画像を形成する。現像画像は、次に、受像基板に転写される。次に、光受容体の表面を洗浄して、次の画像の製造に備えて充電装置によって再充電されるように残りの現像材料および表面の汚れを取り除く。
【0003】
例えば、図1は、連続的な印刷ウェブ媒体12、または、同様の印刷装置を備えたカットシート基板に画像を印刷するための1つの電子写真印刷/画像処理システム10の様々な構成要素を概略的に示す。
【0004】
点線の輪郭によって概略的に示したように、プリンタまたは画像処理装置14は、プリンタ14の左側に、文書シート送り走査モジュール15および/または総合的/ま個別的電子機器入力、および/またはネットワーク・サーバ・モジュールを適宜含んでいてもよい。この例示的なプリンタまたは印刷エンジン14には、継ぎ目16aのある従来の単一の連続的なベルト光受容体16では、例えばROSレーザー印刷充電ステーション18、またはLEDバーなどによって、潜像によって像が順次形成される。詳細に示していないが、継ぎ目16aの幅および長さは、システム、ベルトおよび/または構造に応じて、図1に示した寸法とは異なっている場合がある。光受容体ベルト16の潜像は、複数の色用の複数の現像ユニットを含むことができる現像ステーション20によって、可視的な画像現像剤材料(例えば、トナー)によって現像される。画像転写ステーション22において、現像画像は、光受容体16から画像基板または印刷ウェブ媒体の一方の面に転写される。この特定の例では、転写ステーション22は、プリンタ14の下流側面近傍に配置され、ここでは、光受容体ベルト16は、垂直に上へ動いている。
【0005】
ゼログラフィック印刷エンジン14内には、従来の定着ステーションシステム23が備えられており、システムでは、転写された現像画像が、システム10が連続的な印刷ウェブモードにあるときは連続的な印刷ウェブ媒体12に、カットシートモードであるときはカットシート印刷媒体に、永久的に付着または定着している。定着ステーション23の定着アセンブリは、例えば加熱された定着器ローラおよび定着器ローラと接する粉末画像を有する補強ローラを介して、転写された粉末またはトナーを永久的に付着させる。プリンタ14は、走査モジュール15、ウェブ給紙モジュール70および/または仕上げ器モジュール(図示せず)を操作できるプログラマブル制御装置11によって制御される。
【0006】
ウェブ給紙モジュール70が備えられているのは、一方の面12aにおいて第1側面に像が形成されて第1ロール定着器80に定着した後でウェブ12の向きを変え、次に、その反対側の第2側面12bの印刷用の適切なページ順序において、反転したウェブ12を戻すためである。第2側面では、転写モジュール72aを備えた転写ステーション22に付加的な転写ステーションが用いられてもよい。図1に示したウェブ12経路は、例えば、外側の第1の180度ウェブ回転ローラ81によって形成される第1側面ウェブ拡張可能ループ79にウェブを垂直に回転させる90度ウェブ回転ローラ78、第1側面移動ロール定着器80、例えば両面印刷用に第2側面ロール定着器90へとウェブ12を曲げ、配置変えし、移動するための他のローラといった複数のローラを含む。
【0007】
ドラムとは対照的である光受容体ベルトを用いた印刷エンジンは、継ぎ目のない表面を形成するためにベルトの2つの端部が互いにつながれた継ぎ目を有している。従って、継ぎ目は、光受容体の途切れない連続的な画像処理を妨げる。使われないウェブ(例えば、紙ロールまたは他の媒体の部分)などの役に立たない資源は、多くの場合、継ぎ目に起因する。さらに、任意の画像データの記憶に用いられた場合、継ぎ目は、出力画像を傷つけたり、特に連続的な給紙ウェブ入力および出力の際に不均一性をもたらしたりしてしまう。連続的なウェブ給紙システムは、光受容体ベルトからウェブを解放し、ウェブの方向を反転させ、再び反転させ、「ピルグリムステップ」として知られている光受容体ベルトと同期させるためにウェブを再び噛み合わせることに非常に適している。操作上の目的は、このような画像処理システムを介して用紙送りの遅延がなくなり、スループットが一貫して最大化されるということである。
【発明の概要】
【0008】
印刷媒体を操作して、光受容体の光受容体ベルトの継ぎ目の長さと、ベルトおよび印刷ジョブの各ラベル間の文書間域(IDZ)に適合するラベルの数によって生じる残りの長さとをスキップする方法およびシステムを開示する。例えば、真空ローラアセンブリは、光受容体の継ぎ目と、継ぎ目からその上の次の画像に伸びる残りの長さとをスキップするために、転写場所において転写ニップを絶縁するように構成されている。真空ローラアセンブリは、1つ以上の真空ローラを操作して、初めに、光受容体から印刷媒体を待機させまたは解放して逆方向に印刷媒体を後方に駆動し、次に、再び後ろに反転させて、連続的な均一の画像処理操作用の継ぎ目に続く次の完全な画像へと印刷媒体を光受容体ベルトと後で再び同期させる。制御アルゴリズムを記憶する制御装置は、印刷ジョブおよび光受容体から得られたデータに動的な方法で応答して、連続的な均一の印刷ウェブの継ぎ目をスキップすることによって、印刷媒体における画像転写の均一性を制御する。
【0009】
一実施形態では、画像形成装置は、光受容体と、光受容体に電荷を発生させる充電装置と、光受容体に露光をパターン形成する露光ステーションと、光受容体にトナーを現像するための現像ステーションとを有している。装置は、転写電流によって光受容体から印刷媒体にトナーを転写するように構成された光受容体に近接した転写場所に、転写ステーションを有している。制御装置は、様々な引張力および持続期間を決定して、それらを、各印刷ジョブと、印刷継ぎ目領域と、文書間域(IDZ)とにおいて受信された印刷データに基づいて、真空アセンブリの真空の変更の信号を送ることによって、連続的な印刷ウェブ媒体に適用する。
【0010】
もう1つの実施形態では、1つの方法が、画像処理システムの光受容体において、連続的な印刷ウェブを制御する。この方法は、第1真空信号を第1真空ローラ用の真空アセンブリに供給し、アセンブリの第2真空ローラ用の第2真空信号を供給して、各ローラ内の真空圧力を変更することを含む。転写ステーションと光受容体ベルトとにおける転写ニップは、真空アセンブリローラを備えた印刷ウェブ媒体を解放することによって絶縁される。各ローラ内の真空圧力を変えて、圧力計などによってウェブ張力を維持する。1つのローラが駆動力を与える間、別のローラは、それぞれ第1真空圧力および第2真空圧力に基づいてローラ内に抗力を与える。真空ローラを操作して、初めに、光受容体から印刷媒体を待機させまたは解放して、逆方向に印刷媒体を後方に駆動し、次に、印刷されない光受容体の間隔、残余間隔、および、IDZの間隔をスキップしながら、再び後ろに反転させて、連続的な印刷ウェブを再び同期させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術に係る例示的な一画像形成システムの概略図である。
【図2】本開示の一典型例に係る概略図である。
【図3】画像処理システムの光受容体におけるウェブ制御プロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら、いくつかの実施形態または形態を、図面と共に以下に示す。同じ参照符号は、全体にわたって同じ部材を示すために用いられ、様々な構造は、必ずしも、縮尺調整して示されたものではない。
【0013】
図2を参照しながら、第1真空ロール104(VAC A)と第2真空ロール106(VAC B)とを含む真空アセンブリ102を備えた画像形成装置100の本開示の一典型的態様を示す。画像形成装置100の光受容体ベルト132は、静電接続が形成される転写場所において転写ニップ120を生み出す。
【0014】
第1真空ローラ104および第2真空ローラ106は、画像が電流によって連続的な印刷ウェブ媒体112に転写される光受容体132との転写ニップ120を有する転写ステーション130に近接して配置されている。転写ステーション130は、コロトロンまたはスコロトロン、ジコロトロンおよび転写ブレード、バイアス転写ロール(BTR)またはウェブ112の裏側に配置された同様の転写技術を含有できる。第1真空ロール104および第2真空ロール106は、真空アセンブリ102において用いられて、例えばウェブ112および転写ステーション130が光受容体から離れると共に、ローラ104、106を垂直に移動することによって、光受容体における転写ニップ(例えば静電接続)からウェブ112を解放する。画像または任意の特定のジョブ要求のためのラベルの幅または他の寸法に応じて、真空ロール104、106は、ウェブを前方方向および/または逆方向に移動させ、転写用の光受容体における次の画像の位置を考慮しながら、光受容体継ぎ目領域(印刷できない領域)の長さをスキップする。このことは、光受容体の回転速度を明らかにすることを含んでいてもよい。真空ロール104、106は、例えば、画像の均一性を保つための光受容体ベルト132とウェブ112とを再び同期させ、あるいは、再び噛み合わせるために、比較的速いまたは遅い、または、光受容体表面の回転速度と同じ割合でウェブを駆動する。転写される画像またはラベルの寸法を変更できるので、ウェブ112をウェブ112上の各印刷ジョブ用の光受容体132に再び噛み合わせるときに明らかにされる間隔または残りの長さを変更できる。制御装置101は、ウェブおよび継ぎ目のない画像処理において転写された画像間の文書間域における均一性を有するために、第1真空ロール104および第2真空ロール106に信号を送って、速度、方向、および/または、変位量を変更する。
【0015】
制御装置101は、真空アセンブリ102によって印刷ウェブ112に加えられる引張力を動的に制御するように構成されている。光受容体132が継ぎ合わされたウェブベルトであり、ベルトの端部に128といった固定された継ぎ目がついている場合、アセンブリ102の真空ロール104、106は、このベルトの継ぎ目の周りの、像が形成されない領域を通過するために、光受容体132からウェブ112を簡単に解放して、光受容体ベルトの部分が回ってくる時間毎(光受容体の回転毎)に、ウェブ上の役に立たない印刷されていないまたは空白の空間を回避する。第1真空ロール104および第2真空ロール106は、下流のウェブ送りの一時的な中断を伴って、アセンブリ102において総合的ウェブループ座標を提供する。これにより、ウェブ蓄積ループ117を待機させ、次に、拡張するとき(ウェブの汚れを取り除き、次に、光受容体と噛み合った状態に戻すとき)、ウェブ112は、継ぎ目領域内でのその汚れの除去と戻りとの間で前進せず、印刷されていない領域の消耗は生じない。さらに、ウェブを、ウェブ転写ループにおいてすでに転写された画像領域の端部に効果的に後ろに反転させてもよい。従って、光受容体132が、像が形成されていない光受容体ベルト部分または継ぎ目128の継ぎ目領域用の光受容体の画像と画像との間に十分な隙間を有していないにもかかわらず、ウェブ上の前の画像に続いて、次の画像をウェブ112に印刷できる。
【0016】
制御装置101からの制御信号によって、プレナム圧力が、第1真空ローラ104および第2真空ローラ106においてゲージ(図示せず)を介して変化する。従って、第1真空ローラ104は、その中に第1真空圧力を有し、第2真空ローラ106は、第1ローラに従って変化する第2真空圧力を有している。あるいは、逆もまた同様で、第1ローラは第2ローラに従って変化する。真空アセンブリ102は、転写ニップ120を絶縁し、印刷ウェブ媒体112を光受容体から一定の間隔離して移動させ、例えば、「ピルグリムステップ」の操作を制御して、光受容体132と、ウェブと再び噛み合わせるためのベルトと再び位置あわせするために必要な任意の残余部分との各回転において、各印刷ジョブの間、継ぎ目128を継ぎ目がないようにスキップするように構成されている。
【0017】
一実施形態では、制御装置101は、光受容体ベルトおよび継ぎ目128からウェブの次の画像までの印刷ウェブ112に沿って横方向に伸びる間隔である残りの長さに加えて、光受容体ベルト132から印刷媒体にベルトの回転によって転写されうる画像の数を決定または計算する。例えば、制御装置101は、各印刷ジョブ用のラベルの大きさおよびラベルの数を受信する。次に、制御装置が受信する印刷ジョブデータに基づいて、制御装置101は、継ぎ目の長さおよび継ぎ目128と光受容体132における次の画像ラベルとの間の間隔を含む残りの長さを計算する。制御装置101は、信号を供給することによって、真空ローラ104、106を備えた真空アセンブリ102が、光受容体132の各回転においてウェブ112を転写ニップから隔て、各真空ロールによって引張力を与えて、一貫した画像均一性のための適切な場所、時間、および、間隔でウェブ112を再び噛み合わせるように決定された間隔に、ウェブ112を移動させる。従って、残りの長さ、継ぎ目の長さ、および、各画像間の文書間域(IDZ)の長さは動的に決定されて、各印刷ジョブ用の連続的な印刷ウェブ媒体における画像ラベル間の空間の均一性を制御する。
【0018】
光受容体ベルトに現像されたトナー粉末画像116は、転写ステーション130によって、前進する印刷ウェブ112と接する。転写ステーションは、例えば、静電画像転写および機械画像転写を提供する転写ブレードを備えた、バイアス転写ロールまたはジコロトロンである。転写後、ウェブ112は、シートを定着ステーション124まで前進させる真空アセンブリ102によって、矢印113の方向に移動し続ける。定着ステーション124における定着器および圧力ローラ108、110は、ほぼ一定の速度および圧力で動き、転写された画像をウェブ112に定着させる。真空ドラッグシュー122は、一定の真空抗力を加えて、定着器および圧力ローラのためにウェブ媒体112に一定の引張力を加える。
【0019】
ある実施形態では、真空ドラッグシュー122、第1真空ロール104、および第2真空ロール106は、それぞれにウェブ112のウェブ引張力を調整するための調節可能な真空プレナム圧力を有している。例えば、制御装置101は、信号を供給して、真空ドラッグシュー122、第1真空ロール104および/または第2真空ロール106における真空圧力を、その場所でゲージによって、または、その場所でプレナム圧力を変更するためのサーボ機構のループ駆動における歪みゲージといった、他の同様のメカニズムによって変更する。第1真空ロール104および第2真空ロール106は、引き上げロール126によって前方駆動方向および/または逆駆動方向に用いられる。
【0020】
例えば、光受容体ベルト132の各回転において、画像116は、ベルトに形成され、転写ステーション130(例えば、機械的に圧縮するための転写ブレードなどを備えたジコロトロン)において転写される。光受容体ベルトは、印刷ウェブ112の回転に対して反対に回転して循環する。ベルト132は、その周辺に沿って規定の間隔を有しており、継ぎ目領域128に加えて、ベルトに一定数の画像116を、画像の大きさおよび形状に応じて有することができる。上述したように、印刷ジョブを受け取ると、制御装置101は、各画像間の間隔に基づいて許容される画像空間(すなわち、例えば画像間隔が約3ミリメートルである文書間域115)、画像領域または画像幅、継ぎ目領域128、および、ベルト132に適合するラベルの数によって生じる残りの長さ114を決定する。制御装置101は、第1真空ローラ104と第2真空ローラ106とを備えた真空アセンブリ102に信号を送って、ウェブ112および転写ステーション130によって垂直または他の方法で、転写ニップ120の接続および分離を絶縁または解放する。次に、真空ローラ104、106は、その中で真空圧力を変更して、アキュムレータプレナム118またはループ117を収集するためのチャネルにおいて収集または保持された蓄積領域または蓄積ループ117におけるウェブの量に相当する一定の間隔を反転させる。真空アセンブリ102は、転写ニップ120を再び噛み合わせるために、ウェブが前方へ移動するために解放されるとすぐに、ウェブ112を反転させて駆動するための真空ローラにおいて、様々な真空圧力を用いてウェブ112に様々な引張力を加える。ある複数の実施形態では、定着器108および圧力ローラ110は、蓄積ループ117を維持するために、光受容体ベルト132およびウェブ112よりも遅い速度で回転する。
【0021】
ウェブを駆動する様々な真空ローラ104、106を有する利点は、ウェブが反転している間、定着していない画像を妨害しないために、ウェブに沿った上面の力を排除する点である。例えば、第1真空ローラ104(VAC A)および第2真空ローラ106(VAC B)は、任意の所定の持続期間の間、様々な真空圧力を有しており、制御を増加させ、互いに、ウェブ移動の方向に応じて駆動力および抗力を加える。転写ニップ120が噛み合わされ、画像がウェブ112に転写されているとき、第2真空ローラ106(VAC B)は、最大の真空、または、第1真空ローラ104(VAC A)の真空よりも大きい真空を用いて、ウェブ駆動力を加える。同時に、第1真空ローラ104は、より低い真空圧力を含み、従って、抗力を加えて、望ましいウェブ張力を維持する。第1真空ローラ104の、より低いまたは最小の真空(例えば、第1真空)は、さらに、滑りを防いでそれぞれがウェブ112に加える力に比例して互いに異なっている2つ真空ロール104、106を適合させる速度の臨界を低減するために、ウェブに抗力を介して張力を加える。
【0022】
さらに、転写ニップ120が解放されると、真空アセンブリ102は、ウェブを反転させて、継ぎ目領域または長さ128および残りの長さ114をスキップすることができるようにする。反転したウェブは、プレナム118によって保持された、ウェブ112の蓄積ループ117における、蓄積されたウェブの量にほぼ相当する。ウェブ112の反転移動の間、アセンブリ102の第1真空ローラ104および第2真空ローラ106は、それらのそれぞれの真空圧力を受信された制御信号に従って変更し、これによって、それぞれが、もう一方とは異なる、ウェブ112が前方へ移動している間に含まれる真空圧力のほぼ反対の真空圧力を有する。例えば、第1真空ローラ104(VAC A)は、最大の真空、または、第2真空ローラ106(VAC B)の第2真空よりも大きい第1真空を用いて、反転ウェブ駆動力を加える。ロール104が駆動方向により大きな真空を加えて、ウェブ112を反転させる間、第2真空ローラ106は、ウェブ112の反転、さらに、それらの中の最小のまたはより低い真空によるウェブ張力の維持を補助する抗力を加える。その後、真空アセンブリは、受信された制御信号に従って、ウェブと係合し、ウェブ前方へ移動して、転写ニップ120においてウェブと噛み合い、光受容体ベルトと同期させる、または、ベルトと一列にする。このことは、印刷不可能な領域(継ぎ目領域)と、連続的なウェブ112に沿って継ぎ目なくおよび均一に転写される一定のラベル画像の残りの長さ114とをスキップする場所において行われる。
【0023】
画像形成システムの光受容体において真空駆動アセンブリによってウェブを制御するための方法300の一例を、図2において議論の例を提供してきたことを参照しながら、図3に示す。方法300を、一続きの行動または事象として図示および以下に記載する一方で、このような行動または事象の図示した順序付けは、限定的な意味において解釈されるのではないということが、認識されるだろう。例えば、いくつかの行動が様々な命令において、および/または、図示したおよび/または本明細書において説明したものとは別の他の行動または事象と同時に、生じてもよい。さらに、本発明に記載の1つ以上の態様または複数の実施形態の実施に関して、図示した行動の全てを必要としない。さらに、本明細書において示した行動の1つ以上を、1つ以上の個々の行動および/または段階において実行してもよい。
【0024】
図3のステップ302では、光受容体132に沿った転写場所72における転写ニップ120は、真空駆動アセンブリ102と光受容体から離れた画像印刷媒体112との解放によって絶縁される。真空駆動アセンブリ102は、ウェブ張力を維持して滑りを防ぐために、同時に引張力、例えば、抗力および駆動力の両方を加える。
【0025】
304では、真空駆動アセンブリに真空圧力を加えて、画像印刷媒体を逆方向に反転させる。例えば、制御装置101によって第1真空信号を真空アセンブリ102に供給することによって、第1真空ローラ104が第1真空を発生させ、制御装置101によって第2真空信号を第2真空ローラ用のアセンブリ106に供給して、第2の異なる真空を発生させる。第1真空は、画像印刷媒体を逆方向に反転させるために、第2真空よりも大きい。
【0026】
306では、真空駆動アセンブリ102に真空圧力を加えて、間隔および変化度に基づいて印刷媒体を前方へ駆動する。間隔および変化度は、転写ニップを再び噛み合わせる、および、再び同期させる間、継ぎ目領域128および残りの長さ114、または、印刷されない光受容体の間隔、および、光受容体上の画像間の文書間域をスキップしながら、媒体(例えば、連続的な印刷ウェブ媒体)を光受容体上の画像と同期させるものである。例えば、制御装置101によって第1真空信号を真空アセンブリ102に供給することによって、第1真空ローラ104は第1真空を発生させ、制御装置101によって第2真空信号を第2真空ローラ用のアセンブリ106に供給して、第2の異なる真空を発生させる。ここでは、第1真空は、画像印刷媒体を前方へ駆動するために、アセンブリの真空ローラにおいて第2真空未満である。
【0027】
308では、真空アセンブリを再び噛み合わせ、連続的な印刷ウェブ媒体112において、転写ステーション130において光受容体132から画像印刷媒体に、それらの間の均一の空間によって画像を転写する。
【0028】
例示的な方法を、1つ以上の汎用コンピュータ、専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路素子、ASICまたは他の集積回路、デジタル信号プロセッサ、個別素子回路などのハードワイヤード電子回路またはハードワイヤード論理回路、プログラマブル論理装置(例えば、PLD、PLA、FPGA、PALなど)において実施してもよい。一般的には、どのような装置でも、図示したフローチャートを順に実施可能な有限状態機械を実施できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
継ぎ目領域を有する光受容体と、
前記光受容体に電荷を発生させる充電装置と、
前記光受容体に露光をパターン形成する露光ステーションと、
前記光受容体にトナーを現像する現像ステーションと、
転写電流によって、または、機械力を有する転写電流によって、前記光受容体から連続的な印刷ウェブ媒体にトナーを転写するように構成された前記光受容体に近接した転写場所に位置する、転写ステーションと、
前記転写場所において前記光受容体と前記連続的な印刷ウェブ媒体とを噛み合わせおよび解放し、前記連続的な印刷ウェブ媒体を様々な方向に駆動するための様々な引張力を前記印刷ウェブ媒体に与えるように構成されている、前記転写場所に近接して配置された真空アセンブリと、
前記様々な引張力および前記持続期間を決定して、各印刷ジョブと、前記光受容体の前記印刷継ぎ目領域と、文書間域において受信された印刷データに基づいて、前記真空アセンブリの真空の変更の信号を送ることによって、前記引張力および前記持続時間を加える、制御装置とを含む、画像形成システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記真空アセンブリに真空アセンブリ信号を発生させて、前記印刷データに基づいて各印刷ジョブの様々な引張力および持続期間を変更し、前記光受容体の前記継ぎ目領域が前記転写場所に隣接している前記印刷ウェブ媒体上の場所において、前記様々な引張力および持続期間を前記連続的な印刷ウェブ媒体に適用する、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記真空アセンブリの真空圧力を変更して、前記連続的な印刷ウェブ媒体への前方へのおよび逆の動きのために同時に抗力および駆動力を含む前記様々な引張力を加えるように構成されている、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記真空アセンブリは、
第1真空を有する前記転写場所より前に配置された第1真空ロールと、
前記第1真空とは異なる第2真空を有する前記転写場所の後に配置された第2真空ロールとを含み、前記第1真空ロールおよび前記第2真空ロールは、前記光受容体の第1場所において前記連続的な印刷ウェブ媒体を解放して、前記光受容体の前記継ぎ目領域をスキップし、前記継ぎ目領域の長さと前記残りの域とに等しい間隔である前記光受容体の第2の異なる場所において前記連続的な印刷ウェブ媒体を再び噛み合わせる、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項5】
第1時間における前記真空アセンブリを備えた前記連続的な印刷ウェブ媒体を、前記転写場所における転写ニップから解放し、印刷ラベルの数、各印刷ラベルの大きさ、前記継ぎ目領域の長さ、および、変化度に基づいて、第2時間において前記連続的な印刷ウェブ媒体を再び噛み合わせ、前記変化度において、前記継ぎ目領域は、前記連続的な印刷ウェブ媒体に転写された各印刷ラベル画像間の領域を含む前記文書間域の領域を変更することなく、前記光受容体の各回転において前記連続的な印刷ウェブ媒体に出会う、ように構成された、垂直分離器を含む、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記文書間域は、印刷ジョブ用の前記連続的な印刷ウェブ媒体に転写される各印刷ラベル画像間のほぼ均一の間隔である、請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記連続的なウェブ印刷媒体にトナーを定着させる定着ステーションと、
前記定着ステーションより前の前記連続的なウェブ印刷媒体において張力を維持するように構成された、真空ドラッグシューと、をさらに含む、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項8】
光受容体においてウェブを制御するための真空駆動アセンブリを備えた画像形成システムの方法であって、
前記真空駆動アセンブリおよび画像印刷媒体を前記光受容体から離れて解放することによって、前記光受容体に沿って転写場所における転写ニップを絶縁するステップと、
前記真空駆動アセンブリに真空圧力を加えて、前記画像印刷媒体を逆方向に反転させるステップと、
前記真空駆動アセンブリに真空圧力を加えて、前記転写ニップと再び噛み合わせながら、印刷されない光受容体領域の印刷されない光受容体の間隔と前記光受容体上の画像間の残余間隔とをスキップする間、前記画像印刷媒体を前記光受容体上の画像に同期させる間隔および変化度に基づいて、前記画像印刷媒体を前方へ駆動するステップと、
前記光受容体から前記画像印刷媒体に画像間の均一の空間によって画像を転写するステップと、を含む、前記方法。
【請求項9】
前記真空駆動アセンブリに真空信号を供給するステップは、
前記真空駆動アセンブリの第1真空ローラに第1真空信号を供給して、第1真空を発生させるステップと、
前記真空駆動アセンブリの第2真空ローラに第2真空信号を供給して、第2の異なる真空を発生させるステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1真空は、前記画像印刷媒体を前記逆方向に反転させるために、前記第2真空よりも大きく、前記第1真空は、前記画像印刷媒体を前方へ駆動するために、前記第2真空未満である、請求項9に記載の方法。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−208478(P2012−208478A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−45257(P2012−45257)
【出願日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】